タックやダーツが豊富なタイトスカートのSサイズをLサイズ程度へ伸ばした時のベルトの不足分のユニーク追加方法【207】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

古着市場でボトムを探す際によくあること、1点物ながらの悩みです。

それは、素敵なスカートなのにウエストが小さいせいであきらめざるを得ないと状況というものです。

今回は、そんな時、はけるようになるという希望が持てる夢あるリフォームのお話となります。

実体験で自身がハイブランド既製品のタイトスカートを自主リフォームした記録となります。

小さいウエストがリフォームではけるようになる条件はダーツやタックの豊富さにある

とてもうれしい夢のあるお話ですが、その夢を現実にするためには条件があります。

何もウエストなど気にせずに、気に入ったスカートがすっぽりはければよいのですが、特に今回お直しすることになりますタイトスカートなどは、ウエストが小さすぎるのはもちろんのこと、大きすぎてもかっこよくないものです。

ちょうど体にフィットする感じの履き心地が一番カッコイイのです。

ということで、小さすぎるウエスト60cmほどの細いタイトスカートを今回はピックアップし、リフォームを施しました。

ヒッコリーストライプの裏付きタイトスカート(黒x白):「クリスチャンディオール(プレタポルテ)」。

なんとクリスチャンディオール♪。

古き良き味わいのデザイナーズブランドが好きで、ハイブランドの古着を探してはコレクションしております。

このタイトスカートもなかなか凝っていて、ダーツの部分とタックの部分に分かれているという立体感が存分に表現されたタイプ。

タックの部分の構造は、前にポケットがありそのポケットの延長のデザインを兼ねて、タック型になったラインが自然です。

そして、さらに前の左右共にタックが、後側にはダーツが左2つずつの計4箇所。

このように、豊富にダーツやタックを設置し全体に立体感を出しているデザインであると言えます。

さて、このダーツがまず1つ目のポイントです。

ウエストは60cmしかない細身の現状ですが、これだけたくさんのダーツやタックがあるということは、それをほどけば広がる可能性にまずは気づくところから始まります。

となると、この数の豊富さは、かなり夢が詰まっているスカートだということになります。

通常、どのタイトスカートもダーツは、1つまみ1.5cmほどが目安です。

1つまみで1.5cm分ということは、倍の3cm分が1か所において広げられると考えてよいです。

今回の場合は、すべてダーツを排除してしまうとウエストが広がりすぎますから、一部分残します。

ダーツは、残したい分量を選択できるというすばらしい環境があるわけです。

そして、2点目のポイントとなりますがヒップも調べる必要があります。

せっかく、ウエストは小さくできても、ヒップが小さければバランスが悪く結局窮屈なままです。

このタイトスカートは好条件でした。ヒップもウエスト60cmのヒップにしては、意外な88cmほどもあったのです。

サイズ表:S、ウエストは60cmほど。ヒップは通常L相当の88cmありました。

このヒップがゆとりがあったことも、大変好条件となりました。

そもそも、ウエストの細すぎるタイトスカートをお直しするために目を付ける点は、①タックやダーツが多めであること、②ヒップもかなりゆとりがあること。

この2点の条件がそろうと、ウエストを広げるお直しが成功してかっこよくはける可能性が高いということになります。

残すべきダーツの選択

ところで、先ほど、全部のタックやダーツを取ってしまったら、ウエストが広がりすぎるということを書きました。

ダーツは前述のように1か所で3cmも広げられるので、それを左右ですでに6cmも可能です。

ということは、今度は、広げすぎないようにバランスを考えねばなりません。

ちょっと、写真を見てみましょう。

スカートの前側のタックとダーツ:脇側から順に、ポケット、タック、ダーツの順に設置。

左右対称なので、反対側も同じことです。

そうすると、このポケットの一部になっているタックを触るとポケットまで形が変わってしまうことになるかと思い、前のポケットのすぐ隣のタックの左右ともそのまま残すことに決めました。

そうすると、消去法で前側のタックを左右とも一部減らすということをしました。

次は後側。

スカートの後ろ側のダーツ:左右2本ずつあるのがご確認いただけるかと思います。

後ろ側はタックはありません。

2本ずつのダーツが左右に対象に入っています。

今回考えた結果、お尻の一番高い位置に近いダーツを残し、脇に近い方左右を完全撤廃ということにしました。

ということで、全体で4個削減及び削除という作業をしました。

調整して縫い直した後のダーツを見てみる

申し訳ございませんことに、作業の場面は省略してしまい写真がございませんでした<m(__)m>。

前面のポケット部分でない左右のタックの2か所と、後面のダーツの外側左右2箇所の合計4箇所。

リッパーで丁寧に縫いをほついて、つまみ直して同じように縫い直しです。

上述のように、つまみ分量は1/2で全体の長さが2倍変わるという対称の構造ですので注意です。

ウエストの横ラインの裏地の縫い付けは、全部ほどいたわけではないので、残してあるところはその上から、再びダーツを取った部分は当然ほどけていますから、きちんともとの縫い線跡にできるだけ沿って縫い直します。

一部削減後の裏地との関係:裏地も同じように歩調を合わせ、元のように地縫いをし直します。

ウエストを広げることで不足するベルトパーツの追加方法

さて、地縫いが終わると、あとはベルトです。ここで1点難関がおとずれます。

ウエストのサイズを大きくしたことにより、ベルトパーツはもとのままでは足りません。

よって、同じような生地を丸ごと探す必要があるのです。

もしくは、類似の生地やストライプ柄と同じ無地です。

そっくりさんの生地を探したのですが、ぴったりはなかなか見つからないものであることを知ります。

この季節ヒッコリーストライプはたくさん生地も出回るようで、確かにたくさんあったのですが、この柄と全く同じとなると黒白ヒッコリー柄自体は複数見つかったにもかかわらず色のトーンがぴったりが1つもありませんでした。

微妙に色が違ったり、柄の大きさが違ったりで、結局のところぴったり一致のそっくりさんは見つからなかったのです。

それで、類似という妥協案にたどり着きます。

どの基準を大事にするかを考えました。柄基準なのか色基準なのか。。

意外に、合わせてみると柄は大きさが違うことよりも、色が違う方がはるかに違和感があると感じました。

ということで、見つけたそっくりさんは、ストライプの幅は違う極細ながら色目がぴたっと合った生地を選択するに至ります。

不思議と柄の大きさが違ってもあまり違和感は感じないのでこれでOKとしました。

その選んだ生地が、こちらです。

ベルト継ぎ足し用の別生地:極細のヒッコリーストライプで、色のトーンはほぼ一致。

同じ大きさの柄で色のトーンが違うものは、逆に違和感がありました。

そして、中のベルト芯も継ぎ足すのですが、よくバッグ作りに私が使っているハード薄芯を内蔵して芯自体も縫って継ぎ足しました。

中側に見えている白いベルト芯の延長は、ハード薄芯でつなげました。

本体は極細のヒッコリーストライプ生地でつなげて、アイロンで割り、開いた部分を内側に隠れるような位置でくるみ込み、ミシンで縫い付けて閉じます。

そして、出来上がったつなぎ目がこれです↓。

極細ストライプ別生地で完成したベルト追加部分の様子:11cmくらいの長さのつなぎ目部分です

随分大胆な分量を追加したベルトですが、こうもしてでもサイズアップが実現するという例になりました。

こうして、ウエストが最終的に70cmとなりまして完成です。

タック部分が前に残り、ダーツが後ろ部分に1つずつ残り、デザインを完全には崩さずに活かしたままのお直しができたのです。

あとがき

今回このような大胆な60cm→70cmというウエストのリフォームができたのも、もともとのデザインや作りに助けられての成功です。

ということは、そもそも品物をチョイスする時点で目の付け所をダーツとかヒップに置き、そのうえで購入するというところのその最初の時点こそ重要です。

ハイブランドのような高級な定価であった古着は、お直しもしやすい作りであるものも多いです。

生地を贅沢に使っていて、ゆとりも多い点も高級である仕立ての証であったりします。

逆に安いお品物は、コストを抑えるために最小限のことしかしていないことが多いです。

そうしますと、お直しもしにくくてどうにもならないことがあり、結局はコスパが悪いことになります。

お洋服は本来一時的なものではなかったはず。

ボロボロになるまで別の使い方をして消化していった歴史もあるのです。

それを考えたら、リフォームをすることなどわずかな調整と見ることができます。

そうして、とにかく我がままに納得したお洋服を選択していきたいものです。

高額な費用をかけなくても価値あるおしゃれなお洋服が入手できますように(^-^)。

picturesque

邪気を広げぬようゴミ箱にはフタが必須、DIYで追加するインテリア映えの「取っ手付き蓋」作り【194】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「トイレではスリッパは着用した方が良い」「寝るベッドの向きは壁に垂直がベスト」など日常の事柄も、「風水」のネット情報を拝見させていただき参考にさせていただいています。

そんな中、最近知ったのが、「ゴミ箱というものは不必要で捨てられたものの集まり、「邪気」が集まっているから、邪気が蔓延しないよう蓋が必須である」らしいのです。

それを知り、早速ゴミ箱の蓋を探しました。

パンダンという水草で編まれた、インドネシアなど東南アジアの産地品の、「パンダンボックス」と呼ばれる箱類が大好きで、ゴミ箱もパンダン製が多いです。

ぶつかってソフトな触れ心地なのがパンダンの良さです。

デメリットは塗料の茶色が日焼けや経年で薄まっていくことです。

左右とも、パンダンで編まれたダストボックス:ブラウンカラー・・・いずれも蓋が付いていません。

左側は、一応「蓋付き」などと謳ってありましたが実際は開いていますね。

右側も、もともとは、トイレットペーパー入れとして売られていて、蓋があったものだったのですがトイレットペーパー入れとしては使用せずに蓋を処分してしまっていまして、細長い筒などを収納していたものです。

その後、模様替えによってこのボックスがゴミ箱へと変わりました。

今回は、この風水的には望ましくない状態の蓋無しゴミ箱に、蓋をDIYで製作していこうという作業をした記録です。

蓋に選んだ材料は、100均で誰もが入手可能な吸着マット

できれば、同じパンダン素材で蓋だけ売ってないだろうかとくまなくネットを周遊しましたが、ゴミ箱本体とセットのものでも蓋付きは少なく、単独での蓋は皆無でした。

それならば、パンダンという同素材は諦めようということで、別素材での蓋を探しましたが、なかなか蓋だけというのは売ってないものですね。

ということで、木で作るか何かを考案しようとしていたところ、パンダンは軽いので、重さのバランスも考慮した結果、見つけたのがこれです↓。

「ダイソー」様で売っていた1マス分の絨毯みたいな吸着マット。

ご覧になったことあるのではないでしょうか、セリア様やダイソー様の定番商品です。

裏が軽い粘着質に加工してあり、とても使いやすいです。

これらを互いに重ね合わせて使うことを思いつきました。

いろいろ用途がありますし、日本製のお品である所が親しみ深いです。

絨毯が高額であれば、フローリングにこれをたくさん敷き詰めたって絨毯には金額は及びません。

ハサミでカットして自由なサイズにも変更できるし、なんてすごい融通の利く商品なんだろうと感動しています。

では、これを今回2枚重ね合わせて頑丈にし、ミシン作業入れながら、蓋を作っていきます。

吸着マットを材料にした蓋の作り方の手順

では、作り方を書いていきますね。

具体的には、動きのあるYouTube動画も後程登場しますので、併せてご視聴下さいますと嬉しいです。

①型取りをします。

①型取り:左-筒形の方は、ゴミ箱の入り口が狭い穴になっているので、縁と同じサイズで十分。
右-こちらは入り口がフルに開いている作りなので、蓋は2cm程拡大したサイズでカット。

②カットします。

チャコペンやボールペンで型取り線を描いたら、その線の上をハサミでカットします。

②カットします。そして、ゴミ箱に当ててサイズを一応確認するとよいですね。

③同じパーツをそれぞれもう1枚カット。

出来上がった片方のパーツを型紙代わりにして、もう1枚同じものを作っても良いです。

③同じパーツをもう1枚ずつ作り、二重仕立てにして貼り合わせました(2枚重なっています)

④取っ手部分をカット

④取っ手部分をカット:ストライプ状の溝を目印に利用し2.5cm程度の幅の取っ手x2枚をカット。

取っ手も二重仕立てにしていくのです。

⑤イメージを確かめる

⑤イメージを確かめる:こんな風に出来上がりのイメージをしてみます。

⑥取っ手の縫いつけ。

⑥縫いつけ:まず、取っ手のみをぐるり1周端から2mm程度の位置にステッチをして、2枚を固定。

この縫う時のポイントとして、まず、取っ手だけを先に縫って固定してから、本体に取り付けるという順番でいくということです。

もう1つポイントは、蓋に縫い付ける時に、蓋の1枚だけにまずは縫い付けて、裏側の縫い跡を中に隠し込むということです。

これで、インテリア映えのすっきりしたお品ができるかどうかの分かれ道なので、DIYといってもここは徹底した方が見栄えが非常に違いますね。

そして、最後に取っ手の付いた本体ともう1枚の本体の2枚を重ねて、外側ぐるり1周を端から2mmでステッチで縫い合わせをします。

最後にぐるり1周を端から2mmあたりをステッチかけて、終了となります。
完成です。取っ手がツンと立って、結構立派な蓋ができましたよ。

いよいよ、実際にゴミ箱に蓋をしたいと思います。

変わった形の細長い方:左-蓋無し/右-蓋あり。
入口穴の小さい太い方:左-蓋なし/右-蓋あり。

その他のゴミ箱の蓋の製作のDIY例のご紹介

当ブログ投稿もその後、手直しをしています。

その後、更に別の方法でのゴミ箱の蓋の案が数年後に出てきましたので、ここでご紹介し、記録としてブログ記事に追加をしたいと思います。

「セリア」様の厚手マット使用バージョンの蓋:こんなタイプの厚手のマットをはさみでカットするだけ。

ある意味上述の布製マットよりもミシンを使わない点が単純です。

真ん中にゼンマイやきりで穴を開けてストッパーの役割のループエンド、つまみの江戸打ち紐を取り付けています。

裏面の様子:裏もインテリアですので、見栄えがすっきりした仕上がりにしたいものです。
こちらにもループエンドでストッパーの役割を。。
木製鍋蓋使用バージョン:これが一番何も作業がありません。

ひとまわり大きな鍋蓋の雰囲気の良いタイプをキッチンで使用。

キッチンなので鍋蓋と分かってもあまり滑稽ではありません。ただ蓋をのせただけ。

こうして考えていくといろいろアイデアが浮かびます。

新聞紙を蓋にするような方法もできるのかもしれません。とてもエコノミーですね。

以上が、その後の別のやり方で蓋を作る案の例でした。

蓋の既製品は少ないですので、自作のアイデアは貴重かもしれません。

よりスタイリッシュに、インテリアに馴染むように工夫していくことがハンドメイドやDIYの醍醐味です。

あとがき

ところで、YOUTUBE動画の中でも申し上げているのですが、もっと完璧に仕上げたい場合は、重なり部分の白いラバーが見えてしまっている所に、茶色のマジックや塗装をするのも良いかと考えます。

そうすると、視覚的によりいっそう綺麗に映るかと思います。

納得いくまで追求していくと素敵な蓋になると思います。

「気」は目に見えないからこそ大切。

ゴミ箱、トイレの蓋など悪いものを充満させないためには、「蓋」が大切な機能としてその役割を担ってくれるのです。

心地良い「おうちライフ」をお送りくださればと思います(^-^)。

picturesque

わざわざ試着せずに仕上げられる、普段はいているパンツの股下データ&3cmの法則によるあっという間のデニムジーンズの裾上げのやり方【142】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

お洋服を素敵に着ていく為の秘訣として、「自身のサイズを知る」ということが重要なポイントになります。

今回は、自分の股下データというものを持っている状態での裾上げをしてみます。

このことは、通販のような遠方の業者様に裾上げを依頼してもらったり、反対に遠方のお客様から裾上げをたまわる場合にも有効です。

このように、データをもとにカットする分量を決めていく裾上げの仕方をこのたびご紹介したいと思います。

股下データをお直しに活かすことの注意点

股下は自分の体を測ることが結構難しいです。

それよりも、実際にはいているお洋服のパンツ類の股下を測れば良いのです。

私の場合は、75cmほどの股下でジーンズをはくということが分かっています。

ここで注意点ですが、本来の股下はおそらく72-73cmほどであるかと思います。

デニムというのが、はいたときの物理的な現象で、クッションができて、本来の股下より2cm程上にふんわり浮くということが分かっています。

ですから、股下データはデニムなら持ち合わせのパンツの中でも同じデニムの方が良いです。

ジーンズの裾の物理的現象:裾周辺が足の上にクッションして折れて乗っているのが分かります。

股下データの75cmというのは、あくまで、ジーンズ用の股下であるということを念頭に置いておかねばなりません。

ということは、スラックスなどのパンツの、何のクッションもなく重力にしたがってストンと下に落ちるタイプは、股下はジーンズよりも短くなるでしょう。

私の場合だと、本来の純粋な股下サイズである72-73cmになると思います。

さて、このリーバイス501は、計ると股下が80cmでして、これをお直ししていきました。

今回お直しをするリーバイス501。

80cmの股下のデニムを75cm仕上げにするためのデニムの裾上げ手順

最初に全くはく必要がない所が楽ちんですね。

こ状態の501の股下だけを測ります。80cmでした。

そして、計算を軽くします。80cmを75cmにしたいので、80-75=5cm分短くする必要があることが分かります。

そして、5cm短くする中に、三つ折りの縫い代を含まねばなりませんので、縫い代1.5cmx2=3cm分余分に長く見積もります。

そうすると、5cm-3cm=2cmをハサミでカットです。表から、裾の仕上がりの先端より2cm中に印を付けて、裾の2枚分まとめてカットするのを左右行います。

左:裾より2cmの部分に印をつけます 右:印の上をハサミで2枚重ねてカットします。

この後、三つ折りして、裾を縫っていきます。

その時に、固い部分が1か所あるので、金づちでつぶすということをして、多少ミシンを通りやすくします。

その硬い部分というのが、はいた時のサイドの「内側」です。

「折伏せ縫い」というような生地が重なった部分で、ジーンズではここがミシンの難関となります。

左:1.5cmを2回折ります 右:金づちで膨らんだ状態をたたいて、平たくつぶします

それほど、劇的な効果があるということはないですが、ふくらんだままだと、ミシンの線もぐにゃっとゆがみがち。

この作業が多少ではありますが、効果はあると言えます。

左:金づちでつぶす前 右:金づちでつぶした後 ・・・少しだけですがぺたんこになりました。

そうして、ミシンで両足分縫っていきます。

最初にこの難関といわれる固い部分が早速現れます。

この難関を最初にやらねばならないのは、内股の隠れがちな部分に、返し縫いを隠すためです。

外側に返し縫いが見えるのと、内側になるのとでやはり綺麗さが違いますので、見栄え的に内股部分からのスタートが良いと思っています。

一番の難関が最初から現れるとは言え、最初の針目を突然膨らんだ部分に通すのは望ましくありません。

2cm程度手前の平らな部分から少しずらしてスタートするのです。

このように勢いとパワーを持った状態の「途中」にその難関を配置することで、縫いがスムーズになります。

返し縫いも最初のずれた2cm手までで完了しておいて、その勢いで、膨らんだ山に登るのがスムーズです。

スタートと終わりの返し縫の部分を一番の難関の山から避けて、少しずれたところからスタートします。
それでも、ちゃんと内股側に返し縫い部分が隠れます。

あとがき

はい、このようにして、出来上がりました。

お直し後の試着で初めて履きました。

今回の股下データを知っているという状態でのお直しは、余計な最初の試着が無い点でストレスが軽減できます。

最後だけ出来上がりの確認のために試着したらよいのです。

股下データを持っていることというのは、いろいろ活用できるかと思います。

もし細かくデータを保管したい場合、

①スラックスの場合の股下:72-73cm

②デニムの場合の股下:75cm

などと素材の種類に分けてもよいですね。

こうしたデータは古着好きの者にとっては、使える情報になります。

古着はそれほどサイズを選べません。

極端な場合、そのパンツをはきたいために、エクササイズに励むというようなことまでして1点物の古着を着ていきたいという情熱をお持ちの方もいるでしょう。

「大は小を兼ねる」ですので、大きいものは小さくできることが多いです。

こうしたリフォームの便利さは、ワードローブの充実にもつながります(^-^)。

求める長さによる手間を惜しまない、ジーンズ裾上げのカットが先端の三つ折りより上の位置ならばそのままカット、三つ折り内ならば解体【248】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

これまで30年以上もカジュアルな装いの王道であったジーンズコーデ。

ここ近年はデニムは、ドレスライクな方向へと大きな流行の波が移行した模様。

それでもなお、普遍的な存在感は健在の「リーバイス501」。

特にかつてのUSA製の501が生まれ故郷の原産であることで、より熱視線を向けられるようです。

今回このアメリカ製501のあるワードローブに新たに、2本の今まで持っていなかった薄めのブルー色を加えることにしました。

古着ではジーンズの長さがピッタリの方がむしろ奇跡的、好みに忠実な長さにお直ししたい

このような少し色のトーンの違う共に薄色のブルージーンズを2本共ワードローブに加えます。

とても楽しみなのですが、メンズのW28なのです。

丈がどちらも長すぎますので、裾直しをせねばなりません。

ネットのリサイクルショップで古着を購入した場合の裾直しは、自身でお直しするのがコスパが良いです。

ミシンを1台お持ちになり、裾上げはセルフというのは今後も良き節約術かなと思うのです。

自分で自宅での裾上げをしていただくことにお役に立てるよう、このたびは2種類の裾上げのケースでご紹介したいと思います。

非常に長い場合と少しだけ短くしたい場合とで使い分ける裾上げの仕方2通り

今回行う2本のリーバイス501ジーンズの裾直しは、実は全く同じやり方ではございません。

違う点があるのです。

かかと周辺を出来上がりにしたい場合:かかとから三つ折り分をプラスした長さがカットする場所。

ちなみにこの写真は右の水色ブルーの方です。少しだけ長い方になります。

セピア色がかった方はもともとかなり長めなので、長めではきたいにしても、デフォルトのままでは、ひきずってみっともないので5cmカット(実際切るのは2cm)をします。

この5cmカットをするにあたって、股下を測ると自分の股下がある程度把握できますね。私もやってみました。

股下の測り方:股部分の縫い目十文字ど真ん中から、折り曲げた出来上がり線の裾の先端までを測ります。

股下の測り方ということで、今後も何かにお役立てくださると良いと思います。

股部分のど真ん中が十文字になってハギになって出来上がっているのがズボン型です。

この十文字の交わったど真ん中1点から裾までのハギ目に沿ったまっすぐの長さが股下となります。

ちなみに、私の場合75cmですが、スラックスなどは75cmだと下に重みで垂れ下がり長過ぎます。

よって、スラックスなどの重くストンと下に落ちるパンツの場合は股下73cmくらいに合わせます。

ジーンズは、生地が立つぐらいごわごわしているので、股下ちょうどが程よいです。

今回、股下通り75cmに仕上げることにしました。

セピアがかった方は5cmカット、水色の方は3cmカットということになりました。

左:セピアがかった方・・・5cmカット、右:水色の方・・・3cmカット。

左:セピアがかった方・・・5cmカット(三つ折り分を見込むと、実際は5-1.5x2=2cmカット) 。

右:水色の方・・・3cmカット(三つ折り分を見込むと、実際は3-1.5x2=0cm)カット 。

右の方は計算式に矛盾が出ます。

まずは、三つ折りしてある裾の解体からスタートになります。

そして、折り目が付いている線を目印に、今先端になっているラインを1周カットすることになるのです。

そうしますと、この5cmと3cmで少しやり方に違う部分が出てきます。

5cmカットの方は、先端のデフォルトの三つ折り始末をほどかなくてもよい分量です。

それは、カットして、三つ折りを1.5cm幅で2度折るということをしてますので、もともとそれをしてある先端の1.5cmx2=3cmを最初から差し引いて少なくカットして帳尻を合わせればほどく手間が省けます。

5cmカットなので、5-1.5x2=2cmカットで出来上がりが合います。

この場合、裾先端から2cm部分を重ねてカットです。

右と左はそれぞれ行った方が正確にできますので重ねるというのはあくまで片方の「わ」の事を指しています。

<5cmカットのセピア>①裾から2cmで印をつけます。②重ねて2cmの印通りにカット。

こんな感じであとは、縫い代1.5cmを2回折り曲げて、三つ折りして裾が5cmカットとして上がります。

もう1つの水色の方は、3cmの部分なので、三つ折り部分を、現在の状態で三つ折りされているところをほどいてからやらねばなりません。

ギリギリの先端をカットしたとしても、三つ折りの縫い目が残ってじゃまなので、結局ほどくと同じ作業が入ってきます。

それならば、「リッパー」でほどいてから先端から3cmの部分をカットすることで、セピアの方と同じ考え方になります。

<3cmカットの水色>①リッパーで三つ折りを解体。②伸ばした状態の先端から3cmをぐるり1周カット。

この場合は重ねるより、この方が正確にカットできます。

写真のハサミの位置が写真の写り具合で紛らわしいですが、正しくは矢印の近くの線が当初の先端部分なので、そこをカットします。

あまり多くは語られていない、三つ折りしてミシンがけの時のコツx3点

2本とも1.5cmの縫い代を2回折る三つ折りをして、アイロンでしっかり折り目を付けて、ミシンで仕上げます。

この時に、少々コツがありますので是非。

<コツ①>:縫い始めと終わりは、返し縫いがありますから、返し縫いのやぼったい縫い目をなるべく隠すために、スタート時点を「内股部分」周辺にしています。

やりやすいのは、生地の薄い外側からですが、やはりずっと着用していくことを考えると視界に入りにくい内股側に返し縫いを隠した方が良いと思います。

いずれにしても、内股部分の折り伏せ縫いの重なったごわごわした硬い部分を通らねばなりませんから、最初の方で通っていくことになります。

つまり、ミシン縫いの一番の難関部分が最初にやってくるということです。

<コツ②>:折り伏せ縫いは本当に厚みがあり、固いので、縫う前に三つ折りした状態、もしくは、1つ折った状態でも、固まった状態をほぐすという意味で「金づち」でコンコンとつぶすということを行うと縫いが少しスムーズです。

また、後に貼ります動画も見てくださるといいのですが、適度な緩めの力で良いです。

目的は厚みのある膨らんだデニム生地をペタンコに薄くつぶすということにあります。

金づちで縫う直前に膨らんだ三つ折り部分をたたいてつぶします→効果は少しだけあります。

絶大な効果があるというわけではありません。

やはり、ジーンズの折り伏せ縫いはどんなものもごわついて固いものです。

ただ、この作業で少しましになるというものです。

この「少しまし」ということが実は結構な効果だとも言えます。

少しでもミシンの通りが良くなった方が良いですから、デニムの裾直しの時にはいつも行っている作業です。

特に「リーバイス501」は生地が厚めの13.5oz程のデニムですからなおさらです。

<コツ③>:そして、最後もう1点ポイントがあって、難関を一番最初に持ってくるとはいえ、本当のスタート地点を一番固い部分にしてしまっては余計に大変です。

そうではなくて、少し手前の2cm程前からスタートします。

返し縫いは平らな部分でしておいて、ミシンの動力の勢いもつけて難関の山へ登っていくという流れをたどるのが良いのです。

なので、このスタートは難関の少し手前、というキーポイントをどうぞ。

糸は、できれば30番辺りは望みたいところですが、50番や60番でも可能です。

ちなみに、糸は30番。針はDB1の#16という一番頑丈なタイプです。

ミシンの針板(張り周辺の穴が開いた板)も#16を設置しています。

ところで、前述の三つ折りステッチにおけるコツ①-③の図解もご用紙致しました↓。

スタート位置は星印から:折布施縫いの難関の2cm程て前の意味は、「助走」のようなもの。
完成後の試着:股下75cm仕上げ。
感想としては、股下73cm仕上げで良かったなあと。

ジーンズをパンプスとコンビではく場合、パンプスにかぶさらない方が歩きやすいです。

スラックスと同じで実際の股下ちょうどマイナス2cmで良いのかもしれませんね。

実際にやってみての肌感覚。

この事実も是非貴重な感想としてご参考にどうぞ。

職業用ミシンと家庭用ミシンのパワーの違い

今回お直し作業をしましたミシンは、「JUKI:シュプール:TL25」です。

現在のTLモデルからはかなり初期型なのではないかと思いますが、これで十分。

職業ミシンとしてはとても使いやすく、事業者様の多くが使用されるミシンです。

家庭用ミシンと見た目のサイズなどは何も変わりません。

ただ直線縫いのみということでロックも付いていないので、多くのご家庭では多機能付きな家庭用ミシンを選ばれることも多いのです。

しかしながら、直線縫いに特化したこのミシンのパワーは素晴らしいものです。

縫い目もブレが起こらないのでまっすぐで、ジーンズの裾上げなどには家庭用ミシンをしのぐ「出来上がりの美しさ」があります。

1台お手元にご用意いただくとこんな風に有意義に使えます。

あとがき

デニムは、このたびの2つのどちらかのやり方で裾上げが実現できます。

自身のサイズに合わせていくお直しの一番の入り口と言っても良い「裾上げ」。

ミシンを使うことがかえって希であり、ジーンズならではの作業でもあります。

慣れると余計な悩み無しに好みの古着ジーンズをゲットできる未来が見込めます。

アメリカ製のリーバイス501は過去の貴重なヴィンテージ品、古き良きお品を存分に着用していきたいですね(^-^)。

picturesque

ヴィンテージジャケットを素敵に着崩したい♪、裏地に覆われた肩パットの取り外しリフォーム、綺麗な口の閉じ方【144】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

1990年代初頭の古着のジャケット。

その頃はちょうどバブルの頃に当たります。

肩パットが入ったエレガントさが多くのジャケットのポイントになっていたことは周知の記憶です。

もう現在2019年からはバブル時代のお洋服も30年前くらいにあたり、いよいよヴィンテージと呼ぶにふさわしい領域になってきました。

バブル時代のお洋服の現在の注目は大きく2手に分かれると私は見ています。

1つのグループは、かつての自身の10-20代をなつかしく振り返ることができるという人達。

もう1つのグループは、バブル時代の親の子供達であったり1990年代後半に生まれた人達。

この人達はこういったシルエットが新鮮に映ります。

ここ最近にはなかった新しいお洋服の発見になるようです。

そんな人の層が集まって1980年代後半-1990年代前半のヴィンテージ服に注目が集まっていると考えます。

楽しいですね♪。

春先のピンク色のジャケットを崩して着てみたい願望の実現にむけてのリフォーム、肩パット取り外し

まさに、1990年代前半のお品であろうというショート丈のジャケットを発見。

デッドストックのような者だと思います。

非常に綺麗で一度も来ていないようなお品でした。ヤフオクで見つけたお品です。

おそらくセットアップ出会ったかと思われますが、このトップスだけを私らしく着ていきたいと思いました。

肩パットの取り外しのリフォームの口の閉じ方の綺麗な方法
ショートジャケット(ピンク):クレージュ。
混率:毛/65%、レーヨン/18%、ナイロン16%、絹/1%、日本製。

優しい春色ですが、毛の割合が高く、暖かいことは、まだ寒さも残る、春になりかけた3月や4月にぴったりだと思いました。

このたびこのジャケットを崩して着たくて肩パットを取り外すという単純なアイデアのリフォームをするわけです。

しかし、お洋服コーデにおいて、肩パットを邪魔もののようにだけ考えるのは少し違います。

このバブル時代の象徴とも言えるジャケットの肩パットは「鎧:よろい」とも言える「戦闘服」であるからです。

よく働き、よく遊びたくさんのお金が流れた時代。。

そんな活発な時代、アグレッシブなスタイルの象徴なのです。

そう考えるとこの肩パットが付いたジャケットそのものがその時代を表す鏡のようで、社会を象徴するような優れたお品だと考えることができます。

肩パット取り外しリフォーム過程

きちんとしたジャケットですので、当然裏地が付いています。

少し邪道気味ながら、これも古着の良い所。

分かりやすい方法で行っていきます。

まずは、ジャケットを裏返しにして、肩パットの付いている肩の部分の裏地の縫い線がTの字になっているカーブの方のハギ線を見つけます。

そして、中心周辺から縫い糸をほどいていきます。 

ほどく道具はリッパー。小ばさみはハサミを傷めますので、リッパーの方が向いています。

肩パットの取り外しのリフォームの口の閉じ方の綺麗な方法
Tの字の縫い線のカーブを描いた方をリッパーで必要な分だけほどきます。

このほどくとき、最初の1目が少々難しいです。

コツは、横に広げて、縫い目を出して、1目だけ糸のみをリッパーでぐりぐりっと切ります。裏地は繊細なので優しく扱っていただきます。

そうすると、そのあとは、スルスルっと糸がほつれていき、やりやすくなります。

ある程度まで開けると、肩パットが見えてくるので、そうしたら、ほどくのをやめ、裏地を引っ張らないようにできるだけ、中身を縮めて、開け口から引っ張り出します。

肩パットの取り付け位置が見やすいように、一時的ではありますが、袖も少し出す感じになりますね。

肩パットの取り外しのリフォームの口の閉じ方の綺麗な方法
開け口から袖ごとやさしく引っ張り出し、肩パットを本体からリッパーで外します。

そして、肩パットがミシンで緩やかに取り付けてあるので、リッパーで本体から外します。

そうすると、すっぽりこのように外れました。

肩パットの取り外しのリフォームの口の閉じ方の綺麗な方法
肩パットが完全に本体から外れました。

この後は、開けた口を閉じて終了となります。

この口の閉じ方は、私が最近勉強しました方法で、ハシゴとじとかコの字とじと呼ばれている方法です。

敷居が高そうで難しそうだったのですが、実際、YOUTUBEでアップしている人の動画を見させていただきその後自身のリフォームにも取り入れさせていただきました。

結果は、とても有効な良い方法だと思いうに至ります。

肩パットの取り外しのリフォームの口の閉じ方の綺麗な方法
コの字まつり/ハシゴまつりで口を閉じます。

ちょっとこの写真だけでは、わかりにくいですね。後で貼り付けます私がお作りしたYOUTUBE動画の7:00(7分ちょうどあたり)から数分がちょうどこのコの字まつりをしている部分となります。

要するに、表に縫い目が出ないような結果になるわけですが、そのために、糸を真横に飛び出して、そのあと反対側に渡り、そこでも真横へ針を刺して進んでいくという方法です。

この真横へ進むというところが、意外というか、は?って思う部分かもしれませんね。

そうして、最後は、玉留めを内側の位置にしたら、その玉留めの同じ位置に針を刺して、先へ進む場所から針を出して、引っ張ると、縫い目が中にひょっこりと隠れ、玉留めも一緒に隠れるということになり、仕上がりが綺麗です。

肩パットの取り外しのリフォームの口の閉じ方の綺麗な方法
完成。

私が不慣れで、元の位置から少しずれましたが、とても始末がすっきりしていると思いませんか。

これを見て感動してしまいました。

肩パットは、カーブを描いているので多少難易度があるのかもしれませんが、水平だともっとやりやすいかもしれませんね。

しかし、明らかに綺麗なまつり方法だと思います。

ちなみに、私がこのやり方をまだ学んでいない時の始末の写真が見つかりました。黒い方です。

黒なので目立ちはしませんが、明らかに、今回のやり方の方が見栄えもよいし、ジャケットを脱いで、裏側が見えるシーンを想像すると何か不自然なのが、黒い方。

今回のピンクは自然です。

肩パットの取り外しのリフォームの口の閉じ方の綺麗な方法
黒よりピンクの方が自然な見た目となります。

一度ミシンで縫ってあるものをほどいたのだから少しは、不自然感はありますが、黒よりはるかにピンクの方が今後も何も気にせずにずっと使っていけそうな気にならないものになった感じも大事なところですね。

気にかけたりするのはストレスですから、今後の「心地良さ」ということがとても重要なのです。

YOUTUBE動画の7:00(7分ちょうどあたり)から数分がちょうどこのコの字まつりをしている部分となります。

あとがき

今回、かなり私も勉強になりました。

このまつり方法を知っただけで、何か心強いものがあります。

何か口を閉じるという作業の時には、肩パッドに限らず、他のことにも使ってみて下さいね。

そして、自分らしい着こなしにできる自主リフォームライフが充実したもになることを応援しています(^-^)。

バブリーな全14個もの金ボタンを総取替えし、黒ボタンでコーデの巾が広がった黒白ギンガムジャケット【304】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今までもブログ内で幾度かお話させていただきましたが、洋服はすべて古着を着ています。

現在の一律的な類似だらけのデザインより、80年代辺りのようなデザイナーズブランドのテイストが色濃く出ているような少ない数しか出回らなかった魅力的な洋服が古着の中にはたくさん見つかるからです。

このたび「ESCADA(エスカーダ)」様(ドイツブランド)の、ウールジャケットを入手しましたところ、少し気になるところがありました。

肩パットがやや強調されすぎている、ボタンがゴールドでややバブル感が感じられボタンも少し浮き気味、余計な背のチェーンがゴールドで付いている、この3点。

今回この3点同時リフォームを自ら行いました中で、ボタンの交換の部分のみにスポットを当てた記事になります。

ボタンを交換するだけで劇的な変化、年代が色濃く出たゴールドボタンよりも普遍的な時代性を感じない同色ボタンの選択

たかがボタンとはいえ、このジャケット、実はボタンが全部で14個も付いているデザイン。

全14個ものボタンを総取替えし、劇的に変化したジャケット
ゴールドのボタンがゴージャスなジャケット:「ESCADAエスカーダ」製。黒白ギンガムチェック、毛/100%。

やや80年代-90年代前半のような感じがしますね。

このままでも、回帰的に着るというのも悪くはないのですが、「流行」というものは「新しい装いを入れ込んだらせん状の繰り返し」がベースにあり、古着も新しいテイストを入れていくことでかっこよくなると思っております。

そこで、このままゴールドボタンのジャケットをそのまま着るのではなく、今あるボタンを外し、ボタンの総入れ替えです。

ボタンは、黒色のプレーンなもの、元のゴールドとは真逆の雰囲気です。

全14個ものボタンを総取替えし、劇的に変化したジャケット
交換する黒いプレーンなボタン:ツヤがあるタイプの四つ穴。自身のボタンストックから探しました。

新しくボタンを購入するのではなく、過去に着なくなったコートやジャケットのボタンを外しておいて、何かに後々使えるようにボタンをストックしていたものからの使用です。

14個は相当な数、なかなかこの数はそろわないものなのですが、だからこそ、今までのマメなストックが活きることになりました。

ボタンのストックケースなどを持っていると、使える時がありますのでお勧めしたいです↓。

全14個ものボタンを総取替えし、劇的に変化したジャケット
ボタンケース:ある程度サイズ別にケースを分けています。

その後、またボタンが増えたら、同じ種類をチャック袋に入れる保管法も後に取り入れるようになりました↓。

収納の仕方:チャック袋のミニを利用します。同じボタンをまとめて使いやすく保管します。
全14個ものボタンを総取替えし、劇的に変化したジャケット
リッパーを使って根本の糸だけを切ってボタンを取り外します。

まずボタンをすべて取り外します。

生地に穴をあけてしまわないように気を付けます。

はさみは、こういうところで使うと刃がだめになった経験から、「リッパー」を使うことをクセにすると良いとお勧めしたいです。

無理矢理引っ張るのではなく、リッパーの刃を滑らせて負担の無い小さな力で取り外すことができます。

そして、今度は14個をすべて新しくボタンを取り付け直します。

前立て部分がベルベット生地に切り替えられている部分で、良いのか悪いのか、まるっとボタンの形アタリが付いていまして、そこへ同じように当てればよかい点が分かりやすかったです(^_^;)。

全14個ものボタンを総取替えし、劇的に変化したジャケット
ボタンを取り付けます。

実はこの14個のボタンは元はすべて同じサイズというデザインではなかったのです。

袖の部分左右合計8個はひと回り小さめでした。

そんなうまい具合に手持ちのボタンが対応しきれず、袖の部分の8個にボタンホールが存在しなかったことで、同じサイズで飾れば問題ないとなり、同じサイズのボタンを1種だけ共通でで対応できたというわけです。

バランスも同じサイズによることで崩れるということも感じませんでした。

ということで、ボタンを交換しただけで劇的に変化したジャケット雰囲気の新しい姿です↓。

全14個ものボタンを総取替えし、劇的に変化したジャケット
リフォーム完成。ボタンをすべて付け替え終わりました。

以前よりしっとりと落ち着きました。

ゴールドのボタンの時より、ギンガムチェックの柄がより主役になります。

もう一度並べて比べてみましょう。

左:ボタン交換前 右ボタン交換後。

違いが顕著ですね。1色がなくなってシンプルになったとも言えます。

「粋:いき」という言葉がありますが、「すっきりとした整然さ」ということからは、より右側が「粋になった」と見ることができます。

決して華やであることが粋なのではありません。

誤解を招きやすいのですが、「粋:いき」のテイストはもっと違った意味であり、きちんと整っているようなさっぱりしたイメージを指すのです。

お魚などの活発な「活き」と音が同じなので、意外と勘違いしやすいテイストです。

黒ボタンへ変わったことで実現しやすくなったデニムコーデ

では、このリフォーム後のジャケットでしたかったコーデを実現していきます。

全14個ものボタンを総取替えし、劇的に変化したジャケット
インディゴブルーデニムパンツとのコーデ。

まず、このような色のデニム。

もともと、このジャケットはタイトスカート付きのセットアップスーツです。

いかにもお出かけ風なジャケットに、デニムでカジュアルなボトムを同時に装うという上下のギャップが面白いのです。

そして、このままデニムパンツの色を変えます↓。

全14個ものボタンを総取替えし、劇的に変化したジャケット
ブラックデニムパンツとのコーデ。

黒のデニムパンツもすっきりとして良いでしょう。

使われている色がとても絞られていることこそが粋です。

全14個ものボタンを総取替えし、劇的に変化したジャケット
ブルーデニムパンツとのコーデ。

そして、最後はこのブルーデニムパンツ。

この3本のデニムの中では、このブルーが一番カジュアルでくだけていますので、ジャケットとの組み合わせの意外性があります。

この場合、さらに、小物、例えばショルダーバッグをデニムと同じカジュアルな感じのテイストものにするのか、エレガントなハンドバッグにするのかでさらにコーデのテイストがいかようにも分かれていくのです。

あとがき

ボタン交換するだけで随分とお洋服が「自由」を手に入れました。

ゴールドボタンは、今度は交換後の出番の機会を待ちながらストックしておきます。

この度のジャケットには合わせなかったけど、別のアイテムには合わせていくかもしれないからです。

そして、アウターの金ボタンが必要な時の出番を待つのです。

全てのお洋服アイテムに関して、ゴールドボタン=バブリーということではありませんので、ワンピースなどの別アイテムには見合うこともあるのです。

このように「シャッフル」ともいうべきボタンの交換をしていくことで新しくボタンを購入する必要がなくなるのです。

せっかくお得に得た古着ですので、その後のメンテナンスや維持に余計な費用がかからない方が長い目で見たお得感が実現できることになるのです(^-^)。

picturesque

磁気がカードに影響、デジタル時代にはバッグのマグネットボタンは選ばない勧め【161】

磁気がカードに影響、バッグのマグネットボタンをマジックテープに交換

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、1990年周辺のデザインであると思われるヴィンテージのバッグを購入後、自分の希望するような使い方をしたくて自主リフォームを致しました。

基本的には、元あるお品をそのまま譲り受けて使っていければ良いのですが、時代の変化とともにそうもいかないことがどうしても起きていきます。

元のデザインは、正面のフックに外れないような頑丈な設置でチェーンが通され、全体で黒とゴールドのコントラストが効いた華やかなナイロンハンドバッグでした。

チェーンも斜めがけではなく、ハンドバッグを肩に引っ掛けるドレスライクな持ち方のいかにも1980-1990年のファッションを彷彿とさせるような長さです。

購入は2015年くらいですが、購入時にすでに思っていたことがあります。

それは重すぎるバランスの悪いチェーンが気になるのです。

ある時代では、チェーンのゴールドの輝きが華やかさとパワーを見せるというような価値があったかと思います。

しかし、現在は見かけよりも持ち心地とか体への負担の無さがより重視されているようであり、自身も同感です。

2015年の購入時も、「チェーンは外そう、入れ物として使っていこう」こんな風に思いながらの購入でした。

古い物の割には非常に綺麗で、チェーンのピカピカな様子、内側の新品同様の綺麗さから、ほとんど使用していないお品であることが見て取れました。

そのようなヴィンテージ物に出会えたことがまずはラッキーだと思いました。

その後、不可能であるチェーンの留め具の部分をペンチなどを使い時間をかけて取り外し、まずはセカンドバッグへ。。

その時にはまだ、マグネットボタンが付いていました。

そして、その後、このセカンドバッグへのリフォーム品の中に大切なカードなどを収納するようになりました。

そこで、気になりだしたことが、マグネットボタンの磁気。

以前にハイブランドバッグの入り口の強力なマグネットボタンの磁気によって(予想です)、銀行の通帳、カードと次々に磁気が壊れて使えなくなる不便な事態を経験。

その時気づいたのです。バッグの入り口のマグネットボタンの磁気に物の出し入れの際に影響していることを。

そして、マグネットボタンをマジックテープに交換したのが、下の写真です。

ある程度ミシンを扱えること、自主交換しやすいバッグのデザインであったことで、上手く行きました。

収納の為のバッグなので、持ち歩きなどの行動があまりありません。
インテリアとしてお部屋の中で収納専用のバッグとしての役目を担ってくれる存在になりました。

今度はトートバッグをそのままトートバッグで今後も使用していくマグネットボタンのリフォーム例

上述のお品は、過去に自主リフォームした記録でした。

今回、もう1点同じ黒のナイロンバッグに気になるマグネットボタンが付いているお品が手持ちの中から見つかりました。

磁気がカードに影響、バッグのマグネットボタンをマジックテープに交換
今回マグネットボタンをマジックテープに交換するバッグ。

1995年くらいに購入のお品です。

過去にマジックテープに付け替えたように全く同じ要領でリフォームしてみようと思いました。

すると、驚く光景を目にすることになりました。

個性的な形のマグネットボタンになっている理由を読み解く

少し脱線です。

マグネットボタンというのは、一般的な形としては、2枚のプレート状の刃を生地に差して反対側に折り込んで留めます。

下の写真では左側のような形です。

ところが、このたびのトートバッグのリフォームでは、マグネットの爪が一般的な左右のみの開閉式ではなく、放射線状のものだったのです。

写真では右側のものが今回のマグネットボタンです。独特ですね。

簡単には外せないようにしてありました。ここに製造メーカー様のデザイン変更への阻止策を見ました。

よくジュエリーのリングにサイズ直しできないようリングのちょうど真ん中位置に刻印が入れてあることに類似しています。

そんなことを考えると、とりあえず、「申し訳ございません<m(__)m>」とまず一言。

ただ、どうしてもリフォームする必要があったのです<m(__)m>。

磁気がカードに影響、バッグのマグネットボタンをマジックテープに交換
左:一般的なマグネットボタンの形(刃が2枚) 右:今回付いていたマグネットボタンの形(刃が放射線状)

左側が一般的なマグネットボタンのイメージと同じ形をしていますが、右が今回のバッグに付いていた形で、初めて見ました。

こちらは、裏面なのですが、表側のパーツと真ん中に本体の布を挟んで完全に一体化している様子でした。

おそらく、ドットボタンのような考え方で、道具で打ち込んで二度と外れなくする作りを独自に考案されたようなのです。

私はこうやりました!マグネットボタンをマジックテープに交換する作業の過程

特にリフォームの技術や長い経験のない私が行ったやり方です。

それほど複雑な形には見えないので結構簡単に作業できると最初は思っていました。

ただ、放射線状の特殊なマグネットボタンは、上述の通り、取り外しができないように固定されている作りなので、やむなく生地を少し破って取り外したことがちょっと気持ち的にあまり良いものではなかったです。

磁気がカードに影響、バッグのマグネットボタンをマジックテープに交換
元のマグネットが付いた状態。

まず、マグネットボタンのすぐ近くの縫い目から、必要な分だけ、ほどいていきました。

磁気がカードに影響、バッグのマグネットボタンをマジックテープに交換
リッパーで1縫い1縫いずつ縫い糸を外します。

入り口が「わ」なので、このファスナーの周りをほどかないとマグネットに到達できないのです。

2cm近く進むと、ほどきやすくなってきます。

その後は、開け過ぎず必要な分だけにとどめます。

めやすは、ファスナーの行きどまりの端っこ位置より1cm以上は手前でないといけません。

後でもう一度閉じる時に、3次元の世界になってしまって、普通のミシンでは行えないからです。

磁気がカードに影響、バッグのマグネットボタンをマジックテープに交換
左:これぐらい開けてマグネットボタンを取り外します。 
中:取り外す時に生地を切ったのでこんな跡です。 
右:後で見えなくはなりますが、糸をいろんな方向に走らせて覆い、切り口をカバーしておきます。

たとえ見えなくなってしまう箇所でも、糸で破れたところを修繕しておくのは、気持ち的にとても安らぎます。

その後も永く永く持っていけることにつながる見えない箇所の手間のかけ方の例です。

そして、反対側の相方であるマグネットボタンも取り外します。

磁気がカードに影響、バッグのマグネットボタンをマジックテープに交換
マイナスドライバーで放射線状のプレートすべて起こし面積を狭くします。
周りの布を最低限だけ切って取り外します。

まさかのマイナスドライバーの登場で、プレートを起こし、円の面積を小さくしておいて、リッパーなどで生地をカットして取り抜きます。

これでも生地にキズを付けることが乱暴で心もとないですが、ドットボタン形式に取り付けてあるので、どう引っ張っても取り外せませんでした((+_+))。

仕方がないのです。

そして、マジックテープのオスとメスをそれぞれ、もとのマグネットボタンのあった位置にかぶせるようにして、縫い付けます。

返し縫いをしながら、2.5mmほどのミシン目でまっすぐに、丈夫に縫い付けます。

黒いマジックテープになじむ黒糸はマストです。

磁気がカードに影響、バッグのマグネットボタンをマジックテープに交換
マジックテープのステッチを裏側に貫通させないよう生地1枚分だけに縫い付けます。

そして、同じことを反対側の相方のマジックテープも行います。

マジックテープのオスメスはどちらを前側か後ろ側かなどは、どちらでもいいと判断し、こだわりませんでした。

そして、この後は、一時的に開けていた空き口をふさぐという始末を両側とも行います。

磁気がカードに影響、バッグのマグネットボタンをマジックテープに交換
こちらのポケット側の方の口とじは、ファスナーの箇所と一体化した作りなので、しつけ糸で固定しないと、
変な場所を縫ってしまいますので注意です(一度失敗してやり直しました)。

反対側はこちらとまた、作りが違いますが、閉じる作業を行いました。

磁気がカードに影響、バッグのマグネットボタンをマジックテープに交換
左側:しつけ糸をして口を閉じたファスナーが付いた方。 
右側:ファスナーでない作りの方。3次元の作りなので、やむなく2次元的に2枚重ねで閉じました。

左側の写真のファスナーが絡む方も、それほど簡単ではなかったです。

右の方は、そもそも3次元の世界。

今から、同じようにするには、ミシンがバッグの中に入り込まねばできませんので、そんなことは不可能で、やむなくつまんで山を重ねて縫うという方法になりました。

しかし、綺麗に縫えれば、中側であるし、黒いバッグということで、目立つものではありませんので、これは仕方がないことです。

私はミシンでやったのでこうなりますが、手まつりであれば、ある程度3次元の世界観で行えまして、ハギ目の突き出しが無いです。

いかにお直しがしにくいような作りに考えられていることがよく分かりました。

元の構造は、唯一のデザインとしての哲学が入っていることが見て取れました。

よって、なかなか後で手を加えにくくなっているバッグなのです。

見た感じは簡単な作りのように見えますが、実は隠れた内部の構造にものすごい工夫がしてあったという貴重な経験をしました。

では、これで、完成です。

磁気がカードに影響、バッグのマグネットボタンをマジックテープに交換
マジックテープが、両側とも取り付けられました。

この写真でははっきりわかりませんが、実は手前のマジックテープがちょっと斜めにゆがんで付いてしまいました(;’∀’)。

このまま今回は仕上げてしまいましたが、ここから得たことは、マジックテープをマチ針1本で留めていましたが、2本ほど使うか、ボンドで縫う場所以外の数か所を貼り付けて、固定してから行うのがまっすぐに出来上がるコツかも。

さらに、縫い付ける時は、一気にぐるり1周して、その後、2度目のステッチに二重にするなどのやり方が良いですね。

私がずれてしまったのは、返し縫いしながら前に進めていったので、これもずれの原因です。

そうして、このように入り口の留め具が変身したわけです↓。

磁気がカードに影響、バッグのマグネットボタンをマジックテープに交換
左:リフォーム前の元のマグネットボタン。 右:リフォーム後のマジックテープ。

あとがき

以前に、貴金属のお店で、こういう話を聞きました。「指輪のお直しは、実はできるだけしない方がよい、お直しによって石がぐらつきます」という店員さんの言葉です。

今回、どうしてもお直ししたいので修正しましたが、この時の言葉が思い出されます。

元の形というのが一番望ましく作られているものです。

後から手を加えたりすると、今回のように、生地を切らねばならなかったり、再び閉じた口が、前と同じようにどうしてもできなかったりということが起こってくることがありますね。

最初の形が一番美しいのだということを分かった上でリフォームした方が良いです。

私はそこまでしてもマグネットボタンが気になっていましたので、満足はしています。

でも、注意しなければならないのは、手を加えたことによって、弱いお品になるのはよくないので、広い目で行く先を予想するということもとても大切です。

picturesque

毎日利用する寝具だからこそ気になる点は解消したい、空きっぱなしの枕カバーの入り口にファスナーを後付けする簡単リフォーム【243】

かんたんリフォーム:枕カバーにファスナーを後付け

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

寝具もインテリアの1つ。

眠るための機能とその配置の様子がお部屋の一部の大きな面積を占めるベッド周りのインテリアなです。

このたびは、この寝具の中の枕カバーをすっきりと見栄えの良いインテリアにしていくというリフォームをしました記録です。

かんたんリフォーム:枕カバーにファスナーを後付け
口が開きっ放しな枕カバー:中身が入れ込みやすく、いろんなサイズに柔軟なカバーだとも見えますが。。

もう中身のサイズは決まっていますので、当分交換することはありません。

そうした中で空きっぱなしのダブついた入り口が気になりました。

そこで後付けで入り口にファスナーを取り付けていきます。

最も単純なアイデアで簡単にファスナーを枕カバーに取り付けます

ファスナー取り付けというのは、基本的に縫製の途中段階で行う作業ばかりです。

しかし、今回その常識を打ち破りすでにもう出来上がっている枕カバーに取り付けることをやってみました。

後付けであっても美しく自然に仕上がるように。。

まず、ファスナーを取り付ける前に、ファスナータブを作って取り付けるという作業を入れ込みます。

ファスナー取り付けを簡単に行う分、見栄えがスタイリッシュになるよう少し手間を入れるというような意味です。

ファスナータブの製作手順:7.5cm四方の正方形の生地を1-3の順に折り包み込んで縫い留めます。

1-真ん中に向かって縦折り、2-真ん中に向かって横折り、3-真ん中を折る。

特に、枕に合わせてカバーをカットすることはしません。

そのままの長さを活かします。

かんたんリフォーム:枕カバーにファスナーを後付け
両端にタブを取り付け:インテリア物なので、単純に1か所だけ縫い留め。ただし二重縫い。

このように別生地を縦7.5cmx横7.5cmにカットして、裏に接着芯を貼り、くるみ込んでタブを作るわけです。

そして、下準備が整ったら本体にファスナーを取り付けます。

後付けである条件というのがここで出てきます。

どうしても、最先端からは物理的にうまく縫えないので、ファスナーの先端から8cmほどの位置から、終わりも8cm手前で終了という部分的な縫い付け方となります。

一般的なミシンは平面思考をせねばなりませんので仕方がありません。

かんたんリフォーム:枕カバーにファスナーを後付け
ファスナー取り付け出来上がり:このようにファスナーの端が少し飛び出ていますが、内側に引っ込みます。

縁の8cmの隙間があるので、このファスナー先端部分がやぼったければ、先端を中へ入れ込むことができます。

以上出来上がりまでのリフォームの過程でした。

縫い目の表面への出方

最初の状態で片方だけステッチが入っていて、そのステッチに重ねるような位置に数センチ内側に入った場所に取り付けました。

ここで少し見えている横ステッチは既製品にかけてあったステッチ。これに重ねてステッチ。

反対側はステッチが入っていないので、こちらと均等の位置にステッチして縫い付けました。

表側から見た様子(ステッチがもともと有る方):元のステッチに重なります。
表側から見た様子(ステッチがもともと無い方):ファスナー縫い付けの縫い目だけが出ます。

空きっぱなしは何か落ち着きませんでしたので入り口が塞がって良かったです。

同じ状況の人がいらっしゃれば、ぜひご参照どうぞ。

発展的な別案でファスナーの両端の隙間を解消する

このたびは1枚仕立てですが、発展的な案としましては、内袋をもう1つ別生地で用意。

枕のこの茶色のジャガードに相性が良い生地がかっこいいですね。

その生地にあらかじめファスナーを付けて置き、元の袋の口へ縫い付け合体するという方法です。

この方法であれば、最初と最後のファスナーの縫い付けの隙間問題は起こりません。

フルにファスナーを縫い付けることができます。

ただ、このファスナーの前もっての付け方も隙間が少しはできてしまうこともありますので、完全密閉ということであれば、作業がどんどん凝ったものになってしまいます。

そのような凝ったことをどうせするならと、ファスナー無しの方法で完全密閉されるご提案。

それは、玉縁式という方法。

下の場合は「両玉縁」タイプですが、片玉縁だと比翼みたいにアシンメトリーにカバーされます。

別案の入り口の様子:ファスナーを使わない玉縁式の別布の設置。

一重仕立てにこの立派な「バッグ用のファスナー」を付けてしまったのでややバランスが気になることでこの案を思いつきました。

入り口にこだわると随分立派な枕カバーにはなりますが、クッションが入った時の形をしっかりキープしてくれるようなものにはなるかと思います。

あとがき

今回のようなインテリアカバーになるものなどは、構造が単純ですので、自主リフォームがしやすいです。

その中では、ファスナー付けはもしかして難しい方になるのかもしれませんが、寝具などは毎日の利用アイテムなので一番の「心地良さ」が欲しいものです。

リフォームということ自体、そのゴールは「心地良さ」という心理状態であることが望ましいです。

そのことが、今後長く1つのお品を大切にしたいと思うことにも発展し、同時にコスパも良くなっていきます。

長く使えるほどコスパが上がるわけですので、そこにフォローするような役割のリフォームが一役担うわけです(^-^)。

picturesque

流行の無いデザインの選択+丁寧なお手入れのヴィンテージ本革レザーバッグのコスパの良さ【241】

擦れの修理で思う、新品の格安バッグよりも中古の高級バッグが価値あり

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

かつて、バブルと呼ばれる時代の頃ですかね、一世を風靡したようなハイブランドバッグがたくさんありました。

現在は、誰もが同じモデルに対して魅力を感じ持つという風潮はあまり感じません。

それぞれが個々の持ちたいバッグが平たく多品種小ロットで広がっているかと思います。

ハイブランドではなくても、その素材の良さや形のすっきり感を気軽に入手できるのがヴィンテージバッグです。

このたび、できるだけ流行を感じない古くささも感じないようなバッグを1点入手。

かなり何十年も前のお品ではあるかと思われる、ショルダ―すらついていない真っ黒のハンドバッグを見つけました。

これに手を加え磨きをかけて素敵に持てるエレガントバッグへとブラッシュアップしていきたいと思います。

ヴィンテージバッグの気になる擦れやキズの箇所に同色で補色をする方法

バッグに、メーカー名が彫られていたのですが、経年で消えていて結局分かりませんでした。

ファスナーがYKKなどからの判断で、必ずしもとは言えませんが日本製であろうと思います。

とても丁寧に作られていて形がすっきりしています。

リザードの型押しの色は黒です。

擦れの修理で思う、新品の格安バッグよりも中古の高級バッグが価値あり
黒のリザード型押しの本革バッグ:ブランド名不明、サイズ:縦20cmx横31cm。

ゴールドの留め具がワンポイントの形がすっきりとしたハンドバッグ。

こうしたバッグをきちんとしたスーツに装うのではなく、抜け感を出したカジュアルに寄せた方向へバランスをとるとお洒落になります。

最初に一目見てそんなイメージが浮かび、ワクワクしていました。

では、サイドや角の擦れが見受けられるこのバッグに黒で補色をしたいと思います。

擦れの修理で思う、新品の格安バッグよりも中古の高級バッグが価値あり
補色をしたいと思った箇所:こうしたヴィンテージ物の本革レザーは良質なものも多くポテンシャルを秘めます。

写真がぼやけていてすみません。この角や底の縁が擦れているのが分かります。

気づかない内にダメージを受けていたのですね。

バッグが擦れる場面をアップしてみました。

【バッグが擦れる場面】

・外出・帰宅時の玄関のドアや壁

・満員電車やバスなどの人や物との接触

・床にバッグを置いた時

・自転車のかごの出し入れ・・・案外このケースが一番多そう。

まず最初に、バッグの汚れを確認して綺麗にする作業が必要。

このバッグはとても綺麗になっていましたが、一応お湯でよく絞ったタオルハンカチなどでひと通り拭いてあげました。

擦れの修理で思う、新品の格安バッグよりも中古の高級バッグが価値あり
補修に使用のクリーム(黒):「サフィール:レノベーティングカラークリーム」という有名なクリーム。

この黒いクリームを擦れた箇所に少量ずつ塗って、薄くのばしやわらかい布でやさしくこすってなじませます。

擦れの修理で思う、新品の格安バッグよりも中古の高級バッグが価値あり
手袋は「ダイソー」様のお品。 やわらかい布は、ブランドバッグの保管袋のはぎれ。

こんなふうに、手袋をして手に塗料が付くのを防ぎます。

塗料を塗りのばす時には、このふかふかした、ブランドバッグの保存袋だった不織布のはぎれを切って使っています。

そして、補色できたら次に今回行ったことがあります。

実は、前から気にはなっていたのですが、この塗料事態はツヤがあるものの、塗った後のバッグがどうもツヤが出ていないのです。

あくまで、補色作用のみに作られた塗料ということなのかも。。

擦れの修理で思う、新品の格安バッグよりも中古の高級バッグが価値あり
手の指のすぐ上の箇所のツヤのなさ:このクリームだけではツヤ出しまでは無理。

ということで、次に、私が自己判断でした作業をご紹介したいと思います。

擦れの修理で思う、新品の格安バッグよりも中古の高級バッグが価値あり
靴用の艶出し保革保革リキッド:「KNIGHT:コロンブス社製」のムショクという透明色。

こちらの商品は、本来靴専用です。

もちろん、この黒色バージョンも持っています。

しかし、「コロンブス」様のサイトでは靴用で「バッグには不可」となっています。

理由は、色移りがあるので洋服に付く可能性があるからだそうです。

私も、このことは今回初めて知りましたが、今までも靴にしか使用していませんでした。

ただ、ムショクの色であれば、少し使ってしまおうと試みたのが今回です。

確かにバッグは黒ですが、黒色を使わずにあえてムショク透明を使いツヤのない部分に塗りました。

結果は概ね成功です。

擦れの修理で思う、新品の格安バッグよりも中古の高級バッグが価値あり
靴用のツヤ出し液体クリームのムショクを塗布した後の複数の角部分の様子。

見づらいので4箇所中3箇所撮影してみました、多少ツヤが出たのが分かります。

そして、今一度全体をじーっとチェック。

すると、おやおや白い壁の塗料が付いたのか、点々に白くついたものが見られます。

クリームで落ち切らなかったのか見逃したのか。。

そこで、油性のマジックの細い方で、ちょんちょんと補色しました。マジックは、あくまでちょんちょんと小さめに使うのが目立たないです。

大きく塗りつぶすのは素材も変化してしまうので決して良くないと思います。

擦れの修理で思う、新品の格安バッグよりも中古の高級バッグが価値あり
油性のマジックでちょんちょんと色を補色します。

全体がぴかぴかになりました。

擦れの修理で思う、新品の格安バッグよりも中古の高級バッグが価値あり
補色完成:新古品みたいな綺麗さ。これなら今後新しい気持ちで使っていけそう♪。

あまり、中古感とは感じられませんね。

元の良質さが活きているのだと思います。

シンプルで流行が無かったからこそ、何十年も経過していると思われる現在も持持つ気持ちになったのだと思います。

何も新品を選ばなくてもこれで十分であり、自分でお手入れすることに対してそれほどためらいを感じなくても良いのが中古品の「気さくさ」です。

あとがき

古いものでも、しっかり作ってあったり、ある程度の高級な素材のバッグであれば、まだまだ今後も気持ちよく使っていけるバッグになる可能性があるということに大変感動しました。

その時だけの使い捨ての廉価なバッグよりも、同じ値段、もしくはそれ以下のはるかに安い値段の古き良きお品を見つければ、もうこれは大変有意義なことです。

あともう1つ、ヴィンテージハイブランドバッグに関しては、内張りの劣化でリフォームに苦労します。

そうした長く使えるものではない状態になるものを新品で何十万円ものお値段を付けるということへはかなり不満があります。

それでもお直しをして劣化を取り除き今後こそは一生物にするのだと思うようなバッグだけはリフォーム屋さんへお願いすることもあります。

それを考えると特にハイブランドではないこの度のような本革レザーバッグには、決してそんなことが起こっていないことも事実。

ハイブランドに目を向ける人々の評価の観点にはほとほと呆れます。

こうした目立たないけれどもちゃんと作ってあるバッグにも一度目を向けてみて下さいませ。

その時に、長い年月を見越した配慮が感じられるユーザーを思いやった「気持ち」が感じられると思います。

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