翡翠のあの特徴あるグリーン色は元は無色、どんな物質が入るとあの色になるのか【544】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

かつて幼少の頃、おばあちゃんが指にはめていたグリーンの指輪。

楕円形のエレガントな形をしていた記憶、おそらく「翡翠」であったと思います。

昭和時代には年配の女性は翡翠を愛で、装飾品として実際に身に付けていたことがあったのです。

現在翡翠の存在は、どちらかというとお洋服に溶け込むような日常使いではなく、ヴィンテージ品として箪笥の奥で先祖の形見とか、遺留品として眠ったままであることも多いでしょう。

真ん丸の珠をつなげたネックレスや18金の枠に覆われたリングがイメージしやすい王道の翡翠。

このイメージのグリーンの実際のカラーの作られ方についてこのたびは深堀り致しました。

このグリーン色、葉っぱのような色をしていますが、全く無関係で、鉱物に色が付いていく自然界では、カラーの正体は「物質」「不純物」であることがほとんどなのです。

では、そのグリーン色の本当の正体をお伝えしたいと思います。

翡翠の色のマルチカラー展開は混じる「成分」の違いにあり

翡翠のグリーン色の正体は「鉄など」です。グレーではなくグリーンというのが興味深いです。

結論を先にお伝えしますと、あのグリーン色は「鉄など」が正体です。

もともと、翡翠は「ヒスイ輝石(きせき)」という鉱物で、無色透明。

どのような天然石も生粋のオリジナルというのは無色透明であることが多いです。

そこへ、結晶化していく途中の段階で、「鉄」などが含まれることによるグリーン色だとのことです。

他の色では、ラベンダー翡翠と呼ばれるあの藤色は、「チタン」が入ります。

青色の翡翠もあります。

黒い翡翠は、「石墨(せきぼく)」という物質を多く含み、褐色や赤は「酸化鉄」がしみこむことで色が決まっていくのです。

翡翠のマルチカラーも自然の中での鉱物と他の物質との出会いが決めた「偶然と必然の入り混じり」の出来事だと言えます。

あとがき

翡翠がグリーンのイメージがありますのも、「鉄など」がしみこむ機会が多いということでしょう。

ところで、人気のパープルカラーが特徴の「ラベンダー翡翠」。

藤色といってもグレーに近いため、ある品物の中には発色を高めエレガントに寄せるために赤紫に色を変化させる「処理」なるものを施していることが多々あるようです。

色が付けてあってより良い雰囲気の赤紫になっているお品があるみたいなので、決してその美しさだけに騙されるのはよく注意せねばなりません。

参考の為、そうではない「無処理」の藤色のリングをここでアップしておきますので、ラベンダー翡翠を見極めるご参考にどうぞ↓。

ラベンダー翡翠:藤色の域を超えることが無いのが無着色の特徴。ものすごく曖昧ですがこれが正解です。

赤みにギリギリのところで寄らずに藤色をキープしています。

角度によってはグレーにも見えるのです。

これがラベンダー翡翠の良い物を見分ける私からのコツになります。

他のストーンでもこの考え方は引用できまして、「曖昧過ぎる」というところに「本来のカラー」というところがつながってくることが多いです。

「処理」を施した色というのは、「はっきり」しているからです。

やはり、知識が得られると良質な品物の中に混じるごまかされた品物を見抜くための引き出しになります。

鉱物の歴史が大きく変わることは無いので、昔の本や図鑑でもカラーの写真でその色の様子をよく記憶に残しておくことをお勧めしたいです。

何か違和感を感じた時の「あれ?」という感覚、これが大事です(^-^)。

ジェダイト(レア)とネフライト(普遍的)の違いなど見た目で分かるわけが無い、だからこそ理論だけ覗いてみたらほとんど同じだった【543】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

翡翠は英語でjade(ジェイド)。

この言葉だけでは実は曖昧。

翡翠には2種あり、ジェダイト(硬玉翡翠:こうぎょくひすい)とネフライト(軟玉翡翠:なんぎょくひすい)に分かれています。

今回は、この2種の違いをどう見分けるのかというのがテーマです。

見分け方などというのはかなり専門の世界であり、それでも難しいようなのでなんとか分かりやすい違いの部分を私が学んだことからお伝えしようと致しました。

ただ結果的には、ほぼ同じという結末に。。

これは今後の課題かもしれません。

翡翠の2種を見分ける方法があるのかということです。

とりあえず、学んだ理論の部分をお伝えしたいと思いました。

成分の違いではなかなか理解が難しいのはほぼ同一だから

最初、私自身が目を付けたのは成分が違うのかなあと思ったこと。

しかしながら、調べてみるとどうやらもとは大きなくくりでは同じような成分のです。

ただ、掘り下げると、細かくは違いのある成分のようですが、それが見た目に現れるかというとそんなことはないようです。

この表の中で、珪酸塩鉱物の一種というのが共通した成分です。

けれどもそこから更にどの一種なのかがどうも違うようですが、結局よく分かりませんでした。

よって、別の違いを見ていくのが良いかと違いをリストアップ致しました。

違うと言われている以上、鉱物名は違うものであることは確かなのです。

これがいわゆる上の成分の細かな違いとやや連動していると思います。

そして、硬さの尺度であるモース硬度というもの。

これが、ジェダイトの方がやや値が大きいようです。

ただ、この2種を比べるとということで、その差はそんなに大きなものではないと見ました。

とても似ているのですね。

最後に、劈開面についてです。

劈開面というのは、本来割れ物のような石では必ず存在するもので、劈開面ができる理由としては、原子の結合部分の弱い部分が劈開面になるようです。

その角度が違うということみたいです。

割れてもいない2つを劈開面で分かるのかというのも現実的ではないです。

あとがき

結局、成分などで大きな違いが分かりにくいので、他の点の調べが重要になってくる見分けが難しい2種なのではないかと考えます。

ただ明らかにジェダイトとネフライトでは希少性の違いがあり、ジェダイトの方が高級なので、本来はその違いが天と地の差程あるべきだと思うのですが。。

自身の考えとしては美しく感じればこだわる必要はないのではないかと思います。

話は別の翡翠と類似のものへ移ります。

ネフライトの中の和田玉(ほーたんぎょく)というものが希少だと言われています。

産地は、中国とロシアの間の地域の新疆ウィグルあたりとのこと。

とてもロマンある地域。昔の世界史で出てくる「匈奴:きょうど」のあたりかな。。

そう考えると翡翠の仲間を、優劣付けるものなのかということさえ疑問なのですが。。

豊富なフラワーリングの「顔」の解釈、トリプルフラワーリングを見つめて出した1つの解答【542】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

フラワーが3つ連なり、マルチカラー。

ウキウキするほどの可愛さです。

ジュエリーデザインも良く、お花の形もキュンとくるような良いラインなのです。

このたびは、このトリプルフラワーがマルチカラーになったリングをご紹介したいと思います。

そして、最終的なその行方を一緒に追っていただけますでしょうか。

いろいろな変遷を経てある1つのジャッジをしています。

どうぞ興味深くご覧くださいませ。

豊富なお花リングもそれぞれ違う顔がある

K18YGの3つのお花リング:デザインのかわいらしさがあります。

お花は、カラーの色が花びらになることが多いです。

石のカットの仕方で花びらの形が決まる小花のデザインが最も多く、それでもちょっとしたカットの形の違いで随分と印象が変わるものです。

このお品の場合はまあるくほんわかした印象で、そのカットのラインがかわいさ、整然とした感じをうまく作ってくれています。

ただ、その後他ジュエリーとの組み合わせに迷走。

一度こんな風にオレンジの中に入れ込んでみました↓。

最初の案の3点セット(リングは2個):オレンジだけの中へマルチを入れてみました。
次の案の3点セット:その後の方向性の変化で地金入りのジュエリーらしさ溢れる組み合わせへ変更。

結局、このトリプルフラワー、1アイテムだけの場合の迫力が中間的でしかありませんでした。

とてもかわいく、個人で集めている範囲内だと十分でしたが、当「本物志向のレンタルジュエリー」のラインナップからは廃止となったのです。

もし、もっとボリュームがあったら、リング1個だけで、台と同じK18YGのネックレス、ブレスを地金だけで組み合わせる案を考えたでしょう。

そしてリングがこの中で浮き立つ主役的存在にしていたかもしれません。

という、最終的にはなんと「やめた」という結果でした。

あとがき

他にもこのタイプは類似品があり、1色だけのトリプルもありますし、別のカラーのマルチカラーもあるようです。

ただこの度の場合、なかなか相性の良いストーンでは見つからず、何かの1色の中へ飛び込むような形に行き着いて一度組み合わせをやっと考えたのでした。

それでも何か浮いた感じで撤退。。

ここがフラワーの難しいところです。

一癖あるので主役にならなければいけないことが多いのです。

そうしますと、ボリュームがあるという特徴など何かしら際立つものが欲しかったのです。

あれこれ考えましたが、不思議、1つだけ見ているとうっとりするほどの可愛さなのにセットで考えるとうまくいかなかったのです。

とはいえこれも貴重な体験です。

サイズをお直ししていただいてまで、元は小さかった8号を13号までにご無理を言ったリングです。

ジュエリーの良い所はその後どなたか気に入ってくださった方の手に渡ることになるかと思います。

価値観はそれぞれ、良き持ち主の所へ行かれますよう(^-^)。

ジルコンはジルコニアのような人工石?いいえ、生粋の天然石でジルコニアとは別物です【541】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

私もこれまで、疑問を持っていました「ジルコン」という石。

名前が、「ジルコニア:キュービックジルコニア:CZ」と似ているので、天然石にこだわるあまり、遠目で見ている程度でした。

それは、名前の類似からくる固定観念だったようなのです。

このたび、「鉱物・宝石のすべてが分かる本:下林典正/石橋隆 著」という本を読ませていただいておりまして、そこからの学びとなります。

ジルコンというストーンはむしろ価値ある生粋の天然素材なのです。

ジルコンはれっきとした天然石でありジルコニアとは関係が無い別物である

ジルコンとジルコニアの名前を並べてしまうのはいったんやめて、まずジルコンだけにスポットを当ててみます。

ジルコンという名前がまぎらわしいなら、「天然石z」とでもしましょう。

ジルコンは、英語表記で、「zircon」。

他の天然石でもあるように、やはりどんな宝石も天然と合成が存在するものです。

天然があれば、どうしても合成も作られる機会があるということですね。

ジルコンも何も他の天然石と変わらず、天然と合成が存在しますが、合成品もかなり多いということで、余計に天然のイメージが薄れているのかと考えます。

ジルコンの本当の天然というのは、「ホワイトジルコン」と呼んで無色透明。

そこへ、他の不純物のわずかな混じりにより、褐色、赤、グリーンなどと不純物の種類の違いで色が分かれていくといった経路をたどります。

まるで以前にブログでも投稿の「コランダム」が「ルビー」や「サファイア」に枝分かれしていくのと同じです。

合成サファイア、合成ルビーなどがあるのと同じで、ジルコンも合成ジルコンというのも存在するだけです。

その合成ジルコンがジルコニアと決してイコールではないということもここでお伝えします。

ジルコンの成分とジルコニアの成分の比較

これでジルコンという天然石が本物と呼ぶにちゃんとふさわしい石であることが分かってきました。

ここで、もう少し詳しく成分について書きたいと思います。

ジルコンの成分は、「ケイ酸ジルコニウム」です。

この難しめなケイ酸というのが、ケイ素、酸素、水素の化合物の総称。

では、ケイ素(漢字では珪素と書きます)って何なのか。

ケイ素は、意外にも地中に酸素の次に多く存在するもので、別名「シリコン」。元素記号は「Si」。

ケイ素は鉱物には、主成分として含まれることが多く、人間に関しても細胞の中のミネラルの中の成分で、骨、血管、皮膚などにも存在する重要な成分とのことなんです。

そんなケイ素が含まれた、酸素、水素との合体のケイ酸でできているということなんです。

では、末尾のジルコニウムとは。。

これは、元素記号が「zr」であらわされる銀白色の金属。

ということで、ケイ酸+ジルコニウムの合体したものががジルコンとなるということ。

ちなみに、ジルコンを化学式で表すと、「sizrO4」。

末尾のO4のOは酸素の原子記号。(ゼロではなくアルファベットのオーですので)。

4が付くと、O4で「四酸素:しさんそ」と呼び、何やら、酸素でも細かく性質の違うものが一緒になっているらしいのです。

このあたりで、とりあえず、深堀りはストップ。またの機会です(^_^;)。

単純に構造を一言でご説明が難しいほどの複雑な作りなのですね。

では、最後にキュービックジルコニアも見てみます。

キュービックジルコニアの化学式というのもあり「zrO2」です。

ジルコンと比べるとsiが入っていないですね。そして、末尾の酸素の部分の数字が違うようです。

キュービックジルコニア:CZは、ジルコニウムの酸化物、二酸化ジルコニウムの事。

酸化物というのは、酸素と他の元素とが合体した化合物。

酸素は他の元素と合体しやすく、ほとんどすべての物質と化合物になり得るとのこと。

このような合体をさせる点が自然現象ではなくて、工業的に手を加えるという点が天然ではない、「人工物」であるということだという解釈です。

あとがき

キュービックジルコニアは根本的な点で天然の素材ではない、作られた工業製品であると言ってよいです。

そうするともう冒頭のそっくりな紛らわしいイメージも払拭されてすっきりできたのではないかと思います(^-^)。

そう考えると、ダイヤモンドとCZの見分けがなかなか難しい点から、人工物を作り出す人間の工業技術のレベルの高さがうかがえますね。

天然にこだわる場合は、是非このキュービックジルコニアは除外することにご注意を。

ジュエリーの良し悪しの判断のためにはまず「宝石の定義」を知る、そこからが自分の解釈の始まりだ【540】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、図鑑のような素敵な本からの学びによる「宝石の定義」を今度は私にいったん通って濾過された「美しいジュエリーの定義」を自身の言葉からお伝えしたいと思います。

学ばせていただきました本、「鉱物・宝石の科学事典:日本鉱物化学会編集/宝石学会撮影協力」が大変面白くありがたい知識として受け取りたいと思います。

今後宝石を見極める際に大いに役に立つ貴重な本、写真も大きくて美しくより真実味の感じられ、どうも人気の本のようでした。

綺麗なだけでは曖昧だが、意外に定義に含まれた驚き

「宝石」と呼ぶにふさわしい定義は3つです。

①美しい

②永久性・・・長く使っていても壊れたり変色しない=耐久性あり

③希少性

です。

①は少し曖昧で、それぞれ独自の解釈があるものの、どんなものを美しいと言えるのかという点ではこの本のご一読で確かめていただけます。

ダイヤモンドがダントツである理由はそれぞれの項目どれもが突き抜けているからだという見方がまずできます。

美しいジュエリーの定義には希少価値の無いとされる普遍的なストーンも可能性があるという解釈

さてさて、この本を一読させていただき、いよいよ私の解釈となります。

本が書かれているのは「宝石」に関してです。

今度は宝石+地金のコンビの「ジュエリー」というのものについて考えていきたいと思います。

「本物志向のレンタルジュエリー」というレンタル事業をさせていただいておりまして、大いに金属の部分の美しさも重視しております。

美しく、永久的で希少性もあるこの「希少」というところに着目したいと思います。

ストーン自体はその採掘データなどからもうすでにレアストーンなのか普遍的なストーンなのかが分かっています。

普遍的なストーンではシトリンやアメジストは有名です。

誰でも知るよく見かけるストーンです。

ただ、これらも「美しいジュエリー」には十分成り得るものなのです。

ストーン自体の素材の他に、そのカットの美しさとか珍しい形、あっと目を見張るような大粒であったりする点にこそ希少さがあります。

よって、よく見るストーンであってもその中に誇れる部分があれば美しいのです。

地金だけでできたものも、ジュエリーですので更に見つける幅が広くなります。

あとがき

今後貴金属やジュエリーを見る機会がございましたら、それを見て何かを感じ取ってみて下さいませ。

もし、高額なジュエリーを購入したりオーダーメイドで製作してもらうような高額なコストがかかる際にもこのたびの内容を一度思い出してみて下さいませ。

見かけが華やかでもすぐに壊れそうなイメージが浮かんでくるような作りでは「失格」なのです。

金属アレルギー対策に重点を置くあまり迫力の無くなったパールネックレスを再びフラワーデザインのシルバークラスプに戻した経緯【539】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

シルバークラスプは真珠の証(あかし)みたいな意味があるパーツだと思います。

時には華やかで、クラスプ自体にデザイン性があって集めている人に出会ったこともあります。

シルバークラスプも「SILVER」の刻印があり、これは925が付いていなくてもシルバー925である証ということで本来は良いです。

シルバー925は、925ともSILVERとも、SV925とも刻印されてどれも同一。

金属アレルギーは、特に銀がよく影響があるようで、自身も銀に対して一番首のネックレスに対して反応しているみたいです。

よって、925の銀製は本当はタブーなのです。

それでもジュエリーを身に付けたいと、過去にある工夫をすることに決めたことがあります。

留め具をステンレスに変えるということをしたのです。

ただ、ステンレス製ではなかなかクラスプ型にはならず、ほとんど存在していませんでして、ダルマ板と引き輪になったのです。

あのカチャッとはめ込むクラスプの作用の場合、弾力性のある柔らかい地金でないといけないのです。

そうしてシルバー925がダントツの柔軟性を持つということで必ず真珠にはシルバークラスプが留め具に使われます。

当然ながら、ハードなステンレスの登場する余地がありません。

ダルマ板と引き輪がステンレス、つぶし玉だけきちんとつぶれるシルバー925で作っていたという素材不ぞろいの状態が今回のリフォームの「before」になります。

これの「after」の行方をどうぞ一緒に追っていきましょう。

ダルマ板と引き輪がお花のシルバークラスプへ変わるその変身ぶり

このように、ダルマ板と引き輪で留まっています。チェーン状なので特にこれでも問題はないですが、少し平凡。
素材は不ぞろいで、左右の端のつぶし玉のみ925、真ん中の引き輪とダルマ板はステンレス。素材が不統一です。
そして、このように二重花のシルバークラスプに付け替え。細かい小さなパーツもすべてシルバー925製。
ペンダントトップには素敵な編み込みのスクエアモチーフを。長さは50cm程のミドル。

ところで、このペンダントトップのバチカン用にしている丸カンはステンレスのままでいきます。

理由は、色の変色がないので、このままの方が見栄えが良いという理由です。

シルバー925はどうしても変色します。

また、このような細くて強靭なのはステンレスならではの丸カンなのです。

クラスプは、ロジウムメッキと呼ばれるホワイトゴールドにほどこされるメッキと同じものが塗られています。

これが、シルバークラスプの場合なかなかはがれません。

使う頻度が真珠なので多くはないこともあるのですが、もしかして、厚みのあるメッキになっているのかも。。

どうでしょうかね。このことが詳しく分かりませんが、今までシルバークラスプが変色してどうこうなったお品も見たことがないですので、よほど水に当たったりして毎日使うようなお品でない限り簡単にははがれてこないと思います。

よってロジウムメッキのおかげでシルバーに対して直接肌が当たらなくしてくれているこのクラスプの護衛は金アレの者にとってはありがたい存在です。

あとがき

シルバークラスプの方がお品がぐんと高級感が出ると思います。

留め具のほんのわずかな箇所なのに、こんなにも大きな存在なのです。

金属アレルギー対策もしたいのですが、本来の美しい姿が変わってしまったことを再び改良したというこの心理は紛れもなく実直な感想だったのです。

工夫としては、首に直接触れないためにタートルの時の専用にするとか、暑い夏は避けるということがあるかと思います。

金属アレルギー用にすべてをステンレスにしてしまってはジュエリーの見た目の迫力や美しさも半減。

なんとか支障のない取り入れ方を今後も考えていきたいと思います。

ゴム通しのパワーストーンブレスとの差別化、多面カットの宝石質な天然石と本物18金の留め具で作ったブレスのレベル【538】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

以前【530】の記事でご紹介致しましたが、ロングネックレスをマルチカラーの天然石でお作りしました。

こんなロングネックレスを作りました。数種類の多面カットの珠をつなげてマルチカラーになりました。

このたびは、そのネックレスに合うように、ほぼお揃いのような感じで作ってみます。

ネックレス程種類や色が豊富ではなくややシンプルになります。

ブレスレットは短いので、ネックレスよりも違和感を何か感じて省いたりした天然石もあるからです。

3種の天然石で完成したブレスレットのアクセントストーンの配置

今回登場は、レモンクォーツの8mm珠、グリーンアメジストの8mm珠、フローライトの8mm珠の3種です。

K18YG留め具のマルチカラーブレス。フローライトのグリーンが目立ちアクセントに。。

当初プレナイトというメロングリーンの濁った石も入れていたのですが、どうも違和感があり除外。

全部使うということよりも雰囲気を優先し除外することがあります。

そして、グリーンアメジストの透明感あるグリーン、レモンクォーツの透明感あるイエローです。

フローライトの数が少ないので、2回に1度の登場のステーション配置。

結果、上のような出来上がりになりました。

「32面カット」は多面カットの中では特に美しいと感じたカットです。

倍の64面、その倍の128面となるにつれてラインが緩やかに球形に近くなっていきます。

でこぼこ感を程よく残した32面カットは大変注目のカットです。

この中でフローライトだけが64面カット、残りの2種のグリーンアメジストとレモンクォーツは32面カットです。

3点セット:ここへリングも加えました。行き場の難しいカナリートルマリンがよく合います。

シトリンリングは除外した方が良さそうです。

こうして見ると浮いてしまっています。

シトリンはやはりオレンジに寄った色なのだということをここで実感します。

組み合わせはこうして全体を俯瞰して見るのが外出時に人からの見方にイコールで映ります。

その1点だけ素敵でも全体の映りが良くなければ意味がありません。

ジュエリー同士の組み合わせが非常に大切であるということです。

あとがき

よくきらめいて宝石っぽさが出ているこのたびのストーン。

3種類そろえば立派なマルチカラーです。

グリーン寄りのマルチカラーに出来上がったこのブレスもネックレスと同様で留め具をイエローゴールドで本物志向にしていきました。

パワーストーンをゴムで繋げたバングルタイプとの差別化は、数の少ない18金の留め具パーツを使った細部に高級感を出している点です(^-^)。

オレンジメノウ(カーネリアン)の18金枠のペンダントトップに合わせるブレスレットをあれこれイメージし行き着いた1つのアイデア【537】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

メノウという天然石は、仏教用語にもある、「七宝」と呼ばれる七つの宝の内の一つとの言い伝えがあります。

そうしたことからも和風の石というようなイメージがありますが、外国では、agate(アゲート)と呼ばれていて、カタカナの「メノウ」は漢字の「瑪瑙」の読みとなります。

別の記事【527】では、瑪瑙(メノウ)の漢字が馬の脳の事からの語源でそのうねりの柄が似ていることから名付けられた名前であることをご紹介しました。

今回、実際にメノウのペンダントトップをご紹介致しまして、これに合うブレスレットを考えてみたいと思います。

クセのあるオレンジ色のオレンジメノウ(カーネリアン)の難易度を下げるマルチカラーへの着目

瑪瑙(メノウ)の大粒ペンダントトップ:K18YG台。周りの透かしがあることでとてもエレガント。

オレンジメノウは、別名「カーネリアン」という素敵な呼び名がついています。

色は、朱色とオレンジの間くらいでオレンジの濃いめですが光に当たるとやはりオレンジのようなライトカラーに映ります。

このことがその後の他ジュエリーとの組み合わせを難しくさせてしまいます。

オレンジ色は実は難しく、鼈甲や琥珀でも同じ悩みが出てきます。

結局あれらも同じ素材をお揃いでセットにすることで無難に落ち着く方法となることが多いです。

しかし、こちらは、イエローゴールド枠があることで、もう少し攻めた考え方ができるかもしれません。

結果としては、このままペンダントトップで終わってしまったこちらなのですが、透かしの地金のイエローゴールドブレスレットと地金リングを合わせるイメージも浮かんでいました。

メノウが使われたリングも、ブレスも簡単には見つけることができません。

そういった場合、ペンダントを主役として、ブレス、リングは地金だけのものにするというアイデアがあります。

ただ、あまりにも長い間ペンダントトップのまま持ちすぎて、結局当「本物志向のレンタルジュエリー」のラインナップには並びませんでしたこのたびのペンダントトップでした。

ただ、ブレスの案は1つ考え付きました。

こんな組み合わせを考えるのですが、濁ったストーンと透明感あるストーンとの違いがちぐはぐです。

楕円系を合わせるという形のバランスは非常にすっきりしたものになるでしょう。

ということでここまでです。

自由にオーダーメイドできるのなら、右のブレスの1パーツずつをにごりのあるペンダントのようなストーンでできている楕円形のブレスのマルチカラーです。

あえて、オレンジ1色ではなくマルチカラーであるというところがリングも決めやすくなっていくと思います。

あとがき

少し余談なのですが、メノウと似た見かけの石にアベンチュリンという天然石があります。

似ているだけあって、もともと水晶であることが同じなのですが、違いは、結晶の大きさ。

メノウは細かく、アベンチュリンは粗いという違いのようです。

何が結晶を作っているのかというと、「二酸化珪素」という物質(成分)がベース。

以前、アベンチュリンのグリーンの天然石がアゲートと同時期にそっくりだなあと思って見ていたことがありましたが、そっくりではあっても、違う名前になっているので、不思議だったのですが、構造もそのようなところが違っていたわけですね。

オレンジよりも赤いストーンの方が人気が高いのは差し色としての入れやすさなのかもしれません。

レモンクォーツやグリーンアメジストも混じるグリーン系、自主仕立てのマルチカラーロングネックレスの留め具は18金【530】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

あれは、2015年頃のこと。

天然石の問屋さんで連のストーンを購入し、つなげてネックレスやブレスに仕立てることをたくさんやってきました。

このたび、それまではあまりやっていなかった種類の違うストーンを組み合わせたマルチカラーのロングネックレスを作ってみました。

5種の天然石から作るグリーンxイエロー系のマルチカラーネックレス95cmの留め具はK18YG

当然綺麗なうっとりするようなものを目指します。

マルチカラーは「〇〇系」というように色が偏っている方がお洋服に合わせやすいと思っております。

レインボーのようなマルチカラーは明るく快活なイメージで好感は持てますが、色がどれが主役か分かりにくくなかなかコーデをしぼれないのが悩みとなります。

その点色が偏ったタイプは全体コーデが決めやすいという分かりやすさがあるのです。

左上から、レモンクォーツ、グリーンアメジスト、プレナイト、フローライト、マスカットジェイド。

せっかく用意したのですが、検討の末、濁りが多く他と同じ多面カットではないことで除外。

こちらのモスコバイトも不採用。赤みのある色はどうも汚かった。ただこれ自体はベリーのようで美しいです。

そして、追加投入の中に思わぬ良きスパイスが。。

思わぬ良きスパイスとなりました。

この「少しだけ」という量がポイントになったみたいです。

写真の右下にひっそりと映る、フローライトに混じるアメジスト。これは採用です。
ロングネックレス完成:95cm仕上がり。特に凝ったこともしておらず、決まった並べ方を繰り返しました。

レモンクォーツは存在感があって数もあったので、2個連続で入れ込みました。

95cmともなると撮影がなかなか難しいもの。どうしてもショート丈のように一部を映すしかしょうがないです。

出来上がりは、グリーンxイエロー系のマルチカラーのネックレスになりました。

留め具は、K18YGの大きいものを使いました。

結構重さもあり、バランス的には留め具は大きめのサイズが向いています。

あとがき

今回使ったテグス(釣り糸)は、「4番」という太めのもの。

天然石の穴が大きめだったことが良かったですし、安心です。

1色だけが一連になったプリンセスレングスよりも、ロングでマルチカラーの方が気軽に付けることができる一面があります。

ショート丈はどうしてもフォーマルの雰囲気が出てしまいますので、それとは違う味わいが生まれました(^-^)。

テグス・ライスパールコンビの自作ペンダント収納の心得、曲げずにそのままゆったりと寝かせるうねり防止策【529】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ近年1粒が整ってきた技術の進歩が顕著な「ライスパール」。

この「ライスパール」を「材料」として購入し、自作したハート型のライスパールペンダントをご紹介したいと思います。

ロングチェーンの段差3連モデルに関しては、以前の記事の【519】で綴った通りそちらも自作しています。

ただ、やはり後の収納に課題が残りました。

パール全般において穴が小さく、糸では極細の糸になってしまうのです。

そうすると釣り糸/テグスを考えるのですが、これがクセが付きやすくライスパールが重みが足りないので負けてしまいテグスのクセの通りにうねるわけです。

このたびの「チョーカー」というレングスは、その課題を解消したものです。

ロングはやめてミニマムなショートで作るというアイデアです。

ショートだとそのままジュエリーボックスの引き出しにまるごと広げて収納が可能です。

着用のラインが綺麗なUの字になるためのライスパールペンダントチェーンは36cmのチョーカー丈

あまり何も考えずに、自ら作ったボリュームたっぷりなな3連チェーンのライスパールチェーンをハート形の編み込みトップに通していた過去がありました。

しかしミドル丈62cm程度であったことから、収納に幾重にもたたむうちにクセが付いてしまいました。

その時は、テグスがクセが付きやすいことさえ意識しておりませんでした。

まずは、ミドルレングスのままそのついてしまったうねりの跡を直してもらうために、釣り糸(ナイロン製)を繊維の方の糸に変えてもらい、しなやかなおさまりにしてもらう依頼を致しました。

ところが、リフォーム依頼のお店の方からの返答では、糸だと穴が小さくて細い糸になるからすぐちぎれてしまうと。

「これはいけない!」、糸は簡単にちぎれてほしくはありません。

通常パールには小さい穴しか空いていないものです。大きな穴が開けられないということだと思います。

よって、通す糸にしても最大限にするものの、結果的に極細になってしまうみたいで、よく切れる事件が起こります。

今回は、丈夫さを最優先、そして長さのの変更をしました。

ミドルだからうねりが起こるわけだからチョーカーにしようと。。

これは自身が考えた案でした。

リフォーム屋さんも同意してくれましてチョーカータイプの36cmというショート丈にしていただいたのです。

チョーカーのハート編み込みペンダント:36cmなので首に沿い、ネックラインへの視線が集まります。

うねりはルーズな印象です。

せっかくのフォーマル性があるパールなのに、ルーズになってしまってはとてもかっこ悪いです。

たとえ、長いままで収納をする工夫として、壁にかけるなどにしても、他と一緒に宝石箱に入れることができないし、ほこりも被るし、いちいちクセの事を気にする日々を送らねばなりません。

気に掛けるこは相当なストレスになる場合が多く、気にしなくてよいお品に変えてしまおうというものでした。

あとがき

チョーカーは、首にフィットしますので、万が一うねってしまっても、首にフィットしてうねりが分からないという予防にもなります。

これでうねることが気になるのであれば、もう打つ手はないですので、共素材であるライスパールチェーンをやめるなどするわけですが、おそらく大丈夫なだと見ています。

どうしてもライスパールだらけのペンダントを実現したかったのです。

こうして、たった唯一の方法であったとしても、思うゴールが実現できたことを喜んでおります。

こんな感じでいろんな淡水真珠の種類を1つに寄せてこだわってみるアレンジの「考え方」を別のケースへも落とし込みいただいてやってみて下さいませ(^-^)。