まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
カーテン作りをシリーズで投稿させていただいております。
①用尺の計算、②柄の向きの把握、③ハギ目の始末、④芯の設置、⑤1.5倍ひだ作り、⑥裾上げ、⑦ベルト作り、⑧総まとめという流れで投稿してまいります。
今回は、いよいよ後半で、⑤1.5倍ひだ作りの場面になります。
実はこの投稿をする2か月前にはすでに一度完成させているのですが、思うように仕上がりませんでした。
いくつもの点に納得いかない部分が多く、このカーテンを果たして新築の縁側でこの先何十年も使っていくのだろうかと考えた時、渾身の選択で選んだ生地の事を思うと、「やり直しなどほんのわずかな期間に過ぎない」という結論に至りました。
何より納得した完成にならねば、後から「タラ/レバ」をどこかの苦い恋愛エピソードみたいに思わなければなりません。
今、その腑に落ちなかった素直な気持ちをしっかりと見つめ、その気持ちを解消できる行動をしていこうという信念で行っております。
ひだは8.75cm分、空間が12.5cmの場合のひだ作り
生地屋さんからもらった作り方の式に自身の製作物の場合を当てはめるだけなので、ここでは多種にケースが渡るとしまして、私が実際にやった数字の例で進めたいと思います。
ただ、空間の12.5cmに関しては平均的な基準で設定されていたようなので、ひだとひだの間は12.5cmくらいの空きなのだということで覚えておくのは結構だと思います(^-^)。
ごめんなさいね。勘違いして裏側に待ち針を打っていますが、その後のひだを作る作業の時に表面に打った方がはるかに作業がしやすいので「表に打つ」と思って下さいませ<m(__)m>。
端から3cmの箇所に1つ打ちます。
次に、そこから8.75cmの「ひだの分」を1つ打ちます。
更にその隣に12.5cmの「空間の分」を1つ打ちます。
その後は、8.75cm、12.5cmと交互にひだと空間を打っていきます。
こうして、1か所に集まった4本の糸を玉止めとして針で裏面へ隠します。
このままブチッと糸を切るのは後から見る美しさを考えるとお勧めではありません。
そして、ここでもう1つ重要な注意点があります。
それは、どこで戻るかの地点ですが、元の縫ってある線の6mm程度手前でやめます。
その6mmというのは、後でフックを通すための重要な空洞のトンネルなのです。
この理由が実はこのたび一番お伝えしたいことになります。
そもそも、済んでしまった過去の段階の③ハギ目の始末に関係しています。
この時に、もし袋縫いをしていたら。。と考えるとこの様相では済まなかったものになってしまうのです。
↑このやり直し前の時は、芯の部分も1つ余分に折ってただでさえ野暮ったかったのでなおさら厚みが増して不格好でした。
やはり、今回の全体にすっきりと余計な厚みを出さない1つ1つの細かい工夫がスタイリッシュに仕上がると実感しました。
今回はここまでです。
最後の⑧で出来上がって実際にインテリアに設置された様子を後日すべて終了後に映しまして、1つのブログ記事に掲載しますので、お楽しみにどうぞ(^-^)。
あとがき
大切なのは、カーテンはそれほど頻繁に交換するものではないインテリアであるということです。
もしかしたら、一生物にもなりうるものです。
そうすると、その一瞬の楽をとるのか一生の後悔を味わうのかというと少し大げさですが、今ここで少し引っ掛かりがあるなら迷わずほどいてやり直すことをお勧めします。
物を1つ作るのにも時間と労力をかけていくのですからその苦労を長い目でのコスパで冷静に考えたいものです。
対価をいただくような製造において、手間がかかり過ぎて省略することが重視されがちです。
そうしないと商売の資金繰りや効率の面で全体のスムーズな営みが成り立たないからです。
そうして作られたような既製品(製造が量産という形態で行われたお品)のなされた作りが果たして本当のお手本になるのだろうか。
その考え方で出来上がったお品って、本当に良質な物と言えるのだろうか。。
これは、実際に苦労しながら一度作ったものを今一度作り直すという、解体に作った時の何倍もの時間をかけた者が実体験から思うことです。
本来、製造するということは、そのユーザーが心から気持ちよく使えることを想定する「綺麗ごと」であるべきなのではないかと。
この綺麗ごとを本物の「綺麗」にしようと真剣に思っている者がお伝えできるストーリーがこの<カーテン作りシリーズ>なのでございます(^-^)。