まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
ここ3か月、連続して過去のストック生地を使用していくことをしています。
「インテリア収納袋」という裏地付きの良いお仕立ての巾着袋を丁寧に製作して、1点物スタイルで製作しています。
ここへ来て、45点製作済。
あと10点程でいったん、裁断して準備してあるストックは終了します。
面白いもので、私自身も楽しむことができているのが、最初に2019-2020年に生地を集めたその時の表地と裏地の組み合わせのイメージと、今2022年の組み合わせはかなり違うことです。
私も何か変化をしていて、時間の経過とともに考え方やインスピレーションも変わってくるのですね。
とても新たな気持ちで挑んでいます。
生地というのは、よほど流行のあるものではないです。ヴィンテージ服が好きな私は特に流行を除外する意向にあります。
生地も長年ストックしたからといって、今見て古めかしいものでもなく、むしろ、その時に調達しておいて良かった、今はこういった生地は見つからないなど、その時々の一瞬の生地も多いのです。平均1年サイクルのように見えます。
とても移り変わりがあることと、もともと「多品種小ロット」なのです。
なので、見つけたときに購入しておいてストックというのは、在庫を抱えることにはなりますが、在庫持たずして、本当にとことん良質な物が作れるのかということを考えると、このタイムラグが逆に貴重な価値を生むこともあります。
裏地のイメージで調達した生地を今になって表地使いしたい場合の工夫

そこでひらめいたのが、キルトをかけることでした。
通常キルト加工は、中綿を使用して厚みが増す「中綿キルト」が多いですが、厚みが増し過ぎると、巾着袋は作りにくいのです。
よって、中綿までの厚みにはならないのが、「ソフト厚芯」というフェルト布のような芯地です。適度に厚みを出してくれる恰好の素材です。
もし、同じように作業される場合、必要な分だけフェルト布を少し購入されるのも良いでしょう。
私の場合は、バッグの取っ手に入れ込むために、反ごとストックがありまして、それを使用しました。

このソフト厚芯は、2015年頃に購入した記憶です。
最初は60m巻くらいの電柱みたいな太さでした。
すぐに使い切るものではないですが、かなりお得にこんな良い物をいただくことができて、附属屋様に感謝です。
もうだいぶ終了に近づいていますが、現在は、これの出番が前よりもないので、ゆっくりとしたペースで使っています。とても便利な一附属アイテムだと思っています。
ハリコシを出すハードな芯地に比べて、ふんわりとした厚みをミシンのステッチとのコンビで実現できるのがこのソフト厚芯の良さです。
単独使いよりも、「ステッチとのコンビ」というところに、伸び止めテープなどと同じような役割を見ます。


こうして、薄手でも、キルトによって、表地使いができることが分かりますと、生地チョイスの幅もぐんと広がりますよね。
好きな生地をとことん追求できるというものです。
しかも、キルトは某一流ブランド様もその丈夫さとキズの付きにくさで自社バッグの定番素材とされています。
こうして、見ているだけではなくて、自分でもキルトを自作してみることで、その効果を実感します。
手間は確かにかかります。
1本ずつのステッチの端は返し縫いで、玉結び、玉止めもすべてステッチの数分行っているので、果てしない作業ですが、いつかは終わります。
しかも、今回のこの面積は大きいものではありませんので、手間がかかると言っても大げさなものではないです。
それよりも、この新たに生まれ変わったような新しい生地で巾着袋が出来上がったその時の価値を想像するとワクワクが止まりませんし、より末永くお客様にお使いいただけるものになるかと思うとそれが一番の夢になります。
私は商人なので、これを自分使いで喜ぶというより、お客様が喜ぶ様子を想像することが多いです。
あとがき

さあ♪、このキルト物語は、続きがあることが想像できますね。
いったい、この表地にどんな裏地が来て、巾着袋になっていくのか。。。
そんなことも楽しみになりますね。
次回は、巾着袋の完成で、記事をアップしたいと思います(^-^)。
