まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
「共有型のハンドメイドバッグ」「本物志向のレンタルジュエリー」という2つの事業の事業者です。
これまで幾冊かのファッション史などを拝読の中で、必ず登場の「シャネル」ブランドの創始者「ガブリエル・シャネル(通称「ココ・シャネル」様の存在感は相当たるものです。
マーケティングの読みに関しては、かなり長けていた人物であるという印象を持ちまして、ブログ記事の【231】でご紹介させていただきましたこともございます。
「シャネルの戦略:長沢伸也 編著/杉本香七 著」を拝読。
「ガブリエル・シャネル」様が創業し、100年以上にも渡り存続のハイブランド様の事業としての見方が書かれた本です。
小規模事業者にはヒントをいただけ、勇気をいただけるような内容でした。
このたびは、目まぐるしい変革もありながら存続の2021年、そしてその後のブログ記事の手直しで書き加えリライトの2024年現在で見直した文章でもって今後の動向を見守り思うところをまとめたいと思います。
ハイブランド様同士の競争の厳しさの現状、「シャネル」ブランドが現在も「独立系メゾン」として存続の背景
現在、たとえ名の知れた伝統あるブランド様も熾烈な競争の最中におられます。
今後の生き残りをかけて。。ということになります。
その生き残りには、2つの道が残されていると言われています。
1つは、「コングロマリット」と呼ばれる、異業種が1つの同じグループの傘下に入り、グループの一員として位置付くこと。
それくらいもう自社のみの基盤では存続できないところまで来たのです。
もう1つは、これまでと同じように自社の名前そのものが会社名のような「独立系メゾン」と呼ばれる存在で継続していくこと。
いずれにしても、険しいことには変わりなく、その内部は他グループからのデザイナー様の獲得競争などとても忙しく大変な状況のよう。
「シャネル」様の位置付けは、どちらかと言うとレアな「独立系メゾン」です。
ただ、この位置付けもたやすいものではなく、今後は、もしかしてコングロマリットの方からのお誘い、自社の見の力での存続ということが決定付けられている意味では険しい道のりなのです。
同じように他の老舗ブランドで現在独立形態をとっているところも今後は分からないと言われています。
それほどに、1社だけでハイブランドを存続していくことが難しくなっている現状なのです。
実は、この本自体が少し前のもので、この本出版以降から現在までにもかなり変化しています。
こうして見てみますと、「独立系メゾン」の注目度や決心の硬さがうかがえます。
庶民的に広がる数多くのブランド様とは対極にあるラグジュアリーさをキープすることこそが揺るがすことができない基盤です。
どちらかというと「攻めた」ことが難しく、「守る」というようなスタンスに感じられますのもこういった事情なのでしょう。
「シャネル」様がこれまで「独立系メゾン」で存続してこれた理由
他のハイブランド様が、「〇〇の御用達:ごようたし」からスタートしたという経緯がほとんどの中では「シャネル」様は特殊。
短い期間で一気に名も知れぬ帽子屋様からの飛躍、そのビジネスの手腕は創業者「ガブリエル・シャネル」にあるとともに、オーナー様が安定の「超資産家」であったからということも大きいです。
シャネル様の靴屋バッグやお洋服は高額と言えどもアパレル品。
おそらく主力のビジネスとはなっているわけではないのかもしれません。
それでも基盤の経営者の余裕から1つの「アイコン」のような形で知名度を上げる役割は「シャネル」ブランド自体にあると見ています。
ハイブランド様がこぞって「香水事業」に乗り出してきたわけですが、なぜ香水?というというところも、利益率の高さのある香水事業で他をカバーするような事情がありました。
ファッションのイメージが強いハイブランド様も本当は余裕などない現状、ビジネス存続の為には、利益率の高い商品という点を遥かに超えた、ブランディングの存在自体の位置付け、「コングロマリット」の構造がやむを得ないといった見方です。
あとがき
随分これまでのハイブランド様に対して華やかな面だけを見ていたかに気づくことになります。
ハイブランド様さえ苦戦の時。
どの事業者様も規模関係なくファッション業は大変なのです。
そう考えると、絶対的存在であらねばならない不自由さと反対にある自由さは小さな事業者ができる大きなメリットなのではないかと思えてきました。
小規模事業者がハイブランド様から学ぶことは、「模倣品」「コピー」という表面的なデザインの真似事では決してなく、むしろ、徹底した研究や良質な品物を作るための影のたゆまぬ努力をする姿勢という点であるべきだと思います。
照れて隠しておられるるだけで、ハイブランド様はた日々ゆまぬ努力をされておられたのです。
シャネル様の「独立系メゾン」型がフィットしているのは、上場していないことで良い姿を常に見せねばならないという縛りがないことにもあるようです。
たゆまぬ努力をする地道な作業を思いっきり自由にやって行けるメリットをお持ちなのです。
この点は、非常に強味だということができます。
そうしますと、出来る限り今のままで行きたいところなのでしょうが、「存続」こそ一番に大切でもあり、それを考えると常に考えながらということなのでしょう。
お品物の良さ、創業者の「真似されることは広まるということだからプラスに考える」という広いマーケットをイメージしたスタンスにはとても共感できます。
他のハイブランド様も「コングロマリット」に属してはいるものの、今後も決して楽な道のりではないと思われます。
一庶民としまして思うことは、せっかく老舗としてここまで庶民までに広まったハイブランド様の認知度なのですから、現在の「富裕層のみの品物」というスタンスではなく、多くの人に「夢」をいただけるような品物を。。と希望するところです(^-^)。