セルヴィッチデニムを縫製して何を作ることが一番望ましいのかの研究、赤耳をフリルの先端にデザイン性を出した敷物【272】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

セルヴィッチデニムはごわつきのある丈夫な味わい深い生地です。

使わないとのっぺりしてつまらないもので、使って白っぽく経年することこそが素敵になると言われています。

このたび、セルヴィッチデニムのインテリア内での使い方はないであろうかと、【271】の記事で試作しました蓋付きのボックスに引き続き、ペット用のサイズのラグマットを作りました。

セルヴィッチデニムにはイメージが程遠いフリルを楕円の周りに装飾したところにもご注目を。。

このフリルがただの飾りではなく、ラインの出方の難しさをフリルで隠すという機能を入れ込んだものです。

綺麗に作ればそれで事足りるのですが、おそらくデニムの楕円というのも簡単ではないと思うのです。

そして、セルヴィッチで作ったのだという「証:あかし」として赤耳も表に登場してもらいました。

デニムマニア様にはぜひ興味深く出来上がりをご覧いただきたいものです。

形を楕円系に選んだ理由は、ひっくり返しで角が上手く出ないことからのもともとのアイデアだった

セルヴィッチデニム14oz:真ん中に楕円型紙、縁の余り部分の両サイドの赤耳を7.5cm巾で縦にフリルに利用。

まず、長方形は、デニムの場合角のひっくり返しが困難であろうということがまず1つ。

そして、長方形が溢れるほどの量すでに存在しているようだということで、レア感ある楕円にしたいと思いました。

楕円の周囲にセルヴィッチ(赤耳)でフリルを装飾します。

このフリルは7.5cm巾の型紙を使用して、出来上がりが6cm程のものになります。

そうすると、スペースも両サイド分で10cm強広がるというものです。

楕円のカーブを描く自作コンパスの作り方

今回のような横の長さが60cm以上もあるパーツのカーブの部分は通常の文房具のコンパスでは不足です。

大きなコンパスというのもあるかと思うのですが、自作方法が簡単でスムーズです。

まず、型紙用紙を5cm幅に縦長にカット。そして、目盛りのきりの良い所に目打ちで穴を開けます。
半径の先端に目打ちで穴を開け、手前を目打ちで固定しながら、ペンや鉛筆を刺して動かして描きます。

このやり方結構正確で、コンパスと同じことを手作業で行うだけです。

いろいろな長さに応用できるので、ほんの一部分のカーブも大きな半径の円の一部を使うと大変美しいラインになります。

このやり方で、バッグのフラップのカーブを美しく作図できます↓。

以前作ったこのようなクラッチの蓋の先端のカーブも、大きな円の一部を利用していたのです。

カーブが入るバッグは、是非円の一部を利用するということをやってみて下さいませ。

カーブラインの美しさは円がダントツだと思っております。

フリルの仮縫いの回数は2回、フリル作りの1回目とフリル取り付けの仮縫いの2回目

さて、長い長いフリル、本当は1つなぎが望ましいですが、そのようにも行きません。

今回ハギ目を最初と最後以外に、2箇所作りました。全部で3mの長いものです。

ぐるり1周はざっと1.7mだったので約2倍弱といった長さ必要です。

ギャザーだと2倍強必要だった過去がありましたが、タックは少し少な目で良いようです。

ギャザーというよりタックですが、目分量でだいたい同じ幅に。。

3段階踏みますが、まずはギャザー単独で縫い固め形をキープします。

そして、次に楕円の本体へ縫い付けます。

まだこれも実は仮止めです。縫い代1.5cmの内側に収まるよう1cm程度の縫い代で1周フリルを固定。
本体2枚の縫い合わせ(中表):ひっくり返しやすいように平らな部分を多めに開けて返し口とします。
返し口を縫い閉じるのも兼ねて、ぐるり1周ステッチで楕円の周囲を固定。

これが3度目の縫いとなります。

ここまで念入りに段階を得た縫いをしているので、作りは丈夫なものです。

デニムとフリルのミスマッチと希少性

表面:サイズ(フリル含まず)縦41cmx横56cm、(フリル含んで)縦54cmx横68cm。
裏面:次回からは、継ぎ目の部分をもっと工夫します。縫い代を完全に隠すのがマストです。

ここへペットの小動物さんにくつろいでもらうのですが、果たしてこのようなごわごわした感触を気に入ってくれるのかどうかです。

ふんわりした方が多少良いのかなと考えましたが、今回のぺたんこでもかなりマットとしては有効です。

ペットの動画を拝聴させていただきますと、今のペット用マットはとても質もやわらかでふんわりしています。

とても自身が製作のものが及ぶものではありませんでしたが、デニムマニア様には少し反応していただける赤耳使いがあります。

フリルの先端には、赤耳が表れます。こんな赤耳の使い方が新しいかもしれません。

最初に裁断の場面の写真があったのですが、セルヴィッチの生地の幅が70cm-80cmの間分くらいの幅しかない狭いのが特徴です。そこへ、ど真ん中へ楕円のパーツを置き、両サイドの余りを赤耳とともに余すところなく使用して、このマットが出来上がっています。

悩みとしては、楕円を2個並べた長さとサイドのセルビッチの長さが両方を足しても周囲のフリルの長さに届かないところです。

そんなに甘くはないもので、大まかには1m分程の赤耳が不足します。

ここを何か工夫をして別のアイテムとの組み合わせの裁断をすると完全に生地を有効に使えることになります。

なかなか入手の困難なセルビッチデニムの日本製。

まずはこの生地を扱うことができることを有難く思っていますのでめいいっぱい隅々まで使いたいのです。

あとがき

セルヴィッチデニムが一番価値が出るアイテムは、「日常に頻繁に使われるもの」だと思います。

なにせ、擦れたりしながら白っぽい味わいが出てくるわけですので、そのままの静止状態だと生地の風合いに変化がなくて価値が落ちるからです。

また何かアイデアがひらめき次第製作してみたいと思います。

これだけ品物が溢れすぎている世の中ですので、「意外なアイテム」というのがキーワードだと思いますが、紺色というところがひっかかりますね。

黒のセルヴィッチデニムが見つかるともっといろんな用途が見込めますが、ネイビーが大半ですので、余計に利用機会がこの色のせいで見逃されているのも事実です。

ネイビーカラーだからこその利用の難しさは黒好きな自身としては特に意識するところだったのでした(^_^;)。

カルトナージュではない、縫製によるセルヴィッチデニム製の蓋付きボックス製作はトートバッグと全く同じ作り方を引用している【271】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイド製作において、デニム、帆布などはその頑強さの利点から多く材料に使われます。

このたび、自身も実際にもったいなく余ったセルヴィッチデニム生地で蓋付きのボックスを製作致しました。

同時に余っていたタータンチェックがいかにもデニムに相性が良いと感じ、ネイビーカラーのテイストで初めて箱を作るということをしました記録です。

14オンスといえどもやはり所詮は生地であると、次回への課題を持った「贈答品を入れる梱包材」のようなデニム製蓋付きボックス

まず、表地は、セルヴィッチデニムの14オンス相当の硬めの物。

そして、裏地は、デニムによく映える黄色の色が入ったタータンチェックです。

14ozのセルビッチデニム(紺色):セルヴィッチデニム、綿/100%、日本製。
角の部分にカーブを付けた作りやすさの工夫:これでも結構困難ですが、とぎっとぎのスクエアよりも確実。

角のカーブは、誰がやっても簡単ではないので、ある程度仕方がない部分ではありますが、コツはあるのです。

集まって集中するしわを縫う場所と無関係な内側へ寄せて縫う場所をいかに平らに確保するかをミシンを時々休止しながら手で調整することがコツです。

裏地用の先染めチェック:先染コットン、綿/100%、日本製。

カルトナージュなどとの違いは、あくまで直立の状態を生地の硬さが支えることです。

表地と裏地の縫い合わせの場面:こちらは、浅い方なので蓋にあたる部分です。

縫い代をバッグ作りと何ら変わらぬように同じように隠します。

箱と言ってもたくさん開くので縫いにくいことはなかったです。

もし、ここへハード厚芯のようなものを入れていたとしたら。。

また別の縫いにくさや針が通らないという悩みが出るかもしれませんが、このたびは生地だけです。

あまり思うように出来なくてほぼお手上げでしたが、とりあえず、形を整えるために、4隅にピンタックを入れちゃんとした真っすぐフォルムを出そうとしてみました。

角にピンタックをつまみます。裏地にもピンタックを内側へ突き出しでやってあります。
デニムボックス完成:A4書類がファイルごと入れられます。
中側:チェックが目を引きます。ダイヤキルトなどをかけるともっとちゃんとしたものになると思いました。

もし、次回同じように蓋付きボックスを布で作るとしたら全面キルトにしてまずは1面ずつの頑強さを追求するところにポイントを置くと思います。

またの機会に別生地で製作にあかつきには、当ブログ記事でご紹介してまいりますね。

この度のボックスは、お取引先様への開店祝いのプレゼントを入れる梱包ボックスとして利用させていただきました。

あまりずっと使えるものではないと判断し、「遊び心のある梱包材」といったところです(^_^;)。

あとがき

デニムの使い道はバッグだけではないということの1つの例になったと思います。

もっと改善していけば、デニムで縫製による蓋付きボックスは可能だと思いました。

蓋にも箱にも裏地キルトをかけることでちゃんとしたフォルムが出来、ラインがまっすぐになっていくと見ています。

最初1発では成功はなかなか実現できないものです、現実の厳しさをことこん味わいました。

例えば、A4の書類を保管するための箱1つにしても、100均なのか、こうした縫製によるハンドメイドボックスなのかでは希少価値がぐんと変わります。

「あまり世の中で実現されていないアイテムをあえて縫製で挑戦する」、よろしければ、ハンドメイドをしている方はここを引用してみて下さいますとうまく共有できそうです(^-^)。

サイドの巾着ひもと入り口のフラップ付きのナスカンの留め具で高めたセキュリティー性の安全度はどのくらいのものか【270】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ちょうど1年くらい前になりますが、バッグのデザインに名前を付けることをしてみました。

その時にあったデザインは4点。

その中に「餅巾着」という名前を付けたバッグがあります。

当時は、トートバッグとショルダーの2WAYでしたが、今年になって、断然リュック仕様が使いやすいという考え方に変わり、トートバッグとリュックの2WAYでの製作に切り替わりました。

その名の通りふっくらとしていて入り口がきゅっと小さくなる作りです。

2点同時進行で作ったトートバッグとリュックの2way、リュックの方のセキュリティーアップのために追加したナスカンでも完全には隙間が解消されなかった入り口

実は、少し前にミックスツイードの方の生地は失敗をしています。

が、その後一から解体してそのままの生地を活かして今回の内の1点に作り直しました。

その2点の生地はこちら。

左:<表地>起毛ツイード、毛/58%、アクリル/22%、ポリエステル/15%、ナイロン/5%、イタリア製。<裏地>エステルポプリン、ポリエステル/100%、日本製。右:<表地>インテリアジャカード、綿/100%、トルコ製。<裏地>エステルポプリン、ポリエステル/100%、日本製。 

裏地は、グリーン系の濃淡の色違いで同じ種類のエステルポプリンを利用。

ツイードもうろこ柄もマルチカラーです。

今回初めて取り入れた機能として、入り口開閉部分のフラップの先にナスカンを取り付けるという仕様にしてみました。

それに伴い、あらかじめ本体にDカンタブを縫い付けることも新しい作りとなります。

このように入口フラップの先にナスカンタブを取り付け、相手の役割になるDカンタブを本体に縫い付けます。

今までさんざん同じポケットを作ってきたにもかかわらず、今回発見したことがありました。

それは、ポケットの右上、左上の端っこのラインを綺麗に出す方法。

完全に360度ひっくり返しなので、ラインが綺麗に出にくいものですが、ちょっとしたコツがありました。

ポケットの両サイドを縫ってひっくり返した後の場面。トップの入り口のラインがまっすぐになる追求。

見にくいのですが、左親指が重なっている位置がポケットの入り口。

「わ」でありハギ目が重なるのでクシャっとなりがちです。

この木になる部分を美しくしていく策を考えました。

外を表側に向けてポケットのトップのラインとサイドのハギの部分のTの字周辺をぎゅっとアイロン。
<結果>このように見違えるほどにまっすぐに綺麗なラインが出来ました。

やりにくい生地だったとしてもかなりの効果は得られますので、ポイントのアイロン押さえをやらないのとやるのとでは雲泥の差です。

たくさん製作していくと、未だに新たに発見することがあるものです。

<サイズ>いずれも縦27cmx横27cmxマチ11cm。

新しいセキュリティー性アップのフラップとナスカンのコンビでしたが、それでも隙間は完全には解消できませんでした。

そこは後にもっと追求していきまして、フラップのサイズをもっと大きく覆いかぶせるようにとやっていくのです。

ただ、それも完全ではないということになりました。

あとがき

このたびのツイードもインテリア生地のうろこ柄の方も厚手でした。

こういった厚手はバッグが絞り切れずセキュリティー性が追求しにくいものです。

ファスナーを付けることさえ生地の厚みが壁になるのです。

後にこのデザインは思い切って「廃版」と致しましたが、それでも大変良き研究になりました。

少しでも隙間に不安があればバッグを楽しく持つことができない、もしくは心にひっかかりがあるままであろうと考えると気が気ではありません。

そうして、下のような巾着で完全に絞るデザインへ舵を切ります↓。

口がきゅっと閉じる巾着タイプ:サック型のシングルとナップサックのダブルがあります。

厚手の生地は絞り切れないことの解消として、タブを比較的薄手の生地で取り付けて絞り切る融通を利かせたものです。

そうしますと、この度の隙間が解消されなかったけど取っ手付きの巾着リュック「餅巾着」デザインは「まぼろし」になります。

ここまでデザインを変えないと「完全セキュリティー性」は実現できないという厳しい現実を知ったのでした。

巻いて収納の撮影用壁紙にほこり防止カバーをあえてひも付きの巾着袋で作った理由、気が変わった時に使い方を変えることができるため【264】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は少し特殊な形の巾着袋を製作。

自身の仕事用の商品撮影用の壁紙収納の筒にかぶせるカバー作りです。

イメージはゴルフクラブのカバーからのヒント。

筒の中にほこりが入るのを防ぎます。

スカーフをかぶせるだけではフィット感が無かった、後に別の使い道も見込める細長い巾着袋型でインテリアの中でなじむような柄での製作に決定

周りのボタニカルな雰囲気の柄にスカーフがゴージャス系で浮いています。このことが気になったのがきっかけ。

まずは、カバーを作りたくなったきっかけはこの風景。

茶色のスカーフをかぶせて対応していたのですが、スカーフではあまりすっきり感がないのと、周りのボタニカルな雰囲気のインテリアに対してこの柄が浮いているのが分かります。

それが気になっていたので、なじむようなボタニカルな雰囲気の周りと同じように綿の花柄生地にしようと決意。

黒地にマルチカラーの小花柄。おそらく綿ブロード辺りかと思います。日本製生地です。
遠目だと柄がはっきりわかりにくいです(^_^;)。縦45cmx横110cmほど。これをフルに使います。

まず真ん中でカット、さらに真ん中でカットして、縦45cmx横27.5cmほどの細長い長方形のパーツ4枚で裏地付きで巾着袋を作っていきます。

カバーなのに巾着袋?それには理由があるのです。

巾着袋をかぶせる場所はここ:この3本の壁紙の筒にカバーをかぶせたいということが目的です。

カバーなのだから巾着袋にする必要は本来ならありません。

しかしながら、これまでの経験からずっとこのままカバーとして使うかどうかは分からないと思っています。

常に気持ちは変化します。

それに伴い、感じ方・意識が変わるといずれカバーの役割を終えるかもしれません。

けれども長く同じ物を使っていきたいという面もあるので、そうしたことを考えたデザインというのは、こういったものに落ち着きました↓。

<細長巾着袋>これをオープンして逆さに使い壁紙のカバーにします。サイズ:縦45cmx横22cmxマチ無し。

この形に作っておけば、後々、もしかしてカバーとして使わなくなる時にこれが別の用途で使いやすくなるためです。

巾着袋であれば、持ち運びとか口が閉まるということで、使い勝手の幅がもっと広がりますので、何か違う使い道が見つかりそうだと考えました。

ということで、結論は長い将来のことを考えて長持ちさせるための策だということでした。

筒3本に対して、小花柄カバーをかぶせるという使い方です。

気になっていた違和感ある風景の劇的変化

もうこれで柄が他の物となじみます。

最初の写真と比べていただきたいのですが、あのゴージャススカーフよりもこちらの方が上手くなじみました(^-^)。

製作のカバーが他の周りの物と柄がなじんでいる様子。黒ベースにオレンジやピンクの小花柄

柄のサイズが一番手前から大、中、小とリズムを刻みます♪。

製作は巾着袋の作り方と全く同じです。

紐を通すトンネル内も縫い代の始末がされていてぼそぼそと糸が後から出てこないようなことは、むしろこうしてよく使うものに対してはマストな仕様だと思っております。

あとがき

布でカバーやケースを作ることは案外長持ちです。

そして、好きな柄を選んでおけば、飽きもなかなか来ないです。

人それぞれ入れたいものが違うことが多いので、こんな細長い巾着袋はあまりニーズはないかもしれません。

しかし、実際に少なくとも私は必要としたわけでありまして、人それぞれ目的によってサイズが細かく違うものなのだということです。

そうすると、あるサイズを勝手に決めて製作して販売することがいかに無駄な踏み込みをし過ぎているかということを改めて考えます。

こういったことは、後の「コンテンツ制作」のきっかけになりました。

この「コンテンツ」とはハンドメイドバッグ作りのノウハウのことです。

いろんなバッグを作ってきた者ができることは、もしかして「情報」を実直にお伝えし広めていくことなのかと考え始めたのです(^-^)。

パーツメーカー様の言葉「ヒネリ錠はレザーに使うものであり、布には向いていない」がその通りである理由とそれでも布に利用する術はあるのか【263】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグにあれこれ金属製のパーツを取り付けることでバッグがもっともらしくなります。

元々布が本革レザーの迫力に対する劣等感のようなものを覆すべく、附属品に力を入れる製作です。

しかし、よく考えると、それは附属品頼みの製作に陥る可能性もあり、ちゃんと自主製作の軸を残したいものです。

ある貴重なお言葉をパーツメーカー様からいただき、当記事に盛り込ませていただきたいと思います。

ハンドメイドバッグ作りの多くが「布」で行われることも多く、素材としては一番入手しやすくバラエティーにも富んでいます。

ただ、ほとんどのバッグパーツの附属品をトライしてみた結果すごく意外な結論に行き着きました。

このたびは、「ヒネリ錠」というパーツを引き合いに、パーツについて綴ってまいりたいと思います。

デニム生地に裏地を付けたクラッチタイプのバッグに取り付けたヒネリ錠の苦々しいエピソードから得たこと

セルヴィッチデニム生地で2点同じデザインを製作しました。クラッチバッグです。

裏地の種類、金具のヒネリ錠の色を変えるという点で雰囲気を変えてみました。

2点同時製作をスムーズに行う方法というのは、過去にも経験があるので、いくつか思い浮かびます。

・糸の色を可能であれば同じにする

・同じ作業を続けて行っていく

こんな辺りが当たり前と言えばそうですが、作業効率が良くて、早く仕上がります。

<裏地>左:先染コットン(紺x黄)、綿/100%、日本製、右:広幅先染サッカー(トリコロールカラー)。

ぱっと濃紺のデニムの蓋を開けたときにこれらの柄が内側で広がっているのです。

楽しい気持ちになりそうです♪。

ところで、同時進行の糸の色は、裏地側に関しては、白をチョイスの共通に致しました。。

表地に対する糸は、デザインも兼ねて金茶の30番糸で共通です。

ヒネリ錠の穴をまだ取り付けていない状態:ここへヒネリ錠の穴部分を取り付けるワンポイント効果が大。

ヒネリ錠は機能だけでなく一気にクラッチバッグを華やかにするデザイン性もあるのだと感じます。

ヒネリ錠1式(いぶしゴールド):その他、ゴールド・シルバーがあり。ネジを穴へ埋め込み突き出して固定。

ネジをプラスドライバーのミニを使って留めるタイプでしっかり固定してくれます。

とはいっても「生地にしっかり穴が開けば。。」の条件があります。

ある程度のパッキンのような補強の芯地が中に詰め込まれていないと安定感が無く、動きがあることで、中の生地の切れ目が見えてしまうような事態になりかねません。

本来こういった錠(じょう)タイプのパーツや、その他ドットボタン系統、カシメなどはすべて本革レザー向きのパーツとして作られたものだとのこと。

そのようにおっしゃっていたのは、紛れもないパーツメーカー様自身。

それなのにいかに巷では生地にこういったパーツが多く使われていることか。。

生地は繊維がレザーより緩くひっかかって穴が開きにくいのです。

そういう事情なので当然穴へネジが通ることも困難なのです。

本革レザーはきゅっと引き締まっていて、そもそも穴あけに向いた構造なのです。

自身が何度やってもうまくできたと思えなかったヒネリ錠、このたびをもって使用を最後に致しました。

そして、もう1つ悪い傾向を見つけてしまいます。

それは、ヒネリ錠の「枠:わく」の方のパーツの時に開ける長方形の穴。

これをポンチで開けたり、ハサミで補助したりしたわけですが、切りっぱなしの状態でこの枠をはめ込むと、力がかかった時に生地が移動し枠から縫い代がはみ出すことがあります。

そこまでして、穴を開ける必要があったのか。。

その点を非常に何度も考えに考えました。

<サイズ>縦22cmx横29cmxマチ無し。
内側の様子。確かにヒネリ錠は素敵なアクセントではあるのですが。。

それでも、生地に対してヒネリ錠を使用したい場合のご提案、不織布による玉縁で縫い代を隠す方法

自身はとてもこの先このヒネリ錠を生地に対して使っていく気持ちにはなれませんでした。

生地を引き裂いて、それが見えてしまうなんてことがとても乱暴なことに思えたからです。

「優しい製作、優しい取り扱い」という点とはかけ離れたものなのではないかと考えるように。。

ただ、それでもどうしてもこのヒネリ錠を付けたいならば、このような案が後に浮かびました。

もしご参考になればと思います↓。

ポンチやカッターやハサミでくりぬいた長方形の穴に対して、まずは不織布芯を表面から当て、玉縁仕様。

少し場所が狭いので、拡大します。

グレーが不織布芯です。

赤線のY字:玉縁ポケットを作る過程と一緒。切り込みをY字に入れ、表から裏へと不織布をひっくり返します。
こうして裏側に不織布が移動し、くり抜いた生地の縁がすべて四角くラッピングされました。

この後の始末は当然ヒネリ錠の内側に見えないように隠れるよう不織布をカットします。

そして、ミシンステッチで押さえてまずは固定してしまってはどうでしょうか。

そうしたことで見えないヒネリ錠枠の内側では安心の状態が保たれると見ています。

ただ、ここからが自身も行き詰まったところ(汗)。

このやり方も、さらにここへネジ用の穴を開けなければならないのです。

不織布にぜんまいが貫通するような位置でなければいけないでしょうから、せっかく玉縁を作っても、またその玉縁周辺のラッピングにゼンマイの穴を開けなければならなくなります。

ということで、この度の写真のような「ネジ式」のヒネリ錠はどの道生地には向かないのです。

そこで、ここでご提案しておきますのが、「ツメ式」です。

これなら、せっかく作業した玉縁を傷めることなく内部に収納できます。

ツメ式は、比較的優しい留め具なので生地を傷めずにただはめてツメを倒して固定するだけだということです。

そうしますと、あとは、気を付けるのが、玉縁の布の始末ということになります。

ヒネリ錠からはみ出さないのが無理があるなら、裏側でスタイリッシュにはみ出した縫い代を始末してデザインっぽくするなどの工夫が見込めます。

あとがき

「ヒネリ錠」と同類の「差し込み錠」も同じことですが、差し込み錠はネジだけなので穴だけ空けるにとどまります。

ただ、片面ハトメ、ホックなどもすべてにおいて、生地にメスを入れるということをしますので、本当にそれをするべき理由があるのかどうかまでとことん考えるべきです。

自身は「長持ち」をモットーとしておりますので、そう考えると「飾るために生地を傷める」ことへの抵抗感が非常にあるのです。

どうでしょう、パーツについて今一度考えてみて下さいませ。

ヒネリ錠をどうしても使わなければいけない「理由」です。

この「理由」に関しては、製作におけるすべての工程に入れ込むべきことであり、その集まりが成果となって「良質さ」とか「粋」を作っていくと思っております(^-^)。

職業用ミシンで何とか縫えた美しい花柄の厚手インテリア生地のリュック、ボツになった理由は口の隙間の危うさ【259】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「ペールカラー」とも呼ばれ近年「癒しのカラー」としてインテリアに積極的に取り入れられている「中間色」というのは本当に綺麗です。

落ち着いていて、柔らかい雰囲気たっぷりなのです。

今回は、まさに中間的な色だというような色のピンクの表地と裏地を濃淡で組み合わせた場合の厚手生地でハンドメイドリュックを製作。

トートバッグのその先に少し機能を加えたデザインです。

裏地なのに極厚を選んでしまっても最低限の重なりを意識すれば大丈夫

通常裏地は薄手です。

表地をチョイスした後に附属品としてチョイスしていくもの。

けれども、裏地にもデザイン性やおしゃれ感を取り入れたいというスタンスでこれまで裏地には特に工夫を重ねて製作してまいりました。

今回の表地は非常に難しい色でした。ピンクと言っても青みがかったものではなく、サーモンピンクのようなオレンジみが入っているのです。

茶色寄りだという見方もできます。

左:表地-インテリアファブリック、ポリエステル/100%、ベルギー製。
右:パイルカーテン地、ポリエステル/100%、ベルギー製。

表地のインテリアファブリックは、薔薇の柄が浮き出た凹凸感が非常に美しいと思います。

毛羽だった生地は毛並みがありますので、見る向きにより色が濃淡に分かれます。

この向きから見た時に薔薇の柄が濃く映るその色と裏地がぴったり相性良くマッチしました。

どうしてもこれを裏地として使いたいと思ったのです。

そうすると表地の厚みと裏地の厚みが重なり、ミシンの針が通るのかという心配をしながらの製作でした。

こんなに厚みがあるものを裏地にしました。これ以外ベストマッチな裏地が見つからなかったからです。

今回は、このような厚い裏地をどうのように工夫して縫っていったかということを見ていただきたいと思います。

そして、最終的には、限界の部分もあらわになりましたので、貴重な体験として記録にしっかりと残したいと思います。

接着芯:接着芯のみ使います。選んだ接着芯はごわっとした硬めのタイプ。

これ以上、ハードな芯地は貼りません。

サイドのリボンひもが別生地である事情は、本来は裏地のところを厚みのある裏地を避けたからです。

同じような手触りの感じが似たスエードプリントというポリエステル/100%、日本製の薔薇柄プリント生地で取り付けました。

片玉縁風のポケット:いつもと同じように。ただ、入り口の伸び止めテープは省略。接着芯が貼ってあれば十分。
フラップポケット:上の片玉縁風の反対側に付ける貼り付けポケット。フラップに表地を使用。
取っ手の取り付け:取っ手は、間に挟み込む方法では到底難しく、縫い付け。

ここ最近取り入れ始めた先端に「変六角形」のタブを取り付ける方法がとてもしっくり来ています。

この変六角形は、縫い代が見えたままの先端を隠すと同時にバッグの顔のようにも見える大切な部分でデザイン性を表していくという2つの役割があります。

取っ手の中の作り:今回のような厚手は、取っ手にも接着芯のみというのが正解。
底板:底板は、1.5mm厚のベルポーレンという割れないプラスチック底板です。これをこの瞬間に内蔵。
入り口の留め具:リボンひもで、に口の開きをこのようにDカンとナスカンで口を閉めました。

ただ、リュックとしては、この入り口の絞り具合に限界がありました。

この入り口の隙間だらけのせいで結局リュックの機能としては不合格ということになってしまいました。

トートバッグの領域を越え、リュックとしても十分使える物にはなれなかったのです。

タブの縫い付け:タブは、単独でまずタブの重なりを縫い付けておくのが作業しやすいです。

以上、せっかく厚手の生地に挑んだわけですが、これ以上口を閉じるにはまだまだ機能が不足で、不安が残るデザインとなったため、廃止の方向です。

入り口の隙間をどう解消していけばよいのかの1つのアイデア、タブを設置し巾着として絞り切る機能

<餅巾着:ピンク薔薇ジャカードVER>縦27cmx横27cmxマチ11cm。

トートバッグ使いはそれほど問題がありませんがリュックデザインに使うととたんに不安が高まります。

それは、視界から遠ざかる背中に移動するからです。

<餅巾着の内側リボンをしぼった時のデザイン>ショルダーの長さは、ナスカンも含めて91cm。

この状態で背負うと中身が丸見えと言うほど背中で口が開いてしまいます。

この数年後に考えたのが、タブを複数設置した巾着ホールを作り、そこへひもを通してしぼる機能です。

そうすると、別で取り付けたショルダーが不要になり、全然別のモデルに変わってしまいました。

取っ手はこの後案のアイデアでは付けることができないのです。

というのも、付けると巾着によりタックの影響を受けてラインが崩れるのです。

ということで、取っ手をあきらめざるを得ませんでした。

ナップサック型:口をしぼるひもとショルダーが兼用になっていることが無駄がないと考案のデザイン。

このデザインはこれで完成型です。

よって、前案のトート型の取っ手付きはリュックにはならないまま廃版ということになりました。

あとがき

ということで、結局は、今回の取っ手付きのトートバッグにもなるリュックというデザインは実現不可能として廃止です。

とはいえ、たくさん学びがありこの段階は非常に貴重でした。

こうして、「本当に必要な機能なのか」の精査をしながらのモデルチェンジです。

ただ、取っ手はあるとありがたいことも多いのでなくなるということは価値が減るのは確かです。

重なりをミニマムにおさえたデザインがマスト、本格的なゴブラン織で作るバッグに相応しいデザインの考案【255】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

自身の悪いクセなのですが、ついつい厚みのある生地同士を重ねてしまうこと。

重なる部分は力の支えとなる部分ですので大切なので、思わず丈夫く作ろうとしてしまうのです。

職業用ミシンもパワーには限界があります。

職業用ミシンを悩ませるのが、ゴブラン織り、デニム、帆布、ツイードなどです。

ゴブラン織りも、ゴブラン風ということであれば余裕なこともありますが、折り曲げるのも力が必要な本格的なゴブラン織りは、多重でバッグを作るには限界があります。

されど、この厚みこそが本物のゴブラン織の証でもあります。

このたび、ミルフィーユ状に重なる部分ができてしまったゴブラン生地で製作のミニボストンバッグの失敗例を見ながら、ゴブラン織り生地に対する職業ミシンの限界を知り、「ゴブラン織生地で製作可能なデザインとは?」をテーマに答えを出してみたいと思います。

厚くなり過ぎぬように工夫したハード薄芯の省略

通常、接着芯を全パーツに貼り、本体や口布、側面などのしっかりとしたいパーツには更に、ハード薄芯を貼ってハンドメイドバッグを作っています。

しかし、今回は特別。ハード薄芯は省略して貼らないことにしました。

ハード薄芯まで貼らなくてもゴブラン織ならば風合いには影響はありません。

その代わり、接着芯はベースなので貼りました。ハード薄芯を貼らない分少しごわついたタイプの接着芯です。

なんとか全部針が通ると良いのに。。と思いながらの製作で、かなり緊張の場面がありました(^_^;)。

白いごわっとした立派な接着芯:生地みたいに見えますが、織物タイプの接着芯です。

影響の少ない厚みが控えめな裏地を選択

<表地:ピンク>インテリアゴブラン、ポリエステル/50%、綿/50%、スペイン製。
<裏地:クリームベージュ>シャンタン、ポリエステル/100%、日本製。

大花柄が迫力あるピンク地の表地です。

表地がかなり厚みある生地ですので、重ねる時に厚みが増し過ぎないよう、裏地は控え目の厚さで選びました。

そのかわり、丈夫さがありエレガントな雰囲気の織りのシャンタンです。

取っ手付け根部分をスタイリッシュにデザイン性のあるタブ付きへ改良

当然ながら取っ手を本体に挟み込む仕様では、縫えないことになりそうだと本体へあらかじめ縫い付ける方法をとりました。

以前にミニボストン型の取っ手で大きな課題だったのが、取っ手の付け根部分の不格好さです。

以前の製作品:サッカー生地で製作のミニボストン。取っ手の縫い付けの付け根が美しくありませんでした。

取っ手の付け根部分は綺麗に始末しても以前は結局この出来にしかなりませんでした。

長いことこんな風に縫い付けてきましたが、この部分はバッグの顔のような部分だと改めて思い直し、ここを美しく見えるように工夫。

取っ手の先端を六角形のパーツの中に隠しこむというデザインへの変更です。

変形六角形のパーツの追加:取っ手の付け根をこの中に隠しこみます。見違えるほどの飛躍的効果でした。

付け根タブのデザインはいろいろアレンジできます。

取っ手の先端をしまい込むことで取っ手と本体がうまくなじむ効果が得られました。

同時に、取っ手の先端は、バッグの顔のような部分なのだという重要な学びがありました。

ミルフィーユの重なりが糸飛びを起こし不完全で終了

何とか無理矢理完成してしまいましたが、試作品に過ぎませんでした。

とても残念ですが、失敗です。

接着芯以外は貼らないという工夫、裏地を厚すぎないものに工夫と工夫したつもりでしたが、結果はそれでも縫えませんでした。

とは言え一応完成させたことで、限界部分をここでお見せすることができます。

ミニボストンバッグ:<サイズ>縦18cmx横28cmxマチ9cm。もとは3箇所のDカンでリュック仕様。

一見何事もないかのように見えますが、底の縫い合わせ部分が作業の行きどまりを決定付けました。

行きどまり部分拡大:底の重なりの真ん中周辺で糸が数センチにわたって大きく飛んでいるのが分かります。

ここまでの糸飛びは、穴が開いているのと何ら変わらないのです。

バッグの底の縫いが不完全な「失敗作」となりました。

接着芯を含むここまでのミルフィーユのような生地の重なりが本格的なゴブラン織りでは不可能だということです。

ミシンの針、ミシン全体のパワーがゴブラン織りの頑強さに負けた瞬間でした。

取っ手の取り付けは一応成功しています。

ゴブラン織り生地を問題なく縫える裏地付きデザインの考案

極力重なる部分を失くす仕様の1つ、裏地付きで口を閉じないトートバッグ型です。

柄をめいっぱい美しく示す面積の大きなシンプルなデザインの考案:裏地付きでも重なりは最低限です。

こうした余計なヒダや動きの無い寸胴なタイプのバッグがかえってゴブラン織りの作業を可能にします。

裏地で覆われている高級感もありますので、裏無しはやはりカジュアル。

裏地は付けたいのです。

あとがき

もともとゴブラン織りの生地は椅子に貼ったり、カバーにしたりと一重仕立ての使い方を目的にした織物だと思います。

それをバッグに作るという点がそもそも「チャレンジ」になります。

インテリアの中で面積を広く柄をめいっぱい大きく使える使い方がまず1つはその良さを活かすベストな使い方だと思います。

あとは縫える工夫をすればバッグに引用も可能なわけです。

1つ注意点は、縫えない部分を出さないために作業を省略することを避けたいこと。

例えば、厚みがあるから縁をロックだけの始末のヒラヒラで。。などはあまりにゴブラン織りの良さが台無しです。

せっかくの良き材料をしっかりと受け止めて相応しく、それ以上に価値を出せる製作をしたいものです(^-^)。

無駄がない再利用製作のご提案、バッグの失敗部分の裏地をそのデザイン丸ごと使ったポケット付き巾着袋の製作【252】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

この1つ前の番号【250】では、表地が厚みのあるツイード生地、裏地を極薄のジャケットの裏地のような素材のコンビでバッグを製作した失敗がありました。

ミックスツイードのリュックを作ろうとして失敗したのですが、その時に裏地をボツにしています。

しかし、片玉縁風のポケット、そして、フラップポケットととなかなか充実のポケットを持つ共布リボンひも付きのその裏地は、役に立ちそうなのです。

そこで、同じ裏地の生地がまだたくさん残っていたので、それを追加し、旅行などに大きなバッグの中で入れ物として利用できるお洒落なドット柄の袋として完成しました。

裏地の素材の特徴の極薄はの良さは「かさばらない」こと

普段使う裏地とは違ったものだったのがそもそも【250】での失敗の原因の1つにもなっています。

あまりにも薄手なのです。

しかし、とてもツヤがあって美しい生地でもあります。

スクエアなジャガードがすごく粋で、カーキグレーというような中間色もおしゃれ。

ジャガードなので、表と裏が同じ柄の色違いのように利用もできます。

使用生地:生地名不明(スクエアドットジャカード)、ポリエステル/100%、日本製。

左の薄い色が失敗したハンドメイドバッグの裏地の再利用。

右の濃い色の面を使って同生地の残りを追加。

ジャガードはこのように同じ生地を両面使いできることがあるので、アイデアも広がります。

旅行の大きなバッグの中にかさばらずに使える、裏地素材で作る「着替え入れ」の考案

濃い方の面のカーキグレーに、接着芯を貼りトートバッグみたいに本体を地縫いします。
マチも同じサイズで作ります。
取っ手:丈夫にする為にジグザグステッチを入れました。
裏地がもう出来上がっている状態なので、とても楽ちん。縫い合わせて、出来上がり。

ここに見えているポケットは、元のデザインに設置していた内側の片玉縁風のポケット。

ふんわりな軽い袋みたいなバッグが完成。

着替え入れ、温泉用、タオルストックなど、軽い衣類などを入れる入れ物として活躍してくれそうです。

後でよく見てみると、ポケットを外側に持ってきたい場合リバーシブル使いも可能です。

使わない時は畳んで収納できる点も融通があります。

あとがき

失敗したけれど、ボツ裏地をこのように活かせました。

普段は裏地として当たり前に考えられている極薄素材。

それを表に出して使った珍しい例とも言えます。

極薄にも極薄の魅力があり、用途があることを知りました(^-^)。

柔らかいふりして実は重なると針が通らないツイード、バッグに仕立てる際には極力重なりを減らす工夫の勧め【251】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

そろそろ寒くなる季節、手触りが寒い季節には心地良いぬくもりある素材でハンドメイドバッグを製作致しました。

ミックスツイードのマルチカラーが文句なしにかわいい、厚手のツイードでの製作を試みました。

ところが、結果は失敗に終わっています。

今回の場合は、最後まで製作ができなかったという失敗。

針が貫通しないほどの厚手部分を複数作ってしまい、途中で断念せざるを得なかったということが原因です。

厚手の生地を取り扱う時の注意点として記録に残したいと思います。

ツイード地は縫い位置が分かりにくく、極力重ねるべきではない仕様への見直し

さて、製作は、もうあと一歩のところでストップしたわけですが、結局最後の表地と裏地を縫い合わせるところが出来ませんでした。

もともと巾着のようなリボンひも付きのリュックにもなるマチ付きをデザインしていました。

このような厚手のツイードなのにもかかわらず、入り口全体にフリルを考えたことも多少の失敗の原因。

この待ち針の後の縫いが、まったく、ゆがんで位置が分からずしつけ糸でもできませんでした。

そして、いっそのことフリルを思い切ってやめたのです。

そのかわりに蓋を取り付けようとしました。

蓋(フラップ)を工夫して正確に取り付けようと試みましたが、結果はうまく綺麗に縫い目が出ず(泣)。

もうこれだけ粘ってトライしてみてもダメなのでここで断念。

という今回の結果からの学びが浮き上がってきました。

表地と裏地との極端な厚みの差は縫製しにくいという実感

まず、裏地のチョイスがまずかったです。

柄や色はともかく、裏地が極薄でした。

これはこれで、ジャケットとかコートの裏地のツルツルのやわらかい感じのイメージをバッグに再現してみたいということだったのですが。。

しかし、実際あまりに厚手、薄手の差がありすぎて、裏地がくしゃっとなったり、表地になじむことから大幅に外れました。

ということで、まずは、このような裏地を選んでしまったミスがあります。

今後は、ここまでの極薄はチョイスしないつもりです。

こういった肉厚な表地にはもう少し厚い裏地が良さそうです。

そうしますと、厚みのある表地にそこそこな厚みの裏地を重ねるなど矛盾が生じます。

また、厚手なのに、フリルを施すなどということをしてしまったこともNG行為であったかと。

ただ、フリルの目的は飾りではなく、家の周りにセキュリティー性を高めるために植えられた木々のイメージ。

巾着は開きがちなデザイン。ましては厚手なので口がしっかり閉まらない。

よって、フリルでワサワサしてもらい、入り口から中が覗きにくくしようとする目的であえて取り付けようとしたのがきっかけです。

それでも、このような厚手には向いてはいなかったと言えます。

そうなると、やや複雑なデザイン過ぎたとも言えます。

また、2枚目の写真のように、その後フリルを思い切って取っ払い蓋を取り付けましたが、これもなかなか困難でした。

蓋を表地と裏地の間に挟み込む方法をとったのもいけなかったかもしれません。

間に入れるとその貫通した先にある位置がこちら側と一致していない事態が起こりやすく縫う位置が分かりにくいことになります。

もし、今後同じ仕様にするならば、蓋は外側に縫い付けるという方法が正解のようです。

それも多少の注意は必要ですが、中に挟み込むよりも正確に位置が把握できるかと思います。

ということで、このような多くの学びが得られた貴重な失敗経験でした。

あとがき

このお品は、その後フラップを外付けに仕様を変えて完成させて行き、裏地も別の裏地に取り換え。

その完成品は、なんとご購入いただきました。

この失敗が行き着いたその先には受け入れられた結果があったのです。

ありがとうございます<m(__)m>。

ツイードのような厚みのある素材は、重なる部分を極力ひかえ、シンプルな動きの無いデザインを考案するところにポイントがあります。

クシュクシュとした巾着型やフリルは失敗の元。

せっかく素敵なマルチカラーツイードの美しさをめいっぱい大きな面積でシンプルに作るということをお勧めしたいです(^-^)。

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保冷材を多面的にれ込むポケット5個が設置された、夏のお弁当の傷みの不安を解消するバニティ型のランチバッグ【246】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

暑い夏の心配事の1つに、作ったお弁当の傷みがあります。

常温というのはなかなかのリスクのある保管であり、いろんな工夫をおのおのされているのではないでしょうか。

このたびは、ランチバッグ自体に保冷剤用のポケットが多方向に設置されたモデルを考えました。

面積に決してゆとりがあるわけではないバニティ型に、ここまで多くのポケットを設置することができるということも見ていただければと思います。

美味しそうなネーミングの「卵焼き」というランチバッグ

以前の「卵焼き」はこちらのものです。

取り外しショルダーの付いたメインバッグ。

このバニティ型は、ショルダーになっても入り口がぱっかり開いた時に、やや使いにくかったりします。

立ったままの状態で開け閉めが多いシーンに使うと安定感にやや欠けます。

そこで、座って開け閉めするシーン限定のバニティ型で、ショルダーは付けずに作ります。

また、上の写真の時のデザインは過去のもので、カーブのラインがややスクエア調ですね。

このラインを円の一部を使ったもっとまあるいカーブに改良しましたのがこのたびです。

そして、もっとミニマムなコンパクトさを目指し、余計な隙間を解消してサイズダウンしました。

5個の充実したポケットは、多方向からの保冷を目的としている

今までの型にはなくて新型で初めて付いた機能がポケットx5個です。

ランチバニティのポケットの使用目的は保冷剤。

デパ地下で入れてくれる保冷剤をサイドにもてっぺんにも配置してくれるところからヒントを得たものです。

何と素晴らしい気遣いであろうと感動した百貨店のデパ地下での体験を、今度は私が受け継ぎアレンジ。

そして、今度は自身からご提案したいと思いました。

側面にはポケットが3個付きます。残り2つはてっぺん面と底面。

夏の保冷剤を入れる箇所ということで設けたポケットですが、実際の使用目的はいかようにも(^-^)。

表地と裏地の極端なカラーの差が隙間からわずかにはみ出すことについて

<ランチバニティ「卵焼き」>縦15cmx横22cmxマチ13cm・・・表地はカーテン地。裏地はサテンの水玉。
内側はかわいらしく明るく広がります。食欲が高まりますよう♪。

こういった表地と裏地が極端に違う色の場合、このプレート組み立て型の作り方は、濃い色の裏地が隙間から少し見えてしまいます。

これをどうとらえるかなのですが、裏地をできるだけ同色のものにするとはみ出し感はあまり感じず馴染みます。

このはみだし感の解消としては、間にフリルを挟み込むことで解決の案がふと浮かびました。

フリルは2箇所。

てっぺんと底になります。

はみ出しだけを解消する目的なら無い案では決してないと思います。

あとがき

すべての製作において、取り付けた機能がデザインと溶け合います。

必要があったからそういう姿になったのだという品物はミニマムで美しい。

これをよく「機能美」という言葉で表現されます。

装飾に関しても、余計な+α的な存在ではなく、その装飾によってどうしても隠したい部分があったからということであれば意味があることなのです(^-^)。