まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
バニティと聞くと、女性がドレスの装いにちょこんと持つバッグというイメージではないでしょうか。
それも当然ではあります。なにせ、バニティというアイテムは、もともとは化粧品等の小間物(こまもの)入れということで、女性寄りな持ち物というのが遡ることヨーロッパの貴族の時代がその起源です。
化粧品入れとしてのバニティは実用的なのかどうか?
バニティーを化粧品入れとして使用したことって、私の場合はこれまで、おそらく一度もなかったと思います。
日々の生活スタイルから現実的なことを考えると、バニティーは化粧品入れとしては携帯用には大きすぎ、お部屋での収納用には小さすぎます。
実際私が持っているバニティーも、化粧品入れとしてではなく、脱毛のお手入れの道具を入れる入れ物として使っています。
これを持ち運ぶという機会は今まで、全くないです。
あくまで、家の中でインテリアを兼ねて、容器として置いているのみです。

そうした私自身の例からも、バニティバッグの使い方は、もしかしたら無限なのかもしれません。
このたっぷりとしたマチや容器のような作りが、「入れ物」としてとても機能的であるから、中に入れるものが物があふれている現在は無限だと言えます。
よって、バニティというこの立体感ある形を立体的な物を入れる人それぞれの趣味嗜好にお任せしていくというのが本当の意味で用途に合った使い方がされると思います。
バッグの作り手である私の役割
そうすると、私の役割は何なのであろうと考えました。
やはり、第一には、使い易さという点があると思います。
宝石入れのように、きらびやかで、近寄り難いものでは使い勝手としてはよくありません。
どちらかというと親しみやすく、自然で、おしゃれで、注目されるような見かけや作り。
バニティをバッグの中にしのばせるというよりも、外に出して、手で持って人に見てもらうようなそんなお品になるようにと考えました。
製作した複数のバニティーのご紹介
では、ご覧いただきましょう。

ぱっと見て、印象がスクエアな形ですね。
できるだけ四角いイメージを強調し、物がたくさん入る容量を確保できるようにと考えたデザインです。
ただ、実際に縫う時は、カーブがとても難易度高めです(^_^;)。
この時に思ったのです、今後は、綺麗に作るためには、円のカーブを利用した楕円が良いかなあと。
一眼レフカメラも入りますし、お弁当も入ります。少し外出するという時にもお使いいただける形であると思います。

すべてに底板が取り付けてありまして、2mm厚のベルポーレンと呼ばれる丈夫な底板です。
種類によっては、少し仕様が違い、裏地でくるんだ取り外し式タイプと、内側に底板を入れこんで見えなくなっている仕様と両方あります。
底板は、やはり、バッグとしては、大切な部分であると私は思っていますので、このバニティにも欠かせないものです。
また、おしゃれという点で、裏地も柄のあるジャガードなどのチョイスで、バニティを開けた時に内側に広がる世界に対する喜びというか、些細なことではありますが気持ちの面での心地よさのようなものを感じていただけたらと思います。
もともとファッションアイテムは男性のものから女性へ流れてきたことが多い、バニティーは男性も持つのか
ファッションアイテムというのは、もとは男性だけのものであったアイテムが、後に女性にも取り入れられたことが多いようです。
ジャケットとか、スラックスパンツ、そして、トレンチコートなどもそうです。
特に、トレンチコートというアイテムは、今のトレンチコートの形の中にも、昔は男性特有のアイテムであった名残がいくつも存在しています。
トレンチコートというのは、いわゆる、昔は軍服だったので、肩の肩章は、ひっかけるフックとしての機能。
また、袖口のベルトの意味は、雨が袖口からたらたらと入り込むのを防ぐためにギュッとしぼり、口をふさぐ目的があるのです。
でも、現在は、その機能の名残を残したまま、おしゃれ感として、かっこいいテイストで楽しんでいることがほとんどで、誰も、袖をぎゅっとしぼって雨をしのいでいる人はいらっしゃらないかと思います。
時代が変われば、アイテムは残っても使われ方が変わるということは、自然な流れであるとも言えますね。
そう考えますと、逆に女性ならではの期限であるバニティバッグも男の人が持つ時もやってくるのかな。
まだまだ現在は女性らしいアイテムですよね。
あとがき
こんな話があります。日本人は、蚤の市などで、入れ物があると、これには何を入れるものなのか、ということを必ず気にするということです。
本来の目的はあって作られたのでしょうが、実際は、日々の生活スタイルの中で自分の趣味嗜好に合った使い方をしたら、それは自分だけのスタイルの世界観があって素敵です。
どんな使い方であっても、役に立てばそれはとても本望なことです。
