まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
しばらく、「餅巾着」というデザインのリュックの改良をしてきましたが、いったん入口の隙間解消のゴールへ到達。
まだまだ年末までには、作っていきたいと思っていますが、お直しが入ります。
いったん作ってあるものでもお直しによって、入り口解消の改良後のお品に変えていくという作業です。
そこへ行く前に、「切餅」である一重仕立てのバッグのオーダーをいただきました。
「餅巾着」と「切餅」。おもちつながりで似ている名前ですが、別物です。
生地を数点ご用意のセミオーダー的なものです。
切餅デザインは支柱が長いので、一続きで高級感あるお仕立てにするには、150cm程の生地幅が必要。
ここで生地の選択の幅がぐっと狭き門になります。
インテリアやカーテン地、海外生地などが広幅の生地ですが、あえて日本製に拘ります。
もしかしたら生機(きばた)は中国などのものでも、最終的な仕上げの整理が日本で行われるものは日本製と表示されます。
長い、用尺が150cmともなる支柱というパーツがあるので、それを縦に裁断は、どうしても生地が余ってしまいます。
よってエコノミーな生地の使い方ができないことと、その余りを埋めようと複数製作すると同じ物が複数できて1点物から外れたものになってしまいます。
よって、長い支柱を横向きで裁断するということで、実質10cm強ほどのパーツをフルに生地幅めいいっぱいとるというやり方です。
そして本体を横に2枚とり、残りの部分で、その他のパーツの残りを裁断。
こんなやり方で、販売価格¥2,200(税込)を1点物ながら実現します。
今回は、この残りの部分で裁断のパーツである、「底ベルト」というパーツを2枚対象に底に取り付ける、その場所の変更をしていきます。
以前の取り付け位置
まず、以前の製作品の取り付け位置を見ながら、どう変えていくかというのが分かりやすいかと思います。

この底ベルトの取り付け位置、実は真ん中寄りであることに気づいていただけるかと思います。
マチから見ると外側が広くて内側が狭いですね。
こうなる理由は、製作時に縫い代を含めたど真ん中に取り付けているからです。
これを縫い代を省いた状態の真ん中にすると、位置が広がり、出来上がりのど真ん中に付きます。
このど真ん中に移動することの効果を見てみたいというのもありますし、そもそも真ん中の方が納得してもらえるかもしれません。
マチは曖昧な部分があるので、周辺の硬い生地の部分の引っ掛かりの影響で、広く見えたり狭く見えたりすることがあり、この今回の移動によって、マチが広くなればなあ。。ということも検証したいと思っています。
私としてはこのままの型紙のマチなのだけれど、実際もう少し広がってほしいという思いがあります。
基準の線をアイロンで示す方法

こんな風に、チャコペンを使わなくても線が引けました。
一重仕立てならではの可能な方法かもしれません。
後でアイロンで消せますのでね。
マチは出来上がりが20cmに設定してあるので、型紙通りに裁断したこの状態の縦のマチ部分の長さは、半分の10cm。
そうすると、アイロンの線は半分の5cmの位置にあります。
改良前は。この線をど真ん中になるように底ベルトを置いていましたが、今度は、縫い代1.5cmを省きます。
底ベルトの出来上がりは巾2cmちょうどくらい。
よって底ベルトの真ん中はベルト自体の端から1cmの部分。
取り付け位置は、折った印の線から1.5cm内側へ縫い代分移動したのがベルトのど真ん中なので、1.5cm - 1cm = 0.5cm。
つまり、折り線から5mmの位置に底ベルトの右端を取り付けると出来上がりがど真ん中へ行くという考え方です。
ここで間違い易いのが、ベルトの端で計算してしまうこと。最終的に合わせやすいのはベルトの端なのですが、計算する時は、あくまでベルトの真ん中の地点を基準にします。これ大事ですね(^_^;)。

これで出来上がりがど真ん中に行くかと思います。
真ん中に行くかそうでないかはデザインのこともありますので、今までのままでも良かったのですが、それよりも、マチが広がるということを期待しています。
これであまりマチには変化がないようであれば、マチのサイズを今後広げようかなとも思っていますので、結構重要な検証になります。取り付ける位置が出来上がりの真ん中ということに関しては今後もそうしていきます。
あとがき
一重仕立ても細かなステッチや補強などで丈夫になるように工夫する余地はあります。
二重の裏地付きがなんとなく安心感はあるかと思いますが、あえて、一重仕立ての丈夫さというのもお見せしていきたいと思っています。
生地をエコノミーに使った、それでも作りの良い丈夫なバッグになりますよう(^-^)。
