まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
同素材シリーズという企画を自身で立てて、順に違うデザインを製作していっています。
同じ生地で作ることで、デザインの違いの比較がしやすくなるのでとても良い研究になると思い考えた企画です。
このたびは、5デザイン中の4デザイン目を作り始めたところです。ミニボストンショルダーバッグです。
ミニボストン型を考案したきっかけはメンズから
もともとバッグは、大昔は男性特有の持ち物でした。
洋服の定番デザインの多くもメンズ専用であることが起源であることも多いのです。
ある日、ふと街角ですれ違ったおじさんの「中身たっぷりポーチ」を目にしたことがあります。
ちょうどファスナーを開けて中を見ている場面ですれ違いました。
そのポーチは立体的で、とても使い易そうでした。
あれが可愛い柄であれば。。。などとアレンジしたのがこのたびのミニボストン型になります。
もとは、メンズタイプのポーチにちょんと取っ手が付いたようなミニバッグデザインからの着想になります。
ショルダータブの付け位置
ショルダータブの付け位置をじっくり考えてみました。
ポイントは、1)使いやすさ 2)見栄えの美しさ、2)取り付けやすさ の3点。
やはり、なんと言ってもユーザー様の使いやすさを考えた位置でしょう。
サイドにタブを付けると、ファスナーがたっぷりと開く仕様にするには限界が出来てしまいます。
なぜなら、タブが下の方過ぎるとバッグがひっくり返ってしまうから、半分より上寄りに付けなければならない制約ができるからです。
これは物理的な現象でとても大切です。
昔、何も考えずに、思いっきりバッグがひっくり返るようなものを作ってしまった経験済なのです(^_^;)。
そうすると、サイドに取り付ける一般的なイメージをやめました。
そして、前後の面の対角線の位置にDカンタブを挟み込むという仕様に決定。
2)の見栄えの美しさを出すには、まっすぐに取り付けるということから、てっぺんのカーブのラインの中でも水平な位置を選ぶことです。
そしてこれは、3)の取り付けやすさにもなります。まっすぐは正確に縫い付け易いです。
タブをカーブの位置に取り付けることは実際使う時も不安定ですし、見栄えもすっきりしません。そして、カーブに縫うなどということをしたところで本体のラインも崩れてしまいがちです。
さらには、ショルダーが内側に寄った感じではバッグがくるくる回ってしまい、これまた使い勝手が悪いことに起因します。
よって、そういった消去法からも、てっぺんに取り付ける場合にということにはなりますが、その場合には、なるべく端っこ寄りでありながら水平な位置となるとだいたい場所が決まってきました。
タブの根本の長さの調整
以前はタブの型紙を7.5cmx5cmにしていましたが、縦の長さを変更の5cmx5cmです。
ここ最近取っ手をアイレットカン仕様に切り替えました。
そうすると、根っこの部分がアイレットカン取り付けにおいて、穴を開ける時に影響したり邪魔したりすることがあります。
これは、とてもまずいことで、アイレットカンが不安定に取り付けられる要因になりかねません。
もし、アイレットカンが不安定に取り付けて、最初は気づかなくても使っていくうちにポンと外れてしまうようなことがあるかもしれません。
もともと水平にきちんと取り付けておかなければ、丈夫なアイレットカンでも外れた際には、ダメなパーツだと思われてしまいます。
それがタブの根本が当たったことが原因だとはなかなかバッグを作る人でない限り考えにくいものです。
よってそういう信頼を失うことが起こらないように、根本がすっきりしていて余分なものがアイレットに影響しないようにと言う変更です。
あとがき
今回は前半の部分だけですので、まだ出来上がってはいないです。
ボストン型はカーブが美しいと、愛着がわくデザインだと思います。
最初の考案のきっかけであったおじさんのセカンドバッグは、もっと四角い感じでしたので、そこからはだいぶイメージが離れていきました。
ただ、とても表現しにくいのですが、「コンパクトである愛らしさ」という点がおじさんのお持ちのバッグにも合ったのです。
たとえ、シンプルな無地で作られたナイロン製のメンズタイプであっても、今回のようなマルチカラーの花柄ジャガードであっても同じように感じられたのです。
もしかして、私がヒントを得たおじさんのバッグからは、その「かわいらしさ」を引用したのかもしれません(^-^)。