貴重!バッグの製作途中だから見れる隠しポケットの裏側の構造【68】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在ハンドメイドバッグ製作におきまして、「同素材5型製作シリーズ」という企画を続行中です。

同素材で5デザインを作って行くというバッグ製作の3デザイン目です。

デザインは、巾着タイプのバッグなのですが、そこに隠しポケットを設置することになっています。

今回は、この隠しポケットが出来上がっていく際に、完成品では絶対に見ることができない貴重なショットが見られますので、是非ご一読いただければと思います(^-^)。

内側にひっそりと隠れるファスナー付きの隠しポケットの構造

出来上がりで表側からは決して見ることのない隠しポケットの裏側の作りがご覧いただけます。

やや地味なな場所ではありますが、あれこれ製作してきて、自分なりのやり方がある程度固まってきた作りになります。

隠しポケットは段階が非常に多いので、今回は後半部分の、ファスナーを取り付けた後の場面からのスタートでご覧いただきます。

違う機会に、前半部分や、最初から通してなどの長いスパンの製作の様子などもお伝えしたいと思います。

今回は、裏側の構造が最もわかるところにスポットライトを当てました。

このように隠しポケットのファスナーを取り付けてあります。
まだこの時点で裏側を縫いとじていない状態です。
その裏側がどうなっているのか、それが次です↓。
裏側は何も縫っていなくてピロピロです。
縦に長いポケットの袋と袋の延長布の端を合わせて縫い代1.5cmに印を付けて、
待ち針でこれぐらい細かく留めます。

ここで、私のお話すれば長―くなってしまう考え方が入っています。この縫い留めた待ち針の箇所というのは、袋の底に当たらないのです。

途中で「延長布」を縫い付けてずれた位置にその延長布の縫い付けのハギ目が来ます。

そこは、「わ」になっている状態で出来上がるということにゴールを持っていく作り方です。

そして、2度縫いで往復して、ミシンで縫います。
前述の「ハギ目」は反対側に隠れていて映っていません。
底に当たる部分は「わ」になっていますね。
アイロンで縫い代を割ります。
今は、ポケットの袋が上下の向きでいうと上側に付きだしています。
ポケットの袋の「わ」の上面のみを持ち上げて、するりと下へ移動します。
移動するとポケットの袋の位置が本来の定位置におさまるように配置されます。
あとは、両サイドを縫えば、完全にポケットの袋がとじられます。紫色の真ん中あたりにハギ目が見えますね。
あの位置は、ポケットを正面から除いた時に、手前に位置するように作っています。
視界にハギ目が入りにくいのが手前であるという理論からです。
両サイドの縫い(都度の返し縫で進む縫い方):この左に映っているのが表側で視界に入る場所です。
とても貴重ですね。裏側は今しか見れない場所です。
左側は綺麗に縫い易い向きがポケットの袋の底の部分からのスタートの位置となります。
そうすると、ファスナー部分が最後にあたりますから、
ストンと前述のように輪を下に落とした端っこを把握しやすいのは、
ファスナーがスタート地点にある右側なので、
下から縫い始める左側は順番が後の方が正確に縫えると考えます。

こうして、表から見ると、ファスナーしか見えないポケットが、裏側ではこんな立体的な構造になっているのでした。

あとがき

今回は、スポット場面がやや地味な、隠れた部分でした。出来上がりの表からは、見ることのない場面。この時でないとその機会はありません。

ということで、ある意味貴重な場面だと言えるかもしれません。

例えば、二重縫いをしているということも、こうしてお伝えしなければ何ら完成品では分からないことです。

しかし、末永く丈夫に使っていけるポケットになっているかということが、何年も持ち続けることで分かっていただけるのです。

この、「末永く」という言葉をとても大切にしています。

目に見えない部分であるからこそ、こうして製造者の私がお見せしていくべきであり、知ってもらうべきだと思いました。

ごまかしとか、手抜きなどは、ハンドメイドでは悲しいことだと思っています。

価値というのは、見た目だけでは到底計れない、いろいろな奥に隠された構造や作りにも実は存在しているのだということです(^-^)。

労力無く美しく仕上がる材料選び、バニティーバッグ製作には両開きファスナー使用の勧め【65】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ただいま、シリーズとして、同素材で5デザインのコンパクトショルダーバッグを作っていく企画をしています。

今回は、その2点目のバニティー型ショルダーバッグの後半です。

ポイント場面は、両開きファスナーを使った作り勝手の良さとか、出来具合を見てみるということをします。

両開きファスナーを使用したことが過去にはあまりなくて、2本のファスナーを使ってきましたが、ここで両開きファスナーとの出会いがあり、その違いを製作しやすさなどの点からお伝えできればと思います。

数の少ないダブルファスナーVS数の豊富な2本使いのファスナー

ダブルファスナーはどちらかというとバッグ専用ですので、一気に製造数が減るようです。

あまり豊富にカラーが無いという固定観念もありましたし、いろいろな色の生地に合わせていくには、豊富な色展開のシングルファスナーの方が選びやすいと思っていました。

ただ、シングルファスナーの2本使いは、例えばバニティーの場合は、2本をいかに延長上に1直線に配置するかという技術が必要で成功率があまり高くありませんでした。

そして、ど真ん中を意識するポイントも生まれます。

頑張って神経を使ってきちんと配置して縫い付けても、出来上がりは少し引っ掛かりのあるものでした。

ファスナーの端の始末がバニティーでザインでは上手く隠しきれないところがありました。

どっしりとそびえたつように筒形が立つということ、これはバニティの出来上がりの美しさの1つかと考えます。

なので、2本使いはその点について左右のバランスの縫いの難しさが出来てしまうのです。

一方今回導入の両開きファスナーは最初から1直線なので余計なことを考える必要がありません。

さらに、今回の場合取り付ける口布や側面パーツが同じ40cm周辺の長さであったため、特にカットもせず、ファスナーの留め具もちょうどミシンで縫わない部分である後ろの重なり部分に隠れて、邪魔にならず、ファスナーのカットの必要もなくすみました。

今後両開きファスナー、色さえ合えば積極的に使いたいですね(^-^)。

さて、このたびは、後半の場面であり、YOUTUBE動画でも完成の様子がご覧いただけます↓。

あとがき

バニティはまっすぐな形に立つということが見栄え的に大切だと思っています。

よじれがちな理由として、立体的な物を平面2次元ミシンで縫うからこその難しさがあります。

2本使いにするにしても、ダブルファスナーを使用するにしても、ファスナーの付け方が出来上がりのフォルムに影響すると思います。

ただでさえ難しいデザインですので、できるだけダブルファスナーにして作りやすい方を選んでおいた方がお勧めです。

カラーが豊富でないことは大変デメリットですが、ファスナーの色の展開を見ながら、材料の生地調達に条件を付けて探していくなどということも良い結果を考えたら「有り」だと思うのです(^-^)。

お出かけ用バッグの実現、バニティバッグの蓋パーツに内蔵するハードな芯地の使い方【64】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、同素材シリーズというハンドメイド製作の2つ目のデザインの一場面をお送りしたいと思います。

パープルジャガード花柄生地でバニティーショルダーバッグを製作中です。

前回のドーム型のショルダーバッグと同じく、バニティー型も同じように、取っ手をアイレットカン仕様に変更する点は今回初の試みとなります。

こうして、製作に新しい試みを取り入れながら研究もしていくスタイルです。

目的は持ち上げた時の力のかかり具合の緩和、蓋にハード厚芯を使用

今回は、他の製作中のデザイン4型では使わない、このバニティならではの芯地を使います。

ハード厚芯というものです。

その他の別芯であるハード薄芯に比べて、ハード厚芯の方はかなり厚く硬めです。

こちらをバニティの蓋パーツに使用するのです。

ボンドで貼ってある状態の蓋パーツ
:ハード厚芯は厚み約1mm。待ち針が差しにくいくらいの固めです。この固さの効果はかなりのものです。

では、なぜここにハード厚芯を入れるのかということです。

その理由は、まずは、この部分に取り付ける取っ手1本に全体の重さがかかるので強固にしておきたいということです。

取っ手1本で全体の重さを支えるということが特徴なのがバニティー型なのです。

ハード厚芯が入っていないと、柔らかくて、蓋が持った時にかなり変形します。

バニティとしては、蓋は比重のかかる場所であり、しかも視線のいく場所。

よって、取っ手と共に共同でこの部分を支える役割がとても重要であるわけです。

そうすることで楕円型フォルムもすっきりと見せてくれます。

ハード厚芯は、それ自体結構重みがありますので、よほど必要な部分にしか使わないようにしています。

大きなバッグの本体に前面にハード厚芯を入れて作っていたことがありますが、生地も含めた完成の状態で800gあたりまで重さがいってしまいました。

せっかくの布製バッグの軽さが活きません。

それなので、基本的には、本体に入れる芯地はハード薄芯で対応しているのが通常です。

あとがき

バニティーバッグは、多くがインテリア使いやメイクボックスとして保管用に室内で使うイメージが今まではありました。

このアイテムにショルダーを付けたり、リュックにすること、縦や横のサイズを伸ばしたりすることで、バニティーのイメージから離れたところにも行けそうです。

バニティーの特徴として、置いた時の安定感も際立ちます。まるで箱のようなのですね♪。

トラディショナルなバニティーバッグのイメージは、ちょこんと手で持つというハンドバッグのイメージでした。

そんな今までのイメージを打ち破り、サイズを変え、持ち方も、肩掛けしたり、背中で背負うリュック型が過去にはあまりなかった新しい持ち方のようです。

バッグの取っ手の付け根のワンポイント効果の片面ハトメ【62】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ただ今、ハンドメイドバッグにおきまして、「同素材シリーズ」という企画を続行中です。

【61】の記事からスタートしておりまして、デザインは5つ。

①ドーム②バニティ③巾着④ボストン⑤リュックです。

どれもミニサイズではありますが、生地を150cm巾で1.5m程準備しまして順番に製作していきます。

現在は、①ドーム型の後半部分の製作となりまして、この記事【62】で①ドーム型が完成です。

ここ最近頻繁に登場しています片面ハトメ/アイレットリングを取っ手に使用するのが特徴です。

その後の②-④も同じ片面ハトメ/アイレットリングの取っ手仕様で製作しますので、共通仕様の部分ということで、このたび、その打ち込み場面をご紹介致します。

ワンポイントパーツが入ることでスタイリッシュに映る効果の片面ハトメ

片面ハトメ/アイレットリングは金属であることで、ワンポイントになりやすいです。

バッグと金属はコンビとしては切り離せない組み合わせで多くが作られていることが分かります。

今回は、「プライヤー」と呼ばれる打ち込み道具があるシルバー色のアルミ素材のバージョンなので穴を開ける時だけ金づちで打ち込む作業が入ります。

ポンチであらかじめ印をしておいた部分にポンチと金づちで穴を開けます。
・・・後になって反省しておりますが、新聞紙とコンクリ―都は正解ですが、段ボールは使ってはいけません。
クッションのせいでずれますし上手く打ち込めません<m(__)m>。
そうして、プライヤーという圧力をかけてパーツをプレスする道具で
ぎゅっとかしめてリング取り付け完了です。

この「プライヤー」というプレス道具はこのシルバーのアルミ製のパーツのみ限定の組み合わせだそうです。

メーカーさんに問い合わせてみましたところ、8mmのバージョンは、シルバーのみしかパーツも製造しておられず、プライヤーも他のゴールドなどのパーツには基本合うものではないとのことですので、「8mmのアルミ素材(シルバーカラーのみ)専用」となります。

ゴールドの場合は、メーカーさんがセットして売られているゴールドの打ち込み用のコマを金づちでたたいて取り付ける方法となります。

ゴールドの場合とか、このプライヤーとのコンビでないパーツは、1)穴を開ける時 2)取り付ける時の2度金づちでたたく作業が伴うわけですね。

今回の場合は、2)がプライヤーでぎゅっとすることで出来上がる点が作業しやすいです。

お部屋の中でも静かに作業ができます。

幅5cmの型紙通りで、四つ折りして、細めの取っ手を縫います。

この取っ手には接着芯のみ貼ってあります。

この時のポイントとしては、端っこのスタートと終わりの縫い代は折り込まず、そのままゲジゲジのままで薄い状態にしておかねばなりません。

この後に、アイレットに通す時に縫い代を折り込んであると通らないことがあり、無理矢理ペンチなどで通そうとすると生地も傷みます。

アイレットリングもせっかく固定したのに引っ張りすぎるとゆらぎます。

取っ手は3本線でステッチしました。両端ステッチと、ど真ん中にもう1本ステッチを入れての3本です。
そして、このようにリングの穴に先を2つに折るような感じではめ込むと、すっと入っていきます。
三つ折りしてミシンで返し縫いを2回ほどしてステッチをかけて固定します。

この時に、一時的に取っ手を引っ張り出して、ミシンをかけやすい体勢で行うのがよいです。

返し縫いは、スタート地点と終了時点を同じにすると最後の玉止めが1か所だけですみます。

取っ手を再び表側へ引き出します。
向きに関してですが、意外にも三つ折り部分が見える方を内側に突き出した方がしまりがよいです。

また、同時に、取っ手自体の向きは、取っ手を作る時に折り合わせた「わ」でない方の部分が外側に出る配置が持つ時の手に分厚い方が当たるのでベストだと考えています。

よって、三つ折りする時にある程度最終的な配置を見込んで三つ折りする方がよいですね。

まとめますと、先に取っ手の折り合わせの向きをセットして三つ折りに移るといった手順がうまくいくかと思います。

完成バッグで取っ手のワンポイントを眺める

完成しました。やはり、アイレットカンが2個付く取っ手の付け根がアクセントになり、
見栄えがスタイリッシュになりました(^-^)。

今回アルミの素材ですが、間違えて反対側にプライヤーを使うなどしたハプニングの時に、ひびが入って、外して新しいパーツでやり直しました場面もありました。

そのようなやり直し場面にはアルミはやわらかいので、ペンチでクチャっとつぶして、外しやすくしての直し作業が簡単です。

しかしその分、予期せぬハプニングにより変形したことで外れてしまう可能性が否めません。

なので、アルミは融通が利き過ぎるかもしれません。もっと固い素材の方が良いのかなとも考えます。

まだ研究中であるので私もアルミ素材を使用しましたが、ある時期で真鍮製に変えていくことをお勧めします。

外しやすいということは逆に危険です。使用中に変形して外れやすい物であることの裏付けです。

真鍮製の場合、上述の通り、アルミ以外の素材になりますので、このプライヤーという道具は使えなくなります。

あとがき

今回いったん完成してしまいましたが、そのフォルムに関しては良い出来ではありません。

サイドがエクボみたいにへこんでいますね。そもそも型紙が間違っているのです。

生地なので作ってしまうことはできたものの、もっとその辺りも考えていかねばなりません。

今回は、①ドーム型が完成しましたので、「同素材シリーズ」は、次回が②バニティ型になります。

バニティ型は立体的で作りにくい為か、ハンドメイドバッグの製作の中ではレアです。

だからこそ研究して作りやすい工夫などを探してみたいと思います。

苦労の成果ここに、隠しポケットを少し覗いた時の内側の美景【61】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、ハンドメイドバッグにおきまして、シリーズものを企画しました。

全くの同素材でデザインのく違う5つのバッグを作ってみます。

名付けて「同素材シリーズ」です。

目的は、デザインによってどれぐらい雰囲気が変わるのかを見てみることです。

そして、素材を同じにすることでデザインの特徴を分かりやすく研究するためです。

美しいイタリア製の生地と高級感ある衣装生地がメイン材料

パープルや、ブルー、ピンクを黒地に乗せた冬色と呼ばれるテイストの生地です。

とても美しい生地で、イタリア製ならではの風通ジャガードです。

ここまで美しいと複数連続製作しても飽きないかもしれません(^_^;)。

左(黒地xパープル系花柄):表地-風通ジャカード、綿/54%、絹/26%、ナイロン/20%。イタリア製。
右(パープル):裏地-ラメツインクルサテン、ポリエステル/60%、ナイロン/40%。日本製。

製作の順番などの予定

まずは、もしかして一番難しいのではないかと思われるデザインのカーブの入ったドーム型からスタート。

難しいものを先に製作するのだという考え方で行ってみます。

順番に下記の通りに5デザインを作っていきます。

①ドーム②バニティ③巾着④ボストン⑤リュックです。

隠しポケットは隠れているだけでなく、手間をかけた奥深い苦労も隠れている

さて、今回は、①のドーム型です。

他のデザインにも共通して出てくることですが、前々から気になっていたことがあります。

隠しポケットの入口を覗いた時の縫い目をファスナー上に綺麗に出したいということです。

ちょっと分かりにくいですね(^_^;)。脱線した縫い目が目立つようなことがないようにという意味です。

ここで、このことを写真と共に解説させていただきますね↓。

表で、ボックス型にファスナーを縫い付ける際に下糸をファスナーの色と合わせていいます。
よって、ファスナー上にミシン目落とさねばなりません。
というのも、裏地の部分にずれこんだた場合に縫い目が変な色で混じり、汚く見えるからです。
そうすると、この写真から見るように、わずかな数ミリの隙間に針目を落とす必要があるわけです。

ファスナーに合わせた糸の色は裏地の糸の色と微妙に違うから、ファスナーの範囲内の狭い箇所にステッチを徹底したいという意味です。

それならば、いっそ裏地の上に乗るようにすれば。。というのも位置が違ってきてしまいます。

表のボックス縫いを大きな枠にせねばならなくなります。

それは、ファスナー付けの丈夫さなどを考慮すると望ましくないことなのです。

せっかく綺麗に出ている裏地の縫い付けの2本線を邪魔してしまうことにもなります。

YOUTUBE動画の中でもお話していますが、結局、対策としては、2つ。

1)裏地をファスナーに取り付ける時に、務歯から適度な距離をとる

2)裏地付きのファスナーを表地本体にボックス型に縫い付ける時に、逆に務歯に適度に近づける

この2つに私は結論付けました。2つともやりすぎは禁物です。「適度に」という加減が非常に大切です。

あとがき

そうして、完成した隠しポケットがこちらです。

隠しポケットの完成:裏側の苦労など表から見ると一切分からないですね。
しかし、ポケットを覗いた時には目に入る場所なのです。

この、ポケットを開けた時に視界にはいるような位置というのが、いろいろな場面で違うケースで登場することがあります。

じゃあその位置は裏なのか表なのか。。。私は、目に映る位置はたとえ内側であっても「表である」と結論付けています。

とにかく目に映る範囲内の箇所は表面にあることと同じように考えて、美しく見えるよう工夫をしていくという決意を新たにしたこのたびでした。

生地プレート組み立て式で作ったふわ心地ニットリュック【60】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、【58】の記事で前半を製作したパッチワークのミニリュックが完成致しました。

無彩色のマルチカラー3色の黒、グレー、白を組み合わせてパッチワークボーダーシートを作ところまでが前回の記事です。

その後は、表地と裏地をあらかじめ中表にして、ひっくり返したプレートを作り、前面、後面の間にマチ布を挟み、立体的に組み立てていきます。

今回は、そんな流れをざっくりと解説してまいります。

その構造が分かりやすい組み立て式のリュックの作り方

裏地にフラップポケットを取り付けます。
本体と裏地を合体した1枚のプレートをひっくり返し仕様で作ります。
プレートの状態のまま縁を固定ステッチします。・・・このステッチは後に見直していまして、
最後の組み立ての時のステッチのみにするということに変えていますが、今回はかけて行いました。
長い口布/マチ布にファスナーを縫い付けます。
玉縁方式で枠をボックス状に開けたところへファスナーを当てはめて縫い付けます。
ファスナーの両サイドは中へ隠すことはできないです。
しつけ糸で口布/マチ布と本体面を縫い合わせ。・・・これがいわゆる組み立てになります。上述で後になってプレート上でのステッチをやめた理由は、ここでステッチが上手く重ならないので、
ステッチはここでピッタリ重ねた二度が毛をすることの方が綺麗だとの結論に至ったからです。
リュックのショルダーを取り付けます。
それぞれのボーダーのパーツの糸の色をなじませたことと同じ考え方。
本体と口布/マチ布の合体も糸の色をそれぞれ変えて
なじませて綺麗に見えるように手間をかけました。
完成です。
小さくても最低限の容量があるリュックです。
内側に付けたポケットの位置はこんな感じです。
鍵などを入れたいですね。
意外と機能を発揮するのがこの取っ手です。
背負っていない時にはここを持つと便利です。

ニットリュックは、背中で柔らかさを感じますので、織物生地にはない良さも追加されますね。

ニットをリュックにするということが少し邪道のようですが、思い切って作りました。

しかもパッチワークで。。。

確かに綺麗に作りにくいというのが率直な感想です。

あまり急がずに少しずつ丁寧に作っていくことですね。

あとがき

今回、実は、型紙を変更しています。

カーブに円の一部を利用すると、自然なラインであることで縫い易かったり、そのフォルムが美しいです。

とても大きな円の一部を利用するカーブなどの場合は、コンパスの限界を超えるので、文鎮でひもを押さえその先に鉛筆を巻き付けて作図したりもできます。

そう考えるとカーブも無限です。古典的なやり方ですが、適当よりもはるかに美しいです。

今回のニットは背中でふんわり感じるその心地が付加価値にもつながるというポイントがありました。

同じような考え方で、真冬の背中の寒さをリュックでしのぐべく、ボアなどの素材で季節感あるリュックというアイデアもお勧めしたいです。

冬の防寒は、マフラーだけじゃない、リュックでもできるのだと(^-^)。

モノクロだけでも美しいマルチカラーになることの発見【58】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在、長財布と携帯電話+α程度が入るようなコンパクトなミニリュックを製作し始めました。

完成は、少し先の【60】の記事になりますが、当【58】の記事においては、材料である生地がパッチワーク仕様になるための生地チョイスをポイントに、事前準備段階の様子をお伝えしたいと思います。

無彩色なのに素敵なパッチワークになる予感

表地は、透かしのメッシュが大変ユニークで、色使いがオフ、グレー、黒の3色展開です。

パッチワークの柄は、ボーダー柄で行きます。

このシュミレーションよりももっと細かいボーダーにしていくので、同じ色が2度繰り返されます。

左:表地(オフ、グレー、黒):スポーツメッシュ、ポリエステル/94%、ポリウレタン/6%、日本製。
左(黒A):裏地に使用。フクレジャカード、綿/97%、ポリウレタン/3%、日本製。

配置は、上からオフ、グレー、黒とこの上のシュミレーションで置いた通りにしました。

底には汚れやすい薄い色を持ってこないとか、底辺に重い色(暗めの色)を持ってくるとバランスが良いのでは。。。いうような考え方をして、3段階に分かりやすく、ライト、ミドル、ダークというカラーで配置しました。

今回はボーダーで行きますが、ストライプも可能だと思いますし、ブロックのような市松柄も可能だと思います。

こういったパッチワークのバッグは、過去の【4】や【7】【8】でも製作してまいりましたし、今後も得意分野として末永く取り入れていきたいと思っています。

今回の生地はニットであることでなかなか面白いものになるでしょう。

マルチボーダーパッチワークシートの完成と裁断

YOUTUBEが長尺の30分ですので、ここでは大まかにご紹介したいと思います。

まず、こんな風に1cmの縫い代で長方形の1色パーツを他の色と縫い合わせます。

上述の3段階の順番に配置して縫い合わせをしていきます。

裏面にはあらかじめ接着芯が貼ってある状態でその後縫い合わせるという手順です。

そして、更に、つなぎ目の溝の両サイドを表側から、それぞれの生地の色に合った糸のカラーでステッチして固定します。

1)ボーダーシートの出来上がり
2)1)を型紙通りに裁断・・・この時に同じ位置に柄が来るように。
表地パーツの出来上がり

全くぴったりの位置にカラーのハギ目が来なくても、今回のデザインは間にマチ布が入りますので、作りやすいです。

黒白系のモノクロではありますが、定義に沿った3色以上のカラーが同時に使われているということで、立派なマルチカラーなのです。

あとがき

パッチワークを柄のデザインとしてどこまでいろいろ展開できるかを考案していくことがとても楽しいものです。

すべての辺がつながるのは、ボーダー、ストライプ、市松、多角形(難易度あり)が可能だと思います。

とにかくつなげるためには、まっすぐの線が繰り返されている必要があります。

カーブなどが混じるモチーフは無理なのでは。。。と思いきや、それも固定観念に惑わされています。

重ねることで不可能ではないと見込めます。

一部ヒラヒラとさせ、一部は縫い付けてあれば、そこそこ無限にいろんなデザインを実現できそうです(^-^)。

片面ハトメ(アイレット)に通す取っ手の恰好良さと質の隔たり【57】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

【56】の記事から続行のマルチボーダー生地で作るA4横バッグがこのたび完成しました。

今回は、その後半でございまして、ポイントとなるのが、取っ手を通すための片面ハトメ(アイレットカン)の取り付け場面です。

片面ハトメはバッグ製作の最終段階で取り付け、そこへ取っ手を通して完成となります。

いわゆるクライマックスの作業とも言えますね。

この記事は、2019.09.22投稿のコンテンツなのですが、その後に、2022年11月30日にブログの手直し作業の中で、大きく付け加えました事項があります。

そこが一番2022年現在では重要なポイントですので、前もってお伝えしておきたいと思います。

片面ハトメ/アイレットカンに必要な道具とパーツの正しいセットの仕方

まず、下準備として、チャコペンで穴を開ける位置をしっかりと印します。

ここで前もってお話しておきたいのは、穴を開けながら同時にアイレットカンを打ち込むことは物理的に不可能であるということです。

最初にポンチというカッターナイフのような刃のついた丸いパンチみたいな道具で穴を開けてから、新たに打ち込み用にセットし直して打ち込むという2段階を踏みます。

このやり方は、他の類似パーツでもすべて同じですので、これ1つクリアすることでいろいろ展開しやすくなると思います。

※【お詫びと訂正:段ボールは敷くべきではないこと】
後になってブログの修正にあたり、この箇所を大きく訂正させていただきたいと思います。
というのは、下から2段目に敷いた段ボールは非常にまずいです。
クッション性のあるシートやマットは敷かずに硬い所に置くことこそが
上手く打ち込める秘訣であることが後に分かりました。
訂正してお詫び申し上げたいと思います<m(__)m>。
一番下・・・汚れ防止のための新聞紙を敷く
・その上・・・ゴム製厚い台を置いています。この板で東急ハンズ様で¥540程度。

ブルーの色のチャコペンで印を付けてあるので、その印にポンチを水平に当てて、金づちでたたきます。7回程度たたいています。

ポンチを水平にして、金づちで7回たたいて、穴をくり抜きます。
仕方がないことなのですが、生地が合計5層に重なっていることもあるのですけれど、
最後に丸いくり抜きの端っこが少し残ることがほとんどです。
じゃあたたく数を増やすのかというと、そうではありません。

そして、次に、いよいよ、アイレットカンを打ち込んでいく作業になります。

後で貼りますYOUTUBE動画では、失敗バージョンも、間違ったやり方の例として動画になっていますが、当ブログ記事では、成功した正しいセットの仕方だけにまとめさせていただきました。

左から、3つまでは、道具パーツで、
右2つのゴールドがバッグに取り付けてバッグの一部となっていく材料パーツです。
①ゴールドのアイレットカンの凸を表側から差し込みます。
②裏側にゴールドのアイレットカンのワッシャーをシンバルのような向きに
ややふくらみのある方がこちらに見えるようにセット。このワッシャーの向きが正しい向き。
手で当てる時に実際にしっくり固定されるのもこの向きなので、
作業するときによく分かると思いますので大丈夫です。
道具であるコマの凸をここへはめ込みます。
④打ち込みバーを③の穴にはめ込みます。
⑤残ったドーナツの水平型の道具パーツを消去法でここへ当てます。
この道具は結局一番下に位置するということになります。
これの位置が分かりにくいから混乱しがちだと私は考えていますが、
この私の説明の順番で行えば、最後にこの道具が残りますので、それが一番下になるのです。

アイレットカン/片面ハトメ打ち込み作業

そして、金づちで7-8回たたき込みます。
この回数で十分ですので、これ以上やりすぎてどこかがへこんでもいけませんので、
最低限必要な回数だけでたたけばよいということです。
アイレットカン取り付け完了です。
表側からは出来上がりのぷっくりとした面が、
中側にはワッシャーの面影が残る線の入った見かけになります。これで完成です(^o^)丿。

完成を見ながらのまとめ

これで、完成です。

アイレットカンを取り付けた細身の取っ手のバッグがサブバッグといえどもいかにスタイリッシュかをどうぞご覧くださいませ。

ゴールドのアイレットカン8mmによる効果はかなりのものです。
サブバッグがスタイリッシュになりました。
サイド部分の柄合わせの効果は絶大。
取っ手の柄合わせも更に高級感を出していきます。

片面ハトメについての、質としてはどうなのかの結論

当記事を、後になって見直し、手直しをさせていただきましたので、大きく追加事項が出来ました。

実は、その後の2022年11月30日現在のブログ記事手直し中の現在ではこうした穴を開けて取り付けるタイプのカンをすべて廃止しています。

ここまでご紹介させていただいた記事ではあったのですが、見かけの恰好の良さとは裏腹に、その質は危ういものということで、このバッグ自体も後に解体しました<m(__)m>。

また別の投稿でなぜこうしたパーツを廃止したかのお話はじっくりさせていただきますが、そもそもメーカー様との直接のやり取りでも、メーカー様は生地への使用を否定しておられます。

こういったものは、本来「本革」用の物なのです。

革という素材は生地とは雲泥の差の密な素材の構造です。

それに比べて生地はスカスカなのです。

引っ張ったり、重い荷物を入れて取っ手がギューッとなると、いずれパーツが徐々にずれ、ポンと外れるとともに、生地のカットの部分がはみ出す可能性は否めません。

それもそのはずで、元はレザー用のパーツであるからなのです。

気軽に使用できてしまうことと、特に禁止事項でもないことから生地に使われてしまっていることも多いので、皆様がやっているではないか、良いではないかと思いがちですが、やはり本当のところはどうなのかを見極めることは大切です。

間違いなくメーカー様自身が生地には不可であるとおっしゃったそのやりとりを実際に私がしたのですから。

あとがき

不明な事、困ったことがあった時には、メーカー様に聞くなどの一歩踏み出した行動により、有難い答えがいただけることがあります。

それが後の採用、不採用の貴重なジャッジの理由にもなって行きました。

さんざんやり方をご紹介しながら、最後にお勧めではなく真逆の結論になったことをお許しくださいませ。

しかし、これが現実で、本当のことを伝えていきたいというスタンスからです。

本当にお役に立てるのは、やり方のご紹介よりも、もっと本質的な生地に採用して本当にその商品が良質になるのかどうかということをお伝えすることだと考えた末のことです。

お客様ががっかりするようなお品になる原因を作るようなパーツは使うべきではないという結論に至っております<m(__)m>。

ランダム細ボーダーバッグの柄合わせの仕方【56】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、A4横型サブバッグを製作しました。

この当たり前のそこらじゅうでよく見かけるようなシンプルなデザインが、個性的な素材のチョイスとボーダーの柄合わせで劇的に素敵になるということをご紹介したいと思います。

当たり前ということの美しさにはほとほと魅せられてきた私自身でございます。

複雑に装飾する美しさよりもむしろ、その対極にある装飾の無いシンプルさが美しいという考え方をしています。

その美しさは美学とも呼ばれることがあるのかもしれません。余計な物をそぎ落とした、必要最低限の美しさです。

ミニマリズムにも通じるところがありますが、お部屋やインテリアが壁だけのすっきりしていることの美しさと似ています。

製作過程は前半と後半に分かれまして、今回の投稿は前半だけになります。

完成は後半の記事【57】でご覧いただけます。

今回使用の生地

表地が、ランダムな細ボーダーで、グリーンとゴールドのコンビが非常に美しくクールな生地です。

一方裏地は驚きのゴールドラメ。

ゴールドの生地が存在するのです。衣装用の分野の生地です。

左:表地(グリーン系):シルク混マルチボーダー、綿/46%、ポリエステル/24%、絹/20%、麻/10%、日本製。
右:裏地(ゴールド):クリスティーヌ、ポリエステル/60%、メタル/40%、日本製。

表地の先染めマルチボーダーは、グリーンとゴールドのコントラストがクールで美しいです。

一方、裏地のクリスティーヌは、衣装用の分野の生地から見つけました。ゴージャスですね(^-^)。

メタルという糸の素材が個性的でバッグに使用する意外性といったころが面白味があるかもしれません。

ランダム細ボーダーの柄合わせの仕方

では、今回のポイント部分です。

まず、何よりも、裁断を正確に行うということが大切になります。

A4横サブバッグの本体のパーツ2枚:1枚に4-5ピッチ分の柄のまとまりが入っています。
「ピッチ」というのは、柄の一続きのかたまりのこと。2ピッチ目からは、同じ柄が繰り返されるのです。
同じ位置に同じ柄が来るように2枚を真隣りの位置に裁断する方法を採りました。
そうすると右の写真のように同じ高さで並べた時に柄がそろいます。
取っ手パーツ:縫い代を含んで、幅5cmx長さ40cm。
・・・本体だけではなく、取っ手も柄が同じ位置になるように裁断して、後程この効果を観察したいと思います。

そして、サイドを縫う場面の待ち針で留める時が大切です。何も考えずに柄を意識せずに待ち針をきちんと留めて普段の通りに縫うと残念なことに柄がずれます((+_+))。

この場合は少し+αな作業をします。

端っこよりも柄を優先・・・バッグ本体の脇の部分をこのように見ます。
そして、柄の一番目立つグリーンの濃い太い部分からぴったりに柄を合わせて待ち針していきます。
待ち針の打ち方のコツ・・・できるだけ、細かく待ち針を打つのが望ましいです。
これによってわずかに縫い代が上下にずれても、柄を優先するということになります。

そして、両脇をミシンで縫ってきました。

片方の柄合わせ結果・・・うーん、1mm程度ではありますが、わずかにずれていますね(^_^;)。
100点ではないですが、これで一応良しとしました。
もう片方の柄合わせ結果・・・はい、こちらのサイドは100点だと思います。
これぐらいのぴったり感で柄がそろうのが理想です。
ぴったり感が眺めていて気持ちが良いです。

ランダムボーダーだから難しいのかと思われるかもしれませんが、どんなボーダーだってぴったりにそろえば100点、ずれてしまえば、残念な見え方になるのですべては柄合わせの結果です。

あとがき

柄合わせはすべての目立つ柄に有効です。

花柄でも大花などはハギ目の境目でぴったりと合わせることもあるのです。

今回はボーダーなのでまだまだ易しいのかもしれません。

同じ程度の難易度ではストライプがあります。向きが変わるだけで同じことです。

難易度が高いのは、チェックですね。縦も横も両方合わせるのが完璧な合わせ方です。

きちんとした配列の柄であるからこそ、ずれていることが気になる柄です。

しかし、生地の無駄遣いをしない対策としては、横の段違いだけを解消という片方だけの合わせ方も有りです。

チェックの柄合わせや、どこまで合わせていくのかの記事もおいおいアップしてまいりたいと思います。

セキュリティー弱めの巾着バッグに付ける装置-マジックテープルーフ【55】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、ミニ巾着ショルダーバッグの製作過程の後半になります。

その中で、今回のポイントとなるのが、セキュリティールーフの設置です。

巾着型は巾着のドレープが立体感があって素敵ですが、空いている部分が多いからと持つことを断念してしまうのはもったいない。

せっかくの素敵なデザインなのだから、セキュリティーを強くすることを工夫すれば安心な巾着バッグになると考えました。

セキュリティールーフとはどんなものなのか

セキュリティールーフとは簡単にはタブ付きの蓋のこと。私が考えた名前です。

ネットで検索してみたところ、車のてっぺんに荷物を載せるボックスがずらりと出てきました。

私のようなハンドメイドバッグの中ではこう呼んでいることはあまりないようでした(^_^;)。

巾着バッグは必ず、外から中身が見えてしまう不安があると思うのです。

では、どんな風に作って行ったのかをマジックテープルーフ製作の場面でご紹介したいと思います。

1枚仕立ての表地:12.5cmx横25cmに接着芯を貼り、四方1.5cmの縫い代を内側へ折ります。
この時に伸び止めテープ(平)12mm巾を4四方すべてにフルに貼っています。
そうすることで、縁っこを程良く頑丈にできます。表面はあまり固くし過ぎないことです。
というのも巾着の口がかえって閉まりにくくなるので、あくまで、セキュリティールーフは補助だからです。
口がしっかり閉まるということは基本的なベースですので、そちらが優先です。
それでも口が開いてしまうという状況に対応する機能なのです。
この時点でもう1つやっておくことがあります。それがこのマジックテープのメス。
実際にルーフを使用する時にオスにくっつけられるメスではなく、新たな別のメス。
これは、ルーフを使用していないときにタブのオスがとげとげしく裏地に当たって、裏地が傷んでしまうのをカバーするためのメスなのです。これにくっつけておけば、チクチクしたとげが裏地を傷めることがありません。
このメスは、ルーフの裏側の真ん中に先端寄りに縫い付けます。
一重仕立ての状態の時に取り付けておくのがベストです。裏には、力布のハード厚芯を当てています。
①ルーフ自体を作る・・・ルーフ本体を縫い代1.5cmを四方折り込んで
アイロンをかけた上記の状態で二つに折り、二重仕立てにして縫い合わせます。
その時に、真中心にマジックテープのオスを縫いつけてあるタブを挟み込んで縫うといった具合です。
②裏地本体への縫い付け・・・そして、裏地本体パーツのの真ん中位置で
上から5cmの位置にルーフのてっぺんのラインが来るように配置。
2度縫いでミシンで縫っていきます。その時に裏側に当て芯のハード薄芯を当てながら縫います。
ここ隠れているのですが、裏地を傷めないための別のメスタブをくっつけているので、
本来タブが垂れ下がるのですが、中側へ隠れています。
このように裏側にハード薄芯を当て芯にしました。
③相方のメスの縫い付け・・・反対の面の裏地に上から5cmの真ん中位置にメスのマジックテープを縫い付け。
この時にも裏側にハード厚芯を当て芯で使います。
裏にハード厚芯を貼った様子です。

完成品で見るマジックテープルーフの効果

ルーフが完成したので、その使った様子などを一気にご覧くださいませ。

ルーフを使用していない時。
ルーフの下に隠しポケットがうまく隠れています。
ルーフ不使用時にもカバーのように覆われて、セキュリティー対策となります。
裏側のメスにくっつけてあったマジックテープを外します。
反対側にあるマジックテープ(メス)にタブのマジックテープ(オス)をくっつけます。
ひもを絞って口をある程度閉じます。
そうすると、中身が全く見えなくなり、セキュリティー性が強まります。
スリにとっても障害ができて狙いにくいバッグとなります。
ミニ巾着ショルダーバッグ:<サイズ>縦22cmx横22/29cmxマチ10cm・・・あずき色がかっこいいです。

あとがき

あずきバーのような色合いですね(^_^;)。

今回で、バッグの形としては、この巾着型はほぼ完成形となったようだと感じています。

今まで、マチが大きすぎたり、縦が長すぎたり短すぎたりと何度かサイズの調整をしてきました。

縦や横やマチのバランスはいい具合になりました。

一番定番な比率などを考慮の上のこのサイズ感なのです。

流行が強く入り込まないことを意識していることがこういった「定番」テイストのお品にする理由です。

更になぜそこまで定番テイストにしたいのか。。。それは、末永く飽きずにどれだけご利用いただけるかを考えるからです(^-^)。