1990年代のアクセサリーポーチを回顧したボタニカル花柄のミニバッグ【87】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、はぎれシリーズということで、ボタニカル花柄のはぎれを使って、取っ手の付いたミニバッグを作りました。

はぎれと言っても、一度バッグにしたものを解体したはぎれとなります。

表地と裏地の組み合わせも当初のものではなく、新たなる組み合わせとしました。

二度と出会えないような貴重な生地は、ボツ品となった製作を一度解体して再度チャンスを得ていくということをたまにしています。

転写プリントという生地がどんなものなのか

表地は、ボタニカル柄が季節を問わず美しい、ピンク系のマルチカラーのもの。

途中にストライプ状にレース風なつなぎ目があるのがとても個性的。

裏地は、カーキのようなモカのような色のストライプ柄を、表地のレースの切り替えと足並みをそろえてみたものになります。

表地(マルチ):トリアセ転写プリント、トリアセテート67%、ポリエステル/33%、日本製。

この生地を一目見て気に入りましたのが最初の時のバッグの製作でした。

様々なカラーが使用されていて、神秘的な雰囲気があります。

この神秘的な雰囲気がどこから生まれてくるものなのかは、そのプリントの手法によるようです。

転写プリントというものは、こうしたぼんやりとした神秘的な雰囲気を出すプリントの方法の1つになり、とても魅力的です。

何か、大人っぽい感じなどを表現したい時には、べったりとカラーが塗られたような印象の原色カラーのキャラクター物の生地とは随分違った感じにできるのです。

裏地(カーキ):先染ストライプ、綿/100%、日本製。

今回は表地が花柄なのに、裏地も柄ですが、表地のマルチカラーの中の一番暗いようなモカグレーのような色にこの色が意外にマッチしたことが1つあります。

表地の作りの切り替えの大きなストライプに対して、この裏地のストライプがマッチするのではないかなチョイスです。

花柄+他の柄という組み合わせは高度だし、なかなか理解しづらいものではあります。

滅多に組み合わせないですけれど、はぎれなので、限られた中から、意外な良さが感じられた2種の組合わせでした。

柄+柄の時は、ちぐはぐな色だとかなり高度で、私もちょっと想像がつかないです。

なので、片方の柄に含まれている色使いがもう1方とマッチしていると関連付いてなじみやすいかもしれませんね。

今回は、色のマッチと、大きなストライプの柄とのマッチを2点のポイントで合わせてみました。

解体したものを活かすにあたって、ポケットがそのまま使えない場合の工夫

裏地は、こちらも別のバッグの解体であり、大きなバッグについていた裏地なので、ポケットも大きなポケットでした。

それを縁を2.5cm程の縫い代を残して切り取ってあり、後で使えるようなカットにしてあったのです。

ということで、ポケットをそのまま使いたかったのですが、小さなポーチに大きなポケットの場合、そう簡単にはいかないものです。

そのまま使うと入口から飛び出してしまうサイズだったのが、もう少し工夫が必要な点です。

よって、ポケットの底部分をカットして短くし、本体の底辺の縫い代に縫い付けてしまうという方法をとりました。

大きくて困ることもあるのです(汗)。

元々付いていたポケットの底部分を数cmカットして、本体の底に重ねて、縫い代1.5cmで縫いこまれます。
そうすると、縦が15cmの高さにフィットするポケットに生まれ変わります。
一から作るより、修正のカットによって、便利で早く仕上がりました。

ところで、ポケットの口の部分の縫い付け方ですが、縫い代をポケットの入り口のラインより3mmほど突き出したように内側へアイロンで折り込み、その飛び出た3mmの部分をミシンでステッチし固定した取り付け方です。

そして、ポケットのサイドの縫い付けは、もともと縫い付けられていた縫い線の上をそのままたどって縫います。

底部分は、本体同士を縫い合わせる前に仮として、1.5cmの縫い代よりもっと浅めの4-5mm程度をミシンで縫い付けておきます。

簡単に言いますと、本体同士を縫い合わせる前に片面のみで、ポケットをぐるり1周をステッチしておく下準備をするやり方です。

裏地のトライプの柄のピッチが1cm強ほどの柄合わせが可能なものでしたので、柄合わせも意識できました。

完成した90年代風のアクセサリーポーチ

携帯電話+αというようなちょっとした容量ですが、ちゃんとバッグの形になりました。

こういったハイブランドのポーチがかつて流行していた時期があったのが1990年代最終くらいです。

勤務先のオフィスでも貴重品をまとめて、手元に持っているためにこうした入れ物的な役割はとても便利で、移動の際にそのショルダーがとても活躍しました。

懐かしのああいったミニバッグは今はブームというわけではありませんが、その時の流行を色濃くし過ぎないで再現していく秘訣は、マチのあるトートバッグの底のような舟形をデザインにしないということかなと。

ファッションの流行流れもそうなのですが、過去に一世を風靡したようなデザインとか人の記憶に残るようなブームがあったようなデザインというのはそのままの利用は古臭く感じでしまうものです。

自身のフィルターにかけ、過去の香りを取り入れながらも今、この時に作ったという証(あかし)も入った方が素敵になると思います。

ちょっとしたハイブリッド型ということです。

あとがき

はぎれも多くをご紹介していますが、まずは基本的に生地をコスパ良く使い切ることの方が意味があります。

それでも余ってしまったものを有効活用するのがはぎれ製作であるべきで、今回は、たまたまこのようなもったいない余り方があったことで出来上がったお品になります。

最初からこういったバッグを作るということとは少し意味が違ってきます。

裏地の選び方も、はぎれの中から選んだ裏地がたまたま合ったという偶然も相まったものになりますので、生地の選択の仕方さえ違うわけです。

はぎれの良さというのは、もうそれだけしかなかった材料から何とか作り出したというところが、精いっぱいの作品になり美しくなるのであるということだと思います(^-^)。

雨の日の憂鬱さなど吹き飛ばす程のかわいいリボンがトリプルで応援、モカグレーのコーティングリュックの活躍【86】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

<雨の日シリーズ>をここ最近お送りしてまいりましたが、今回は4点目となります。

巾着+フラップ型が最初の2点、比翼仕様のデザインが残りの2点です。

残りの2点目になります。

前回は、ナイロンオックスという撥水加工生地で黒白水玉のシックなリュックを製作しました。

その様子は、【84】の記事でご紹介致しました。

今回の【86】は、その同じ比翼デザインで、違う生地で製作。

今回ならではの装飾も登場します。生地の裏面に柄が入っていたのです。

これは何か利用していくのが良いであろうと、リボン型の装飾をアップリケでほどこしました。

コーティングとは何なのか

表地は、ストライプコーティングというややあいまいな名前。

コーティングとは?となりそうですが、表面にツヤがあり、雨をしのぐコーティング剤が載せてあるといった感じです。

このコーティング剤こそが、PVC樹脂だということでしょうか。。謎です。

もとは綿/100%の生地ですが、コーティング剤の影響でツルリと光って、とてもまったりとしているのが特徴です。

色がグレージュと呼ばれるようなカーキベージュなので、裏地の色は黒よりも焦げ茶が相性が良いと思いました。

チョコ茶だとマイルドになりすぎるので、この焦げ茶がマッチするのではとの組み合わせです。

表地:ストライプコーティング、綿/100%、日本製
・・・裏面がモカ系の色のストライプ柄になっているところがおしゃれな生地です。
カーキグレーというような色です。

さて、このコーティングの様子、ツヤがありますが、PVCとは異なるものなのでしょうか。

PVCコーティングと記載があれば良かったのですが、そうは記載が無し。

その点が謎です。何かPVCではない材料のコーティングなのでしょうか。。

今回は推察だけですので、詳しいことが明らかになり次第当ブログに付け加えたり別の記事でご紹介したりしてまいりますね。

<裏地>ナイロンオックス撥水加工、ナイロン/100%、日本製
・・・焦げ茶色です。焦げ茶は意外なことにグレー系と合うことがあります。
チョコ茶よりぐんとクールな色です。

撥水加工にかんしては、PVC加工と違い劣化ということは顕著ではありません。

ただ、摩擦によって撥水剤が剥がれ落ちることで効果が薄まるとのことです。

劣化するわけではない点は、撥水加工は見た目のダメージが少なそうですね。

裏面のストライプ柄でリボンアップリケを施すことに決めたいきさつ

やはり、こういった無地は何かリュックにすると素朴すぎることがあります。

それも味の1つではあるのですが、今回は、逆に華やかにしてみようと試みました。

ということで、せっかく、裏面が素敵なストライプ柄なのだから、この裏面で、映えるように、アップリケを思いつきました。

台形型の型紙がありまして、上辺が5cm、底辺が10cmという単純な分かりやすい型紙です。
高さは7.5cm。これは、以前にお花の花びらに使用した型紙です。

今回もお花のアップリケを最初考えましたが、お花は円形なので場所を必要とします。

表には隠しポケットを結構深い容量で取り付けますので、ファスナーやフラップが真ん中あたりに来るのです。

そうするとお花が大きすぎることになります。

小さいお花であると、一番下が中途半端に開いてしまうようです。

お花デザインノアップリケの考案(ボツ):今回の場合だとややスペース的に難しいということになりました。
この写真でもお花を最小限に少ないスペースで配置してみましたが、
トップの本体の縫い代がやや不足気味です。よってこちらはボツ。
リボンデザインのアップリケの考案(採用):真ん中はフラップ上にという配置で3段。
お花は6枚の花弁だったので、リボンの数とぴったり。
真ん中の花びらの中心部分は、5cmx5cmの正方形。
1つは、そのままお花用を採用、あとの2つは、わずかに余っていた捨てる予定のはぎれからなんとかゲット。
よって、トリプルリボンということになりました。
真ん中は、このようにフラップの1枚分のみに先にリボンを縫い付けておくのです。

比翼取り付けに起こる物理的な矛盾についての悩み

型紙は、比翼と底部分をファスナーの終わり部分の先端周辺で切り替えています。

ところで、比翼のパーツの幅と底のパーツの幅は同じにしてあるのですが、実際比翼をファスナーを覆うように少し飛び出して取り付けると物理的におかしなことが起こりました。

前回の水玉の時にも同じようだったので、今後改善しなければならない点です。

少しわかりにくいのですが、おそらく、正面はファスナーの務歯に向かってやや斜めになっているかと思われます。

比翼が飛び出すことで切り替え後の底の部分が幅が同じ型紙なのに、比翼が飛び出して、反対側の地縫いの線が合っているというのが、「矛盾」です。

このように明らかに1cm弱ほど比翼が表に突き出しているのにもかかわらず、
反対側がぴったりで縫っているということが矛盾です。
縫い代もきちんと1.5cmずつで中に折り曲げているパーツなのにもかかわらず、
比翼の方が幅が広いかのように目に映るところが矛盾です。

矛盾の改善方法

こんなことを考えてみました。

まるでかぐや姫の髪型みたいな現在の比翼の先端部分を少し変形して、ゆるやかに細くなっていくように削ってみるということ。

今の状態でも悪いことはないのですが、もっとすっきりするのではないかと思います。

2度同じように矛盾が起きたということは、やはり引っかかるものがあります。

一度型紙の端を少し変えてみて作ってみてみたいと思います。

それで良い方に見栄えが変化することを目標に。。

完成品ご披露

では、出来上がりです。

仏頂面になりがちな素朴なリュック型だけど、こんな風にリボンのかわいらしさでおしゃれ感が。。
リボンの型紙は、今回は、花びらをそのまま使うしかもう生地がなかったのでそうしました。
余裕がある時には、リボンをもっと縦に長い型紙で行うと、もっと華やかになるかと思います。

この後、またのリボンアップリケの機会用に、型紙を縦に細長く変更しました。

また、いずれどこかで登場させるつもりです。どうぞお楽しみに。

あとがき

次回のお知らせなのですが、この<雨の日シリーズ>4点目の今回で終了の予定でしたが、もう1回分、<特別編>をしたいと思います。

特別編では、素材頼みの今までから一転します。

好きな布が、雨をしのぐどころかお水が浸透してしまうようなよくある普通の布でもお気に入りの布であれば、それで雨をしのぐことをしてみようと。

その方法は、「強力撥水剤」です。強力であるとはいえ、優しく作られた安心の定番品です。

これがあると、劣化するようなデメリットのある布のビニールコーティング・ポリ塩化ビニール・PVCを使用せずとも、雨対策ができるというものです。

この可愛らしいデイジーのフクレジャガードを活かす以外の選択肢無し、バッグのポケットを切り抜いてそのまま再利用したミニバッグの構造【85】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

もともとハンドメイドで作ったコンパクトなバッグなのですが、ファスナー取り付けのゆがみが気になり、ボツ商品として解体していました。

ただ、そのポケットの付き方が何とも名残惜しく、このままポケットを活かそう、そういうことになりました。

この生地がそれはそれは可愛いのです♪。

この柄を是非別の形で活かしたいとと思うような素敵な花柄の生地だったのです。

もとのバッグと、その後の解体の様子

解体前のバッグ:このデザインを初めて作ったときのものです。
とてもかわいい柄なのですが、ファスナーの取り付けがゆがんでいました。

ということでボツ。こちらを解体し、使える部分を保管しておいたはぎれが、こちら。

左-表地:フクレジャガード、ビスコース/60%、ポリエステル/30%、綿/10%、イタリア製。
右-裏地(今回は表地の裏面使い):アムンゼン、ポリエステル/100%、日本製。

ポケットをそのまま活かすやり方:まずそのまま壁ごと切り抜くということから。。。

ポケットの周りに縫い代を残しておくという下準備が必要です。

今回縫い代1.5cmを見込んで残してありましたが、結果思うのは、2cmあった方が厚みのことも考えると後々作業しやすかったなと思います。

なので、残す時は、2cmと言わずできる限り最大限に残しておけばどうにでもできるわけで、わずかであると作業がしづらいことになるかもしれないのでこの辺りはポイントですね。

今回は1.5cm分なので、1.5cmに縫い代を整えて、内側に折り込みます。待ち針よりもこういった細かいものは、ボンドがよろしいかと思います。

そして、裏面であるチャコールグレーのアムンゼン生地も同じように内側に1.5cmの縫い代で折り込んで貼り合わせ、ミシンでステッチします。

この時に、余っている生地で、ポケットを作って縫い付けておいたり、貼り合わせ作業の時に、取っ手を一緒に縫いこんだりして仕上げていきました。

真ん中辺りを見ていただくと、裏面の生地が1枚仕立てではなくて2枚はぎになっています。
足りない生地は、パッチワークのようにハギ合わせてデザインのように作ってしまうのも、はぎれ作業の極意。

当然はぎれなので十分に生地が余っているわけではありません。

いかにパッチワークをかっこよくデザイン的に仕上げるかの工夫も、よくある場面です。

そうしますと、薄っぺらなポーチのようですが、ポケットが2つという充実感が生まれました。

完成品ご披露

取っ手付きポーチ完成:元のバッグのポケット周辺の良さを抜き出したようなポーチになりました。

使い道としては、取っ手のおかげて、幅が広がります。旅行バッグ内にフックを設置して側面で使用などというイメージもわきました。

また、インテリアとしてお部屋の壁にかけてベッド周辺でスマホを入れたり、眼鏡を入れたりして小物入れにお使いいただけそうです。

ちょっとした小物ですが、インテリアが楽しくなりますね。

すべては、この生地の美しさあってのものです。

あとがき

今回のデイジー柄の生地は、なかなか高級な生地です。

お値段も結構高額でした。@¥5,980/mというようなお値段です。

ピンクとダークな背景のコントラストもとても美しいですし、デイジーの花が咲き誇ってたくさん咲いているのが華やかですね。

残念なことに、最初の製作は、その生地の素敵さに製作レベルが到達できませんでした。

自身の製作技術のレベルアップを待たずに、こうした高級生地のフクレジャガード系に早々と足を踏み入れてしまいました。

しかし、こういった生地もリピート生産がなかなか見られないので、この生地もこれっきりで、その後出会うことはありませんでした。

よって、早々といっても、踏み入れたことはこの生地に出会えたタイミングがあったわけで、良かったのです。

美しいお品には相応しい美しい作りでないと、ものすごくアンバランスであるということを思い知ることができました。

そんなことで、何とかして、その悔しかった思いを今回のポーチにどれだけ託すことができたのか。。廃棄しなくて粘って良かったというところです。

更にまた、このポーチからも得られたものはあります。

失敗しても、2度作る。。そんなことをしながら、失敗したことのリベンジがいつかできるようにたくさん学ぶと良いです。

まるでおうちの屋根のような役割、雨がファスナーの入り口を避けて下へ滴り落ちる比翼リュック【84】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ただいまお送りしています<雨の日シリーズ>。

雨の日専用に素材を工夫し、機能を雨対策を意識したものに工夫する研究をしながら連続してデザイン違いのリュックを2点ずつに分けて作っています。

1-2点目は小さめの伝統的なタイプのフラップ付きリュック。

3-4点目は少し容量が大きく、ファスナー開閉のタイプで行きます。

今回は、3点目になりますですのでデザインがここで変わります。

雨の日でもお洒落に楽しくと選んだ水玉柄と無地の切り替えコンビ

今回は、ナイロン素材に致しました。

ナイロンという素材は、もともと目が詰まっているという特徴もあるし、素材自体だけでも水をはじく性質をある程度持ち備えたものです。

さらにそこに撥水コーティングという加工をして水に対する防御をしてあるという点が最強です。

しかし、その素材も撥水剤を載せてあるだけですから、摩擦などによりその撥水在剥がれ落ちていくわけで、完全永久のものであるということはないわけです。

また、素材の種類も通常の生地に比べると豊富というわけではないのが悩みどころですね。

よく見る決まったプリント柄です。

左:表地の黒白水玉柄。ナイロンオックス撥水加工、ナイロン/100%、日本製。
中:表地の切り替え用黒無地。ナイロンオックスハイパロン加工、ナイロン/100%、日本製。
右:裏地の黒無地。ナイロンオックス撥水加工、ナイロン/100%、日本製。

ところで、真ん中の切り替え生地のハイパロン加工というのは、分かりやすくは、ゴム加工のようです。ゴムが載っている感じですかね。

今回は、黒白の2色のみを使って、シックな雰囲気にしていきます。

お洋服でもそうですが、黒白の水玉はとても粋ですね。

リュックの雨しのぎの比翼仕立てのファスナーの取り付け方

ここ最近流行だといってよいでしょう。

リュックのファスナーにファスナーが隠れるようなカバーのようにおおいかぶさった仕様をよく見ます。

あれを、比翼(ひよく)と呼んでみます。コートやジャケットの前立てにも付いています比翼と同じ。

リュックの場合は、横向きにファスナーのカバーみたいに雨しのぎができそうです。

おうちの屋根のような機能になります。

実際は比翼のせいでやや開閉しづらいものですが、雨しのぎのメリットを重視して採用した形ですね。

ファスナーの場所が分かりにくい点では、セキュリティー性も多少あると思います。

ファスナーの縫い付け場面:向きは反対側から見ていますが、正面から見ると奥側のファスナーサイドに
このように覆いかぶせるように2列のステッチでファスナーに縫い付けました。
そして、一番手前になるファスナーのサイドは直接ファスナーと本体を縫い付けるというやり方です。
ファスナーがすっぽりとかくれて、ひさしのような屋根のような役割の比翼が出来上がります。
出来上がりは、このような感じの見栄えです。ファスナーが中に埋まっていますね。

完成品のご披露

比翼仕立てのリュック完成。

黒と白の水玉と、黒無地の切り替えがとても粋です。

ナイロンのよくあるリュックのイメージよりも、少しエレガントになりました(^_^;)。

今回は、ポケットをぺたんこにしまして、隠しポケットにフラップを付けたものとなります。

そんなすっきり感もコーデには粋な要素となりそうです。

あとがき

少し腑に落ちていない箇所としましては、ファスナーの始めと終わりの周辺の縫い付け箇所ですね。

何やらあいまいで、少し形がすっきりしていません。

このデザインも、ちょっと流行にのってみたもので、もっと自分の中で腑に落ちたオリジナルデザインを追求していく必要があると思っています。

比翼使用機能はあれど、丈夫ではないとか開け閉めしにくいということがあるみたいです。

きめ細やかなお肌の源、めったに化粧をしない派がこれだけは徹底して朝晩のルーティーンとして重視する30年来の「米ぬか泡立て洗顔」【189】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ最近話題のワード「ルーティーン」。

変に力を込めずに当たり前に自然に続けていくところにその魅力があります。

実際に「ルーティーン」と呼ぶものは、日常の生活の中に馴染み溶け込み、ある一定の時間を使っていくことで毎日のスケジュールが自然に決まってきます。

ルーティーンを増やしたその先は、すべての作業がルーティーンだらけになり、同時に特別感が特にない作業の集まりなので生活が整います。

「何の変哲もないつまらない毎日」などとは思わず、かえって「整った充実した毎日」になると実感しています。

こんな風に決まったスケジュールを当たり前にストレスなく少しずつこなしていくのが「生活」なのだと考えれば、ルーティーン1つ1つもそれほど特別なものではないのです。

コツはできるだけ生活に早めに馴染んでしまうような続け方ですね。無理な背伸びは禁物。

できる範囲のことを当たり前にやることこそが「継続」につながるのです。

ここ1年で新たに取り入れたルーティーンがあり、「朝のウォーキング」があります。

その他は、「ブログの手直し」なども現在がまさにこれをしている真っ最中。

実は、このブログは当初、ショートブログとしていたのですが、やはりブログはSNSのインスタグラムなどとは差別化をした方がそれぞれの味わいが出るという考え直しで、早い段階でショートブログをやめています。

そして、当記事の番号をリライティングする順番が今やって来たので、現在の2023年8月22日に文章を広げて2,000文字以上の文章に拡大しています。

今回は、かれこれ続けてきて30年が経過した、朝晩のお肌のお手入れルーティーンのご紹介です。

それは、「石鹸泡立て洗顔」です。

泡が立ちやすい石鹸の1つに「米ぬか石鹸」があります。

気を付けねばならないのは、泡が立ちやすくても「油」のようなものが入ったタイプも過去に経験があり、速攻やめてきました。

石鹸を落とした後の感触が良くなかったからです。

私が「太鼓判」を押していますのは、かの老舗の「牛乳石鹸」様の「カウブランド」という種類の固形石鹸です。

さっぱりとして感触がとても自然、これ以外考えられないくらいの大ファンです。

パッケージが少しずつ変わりながらもロングセラー商品。
正式の会社名はこのようだったのですね。「牛乳石鹸共進(株)」様、日本製です。

これ、もしかして、日本を訪れる外国人様にとっては、故郷へのお土産になりそうです。

私は今まで見つけていたスーパーでは販売されなくなったので、「amazon」様で12点セットでの購入をしています。

過去のレクチャーから学んだ固形石鹸の泡立て方、ポイントは「泡が硬くて細かい」と肌に浸透しやすいこと

理想の泡:きめが細かく、手のひらを横にしても簡単には下に落ちない硬さ。

このように横向きにしても下に落ちない、硬くてきめの細かい泡を片手にこんもりとなるほど作ります。

まずは、洗面器の綺麗な状態のところへ栓をし、ぬるま湯をためます。

お湯がの温度が熱過ぎてはお肌にダメージです。

お風呂までの40度は熱すぎ、35-36度の人肌程度までです。

両手を濡らし、石鹸を両方の手のひらにこすりつけます。

そして。ぬるま湯を「少しだけ」すくい上げて泡を作っていきます。

具体的には後で貼りますYouTubeでどうぞ。

この最初の「少しだけ」すくい上げるぬるま湯の量で泡立ちの成功と失敗の明暗を分けますので、実は重要なのですが、私もいまだに時々多くすくい過ぎて泡が粗くなります。

泡が粗いとお肌に浸透しないのがよく分かってきますので、失敗も成功への糧かもしれないですね(^_^;)。

片手にこんもり泡ができあがったところで、終了。

その時に泡が硬くて真っ白で隙間の無い状態だと成功です。

そして、泡をつぶさないように顔にふんわり乗せます。

くれぐれもゴシゴシこすってはいけません。

そして、洗面器に入ったぬるま湯でパシャパシャと上品に、できれば片手ずつ流します。

この時に「手のひらが肌にふれないで、間に泡があるイメージ」です。


細かい場面なのですが、この泡とぬるまゆの間の空間がやさしいソフトな空間であることが大切。

お化粧の前のベーシックな肌作りといったところですね。

「お肌の曲がり角」などという流行り言葉があった頃から、30年以上ずっと続けていることです。

今では、このルーティーン無しで生活していないほどの必ずする定着した作業となっています。

もともと、このような泡を立てて洗顔をするやり方など知りませんでした。

それ以前までは、スクラブなどの専用のチューブに入った洗顔用クリームを顔にぬり、ゴシゴシ。

きっかけは、「口コミネットワークビジネス型」の「高額化粧品」購入のお誘いを受け、同じ学校の他のクラスの素敵な同級生との出会いがあり、石鹸だけを購入してみた時に泡立て方を実演付きで習ったことです。

あれ以来、この手とぬるま湯を使うだけでやって行ける作業をとてもエコノミーだと思うようになり、当時のその石鹸は、¥1,600/個というような高額でしたが、その技術だけをご教授いただいて、ありがたく引用させていただきました。

その後のお肌の状態や効果はあったのか

自分では、当たり前のルーティーンなので麻痺してしまってよく分かりませんでした。

ただ、人からの反応がすごかったのです。

「おでこのきめ細やかさ」を注目されたり、「何か美容に関してやっているのか」などを聞かれました。

実は、エステなどは大の苦手。

ただ、この泡立て洗顔ならやって行ける作業だったのです。

あとがき

かつてのお誘いのあった高額化粧品は、2度の石鹸以外結局購入することは一度もありませんでした。

1-2度石鹸を購入させていただいただけでしたが、一度っきりのあの美人先生(隣のクラスの子)のレクチャーがとても大きな影響をくれました。

人が人に直接教えるということが結構人生には大きな影響を与えることにも同時に感動したものです。

あの一度っきりが30年以上も続けて、おそらく今後もずっと続けていくだろうというようなことになるわけですから、「親切な人との出会い」というきっかけもあったのです。

今後もずーっとこの「泡立て洗顔」を続けていくことで、すっかり「お婆さん」になった時に、また何か人からの反応があるかもしれません。

その時にこう答えたいと思います、「米ぬか石鹸の泡立て洗顔を70年続けているんだよ」と(笑)。

大の仕事狂いが生み出した自炊の時短策、お肉焼き置きストック法とその活かし方【232】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

忙しい中、短い時間でおいしく食べられるシンプル和食メニューに助けてもらっています。

そのきっかけは、かつて自らが「ブラックな働き方」とも呼べる選択をしていた「仕事人間」が短い時間でできる自炊のメニューを考えた工夫からです。

そんな無茶なお仕事時代は2017年でいったん終焉を迎えます。

そして、ただこの工夫したメニューだけがその後の新しい働き方をする日々に引き継がれます。

もしかしたら、多忙にかこつけたただのアイデアだったのかもしれません。

無茶な仕事の仕方を見直し、得意分野に特化した現在の働き方にも引き継がれた、典型的なメニュー。

当たり前の和食こそ究極のお食事だと考えています。

典型的なメニューをいかに美味しく作るかというところがテーマ。

電子レンジを持たず冷凍庫を使わなくても問題なし、お肉と魚の焼き置きストックの活用

購入後10年程で綺麗なままの電子レンジが壊れ、「こんなに早くダメになるものなのか」とショックを受けて以来、電子レンジ使用を思い切ってやめた2016-2021年までの5年間。

電子レンジが大きかったので、あれ1つなくなるだけで大変収納スペースが確保できました。

その後、2021年に引越しをしたことで、たまたま換気扇が引っ越し後すぐに壊れたきっかけで調理が出来ず電子レンジが必要になり、再びレンジを購入するまでの5年間のレンジ無しの中で生み出した方法です。

お肉や魚などの生のものは購入後冷凍せずに、冷蔵子に入れながら2日以内に火を通すことをとりあえずします。

そして、材料を熱しただけの半完成品のまま冷蔵庫にストックする方法をとっていきます。

これは、その後の調理にも大変便利で、作業も早くメニューのアイデアも浮かびやすくなることがメリットだと思います。

ハンバーグや餃子などの生からではないと作れないメニューには対応できませんが、炒めたり煮たりなど、加えるだけのメニューには十分取り入れられます。

左上から、いか:国産、たらの切り身:国産、豚肉ミンチ:国産、豚肉もも薄切り:国産、鶏むね肉:国産。

すべて購入日か翌日中に火を通して焼いておきます。

その後その週以内なら生よりもうんと保存期間が長くなります。

塩、コショウしてあるのは「たら」のみ、それ以外は酒を飛ばしています。

ぱっとこれを取り出して、短時間で1品作れます。

例えば、イカはお好み焼きにこのまま入れイカ玉ができます。

たらは皮をのぞいて細かくほぐし、三つ葉と一緒に炊きあがったご飯にまぜて和風な混ぜご飯ができます(後程ご紹介あり)。

そして、豚肉ミンチはピーマンとか卵と共に三色丼に(後程ご紹介あり)、豚肉ももは、ピーマンと甘辛炒めもよいです。

そして鶏むね肉は、インドカレーにこのまま煮込む前に投入。

冷凍は解凍する時に電子レンジが必要になってきますので、電子レンジ不在の時代をきっかけに冷凍はしていません。

電子レンジをお持ちでない方、何一つ辛いことなどありません、是非ご参考にどうぞ。

では、ここからは5選のご紹介です。

上述のストックの中から使っているものもあります。

とてもシンプルで古典的なのですが、頻繁にメニューに取り入れています。

1)定番のわかめの酢の物:他の材料を加えたアレンジ可能

おさしみわかめというパックに入ったわかめを使いました。

沸騰した湯でさっと10秒ほどくぐらせてざるにあげ(湯通し必要ないかも)、食べやすい大きさにカットして、三杯酢の典型、酢大3、砂糖大2、しょうゆ大1であえます。

冷蔵庫に冷やして保管しておいて、食べる直前に、食べる分だけオクラ、きゅうり、ちりめんじゃこ、かまぼこ、ちくわ、かにかまなんかを混ぜてわりと華やかな酢の物にできます。

それも考慮するとわかめだけだと少々ひたひたな三杯酢も程よく浸透。

ご参考にどうぞ。

2)しじみ味噌汁:これ以外しじみの調理法を知らない

しじみも頻繁に出会わない昨今、「イオン」様の真空パックをよく利用させていただいております。

しじみに特に多くふくまれている成分が体に良いとのことで、しじみ味噌汁を作る時は3食分くらいの量作っています。

しじみはあまりスーパーにたくさんも並んでいないようでよく売り切れです。

ない時は、ネットで冷凍の塩抜き済のものを買うことも1度してみました。

ネットのものは量が多いので3回ほどに分けて1か月くらいで使っていくと、高価な送料入りのしじみもコスパがスーパーと同じくらいになります。

これに使うだしは、無添加のかつおだしパック。

煮沸済みの冷たいお水にだしパックを1つ入れ、丁寧にゆっくり超弱火で加熱し、沸騰直前の炭酸みたいな様相のタイミングで色が黄色く変化していることを確認し、パックを取り出し。

その後強火にしてパック無しの汁だけで一旦沸騰させ火を止める。

その後は、保冷剤で冷やしていきます。

綺麗な指でだしを触って冷たくひんやりしていたら出来上がり。

その後冷蔵庫に冷やすなり、すぐにしじみ味噌汁に取り掛かるなりしていきます。

このいったん「冷たく冷やす」という行為が「うまみ」に繋がります。

沸騰したお湯にやみくもにだしパックを入れて即席で作るだしとの味わいの違いは「奥行きのあるじんわりと感じるうま味」が出来上がっていることです。

3)焼きたらと三つ葉の混ぜご飯:香りのある三つ葉を選択

焼いてあったストックの冷たい焼きたらをトースターでグリルして三つ葉と共に混ぜました。

結構あっさりなので、桜エビを加えたり、生卵+しょうゆをたらしたりするアレンジも良さそうです。

もう少し「味ご飯」的なもにするのならば、ご飯を炊く時に1号で塩小1/2をいれるのもOK。

4)三食丼:何度もリピート、グリーンの部分はいろいろ変わります

三色丼は食が進みます。それぞれ調理して合わせるので1品ながら少し手間はかかります。

卵が甘めであること、ひき肉が甘辛なところがとても食べやすいです。

サイドには、しじみ味噌汁。

ピーマンは少な目の塩でゆでのみ。

時々、小松の茎、ホウレンソウ、時にはアスパラなどと変わる時があります。

グリーンの部分を他の甘辛に対してシンプルに塩味にするところも「良き調和」です。

卵は砂糖大1弱、みりん大1を6本ほどの菜箸で弱火でひたすらかき混ぜると出来上がってきます。

ここへ砂糖、酒、しょうゆ、みりんを各大1ずつ、そしてショウガのみじん切りを大1弱程度投入。

そして、汁がわずかになるまでやや中火寄りの弱火でかき混ぜます。

何度食べても飽きない味です。

5)目玉焼き丼:黄身の焼き具合は気にしなくてよし

玉ねぎスライスバージョン:青ネギやかいわれ等でアレンジが効きます。

目玉焼きをフライパンで作る作業と同じ時間でできます。

目玉焼きを焼くときに塩コショウをしまして、スライスした玉ねぎをお好みの量で卵の上へぱらぱらとちらします。

そして、目玉焼きの過程と同じで、水を50ccほど入れて蓋をして蒸し焼きにします。

50ccの水だと6-7割型の半熟にに出来上がるようです。

そして、ご飯の上にのせてその上に醤油を小さじ1をまんべんなくたらします。

自身は、ここへ「チリパウダー」をふりかけます。

卵かけご飯よりも、堂々たる1品としてのメニューになり得ます。

とても忙しい日常でも自炊をしていきたい忙しく働いている方には必見の1品です。

これに何か汁物をつければ、立派なランチや夜ご飯になります。

時計回りに、もずく酢の物、セロリと玉ねぎのコンソメスープ、目玉焼き丼(かいわれVER)。

目玉焼きの塩コショウを普通に目玉焼きを作る時よりほんのわずかだけ多めにするとどんぶりの具らしい濃さになるかと思います。

かいわれは、目玉焼きと一緒に投入、ご飯に盛り付けた最後に醤油を小1投入。

ということで以上5選ご紹介しました。

左上は、少しだけ余った大根をバター醤油焼きしました。大根をレンジで柔らかくしてからがポイント。

あとがき

お料理は凝ったものは作りません。

むしろ当たり前のアイテムをおいしく作る追求をしています。

お味噌汁、卵焼き、里芋の煮物、カレーライス、チャーハン。。。

凝ったものは、外食で楽しむことができますので、おうちで作ることの良さは外食ではなかなか実現されていない古典的な食事スタイルでいること。

実は、以前10年間ほぼ毎週ご飯友達と「居酒屋巡り」をしました。

ちょうど居酒屋の全盛期とも言える時期が入っていますので、とにかくいろんな斬新なメニューに出会えました。

回数にして500回以上です。

そこから大いに学んだこともありまして、土鍋で炊いたご飯のアレンジなどは和風居酒屋さんでの感動の1品です。

そんな中で1つポイントだったのが、美味しいなあと思った印象に残ったメニューの味というのは、その「味付け」に秘密があると思いました。

当たり前の古典的なメニューを美味しく作る秘訣というのは、見た目には見えていない隠された「だし」や「調味料の匙加減」にあると思っております(^-^)。

雨をしのぐだけが取り柄じゃなかった!リュックの出来上がりのふんわり感はPVCならではのもの【83】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ただいま続行中のハンドメイドリュック製作の、<雨の日シリーズ>。

4点の雨をしのぐような素材をチョイスして、さらに機能で雨をしのいでいく企画です。

もともと私自身は、ある時目にした情報から、PVCは永遠のものではないことを知り、とても落胆しています。

「PVC」、「ポリ塩化ビニール」、「ビニールコーティング」、これらの言い方の違いはあっても、すべてPVCのことです。同じ素材を指します。

この素材は、特徴として、空気に触れた瞬間から劣化が始まるという性質を持っています。

空気に触れた瞬間からですから、バッグの場合、保管しているだけでも使わなくても消耗してしまうということです。

とても悲しい性質なのですが、だからこそ、使う場合にはとことん使う方がコスパはよくなりますね。どうせ劣化してしまうならとことん使いつくすのが良いのです。

こんな極めつけな悪い性質を持ち備えたPVCですが、じゃあ、最初から持たないのがよいのでは。。というのは、いやいや、本革レザーや布では勝てないような「最高の価値」が1つあるのです。

PVCの魅力は、雨をしのぐ力だけじゃなかった発見!

PVCの大きなメリット、それは、雨をしのぐ力です。

PVCは大雨のようなシャワーのようなパワーの水もしのぐ力があります。

このことは、布や本革レザーではとても太刀打ちできません。

雨の日シリーズに使う生地も、元は布なのだけれど、2層の構造の作りで、決まって表面にビニールコーティングがしてあります。

よって、基布:綿/100%、表面:ポリ塩化ビニール/100%などというように2層の構造の作りの混率表示になっているのです。

PVCは、雨の日における布のデメリットをカバーするどころかそれ以上の働きの素材です。

なので、雨の日専用として考えると、ダントツでPVCが有効です。

PVCのもう1つの魅力、「ふんわり感」が感じられたことの発見

今回、リュックをハンドメイド製作して、PVCの魅力をもう1つ発見しました。

PVC加工はごわごわするのですが、1枚仕立てでもふんわりとふくらみ、縫い代を中側にしてひっくり返した時の空間がとても立体的に形作られることを知りました。

あまり、今まで扱ってこなかった素材であることから、気づかなかった魅力ですが、今回出来上がってこの新たな発見がありました。

出来上がりのリュック:ポケットの中にも新聞紙で丸めたあんこは入れてはいますが、
全体的にぷっくりと仕上がる立体感が出るのもPVCの魅力であることが分かりました。

「ナイロンはっ水コーティング」という水をはじく生地を裏地で使用し、雨をしのぐ対策を内側にも備えております。

あとがき

素材自体で雨をしのぎ、さらに、屋根のように雨をしのぐフラップなどの「機能」でも雨に対する対策をしているとことん雨対策したリュックを意識して製作しました。

あと続いて、2素材ご用意がありますので、また、2点のリュックをお作りしましたら記事にアップしますね。

引き続き<雨の日シリーズ>お楽しみにどうぞ(^-^)。

お気に入りの本革バッグを長持ちさせるために、雨の日だけに持つリュックを決めておくという案【82】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

特に季節の変わり目には雨は多いものです。

寒くなっていく変わり目、暖かくなっていく変わり目と。

お気に入りの本革の高価なバッグというのは雨には大変躊躇されます。

雨で革にじんわりと変なシミもできることがありますし、変形もします。

私も靴とバッグ両方で変形の経験があります。

実際雨に濡れると靴も横に開いてしまいましたし、バッグも縁がぺこんとよれてしまいました。

本革レザーバッグに大雨で染み込み、中の書類などの縁が濡れたという惨事も経験しています。

ファスナーが入り口に付いたバッグでしたが、染み込んだのは、底の角からでした。

ということで、雨の日には本革はNGであるという教訓から、雨の日に最もふさわしい素材を意識することになります。

今回のシリーズは、<雨の日シリーズ>という企画でバッグを製作していきます。

雨の日に一番向いているバッグというのはやはり、両手が自由であるリュック型が良いであろうということで、リュックというアイテムにしぼって作っていくシリーズです。

リュックはショルダーより、さらに雨の日には助かります。

傘をさしますので、手が空くことが有難いですし、重みが体にかかる負担のバランスも左右均等です。

雨の日に向く生地でありながらお洒落な柄の生地の選定

今回は、雨の日シリーズのまず第一弾。

私が作っている布分野の中で職業用ミシンが貫通して通る素材の範囲内で、コーティング系に目を向けました。

表地:ラミネートプリント、表面-ポリ塩化ビニール(PVC)、基布-綿/100%、日本製。

実はこちらの椿柄、地が焦げ茶なのです。

黒でないところがとてもマイルドでセンスを感じるプリント柄です。

ここで生地の商標権、著作権についてのお話

ところで、こういった、土台が綿などの生地に特に多いのですが、プリント柄の生地の耳にメーカー名が記載されていることがあります。

今回のこの生地も耳にメーカー名が入っていることに購入後気づきました。

なかなか購入時に生地の耳をじっくり見ることがないもので、後で気づくこともあります(^_^;)。

このように会社様の英文名が耳にプリントされていました。
その後お問合せメールにて、商業利用OKとのご回答をいただいた生地です。

ここにRマークが入っている場合は、商業用利用(バッグなどの商品にして販売)が不可な可能性が大いにあります。

今回の場合のように、会社名のみでRマークは入っていないから商業利用OKということでもありません。

やはり、メーカー様に直接問い合わせして商業利用可能かどうかの是非を聞くということをするべきです。

実際私もこのメーカー様の「コスモテキスタイル」様へ連絡をとりまして、ご回答をいただきました。

こちらの椿柄に関してはOKでした。

他の生地で不可のものがあるとのことで分類を教えていただけました。

乗り物、うさぎ、アリス、くまもん、この辺りは動物や主人公など、キャラクター性があるので「不可」の部類に入っているようです。

が、その辺りの判断もキャラクターっぽいから不可などとユーザー側が勝手に判断してもどうしようもありません。

すべては作り手側(生地などの材料を製造した会社様)の意向ということになるのです。

そこは、多少の時間を割いてでも、確認することは大切かと思います。

なので、私は、普段メーカー様の名前が入っている生地はできるだけ調達しないようにしています。

というのも、大部分の自身の製作が商業利用を目的としているからです。

今回は耳に入っているプリントの文字をうっかり見逃したのですが、せっかくなので商業利用させてもらえたら良いなあとその是非をお問い合わせをして確認し、商業利用として使用させていただくことがOKになっているという回答をいただいたわけです。

普段綿のプリント物をよく利用して何かを作られている方は注意せねばなりません。

綿プリント物には、非常に商標登録されている柄が多いものです。

並行して「著作権」はプリント柄のデザインのデッサンが元となっている以上自明のものとして存在しているのです。

商業利用不可のものをそのままバッグなどにして販売してそれを見つけたメーカー様が訴えるということもできてしまうのがが商標権であり著作権です。

つまりバッグなどに製作して販売してお金を得ることが商業利用にあたり、商標権や著作権の侵害をしてしまう行為になるからです。

立体的なポケットへ初挑戦の結果

今回は、初めて、立体的なポケットに挑戦してみました。

アイテムがリュックです。

リュックの背には決まって立体的なポケットを取り付けるのが何か流行みたいなので、とりあえず、乗ってみました。

私自身はあの立体的ポケットがあいまいな作りな感じがしてどこかもやもやしていたのですがね(^_^;)。

ただ、立体的なデザインの良さとして、雨の日ということで、その立体ポケットにタオルを入れて、ふいたりする作業がリュックをわざわざオープンせずともできるということが1つ想像できました。

リュックの背の立体定なポケット:マチを上下に作っておいて、縁を本体に縫い付けるという方法です。

何か、あまり納得できないデザインになってしまいました。

ラインがあいまいなので、ラインを徹底させる必要があります。

ファスナーが隠れる比翼(ひよく)仕様が特徴でこれが現在流行っぽいポケットの作りだと思います。

この比翼は、ファスナーを隠して、雨の対策にもなると思います。

おうちの屋根みたいですね。

水滴がこの比翼を屋根のように伝い、ファスナーの隙間を飛び越えることで、バッグの中に水滴が入るのを防ぐ作りであるといえます。

さらにファスナー自体も雨で傷むのも防いでくれるということもありそうですね。

ただ、このポケットがかっこいいかというと、私はあまりそうは思いませんでした(;’∀’)。

なので、次回は、このポケットでない、もう少しはっきりとした分かりやすいデザインで考えていこうと思います。

自分なりの立体型ポケットの方が気持ちが納得して良いお品に出来上がりそうです。

完成品ご披露

<サイズ>縦30cmx横25cmxマチ10cm・・・王道な分かりやすいサイズです。

小物だけの最低限な容量でして、通勤、遠出の旅行でこれ1つで歩く場合などにもお使いいただけます。

とても椿の柄がキュート(^-^)。

このポケットのフラップは、たまたま、型紙を間違えて裁断してしまって余分だったパーツだったのですが、さらなる雨除けに取り付けた追加アイテム。

本体も入り口がフラップなので、リンクしています。

「あまぶた」は、「雨蓋」という漢字で、雨対策のフラップなのですから、そのままその言葉通りの機能なのです。

そして、フラップによって、今回の立体型ポケットが隠れました。

こうして見てみると、デザイン的には、フラップの方がかっこいいようです。

あとがき

結局、最後にポケットにかぶせたフラップによって、古典的な感じのリュックになりました。

もともと本体の蓋のデザインも古典的でしたので、リンクしましたね。

あと、こうした合皮のような素材は、硬くて、とがらせたりするデザインは、傷みやすいと言えます。

できるだけ突出する部分が無いように作った方が劣化がしにくいです。

ラミネートも、何年も経過した際には、バリバリとコーティングがはがれてくるのを目にしたことがあります。

なので、PVCコーティングの「水を通さない」という大きなメリットを雨の日専用として活かすということになるのです。

そんな雨の日だけの出番でも、置いているだけでコーティングの劣化は起こってきます。

そういうPVCという素材の特性なので仕方がありません。

なので、長持ちさせたいようなバッグにはこの素材は利用するべきではないですね。

しかし、ここまで可愛いのに雨の日でも持てるという最高の価値が、雨の日の鬱々とした気分に少しでも光を指してくれそうです。

現実的でストレスフリー♪触れずにズボラに出し入れ可能な眼鏡ケースコレクション【81】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

視力の悪い私は、お部屋では眼鏡をかけています。外す時は、お風呂に入る前と寝る時。

お出かけのときは、コンタクトのハードレンズです。

寝る前にベッドの少し上に壁に画びょうで貼り付けてある薔薇柄のポケット風の布袋がありまして、そこへ眼鏡を入れて寝ます。

そうすると翌朝起きてすぐに眼鏡がかけられます。

お店で売っている「パンッ!」て閉じる固いあのバネ仕様のケースは、毎日のこととなるとやや野暮ったく感じます。

そして、壁に設置の袋に入れるのはケース自体が重すぎるのです。

旅行でバッグの中で荷物がぎゅうぎゅうに抑えられて、その中で眼鏡をゆがみから守るなどの状況ならむしろあのハードなバネケースが必要かもしれません。

しかし、普段の生活のお部屋スタイルでは、簡単に出し入れができるストレスの無いタイプの眼鏡ケースが向いているようです。

今回は、そんなお部屋用の専用眼鏡ケースを、普段私がバッグに作っている生地の使用後のはぎれストックからピックアップしたほんの小さなサイズの余り布を使って製作しました。

ということで、<はぎれシリーズ>として、眼鏡ケースを4点同時製作です。

どれも素敵な高級生地ですので、小さい物でも高級感が出せそうです。

4種類の違う素材や柄で作るインテリア映えの眼鏡ケース。

ちょこんと棚に置くだけでも、素敵なインテリアの一部となるような夢ある眼鏡ケースになったら良いですね。

生地に合う裏地選びをはぎれストックからチョイス

はぎれ4種:これらで眼鏡ケースを製作。上が表地、下は2種ずつ共通で使用する裏地です。

はぎれがかなり細かく裁断してある状態でしたので、小さい物しか作れない状況でした。

めいいっぱい使えるのが眼鏡ケースであると思いついたわけです。

2柄ずつ共通の裏地をチョイス。裏地もはぎれです。

左2点はいずれもブルーな色が表地に入っているので共通のブルーの裏地を使用、右2点は、いずれもグリーンが表地に入っているので共通でグリーンの裏地というコンビにうまくおさまりました。

詳しい生地の混率や名前などは、後で貼り付けますYOUTUBE動画の中で字幕でご紹介しています。

完成の様子ご披露

眼鏡ケースx4点コレクション:それぞれ丈が違います。生地の余り具合でバラバラになりました。
一番左だけフルレングスの10分丈です。眼鏡がほぼすっぽり隠れます。残りは、8分丈で眼鏡が少しのぞきます。
そして、アシンメトリーのカーブは右から出し入れと左から出し入れとでお好みに応じて2種。

一番左はシルク紬で、なかなかの高級生地。絹/100%の柔らかさが感じられます。

その隣は、シャンタン、大きな柄なのですが、そこそこうまく柄のスポット部分をキャッチできたのかな。

3つ目はイタリア製の素敵な大花柄ですが、なんとか大花が真ん中に来ました。

一番右は、ボタニカルな草木柄。マルチカラーが素敵ですし、葉っぱの重なり部分が真ん中に現れてなかなかよい柄の出方となってくれました。

この作り方は、ひっくり返しを事前に表地と裏地で行っておいたプレートを組み立てるかのように外表で縁にステッチをかけて仕上げるという手法です。

少し物理的なことですが、ひっくり返しをすることで空洞が内側に出来ることがないこのぺたんこ気味な組み立て式は、眼鏡を適度な圧力で固定してくれるのでした。

あとがき

今回の眼鏡ケースは、お部屋使いということで気軽に出し入れ可能なケースですとお話致しましたが、旅行先でも持ち運びとは別に使用する際の専用のケースとして携帯していくこともできますね。

また、ちょっと銭湯まで出かける時に、ロッカーにこの眼鏡ケースを置いて、すぐに眼鏡が着脱しやすく使えるなど、なかなかのアイテムになれるかもしれません。

普段の生活の中に溶け込んでしまってなかなか見直すことがないその他のシーンでももっとはぎれで作った小物が活用できることが出てくるかもしれません。

毎日の生活が淡々としたルーティーンであるからこそのその1つ1つを丁寧にこなしていきたいものです。

このルーティーンの中に何かヒントが見つかるかもしれません(^-^)。

布バッグのチェック柄のサイドの柄合わせ、最低限ボーダー状の向きだけ段違いなく合わせる勧め【80】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグ製作で、<チェック柄シリーズ>という企画をしてみました。

3種の違った形のチェック柄を同時進行で仕上げ、ミニサイズのショルダーバッグを製作しました。

ミニサイズのフォルムの可愛さと、3種が元は同じチェックであることが少し違った形で勢ぞろいするコレクションの面白さをお伝えできればと思います(^-^)。

様々なチェック柄、マルチカラーな糸使いが素敵な素材コレクション

今回は、表地も裏地も同じ生地を使いますので、3種のみが生地として登場します。

左:手織りジョントン綿、綿/100%、タイ製・・・ジョントンはよくジョムトンと発音されているようで、
タイの北部のジョムトン地方で織られる織物のようです。
白い筋が特徴。色使いが原色カラーの集まりで、生き生きとした柄です。
中:起毛チェック、綿/100%、日本製・・・起毛という名前から毛羽立ったイメージがわきますが、
実際はネルなどよりもはるかになめらかです。手触りは、さらふわといった感じ。
黒色を使いながらもその他の暖色が活きて全体的に暖かみのある雰囲気です。
右:先染チェック、綿/97%、ポリウレタン/3%、日本製・・・インディゴブルーのギンガムチェックが爽やか。
ネイビーや水色ブルーよりもレアなトーンのブルーだと思います。

ボーダー方向のみ合わせてもかなり見た目に効果があるチェックの柄合わせ

チェックの柄合わせとなると本来は、縦と横を両方合わせるのが完璧な柄合わせ。

柄合わせにおいて、縦とか横という言葉を使うと大変紛らわしく、どちらのことを指しているのかわからなくなってしまいますので、「ボーダー状に合わせる」とか、「ストライプ状に合わせる」などと呼びますね。

つまり、チェックを、ボーダーとストライプの組み合わせと考えていきます。

バッグでは、一番視線の気になる場所がサイド。ここのハギ目の柄の出方が良い見た目になるかどうかがキーポイント。

今回は、ボーダー状のみ合わせましたが、これだけで随分見た目がすっきりと見えますね。

つまり、ボーダー状に合わせることさえ意識すれば、整った印象ができる大きな効果が得られるのです。

チェックの柄合わせ(ボーダー状のみ)・・・矢印はサイドの縫い合わせのはぎ部分を示しています。

ボーダー状に柄合わせというのは、例えば真ん中でいうと、赤とか黄色の横線がちゃんとハギ目に対して横に対象に一直線に並んでいるのかということです。

並んでいますね。そういう見方で右と左も見てみてください。

そうすると、すべて段が一直線にそろっていますよね。これは、ボーダー状に柄をそろえたことになります。

一方、ストライプ状の柄のそろい方の見方ですが、矢印のサイドの切り替え線を軸に、左右が同じ配分で柄が出ているかというとどれもそうではないですよね。

一番右は、一見分かりにくいですが、黒い線をブロックで考えると、ハギ目から右は半分なのに、ハギ目から左はフルに1ピッチ分ありますよね。

しかし、ストライプ状にそろえることは、これを見た限り、それほどボーダー状にそろえることよりも結果が分かりにくいということです。

なので、まずは、ボーダー状にそろえることが綺麗に見える一番の秘訣と言えますね。

ガチガチにそろえすぎると、生地がもったいなくて、余らせなくてはならないのです。

超高級品はこのようなことを徹底して行い、生地を余らせた分のロスを商品の値段に反映させて、高価になるわけです。

この辺りも生地の高級さを見ながらの匙加減でしょう。

今回の場合は、ボーダー状のみそろえれば十分な効果が出るのでそれ以上は必要ないとの私の判断からこのように作りました。

それに、真ん中のジョントン綿は、白いストライプ状の霧のような柄があまりにランダムすぎて、ストライプ状に柄合わせは非常に困難です。

とにかく、段違いみたいな見かけが心持ちを悪くするので、スッキリと段がそろう「ボーダー状に合わせる」ことをチェック柄の場合の一番のポイントとさせていただきたいと思います(^-^)。

あとがき

こんな感じで3点が一緒である良さがあります。

チェックも種類の違うチェックを集めるととても楽しいものです。

販売においては、お店にディスプレイで並べるように、こういった柄違いの展開の仕方は、同じ生地の色違いではない楽しさが生まれます。

何でもない平凡な形のバッグですが、集まってコレクションのようになると随分躍動感が出るものです。

「家族でお揃いのデザインでどうですか」などのご提案もできるかもしれませんね(^-^)。