カーテン地/インテリア地の幅広生地にご注目あれ!ハンドメイドエコバッグの支えとなる支柱と取っ手の一つなぎの実現【218】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

番号が少し前の記事の【216】でエコバッグをスーツ姿のようなきちんとした格好に合うものに考案した素材とモデルで1点初製作致しました。

何しろ初製作だったので課題点はありましたが、1つ生地選びのヒントになるような重要なポイントがございました。

「どんな分野の生地で支柱の長いエコバッグが作りやすいのか」というお話を致します。

【216】で製作しましたサンプルの支柱部分に着目いただいて、これが実は逆U字に長い一繋ぎになっていることをご確認いただけたらと思います。

支柱(しちゅう)は、1つなぎが望ましい。→横裁断の方がコスパが良いので生地幅めいっぱいこのパーツに使用。

バッグの長さ40cmの左右合計の80cmに加えて取っ手の十分な長さを見るとさらに60-65cmプラス、縫い代も含めると合計140-150cm程の生地の長さが必要です。

そうなると生地幅が112cmのようなプリント物の多くは除外されていきます。

ハギ目を入れねばこのモデルが作れないということに。。

長い支柱パーツを一繋ぎで裁断する場合のマーキング

支柱(しちゅう)と私は呼んでいますが、正式な名称がどうも分からず。

もともとメンズのブリーフケースのデザインに多く見られたものだったのでその辺りを探っているのですが、情報は入手出来ていません(^_^;)。

ところで、この支柱はとても長く、写真でもご覧いただけます通り逆Uの字に一続きなのです。

とても長い生地が必要なパーツなのです。

これを狭い生地の幅の110cmとか120cmで横向きに裁断しようとすると継ぎ目を作らざるを得ません。

現在の仕様では継ぎ目がどうしても目に映るので、やはり一続きであることをとりあえず優先。

そうすると幅広の生地の横幅をめいいっぱい利用するということに至ったわけです。

もちろん縦向きに必要な分量存分にとることもできますが、生地の使い方が非常に効率が悪く、量産でない1点物志向で作りたい場合は不向き。

支柱を本来の縦向きに裁断したらどのくらいもったいないのかをマーキングで示してみます。

1)支柱横向き(現行の並べ方):140cm幅以上の生地なら効率的に利用できます。・・・用尺1m以下。

柄が入るジャガードやプリントの場合、どうしても横向きの長い支柱に現れる柄は横向きに出てしまうことがデメリットです。

それでも気にならない、むしろそれでよいケースなのかは、柄の種類や趣味嗜好も関わってきますね。

無地であれば、断然上記の裁断の仕方をお勧めしたいのです。

しかし、現実のところ人気生地はプリント物だと見ています。

一度多くの方が好んでおられると想像する110cm幅程度しか生地幅が無いプリント物のマーキングもシュミレーションしてみました↓。

1)支柱縦向き(シングル幅用):110cm幅程度の綿プリント生地は生地が大きく余ります・・・用尺1.9m。

支柱が縦向きに裁断できるものの、スペースがもったいないですね。

では、そのもったいなさの改善を兼ね、プチ量産ということで、2点同じ品物を製作すると仮定したマーキングをやってみました↓。

3)支柱縦向き(シングル幅用/量産用):隙間は解消されていますが・・・用尺2.4m。

2)で生地を多く余らせることをするくらいなら。。と3)に至る考え方は、「量産品を製造するビジネス」的な考え方。

エコバッグが大量生産され、間違っても1点物のエコバッグがあまり作られない理由をここに見通すことができます。

ここで私の考えをまとめたいと思います↓。

個人やプチ事業者が「同じ物を複数作る」というのは、ある程度その品物の価値が決まってきます。

行く末はビジネス色が入り込んだ量産品の考え方です。

大手企業の大量品に対して、2点作ったところで到底勝ち目はなく、その点で負けが決まります。

勝ち負けではないとは言え、実際はネット上に写真が同時に並ぶのは、競争以外に何でしょうか。

ということはですっ!、1点だけ作った方がそのバッグの価値は高いです。

ここに、本当の意味の品物の価値がただ金銭的な材料配分だけで決まるのかというところを本気で考えるヒントがあると見ています。

長い支柱が必要なエコバッグに選んだ幅広生地x7選のご紹介

では、今回エコバッグを1)の1点物志向で作ろうと集めた7点生地をご紹介したいと思います。

今後これらの生地で実際にエコバッグを作っていきますが、最初の生地選びというのも貴重な場面。

どうぞこの機会にその美しさをご覧くださいね。

「スーツに合うエコバッグ」というコンセプトなので、そんなイメージの生地です。

①カーテン地:生地名不明、ポリエステル/100%、日本製。モカグレー色。・・・ブツブツの凹凸感が特徴。
②カーテン地:ドレープカーテン地、ポリエステル/100%、ベルギー製。黒。・・・裏面は、シルバーグレー。
②カーテン地:2級遮光ドレープカーテン地、ポリエステル/100%、日本製。黒。湾曲したストライプとツヤ。
④インテリアカバー地:コットンヘリンボン、綿/100%、日本製。もともと布団のカバーなどに向けられた生地。
⑤カーテン地:生地名不明、ポリエステル/100%、日本製。白。レースカーテン地、薔薇ジャカードが美しい。
⑥カーテン地:生地名不明。ポリエステル/100%、日本製。かわいいボタニカル花柄の無彩色ジャカードです。
⑤カーテン地:生地名不明、ポリエステル/100%、日本製。抑えめな朱色。ピンドット柄はジャカード。

以上、7点の新着生地のご紹介でした。

今後完成したバッグの様子を1点ずつ記事投稿してまいりますので、どうぞお楽しみに(^-^)。

あとがき

さて、こんな風に、生地幅としては一般的ではないインテリア地の分野を中心になんとか幅広の140cm以上の生地を探してとりあえずエコバッグを一繋ぎの支柱で作っていきます。

ただ、ここでまだ未解決の事があります。

ゆくゆく、こうしたエコバッグは、「自身で作る文化」というのを広げたい夢があり、その場合好みの生地を自分で探すことになります。

多くの方が、好きなプリント柄のシングル幅と呼ばれる、綿/100%のブロード辺りで選ばれると思うのです。

実際に生地屋さんでもこの110cm程度の幅の生地が大半です。

その事実をもっと今後追求していきます。

実は、当ブログも、最初の投稿である2020年9月19日から年月を経た、現在2023年11月30日に記事投稿の「リライト」として、過去の1つ1つの投稿の記事を手直ししている最中です。

3年もの月日が経過した今、やはりいろいろ製作や考え方にも大きく変化がありまして、現在は、「どんな生地でも作ることができる仕様」へこのエコバッグをモデルチェンジしています。

それが、こちら↓。

一繋ぎの支柱を3等分し、ハギ目をタブで隠しながら縫い付けるモデルへ変更
:ハギ目は強靭に二重縫い。かえってタブがポイントになりかっこよくなりました。

このようにモデルチェンジをして、ほぼどんな生地の幅のものでも対応できる作りになりました。

もう、カーテン地やインテリア地の分野だけの幅広生地に特化しなくてもよくなったのです。

このようにエコバッグの作りが発展できたのも、この時の2020年の最初のマーキングのシュミレーションの考案やカーテン地だけを探す視野の狭さの不満をちゃんとくみとれたからです。

この時の引っ掛かりを素直に、「このままでは広まらないのではないか」ということに目を背けませんでした。

その結果今までの凝り固まった考え方を捨て、新しい考え方を持つことができました。

「継ぎ目を作ることは2流である」という固定観念がどうしても2020年当時は捨てきれませんでした。

が、果たして本当にそうだったのか。。

実はこうも考えられるのです、「継ぎ目をどうしても作らねばならない理由があった」ということ。

これこそが、自身があれこれトライしてみた結果行き着いた「哲学」だったと思います。

それが最も自然な経緯であり偽りのない事実を物語るということになります。

このことをちゃんとご説明して、一繋ぎと変わらぬ強度を追求してあれば、何も問題はないと。

むしろ、この作りが生まれるまでのあれこれの工夫のストーリーが出来上がったということになります(^-^)。

おしゃれな生地は品質表示に表れる、複雑な記載の品質表示から読み解く素材の織り込みのリアルな構造【197】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

自身が好むマルチカラージャガード。

洋服でも、ハンドメイドバッグ製作の材料である生地チョイスにもたくさん取り入れています。

じっと眺めてしまうようなうっとりする美しさは、その織り込まれた複雑な糸のミックスです。

今回は、このような美しく生地が出来上がるためのその「混率」に焦点を当てました。

混率というのは、「織り込まれたその生地に登場してくる糸の種類と材質の分量配分」ということになります。

このたびは、ジャガードについて、比較的単純な構造の生地例から順にご紹介してまいります。

最後の方になると高級で美しい素材であるがゆえに、複雑な構造に至ります。

じーっと生地をアップで見つめるような視点でお送りしたいと思います。

そして、複雑であっても品質表示と照らし合わせながらその表示の理解の仕方などを今後のお洋服の品質表示などを見る際にも是非お役立ていただければと思っております。

単純な混率

ジャカード織であっても一番シンプルなのは2色程の糸で折り込まれて柄を作っているもの。

単純な綿糸だけで折り込まれた市松ジャガード。おそらく同じ種類の2色の糸かと思われます。

たまたま均等配分の市松柄であることで、表示も単純。

2色に分かれた同じ綿/100%の糸を使って柄を出したこの生地を綿/100%とだけ表現したということになります。

法廷表示としてこの表示の仕方が通過するということになります。

表現はポリエステル/100%とだけシンプルなものですが、基布の糸と柄の糸の種類が全く違います。

2種がたまたま同じポリエステル/100%なのだと判断できます。

この表示は少し親切味に欠けるかなと私は思いました。

「基布:ポリエステル/100%、柄:ポリエステル/100%」と書いてあったら、「うん、うん」と納得できませんか。

ということで、次のような分かりやすい表示がされていることが生地購入者にとってはありがたいということがあります↓。

分かりやすい混率(分離表示)

「消費者庁」様のHPで説明がありますが、各部位別に混率を表す方法です。

このような表示の仕方は、見かけのイメージにぴったり合致して分かりやすいです。

「生地:ポリエステル/100%、柄:ナイロン/100%」の文字を見て、この柄の薄グレーの部分がポリエステル/100%の糸1色でできている、柄の薔薇の花の黒色のつるりとした素材は、ナイロン/100%の糸で柄織りされたものだと理解できます。

ただ、この生地は2種類しか糸が使われていないからこそぱっと見と等しい表現の仕方が可能であったとも言えるのかもしれません。

次からの表示の仕方は、織りこみ、編み込みがより複雑になり、小さな品質表示の枠に収まらなくなるようなミックスタイプの生地の場合になります↓。

複雑な混率(全体表示)

こちらも、「消費者庁」様のHPを参考にさせていただきましたが、「全体表示」は、品質表示に最も多く見かける表現の仕方であると思います。

「いくつかの複数の混率から成り立つ表現を、<質量>の割合で表す方法」とのことです。

全体表示の方法:やや見かけとイメージがつかみにくいです。どうしても面積で考えがちですから。。

ぱっと見、1種の糸だけでできているようにも見えますが、濃淡がありますので、「糸の種類の違いからそのもやもやな美しい感じが出来上がった構造である」という見方をしてみました。

引き続き、こちらも全体表示。

ポリエステルは今まで見てきた生地の特徴から、ツヤがあるかと思います。

テンセルは、色がくすんだようになっていて、さらさらした手触り。

こんなところから柄のどの部分の糸がテンセルやポリエステルなのかということが比較的分かりやすい濃淡ある大花柄です。

分かりにくい全体表示例:幾何柄のブルー系のジャカード織の生地です。

どの辺りがビスコース、どの辺りがポリエステルってなかなかわからないでしょう(^_^;)。

ビスコースとポリエステルのコンビは両方共ツヤのある糸なので、とてもゴージャスになるのですが、ビスコースとポリエステルの違いなど見た目でちっとも分かりません。

そして、これを「分離表示」しようとするとこのような幾何柄の複雑な柄の配置のどこの事を差しているのかさえ表現しにくいものです。

そうすると、おのずと、「全体表示」となるのだと解釈します。

ところで、こんな、全体表示の生地がありました↓。

あくまで予想なのですが、おそらく背景部分の白が綿/100%で、柄の黒の部分が絹/100%。

そうするとこの全体表示の仕方はイメージがわきにくいですね。

前述の薔薇のフロッキーと全く同じ構造の2種の糸が2パーツの柄になっているというもの。

お国柄とも言うのでしょうか、イタリア製と日本製とで表示の仕方が違うという点も興味深いですね。

「パッと見の分かりやすさに重点を置く」のか、「元の原材料である糸に重点を置く」のかで「全体表示」or「分離表示」が決まるのが1つ。

そして、表現し切れる範囲を超えた複雑すぎる多種の糸がミックスされた生地は「全体表示」にせざるを得ないと言えます。

結局はユーザーが分かりやすいかどうかであることを考えると、私としては、「分離表示」で示された日本製のフロッキーの生地に示されたような表示の仕方が結果的に「親切な表示の仕方」だと解釈します。

が、そう単純な生地ばかり出ないのも現実なのです。

イタリア製に多く見られる混率は、美しいがゆえに表現し切れない複雑さを秘めていると理解できます。

品質表示が複雑な生地=こったお品と言って良いでしょう。

これも品質表示の奥深さです。

あとがき

今回は、生地の混率にスポットを当ててみました。

生地の混率をじっくりと見るのは、事業をしている人が大半、もしくはアレルギーを気にする方だと思います。

品質表示をじっくり見るということは、その素材を選ぶかどうかの厳しいジャッジのためにはの重要です。

素材を大切にしている自身がこの後できることとして、いただいた生地の混率情報をきちんと記録し、必ず製造品が完成した暁には購入していただくお客様に伝えていくことです。

作り手の役割として、細かな知る限りの情報を先端のユーザーとなる人へお届けしつくしていくことです。

そうした中で、お客様が混率に興味を持ち、自分で調べたり素材に興味を持っていくきっかけになったりして行き渡る明るいその先が見込まれます。

時には、このような情報をクリアに伝達してくれる製造者に対しても「信用/信頼」が生まれるということも。。

厚手のごわごわした生地は丈夫なイメージながら縫えないことも。。ミシンの限界を現実的に考えたゴブランと相性の良いデザインの考案【195】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回生地の整理整頓を行いました。

時々こうして生地のストックを確認しながら今後の製作を思い浮かべる機会を設けています。

やはり、時を経て考え方も変わるもの。購入時のイメージと現在のイメージとは変化していることも多いです。

面白いのが、表地と考えていた生地が裏地になることも後の考え方の移り変わりで起こってきます。

特に厚手の生地が無意識に敬遠したのか、たくさん残っていたことに驚きました。

厚手の中でもトップクラスのゴブラン生地などはどんなバッグだとスムーズに作れるのかを、過去の重なりによるミシンが通らなかった失敗体験などを交えながらお話してまいります。

気が付いたら残っていたのが厚手の生地だったことの意味

残っている生地の中にある傾向が見られました。

手の込んだバッグを作るのに夢中なところがあって、重なり部分が多くなり、そういった難関部分にもミシンが通りやすい薄手の生地を無意識に先に使っているようでした。

残っている生地の中には、手を付けていないツイード、ゴブラン織りなどがごろごろしていました。

これらは人気のあるとても魅力的な生地であることも間違いなく、何とか活かしていきたいものです。

左上から、ゴブラン織り、ニットの幾何柄ボーダー、ファンシーツイード、モール。。と厚手が勢ぞろい。

これらを、厚手の生地であっても比較的作りやすいデザインでリュックにもなる仕様で1点考えよう、そう決めました。

それも難しい場合は、一重仕立てで作ることも考えていきます。

厚手生地でも作れそうだと考えた裏地付きの入り口が完全密閉されたデザイン

ポイントは、リュックにもなるということと、入り口の口布をフルに本体と縫い付け完全密閉すること。

厚手なので、この口布の縫い付けが一番ミシンのパワーが問われるネックの部分だと思っています。

リュックにするとなると視界から大きく遠ざかるので、セキュリティー性が重要になるからです。

ここを縫いやすいように厚みを軽減する工夫を徹底的にしました。

ここからが、後に当ブログ記事を手直しして付け加えた分。

その後上のデザインに沿ったリュックを製作しました↓。

上のイメージのイラストに結構忠実です。
インテリアの椅子カバーなどの生地ですので、厚みがあり硬いです。スペイン製の綿/100%。
完全密閉が実現。口布を比較的薄手のちりめんでバランスを取りましたので縫えました。

黄色みのコントラストが綺麗です。内部は原色のマルチカラーのストライプのちりめん生地です。

生地が厚すぎて失敗した過去のハンドメイドバッグ

欲を出してしまい、裏地付きにしてして、なんら他の生地と区別も付けずゴブラン生地で作ろうと進めてしまった過去。

2つのバッグでそういった経験をしましたが、2点共に成功とは言えませんでした。

いずれもごわついた厚みや硬さが原因です。

ミニボストンバッグ(失敗):底の口布の重なりが糸が飛んでしまい完全に縫えず。

せっかくここまでほぼ完成の手前まで来たのにもかかわらず、最後の最後の段階で失敗しました。

ミニ巾着バッグ(失敗):ごわつき過ぎて綺麗に巾着が閉まらず。

こうして、過去の失敗作から思うのは、ゴブランが裏地付きの場合は二つ折りまでが限界。

三つ折り以上は、よほどの箇所に限定する仕様にする必要があります。

また、キューッとしぼるような巾着などはゴブランは向かない、角ばったトートバッグのような動きのない複雑なラインが少ないいバッグが向いていることなどが失敗作から得た学びです。

あとがき

動画の中でもゴブラン以外の毛羽立った生地は、意外と厚みがありミシンの縫いに影響があります。

何度かほどいてやり直したこともありますが、やはり限界もあります。

職業用ミシンはパワーがありますので、「硬い生地」でも厚みがそれほどなければうまく縫えます。

問題は「厚みのある生地」ということになりますね。

当然厚みもあり硬い生地は難しく、「ヘビーオンスデニム(25oz程のもの)」なども仕様に限度と工夫を設けることで何とか作っていくということをよく考える必要があります。

ただ、デニムも専用のミシンを購入せねばならないかというと、職業用ミシンの範囲内で十分に作っていくことはできます。

他の普通地と大きく違うことで、糸調子なども大きく変わってきます。

このように、生地を見て糸調子や仕様がイメージできるとどんな素材が来ても「どんと来い」という感じで幅広くいろいろな素材を取り扱えるようになるかと思います。

ご検討を祈ります、何か糸調子などでお困りの際にば、<糸調子>とタイトルにあるブログなりYouTube動画のタイトルの<糸調子>のキーワードから解決の糸口を見つけてみて下さいませ(^-^)。

ハイブランドバッグに使われているようなレベルの高い金属パーツを自社ホームページ内で販売のお店で見つけた記録【187】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグを製作するにあたって一流ブランド品のバッグは大変学ぶべきことがたくさんあります。

多くは語らずとも、そのお品の表面に意志や姿勢がある程度見られるものです。

今回の記事は、ここ最近なかなか見つからず探していたハンドメイドバッグに取り付けるかっこいいチェーンを探してようやく見つかったお話です。

なかなか良いのが見つからなかったというのは、そもそも良い物を目にしたことがあったため、それと比べているからそういったジャッジになるわけです。

知らないうちにハイブランドバッグの影響を受けているのです。

ハイブランドバッグに使われていた金具の高級感

おしゃれにコーデしたい、バッグは、無地・柄・それとも・・・

「プラダ」様のナイロンバッグ:小物合わせに悩む紺ベースのお洋服にとても合います。

このようなバッグを以前持っていました。

個々のサイドの部分にゴールドのパーツ金具が使われているのが見えます。

しっかり見てみると、小さめでも非常に厚みがありずっしりと重い上々のお品。

このちょっとしたパーツの、Dカンやナスカンは、上質の物なのかよくあるみんなが使っているようなものなのかでバッグの見た目の高級感がぐんと変わります。

ハイブランドバッグに付いている金具なので「やはり」と納得。

パーツが良質な作りがしてあるとその部分がアクセントにもなります。

本体のおしゃれな素材や高級感あるバッグに付いているからこその効果も増しています。

自社ホームページで自社製造の厚みのある金属パーツを販売されているメーカー様「MK PLUS」様の発見

附属品などは、大手販売サイトでいろんな商品を見比べながら購入しがち。

しかし、類似品が多くわずかな価格の違いだけです。

キューブ型バッグ用のチェーン探しをしている際にあることに気づきます。

自社サイトのホームページでひっそりと良質なお品を販売されているメーカー様があるようだと。

以前にもそれは経験したことがありました。

たどり着いたきっかけは画像から探していくという方法です。

この方法をよくネット検索で何か欲しいものを積極的に自ら探していく時に使います。

そうすると変な枠にとらわれずほしいものが希望に近い形で見つかることが多いのです。

このように見つけたお品は、だいたい自社のホームページ内で販売している会社様です。

商品が大量製造っぽくなくて、いかにも1つずつ丁寧に作られた感じです。

大手販売サイトにも出品しているが、自社ホームページも持っていて、そこでも買えるという会社もあります。

そして、冒頭のハイブランドバッグのようなパーツに近いような厚みのある良質なパーツを見つけることができました。

そのお店は、「MK PLUS」様というパーツ屋さんです。

チェーンもあるし、それにともなう接続用の丸カン、ナスカンなども結構展開も豊富でいろいろありました。

届いたお品のナスカンの質を以前によくある一般的なナスカンと比べますと、かなり手で触った感じの質感が違いました。

ちょっとしたことなのですけれど、これが高級感の違いの1つです。

チェーン取り付けの難しさとキューブ型デザインのデザイン変更が必要な隙間部分

リントン素材のキューブ型バッグがまだショルダー無しの状態で待機中でしたので、そこへ取り付けました。

私なりに工夫した3wayです。「ハンドバッグ」「ショルダーバッグ」「リュック」と3種の方法で使い分けができる、個性ある立方体のデザインです。

まずは、何もショルダー無しの状態です。バニティ風でコロンとした感じ。
リュック仕様:チェーンの長さが1m。この立体感からは、1mほどが丁度良いです。
ショルダー仕様:リュックの状態からナスカンを取り外しそのままサイドのDカンへ付け直すだけ。

チェーンの取り付けは簡単ではありませんでした。

それでも一応使える物にはなったのですが、チェーンを付けてみて分かったこと。

それは、サイドの隙間です。

これは、次作るとすればこの隙間を必ず埋める必要があると思いました。

案としては、キャラメル箱のようなタブを付けて隙間を解消する方法です。

生地が引っ張られててっぺんが上に上がることでサイドの隙間が空いてしまうわけですが、そこにタブが設置されていると空いてもタブが覆ってくれると見込んでいます。

そう考えるとたやすく作ってしまった立方体ですが、いやはやまだまだ奥が深い。

作ってみて物理的な動きでやっと分かることもあるのです。

あとがき

リントンバッグは、以前にも本体のバッグを作った時に書いたかもしれませんが、カジュアルです。

このぱさっとした生地の質感がそう思わせるのだと思います。

そして、格子状の柄が断然多いリントン生地。キューブデザインとの相性は良いと思いました。

正面の蓋がまだちょっと弱々しいので、ここにハード厚芯を入れるなどしてびしっとさせて改良できると思っています。

今回は、あまり実用的であるとは思えないキューブ型ですが、ここからの引用として、直方体でボトルショルダーなどは全く同じ仕様で行けると思います。

よって、角張ったバッグの作り方例にはなったかもしれませんね(^_^;)。

雨対策ができる素材に関する疑問をクリアにしていきたい、①PVCとはどんな見た目か②合成皮革と人工皮革の違い③はっ水加工は劣化するのかの解明【179】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

本革(ほんがわ)がとても好きな私は、フェイクレザーの部類である、合成皮革とか人工皮革というものはどうも見劣りするように思えてほとんど手を付けません。

ただ、今まで一度だけ、「雨の日シリーズ」というハンドメイドリュックの製作を企画をした時に、雨をしのぐ役割というものが、本革には十分に兼ね備えていない性質だったので、合皮やPVCに活躍してもらいました。

この経験は大変貴重でした。

はなっから取り扱わないと決めつけずに、一度作ってみて自分でその思うところを感じてみました。

結果、雨の日に限って言えば、合皮やPVCはいずれ劣化すると分かってはいても、大変な優れものなのです。

こんな風に思えたのも実際に生地を手にして、製作してみたからです。

そして意外なのは、なかなか良い出来栄えになることです。

何かふんわりとした立体感があるのです。

これはPVCの風合いというか性質のたまもの。あながちPVCが必ずしも劣化の性質を持った100%悪い素材であるとは言い切れません。

とは言え、PVC混入の素材は、生地を空気に触れさせた瞬間から劣化が始まりますので、そんなリスクを伴う製作でした。

ただ、PVCも3年くらいまではほぼそのままだと思います。

その後からが10年までの間に徐々にひび割れたりしていくのです。

PVCだけでできているバッグの発見と合皮(合成皮革)に組み込まれることが多いPVCの存在について

私自信もこれまでそうだったのですけれど、何か本革以外の物をやたら、PVCだと呼んでしまったり、「PVC等の合皮類」と明らかに混同してしまった使い方をした時もあったかと思います(^_^;)。

今回、私はそのあたりをきちんとひも解こうと、YouTube発信の中のお話に備えて準備した調べによって区別をしっかりすることに努めました。

まず、PVCと合皮の違いという点は、その違いということをテーマにすること自体少しおかしなことなのかもしれません。

違うも何も、そもそも作りが違うのです。

分かりやすく、PVCだけでできたバッグと合皮でできたバッグという比べ方にしてみましょう。

PVCというのは、「ポリ塩化ビニール」を英語で表記した頭文字です。

見かけから分かりやすく言うところの、ビニールのような透け気味な素材です。

子供用のプールの時の透明っぽいバッグなどがそれにあたります。

あれは、純粋にPVC製と言ってよいです。

見かけが透明っぽくて分かりやすい様相をしています、こんな風に↓。。

「ダイソー」様で見つけた、材質が「塩化ビニール樹脂」と記載の、いわゆるポリ塩化ビニール製の透明バッグ。

タイトルの、「①PVCとはどんな見た目か」の答えがこのお写真で正解です↑。

これがまさに子供のプールバッグの素材に一致します。

これはこれで手にしてみるとかわいくてさわやかな雰囲気があります。

今この時点で将来何年後かにこれがバリバリに劣化するなどとは想像もつきませんね。

一方、合皮というのは、基布(きふ)という土台の生地があって、その上に合成樹脂と呼ばれるプラスチック系の薬のようなものを塗布してある作り、つまり2種の素材の合体の2重構造が合皮です。

混同しやすいのは、この二重構造の上に塗る合成樹脂が、ポリウレタンの時もあるし、前述のPVCである時も。。

その点が混同の原因かもしれません。

PVCを使った合皮というものも、ついでにPVCだ、と呼んでしまっているのが現実のようです。

しかし、構造をしっかり把握すると、ただのPVCだけでできているわけではないことが、裏返した時の基布が存在するのを見たときにそれが証明されるのです。

そう考えると、世の中の大半の素材は合皮の方が多いということではないでしょうか。

むしろPVCだけでできた子供のプールバッグのような素材はレアです。

ある一定の箇所には多く存在するのかもしれないし、ニーズもあるのかもしれませんが、全体で見てみると、はるかに合皮の2重構造の作りの生地の方が多いと言えます。

合成皮革と人口皮革の違いはどこにあるのか

次は、合皮と人皮の違いをやってみます。

これは、上述の2重構造が理解できていれば、簡単です。

二重構造の基布が、織物か不織布か、それだけです。

基布が織物の綿などの場合は、「合成皮革」、基布が不織布の場合は「人工皮革」というように、基布の違いで呼び名が変わるだけです。

ということで、タイトルの「②合成皮革と人工皮革の違い」の答えが以上です。

それにしても、「皮革」という言葉を使っているにもかかわらず、ちっとも本革レザーが登場することがありません。

これも紛らわしい呼び名のままでいることがいろんな混同を招く原因だと思っています。

合皮の基布の上にのる物質は必ずしもPVCだけではない、バラエティーに富むものであること

さて、合皮の例で基布の上にある物質がPVCの場合はこれも合皮の種類の1つであるということをお話しました。

これが、PVCではない場合もあります。ポリウレタンだったり、私達が知らないような名前のコーティング剤だったりすることがあるようです。

ハンドメイドリュックの製作企画<雨の日シリーズ>の時の写真をまとめました↓。

まず、この中で最初の合皮のお話で例に挙げた、基布の上にPVCがのった状態の2重構造でできたPVC混の合皮というのが、上の2点です。

左の椿柄は、基布が綿/100%、そこにPVCが付着させてあります。

偶然にもこの同じ生地で基布だけの綿/100%も入手していたので、写真でその違いを見てみましょう。

綿/100%。この格子状の節の織り目からは、ブッチャーかクラッシュあたりかと考えます。
ツヤがなくて、生地そのまんまです。布だけなので雨を通してしまいます。
上の生地と全く同じ生地を基布にPVCが上に付着してある生地。
ツヤが出ています。これは雨を通しません。その代わり劣化が起こってきます。

ここでお伝えしておきたいのは、基布とペアになったPVCは劣化しますが、なにしろ、基布にぺったりくっついた構造になっているため、この劣化のネタ付きなどの影響が綿/100%にも及びます。

こうして組み合わせた瞬間から、綿/100%の運命も劣化に巻き添えをくらう運命なのです。

よくブランド物の高級バッグのビンテージ物の内貼りに合皮が使われていて劣化している話が飛び交います。

あれもこれと全く同じ構造。基布が綿か何かの素材でその上にPVCかまたそれ以外の劣化するタイプの合成樹脂のたぐいを付着させているので、何十年後かにボロボロになる姿です。

お直しのために私も自分でその部分を取り出したことがありましたが、基布の存在はいずこへ。。というほど上にのっかっていた樹脂の影響を受けて、とんでもないことになっていましたので、それほど影響力のある物質なのですね。

これは一流ブランドバッグの内貼りです。
合皮の上にのっているなんらかの合成樹脂類の物質が経年劣化して、剥がれ落ちてきている様子。

この状態でバッグのモデルから推測のこと、30年程経過しています。

おそらく劣化し始めはもっと前の10-20年くらいから始まっていたことでしょう。

じゃあなぜ、一流ブランド様がこんなことになることを予測もできずにこういう材料を使ってバッグを作ったのか。

最初は、布よりも本革に類似にすることと内側の原価削減で、ただ高級感を出したいためだと思っていました。

けれどよくよく考えるとそれだけではないと思えてきました。

内側を水気の物から守るために防水のような役割を果たす機能としてこの合皮を貼ったのではないか。

そんな風にも思えます。

一流ブランド様であれば、本革を内側にも貼れば良いわけです。

ただ、本革だと水気を浸透してしまい大切な小間物が濡れてしまうから、水に強い合皮をチョイスしたのではないかと。

もし、私が雨の日シリーズをしていなかったらこうは思わなかったです。

革に似た高級感をコストの安い合皮で対応させたとしか考えなかったと思います。

それだけ、合皮には、たとえ数年であっても少なくとも劣化する手前までは防水級の役割があるわけです。

その点は、他の本革や布が太刀打ちできないほどの素晴らしいメリットなのです。

今一度、雨の日シリーズのバッグに戻りますね。

この中で、PVCでないものがのっている合皮が、下の真ん中リボンのリュックです。

これは、「ストライプコーティング」という名前の生地で、基布が綿/100%。

ただ、綿/100%にしては、つるつるです。

その上に二重構造ということで、何かの物質が付着させてあるのですが、物質の名前まで分かりませんでした。

もしかして、PVCなのかもしれないし、他の物質かもしれません。

名前がコーティングというところが特徴です。

ストライプというのは、元の基布の綿/100%がストライプのヘリンボンみたいな柄だからこの名前だと思われます。

もう少し、具体的な生地屋さんからの説明がほしいところです。

残りの黒の水玉は、ナイロンオックス撥水加工という生地で、ナイロン/100%。

私の調べによると、まだ完全に把握はできていない段階ではあるのですが、はっ水加工という名のついたものは、基布のナイロンオックスの上に「フッ素かシリコン」あたりがのったものだとのこと。

フッ素はフライパンでも見られるような、何か途中で使いこむとびらびらとめくれてきて剥がれ落ちる現象が印象的ですね。

そういったことがこのナイロンオックスでは起きたのを見たことがないので、私が思うに、シリコンなのかなあと考えています。

調べによるとシリコンであれば、ほぼ劣化が起こらないとのことなんです。

昔から持っているナイロンのバッグで撥水がかかっていると思われるものも劣化など起こったことが無いですので、これは貴重な構造です。

劣化などわざわざ見たくないし希望しませんものね。

なので、ナイロンオックスのはっ水加工というのは、雨をしのぎつつ、劣化自体も起こらない優れもの。。と、ちょっと待った!。

1つデメリットがあるんです。

はっ水加工という名の付く加工は、最大のデメリットがあるのです。

それは、摩擦によって目には映らないところで加工部分がはがれて、機能を失う日が来るというもの。

これもアイロンをかけることでその熱である程度戻りはすると言われているものの、完全には復活できません。

よって水をしのぐ撥水の威力が限りあるものであるということなんです。

しかし、ナイロン自体がもともと撥水の効果も持ち備えた生地であることから、この寿命を受け入れれば、遠い将来は撥水の効果のないただのナイロンの生地ということを受け入れて使っていくことができます。

もしくは、別で撥水スプレーを自身で施工するということも可能。

劣化したPVC混の合皮などは、使っていくことができなくなるので、それと比べたらずっと持ちたいバッグであればこの方が良いのかなと思うのです。

さて、一番右下の薔薇柄の黒は、ただの綿/100%のサッカー生地に私が強力撥水剤(セラミック入り)の「ceramic pro textile:セラミックプロテキスタイル」というカー用品の車のシートなどの目的のものを塗布したもの。

ものすごい威力の撥水効果が実験で出ました。

ただ、高価なスプレーであること(¥7,000/300ml程度)と、生地によってはすごい量を施工せねば効果が出ないことがあります。

このサッカーという生地もでこぼこしていますので、じょうろで水をシャーッとかけて玉のようにはじくところまで、300mlの1本とさらにもう1本の途中まで使用しました。

そこまでしてでも撥水したい場合は、お気に入りの生地であれば、可能であることの証明を一応したわけです。

人それぞれ価値観がありますので、こうまでしてでも雨もしのぎたいという場合もあるでしょう。

この撥水剤は、たまに使うリュックなら、1年はゆうに撥水威力は保てるかと思います。

ただ、コスパに問題があり(もったいない)、あまり現実的ではないのです。

あとがき

そもそもなのですが、「皮革」というレザー風な言葉を使いながら全く「本革レザー」が使われていないことに驚かれると思います。

知識をある程度持っていないとこの言葉に翻弄されて勘違いして不確かなバッグを購入してしまうことがあります。

このように、合皮というものの構造を知っておくのは、今後の希望のバッグ選びに大いに役立てていただけることかと思います。

私の意見としましては、ここまでいろいろ雨の日用の製作をしてきてなんなのですが、劣化すると分かったものをわざわざ持つこと自体、作ること自体をためらいます。

劣化するのかしないのかに焦点を当てたならば、「本革と布のどちらか」の中でバッグを選びたいのです。

ただ、本革にも一部ポケットなどに合皮が使われていると劣化する部分があるということですから、全体の価格から見たときに、本当にそのお品を購入するべきかどうかを判断することになります。

とにかく、このような性質をあらかじめ知っておくことが、今後きちんと自分の考え方を持ってお買い物をしていく中で一助となればと思います(^-^)。

ミシン屋さんにも推奨していただいたミシン糸の上糸交換が素早くできる裏技【141】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ミシン糸の上糸の交換、下糸の交換につきましては、私のように、表地と裏地にコントラストを効かせて、全く違う色目に選ぶような趣向の製作者には多い場面となります。

この場合に、糸の交換をベタな感じでまともに行うのがやや面倒です。

特に上糸はいろいろな経路をたどって針穴に行き着きます。

そこで、今回お伝えする上糸交換のスムーズな方法があります。

ミシン屋さんもこれを推奨。ロックミシンでさえも同じようにできるとのことです。

上糸交換が素早くできる裏技

上糸のほとんどの部分は、交換前の糸がかかったままにしておき、1か所だけカットします。

そこからがスタートです。

この手の間ほどの10-15cm程を残して交換前の上糸をカットします。
そして、交換後の糸を設置し、先ほどカットした場所で交換前の残った糸とつなげて硬く結びます。
ここでポイントなのですが、結び目は、左右対称の量結びであることです。
そして、もう1つポイントは、硬く結ぶということです。
この写真の糸のようなテトロン系の糸は、スルスルとほぐれてしまうのでぎゅぎゅっと硬く結ぶことが必須です。
結んだら、上糸の針から出ている交換前の糸を優しく引っ張っていくと、
このように結び目がどんどん針穴に向かって移動していきます。
そうすると結び目は針穴の手前で止まります。。
とここまでが、ミシンの直営店さんにお話を伺った際に、
このようなやり方で糸を交換してよい、その方が楽だからとの推奨をしていただきました。
↓この後は、私が実際に経験して自身で判断したことになります。
このように、ハリの真ん中から下部寄り部分を左手の指で固定してあげて、
少しだけ力を入れて右手で結び目のある糸ごと引っ張ります。
針が曲がったりするほど無理矢理引っ張ったり、余計な圧力は禁物です。
ミシンの部品に負担が無いように優しく行うことが必須です。
そうすると、結び目が針の穴を無事通って右側に糸が出て成功です。
最初に結び目をぎゅっとして固くするのは、途中でほどけてしまわないことと、
もう1つ、硬くすることで結び目の玉が小さくなり、針の穴に通りやすくなる効果もあったのです。
そうして、糸が針穴を貫通後、先ほどの結び目を含めた余分な長さをカットして出来上がりです。
なかなかスムーズな方法で時間も短縮できますが、糸の太さはご注意を。
90番、60番、50番あたりなら、テトロン糸はもちろん、スパン糸も良いと思いますが、
30番となると、今回のこの写真は、私が使っているテトロンの30番が限界。
スパンの30番はテトロンよりもはるかに太いので、無理が生じすぎて、この方法はよくありません。
なので、30番以降の太いスパン糸に関しては、針の穴の手前でカットして、
その後は、糸を自分で針穴に通すという2段階式をお勧めします。

私も、スパン糸でも針穴手前までは、このようなやり方でつなぎますが、針穴はスパン糸の30番ではなかなか通りませんし、無理矢理だと、針が曲がったり、ミシンを傷めます。

そこはくれぐれもご注意を。

あとがき

私は、何か糸に愛着があって糸を大事にしています。

マルチカラーが好きであることからも、糸をできる限り生地の色になじませたい、美しく縫いたいという思いがあり、どうしても糸のカラー展開が多くなり、手持ちの糸ストックが多いです。

よって、こういった交換の場面も多かった今までの経験からのお話でした。

糸は、ハンドメイドバッグ作りにおいては「材料」の1つです。

生地も大切ですが、糸も同じレベルで大切だと考えます。

意外に糸の縫いの美しさがバッグのアクセントになっていることが分かります(^-^)。

これからも大切に使っていきたい、エレガントなツヤ感の貴重なテトロンミシン糸30番の崩れにくい収納の仕方【132】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

整理整頓が好きな私です。

お部屋の整理整頓はもはや趣味や特技の1つ。

インテリアも考慮した、整理整頓の仕上がりにきらりとオーラが光るような出来上がりを目指します。

整理整頓は、個人物でも事業物でも差別なく、同等にきちんとしていきたいスタンスでいます。

今回は、ハンドメイドバッグの材料であるミシン糸の整理整頓例です。

ミシン糸はハンドメイドバッグには共通に使う材料であり、当たり前の物品であるからこそ、大切にしたいものです。

整理整頓が行き届かないことで、持ち合わせていることを忘れ、重複した糸の色を複数調達してしまったなどということは避けたいものです。

色のグループに分けることで気持ちよくスムーズに使っていけるような環境づくり、そんなポイントをこの度ご紹介したいと思います。

これまでの糸収納に関する悩み、テトロン糸がすぐにコーンからほどけやすい件の解決策

実は、これまで糸を収納する中で悩みがありました。

私はほとんどがテトロン糸を使用します。スパン糸は割合では2割程度。

高級感あるツヤと細くても丈夫なその性質が、エレガントなものを丈夫に作りたい私の意向にとても合っているのです。

よってほとんどがテトロン糸なわけですが、テトロン糸が寄り集まって互いに重なったりすると問題が起きるのです。

テトロン糸はツルツルなので、すぐに糸のコーンの巻きから外れやすいです。

スパン糸はパサっと毛羽立っているので、何もしなくても糸のコーンに引っ付いていてくれるのです。

この大きな違いにより、テトロン糸の収納に問題を生じさせます。

収納して、糸を探しているうちに糸がぐちゃぐちゃとほつれてくるのです(;’∀’)。

これは困ったもので、変な位置である上の方からほつれると、まとめてたくさん巻き直しせねばならないことがありました。

その対策として、これまで糸ネットをすべての糸にかけていたのですが、それも実際はあまり効果がなかったという結論に達した現在です。

ということで、今回、糸カバーなるネットも取りやめて、もっと密閉されたほつけにくい対策をしようと試みました。

チャック袋のA6にひらめき、きちんと口も閉じればほつれることが回避できる

ネットも頭と底が空いているのでただかぶせるだけでした。

そうすると隣の糸との接触などをきっかけにネットが外れたりして、前と同じように糸がほぐれる事態がたくさん起きていました。

これじゃあ何も変わっていない、と変化が薄かった前回の対策を見直しました。

そこで、ほどよく空間を保ちながらピッタリの糸が入るサイズのケースを考察。。

そして、チャック袋を見つけました。

ポリ袋はネットよりも見つけやすく豊富でエコノミーです。

チャック袋のサイズも大切です。

あまりにぴったりすぎても、これも中で糸がほつける原因に。

適度に隙間があり、ゆったりと無駄のない空間に収納できるようなサイズ、縦17cmx横12cmxマチ無しの規格「A6サイズ」を発見したのです。

A4とかB4などのコピー用紙サイズにしかこれまで目を向けてこなかったサイズ規格。

A6などというサイズがあったこと自体新しい学びでした。

チャック袋:A6サイズ・・・100枚入りなので、これ1パックで手持ちの糸50本強に十分対応できます。
その後増やしていってもその分の袋の数も見込めます、わーい(^o^)丿。

箱はパンダン製のインテリアボックスへ収納

さて、実際にテトロン糸を1点1点チャック袋へ詰め込みます。

もう、コーンの切れ込みに糸をひっかけるという収納はせず。

これは、デメリットもあり、外す時に糸が裂けることが多く、あまり好みません。

よって糸の終わり目はそのままでチャック袋へゆったり収納します。

そして、パンダンボックスへ色別に固めて収納します。

色別の良さというのは、糸が探しやすいところ。

100コーン近くの糸の量を持つと多少糸選びに手間取ることがあります。

そんな場面を少しでも解消するには、ある程度の色のグループにまとめて配置しておくこと。

ピンク、紫、青の寒色系を近く同士に、ベージュ、オレンジ、赤などの暖色系を近く同士になどの工夫も良いでしょう。

そして、私の場合、黒、白を別の箱に、グレー系を多く持っているので、グレー系ばかりの箱を1つもうけました。

少しの割合で持ち合わせていますスパン糸の30番は、スパン糸だけでまとめました。

ということで、全部で5ボックス作りました。

今回のチャック袋A6は、あくまでもテトロン糸のみです。

スパン糸には必要がないので、わざわざ個別に1コーンずつスパン糸をチャック袋に入れる必要はありません。

ほつけないのでわざわざ入れても意味がないからです。

糸の収納が終了しました。チャック袋A6サイズのおかげですっきりとしています。
上から時計回りに、テトロン糸、スパン糸、ロック糸用90番(バニティ)です。

糸ブランドと糸を製造されたメーカー様についての研究ルポ

糸は、バッグを縫うにあたってとてもベースの大切なアイテム。

今回、私はこの整理整頓で、これらの糸がいろいろなメーカー様が製造した糸だということに今更ながら驚きました。

1社では決してない、様々な会社様の糸が同じテトロン糸で存在しているのです。

そのことがとても興味深く思えてきました。

例えば、一番この中で多かった「エースクラウン」、私はエースクラウンという会社があるのかなどという変な勘違いをしていましたが、違いました。

エースクラウンは糸のブランド名。

エースクラウンの糸を製造している会社は、「大貫繊維(株)」様だったことが分かりました。

エースクラウンは王道の糸なので、この名前がかなり目立っていて有名です。

しかし、このエースクラウンの糸を製造している会社さんはどこなのかにスポットを当てたかったのです。

なかなかネットをググっても簡単に答えが見つからず、ある会社様のホームページを発見。

それが大貫繊維様でした。社名の下にエースクラウンという文字が並んでいたので、自社ブランドである証拠です。

確認のため、私はお問い合わせからアプローチ。

そして、快くお返事をいただき、その通り「テイジン社(帝人)」様との共同企画の元、70年間エースクラウンの糸を製造している会社は間違いなく大貫繊維(株)様であるとのことです。

しかも、「ポリエステル糸を一番最初に作った会社」でもあり、ものすごい情報をいただきました。

大貫繊維様、素晴らしいです、ありがとうございます。

そのほか、「グンゼ:グンゼ社」様、「ビニモ:クラレ社」様、「キング:フジックス社」様、「キンバスパン:アズマ社」様、「地球兎(ちきゅううさぎ):ムラガキ社」様が製造だということが、今回の私の持っている糸の内訳内容になります。

糸には、ブランド名だけしか記されておらず、それぞれの製造会社はググって調べました。

やはり最初のエースクラウンが製造会社まで行きつくのが一番難しかったです。

テイジンの名前が入っているとテイジン社様が製造したかと思ってしまいがち。

しかし、コーン部分のシールにある記載の仕方で、いや、この糸を製造した会社が別にあるはずと思って研究していってたどりつきました。

お返事までいただいたことが大変意義ある糸の整理整頓だったのでした(^-^)。

あとがき

こんな風に、今回のように、ちょっとした疑問をよくメーカー様などに質問しています。

だいたい活躍されているこういったメーカー様のお返事は大変丁寧で、迅速なのが特徴。

今回大変助かりましたし、こんな風に製造メーカー様から生のお声と返答をお聞きできることが素晴らしい経験です。

大貫繊維(株)様、本当にありがとうございました<m(__)m>。今後ともよろしくお願いします。

糸をスパン糸とテトロン糸とで使い分けていく中で、メリットデメリットはそれぞれあるものの、私はテトロン糸(つるつるした方)が使いやすく好みます。

スパン糸はぱさっとしていて、カジュアル向きだと考えます。

純粋なスパン糸というのはぷっつんと糸が切れやすく、現在は「テトロンスパン」という名前でテトロン寄りに寄ったタイプがほとんどのようです。

それでも純粋なテトロン糸と比べるとやはりスパン糸らしい特徴になるので、テトロンスパンもスパン糸という括りで良いと私は思っています。

時々はカジュアルテイストな素材も取り扱うのでスパン糸が必要な時があります。

同じ30番という糸番手でも見かけの太さがテトロン糸とスパン糸でかなり違います。

テトロン糸は細い割にかなり丈夫でひっぱっても切れないです。これは、長繊維。

スパン糸は太いのだけれど引っ張ると切れやすい。短繊維なのです。

しかし、スパン糸は、玉止めをすればその止め機能は確実です。テトロン糸は玉止めはよほどぎゅぎゅっと力を加えないとほつけます。

こんな違いもある2種の糸。

それぞれのメリットをうまく利用して、大切に使っていきたいです。

ハンドメイド製作者が一度は考えること、ここまでの生地の拘りを経て完成したバッグは果たして「作品」なのか「商品」なのか【146】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、少々おおがかりな記事となります。

全部で50点近くあるかもしれません。たくさんの集めた生地をシリーズにくくってみたいと思います。

綺麗な生地、かっこいい生地、面白い生地。

ハンドメイドバッグが完成される前の本来あまり知られることがない生地の状態でわくわくするような気持ちを味わっていただきたいと思います。

多くの生地の中から、これは見たことがない、素敵、美しい、などキュンときたりピンときたりした素材ばかりを集めています。

どうぞ、ごらんくださいませ(^-^)。

各シリーズをどうぞご堪能あれ、素敵な生地ご紹介しちゃいます

では、1-15までの全15シリーズがこの記事アップ現在のアイデアです。

生地だけで眺めることの良さというのは、画面いっぱいに見れること、商品になるとどうしても面積が狭まり、柄などの様子がきゅっと縮まる感じがします。

それが生地だけで見ることの良さです。

結構長くなりますが、お気に入りの生地を見つけてみてくださいね(^-^)。

<1:黒メッシュシリーズ>

<黒メッシュシリーズ>黒という限定、メッシュっぽいという素材の限定で集めてみました。
あと1点集めたいところ。
黒は写真に写りにくいのですが、左側はふんわりした割れ物を入れるようなクッション性あり。
右は、丈夫なパワフルな素材で大変面白味がある表面で、高級感もあります。
<ダブルラッセル>ポリエステル/100%、日本製。
<ハイテンションパワーメッシュ>ナイロン/85%、ポリウレタン/15%、日本製。

<2:ランダムボーダーシリーズ>

<ランダムボーダーシリーズ>ボーダーの中でもランダムな形状のボーダーに細かくスポットを当てました。
カジュアルテイストが一般的なボーダーでさえ、エレガントにとらえたチョイスです。
<ジャカードニット>ポリエステル/60%、綿/30%、アクリル/10%、日本製。
<ちりめんニットプリント>アセテート/72%、ポリエステル/25%、ポリウレタン/3%、日本製。
<モールベロア>ポリエステル/100%、日本製。

<3:ツイードシリーズ>

<ツイードシリーズ:4種>マルチカラーとのコンビのツイードをすべてチョイスしています。
上2種は多色展開の糸であり、宝石のように美しい生地です。
<ファンシーツイード>ポリエステル/100%、ドイツ製。
<ストレッチフクレジャカード>ポリエステル/85%、絹/12%、ナイロン/2%、ポリウレタン/1%、日本製。
<起毛ツイード>毛/58%、アクリル/22%、ポリエステル/15%、ナイロン/5%、イタリア製。
<ファンシー>ポリエステル/35%、ビスコース/31%、アクリル/16%、絹/9%、ナイロン/9%、日本製。

<4:デイジーシリーズ>

<デイジーシリーズ>デイジーはかわいいイメージ。
いろんなタイプをお見せしたいとチョイスした違った雰囲気のデイジーのお花柄です。
<風通ジャカード>ポリエステル/76%、ナイロン/24%、イタリア製。
<ジャカード>ポリエステル/70%、レーヨン/30%、イタリア製。
<ジャカード>アセテート/53%、ポリエステル/27%、ナイロン/20%、イタリア製。

<5:ラメシリーズ>

<ラメシリーズ>キラキラと華やかなラメ糸が使われている生地が多く見つかるイタリア製。
シルバーのラメもなかなか素敵なものです。左右がシルバー糸、真ん中はゴールド糸です。
<ジャカード>ポリエステル/100%、イタリア製。
<ジャカード>ビスコース/70%、ポリエステル/30%、イタリア製。
<ジャカード>ポリエステル/100%、イタリア製。

<6:もやもやシリーズ>

<もやもやシリーズ>変な名前を付けましたが、柄がもやもやして抽象的なジャカード等を集めたもの。
どれもそれぞれ大変美しい生地です。もやもや柄は、私としてはエレガントなとらえ方をしています。
<フクレプリント>ポリエステル/100%、日本製。
<パンデミック>ポリエステル/100%、日本製。
<生地名不明>ポリエステル/100%、イタリア製。
・・・生地名が分からず申し訳ございません。織り目はジャカードです。
<ジャカード>ポリエステル/100%、イタリア製。

<7:無彩色花シリーズ>

<無彩色花シリーズ>モノトーン的な色使いの花柄に特化したシリーズ。
綺麗な色など使わずともこんなに美しいのだというところが見どころ。
右上は、一度表面を使ってバニティ型を作った過去あり。
次はこの裏面を使ってみる製作を予定しています。
<フクレジャカードニット>アクリル/69%、毛/12%、ナイロン/6%、ポリウレタン/1%、日本製。
<シルクコットンジャカード>綿/67%、絹/33%、イタリア製。
<フクレジャカードニット>ポリエステル/62%、再生繊維(テンセル)/35%、ポリウレタン/3%、日本製。
<ハイテンションプリント>ナイロン/85%、ポリウレタン/15%、日本製

<8:パーティーシリーズ>

<パーティーシリーズ>真っ黒に美しい花柄ジャカードばかりを集めたシリーズ。
ツヤもあることからパーティーシーンのシリーズにと集めました。
こういった花柄の黒の地のものは生地の人気が高く、多色展開の中では早めに売り切れるようです。
<ジャカード>ポリエステル/100%、日本製。
<フクレジャカード>ポリエステル/100%、日本製。
<ビエラフロッキープリント>ポリエステル/170%、レーヨン/30%、日本製。
<キラットジャカード>ポリエステル/100%、日本製。
<アメリアジャカード>ポリエステル/100%、日本製。
<ジャカード>ポリエステル/100%、イタリア製。

<9:ゴールドシリーズ>

<ゴールドシリーズ>金色の要素のあるものというくくり。
無地、ブロンズ、ゴールド使いのジャカードと集めた3点です。
<ドレープカーテン地>ポリエステル/100%、日本製。
<ジャカード>ポリエステル/49%、綿/34%、ナイロン/17%、イタリア製。
<朱子織バラ柄ジャカード>ポリエステル/100%、ドイツ製。

<10:ゴブランシリーズ>

<ゴブランシリーズ>ゴブラン織りは、ジャカード系の中でもよく知られています。
広く知れ渡りつくしているのでとあまり見かけないタイプの柄を探してやっとこの3点。
日本製のゴブラン生地はほぼ見つかりませんでした。
そして、すでに、一番左が同じ生地でかわいいがまぐちポーチを作ってみえる方がいるのを写真で発見。
他の仲間のゴブランと並んだ展開をされていました。
私は一度巾着バッグを作りましたが、何かマチが大きすぎてバランスが悪く、不格好でボツに。
まだストックがあるので別のデザインで挑みます(^-^)。
<インテリアジャカード>ポリエステル/55%、綿/45%、スペイン製。
<インテリアゴブラン>ポリエステル/50%、綿/50%、スペイン製。
<インテリアジャカード>綿/100%、トルコ製。

<11:シルクシリーズ>

<シルクシリーズ>絹/100%の素材だけをチョイスしました。
とろりとしているんだけれど丈夫な絹の雰囲気を味わっていただこうと思います。
左と真ん中は、同じ素材の色違い、一番右は、着物用の反物なので幅が狭いです。
どれも色の雰囲気がとてもうまく出ていると思います。
<シルク紬プリント>絹/100%、日本製。
<シルク紬プリント>絹/100%、日本製。
<正絹プリント>絹/100%、日本製。

<12:ちりめんシリーズ>

<ちりめんシリーズ>シボがうねって美しい凹凸感がある素材のちりめん。
柔らかそうで実は目が詰まっていて丈夫な生地だと思います。
ちりめんといっても混率が違ったり、ジャカードとの混合でより華やかになっているのが一番右です。
<ちりめんプリント>おそらくポリエステル/100%、おそらく日本製
・・・申し訳ございません。かなり昔の手持ち生地でして当時のデータがございません。
<ちりめん金彩プリント>レーヨン/100%、日本製。
<ちりめんジャガード>ポリエステル/100%、日本製。

<13:無地ライクリーズ>

<無地ライクシリーズ>ジャカードなんだけど1色使い。
実はこの辺りが一番、洋服には合わせ易いのかと思います。
<ナチュラルドレープカーテン地>ポリエステル/100%、日本製。
<マトラッセジャカード>ポリエステル/100%、日本製。
<ドレープカーテン地:シェイプス>ポリエステル/100%、日本製。
<ドレープカーテン地>ポリエステル/100%、日本製。
<レーシージャカードニット>綿/44%、再生繊維(モダール)/44%、ナイロン/12%、日本製。

<14:タオルシリーズ>

<タオルシリーズ>タオルって意外に素材はしっかりしたお値段なんですよね。
今回本来のタオルの織り方であるパイル、パイルカットをしてあるようなものと2タイプ。
一番右はツートンカラーのデザインにするためにピンクに対して黒が配色使いです。
<ベビータオル無地>綿/100%、日本製。
<シャーリングタオル>綿/100%、日本製。
ピンク:<パイルニット無地>綿/75%、ポリエステル/25%、日本製。
黒:<シャーリングタオル>綿/100%、日本製。

<15:パッチワークボーダーシリーズ>

<マルチカラーパッチワークシリーズ>パッチワークは今後も作っていきたいですね。
あまり凹凸感のない素材も、もともと凹凸感のある素材も色違いで複数色をつなげてシートにします。
そこからのバッグ作りとなりますので、非常に手間がかかります。
しかし、とても楽しい作業であること、配色の組み方がオリジナリティーあふれたものになります。
色違いの展開が結構美しい無地を見かけたときにはパッチワーク物を1点のみ作るという案です。
<ドレープカーテン地:左からベージュ、カラシ、ブルー>ポリエステル/100%、日本製。
<スポーツメッシュ:左上から時計回りに、ブルーグレー、カーキグリーン、紺、濃グリーン>
ナイロン/94%、ポリウレタン/6%、日本製。

以上、全15シリーズをご紹介しました。

あとがき

生地選びはやはり真剣です。

ここで1つ問題を提起したいと思います。

こうした色使いの組み合わせを工夫したハンドメイドバッグは、「作品」なのか、「商品」なのかということです。

非常に意見や価値観が分かれるところだと思います。

今は結論付けずに、ゆっくり考えていきたいと思います。

とにかく、こうした生地選びの組み合わせの時点からすでに、ワクワクして製作が始まっているかのような気持であることは間違いないです(^-^)。

見返す時に探しやすいハンドメイドバッグの型紙の収納の仕方【113】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

去年2019年は、今までで一番数多くハンドメイドバッグのデザインを考案した年でした。

それに伴い型紙も随分増えました。

これまでは、いろいろと言うほどデザインを考案しておらず、5デザイン程度しかなかったのですが、2019年後半は特に新しいデザインに挑戦していくことが多くありました。

このことは、自身の技術が少しアップしたというありがたい結果からの変化で、そのことで、広くハンドメイドバッグ分野を見るきっかけになりました。

これも研究の1つであったと思っています。

そんなたくさんの型紙を作っているうちに、型紙の整理整頓の重要さを感じるようになったのです。

例えば、こぼれた1パーツの型紙はどのデザインのものなのか、また、あのデザインのあのパーツを型紙で見てみようなど型紙のピックアップ場面も出てきたのです。

シリーズで企画していることでデザインも多くなっている事実

デザインがどうしても多くなる理由は、シリーズ物で企画する発信も意識してのことです。

まだまだ体験中の部分があるといいますか、初めての素材などにもトライしていきたいわけで、デザインをそのたびに新しく考えていったのです。

その初めての経験後、一度こっきりのものが出ることもあります。

これも結構大切で、なぜ続けて作るべきものではなかったのかの理由の部分に今後の製作のヒントが含まれるのだと思っています。

ストックしている生地には、今後のたくさんのシリーズが眠っています。

生地も眠っているだけでなく、バッグに仕立て上げて初めてのびのびと活躍するわけです。

少しでも多くの作品をどんどん作っていく時期に今はあると考えています。

型紙の収納の仕方例、書類のようにファイルに綴じるという方法

ハンドメイドバッグに使用している型紙用紙:このような5cm四方+半分の位置の目盛りがありがたい用紙。
ただただ白い用紙に作図するのに比べて時間がとても短縮できて、正確にサクサクと型紙が作成できます。
ハンドメイドバッグの型紙の実際の収納:フィルポケット付きのファイルにたたんでしまいこみます。
表側にデザイン名、パーツ名、必要な材料の枚数をエクセルで入力したラベルシールを右下に貼り付けます。
生地の柄の向き、毛並みを考慮した生地の地の目向きを規制の矢印の向きときちんと合わせます。
ファイルはこのような感じでコンパクトに収納。
万が一中から1つのパーツが飛び出してもお部屋へ戻すことがラベルシールの情報で可能。

せっかく5cm、2.5cmと分かりやすく記されている型紙用紙ですので、サイズを決める時にも、方眼の目盛りに沿ったものにします。

中途半端なミリ単位の中間地点はよほどそうでなければならないサイズの場合のみです。

目盛りに沿った長さの決め方は、後の型紙修正が分かりやすいのです。

また、収納するときに現物写真を前後とも載せています。

それが、型紙のデザインが早分かりできる目印になります。

ある期間は、写真の下に指示書を掲載していましたが、複雑で項目が多い指示書の場合だとはみ出してしまうので、写真のみにして、指示書はマイクロソフト社様の「メモ」へデジタルでメモをしています。

あとがき

2019年で、型紙に結構カーブラインを多く取り入れるようになりました。

その結果、ぐんとデザインの幅も広がりました。

カーブラインはコンパスが有効です。

円の一部をカーブに使用することの美しさを知りました。

それほど複雑ではない現在の仕様で、型紙もほぼ四角だけの集まりではありますが、こういった収納の仕方などの基本的なことは、今後状況が変わってもその整理整頓を大切にしていくベースの考え方は変わらないと思います(^-^)。

この考え方は危険!、織物生地には織芯、ニット生地にはニット芯という使い分けが正しくない理由【111】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、つい先日私が起こした失敗談からの学びとして、とても大切なお話をさせていただきたいと思います。

それは、芯地の使い分けについてです。

織芯とニット芯をどのように生地に対応させていくかです。

まるで水膨れのよう、気泡が出来てしまった原因の正体

今回、ナイロンオックスというナイロン/100%の生地を扱ってブリーフケースを製作していました。

後に、<ビジネスシリーズ>というものでご披露させていただきます。

今回のこのナイロン/100%に対して、最初、接着芯を織芯でチョイスしていました。

とても単純な考え方です。

織物には織芯をニット地にはニット芯をという考え方でした。

ナイロン/100%のこのナイロンオックスの生地も織物だということで織芯を貼ったわけです。

そうしましたら、こんなことになりました↓。

接着芯によって縮んだ生地がもたらす気泡・・・せっかく縫いを綺麗に行っても最悪の面持ちに。。

あーあ、すべてが台無しに。。。

そうなんです。こんなことになってしまったのです。

ただ、この画像は非常に後に貴重な場面となります。

この原因は、ナイロンという糸の特性にあることが後から分かりました。

例えば、ナイロンが10%ほど混在している混合生地である場合、織物であれば、このようなことにならなかったと思います。

しかし、今回はナイロン/100%。

ナイロンという素材は、弾力性があると言われていまして、横にも縦にも手で引っ張ると伸びます。

ストッキングやタイツにナイロン/100%の素材が利用されていることからも理解しやすいかと思います。

とても伸びるというところが脚を自由に出し入れできて、そのまま動くことが可能になる素材なわけですので、いかにナイロンが伸びる弾力性のある素材であるかが分かります。

つまり、織物、ニットという枠組みではなくて、伸びる生地、弾力がある生地かそうでないかの判断をせねばならなかったのです。

ということはナイロンだけにはとどまりません。

例えばポリステル/100%の素材で、弾力性のある横に伸びる感じの生地出会ったことが過去にあります。

アムンゼンという生地でした。ミシンの針が刺さりやすいがさっとした隙間のある織り方でした。

これに接着芯の不織布タイプを貼ったことがあるのですが、ものすごくしわしわと生地が縮む様相が見られました。

気泡ではなくて、しわしわと縮むことも生地と接着芯の相性の悪さの結果です。

ということで、何も織物だから織芯をチョイスするのが正解ということではないわけです。

そう考えると、織物にもニットにもニット芯を貼るということにしていれば、今回のことが起こることはないと考えます。

なので、ニット芯を定番にしてそれを1本で使っていく考え方も安全策の1つ。

私は、いちいち織芯とニット芯を使い分けているから選択を誤るとこうなることがあるのです。

ただ、しかーしっ( `ー´)ノ。

織芯には、ニット芯に比べて、ハリやコシがうまく出るというメリットがあることも重要。

そうすると使い分けをしていく使い方をするという考え方がもっともなのです。

今回の教訓を今後へ活かす心得

ということで、今回のような恐ろしい体験をしましたので、いかに芯地が大切かということ、そして、当たり前にすんなりうまくいった過去も、生地と芯地がマッチしたことの結果であることが分かります。

芯地を貼る前に生地の縦横を引っ張ってテンションというか伸び縮みの具合をしっかり確かめるという作業が今後は入れていきたいと思います。

ここ最近調達してストックしてある生地の中にも、ものすごい弾力性のあるものもあります。

なので、織物、ニットというくくりは、あまり当てにしてはいけません。

生地の本当の姿といいますか、実際の伸び縮みこそが大切になってくるのです。

あとがき

この気泡のできる理由というのが織芯の融通の無さとナイロンの融通の良さのミスマッチで起こることだと分かりました。

一度できた気泡はアイロンでつぶしてもまたできてしまいます。

ということで、ナイロン/100%、もしくは、ナイロンの割合が高い素材は、たとえ織物であっても最初からニット芯を選択することが正解です。

「織物、ニット」という生地の区分けは「伸びる、伸びない」という単純な分類ではなく、「伸びる織物」や「弾力性のある織物」も区分けの中にちゃんと入れていかねばならないのです。