すべてはバッグが美しく仕上がるための策、タータンチェックなどのマルチカラーにおける奥深い糸の色選び【1292】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、時々投稿しています、マルチカラーの糸の色選びの回です。

以前に花柄でもご紹介したことがあります。

その時は、黒がベースの花柄であったのですが、そのベースの地に合わせて黒の糸を選んでしまうと出来上がりが汚く、花びらの白やピンク、葉っぱの明るいグリーン色のような明るい色をつぶしてしまうのだというお話でした。

今回の柄は、チェックですが、タータンチェックなのでこちらもマルチカラー。

花柄と同じように考えていきます。

生地に糸をピッタリ合わせすぎることの危険について

まずは、こちらの写真の縫い糸の色をご覧ください↓。

何とも表現しがたいような曖昧なカラーの糸を選択したステッチ
:これがマルチカラーの多いタータンチェックでは正解です。

イメージだけで糸の色を選んでしまうとベースである紺色みたいな色を選んでしまうかもしれません。

そもそもそれが後の出来上がりを悪くしてしまう可能性があるのです。

だからといって、この中の色のカラシやグリーンでも浮きます。

そうした時に、地である紺色のトーンを弱めたようなグレー系がなじむということが過去の多くのステッチ糸選びの経験から分かっています。

確かにこのグレー系自体もぴったりではないのですが、マルチカラーのどの色にもおおよそ平等にそこそこなじむ曖昧な中間色です。

この「曖昧さ」こそが大切で、どれかの色にはとても強く出てしまうような濃い色を選ぶと糸の色が勝ってしまい失敗します。

よって、どのマルチカラーの色にも無い新しい色の登場という点が一見理解しがたいですが、実はポイントです。

ただ、上述のように、もとは紺色でやりたかったところだけれど、それでは黄色やグリーンの色の綺麗さやその部分の色がある柄をつぶして損ねてしまうから紺色からのトーンダウンでグレーのような曖昧な色にしたのだという経緯が大切です。

よって、あながち登場のカラーとも無関係ではないということになります。

写真では薄く映りましたが、元はなかなか濃い目の色です。
よって、あまりにトーンダウンし過ぎる色を選ぶのもかえって浮きますので、
その加減は表現しにくいですが、大切ですね。

あとがき

今回のお話で是非、この考え方をマルチカラーの生地を使う際に取り入れてみて下さいませ。

花柄は決まってマルチカラーです。

マルチカラーの定義は、バイカラーの2色から1色増えた3色を含むそれ以上の色が登場する柄の場合に該当しますので、お花は、花びら、花の中心、葉っぱだけでも3色であり、ほぼどの花柄もマルチカラーになっていきます。

そうしますと、この考え方は、せっかくの美しいお花柄を最大限に主役級に活かすための大切な策と言えるでしょう(^-^)。

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