まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
幅が広くてお得なカーテン地。
インテリア性も高く素敵なジャガード柄が豊富です。
ただ、欠点もあり、その織り糸がほつれやすいという点です。
まさにそんな欠点を持ち備えたカーテン地で作ったこの度のエコバッグ「切餅」。
せっかくのお得にゲットできたピンクのカーテン地です、欠点を吹き飛ばし、うんとおしゃれに作ってやろうと意気込みます。
この記事では、主に原価の部分にスポットを当てます。
最後の方に貼りますYouTube内では後半に当たる部分が原価のお話です。
前半の三つ折り対策や配色生地の選択のエピソードなどと一緒に1つの動画になっています。
では、このような作りにくかったカーテン地の出来上りからどうぞ(^-^)。
肉厚生地の三つ折りの限界は今後の課題、三つ折りしないで一重仕立ての縫い代を隠す他の案

支柱などのパーツを別生地にしています。
このペールカラーと呼ばれるくすみピンクが非常に難しかった。
なかなかこの茶色寄りのような暗い色のピンクに合う配色生地が見つからなかったのです。
まだ無地よりも花柄の方が見つけやすいかとベースのピンク色がマッチする柄物で探しました。
そうして、「もうこれしかない」とやっと見つけたのが、あずき色ベースの花柄。

<配色生地:あずき地花柄>80ローンプリント、綿/100%、日本製。

80ローンプリント生地が薄手なので接着芯を貼った方がバランスが取れますし丈夫であると判断。
途中の三つ折りは何しろ肉厚の生地なので困難を極めました。
この厚みだと三つ折りでない方法の方が本当は良さそうです。
なぜなら、三つ折りで内側部分をカットするなどの工夫を尽くしてもそれでもボコボコして曲げにくかったからです。
そのほかの案としては、ロック始末をして、そのロックの部分を折って真ん中ステッチをかけて後ろ側へ隠すというものです。
しかし、ほつれやすいカーテン地の場合は、三つ折りで完全に密閉した方が良いと思うのです。
よって、ロック始末の方法は、デニムとか帆布、ゴブランなどの極厚生地でしかもしっかりとしたほつれにくいタイプなら向きます。
そうした場合、肉厚でありながらほつれやすいカーテン地の始末は。。
折らずに、縁を別布でラッピングするという方法も一応浮かびましたが、やや手間と材料をかけすぎます。
ただ、やったことはないので、一度経験としてトライしてみて、それで結果をどう感じるかで判断したいと思います。
最初に地縫いをしないやり方だと最後のピンタックが美しく出ないので、どれもこれも良い方向になる案が却下となり、全体で見てみるとなかなかの課題と言えます。
また考えていきます。
1.6mで¥260で購入で来たお得なカーテン地を使ったエコバッグの原価

①の「表地」については、1.6mで¥260だったので、0.5m使用ではいくら?という割合の考え方で式を作り、¥82と出ました。
②の「別布」については、1m辺り¥398(税込)生地で、購入して使って何も残らなかったので、購入の時のレシートに等しい¥398x0.35m=¥140で良いです。
この¥140という値は0.35m分であり、①のカーテン地が0.5m分で¥82なのだから、いかに①のカーテン地がお得であったかが分かります。
③の「接着芯」については、今回はこのデザインでは特別に使用したので、通常よりこの部分がUPします。
もともと1反まるっと50m巻の新品で購入していた接着芯のニット。
その時の送料の¥1,000以上ものコストも取得原価に含めた上での¥3,025というのが50m巻の価格。
よって¥3,025÷50m=¥61というのが1m辺りの接着芯のお値段。
かなりお得に仕入れております。
そして、そこへ接着芯の横幅は無視して、貼る生地に合わせた用尺のままでざっくりと算出。
別布の0.35mにだけ貼りましたので、¥61x0.35m=¥22と出ました。
④の「糸」に関しては、常に一律¥100で加算。
よほどたくさんキルトに糸を使用したという時でも¥100周辺なので、平均で¥100と入れています。
ただ、ちゃんと細かくご説明しますと、だいたい1製品に200m使用を平均としました。
そして、購入の糸のコーンで最初割り出します。
糸は簡単に1コーン使い切らないので、前期からの継続の在庫がある中で、今期新しく仕入れた糸が加わり、その変遷がやや複雑。
よって、棚卸資産表の値を使います。
前期末の在庫と今期に仕入れた分を足した合計から引用の、¥46,409÷130本=¥357と出ます。
1本の糸はだいたい2,000m巻であることが多く、それ以上の巻きもそれ以下の途中の使用品を購入した分もあり平均的に2,000mを購入したとしています。
そうすると、1本(2,000m)で¥357だということなので、¥357÷2,000m=¥0.18と出ます。
このわずかな¥0.18というのは1m当たりのお値段です。想像しにくいですね。
そこへ、使用した200mを掛け、¥0.18x200m=¥36と出ました。
このバッグに糸を¥36分使用したのです。
しかし、これもだいたいであり、結局はどのバッグも¥100以内の範囲内なのでざっくり¥100として固定してしまっているのです。
原価¥344のエコバッグをどんな価格で販売したらよいのか
付加価値の付け方は自由です。
ただ、今まで私も多くのバッグを販売してきまして、この「エコバッグ」という種類の袋物が果たして¥10,000以上の価値を理解してもらえるのか。。ということ。
答えは、「NO」です。エコバッグはお得感のあるお値段でこそ購入の価値があると言えるので、まずは購入には踏み切ってもらえないことが多いです。
どんなハイブランドのエコバッグであっても、メインバッグのお値段を超えることはなく安くなっています。
こういったものは、あまり儲けを気にしても、たくさん売ったところで大きな儲けとはならないのです。
よって「作らない」という選択をする製造者もいると思いますが、私としては、「作りの良いエコバッグ」というのを是非広めたいので作っていきたいと思っているのです。
そこに儲けはもはや関係がないとも言えます。
ネット販売だと通常¥2,200にしていますが、生地によっては、メインバッグみたいに使える
ので、そうした理解が得られると通用します。
一方、ハンドメイドマーケットなどの実際にお客様が訪れて下さる際というのは、その日ならではということもあり、判断に悩みます。
次にはフェスの店舗が無いかもしれないからと¥2,200で受け入れてもらえるのか、せっかく訪れてくれたそのお祭りのテンションとともに、更なる喜びを共有できるのは、¥1,100なのかもしれません。
とにかく、販売価格の決定はぎりぎりで良いと思います。
まずは、高額にも匹敵するような優れたお品を作ること、これに尽きます。
あとがき
途中、ゴブラン織のお話をさせていただきました。
実は、ここ最近日本製のゴブラン織りの生地を発見しています。
たった1種だけですが、多くが他国産である中では日本製はレアです。
事情はあるかと思います。生機(きばた)が中国で最終整理は輸入後日本で行っていると「日本製」が表示されますので。。
それでも日本製というのは、外国人の方も注目している原産地。
最終整理も日本ならではの整理の仕方が入っているという価値があります。
ゴブランのような生地で作ったこのデザインは、おそらくメインバッグとしても使えます。
一度製作してみて、新しい縫い代の始末の方法をご紹介できればと思っております。
また、是非お立ち寄りどうぞ(^-^)。
