バーカウンターの椅子をひっくり返して使う個性的な反物入れに入る芯地や生地【659】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

個人事業主は会社と違って、自分の使うものが自分の趣味の濃いものにできるというメリットがあると感じています。

インテリアなのか、それとも消耗品なのか。

事業で使うものは当然消耗品ですが、インテリア性のある消耗品にすることができます。

木製のハイチェアーが椅子としては大きすぎたことからの別案

実はもともと、椅子として使おうとしていたバーカウンターによくある木製のハイチェアーの素敵なのを見つけました。

そして、届いてびっくり。腰を掛けるというものではなく、よじ登るというような大きさだったのです。

チェコ製ということで西洋の方の体型に合わせたものなのでしょうか。かなり日本人離れした大きなまるで机のような椅子だったのです。

その時、驚いたと同時に、机にも使えるのだと前向きに考え始めました。

ただ、机も今すぐ必要なものではなかったので、結果、反対向きにして、反物立てに使用というアイデアが浮かびました。

なんと3つの使い方が少なくともできるハイチェアだったのです。

芯地が多い製作には必要だった反物立て

私の場合、ハンドメイドバッグにおいては、芯地を2種-4種使います。

基本的な、接着芯、バッグに必要なハード薄芯、補強のハード厚芯、そして、ソフト厚芯で、それぞれを反ごとに購入しておりまして、立てると高さが1m前後あるものです。

これらはなかなかまとまりにくいもので、室内の片隅であったとしてもばらばらと散らばり、不安定な見栄えです。

そのような悩みを抱えていた状況の中で今回のハイチェアの反対向き使いにより、芯地類、そして、生地に跡が付きたくない厚手のコットン系の反物と2種の反物立てが出来上がりました。

もともと1つハイチェアを持っていたのですが、とてもコンパクトに収納できたことで、リピートして同じお品をもう1点購入。

在庫があって本当に良かったです(^_^;)。ヤフオクにて購入でした。

高さが80cmあるハイチェア:直径も35cmとたっぷりで、椅子でなくても机としても使えそう。もちろんビンテージ物の中古品です。なかなか良質な物だと思いますが、購入価格は¥3,000程度。配送料が倍ほどで¥6,000程度でした。
ひっくり返すと、良質な作りから、途中のサークル部分が支えになり、反物立てが実現。
実際に反物を入れて配置しました。下には絨毯が敷いてあるので特に机面のキズの問題は良さそうです。一応中敷きとして1枚のカーペットを敷いています。反物がしっかり立って安定していますし、スッキリとまとまるところが以前とは雲泥の差です。ちょっと変わったインテリアです。

あとがき

ハンドメイドをしていると、反物が結構多いものです。

芯地の他には、生地そのものだったり、1mものさしだったり、型紙用紙だったりと結構あるんです。

かなり特殊ですが、こんな使い方もある例としてご参考にどうぞ。

全く同じでなくても、結局は、本来の使用目的以外にもよく形とか作りを見ることで別の使い方をひらめくことがあるというものです。

ビンテージ物のお品というのはとっても味わいがあります。

何かきらりと光る1点との出会いがとても貴重で楽しいです(^-^)。

現在、コロナ禍で、特にアメリカが、おうちの充実ということで多くの人々がインテリアに目が向く傾向により、世界的な木材不足という事態のようです。

木製が好きな私もその記事を見てはっとしました。

おうち=木材というのがやはり基盤なのですね。

新しいお品がなかなか難しい状況ということで、なおさらビンテージの良きお品の木製の家具などを事業にも利用ということは経費がエコノミーですし、自分の好みに合わせることもできて、個人事業主の方にもおすすめしたいと思いました。

裏地も時には主役級の存在に、隠れた部分のその役割と機能について【657】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

私は、今までの過去、お仕事というのは9割型アパレル、ファッション関係の業種で来ました。

勤務時も部署は事務系ですが、業種がファッション関係。

そして、現在の個人事業主も分野としてはファッション関係になります。

不思議なもので、分野が違うと何をやっているのか、てんで分からなくなってしまうのです。

今回は、ファッション関係全般に関係してくる材料の1つ、「裏地」についてのお話になります。

裏という言葉通り、影の存在のようなイメージですし、主役というよりはサブ的な材料のようなイメージがしますね。

けれども実は裏地って結構な活躍をしているということが分かりました。

今回、【651】のベルトの起源の内容の記事と同じく学ばせていただいた本が、

「裏地と芯地:関西衣生活研究会 発行」

の、とても古い、1983年製の教科書のような本です。

専門学校とか大学などの服飾関係の科で使うような本ですが、昔の本でも裏地や芯地は姿や形が変わることが無く、とても典型的で本来の仕立てとかそんなところが学べる昔の本の良さというものを感じます。

裏地の役割とか機能の意外

今回、いつもより長くYOUTUBE内でお話させていただきましたので、YOUTUBE動画を貼らせていただこうかと思います。

あとがき

裏地があるおかげで、一重仕立てでは難しいバッグのデザインんなどが上手く出来上がっていくことがよくあります。

裏地は結構大切なアイテムなんだとハンドメイドバッグの製作でも実感します。

この2021年度の製作では、表地を黒にして裏地に柄を入れていくというバッグを作っていこうとしております。

ややずれて、2021年の半ばにすでになってしまいましたが、後半では、黒バッグを多く作ってお客様に新しいテイストのハンドメイドバッグをお届けしたいと思っております。

アパレル工場向け専用の型紙用紙を使ったハンドメイドバッグの製作のすすめ【634】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

型紙というのは、私としては最も重要なアイテムの1つとしております。

まずは、しっかり型紙を把握することで、出来上がりの良し悪しの検証にとても重要です。

きちんと保管して、失くさぬよう、ファイリングをしています。

64穴ファイル用のフィルポケットタイプの袋に商品の仕様書を表に、そして、その反対面に型紙をたたんで収納。型紙にはそれぞれデザイン名、パーツ名、材料の分量が記載のシールが右下に貼ってあるものです。

こんな風に収納して保管しています。

修正の時が特に大事で、修正を決めた時にすぐに型紙を直します。

これを怠ったり忘れたりすると商品が改良できず記憶も薄れてしまうので、スピーディーな修正のできる体勢を考えています。

ここ最近の型紙用紙事情

今回は、その型紙用紙にスポットを当てた内容となります。

型紙用紙もいろいろあるのですが、ハンドメイドバッグをスタートしていた最初の頃は、包み紙の大きくて丈夫な紙をリサイクル利用したりして、いわゆる無地のものにフリーハンド書きしていました。

まあ、それは当然ゆがみますし、定規を使ったところでどこが起点かもはっきりしません。

もっと正確にきちんと品寸法が把握できるものをという改善の末、現在は、当然ながら方眼のタイプに移行しています。

その方眼といっても業界別ではさまざまです。

私のお作りしていますハンドメイドバッグはアパレルの部類なので、やはりアパレル専用のタイプに出会ったのがきっかけで使い始めたアパレル特有の用紙になります。

それがこちらです。

アパレル縫製工場が実際に使っているという型紙用紙。特徴は茶のクラフト紙であること、柔らかさが中間的であるということ。

パッと見て見やすい、よく言われるグリーン色が線に使われているのが印象的。

この矢印の向きも非常に重要。

私は生地の地の目の縦向きにこの矢印を合わせて生地の縦横向きを型紙で把握しています。

この矢印もいろんな使い方があるので、商品自体の縦向きであったり、柄の方向だったりとバラエティに富んだ使い方ができると思います。

そして、このはっきりとした5cm四方のマス目。

ハンドメイドバッグも5cm単位での修正が多く、見やすいです。

思うに、5cmくらいからの変更が目で見てすぐに変化が分かるサイズ感だと思います。

そして、さらに、その半分の2.5cmに、ポッチが打たれています。

これも非常に使い勝手がよくて、きりの良い、22.5cmとか7.5cmなどで設定をして、鉛筆や定規を使わなくても良い型紙製作が可能です。

時に、多角形のデザインには、斜めにハサミを一度で印を目安にカットすれば、斜めの線であっても定規や鉛筆は不要です。

そして、カーブの時の円も、コンパスをこの用紙自体の目盛りに半径を合わせます。

このことから、私がデザインするバッグのサイズは、2.5cm単位で修正する方向にしています。

よほどの理由がない限り、これで結構いけます。

例外だと、細い紐が、4cm巾の場合、5cmの線から1cm内側に鉛筆と定規が登場の時もほのたまにあるといった程度です。

用紙の幅に対する不満

以前、この目盛りが入った型紙用紙の通常95cm巾の半分くらいの45cmというものをどこかのお店でいただきました。

あれが、ハンドメイドバッグには非常に使いやすく、コンパクトサイズで良かったのですが、現在は見つけることが全くできていません。

よって、95cm巾を少し残しながら使っていっています。

上が95cm巾の現在使用のもの。中にマス目が印刷されています。下は、45cm巾の無地。思わず間違えて購入してしまったものです(^_^;)。結局現在は45cm巾のマス目のあるタイプは無いと思います。ひょっとして特別にメーカーさんがカットしてくれていたその時だけのお品だったかもしれませんね。

アパレル縫製工場は、洋服目的なので逆にこの95cm巾でないと不足であることが多いのでしょうね。ニーズの多さは圧倒的に95cm幅なのかも。

そして、最後にこの目盛りがいかに分かりやすいかを一時的に使っていたわずかな分量の用紙と比べます。

少し見にくいですが、非常に線が薄く、確かに、5cmも2.5cmも表現されているのに、実際使うと、寸法を間違えそうになるくらい紛らわしいと感じてしまいます。2.5cmの線も入っているのですけれどほとんど写真に写りませんでした(^_^;)。
こうして比べると、確かに右の方が紙質は丈夫で厚手ですが、目盛りの分かりやすさは左の写真と右の写真では雲泥の差です。

ところで、左のアパレル専用の紙質が中間的な柔らかさであることに理由があるようです。

布を裁断する際に融通が利くのがある程度柔らかさも求められるとのことからのものです。

布を使ったバッグのみの製作の趣向の私にはよく合っているんです。

あとがき

この5cmマスと2.5cmの目盛りと矢印のシンプルな様式の使いやすさを実感しています。

このタイプの型紙にしてから型紙製作にかかる時間がぐんとスピーディーになりました。

この分かりやすいマス目がプリントされた中でも紙質の違いがあって、薄手過ぎるのも以前にあったのでお気を付けくださいね。

透けるほどのやわらかい用紙はこの目盛りが入っていても使い勝手が悪かったのですぐにやめてしまいました(^_^;)。

薄手過ぎるとカットがしにくかったり、すぐに破れてしまったりしたので、このクラフト色の柔らかさと同じ程度が私としては合格という判定になりました。

「夏素材」と呼ばれる生地のどんな構造が「涼しい触感」につながるのかを生地のアップと本からの学びで解説します【609】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ近年、夏という期間が非常に長くなったと感じます。

4月末-10月頭あたりまでの半年くらいは半袖姿ではないでしょうか。

それくらい全体では温暖ではあるものの、単純なものではなく、半袖の季節の中でも様々です。

半袖、タンクトップ、キャミと面積を狭くしていけば清涼感を感じるのかというと必ずしもそうではないようです。

お洋服の面積に限らず、素材自体の選び方の工夫もあるという見方をし、素材アップのお写真と本からの学びと共に夏らしい素材をご紹介してまいりたいと思います。

見かけも夏らしく、肌に清涼感を感じることが、「肌に触れる部分が一部に抑えられている」という構造によるところが共通になっています。

夏素材の名前と涼しくなるような作りや構造の深堀り

まず、いくつか夏素材でよく聞くものを挙げたいと思います。

1)楊柳

2)サッカー

3)リップル

4)ボイル

5)綿

上記から、有名どころを3つピックアップ致しました。

1)楊柳(ようりゅう):凹凸感でシボができています。山の部分が肌に当たらないので、肌に当たる部分が半分。

空洞部分が通気性をもたらすことも相まって、こうした凹凸感ある加工が涼しさを作ります。

2)サッカー:均等な凹凸感が役半分の肌に触れるイメージ。半分は影響が大きいです。見ているだけで涼しい柄。
3)リップル:こちらも同様。デザインが違うだけで同じことです。よくパジャマや浴衣に使われる夏素材の典型。

ところで、写真にはアップさせていただかなかったのですが、5)綿があれだけTシャツやブラウスに使われるほどの素材である理由です。

吸収が良く涼しく感じる理由がその細かい構造の中に答えがあるようなのです。

そこで、自身も学びました、「服地の基本がわかるテキスタイル事典:閏間正雄(うるままさお)監修」からご教授いただいた、綿の構造というものを知りました。

5)綿の構造:綿を拡大した構造に答えがあるようです。このよじれは1)-4)と同じ凹凸感だったのです。

平ぺったくないのでべたつかないそもそもの作りをしているということです。

そして、綿の細かな繊維1つの真ん中に空洞がありますが、この穴が空気や水を吸う性質があり、日光に当てるとふんわりしたり、汗を吸収しやすかったりなどの現実的な効果を発揮するということのようです。

綿に関してはそもそもの糸単位の構造自体にその秘密があったという点では、1)-4)などより一層深い部分に答えがありました。

「綿」こそ、細かい繊維の単位での涼しさの答えがあったということに感動です。

あとがき

今回は、超基本的な昔ながらの素材を中心にピックアップしましたが、現代の技術により、生地メーカー様も、綿でなくてもその構造に似た構造を作るポリエステルとか、今までの固定観念を打ち破るような開発もあるようです。

素材にあるデメリットを克服するような方向でよりたくさんその素材が使われやすいようにと発展していることもよく耳にします。

確かに綿は生地としては傷みやすいので、傷みにくい様相の、変化がもともとないようなポリエステルなどが、綿のような吸収、通気性を追求したものになるとなかなか最強な素材となるでしょう。

自身もポリエステル/100%はアイロン要らずでとても好みです。

今後の素材の開発に期待を寄せたいです(^-^)。

デニム生地の12ozや14ozの区別にも有効、何の情報もなくても「はかり」と「計算式」による算出だけでオンスが分かる【603】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

先日、このようなことがありました。

セルヴィッチデニムの12オンスをなんと、14オンスと思いこんで間違えて購入してしまった出来事です。

このまさかの勘違いにより、12オンスと14オンスの見分けの仕方を深堀り研究することになりました。

そして、導き出した1つの算出方法がございます。

是非、「何も情報が無い中デニムのオンスを知る方法」として引用いただければと思います。

12オンスと14オンスの視覚的に見分ける違い、織り目の詰まりやカット部分のほつれの様子で多少の判別が可能

かの歴史的なジーンズ「リーバイス501」は13.5ozであったと言われています。

小数点以下までも分かるのは、計算による算出が可能であると見て良いと思います。

このたびは、12オンスと14オンスを比べて、ぱっと見だけでまずは分かる方法があるのかどうかから始まり、比較する2つが無い1種だけの場合も計算によりオンスの値を知ることができる方法を綴りたいと思います。

左側:14oz、右側:12oz:パッと見ただけでは違いが分からないこの2点、左側の方が目が詰まっています。

見た目で何とか判断を付けるとしたら、その目の詰まりもヒントの1つです。

目の詰まりというのは結局、たくさん糸がぎっしりと折り込まれている点で、重さへつながります。

オンスというのは質量のことで、一定の面積における重さの基準を表した単位です。

そうしますと同じ面積にぎっしりと詰まった方がオンスの値が大きくなるのです。

上の写真であると、サイドのほつれ具合の様子でもある程度参考になります。

左側の14オンスの方がぎっちりと折り込まれているのでほつれにくいのです。

簡単にほつれるということが「ゆるい」ということの証拠で、12オンスは糸がたくさん使われていない方なのだとの見方ができます。

もう1つの判別の仕方は、同じサイズのパーツを手で持った時のずっしり感。

12と14の2オンスの違いだけなのに、14オンスはずっしりと重さが感じられるのに対して、12は軽いなあと感じます。

一般的な洋服に作られるボトムアイテムであるジーンズでは、12-14オンスが一番多く使われていて、ジーンズなどに出来上がってしまうとなかなか判別は困難です。

そこで、冒頭のようにジーンズの王道モデルの、「リーバイス501」を基準に考えてみるというのもお勧めです。

501ジーンズは13.5オンスですので、あれほどのごわつき感がないデニム生地の場合は、14オンスよりも下回ったオンスであるという見方で、おおよそ計ることもできそうです。

ただ、古着の場合は質感も変わってきていますので、あくまで目安程度となります。

既存データ数値を有難く利用、正確な小数点以下までも分かるオンスの算出方法

さて、このたびの原反の状態の生地の入手経路の事情で、どうしても製造業者様ご本人でなければオンスが分からない状態で入手となったということがありました。

残布の特化品にて、元の情報が詳細ではないままの流通という事情、ただ間違いなく日本製です。

その場合に自分でオンスを導き出せる方法があると気づきました。

一番良いのは、購入したりした時にお店から情報をもらうのが良いですが、お店もオンスが分からないのだという究極な場合が時としてあります。

そういった八方塞がりの時がこの度に当たり、自分で算出した方法です。

既存情報は大いに利用させていただきまして、お世話になりたいと思います<m(__)m>。

作業順に番号で綴っていきます。

1)ある一定のサイズの正方形もしくは長方形のパーツにカットして準備をします。

このたびは、27.5cmx30cmのパーツを用意、重さは40gでした。

2)1yd=0.9144mなので1yd2=0.9144mx0.9144m≒0.84m2。

3)1yd2=1ozという既存情報より、1oz=0.84m2。

4)1ozは28.3g弱という既存情報により、1oz=0.84m2(1yd2)=28.3g。

5)実物の生地見本0.275mx0.3m=0.0825m2が40gだった。

6)実物の生地見本の分量だけのozを求め、40g÷28.3gx1oz=1.413ozと算出。

8)7)のこの小さな1.413ozという値は、実物の小さな面積のozなので、これを基準である0.84m2の場合のozに合わせていきます↓。

9)0.0825m2のみだと1.413ozだったが0.84m2と広い基準の面積だと何オンスになるのかという最後の式がこちら↓。

0.84m2÷0.0825m2x1.413oz≒14.3oz

はい、答えが出ました♪、約14オンスです。

この計算により、12オンスの方は12.4と値が出ました。

約12.5なので、12オンスのわりにはしっかりしたものであると見ることができます。

よって余計に惑わされてしまい、間違ったわけです(言い訳か(^_^;))。

あとは、同じパーツを重さで比べることがお店で反(たん)になっているとそれが簡単にできません。

よって反になっている状態というのは非常に分かりにくい状況であると言えますがこれが現実です。

しかし、これで、今後はいかなる場合でも、カットした実物生地さえあれば、オンスの情報がなくても分かることになります(^-^)。

あとがき

たった2オンスの違いと言えどもその差は歴然です。

それなのに、間違えて購入してなかなか気づかなかった難しさもあるということです。

14オンスの「ずっしり」という重みのこの「ずっしり」の言葉もかなりのヒントになるかと思います。

デニムを何かのご縁で扱う機会がございましたら、是非oz情報を知り、更なるポテンシャルを高める製作にお役立て下さいませ。

YouTubeの計算の導き方よりも当ブログの番号順の1)-9)の導き方の方がかみ砕いた方法なので、結果値は同じになるにしても、こちらの方が分かりやすいと思います。

セルヴィッチデニムは素晴らしい生地なのだと心底思える1つのきっかけになれば大変光栄でございます(^-^)。

かっこよさを追求した表面的な金属パーツ使いのバッグ、ほとんどの種類を試してきた自身が決意した「長持ち」のための廃止【601】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

例えば、ハンドバッグのワンポイントになる開閉のヒネリ錠、これがあるからこそのかっこよさがあると言えます。

しかし、それも第一印象の表面的なものに過ぎず、ある日突然ネジがポロリと外れる日が来る可能性を孕みます。

金属パーツはそれほど当てにならない部分もあることを、数々の種類を実際に布バッグに打ち込んできた自身が実感しています。

最終的には、縫い付けタイプの「Dカン」「ナスカン」「線コキ」以外の打ち込み式はすべて今後ハンドメイドバッグ製作で廃止の意向です。

本気で長持ちのバッグを作ろうとするなら、これらは使わないのが正解、カシメるだけのパワーがいかに頼りないものか

様々な金属パーツ:そもそもこれらは本革レザー用であり、生地には使用はだめだとパーツ屋さんは言われます。

アイレットカンは、丸くくり抜かれたところに金属のパーツを取り付けて、紐が通せるようにするスタイリッシュなパーツです。

ハトメは、リボンなどを通す時の穴、ヒネリ錠は、フラップバッグなどの蓋をとじる時の留め具など、今まで数々の打ち込みパーツにトライしてみてきました。

そうして、おおよそひと通りそういったパーツを使ってきて今、思うこと、それはその後の破損の懸念です。

例えば、ショルーダ―の折り返しの部分を両面ハトメと呼ばれるもので留めたとします。

もう1方はミシンで返し縫いを十分にして留めたとします。

果たしてその持ち具合は。。

手ごたえとしては、ミシン縫いの返し縫いの方が確実です。

ミシン縫いというのは、やった作業の分が腑に落ちるのです。

しかし、パーツの取り付けは、打ち込んだ「カシメのパワー」に委ねるところが大きく、自分自身の手ごたえは全く感じられないので、その場で少し引っ張ってみて大丈夫かな。。程度の宛てにならない判断なのです。

その後使いながら、もしかしてポンと外れるなどの予想が少なからず残ります。

反対に、ミシンステッチ縫いで止めたものは、その後も絶対にそのようなことが起こらないと100%思えます。

この違いをずっと思ってきました。

今後の来るべき本格的なサスティナブルの時代も考えて、こういった作り手の方でわずかながらも残る不安がある部分を含むハンドメイドバッグを販売するべきではないということを本気で考えております。

そうして、今回、こういった穴をあけるパーツが必要なデザインは思い切って廃止する決意をしたのです。

あとがき

「サスティナブル意識」が高まる昨今、新しいものを製造する際には本当に根本から「長持ち」の事を考えて作ってあげるべきだと思うのです。

やはりずっと末永く使っていけるものが良いですから、何でもないところに穴をあけることさえ多少のためらいがあるのです。

そういうことを気持ちそのままに正直に従い、腑に落ちながら丁寧に作っていくハンドメイドバッグというのを改めてこの時点から始めていきたいと思います。

ここで言う「丁寧さ」というのは、製造をじっくり正確に行うというだけのことではなく、考え方からして「親切さ」が入り混じる事も含む「考え方そのもの」を指しているのです(^-^)。

皆がよく知る「黒無地の撥水加工生地」は1種類だけじゃない、4種の美しい織り目の違いを見ながら、普遍的な扱いの黒無地を深堀りした【354】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今後、バッグ製作に黒無地の撥水加工生地をたくさん使わせていただきたいと思っております。

特に「テリーヌ」というブリーフケース型は、ナイロンなどの撥水加工生地を必ずチョイスすることにしておりまして、表地には無地を、裏地には華やかな柄を使うとも決めています。

黒無地という生地で作られたバッグは「仏頂面」のような表情の薄い素材に映りがちでじっくり見られることがないのです。

ネットの写真のみで素材の表面の様子を判断することになるわけですが、なかなか分かりにくいものです。

やはりネット写真の商品は華々しい柄や色が分かりやすいものなのです。

とはいえ、現実的には、黒は一番融通の利く色として好まれ、所有されているのが現実だと思います。

このたびは、ネットではなかなか細かく織り目まで見ることがない黒無地の撥水加工生地を4種じっくりとアップにしてご紹介したいと思います。

そして、一見黒無地ののっぺりとした素材に映るものが、実はよく見ると生地の織り方に違いがあり、それぞれ大変美しいものであるということをお伝えしたいと思います。

一見同じようにしか映らない4種の黒無地の撥水加工生地、よく見ると「畝:うね」がありとても美しい様相をしていることに気づく

とりあえず4種の生地を並べてみました。

撥水加工生地4種:一番左からナイロンオックス、ナイロンワッシャー、綿ストライプ、ナイロンタッサー。

こうしてみてみるとそれほど違いが分かりませんね(^_^;)。

では、次に細かく1点1点に近寄って見てみましょう。

1)ナイロンオックス

これが一番王道でしょうか、自身も撥水加工の黒い生地との一番最初の出会いがこのオックスでした。

オックスというのは「オックスフォード織」のことです。

オックスフォード大学の学生のシャツのようだということでその名が付き、まるで、ブッチャーという生地がお肉屋さん(butcher)のエプロンの素材の織り方と同じだから名付けられた経緯に似ています。

後程アップにした写真を撮影したのでご覧いただけますが、均一に四角いブツブツが入ったような柄です。

しかし、遠目で見たり普通の視線で見れば、プレーンな織り目といった感じに映ってしまい、今回ご紹介の4種の生地の中では一番平たく見えてしまうのです。

1)撥水加工ナイロンオックス:ナイロン/100%、日本製・・・四角いマスがレンガみたい。光沢も感じます。

2)ナイロンワッシャー

ナイロンワッシャーも結構有名で聞いたことがあるかもしれません。

ジャケットやコートなどにも使われることがある生地。

ワッシャーというのは、しわ加工のこと。

このしわ加工は、凹凸感ある表面の演出であり、この加工による厚みも感じられ風合いを良くしています。

オシャレ感が増します。

2)撥水スパンライクナイロンワッシャー:ナイロン/100%、日本製・・・縦じまとのコンビになっています。

少し複雑になりますが、ナイロンオックスのワッシャーというのもあります。

ワッシャー加工が入るのは、何もこの写真のようにストライプみたいに縦に線が走る織り方の生地がワッシャーというわけではないです。

いろんな織り方との組み合わせでワッシャー加工できるようで、複数の展開があるのです。

3)綿/100%の撥水加工生地

撥水加工はナイロン/100%ばかりではないです。

綿/100%とかポリエステル/100%にも撥水加工がされている生地があります。

過去に「雨の日シリーズ」という撥水加工の生地ばかりを集めて雨しのぎの比翼リュックを作ったブログ記事が綴られています。

その時に使用したモカグレーの生地は、綿/100%でありながらコーティングで撥水効果のある生地でした。

このリュックを作った時の生地名は、ストライプコーティング、綿/100%、日本製。モカグレー色でした。

織物事情が事細かに分かるわけではありませんが、こういった撥水加工にもできるような加工に差し障りのない程度の織柄というのが、均一感あるストライプだったりするのかもしれません。

3)防水・撥水コットン100%:綿/100%、日本製。・・・織り方を忠実に表した生地名ではないですが「ママ」引用。

過去に私が使用した先ほどの上の写真のモカグレー色のストライプに似て、こちらもストライプの織目が入っています。

この生地だけ4種の中で綿/100%なのですが、不思議なもので、撥水加工していない生地は、明らかにナイロン/100%と綿/100%の違いが判るのに、撥水加工がなされると似た感じになるということです。

かろうじて、端っこのカットの跡のほつれ具合で綿の糸だと分かります。

綿/100%の撥水加工の生地の端の様子・・・ほつれ具合からナイロンとの違いが分かり、綿っぽさが出ています。

ナイロンよりもガサガサッとする風合いです。

4)ナイロンタッサー

タッサーには、分かりやすい特徴があります。

生地の織り糸がボーダー柄みたいに走っていることがかなり分かりやすく表れていること。

4)撥水加工ナイロンタッサータイプ:ナイロン/100%、日本製・・・目の詰まったボーダー柄。

ここまで「畦:あぜ」がぎっしりなので当然全体としてしっかりとしていて程よい厚みがあります。

おそらく大勢の方が好まれるような人気の生地ではないでしょうか。

ナイロンタッサーは今まで出会ったことが無かったので、このたび非常に感激しています。

こうして見てみると、一見同じような黒の無地の撥水加工の生地といっても、ここまで違いがあるのだと分かります。

他にも、市松柄のような織り方のナイロン撥水生地も見かけたことがありますので、今回のこの4種以外にもまだまだあるのだと思います。

あとがき

あまりに巷に黒のナイロン撥水加工生地で作られているリュックがあふれているために、生地自体の素敵さに目を向けることを忘れているのではないでしょうか。

あそこまで大量生産され尽くしていると、黒の撥水加工生地が普遍的でつまらないものに思えてきてしまうのです。

必ずバッグのお店をのぞけば、どこかには置いてある「黒のナイロンバッグ」、これを見つけた暁には是非じっくりと生地を眺め、どんな織り方がされているかを見てみて下さいませ。

多くは「ナイロンオックス」ではないかと思うのですが、もしかしてこの度のご紹介の中にも出てこなかったような新しい発見があるかもしれません。

当たり前にあるものの美しさがいかに埋もれてしまっているかということ、それを見つけてあげて下さいませ(^-^)。

型紙がバラバラになってしまっても、どのデザインのどのパーツなのかが必ず分かる型紙シールの存在感【353】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ最近デザインのを固定して、「ブランディング」を打ち出せないかと考えます。

一見敷居が高いような言葉ですが、1点もしくは複数のラインナップをパッと見て、「ここの品物だ」分かるようなハンドメイドバッグにしていこうというもので、競争の中では当たり前のことです。

そうした中で、デザインをしぼって少数にしました。

型紙のパーツ1つ1つを大切にする為に、型紙の整理整頓を兼ね、型紙1枚ずつにシールを貼って、その内容を示していきました。

そこに記載されていることは、①デザイン名、②パーツ名、③材料ごとの枚数です。

では、そのシール中心に型紙収納をひっくるめた整理整頓の様子をどうぞ。

どの型紙にも右下に「内容シール」が貼られる整然さが良い物を作ることに繋がるかもしれないと実感

型紙をパッと見てどこのパーツかは自身は分かります。

しかし、それでは不十分なのです。

先のことは分からないけれども、もし、人にこのことを伝えるとしたら。。を考えるべきだと常に思っています。

そうすると、まっさらのただのパーツでは事足りません。

そして、長い間使わないと記憶も薄れるものです。

よって、「内容シール」というものを考え、最低限を型紙に記します。

内容シールの印刷:「エーワン」ラベルシールの12マスの「#72312」というタイプの角丸のシール。

もともと宛名シールとして売られているものです。

内容シールの中身:一番上にバッグのデザインの名前、その下には一般的な名称、その下には該当パーツの名前。

一番下の田の字の4箇所は、表地、裏地、薄芯、ハード/ソフト芯などを記載する位置。

左上から時計回りに、表地、裏地、接着芯(薄芯と表現)、別芯(ハード薄芯など)と枠に記載する反物の材料の位置を決めています。

空欄ならば「その位置の材料は使わない」という意味で、数字はパーツの枚数。

基本的に、このラベルシール1枚をパーツの右下に貼りますが、小さなサイズの型紙のはラベルシールの端をカット。

ラベルシールをパーツに折り曲げたりして無理矢理貼ると、外枠の線の歪みの原因になりますので、必ず、型紙の枠内に収まる大きさに「シール自体をカットする」ということをします。

小さすぎる特殊なパーツに内容シールを貼る場合のカットの仕方

小さなパーツにシールを貼る場合:この2つは、左がショルダータブ、右が取っ手付け根タブです。
とても小さなパーツのシールは半分使い:シールがパーツ内に収まるよう、半分ずつ使います。

その他、特殊なシールの貼り方をする必要があるのが細長い巾着ひもパーツ。

縦の幅が足りない場合の細長いパーツの場合:こういう場合は、シールを縦に分割。仕方がないです。

さて、ここであることにお気づきでは?。なぜ右の端に貼っているのかです。

これにも理由があります。次はシール事態を貼る位置についてのお話です。

シールを「右下」に統一、パーツが見つけやすくなる

シールを貼る位置を右下と決めることで、その部分がたたんだ時も見えるようにたたむということになります。

パーツと言ってもいろいろなパーツがありますので、3つほどご紹介します。

角が削られたパーツの場合:削られた角はよけて、全体で右下の位置に貼ります。

型紙を2枚に折りたたんだ時に右下の方のこのシールが顔を見せているのがポイントです。

右下という位置が無い場合:シールの幅が型紙の幅に近いので、こういう場合は、右の真ん中です。

横長なので3つほどに折りたたみますが、この部分が顔を見せるようにたたみます。

右下がカーブになった場合:こういったカーブの場合も全体で右下の方になるような位置で良いです。

十文字に折りたたみますが、たたんだ状態で、この右下部分が顔を出すようにたたみます。

さて、ここで何かお気づきでしょうか。

方眼紙の矢印の向きがすべて下を向いていることにお気づきであればするどいです。

この矢印はいろんな意味で都合よく「必須条件」として使うことができます。

次にこの矢印の使い方、「どのような意味で使っているか」のご紹介です。

型紙用紙の矢印の向きの意味2つ、①地の目の向き②柄や毛並みの天地の向き

あくまで私が決めた矢印の使い方なので、用途によってはいろいろ考えられますので、その点は悪しからず。

矢印の向きが下向きが正位置:①「縦向き」を表す地の目の向き、②柄や毛並みの「天地の向き」。

例えば、誰が見ても向きが1つだけの柄があります。

このお花柄は、向きがあり、すべてが、お花が咲いているようなこの向きにジャカードが施されています。

そういった向きの決まった柄にもこの矢印は有効、必ず矢印の矢が地面側を向くということです。

また、こういった好みによって使い方の向きが分かれる柄も、使い手としては、ちぐはぐではなく統一したいですので、この矢印が活きるのです。

うろこのような柄。自身この向きが美しいと感じましたが、製作者様によっては、反対を好まれるかもしれない。

もともと生地に使用する向きは自由ですので、抽象的な柄とか幾何柄なども自分で決めた向きで製作できるという柔軟な柄とも言えます。

ファスナータブに話が戻りますが、もし、このファスナータブに貼るシールをを間違えて反対向きに貼ったらどうなるか。。です。

シールの貼り方が反対。まるでタブのカーブが下を向くような感じに思えてしまいます。

なぜこの写真があるかというと、実は自身が間違えて反対に貼っていたからです。

タブのカーブは天地でいうと、天の方になるのが正解。

タブの向きは、カーブが天地の「天」の向きであることで、矢印がこの状態で下向きになっている型紙が正解。

それが分かっていたとしても、この間違った向きにシールが貼ってある、もしくは、矢印の向きが反対の状態のタブでバッグを製作した場合問題があります。

お花柄の向きが反対に出来上がったり、うろこ柄が自分が決めた向きではない反対向きに出来上がってしまい、パーツごとの柄の向きが天地が不統一になってしまうのです。

そんなバッグが美しいと言えるでしょうか、いいえ美しくはないでしょう。

整然と同じ向きに整えられている方がはるかに美しいのです。

柄は一部だから運よく分からないという結果になれたとしても、毛並みのあるようなファーなどは、見た目の毛並みの向きの違いとか、目に映る色も濃淡ができてしまいます。

こういったことが完成した時に起こるととても悲劇。

そうならないために、まずは土台の型紙をしっかりしたものに、緻密に作っておくことの大切さが分かります。

たかが紙にシールを貼っただけということでは決してないのです。

あとがき

今回は、型紙の整理整頓の風景と細かな工夫の箇所をご紹介しました。

やはり細かく気を付けたりするのもすべては良質なバッグを作るためです。

最後にこの「パターン用紙」をご紹介して締めくくりたいと思います。

この型紙用紙に出会ってからというもの、作業が大変スムーズになりました。

あまり定規を使わなくてよいため、実験とかシミュレーション的なこともスピーディーになりました。

まだ幅の狭いタイプが入手できた頃のもので幅50cmタイプですが、現在は1mくらいのものが基本的なアパレル向けパターン用紙となっているようです。

ハンドメイドバッグでは、断然50cmの狭い方が使いやすいのですが。。

これより大きなものを作る時は、つなげてのりで貼って使います。

この短いバージョンは、現在ではレアとなってしまいました。

以上、いろいろなことを書いてしまいましたが、目指すところは、「良質な商品」です。

すべては、きちんと整理整頓するところが基盤になるのではないかと思えて仕方がありません。

「整然」が「成功」につながりますよう(^-^)。

複雑な織り、マルチカラーが天然石のように美しいジャガード生地で作るバッグの裏地に選ぶラメ素材のカラー選び【292】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「本来、バッグなどに作るような生地ではない生地をあえて使った製作」をテーマに進めております。

このたびは、次なる生地ということで、マルチカラーが素敵なフクレジャガード生地をボストン型で作ってまいります。

この記事では、マルチカラーが美しい表地のご紹介と、その色とりどりの表地にどんな裏地を選んだのかという選択のご紹介を綴りたいと思います。

ずっと眺めていたいほどうっとりする美しい生地は、本来バッグ用ではない

<表地>ストレッチフクレジャカード、ポリエステル/85%、絹/12%、ナイロン/2%、ポリウレタン/1%、日本製。

アップにするとこんなにいろいろなカラフルな糸が織り込まれているのが分かります。

波打つような様相は、フクレという加工のせい。

ランダムなプリーツのようなしわを左右に寄せているような見栄えが特徴です。

角度を変えて違う写真も見てみましょう。

アップで見た感じ。

「フクレ」というわりには、やや控えめな凹凸感であるところに日本製の特徴を見ます。

特にフクレや風通の凹凸感ある生地が豊富なイタリア製においては、もっと極端に膨らみがありますので、こういった比較的しとやかなタイプは日本製ならではの魅力です。

遠目で見ると随分と渋い感じです。地がカーキグリーンというところもより美しいのです。

出会った瞬間即決でした。

非常に柔らかいし、バッグに果たして出来上がるだろうかというのも本当はいろいろ思うところはあるものの、第一の惹かれ具合を大切にしてみました。

そして、ボストン型のバッグを作ることに決意したのです。

表地のテイストが「エレガント」、裏地も歩調を合わせ、エレガントかつマルチカラーの中の1色を選ぶ

さて、この生地にどんな裏地を選んだのか、ということなのですが、候補がたくさんあって悩むことになりました。

ミックスカラーが複数の色が入っていてどんな色でも合ってくるとも言えるのです。

その候補の中からのベストチョイスは大変難しいものでした。

結果、決めたのがこちら。

<裏地:オレンジ>ラメツインクルサテン、ポリエステル/60%、ナイロン/40%、日本製。

茶色にも見えますが、実際は暗めのオレンジです。

生地の構造が、黒糸が織り込まれているので、暗くなるのですね。

この生地の色の展開はそこそこ当初ありました。

10種もの多色展開なのでした。

黄色もゴールド系で素敵だと思いましたが、在庫がなかったのでこの色に。

ちなみに黄色だと、過去に利用したことがありしてこんな感じの色でした。

また、今回チョイスのオレンジとは違った感じです。

色違いの黄色バージョン。オレンジよりもクセはこちらの方がないです。残念なことにお品切れ

もしかして、黄色が残っていたらこちらをチョイスしていたかもしれません。

地がカーキグリーンなので、相性というのは、黄色味のある方が良いかと思うので、赤とかピンク、ブルーなどは、違うかなと思いました。

単純な色相環で見てみますと、補色でなく類似色的なチョイスをしたということ。

グリーンには、オレンジや黄色は他の色よりはなじむような相性があると考えられます。

簡単な色相環図。

ピンクだと、グリーンと接触がない位置になるので、遠いので赤や紫の位置です。

そうすると互いに馴染まず、際立つ感じになります。

エレガントなイメージで行くならなじむようなとなり合わせの類似色だと判断したことになります。

表地と裏地の相性。

今回は、芯地の粗裁ちまでです。接着以降は次回になります。

赤色は接着芯。織芯タイプを使用しました。
こちらの裏地にはニット芯がマスト。理由はナイロンが40%も入っていて、織芯では気泡ができるから。

以前気泡が起こるミスを犯した経験から、ナイロンというものの糸の性質を知ったのです。

ナイロンは、熱を加えて、いったん伸びて、また、熱が冷めるときゅんと縮むみたいな弾力性なるものがあるかと思います。

よって、その動きに対応できるというのが、ニット芯の伸び縮み機能です。

織芯では、融通が利かず、ナイロン糸の微妙な動きに対応できないということだと思っています。

その苦い気泡の経験から、ナイロンが混率に多めに含まれているものには、必ずニット芯を使うようにしています。

実は、表地にも今回2%ほど入っていますが、この程度なら影響はないです。

あとがき

このマルチカラーフクレの生地でボストン型のリュックが出来上がる予定です。

こんな生地のリュック仕様のバッグなどあまり見かけないかもしれません。

本来は、ジャケットとかカットソーに洋服に使われる目的の素材なので、意外な物が出来上がりそうです。

どうぞお楽しみに(^-^)。

キラキラした生地の収納方法の注意、跡が付きやすいのでたたむことを避け棒に巻いての収納が良い【291】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

生地をカットしてもらって購入の場合必ずたたむという作業が起こります。

特にネット通販であれば、当然であり避けられないことなのですが、今回はこのたたんだ時のたたみじわ、折り目がなかなか簡単に消えるものではなく、収納の仕方、保管の仕方に工夫を要するデリケートな物であることのお話です。

たたんでほんの1時間程度で出来上がる折り目の怖さ

ここに購入後1時間程度の生地を広げています。

特に一番上のオレンジ色がラメが入った折り目の付きやすい生地であり、もうすでに十文字に折り目が入っています。

特にこういったラメのようなものが入った素材、デニム、ナイロン/100%などは折り目が付きやすく、一度付くと残ってしまいがちなのです。

アイロンでまっさらによみがえる生地もありますが、これを何年も置いておくと「焼け」による跡が付いてくる可能性もあるのです。

そこで、次のように棒に巻いて保管の方法をとりました。

こんな風に紙製の棒筒に巻いていきます。
そして、2か所ほどひもで結びます。
こういった棒は、店舗用品のお店とかネットなどにも売っていますし、生地屋さんでも頼めばいただけます。

どれだけ細かく折っても折り目が付かない生地、逆にすぐ跡が付いてしまう生地の比較

ニットによくあるのですが、どれだけ折っても跡が付かない生地も結構多くあります。

その他ふんわりした生地とかフクレ加工がしてある生地も大丈夫。

ここでは、その逆の「跡が付きやすい生地」を3点ピックアップしてご紹介します。

ナイロン/100%の生地:特に撥水加工などの加工がしてあると薄くても硬めであることが多く跡が付きやすい。
デニム生地:綿/100%もデニム以外でも線が付きやすいです。
デニムは「焼け」にも注意し、中表に巻きます。屋内においても入り込む日差しを避けることが大切です。
ラメの入った生地:見た感じキラキラしたものは、ラメ糸が使われているからです。メタル、レーヨンが該当。

あとがき

全部対応しきれず、たたんでしまってきたものもあります。

すべてを棒に巻いて保管という方法も根本からの収納の改善としては良いかもしれません。

そうすると、立てることで、重力に従いそこに生地がたまって皺が起きる可能性が生まれますので、某に巻いて寝かせる収納が一番優しいのですが、随分スペースを必要とします。

現在自身も横に寝かせるまではできていませんが、底周辺をビニールひもで固定して下がらないようにするなどの工夫もできます。

どうぞ、せっかく見つけた大切な材料ですので、大切にしてあげてくださいませ(^-^)。