何でもない生地を華やかにしてしまう不思議なパワー、無地にミシンで縦に縫い付ける巻き薔薇の大きな効果【275】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

かれこれハンドメイドバッグを作り続けて、10年以上が経過しています。

最初の頃は、何か目立つものをとマーク的なものを考えました。

その時に、花柄のプリント物ばかりをポーチやエコバッグのような袋にしていたこともあり、相性が良さそうな「巻き薔薇」を飾りにワンポイントとして取り付けていました。

今でも、例えば、トイレットペーパーホルダーなどが無地の何でもないものであっても巻き薔薇1つで華やかになるといった効果を大いに利用させていただいております。

このたびは、この巻き薔薇を無地に縫い付けたワンポイントのある小さなポーチをパイル地で作っていきます。

先程のお話のトイレットペーパーホルダーもパイルのものに付けていたこともありましたので、雰囲気が似ているかもしれません。

とにかく雑貨全般にわたり引用できる飾りの方法だと思っていただければと思います。

巻き薔薇は、ミシンで縫い付けるのが丈夫

巻き薔薇の作りは、1本の繊細なテープから形作られています。

最初と最後の留めの部分がどうしても甘いものです。

ただの飾りならば問題ないのかもしれませんが、普段使う日用品に飾るとなればやはり丈夫な縫い付けにしたいものです。

巻き薔薇は、手で縫い付けがちですがあれだと実はもろいです。

もっとたくさんの面をミシンで返し縫いで縫い付けるのが良いようですので、縦に往復縫いをすることが常です。

薔薇をつぶしてしまうのではないかと心配しがちですが、思ったよりバラはつぶれません。
糸を薔薇と同じ色のなじむ色であることを心がけると良いです。行って帰ってきます。糸の始末は裏で玉止めを。

タオル生地には不向きなマジックテープの代わりにドット釦を利用

タオル生地はとても繊細。

今回も特に繊細なループのつくりになったもので、ベビータオル無地という名前の生地です。パイルがとても美しいほんわかした心地よい生地です。

パイルが美しいベビータオル無地という名前の生地。綿/100%、日本製。クリームベージュが優し気です。

このような繊細な生地には、マジックテープは不向き。

以前にリュックを作ったときにタオル地でもマジックテープ開閉のフラップ仕様にはしましたが、特にこの小さくてよく開け閉めするものはマジックテープのオスのとげとげしさが生地を傷めます。

よって、今回はドットボタンの開閉としました。

ドットボタンだからといっても注意は必要で、力が加わる硬いパーツなので、しっかり取り付けねばなりません。

表からは分かりませんが、中にハード薄芯を1枚かませて補強しています。

途中、いろいろ失敗の末取り付けが完成したドットボタンです。ちょっと苦手な作業です(^_^;)。

この作りの場合、ドットボタンの「頭」にあたるツルツルの部分が内側に隠れます。

そこが紛らわしく、最初あれを表側に見せていました(^_^;)。

ドットボタンの見え方は、お品によっていろいろです。

シャツの時などは、頭の部分は表に見えるように、最終的な出来上がりに打ち抜きます。

今回の場合は、薔薇の飾りとバッティングしてしまうので、中に隠すことが必要だったのが、少し紛らわしく、間違えてしまったわけでした。

巻き薔薇縦2個の効果が強いアクセントになる結果

コスメケース3点セット:上から時計回りに、ファンデーションケース(サイズ:縦6cmx横8cmxマチ2cm)、ペンシルケース(サイズ:縦3.5cmx横15cmxマチ無し)、シャドウケース(サイズ:縦5cmx横7.5cmxマチ無し)

タオル地とても優し気で、ふんわりしていて感触も良いです。

巻き薔薇のチョイスは、形はだいたいどれも同じなので、色を工夫すると映えます。

今回のように、薄いパステルカラーなどには、反対色の濃い色の薔薇、逆に暗めの生地の色には、赤やピンクなどの明るい華やかなバラの色をチョイスすると良さそうです。

冒頭にお話させていただきましたように、当初ハンドメイドバッグを作り始めたころは、今回のような茶色ではなく、ピンクとか赤の明るい薔薇の色が多かったです。

巻き薔薇の魅力は、たとえ1個だけでもアクセントやポイントになることです。

無地に使うととても効果的ですが、花柄に使っても馴染んだり際立ったりと相性は良いです。

あとがき

これ3個作るのにも時間は結構かかっています。

一応バッグと同じような工程の作りで、裏地付ですし、全面芯なので、芯貼りの工程も含みます。

ただ、小さいのでその分一瞬だったりする場面があり、大きい物よりは早い部分も大いにあります。

小さいアイテムでも丁寧に大きなサイズのバッグと同じ仕様で作るというところが出来上がりに現れます。

追求するところはどんなサイズのものであっても、「良質さ、良い作り」ということです。

ボーダーとボタニカル柄の柄同士はタブーか、それともありなのかを実際のマルチボーダーパッチワークの裏地に使った柄との相性で調べた【274】

まえがき

柄on柄はファッションコーデでよく言われる「うるさい」ということがあります。

音楽の「音」と結びついたような言い回しです。

そして、柄同士を違和感なく、挑戦的にコーデできるのはおしゃれの「上級者」だとも評価されるのをファッション雑誌の解説などで拝見したことがあります。

このたび、なんと柄と柄を組み合わせた裏地付きリュックを作ったのです。

とはいえ、それほど攻めたことはひかえ、表地がパッチワークの切り替えでできた粗目のボーダー、裏地がボタニカルなマルチカラーで、色使いが互いに共通するように組み合わせてみました。

出来上がりのリュックをその柄同士の組み合わせという見方でどうぞ楽しんでみて下さいませ。

ペールカラーの柄同士、共通の色がそれぞれにある組み合わせが相性が合ったケース

今回使用の生地は、パッチワークボーダーに仕立てる表地のスポーツメッシュという穴の開いた面白い凹凸感ある素材と、裏地の水彩画のような柄が程よいカジュアル感。

<表地>スポーツメッシュ、ナイロン/94%、ポリウレタン/6%、日本製。<裏地>ブッチャープリント、綿/100%、日本製。

スポーツメッシュは4色展開で複数色の中から4色をチョイスしました。

結果、青xグリーン系になりました。

これを巾7cm程度のボーダーの出来上がりにしてパッチワークシートを作り、それを通常の型紙に当てて裁断してのスタートです。

結構手間が込められているお品となります。

裏地は、思い切って柄物に。

柄x柄の場合、上手く合うコツとして使われる色を合わせてなじませるのが接点ができて相性が生まれると考えました。

色の共通点が無ければ、あまりなじまないのでその組み合わせが合うのかの判断が急に分からなくなります。

そこには、「なぜそれらを組み合わせたのか」の理由が本人にしか分からないので、周りの人への理解が難しいのです。

今回の場合、4色のスポーツメッシュの生地のすべての色が、裏地のブッチャープリント生地の中に入っているのが分かります。

こういった偶然の発見やチョイスというのは、心躍るものです。

<完成<餅巾着:4色パッチワークボーダーVER>サイズ-縦27cmx横27cmマチ11cm。
遊び心を加え、ショルダーの左右の色を変えたり、取っ手の前後の色を変えたりしています。
フラップのカーブは取っ手の付け根と同じ多角形の方がもっとすっきりするでしょう。
内側の片方:柄がいっぱい広がっています。こちらのポケットはフラップ。
こちらのポケットは隠しポケット。

あとがき

今回のような粗いパッチワークボーダーであれば、裏地に柄を合わせてもそれほど違和感がありませんでした。

こうして柄と柄の組み合わせの分かりやすい方法みたいなものとして、同じ色使いというところを共通にする、つまり「関連付きがある組み合わせであること」があると思います。

あとは、それに近い「同色系同士」などというのも次にやってみようなどと、アイデアが広がってゆきますが、究極が違和感なくぴったり関連付いたということだと思うのです。

それが精いっぱいの「コーデ」となります。

この度のお品なのですが、大変ありがたいことに、ご購入いただきました、ありがとうございました(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

セルヴィッチデニムを縫製して何を作ることが一番望ましいのかの研究、赤耳をフリルの先端にデザイン性を出した敷物【272】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

セルヴィッチデニムはごわつきのある丈夫な味わい深い生地です。

使わないとのっぺりしてつまらないもので、使って白っぽく経年することこそが素敵になると言われています。

このたび、セルヴィッチデニムのインテリア内での使い方はないであろうかと、【271】の記事で試作しました蓋付きのボックスに引き続き、ペット用のサイズのラグマットを作りました。

セルヴィッチデニムにはイメージが程遠いフリルを楕円の周りに装飾したところにもご注目を。。

このフリルがただの飾りではなく、ラインの出方の難しさをフリルで隠すという機能を入れ込んだものです。

綺麗に作ればそれで事足りるのですが、おそらくデニムの楕円というのも簡単ではないと思うのです。

そして、セルヴィッチで作ったのだという「証:あかし」として赤耳も表に登場してもらいました。

デニムマニア様にはぜひ興味深く出来上がりをご覧いただきたいものです。

形を楕円系に選んだ理由は、ひっくり返しで角が上手く出ないことからのもともとのアイデアだった

セルヴィッチデニム14oz:真ん中に楕円型紙、縁の余り部分の両サイドの赤耳を7.5cm巾で縦にフリルに利用。

まず、長方形は、デニムの場合角のひっくり返しが困難であろうということがまず1つ。

そして、長方形が溢れるほどの量すでに存在しているようだということで、レア感ある楕円にしたいと思いました。

楕円の周囲にセルヴィッチ(赤耳)でフリルを装飾します。

このフリルは7.5cm巾の型紙を使用して、出来上がりが6cm程のものになります。

そうすると、スペースも両サイド分で10cm強広がるというものです。

楕円のカーブを描く自作コンパスの作り方

今回のような横の長さが60cm以上もあるパーツのカーブの部分は通常の文房具のコンパスでは不足です。

大きなコンパスというのもあるかと思うのですが、自作方法が簡単でスムーズです。

まず、型紙用紙を5cm幅に縦長にカット。そして、目盛りのきりの良い所に目打ちで穴を開けます。
半径の先端に目打ちで穴を開け、手前を目打ちで固定しながら、ペンや鉛筆を刺して動かして描きます。

このやり方結構正確で、コンパスと同じことを手作業で行うだけです。

いろいろな長さに応用できるので、ほんの一部分のカーブも大きな半径の円の一部を使うと大変美しいラインになります。

このやり方で、バッグのフラップのカーブを美しく作図できます↓。

以前作ったこのようなクラッチの蓋の先端のカーブも、大きな円の一部を利用していたのです。

カーブが入るバッグは、是非円の一部を利用するということをやってみて下さいませ。

カーブラインの美しさは円がダントツだと思っております。

フリルの仮縫いの回数は2回、フリル作りの1回目とフリル取り付けの仮縫いの2回目

さて、長い長いフリル、本当は1つなぎが望ましいですが、そのようにも行きません。

今回ハギ目を最初と最後以外に、2箇所作りました。全部で3mの長いものです。

ぐるり1周はざっと1.7mだったので約2倍弱といった長さ必要です。

ギャザーだと2倍強必要だった過去がありましたが、タックは少し少な目で良いようです。

ギャザーというよりタックですが、目分量でだいたい同じ幅に。。

3段階踏みますが、まずはギャザー単独で縫い固め形をキープします。

そして、次に楕円の本体へ縫い付けます。

まだこれも実は仮止めです。縫い代1.5cmの内側に収まるよう1cm程度の縫い代で1周フリルを固定。
本体2枚の縫い合わせ(中表):ひっくり返しやすいように平らな部分を多めに開けて返し口とします。
返し口を縫い閉じるのも兼ねて、ぐるり1周ステッチで楕円の周囲を固定。

これが3度目の縫いとなります。

ここまで念入りに段階を得た縫いをしているので、作りは丈夫なものです。

デニムとフリルのミスマッチと希少性

表面:サイズ(フリル含まず)縦41cmx横56cm、(フリル含んで)縦54cmx横68cm。
裏面:次回からは、継ぎ目の部分をもっと工夫します。縫い代を完全に隠すのがマストです。

ここへペットの小動物さんにくつろいでもらうのですが、果たしてこのようなごわごわした感触を気に入ってくれるのかどうかです。

ふんわりした方が多少良いのかなと考えましたが、今回のぺたんこでもかなりマットとしては有効です。

ペットの動画を拝聴させていただきますと、今のペット用マットはとても質もやわらかでふんわりしています。

とても製作のものが及ぶものではありませんでしたが、デニムマニア様には少し反応していただける赤耳使いがあります。

フリルの先端には、赤耳が表れます。こんな赤耳の使い方が新しいかもしれません。

最初に裁断の場面の写真があったのですが、セルヴィッチの生地の幅が70cm-80cmの間分くらいの幅しかない狭いのが特徴です。そこへ、ど真ん中へ楕円のパーツを置き、両サイドの余りを赤耳とともに余すところなく使用して、このマットが出来上がっています。

悩みとしては、楕円を2個並べた長さとサイドのセルビッチの長さが両方を足しても周囲のフリルの長さに届かないところです。

そんなに甘くはないもので、大まかには1m分程の赤耳が不足します。

ここを何か工夫をして別のアイテムとの組み合わせの裁断をすると完全に生地を有効に使えることになります。

なかなか入手の困難なセルビッチデニムの日本製。

まずはこの生地を扱うことができることを有難く思っていますのでめいいっぱい隅々まで使いたいのです。

あとがき

セルヴィッチデニムが一番価値が出るアイテムは、「日常に頻繁に使われるもの」だと思います。

なにせ、擦れたりしながら白っぽい味わいが出てくるわけですので、そのままの静止状態だと生地の風合いに変化がなくて価値が落ちるからです。

また何かアイデアがひらめき次第製作してみたいと思います。

これだけ品物が溢れすぎている世の中ですので、「意外なアイテム」というのがキーワードだと思いますが、紺色というところがひっかかりますね。

黒のセルヴィッチデニムが見つかるともっといろんな用途が見込めますが、ネイビーが大半ですので、余計に利用機会がこの色のせいで見逃されているのも事実です。

ネイビーカラーだからこその利用の難しさは黒好きな者としては特に意識するところだったのでした(^_^;)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

カルトナージュではない、縫製によるセルヴィッチデニム製の蓋付きボックス製作はトートバッグと全く同じ作り方を引用している【271】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイド製作において、デニム、帆布などはその頑強さの利点から多く材料に使われます。

このたび、実際にもったいなく余ったセルヴィッチデニム生地で蓋付きのボックスを製作致しました。

同時に余っていたタータンチェックがいかにもデニムに相性が良いと感じ、ネイビーカラーのテイストで初めて箱を作るということをしました記録です。

14オンスといえどもやはり所詮は生地であると、次回への課題を持った「贈答品を入れる梱包材」のようなデニム製蓋付きボックス

まず、表地は、セルヴィッチデニムの14オンス相当の硬めの物。

そして、裏地は、デニムによく映える黄色の色が入ったタータンチェックです。

14ozのセルビッチデニム(紺色):セルヴィッチデニム、綿/100%、日本製。
角の部分にカーブを付けた作りやすさの工夫:これでも結構困難ですが、とぎっとぎのスクエアよりも確実。

角のカーブは、誰がやっても簡単ではないので、ある程度仕方がない部分ではありますが、コツはあるのです。

集まって集中するしわを縫う場所と無関係な内側へ寄せて縫う場所をいかに平らに確保するかをミシンを時々休止しながら手で調整することがコツです。

裏地用の先染めチェック:先染コットン、綿/100%、日本製。

カルトナージュなどとの違いは、あくまで直立の状態を生地の硬さが支えることです。

表地と裏地の縫い合わせの場面:こちらは、浅い方なので蓋にあたる部分です。

縫い代をバッグ作りと何ら変わらぬように同じように隠します。

箱と言ってもたくさん開くので縫いにくいことはなかったです。

もし、ここへハード厚芯のようなものを入れていたとしたら。。

また別の縫いにくさや針が通らないという悩みが出るかもしれませんが、このたびは生地だけです。

あまり思うように出来なくてほぼお手上げでしたが、とりあえず、形を整えるために、4隅にピンタックを入れちゃんとした真っすぐフォルムを出そうとしてみました。

角にピンタックをつまみます。裏地にもピンタックを内側へ突き出しでやってあります。
デニムボックス完成:A4書類がファイルごと入れられます。
中側:チェックが目を引きます。ダイヤキルトなどをかけるともっとちゃんとしたものになると思いました。

もし、次回同じように蓋付きボックスを布で作るとしたら全面キルトにしてまずは1面ずつの頑強さを追求するところにポイントを置くと思います。

またの機会に別生地で製作にあかつきには、当ブログ記事でご紹介してまいりますね。

この度のボックスは、お取引先様への開店祝いのプレゼントを入れる梱包ボックスとして利用させていただきました。

あまりずっと使えるものではないと判断し、「遊び心のある梱包材」といったところです(^_^;)。

あとがき

デニムの使い道はバッグだけではないということの1つの例になったと思います。

もっと改善していけば、デニムで縫製による蓋付きボックスは可能だと思いました。

蓋にも箱にも裏地キルトをかけることでちゃんとしたフォルムが出来、ラインがまっすぐになっていくと見ています。

最初1発では成功はなかなか実現できないものです、現実の厳しさをことこん味わいました。

例えば、A4の書類を保管するための箱1つにしても、100均なのか、こうした縫製によるハンドメイドボックスなのかでは希少価値がぐんと変わります。

「あまり世の中で実現されていないアイテムをあえて縫製で挑戦する」、よろしければ、ハンドメイドをしている方はここを引用してみて下さいますとうまく共有できそうです(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

サイドの巾着ひもと入り口のフラップ付きのナスカンの留め具で高めたセキュリティー性の安全度はどのくらいのものか【270】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ちょうど1年くらい前になりますが、バッグのデザインに名前を付けることをしてみました。

その時にあったデザインは4点。

その中に「餅巾着」という名前を付けたバッグがあります。

当時は、トートバッグとショルダーの2WAYでしたが、今年になって、断然リュック仕様が使いやすいという考え方に変わり、トートバッグとリュックの2WAYでの製作に切り替わりました。

その名の通りふっくらとしていて入り口がきゅっと小さくなる作りです。

2点同時進行で作ったトートバッグとリュックの2way、リュックの方のセキュリティーアップのために追加したナスカンでも完全には隙間が解消されなかった入り口

実は、少し前にミックスツイードの方の生地は失敗をしています。

が、その後一から解体してそのままの生地を活かして今回の内の1点に作り直しました。

その2点の生地はこちら。

左:<表地>起毛ツイード、毛/58%、アクリル/22%、ポリエステル/15%、ナイロン/5%、イタリア製。<裏地>エステルポプリン、ポリエステル/100%、日本製。右:<表地>インテリアジャカード、綿/100%、トルコ製。<裏地>エステルポプリン、ポリエステル/100%、日本製。 

裏地は、グリーン系の濃淡の色違いで同じ種類のエステルポプリンを利用。

ツイードもうろこ柄もマルチカラーです。

今回初めて取り入れた機能として、入り口開閉部分のフラップの先にナスカンを取り付けるという仕様にしてみました。

それに伴い、あらかじめ本体にDカンタブを縫い付けることも新しい作りとなります。

このように入口フラップの先にナスカンタブを取り付け、相手の役割になるDカンタブを本体に縫い付けます。

今までさんざん同じポケットを作ってきたにもかかわらず、今回発見したことがありました。

それは、ポケットの右上、左上の端っこのラインを綺麗に出す方法。

完全に360度ひっくり返しなので、ラインが綺麗に出にくいものですが、ちょっとしたコツがありました。

ポケットの両サイドを縫ってひっくり返した後の場面。トップの入り口のラインがまっすぐになる追求。

見にくいのですが、左親指が重なっている位置がポケットの入り口。

「わ」でありハギ目が重なるのでクシャっとなりがちです。

この木になる部分を美しくしていく策を考えました。

外を表側に向けてポケットのトップのラインとサイドのハギの部分のTの字周辺をぎゅっとアイロン。
<結果>このように見違えるほどにまっすぐに綺麗なラインが出来ました。

やりにくい生地だったとしてもかなりの効果は得られますので、ポイントのアイロン押さえをやらないのとやるのとでは雲泥の差です。

たくさん製作していくと、未だに新たに発見することがあるものです。

<サイズ>いずれも縦27cmx横27cmxマチ11cm。

新しいセキュリティー性アップのフラップとナスカンのコンビでしたが、それでも隙間は完全には解消できませんでした。

そこは後にもっと追求していきまして、フラップのサイズをもっと大きく覆いかぶせるようにとやっていくのです。

ただ、それも完全ではないということになりました。

あとがき

このたびのツイードもインテリア生地のうろこ柄の方も厚手でした。

こういった厚手はバッグが絞り切れずセキュリティー性が追求しにくいものです。

ファスナーを付けることさえ生地の厚みが壁になるのです。

後にこのデザインは思い切って「廃版」と致しましたが、それでも大変良き研究になりました。

少しでも隙間に不安があればバッグを楽しく持つことができない、もしくは心にひっかかりがあるままであろうと考えると気が気ではありません。

そうして、下のような巾着で完全に絞るデザインへ舵を切ります↓。

口がきゅっと閉じる巾着タイプ:サック型のシングルとナップサックのダブルがあります。

厚手の生地は絞り切れないことの解消として、タブを比較的薄手の生地で取り付けて絞り切る融通を利かせたものです。

そうしますと、この度の隙間が解消されなかったけど取っ手付きの巾着リュック「餅巾着」デザインは「まぼろし」になります。

ここまでデザインを変えないと「完全セキュリティー性」は実現できないという厳しい現実を知ったのでした。

ミニポーチも作れないほどの1枚だけのはぎれの使い道、スマホ置きを楕円形で作ってみたインテリア映えに対する驚き【267】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

厚手のインテリア生地でリュックを作りました記録が、記事番号の【259】に綴っておりました。

このたびは、この時のインテリア生地があまりに素敵で、はぎれの最後の1枚を役立て活かす方法を全力で考えました。

そして、思いついたのが、もう片方を裏地のはぎれにした両面仕立ての「ドイリー」を作ることです。

面積だけ確保できていれば、ミニポーチのように表地と裏地共に2枚ずつ必要ということはないのです。

表地1枚、裏地1枚あればあとは出来上がりのサイズだけ大小あれど、すべてのはぎれに対して可能なのではないでしょうか。

このような貴重なアイテム「ドイリー」を早速ご紹介したいと思います。

特に高級生地や柄が素敵な生地は効果倍増、インテリア小物として活かせるはぎれの使い方

残った生地を最大限の面積で作った楕円型ドイリーを「スマホ置き」に考案しました。

もとは、リュックを作った余りがあったことからのスタートです。

椅子カバーとかインテリアマット用の厚手の生地をバッグに製作し。困難の末何とか完成した1点です。

この時のはぎれが、ほんのわずか残っていましたので、今回のはぎれのコーナーでご紹介したいと思います。

元々、生地は1点分しか調達しておらず、余りもわずかでした。

それでももったいないと強く思った理由が、柄の素敵さにあります。

表地の柄はこれだけの残布でした。楕円は、中心部分で、縦15cmx横17.5cmの円に近い楕円です。
型紙に当てて丁寧にカット。
こんな風にカットしました。薔薇の花柄が割れていますが、大きな柄なので仕方がないでしょう。
裏地にはバッグの時に使ったものと同じ無地の濃いピンク色。<表地:柄>インテリアファブリック、ポリエステル/100%、ベルギー製。<裏地>パイルカーテン地、ポリエステル/100%、ベルギー製。

この楕円を芯地も何も貼らず、中表に重ねて、縫い代1cmで周囲を縫い、開き口5cm程の部分からひっくり返して、更に縁をステッチして縫い閉じて完了です。

スマホドイリーの完成(表面):サイズ縦13cmx横15cm。
裏面:この場合はやはり、表面使いの方がインテリア映えします。

こういったお品も、玉止めをサイドの溝の部分に埋め込むように隠すので、リバーシブル使いが一応可能です。

裏側も見える部分なので、そういった細かい始末も何らハンドメイドバッグと同じ仕立てなのです。

スマホドイリーとして早速使用し始めました。スマホのセロファンに空気入りすぎーー(+_+)。

あとがき

凹凸感あるジャガードなどの生地は、ハンドメイドバッグで残ったものをインテリアに利用しやすいです。

ミシン1台あれは、こんなに生地を余すところなく使い切れるものなのです。

是非、このたびのはぎれの使い方を「ミシンライフ」に落とし込み、アレンジしてみて下さいませ。

スマホ置きのような面積が余らなければ、コースターでも良いですし、ジュエリー置きなどにもなりそうです(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

巻いて収納の撮影用壁紙にほこり防止カバーをあえてひも付きの巾着袋で作った理由、気が変わった時に使い方を変えることができるため【264】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は少し特殊な形の巾着袋を製作。

仕事用の商品撮影用の壁紙収納の筒にかぶせるカバー作りです。

イメージはゴルフクラブのカバーからのヒント。

筒の中にほこりが入るのを防ぎます。

スカーフをかぶせるだけではフィット感が無かった、後に別の使い道も見込める細長い巾着袋型でインテリアの中でなじむような柄での製作に決定

周りのボタニカルな雰囲気の柄にスカーフがゴージャス系で浮いています。このことが気になったのがきっかけ。

まずは、カバーを作りたくなったきっかけはこの風景。

茶色のスカーフをかぶせて対応していたのですが、スカーフではあまりすっきり感がないのと、周りのボタニカルな雰囲気のインテリアに対してこの柄が浮いているのが分かります。

それが気になっていたので、なじむようなボタニカルな雰囲気の周りと同じように綿の花柄生地にしようと決意。

黒地にマルチカラーの小花柄。おそらく綿ブロード辺りかと思います。日本製生地です。
遠目だと柄がはっきりわかりにくいです(^_^;)。縦45cmx横110cmほど。これをフルに使います。

まず真ん中でカット、さらに真ん中でカットして、縦45cmx横27.5cmほどの細長い長方形のパーツ4枚で裏地付きで巾着袋を作っていきます。

カバーなのに巾着袋?それには理由があるのです。

巾着袋をかぶせる場所はここ:この3本の壁紙の筒にカバーをかぶせたいということが目的です。

カバーなのだから巾着袋にする必要は本来ならありません。

しかしながら、これまでの経験からずっとこのままカバーとして使うかどうかは分からないと思っています。

常に気持ちは変化します。

それに伴い、感じ方・意識が変わるといずれカバーの役割を終えるかもしれません。

けれども長く同じ物を使っていきたいという面もあるので、そうしたことを考えたデザインというのは、こういったものに落ち着きました↓。

<細長巾着袋>これをオープンして逆さに使い壁紙のカバーにします。サイズ:縦45cmx横22cmxマチ無し。

この形に作っておけば、後々、もしかしてカバーとして使わなくなる時にこれが別の用途で使いやすくなるためです。

巾着袋であれば、持ち運びとか口が閉まるということで、使い勝手の幅がもっと広がりますので、何か違う使い道が見つかりそうだと考えました。

ということで、結論は長い将来のことを考えて長持ちさせるための策だということでした。

筒3本に対して、小花柄カバーをかぶせるという使い方です。

気になっていた違和感ある風景の劇的変化

もうこれで柄が他の物となじみます。

最初の写真と比べていただきたいのですが、あのゴージャススカーフよりもこちらの方が上手くなじみました(^-^)。

製作のカバーが他の周りの物と柄がなじんでいる様子。黒ベースにオレンジやピンクの小花柄

柄のサイズが一番手前から大、中、小とリズムを刻みます♪。

製作は巾着袋の作り方と全く同じです。

紐を通すトンネル内も縫い代の始末がされていてぼそぼそと糸が後から出てこないようなことは、むしろこうしてよく使うものに対してはマストな仕様だと思っております。

あとがき

布でカバーやケースを作ることは案外長持ちです。

そして、好きな柄を選んでおけば、飽きもなかなか来ないです。

人それぞれ入れたいものが違うことが多いので、こんな細長い巾着袋はあまりニーズはないかもしれません。

しかし、実際に少なくとも私は必要としたわけでありまして、人それぞれ目的によってサイズが細かく違うものなのだということです。

そうすると、あるサイズを勝手に決めて製作して販売することがいかに無駄な踏み込みをし過ぎているかということを改めて考えます。

こういったことは、後の「コンテンツ制作」のきっかけになりました。

この「コンテンツ」とはハンドメイドバッグ作りのノウハウのことです。

いろんなバッグを作ってきた者ができることは、もしかして「情報」を実直にお伝えし広めていくことなのかと考え始めたのです(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

パーツメーカー様の言葉「ヒネリ錠はレザーに使うものであり、布には向いていない」がその通りである理由とそれでも布に利用する術はあるのか【263】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグにあれこれ金属製のパーツを取り付けることでバッグがもっともらしくなります。

元々布が本革レザーの迫力に対する劣等感のようなものを覆すべく、附属品に力を入れる製作です。

しかし、よく考えると、それは附属品頼みの製作に陥る可能性もあり、ちゃんと自主製作の軸を残したいものです。

ある貴重なお言葉をパーツメーカー様からいただき、当記事に盛り込ませていただきたいと思います。

ハンドメイドバッグ作りの多くが「布」で行われることも多く、素材としては一番入手しやすくバラエティーにも富んでいます。

ただ、ほとんどのバッグパーツの附属品をトライしてみた結果すごく意外な結論に行き着きました。

このたびは、「ヒネリ錠」というパーツを引き合いに、パーツについて綴ってまいりたいと思います。

デニム生地に裏地を付けたクラッチタイプのバッグに取り付けたヒネリ錠の苦々しいエピソードから得たこと

セルヴィッチデニム生地で2点同じデザインを製作しました。クラッチバッグです。

裏地の種類、金具のヒネリ錠の色を変えるという点で雰囲気を変えてみました。

2点同時製作をスムーズに行う方法というのは、過去にも経験があるので、いくつか思い浮かびます。

・糸の色を可能であれば同じにする

・同じ作業を続けて行っていく

こんな辺りが当たり前と言えばそうですが、作業効率が良くて、早く仕上がります。

<裏地>左:先染コットン(紺x黄)、綿/100%、日本製、右:広幅先染サッカー(トリコロールカラー)。

ぱっと濃紺のデニムの蓋を開けたときにこれらの柄が内側で広がっているのです。

楽しい気持ちになりそうです♪。

ところで、同時進行の糸の色は、裏地側に関しては、白をチョイスの共通に致しました。。

表地に対する糸は、デザインも兼ねて金茶の30番糸で共通です。

ヒネリ錠の穴をまだ取り付けていない状態:ここへヒネリ錠の穴部分を取り付けるワンポイント効果が大。

ヒネリ錠は機能だけでなく一気にクラッチバッグを華やかにするデザイン性もあるのだと感じます。

ヒネリ錠1式(いぶしゴールド):その他、ゴールド・シルバーがあり。ネジを穴へ埋め込み突き出して固定。

ネジをプラスドライバーのミニを使って留めるタイプでしっかり固定してくれます。

とはいっても「生地にしっかり穴が開けば。。」の条件があります。

ある程度のパッキンのような補強の芯地が中に詰め込まれていないと安定感が無く、動きがあることで、中の生地の切れ目が見えてしまうような事態になりかねません。

本来こういった錠(じょう)タイプのパーツや、その他ドットボタン系統、カシメなどはすべて本革レザー向きのパーツとして作られたものだとのこと。

そのようにおっしゃっていたのは、紛れもないパーツメーカー様。

それなのにいかに巷では生地にこういったパーツが多く使われていることか。。

生地は繊維がレザーより緩くひっかかって穴が開きにくいのです。

そういう事情なので当然穴へネジが通ることも困難なのです。

本革レザーはきゅっと引き締まっていて、そもそも穴あけに向いた構造なのです。

何度やってもうまくできたと思えなかったヒネリ錠、このたびをもって使用を最後に致しました。

そして、もう1つ悪い傾向を見つけてしまいます。

それは、ヒネリ錠の「枠:わく」の方のパーツの時に開ける長方形の穴。

これをポンチで開けたり、ハサミで補助したりしたわけですが、切りっぱなしの状態でこの枠をはめ込むと、力がかかった時に生地が移動し枠から縫い代がはみ出すことがあります。

そこまでして、穴を開ける必要があったのか。。

その点を非常に何度も考えに考えました。

<サイズ>縦22cmx横29cmxマチ無し。
内側の様子。確かにヒネリ錠は素敵なアクセントではあるのですが。。

それでも、生地に対してヒネリ錠を使用したい場合のご提案、不織布による玉縁で縫い代を隠す方法

とてもこの先このヒネリ錠を生地に対して使っていく気持ちにはなれませんでした。

生地を引き裂いて、それが見えてしまうなんてことがとても乱暴なことに思えたからです。

「優しい製作、優しい取り扱い」という点とはかけ離れたものなのではないかと考えるように。。

ただ、それでもどうしてもこのヒネリ錠を付けたいならば、このような案が後に浮かびました。

もしご参考になればと思います↓。

ポンチやカッターやハサミでくりぬいた長方形の穴に対して、まずは不織布芯を表面から当て、玉縁仕様。

少し場所が狭いので、拡大します。

グレーが不織布芯です。

赤線のY字:玉縁ポケットを作る過程と一緒。切り込みをY字に入れ、表から裏へと不織布をひっくり返します。
こうして裏側に不織布が移動し、くり抜いた生地の縁がすべて四角くラッピングされました。

この後の始末は当然ヒネリ錠の内側に見えないように隠れるよう不織布をカットします。

そして、ミシンステッチで押さえてまずは固定してしまってはどうでしょうか。

そうしたことで見えないヒネリ錠枠の内側では安心の状態が保たれると見ています。

ただ、ここからが自らが行き詰まったところ(汗)。

このやり方も、さらにここへネジ用の穴を開けなければならないのです。

不織布にぜんまいが貫通するような位置でなければいけないでしょうから、せっかく玉縁を作っても、またその玉縁周辺のラッピングにゼンマイの穴を開けなければならなくなります。

ということで、この度の写真のような「ネジ式」のヒネリ錠はどの道生地には向かないのです。

そこで、ここでご提案しておきますのが、「ツメ式」です。

これなら、せっかく作業した玉縁を傷めることなく内部に収納できます。

ツメ式は、比較的優しい留め具なので生地を傷めずにただはめてツメを倒して固定するだけだということです。

そうしますと、あとは、気を付けるのが、玉縁の布の始末ということになります。

ヒネリ錠からはみ出さないのが無理があるなら、裏側でスタイリッシュにはみ出した縫い代を始末してデザインっぽくするなどの工夫が見込めます。

あとがき

「ヒネリ錠」と同類の「差し込み錠」も同じことですが、差し込み錠はネジだけなので穴だけ空けるにとどまります。

ただ、片面ハトメ、ホックなどもすべてにおいて、生地にメスを入れるということをしますので、本当にそれをするべき理由があるのかどうかまでとことん考えるべきです。

「長持ち」をモットーとしておりますので、そう考えると「飾るために生地を傷める」ことへの抵抗感が非常にあるのです。

どうでしょう、パーツについて今一度考えてみて下さいませ。

ヒネリ錠をどうしても使わなければいけない「理由」です。

この「理由」に関しては、製作におけるすべての工程に入れ込むべきことであり、その集まりが成果となって「良質さ」とか「粋」を作っていくと思っております(^-^)。

バッグから取り出すその様子がエレガント、毎日がドラマチックで物語のようなシーンでありますようにとご用意した小物ケース【262】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドのミニポーチを製作、作った品物そのものに対してではなく、その後のご利用シーンを常に想定するべきであると思います。

そうしたことで、製造に入れ込むメッセージのようなものが増してゆくのです。

このたびは、どんな生地でも作ることが可能なミニミニポーチなのですが、とびっきり春の草原のボタニカルな風景を演出するような3点を製作致しました。

ミニサイズながら大きなサイズのバッグと変わらぬ手の込んだ仕立て

例えば、新しい音楽のメロディーを聴いて、「このミュージシャンの曲なのでは?」と分かったり、歌声だけを聴いて歌い手が予想できたりということがよくあります。

この例のように、商品をパッと見て、「あっ、これは〇〇社製だ」と一目見ただけでで分かってもらえることは大きな目標です。

生地の選定、デザインの特徴、雰囲気すべてにおいて特徴あるものとして伝わったらとても嬉しいものです。

ここで、小さなこういったポーチのようなケースの特徴あるお仕立ての工夫をご紹介します。

1)バッグに使用する接着芯と何ら変わらぬ芯地を全面に貼る

ハンドメイドバッグと何ら変わりのない同じことをします。

芯地の種類ももちろん同じで、小さいものだからといって種類を変えたりはせず、そのまま大きなものが小さくなっただけのような仕立てをしています。

1)バッグに使用する接着芯と何ら変わらぬ芯地を全面に貼る。

2)マジックテープの補強に裏側にハード芯を当てる

こちらも1)と同様、ハンドメイドバッグと同じ手法です。

ハード芯は、ハード厚芯とハード薄芯の間のようなふんわりしていて硬くはないけれど、厚みは1mmほどあるような芯地を利用。

よく使う開閉の時のマジックテープ部分の補強に影の力として役立ってもらいます。

考えてみると、小さいからといってこの仕立てをしないということが反対に「なぜ?」と疑問に感じます。

2)マジックテープの補強に裏側にハード芯を当てる。

3)裏地を取り付けるお仕立て

ハンドメイドバッグの作りと同じように、表地と裏地を合体する形なので、裏地もきちんと取り付けます。

裏地があることにより、更に特別な芯地を入れずとも、ふんわりとしたものになります。

3)裏地を取り付けたお仕立て。

はぎれですので、表地と同じ生地でやむなく作ることもあり、全く別生地であることもありますので、バッグで作った時の組み合わせと違う裏地になるところも1点物志向が貫けます。

今回の場合は同じ表地です。

裏地が付くことでぐんと高級感が増しますし、仕立てもひと手間かけた手の込んだものになります。

長い目で見たら、この方が断然良いと考えます。

以上の主に3点が仕立ての特徴です。

完成した3点が実際に使われるイメージをしてみる

一番上から時計回りに、ファンデーションケース(サイズ:縦6cmx横8cmxマチ2cm)、ペンシルケース(サイズ:縦3.5cmx横15cmxマチ無し)、シャドウケース(サイズ:縦5cmx横7.5cmxマチ無し)

とりあえず、「コスメケース3点セット」という名目なのですが、使い道は自由。

ボールペンを細長いケースに入れても良し、キャンディや鍵を入れても良いのです。

ただ、特に日本人の性質として、与えられたその使い道に忠実という傾向があるようで、入れ物の使い方に対しては受動的なのです。

蚤の市などでよく、「何を入れる物ですか」と聞いてしまうところ、以前販売したレンタルボックスでお世話になった時にも「入れる目的が思い浮かばない」などのフィードバックをいただきました。

しかし、こんな風にも考えられるのです。

「何にも縛られず自由に自分だけの使い道ができるケース」であると。

あとがき

「はぎれ」に対しては、こんな選択をしています↓。

はぎれなのだから手間暇かけずにさっと作るものなのか、大きなバッグを作った時と何なら変わらぬ同等の物に作るのかといったこと。

結局、後者を選びました。

バッグそのままの仕様で作ることがかえって自然であると。

出来上がるとじっくり眺める時間をとっています。

小さなものでも何かぐっとくるような感動がある品物を作った方が作った甲斐があるのです。

人生という「舞台」で、人間のさまざまな行動やちょっとした動きやしぐさは、すべて「演出」だと考えます。

1つ1つが素敵でエレガントなムーブメントでありたいものです。

バッグの中から、ボタニカルなミニポーチを取り出す「その人」が舞台の主人公なのです(^-^)。

まだまだ捨てないで!、早めに気づくと長い目で見たコスパが高まるフェイスタオルの両サイドの擦り切れにブランケットステッチをするリフォーム【260】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「タオルを擦り切れるまで使う」ということがいけないことなのでしょうか。

1点の品物を大切に使うことは決して悪いことではないはず。

ただ、擦り切れた状態で使い続けるから印象が良くないわけです。

気づいたらただちに処置をし、擦り切れの進行具合を遅らせるコスパの高め方があります。

このたびは、そろそろほつれてきたというような状態で擦り切れが目に付き始めたタオルをリフォームにより「まだここからである」とまで思うような状態にしていきます。

リフォームを決めたこの時点でタオルは10年程使用してきた状態にあります。

これでもかなり十分ではあるのですが、ハイブランドの良質なものだと20年は楽勝なのです。

ハイブランド以外でもブランド名が入っていたようなものは一定の良質さが当初はあったはず。

このたびのリフォーム例によって1点ずつの品物をちゃんと愛でながら、大切に物を使っていく文化が広まればと願っています。

前案(失敗):別布ラッピングは綺麗にできず断念

サイドがこのように結構擦り切れたフェイスタオル(「カルバンクライン」様のもの)。
まず浮かんだ縁の別布ラッピング。しかし、ラッピング布の幅不足による継ぎ足しが綺麗にできず断念。
一見良さそうですが、ラッピングの縫い目がゆがみ、綺麗ではないです。ほどいてふり出しに戻します。

後案:ブランケットステッチをを手縫い、今後のほつれ防止もするお直し

ということで、違う案が、手縫いによるブランケットステッチでした。

こんな風に白糸の二本取りで1cm巾くらいのブランケットステッチ。

ラッピングよりもごわつかず、自然なのが良い所。

ステッチ前のツンツンと突き出した擦れの糸をカバーする役割もあるので、この効果はあるようです。

あとがき

毎日使っているものは、じっくり見ることがなく粗雑な扱いをしていることも多々あるかと思います。

そして、気が付いたら急にほつれ出したような印象で目に映るわけですが、着々とそのほころびは見えないところで進行していたと言えます。

いかに早く気づいて対策するかということはとても重要です。

日用品だからこそ、そもそも最初に「安かろう、悪かろう」は決して買わないことです。

後の経年のその後の姿を考えれば、早くダメになるのは「安物」です。

その場だけの安さに飛びついて、長い目で見たコスパを考えていない購入をした結果です。

洗濯物を取り込む際にもパチンと引っ張るのではなく、そっと取り込むなどその瞬間ごとの丁寧な接し方も傷みが起こらないことにつながると思います。

是非、今一度日用品に対して感謝をし、愛でながらかわいがっていく使い方をしてあげてくださいませ(^-^)。