まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
様々なデザインへ初挑戦していった2019年、<同素材シリーズ>というものをスタートし、同じ生地を利用した全く別のデザインの5点のバッグを連続製作。
その5デザインというのは、①ドーム②バニティー③巾着④ボストン⑤リュック。
素材を同じくすることで、デザインにより一層着目することができました。
その着目でまず気付いたことは、このたび完成の③以外はすべて元々取っ手を付けていたことです。
それなら巾着にも取っ手を付けることが同じ土台に立った比較ができるということで、これまではショルダーのみだった巾着バッグにハンドルを追加していく点がこのたび初です。
そうして、機能が追加されたことで高まる「価値」を見ていただければと思います。
<同素材シリーズ:巾着-後編>現実にある「一瞬」のハンドルが必要なシーンを考慮、巾着ショルダーバッグに加わった機能



右下のようなシーンでは、バッグの口が開きっ放しですので、セキュリティー性が弱まります。
ただ、出し入れのスムーズさはありますので、選択式に利用できるようにと、ストレスの無い使い方も取り入れているのです。
そんなセキュリティー性「弱」の時には、ルーフ収納を兼ね、内部の壁をフラップのように覆います。
実はこのフラップの下には、ファスナーポケットが隠れているといった構造。
安全性が弱まった時には、大切な奥のファスナーポケットの存在を「セキュリティールーフ」が隠してくれるのです。

そもそも、打ち込みの時に、ダンボールを下に敷いていた不安定さは知識の無さでした。
不安定な状態でポンチで穴を開けた結果ずれたのでした。
さらには、もともレザー用のこうしたパーツを生地に使用するという無理強いは邪道なのです。
それでも何とかうまく設置できるのは、綿などの安定した素材に限られ、このたびの素材は、表地にも裏地にも頑強なナイロンが含まれ、こうした傷を入れる作業には不向きであったと後から振り返りました。



あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.10.12からおよそ5年半後の2025.03.11にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。
この時の「片面ハトメ」の失敗は非常に貴重な結果であり、後の完全廃止への大きなきっかけになりました。
2025年の視点では、そもそもこんな壮大な美しい柄に対して傷を入れ穴を開けることの必要性は無いと即答します。
高級生地を利用させていただいたことで、よりその後の方向性が分かってきたのだと考えています。
「廃止」は、決して悪いお品を生み出してしまわないための前向きな選択。
穴が空け辛いほどの丈夫さを持つ生地は、考え方を変えれば、永続的な素材であるという付加価値。
「このデザインは必ずこの過程が伴うものだ」という縛りや固定観念こそ見直すべき点であったと、柔軟な目線を持つことができたことが大きな収穫だったと思います(^-^)。
