ルーツは同じコランダム、作りの良いプチペンダントの段差重ね付けで繰り広げるサファイアとルビーの絡み【557】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ペンダントの重ね付けにはいろんな効果が見込まれます。

①華やかさ②躍動感③立体感。。

このたびは、王道の宝石であるルビーとサファイアの同時付けのご提案をさせていただきたいと思います。

そこには時々混じるダイヤモンドや他の第3の色の存在も効果的です。

決して大ぶりなダイナミックなものではなくても、小さいサイズながら作りがしっかりしたものを見極めるということも同時に重要事項としてお伝えしたいと思います。

小さくても台に厚みがある「裏側」を見る重要性

このたびご紹介しますルビーとサファイアの小さなペンダントの前に本当の初期のものがありました。

2020年7月のレンタルジュエリースタート時のものです。

ここからの変化が後口のお写真になりますので、興味深く比較してみて下さいませ。

前口:1cm周辺の小粒でありいずれも基本的な作りが同じ2点です。

その後、2021年4月にレベルアップにより、下の写真のようにトップを変更しています。

パイプロープの長さも差を付け、空間の雰囲気を変えていきました↓。

後口:写真に分かりやすく映っていますが、この銀色の中でルビーのトップだけPT900台。それ以外はK18WG。

同じ銀色でもプラチナは突き抜けた白っぽさがあることをこの写真で理解できます。

それなのに私は、PT900に対してK18WGのチェーンを付けていたのです(^_^;)。

しかし、それにも理由があり、サファイアの方とチェーンをそろえることの意味を考えた末のこと。

その後、PT850のチェーンを探していたところでセット組廃止を決めました。

ちょっと話は中核から逸れましたが、このルビーもサファイアも台の作りが実は豪華です。

そして厚みもちゃんとあることが裏面を見ると分かるのです。

それでもトップは小粒のチャームのような類のプチペンダントトップなのです。

パイプロープチェーンでボリュームを出すことで、装いの遠目に映るジュエリーの影を目立つようにしています。

以前のペンダントトップからは、同じ小粒でも後口の方がはっきりとしたフォルムです。

3点セット:ブレスは1ctのダイヤモンドテニスブレス、リングは個性的な花柄のV字。
〇ブレスレット:PT850製の3mm強のやや巾広ブレス。柄が入っていてデザイン性があり。
〇リング:K18WG台。ルビー、サファイア、ダイヤモンド、ピンクトルマリン、グリーンガーネット、12.5号。

デコパージュみたいな設置の花柄が素敵です。

リングの中に入るルビーとサファイアはペンダントとリンク。

V字リングの柄とブレスレットの巾広の6mm程や柄がどことなくマッチ。

そんな風に相性のある部分の関連付けで決めていった組み合わせでした。

あとがき

その後なのですが、上の写真の組み合わせに登場するすべてのアイテムが2022年をもって「本物志向のレンタルジュエリー」のラインナップから廃止に至りました。

それは、どのアイテムにもボリューム感がある1点ずつにするようスタイルを変えていったからです。

それでもこの時のこの組み合わせの段階を通らずしてその後の改良の思い付きはありませんでしたので、貴重な期間でした。

ラインナップもその後の見直しとか考え方の変化によって変遷があります。

それが事業者の自然な気持ちの表れでありずっと同じではないのです。

その時々の価値も後から考えると間違いなく感じていましたし、その時の渾身の組み合わせだったのでした。

ルビーとサファイアを同時付けすることは、トリコロールカラーになるというおしゃれ感もありますが、色に関することだけではありません。

冒頭でお伝えしましたように、かつては同じ鉱物「コランダム」であった同じ「生まれ」の2つのストーンなのです。

そうして、再び一緒に段差の上下で付けてあげることに「ロマン」を感じるのです(^-^)。

ヴィンテージものは地金が厚い、ゴールドのたっぷりな地金のおかげで一粒サファイアデザインが華やかなリング【504】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ヴィンテージの定義はおよそ30年を超えた頃からそう呼ぶものだということ。

アンティークは100年以上でないとなかなかそのような資格が得られないもの。

貴金属ジュエリーに関しては、天然金属なので新品磨きや仕上げをしてもらったお品はピカピカでいつの時代の物かなかなか分からないはずなのですが。。

しかし、実際はなんとなく分かるものです。

それほど流行などが激しくあるわけでもないジュエリーアイテムでもヴィンテージらしい面影があるものなのです。

このたびは、そのような年代物の様相が素敵に現れた18金イエローゴールドのリングをご紹介したいと思います。

ヴィンテージ物の判断の基準の1つは、厚みのある地金使い

多少デザインのどこかにヴィンテージらしさがあります。

むしろ地金の使う分量を見ると年代の予想もつきやすいです。

地金高騰の2023年現在に製造されたジュエリーとの比較では、昭和時代のお品物は断然地金が厚く作られているものが豊富です。

いろいろな古いリングを質屋様などで拝見させていただきまして、そのように実感しています。

宝石よりもむしろ地金は正直にその時代を反映しているところがありそうです。

地金の価格の上昇に伴う材料の入手のしにくさなどが絡んだ諸事情から、ここ最近の新しく製造されるお品は全体的に薄っぺらいのです。

リングの指にはめる輪の部分だけでも地金をおしみなく使ってあるもの、そうでないものが分かることもあります。

そういった読みから、この度ご紹介のリングは、厚みあるしっかり感が特徴で、実際にずっしりと重みもあり、ヴィンテージらしい様相をしていると言えます。

ダイヤモンドxサファイアコンビのリング:台はK18YG。絞りデザイン。地金の厚みが特に正面に感じられます。

なかなかスタイリッシュなX型が表現されたデザイン。

正面の左右にお花のような柄でダイヤモンドがセッティング。

3点セット:ネックレスとリングとでサファイアとダイヤモンドがリンク。ブレスの形はネックレスにリンク。

抽象的で合わせやすいマーキスカットモチーフを意識したセットになりました。

マーキスカットの「マーキス」は「侯爵:こうしゃく」のこと。

侯爵という地位は、かつてのフランス、王政における貴族達の反映の時代では「公爵の下位、伯爵の上位」の位置付けです。

ただ、この形のジュエリーを身に付けたルイ15世の公妾(こうしょう)のポンパドール夫人に由来があります。

この夫人がよくこのアーモンド形のジュエリーを付けていた、この時代に流行していたことから。

ポンパドール夫人は大変影響力のある女性だったのです。

あとがき

現在は薄いデザインが軽やかで美しいのだというような傾向もありますが、雑誌やメディアの煽りもあるので、本当は何が素敵なのかを自分でよく好みを判断したいものです。

ペラペラの美しさももちろんありますが、ちぎれやすかったりなどの強度は大丈夫なのか、小さくてもしっかりしている、ずっしりと重みがあるなど、多方面から見た慎重な選び方をお勧めしたいです。

このたびのリングのように厚みがちゃんとあるところには「正直さ」が見えてきます。

これくらいはリングには地金は使うものだというメッセージのように感じるほどです。

謳い文句や流行を100%信用し過ぎず、実際に手に取った重みなど人間が感じるその直感のようなものを大切に。

ジュエリー購入は本来見て手に取ってということが一番望ましいのではないでしょうか(^-^)。

その見た目のグラデーションの5房のストーンが物語るサファイアの鉱物ストーリー【488】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

サファイアという天然石のイメージはネイビーカラーという方が大半でしょうか。

実は、サファイアはカラフルな色の展開があるストーンなのです。

この度ご紹介するピンクサファイアのグラデーションのペンダントは、サファイアにはなぜ色の展開があるのかということを物語るヒントのようなメッセージが入る素敵なジュエリーなのです。

元はコランダム、その後の物質の混じりによりルビーになった赤、そうはならなかったピンクサファイアの分岐点

ピンクサファイアのペンダントトップ:5房が濃淡で並んだ配置が素敵。台はK18YG。

この濃淡の配置は奥深いメッセージがあるように思えます。

それは、サファイアが鉱物から成り立つ様子を知るとヒントが見えるからです。

サファイアとルビーの元は、共通のコランダムという透明の鉱物が土の中で出来上がります。

そうして、その後その透明に物質が混じり、片方は真っ赤なルビーへ、もう片方はブルーのサファイアや黄色、グリーン、オレンジなどへ色が変化しまるで進化の用に枝分かれします。

その中で、ルビーになり損ねた色が完全に真っ赤になり切らなかったのが、ピンクサファイアです。

そんなことを知るととてもロマンチックな気持ちになりますね。

このペンダントの濃淡は、一番薄い色がほぼコランダムの状態に近いと思わせてくれ、そこからピンクサファイアへ成り立っていく「段階」のようなものを表したメッセージのようだと私は受け取っています。

本当の事は、製作者様本人のみが知るところ。

ただ出来上がった品物からはそんな風にサファイアそのものの成り立ちの1ストーリーを教えてくれているような気がします。

物言わぬ宝石がメッセージを伝えることがとても素敵です。

この房のモチーフはあまりクセが無いので、ブレスとかリングも合わせやすいかもしれません。

その一方で、何でも合ってしまうからこそ、かえって個性を出しにくく悩むのかもしれません。

あとがき

サファイアというのは、元はコランダムという鉱物であったところから、「ルビー」、「ルビー以外」のこの「ルビー以外」のものの総称です。

よくマルチカラーとしてサファイアだらけで装飾されているマルチ宝石も多いですが、あれも実はやみくもにカラーストーンを集めたものではないところにサファイア哲学なるものがあると見ています。

表面的な装飾品であると映りがちな宝石ですが、手間をかけて丹念に製作されるからこそ、そこに無言のメッセージが入れ込まれることは多々あると思います。

もし、ジュエリーに興味がわいた際には、品物を購入する以前に、鉱物について知る、歴史を知ることも良いと思います。

そうすると、今までの好みが変わってきたり、購入したい宝石の種類が変わってきたりとなにかしら影響力をいただくものです(^-^)。