ヴィンテージワードローブでクローゼット内を埋め尽くす、「アルマーニ」と「名もなきオーダーメードワンピース」の2本立てメソッド【1373】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

無彩色カラーを深堀りした色の展開、身体にかっこよくフィットするパターン、そして自身も好む凹凸感あるフクレ素材多用の「アルマーニ」ブランド。

ここ近年、このブランドの古着に特化した着方をしています。

このたびは、贔屓ブランドである「アルマーニ」様の決して裏切りの無いお洋服をワードローブにラインナップする特化型の着用をお伝えします。

同時に、その中にどうしても足りないアイテムを埋めるようにヴィンテージのオーダーメード物を取り入れるという独自の「2本立て特化のお洋服の集め方」をご紹介します。

ご自身特有のワードローブの構築にヒントになるところがあれば嬉しいです。

贔屓ブランド「アルマーニ」様にも見つからなかったアイテムは「抜けた感じのワンピース」

紺のジャガードパンツ:「エンポリオアルマーニ」。

苦手な色は紺。

それでもその苦手を上回る程の良さがあり、挑戦してみようとまで思わせてくれるパワーがあるということになります。

実際のはき心地は決して裏切りがありません。

アルマーニ古着の中では、「ジョルジオアルマーニ」「エンポリオアルマーニ」「アルマーニコレツィオーニ」のどれかと決めています。

度のラインも程好い1点物感があるからです。

その他の「アルマーニ〇〇」はあまりに数が豊富であることとアルマーニ様の特徴があまり深く感じられず選びません。

この紺パンツのトップスには、同じ「エンポリオアルマーニ」のフロッキーの花柄カットソーを組み合わせ。

柄同士の上下を無地で緩和する目的もあり、「ジョルジオアルマーニ(ゴルフ)」のニットベストを着ると決めた、まるでセットアップのように組み合わせを限定した着方です。

すべてのお洋服がそれぞれセットアップで1セットだけに組み合わせたところにも特徴があります。

「着回し」ということをしない着用の仕方です。

こんな風にうまく「アルマーニ」だらけで全体をコーデできれば良いのですが、どうしてもできなかったアイテムがあります。

それがワンピースでした。

「アルマーニ」様のワンピースの多くがきちんとしていて、パンツ類などと真っ逆の抜けたテイストが付けにくいのです。

きちんとしたスラックスとは対極の抜けた感じのムードを作りたい、そのような希望を満たすために、アルマーニのワンピを諦めます。

そこで、アルマーニ様の品物にも対等であると考える「オーダーメイドのワンピース」の分野から探すことに決めたのです。

探す際にあふれんばかりのたくさんのワンピースの中から、①注文服である②ロング丈である③ヴィンテージものであるという3つの条件で絞り込み見つけやすくしています。

そんな中で、2023年、ホームランが出ました♪。

皺加工の入ったジャガードのロングワンピース(焦げ茶系):オーダーメイド品。

一見ルーズなシルエットに見えますが、ベルトで絞めるととても素敵になります。

左サイドのスリットは当初ものすごく広かったところを外注リフォームで10cm程度へ控え目に変更。

皺加工が開いて融通が利いている様子:座った時などにも全体にある皺加工が同時に横へ広がります。

このとことで、無理やり生地を引っ張ることを極力避けることができて、良質な生地を大切にできるのです。

皺加工にもそのような「機能」があったことをここで知ります。

こんな風に、贔屓のブランドでは足りない部分をもう1本のラインである「ヴィンテージオーダーメイド品」という分野で満たしていきます。

そうして、全体で2本立てのワードローブの構造が出来上がります。

オーダーメイド品の悩み、ある一人の人用のサイズなので部分的に合わない箇所がある

実は、右のワンピの襟元が自身の首には大きすぎます。

オーダーメイド品の核には、「一人の為のサイズ」ということがあるのだと知ります。

ゆったりの部分で融通が利くのは袖口やウエスト。

ベルトがありますし、大は小を兼ねるデザインにもなります。

ただ、首回りや衿のカーブの深さなどはぴったりでなければ着心地が悪いことにも影響します。

このワンピースの襟は明らかに着る時にダブつくのです。

ただ、夏用ですし、そこは気にしないようにはしていますが。。

こうした超1点物の悩みは、むしろ左のパンツでは起こりません。

ヴィンテージのブランド特化のアイテムは完全オーダーメイドの右側に比べれば、もう1点同じのが見つかる「可能性」があるのです。

そうすると厳密には、完全なる1点物ではないわけです。

それでも他の量産品に比べればはるかにレアですが。。

左のパンツのはき心地に不満はありません。

信じられないほど満足し納得のフィット感なのです。

そうしますと、こちらも着用にあたっては特有の良さがあるのです。

そこが「アルマーニ」様のすごさなのではないかと思っています。

フィットしながらかっこよくはける「ライン」が出来上がっているのです。

「お洋服が出来上がる=ラインが出来上がる」ということを「アルマーニ」様のお洋服が教えてくれます。

あとがき

このたびは、自身の独自のお洋服の集め方の特徴をお伝えしました。

いよいよ2023年12月5日にヨーロッパ「EU地域」にて売れ残った洋服や靴の廃棄を禁じる法案が出来たようです(2023.12.06日経新聞夕刊トップページより)。

このことに対して「はっ」とした私。

今後は遠いよその国の出来事では済まされないのではないかと。

製造業者だけではなく、ユーザーの方もそれを捨てるべきなのかどうかをデータによってジャッジされるというのです。

ですから、製造する者、購入する者双方が直面する大きな動きになっていくのです。

今一度お洋服の持ち方を見直す時が来たことを感じています。

本当に着る見込みのあるもの、着たいものだけをミニマムに持って行かないと、簡単には手放しにくくなってしまう時代が来るのではないでしょうか。

そうしますと、自身の本当に求めるものを知り、クローゼット内をすっきりさせておくためのこうした取り組みは遊び半分なことではなく、罰金を払うことになりかねないので真剣に取り組むべきことです。

洋服を持たない人は誰一人いませんので、一人一人が今後見直し、真剣に考えていく事柄です。

最低限であることこそが美しさを作る、衣服やファッション小物に飾りが多すぎることを今一度見直したい【1372】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、「江戸な日用品:森有貴子 著/喜多剛士 写真」を読ませていただきました。

江戸後期に大衆に広がった文化、これを継承した当時開業の老舗が現在でも江戸の中心の町東京の「日本橋」で営業中。

ただ、この本も2013年に発行の本なので、そこから約10年、やはりその中で「311震災」や「2020コロナ」を無事乗り越えることができたのかどうかというところが気にかかります。

大小規模かかわらず、2020年以降はかなりの老舗も苦戦。

ただ、今少しネットで拝見しますと、この本の中の老舗の1つが元気に継続中であることを拝見しました。

ネットでググるとすぐに登場発見できるということ自体、現在のネット販売の流れの波に乗っているということがまずうかがえます。

このように江戸の日用品文化発祥からは150年以上経過した今もなお継承できるその理由なのですが、1つには、そのお店でしか買えない品物という完全特化型になっていることがあるようです。

そうしますと、見込み客としては全国で、これは強いと思います。

ただ、その特化型の貴重な存在になったのも、品物がどんなものであったかも大きいです。

このたびは、長年受け入れられるその理由を考えながら「機能美」の存在について自身の身の回りのアイテムの例で深堀りしてみたいと思います。

装飾はどこまでも無限、むしろその逆を行くミニマムに装飾を落とした最低限の「機能美」の魅力

この「機能美」というのは重要なキーワード。

この本の中で箒(ほうき)を販売しているお店が紹介されています。

例えば、なぜ箒(ほうき)はあのような形なのか、ということは、そうなるべくしてあのフォルムになった素直な姿だからです。

もっと違う形になってしまっていたらどうだったのであろうかということを考えると、やはり、そこに「極限」を見ます。

もうそれ以上は表現しようがない必要最低限の姿、そして、掃除をする時の「掃く:はく」という機能を十分に果たしてくれる価値があるのです。

「粋:いき」なコーデに仕上がるワンピースがどんなデザインなのかを追求してみる

そのリボン本当に必要なの?、なぜそこにベルトがあるのか?、など疑問や違和感をもつことも時には大切で、より優れた品物がどんなものなのかをたくさんの中から見抜くヒントになるかと。。

よく自身が行うこと、ヴィンテージワンピースに共布リボンがウエストに付いていて、ベルトループと共に外すことをしています。

せっかくのデフォルトの状態ではあるのですが、ウエストは別の強いアクセントのレザーを配置したいからです。

共布は優しくてインパクトが弱いです。

なぜ決まって共布ベルトが付いているのかに関しては、共布ベルトで作る必要があった背景があったことが想像できます。

ウエストラインを美しく表現するためには絞ることであるという考え方がまずあると思います。

何も取り付けないよりもリボン的な装飾も兼ねた共布紐が本体でどうせ余る細い面積を利用するにはうってつけだということもあるのかと。。

共布ベルトもそれ自体きちんと作られていることも多く、せっかくの出来上がり品と考えて、これまでこんな風に利用してまいりました。

柄がかわいくて、もったいなくて捨てていないのです↓。

これまでヴィンテージワンピースのウエスト共布ベルトリボンを外してきて別の使い方をしている様子。

改めて、その数に驚きましたが、随分と多くのヴィンテージワンピースに共布ベルトが付いていたことが分かります。

「ワンピースには共布ベルトを付けるものだ」という「しきたり」のようなことも感じますが、本来ウエストラインを美しく見せるためにある仕様だということ、生地をできるだけ使用するためのコスパを考えた仕様であることもあるかと。

しかし、それを1ユーザーである自身は不必要だと外しているという事実があります。

もしかして、ベルトがまだまだ普及していないレアアイテムだった時代(おそらく広まる百貨店全盛期時代より前の時代だと推測)では、共布でベルトを作ってパーツの一部として仕上げるということに意味があったのかもしれません。

現在では、ベルトが「小物」の分野でその存在感がありますので、お洋服+小物というようにベルトがワンピースからも分離しているのが当たり前という解釈です。

そうなると自身が求める究極のワンピースの形というのが、ズドンとした何もないつるりとした素朴なものになっていきます。

これもある意味「機能美」が追求されたワンピースの1つの姿なのかもしれません。

もうベルトというアイテムが別で存在する以上、共布ベルトの存在はある意味「強制」。

このように装いなさいと決められてしまったようで面白みがないとも感じる自身のような者も一定数いらっしゃるかと思います。

渾身の思いでベルトをしっかりと選び自由自在にmayコーデを作っていくことに喜びを覚えます。

それほどにウエスト部分というのは視線を受ける重要ポイントなのです。

あとがき

こうして無駄な装飾や機能をそぎ落とした最低限なシンプルさこそがかっこよく素敵であると考えられます。

現在も何百年前と変わらないその姿でいる伝統的な日用品というのは、完全にそれ以上変わりようがない行き着いた極地の姿であり、同時にそのことを理解されたお品物であるということになります。

当たり前に使っている者1つ1つを改めてよく眺めてみることも「百聞は一見にしかず」です(^-^)。

その後の玉止め作業で針に糸が一発貫通できますよう、縫い終わりのテトロン糸が裂けずにカットできる方法【1371】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグを製作しております自身が好む糸の種類、それはテトロン糸。

ミシン糸には、主にスパン糸とテトロン糸がありまして、多くの方がスパン糸を使われるかと思います。

それは、縫う生地が綿/100%のブロードなどのプリント生地が人気であるから相性も良いと見ています。

そんな中、少々変わり者なのでしょうか、自身の好む生地というのは綿/100%はほとんどありませんでして、ポリエステル、ナイロン、レーヨンなどのツヤのある素材を好んできました。

それに対してマッチする糸というのがテトロン糸であったことと、テトロン糸そのもののツヤがエレガントであることで現在の全120本程度の糸の中ではテトロン糸の割合が高い(2/3程度)です。

いずれも30番を使用しております。

さて、このたびはここ最近たくさん作ってきたクッションカバーやカーテンの製作の中でテトロン糸の性質というものを実感する機会がございました。

それは、最後の縫い終わりの場面です。

縫い終わりに始末をきちんとしたいがために、玉止めを裏側に隠すことを毎回しています。

その時に、針に残った糸を通して裏側へ通す作業があるのですが、テトロン糸は最後に引っ張ったことで必ず糸の先が裂けているのです。

この「裂け」が起こらない方が、その後針に通す作業が断然スムーズ。

ということで、糸の先が裂けにくいカットの仕方というのをご紹介したいと思います。

糸切りばさみも大いに関係することですので、今後の小ばさみの選定にも何かヒントになればと考えます。

テンション(糸が張った状態)がかかったまま糸をカットした時のテトロン糸とスパン糸の違い

上:スパン糸30番/下:テトロン糸30番・・・同じように引っ張りながらカットするとテトロン糸は裂けます。

実際の縫い終わりでは、ボリュームのある重い物を塗った時には、テンションが強くかかるので、スパン糸であっても多少裂けることがあります。

それでも、テトロン糸は少しのテンションでもこうして避けるのが通常なのです。

ただ、縫い終わりに引っ張らずして完了することができません。

よって2段階を踏んでいます。

一回目は裂けた状態で仕方がないのですが、2回目にもう一度糸だけを今度はテンションをかけずにゆったりとした状態でカットするのです。

こんな風に糸を張らずにカット。鋏(はさみ)の刃をちゃんと使いますので鋏の良質さも重要。
上:糸を張らずににテトロン糸をカット/下:糸を張ってテトロン糸をカット・・・違いが明らかです。

なぜ、糸が裂けないような上のようなカットを目指したいのかというのが、次に玉止めの作業があるからです。

縫い終わりの後には、バッグ製作であっても、クッションであっても、カーテンであってもすべての箇所を玉止めします。

そして、その際に縫い終わりの糸を反対側、もしくは、見えない溝へ隠し込むということを針に糸を通してやっているからです。

この作業の為には糸が針に通しやすい裂けていない状態が大変望ましいのです。

針の穴にも一発通しが出来れば作業もスムーズですね。

1つの品物を製作する際に、何度も縫い終わりの場面が登場します。

よってその縫い終わりのある回数分玉止めの作業もありますので、今回のようなテトロン糸が裂ける場面も並行するのです。

これはテトロン糸の性質における「デメリット」であると思いますが、それでもテトロン糸の良さも多くあり、こういった対策で乗り越えています。

あとがき

こうして見てみるとスパン糸よりもテトロン糸は手間が増えます。

ただ、その出来上がりのステッチの美しさはうっとりするほどのツヤ感で品物が華やぎます。

細いのに強度があるテトロン糸。

デメリットを吹き飛ばす程の美しいお品物を完成されますよう、応援致します。

そして、途中でも少し触れましたが、小ばさみに関しても良質な切れ味の良い状態で持つということです。

糸切り専用でついでに他のものを切るなどというような使い方は刃が速く傷んでしまうと思われます。

糸切りばさみも陰ながら毎回役に立っていてくれることを忘れてはならないと思います(^-^)。

無料のだからこそ出来の悪いお品を贈呈するべきではない理由、その後は受け取った人自身の持ち物になるからではないのか!?【1370】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグの技術を高めていく途中段階ではいくつものバッグがボツになったり不完全な未熟な製品として出来上がったことも多いです。

そもそも最終的に納得できない完成となる前に途中でやり直しをしたりして改善したいものです。

実は「完成」というゴールのテープをたやすく切ってはいけないのではないかとさえ思うのです。

とりあえず出来上がりにしてしまった品物は、結局販売するレベルに満たないものになり、廃棄や贈呈をしてきました。

今回は、この「無料贈呈」についてのお話です。

無料ということに本気で喜んでもらえるのでしょうか。

無料ということだけに価値がどれくらいあるのでしょうか。

そんなことを考えていく回にしたいと思います。

出来の悪い品物を受け取って今後使っていかねばならないユーザーの身になるべき

ただでもらえるからと最初は喜んでもらえるかもしれません。

しかし、人の手に渡ったあとは、その保持者が何かしら「所有」という責任のようなものを負わされることになるのです。

それが出来の悪い品物の場合、「不満」や本当にほしいものではない物を持つことへの「違和感」などを感じてくることがあります。

そうしますと、「無料の価値は無い」ということが言えるのです。

モノであふれたこの現代においては、納得して出来の良いものを好むと思いますし、それぐらい物を所有することに対して真剣なのです。

ということで、むしろ逆なのではないかと思うのです。

販売するに等しいような一級品を無料で贈呈するからこそ「大きな価値」が生まれ心底喜ばれる可能性があるということです。

よって、出来が良かったから使ってもらってフィードバック(使い心地や意見)をいただく方がよほど意味があり発展的なのです。

映画の試写会が少しヒントになります。

出来上がった映画をいち早く見てくれる人達というのは、映画通でありライターであることも多く、良いフィードバックを最初から狙って良い宣伝をしてもらうことにつながるのです。

それでも試写会は、「無料」ですね。

ここに大きなヒントを感じました。

少し話は逸れましたが、その映画の試写会のヒントから思うことは、贈呈時のタイミングですでに自身が良い方向へ改善している場合は、そのお品は過去の価値薄なものの方をあげてしまったということになります。

もったいないからということで安易に考えがちな無料贈呈はそこまで深く考えなければいけないことのようなのです。

損/得勘定の本当の意味

材料代とか手間賃みたいなことを計算に入れがちなのですが、もっと長い目で見なければいけないと思うのです。

今は無料で贈呈してしまったが、良きフィードバックをもらって貴重な意見がもらえたから今後に活かせるということ。

生の声というのは非常に大切で、作り手側の勝手な想像をはるかに超えていくことがあります。

そうした自身だけの範囲では気づけないことを、ユーザーが教えてくれるのです。

そう考えるとおのずと、フィードバックを得るために渡す品物は、今の時点では「最高の出来のもの」であるべきだと思えて来ます。

そうして、将来を長い目でみた「得」をじっくりとえてゆくのです。

その場しのぎの「金銭的な得」よりもはるか遠くの「大きな得」を考えた地道な活動なのだということが分かります。

その「大きな得」というのは、何か。。

それは、「事業の実り」だと私は考えています。

あとがき

企業対企業(BtoB)のお取引などでは、その場の金銭的価値も大いに重視されます。

自身のような個人の事業者が融通が利くのはこの点だと思います。

自身の裁量で決断できる強味をもって、「今は損だけど後に得を取る」という考え方が多くの場面でできるかと思います。

それまでは修行とか学びだと思い、それでもその時の最高の品物を作り、精いっぱいの姿勢でのぞんだその行く先に何か結果が待っているのだという考え方です、

今日や明日に結果を期待するようなものではないところが向き/不向きになってくるのかもしれませんが。。

もはや、能力とか技術を越えたただの「考え方」1つなのかもしれませんね。

好きで製作に没頭できるということであれば、是非末永く粛々と製作し続けていってくださいませ(^-^)。

ヴィンテージスラックで研究、裾上げのデザインや始末の仕方でエレガントなパンツが出来上がる仕組み【205】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

パンツなのかスカートなのかの選択をもし聞かれたなら、「パンツを好みます」と答えると思います。

無意識にワードローブの大半がパンツなのですが、その理由がしっかりお話できるかというと実際曖昧です。

ほぼ感覚的なものであり、パンツというアイテムがスカートよりも好きであるとしか言いようがないようです(^_^;)。

この度ご紹介しますパンツの裾にスポットを当てた解説で、実は自身も意識していなかったパンツの魅力が見つかるかもしれません。

目指すところは「エレガントな装い/ドレスライクな装い」というところです。

究極、デニムのようなカジュアルアイテムであってもこれを目指していきます。

それこそが「スタイル」でありまして、おそらく日本製の古き良き味わいのヴィンテージ服もこんなテイストが多く実現しやすいし、日本人に馴染みが深いテイストだったのではなかろうかと私は考えます。

よって、世界からも「質の良い綺麗な状態の古着が見つかる」と称賛されている日本製の古着をお勧めてしていく中で、この度パンツの裾の種類のいろいろな種類を見ていこうと思います。

どうぞ、一緒に研究しましょう(^-^)。

手持ちのクローゼットの中から見つかった特徴あるエレガントなパンツの裾上げ方法

では、4種の特徴あるエレガントなパンツの裾のデザインやその仕立て方を見てまいります。

まずは、よく見る量産品に一番多いスラックスの裾上げのデザインからです↓。

ブランド:「カステルバジャック」。
ロックシングル:いわゆる「シングル」と呼ばれるタイプ。ロック+機械でのまつりがされています。

まつりが機械なので、表側にその糸目がちょんちょんと出ることがないのが特徴ですが、当然それには極細糸を使っていることからほつれやすいのがデメリットです。

いかにも量産品にありがちなことですね。

しかしながらこのやり方は王道であり、ロックをかけて二つ折りまではベースです。

その後で、手まつりをされているものも多く、それだけの違いでも高級感は感じるものです。

機械で行われたものは「表面的」であることも、ほつれやすい結果からうかがえます。

ブランド:「エンポリオアルマーニ」
三つ折り二重ステッチ:フレアータイプの先端でシフォン素材などに利用されている様子。
二つ折りの時点で一度ステッチをし、三つ折りでもう一度ステッチをしてあります。

実は、私ここ最近カーテンを手作りしておりまして、「あ、同じ考え方だ」と思いました。

カーテンの作り方ではご紹介されている様子も無かったこの二重ステッチは、しっかり固定するには採用したい考え方でした、

トップの芯を挟み込む際に芯がぐらつかないように、一度1cmの所に折り曲げてステッチをして、次に芯の巾分折り込んで縫いとじという二段階のステッチでした。

このワイドパンツの裾も同じことで、内側にはステッチが2列見えますが、表は1つしか見えないすっきりしたものに仕上がっています。

2倍の糸の分量を使うのですから、製造業者様は糸のコストや手間の作業コストよりも出来上がりの良さを選択したということが読み取れます。

このお品「エンポリオ・アルマーニ」様のお洋服なのが、あれだけの数を製造されているこのハイブランド様のこの追究に対して尊敬しています。

そして、世の中のネット上で一般的な作り方の中には決して出てこないようなこういった主張と理由が入った作り方を堂々と示していくことに勇気付けられます。

自身が自然にそう納得した作り方は、決して本やネットの情報に無くても、ニッチなやり方で敬遠されようとも確かなものなのです。

ブランド:ノーブランド。
三つ折り手まつり:ヴィンテージパンツならではのお仕立て。
三つ折りして「はしごまつり」のようなことをし、完全に糸目を内側に隠しています。

厚手のウール/100%だからできることだと考えます。

パンツに三つ折りというのも珍しいのですが、裏地がが付いておらずこうして三つ折りしながらも最終的にはカジュアル過ぎない程好いエレガントさを感じました。

中をのぞいてみると、黒糸ではしごまつりのようなまつりが隠れていました。

「隠す」ということの奥ゆかしさをここに感じました。素敵です♪。

ブランド:「ジョルジオアルマーニ」。
ダブル折り:立体感があり足元にアクセントが出来て究極のエレガンスの表現だと見ます。
ダブルの構造:一度シングルに深く折り曲げておき、表へ希望の幅の分折り返し両サイドを固定という手法。

内側の見かけはシングルと全く同じなので、ダブルというのは、シングルからさらに1工程進んだ追加のデザインだとも言えますね。

レザーのダブル折りも発見:幅が好みに調整され、やや幅広くなっています。
完全折半でなくてもよい:こちらを最低限残し多くを表に出して幅を広くしている様子です。

あとがき

一口にパンツの裾と言ってもいくつか裾上げのデザインや種類があることが分かりました。

量産時代以降は最初の方にご紹介のようなロックシングルタイプも多いですが、ヴィンテージ市場で見つかる昭和時代のパンツには驚きの発見と感動がありました。

YouTubeの動画内の最後の方では、当記事でお伝えし切れなかった、ステッチを表に出して裾上げするデニム/ジーンズについてもエレガントに寄せる裾の仕上げを自身の考え方でご紹介しております。

カジュアル一辺倒よりもエレガントに装うファッションの方が「飽き」が来ず長く着用できるお洋服になりやすいかと思います。

時々遊び心で入れ込む子供っぽさやカジュアルさも上手い取り込み方でエレガントさは貫けると思います。

このたびの裾には、エレガントになる不思議な力が宿っているように見えました(^-^)。

<カーテン作り⑦>カーテンのボリュームに比例する留めベルトの幅と長さ、縁側用のたっぷりカーテン用には60cmで正解【1369】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在カーテン作りをご紹介致しております。

一からほどいてやり直し、これぞという腑に落ちたものへと作り直した苦労の連続の実体験からの貴重な体験談がもしかしてお役に立てるノウハウにつながるものと記録してまいりました。

カーテンも数時間程度で作ってしまえるものであるとも言われていますが、実は奥が深く、いかようにも出来上がることができるということで意味のある手間のかけ方などを多く学んだ体験でした。

今後30年もの期間はゆうに使っていくであろうカーテンを今この時の短い時間の手抜きで作ってしまうのか、苦労をしてでも後に見るたびに納得する作りにするのかを考えると重要なアイテムだと思っています。

今後のインテリアの充実にもカーテンは必須であり、おうち生活がより素敵なものになるよう役立つその手作り方法を是非引用していただければと思います。

この度の<カーテン作り>というシリーズは最終の段階の作業を迎えました。

製作の最後の⑦は留めベルト作りです。

これも既製品のロープでくくる方法もありますが、カーテンの生地の色や雰囲気に上手くなじむには、既製品のロープは展開が少なすぎます。

何かしら妥協をしてしまうならば、いっそ共布で生地で作っていくというのがしっくりきます。

きちんと作ればおそらくロープよりも長持ちできるのではないでしょうか。

生地も厚みがあり、片方だけの横幅180cmもの窓に設置のカーテン用のベルトの長さや幅のバランス

既製品のベルトに周囲縫い代1cmを見込んだ型紙を自作。

これで通常よくある窓の横幅80cm-100cm程度の窓用のカーテンに相応しいベルトです。

長さが36cm程度です。

しかし、これだと、このたびの縁側用の高級生地で作ったボリュームカーテン地をくくることは到底不可能。

全然長さが足りませんでした。もっと長さが必要なのです。

それに合わせて幅も広くしてあげる必要が出てきたということです。

ということで、既製品を利用させていただいた型紙の真ん中をカットしてアレンジしてゆきます。

ごめんなさいね、そのアレンジの様子を写した写真がございませんでして、ご説明だけになります事ご了承下さいませ<m(__)m>。

作った型紙の真ん中をカット。

そして、別の用紙に真ん中を空けて型紙を当てて、全体が60cm程度の長さになる位置へ改めて作図するのです。

その時に山の高さを高くし、幅を広げます。

ただ、このやり方、長くなった分カーブの部分の多くがストレートなラインになってしまいスタイリッシュではありません。

これでもよければ、これで進めますが(私はこれでやりました)、納得できない場合、テーブルなどの机の脚下にビニールひもなどを挟み込み、大きなコンパスみたいに、先端に鉛筆を結び付けて円の一部のカーブを利用します。

もし、フォルムにこだわりたい場合は是非「大きなコンパス法」でトライしてみて下さいませ。

縁の一部という軌道は、これまでもバッグ作りで取り入れましたが非常に美しく自然です。

それはこの世の自然の軌道の仕組みに由来するものなのでしょうか。。

話が難しくなりますが、そんな物理的なことなどよく知らない自身の「勘」で円の軌道が美しいフォルムを作るのだという直感に結びついています(^_^;)。

フックの共布仕様:縦15cmx横3.5cmの細いフックを作成。四つ折り観音開きです。

2枚のベルトパーツを重ねて縫う際に両サイドに挟み込みながら設置していきます。

四つ折り観音開きは片方が重なった方でもう片方が「わ」であるというアシンメトリー。
私の意見ですが、出来上がりは「わ」が正面に見える方が美しいかなと。
あらかじめ挟み込む先端にこんな風に固定のステッチを入れておくと歪みなく設置できます。
ひっくり返しで作るのですが、2枚のベルトパーツの短い横辺とカーブをコの字に縫いひっくり返します。

あらかじめ、返し口である横の長い辺はアイロンで縫い代を折っておくのが綺麗にできる秘訣。

そうして、縫い閉じて出来上がりです。
実際にベルトをフックに通した場面。
なんとなく雰囲気出てきましたね。

あとがき

今回の製作の中では、主にレースカーテンでご紹介をさせていただきました。

というのも、そもそも、レースカーテン、メインカーテン共々出来上がったものを最初からほどいてやり直したからです。

メインカーテンはこの後でやり直しをすることにしまして、順番がレースカーテンから先だったからご紹介をレースカーテンでお伝えした結果となりました。

それで、メインカーテンはどうなっていくのかなど、完成しインテリアとして実際にお部屋に設置した時点で、その他のお部屋のカーテンも一緒に1つの投稿としてご紹介する回を<カーテン作り⑧:最終章>としてまとめたいと思います。

実はこれこそが一番自身が得意とする「インテリアコーデ」に当たる場面です。

お部屋の家具との調和とか全体を見渡した時のその中のカーテンの存在などを考えていくのがコーデです。

お洋服、ジュエリー、お部屋などすべてが行き着くところというのは、「コーデ」だと思っています。

物を素敵に作ったら、うまく調和し馴染んだり、時には映えたりしながら出来上がっていくものはまさに自分が手掛けるところだと思います。

少し間が空きますが、最終章の⑧もご期待くださいませ(^-^)。

<カーテン作り⑥>ゆったり幅の広い縁側用の高級カーテンに相応しい裾20cm折り曲げのエレガントさ【1368】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

カーテン作りのシリーズをその過程ごとに番号を採番しながらお届けしております。

お届けとしては1回ずつですが、実は失敗して全部出来上がったものをほどいてやり直しをしています。

そのやり直しをした理由や、やり直し後の結果の感触こそが大切であると思っておりまして、貴重な体験をさせていただきました。

今後は、同じ失敗の道をわざわざたどらなくてもよいように失敗したことで得られた「なぜそのように作ったのか」の理由をしっかりお伝えしたいと思います。

それが苦労と貴重な体験をしました私ができることだと思っております。

そして、今後のカーテン作りやその他のインテリアアイテム作りに是非何かヒントになればと願っております。

裾上げ前に裾のラインをまっすぐに統一する作業

最初にそもそも生地を反からカットするのは、生地屋さんがハンドでやっていただけます。

機械ではないので、多少のずれも生じていますが、これまでの過程では関係なかったのでそのままにしてありました。

このたびの裾上げの作業で初めてこのことを気にする段階に来ました。

ハギ目周辺が特に2枚が重なると裾にずれが起きています。
これを統一にカットし、まっすぐな裾のラインを作ります。

ここから裾上げをスタートしていきます。

深く折り曲げる前に1.5cmの三つ折りをする理由

今回は、私が遠方の場所にあるカーテンを作っているため、よくご紹介されている裾上げの前に実際に吊るして試してみることができません。

よって、失敗の製作もいったんしているので、出来上がりの長さを196cmに仕上がるように設定します。

まずは、1.5cmの三つ折りをします。

1.5cmの三つ折りの場合、下から倍の3cmに印を付けるとやりやすいです。
印に向かってアイロンで一度折ります。
1回目に折った幅と同じ分をさらに折ります。
そこへ端から2mm程度へステッチ。三つ折りステッチの完成です。

さて、ここで終了ではないのがカーテンです。

こうしておいて次の大幅な折り曲げ作業があるのです。

1.5cmの三つ折りをした理由というのは、次の20cm折り曲げをして仕上げたものが長さが違った場合に融通を利かせ、お直ししやすいようにゆとりを十分見たものになります。

20cmの折り曲げ場面

20cm折り曲げる時は、倍の40cmに印を付けてそこへ向かって折り曲げるのが正確にできます。

先程の1.5cmの三つ折りを3cmの所に印を付けたことと同じ考え方です。

20cmの所に印を付けてしまうと折り曲げる場所が分かりにくく、ずれやすいです。

アイロンを使ってきちんと下のラインをはっきりと示してゆきます。
待ち針は縦打ちよりも横打ちの方がずれにくいと見ました。更に、ステッチ場所を開けた内側寄りに。。
待ち針はできれば外さないまま横を通過する形で先端から2mm程度をステッチ。
この時に待ち針の位置が内陸寄りになっていることが活きるのです。
ステッチ後サイドにトンネルが大きくできてしまいました。これを埋めていきます。
2重をしっかり重ねて端から2mm程度をステッチ。すっきりしましたね。
裾上げ完成:表から見た様子。
裏から見た様子。

フックをヒダに通す作業

事前に作っておいたヒダの裏面の空洞にフックを差し込みます。
上から4つ目のコマで固定。完全にフックが隠れますし、安定感もキープ。
この作業が上手くできるのも事前のヒダの真ん中のテッチ時のターンの隙間6mmに関係してくるのです。
上から見た様子。

たっぷりの折り曲げ20cmがエレガントに見えるという考え方

こちらは、やり直す前の設置した写真。裾は10cm未満です。20cmの方が迫力が出ると思われます。
20cmの裾上げの感想:やはりボリュームがありゆったりとするので、高級感とか重厚感が感じられます。

あとがき

今回、本体のカーテンに関しては作った場面をお届けがこれで終了しました。

残るはベルト作りと総まとめの回となります。

こうして作ってみて思うことは、9月から始めてなんやかんやで理由があって今現在11月に至ってしまいましたが、カーテン完成後の使用は30年以上に及ぶと見込まれます。

そのような長い間使われるカーテンをほんのこの短い期間の苦労を惜しむことで納得いかないものに作ってしまうことのひっかかりは残したくないものです。

長い目で見れば、今の苦労など一瞬であると考えれば、喜んで一からやり直すことも何かしらの意味があります。

これまでハンドメイドバッグを作ってきた自身ですが、カーテンをまともに作ったことがありませんでしたので、今回はほぼ1からの学びとなりました。

決して先生とは呼び難いような「体験者」に過ぎませんが、それでも多くのお伝えしたいことが湧き出てきたのも事実です。

そうして、このメソッドなるものが何かしらの形で引用され、そこら中のお宅の中のインテリアのカーテンが素敵で作りの良い物になれば幸いです(^-^)。

しとやかに着こなすことが粋!カジュアルなアイテムのオールインワンをドレスライクに寄せるジャケットの存在【1367】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ最近特に、ヴィンテージ古着で、古き良き昭和時代のアイテムを中心に見ています。

その中で、日本製のそれほどメジャーではないブランドのデニムパンツなどが素敵だと思うことがあります。

その中で1点このたび、コーデュロイのオールインワンをアップしてみたいと思います。

以前の記事の【1147】で、複数のベストとの重ね着のラインナップの中にこのたびのオールインワンがすでに登場しています。

もしよろしければ、後程そちらものぞいてみて下さいね。

検索機能で【1147】を検索キーワードへ入力でたどり着けます。

もしくは、<コーデ>カテの目次の中にも番号順に並んでおりますよ。

さて、今回お伝えしたいことは、ワーキングアイテムのイメージの強い「オールインワン:つなぎ」をドレスライクに寄せて着ていくコーデのご紹介になります。

その際に、色と生地の種類にもこだわった選択をしましたので、あわせてお楽しみどうぞ(^-^)。

そもそもコーデュロイのオールインワンがレア

元はメンズの黒の細コーデュロイのオールインワン:ブランド名は、「HALF」、日本製です。

このタイプのオールインワンは、おそらく作業着として使われた古着であることも多く、良い状態で残っていることも奇跡的。

こちらは、着こまれていた様子が無く、大変貴重です。

つなぎでは珍しい、コーデュロイであることも選ぶ大きな決断の理由となりました。

コーデュロイのサイズも重く野暮ったいものではなく、細口の上品な素材です。

裾周辺にジッパーがありますので、裾上げまできません。

ロールアップをすることで、まずは、立体感を出していきます。

そして、こんな風に同じ黒のジャケットを重ねます。日本製の毛/100%。

遠目で見ると生地の風合いが分かりにくいですが。。

もっと寄ってみますね↓。

内側(オールインワン)は細コール、外側(ジャケット)はカルゼという素材です。

コーデュロイとカルゼはともに、しましまの畝(うね)が織柄として現れる凹凸感ある素材です。

同じしましまでありながら、コーデュロイは地の目に対して並行にストライプ状に柄が出ます。

一方、カルゼは地の目に対しては、斜めに綾のように柄が出るところが違います。

そして、カルゼは光沢があるのも特徴です。

こうしたうねりのある織り方は、他にも、グログラン(横段の織柄)、ビエラ(斜めの織柄)など同じような織柄の向きであったとしても細かくは別の素材であるわけで、生地の種類がいかに豊富であるのかということがうかがえます。

このたびのカルゼはその光沢ある特徴から、制服などに使用されてきた社会的なきちんとした「印:マーク」的な存在に相応しいものであり、カジュアルとは対極にあるような素材だと見て良いです。

そうしますと、バランスとしては、コーデュロイ製のオールインワンだけではくだけた雰囲気であるところを、このカルゼのジャケットがうまくドレスライクに寄せてくれる役割になると見ました。

スニーカーでなくパンプス、レザー素材のハンドバッグなどドレス寄りな小物を追加していきます。

同じ黒同士でも重ねることで立体感が生まれますし、細かく色を分析しますと、コーデュロイの濃さよりも明るめのカルゼのジャケットがロールアップの足元の明るい黒とリンクしましたね。

黒一辺倒とは言え、細かくは、濃淡のリズムがここに刻まれているのです。

あとがき

古着の日本製のお品を見ると、なんともヨーロッパの雰囲気があるものも多いです。

おそらく、組み合わせとしては、ヨーロッパ古着と日本製古着の相性は良いと思われます。

古着という呼び方も、新しいものではないという特徴をそのまま伝えるような呼び名ではなく何か別の呼び名を考えたいほどです。

新品でない物を着ることはもはや味わいにすらなっていき、今後は当たり前のこととなっていくかもしれません。

過去にアパレル品はたくさん製造されつくしたわけで、その残りを今後大切に選びすぐりながら自分らしく着ていく「楽しみや深み」を少々その分野が得意な者がお伝えできることかと思っております(^-^)。

<カーテン作り⑤>片方だけで横幅180cmの広い窓用に14個設置の1.5倍ひだの作り方【1366】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

カーテン作りをシリーズで投稿させていただいております。

①用尺の計算、②柄の向きの把握、③ハギ目の始末、④芯の設置、⑤1.5倍ひだ作り、⑥裾上げ、⑦ベルト作り、⑧総まとめという流れで投稿してまいります。

今回は、いよいよ後半で、⑤1.5倍ひだ作りの場面になります。

実はこの投稿をする2か月前にはすでに一度完成させているのですが、思うように仕上がりませんでした。

いくつもの点に納得いかない部分が多く、このカーテンを果たして新築の縁側でこの先何十年も使っていくのだろうかと考えた時、渾身の選択で選んだ生地の事を思うと、「やり直しなどほんのわずかな期間に過ぎない」という結論に至りました。

何より納得した完成にならねば、後から「タラ/レバ」をどこかの苦い恋愛エピソードみたいに思わなければなりません。

今、その腑に落ちなかった素直な気持ちをしっかりと見つめ、その気持ちを解消できる行動をしていこうという信念で行っております。

ひだは8.75cm分、空間が12.5cmの場合のひだ作り

生地屋さんからもらった作り方の式に自身の製作物の場合を当てはめるだけなので、ここでは多種にケースが渡るとしまして、私が実際にやった数字の例で進めたいと思います。

ただ、空間の12.5cmに関しては平均的な基準で設定されていたようなので、ひだとひだの間は12.5cmくらいの空きなのだということで覚えておくのは結構だと思います(^-^)。

間違えた裏側に待ち針を打った写真しか残りませんでして恐縮です。表に待ち針を打った方がやりやすいです。

ごめんなさいね。勘違いして裏側に待ち針を打っていますが、その後のひだを作る作業の時に表面に打った方がはるかに作業がしやすいので「表に打つ」と思って下さいませ<m(__)m>。

端から3cmの箇所に1つ打ちます。

次に、そこから8.75cmの「ひだの分」を1つ打ちます。

更にその隣に12.5cmの「空間の分」を1つ打ちます。

その後は、8.75cm、12.5cmと交互にひだと空間を打っていきます。

8.75cmのひだの部分:待ち針同士をこのようにくっつけます。表へ「わ」が突き出すように。
こうした時に下側の待ち針を外します。手で固定していてください。
待ち針の位置にミシンの針を降ろします。生地の重なりがずれないように注意しながら。。
待ち針はこの時点でもう必要が無いので外し、ミシンの押さえを降ろします。
そして、最初返し縫いからスタートの、ターンして戻る二重縫いをします。

こうして、1か所に集まった4本の糸を玉止めとして針で裏面へ隠します。

このままブチッと糸を切るのは後から見る美しさを考えるとお勧めではありません。

「わ」をこのようにペタンコにつぶします。
真ん中に溝があるようにプリーツが2個できました。ここでぴったりと上部が重なった位置に決定します。
印無しで芯の幅の真ん中をターンして帰ってくる二重縫い。最初の返し縫いは引っ掛かりの原因なのでしません。

そして、ここでもう1つ重要な注意点があります。

それは、どこで戻るかの地点ですが、元の縫ってある線の6mm程度手前でやめます。

その6mmというのは、後でフックを通すための重要な空洞のトンネルなのです。

このステッチの玉止めはここへ隠しています。裏側は位置が難しすぎてやめています。
そうして、このようにXデザインみたいなフォルムのヒダが完成しました♪。
真ん中のひだは実はハギ目に当たった部分です。少し違和感がありますが、それでも違和感を最小限に。。

この理由が実はこのたび一番お伝えしたいことになります。

そもそも、済んでしまった過去の段階の③ハギ目の始末に関係しています。

この時に、もし袋縫いをしていたら。。と考えるとこの様相では済まなかったものになってしまうのです。

やり直し前のヒダ:右側がぶくぶくと膨らんで様相が良くないですね。

↑このやり直し前の時は、芯の部分も1つ余分に折ってただでさえ野暮ったかったのでなおさら厚みが増して不格好でした。

やはり、今回の全体にすっきりと余計な厚みを出さない1つ1つの細かい工夫がスタイリッシュに仕上がると実感しました。

ハギ目に当たるヒダもスタイリッシュになじみます。
3cmの部分は左右が重なる中心部分へ持っていきます。おのずとこの片方は右窓用ということになります。

今回はここまでです。

最後の⑧で出来上がって実際にインテリアに設置された様子を後日すべて終了後に映しまして、1つのブログ記事に掲載しますので、お楽しみにどうぞ(^-^)。

あとがき

大切なのは、カーテンはそれほど頻繁に交換するものではないインテリアであるということです。

もしかしたら、一生物にもなりうるものです。

そうすると、その一瞬の楽をとるのか一生の後悔を味わうのかというと少し大げさですが、今ここで少し引っ掛かりがあるなら迷わずほどいてやり直すことをお勧めします。

物を1つ作るのにも時間と労力をかけていくのですからその苦労を長い目でのコスパで冷静に考えたいものです。

対価をいただくような製造において、手間がかかり過ぎて省略することが重視されがちです。

そうしないと商売の資金繰りや効率の面で全体のスムーズな営みが成り立たないからです。

そうして作られたような既製品(製造が量産という形態で行われたお品)のなされた作りが果たして本当のお手本になるのだろうか。

その考え方で出来上がったお品って、本当に良質な物と言えるのだろうか。。

これは、実際に苦労しながら一度作ったものを今一度作り直すという、解体に作った時の何倍もの時間をかけた者が実体験から思うことです。

本来、製造するということは、そのユーザーが心から気持ちよく使えることを想定する「綺麗ごと」であるべきなのではないかと。

この綺麗ごとを本物の「綺麗」にしようと真剣に思っている者がお伝えできるストーリーがこの<カーテン作りシリーズ>なのでございます(^-^)。

<カーテン作り④>既製品では見られない、芯地のステッチの固定を同色糸でなじませながらエレガントに仕上げる【1365】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

カーテン作りのシリーズをしておりますが、投稿がこの1つ前の③から日数が空いています。

いろいろやり直しなどの試行錯誤と多忙のために、連続でないことお詫び申し上げます<m(__)m>。

今回は、カーテン専用の上部に設置のメッシュの芯地の場面です。

「こんな風に折り曲げてステッチをここにしました」など細かくやり方をお伝えしたいと思います。

表からステッチが見えるけど固定できるやり方で芯を設置した記録

今作っているカーテンの場所が、もう今後何十年も取り換えることが無いであろう場所であり(縁側)、高級感のある素材を実際に高価格で購入しています。

その下にかけるレースカーテン地はジャガードで凹凸感ある素材。

やはりとことん納得のいく作りをしておきたいのです。

一度袋縫いでつないだやり方も、その後の見直しによって、耳を使用した両割れ仕様に変えました。

そのために、一度縫った果てしない長い糸のステッチをすべてほどいて最初のスタートのハギ目のつなぎのところからやり直しをしました。

ところで、今回そんなやり直しの中で行き着いたやり方が次のようです↓。

芯地に付けた1cmボールペンの印ちょうどの位置まで折り曲げそのど真ん中をステッチ。
こうして芯地がカーテン上部の裏面に仮縫いされました。
ごめんなさい。カーテンがレースに変わりますが、芯の幅ちょうど分内側へさらに折り曲げます。

そうして、先端2-3mmの位置をステッチ。

このステッチは表面にも出ます。

表面に出たステッチの様子。糸が真っ白同士でなじみ目立たないのがグッドです。
この時に上部のラインを見てみましたが、何か不安定ですっきりしないものがありました。
そこで、上部も外から2-3mmをステッチ。中身の芯のぐらつきが解消され見た目もすっきり。
こんな風に比べてみました。ややステッチをした方が固められてすっきり感が出ています。
見た目の違いはそれほど無いようにも見えますが、実際のぐらつきや固定されたしっかり感は大いに出ています。

ということで、もしかしたら、「邪道」とよばれてしまうようなステッチを見せるやり方。

既製品は、ステッチの手間をミニマムに省き、見た目の美しさや柄を遮ることを回避などの名目からおそらく上部にステッチが入れられることはほとんどありません。

確かに上部は視線が行くところなので、ステッチによってその様相が崩れることは望ましくありません。

けれども、私は考えました。

ステッチをそれほど入れずとも出来上がるカーテン、あまり激しい動きがないからそれほどステッチを気にする必要がないカーテン、ところがどうでしょう、唯一の動きである開閉の際にこの芯の部分が最も動く箇所であることも紛れもない事実。

そう考えると、毎日カーテンを開け閉めすることの積み重ねは大きく、長い目で見た丈夫さや固定された安定感は重要なのではなかろうかと思うのです。

その後の作業の両サイドの三つ折りステッチ

芯を設置の際に最初と最後を3cmずつ空けたその部分は1.5cmずつの三つ折り用です。
耳の部分ではありますが、あえて三つ折りすることで擦れが起きやすい縁を丈夫にしました。
サイドの三つ折りを表から見た様子。

あとがき

カーテンは1時間半もあればできることもあると言われています。

こだわってほどいたりしてやり直しをすることで、1か月以上間が空いています。

ただ時間を今この数か月かけたことと、長い間何十年も今後カーテンが活躍していくことを考えたら短いものだと開き直っております(^_^;)。

最初の練習のようなカーテンに縁側のスペシャルなスポットのカーテンをやったことが少しまずかったかもしれませんが、もし練習用だからと他のお部屋のカーテンにしていたらこのような今回のような学びは得られなかったかも。

そう考えるとそれほど悔やむこともないと思えました。

この後、縁側用のメインカーテン(美術館級の高級生地を使用)も作り直しをし、その後別のお部屋の2箇所のカーテンを作っていきます。

最終すべてのカーテンの設置後振り返るまとめの投稿をしますので、残りの⑤ひだ作り⑥裾上げ⑦ベルト作りと3場面がまだひかえております。

11月末までには終了できればと思っておりますが。。

では、またお立ち寄り是非どうぞ(^-^)。