まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
遡ること、2018年2月から個人事業主をスタートしました。
そこから、数か月後の5月くらいですね、申請中の商標登録を通していただき、picturesqueというブランドのロゴのRマークが付けられる商標権をいただきました。
それをきっかけに、製作品にはブランドネームを縫い付けてきました。

裏側に当て芯をして、ぐるり1周を2.5mm程のステッチで縫い付けます。

比較的短い数時間で完成する巾着袋等にこの使い方をします。
挟み込みの方が手間はかかりませんが、その縫い付け方の裏側は結構ちゃんとしたもので、挟み込みと同時に縫い付けだと歪みがちなので、仮縫いも1面にしておいての更なる地縫いですので丈夫です。

牛さんのマークとの相性もあり、こうした白黒になりました。
ジャガード構造で文字の雰囲気が出ているところに、このお品の良さがあります。
ただのペイント的な安価なネームよりはずっと高級感があり、糸で縫われている点のその作りの良さがうかがえますね。・・・「ヴンダーラベル」様製造。
ネームもお品に付くわけなので、高級感があった方がお品も引き立ちます。
このネームの存在感というのは、このように確かにあるのですが。。。
今回は、このネーム自体に価値を置いてきた私の心境の変化があり、投稿するに至りました。
実は、このたび、この織ネームの在庫が終わりそうであるジャッジをしようとしているのです。
当初は価値を感じていたブランド名にあまり価値を感じなくなった理由
後に貼りますYOUTUBE動画内でも結構長い時間にわたりお話させていただきました。
ここでは、動画内でのお話には出てこなかったけれど、改めて記事を書く機会に是非お伝えしたいことのみを書きたいと思います。
それ以外のお伝えしたいことはYOUTUBE内にお話の形でまとめましたので後ほどご視聴下さいませ(^-^)。
2018年ハンドメイドバッグの製作と販売だけでスタートしました個人事業主。
マーケティングの1つも学んでおらず、とにかく自分の作ったオリジナルバッグをブランド化して、頑張っていこうなどということを強く思って、商標登録までして、Rマーク付きの織ネームを正当に入手。
今まで製作品には決まってこれを縫い付けてきました。
そこから、年月が過ぎ、今この2022年の秋が深まる中、織ネームの在庫がなくなりそうになっています。
何も考えず次の分を発注するのかどうかの時に、ちょうど私も自身の事業内容を見直して、変化していく決意をしたタイミングに当たりました。
2021年の最後くらいから、2022年はコンテンツ制作の方へシフトしていこうと決意していたことを、この2022年で実行していくという目標の元、現在まだ1デザインだけですが、デジタルコンテンツに製作手法や技術をまとめて販売し始めています。
とりあえず、目標を実行し始めることはできましたので、それは一歩何かしら進んだとは思います。
こうして前とは違う方向へのシフトなのですが、このシフトがいかに大きな変化であるかということです。
自分でデザインしている人というのは、自分のデザインであることに重点を置いているのが当然のことで、ブランドネームの存在も、その証とか権利を守るためであることが強いと思います。
少なくとも私の場合はそういうつもりが大きかったです。
しかし、それよりも、そのデザインが広まり、ハンドメイドバッグの文化全体が広まった方が意味があることであるという考え方に変わったのです。
それと同時に、この織ネームの存在も意味のないものだという考え方に変わりました。
あれほど織ネームの存在を重要視してスタートしていたのに、今はもう全く反対の考え方に変わってしまいました。
自分一人で携えていることが宝みたいに思っていた過去を見直して、そんなものは価値のないことであり、むしろ、自分が考え出したアイデアや手法、技術などは手放して、必要とする人に伝えていけばよいのではないかという考え方に変わりました。
これは、自身の製作したものが十分に売れていかなかった結果から行き着いた考え方です。
もしも、人気作家になっていたり、多く受け入れられたりしていたら、こうはならなかったかもしれません。
むしろ、これで良かった、こうなるべくしてそうなったのだと今は受け入れています。
ただ、今まで精いっぱいの積み重ねをして、いろんな製作をしてあれこれ工夫したり、失敗作も多く生み出して生地の良さが死んでいたりなど苦い苦労もありましたので、その長年の経験は紛れもない「宝」であり「資産」です。
スタート時の2018年、もっとそれ以前のハンドメイドバッグ製作スタート時の2007年からは間違いなく技術を得ていると自分でも思っています。
堂々とと多くの人に美しく作ることができる手法などをお伝えできるようになっていることに気が付いたのです。
よって、このシフトというのが私の場合でいう「道」だったと思っています。
ということで、私がデザイナー兼製造者として作ったバッグを自分で販売するというこれまでの経路は見直しに至りました。
あと、もう1つは、YOUTUBE内でもお話していますので、ここでは簡単に書きますが、そもそも、お品というのは、そのお品の特徴などを見てどこどこメーカー様の製造だと分かるお品が良いお品だと思います。
私が作ってきたハンドメイドバッグも、この2022年時点では、パッと見て自分らしさが出せているお品になってきました。
よって、特に織ネームを付けてpicturesque製だよとお知らせする必要もないということになります。
もしかして、変な風に利用されるための防御策としては付けた方が良いのかもしれませんが、それよりも、昔作っていたバッグから、年数を経て、その作りやステッチの仕方の隅々までもがpicturesque流に作ることができてきたようです。
それが良いと思ってもらえるかは別ですが、織ネーム1つよりもこういう長年の成果みたいなものの方が、むしろ大切だと思っています。
ということで、最初は、とても要(かなめ)のように重要視していた織ネームにあまり価値を感じなくなった理由2つでした。
あとがき
今回のお話は、「ブランディング」ということのヒントの1つにもなることかもしれません。
マーケティングの「マ」の字さえ知らなかった当初、ブランドの表面的なとらえ方をしていたと思います。
本当の自社らしさを製品で表すことができているのかなど、活動していく中で考え方が変わりました。
