黒でジャガードという2つの共通点がコンビのナップサック、ハイブランドバッグのサブバッグになれそうなミステリアスさ生まれる【1334】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回1点ハンドメイドバッグが完成しました。

ここ最近連続製作の「ダブルナップサック」です。

サック型のデザインはもう1つシングルタイプの「ワンショルダー兼リュック」というのがありますが、サイズがコンパクトにしてあり、今回製作の「ダブルナップサック」の方が容量は有ります。

メイン使いがリュック仕様なので安定感があるのが特徴です。

ここ1年ストックの生地の消化をしておりまして、ダブルナップサックで、めいっぱい面積を使ってできるだけ作るのですが、ストックの面積によって小さめのワンショルダーの方にすることがあります。

そういったこと関係なしにお好みもありますので、2種をデザインとして考案して生地をコスパ良く使い切るということを考えたのがきっかけです。

あとは、片方の肩だけに負担のかかる通常の斜めがけショルダータイプをやめておりまして、ワンショルダーの方もリュックのように使える仕様にとアレンジ済。

とにかくベースが両肩に背負えるリュックの機能を必ず設置するということにしているのです。

黒だけでできたナップサックの奥行きはジャガードが作る

「ダブルナップサック」:<サイズ>縦29cmx横31/46cmxマチ15cm。

表面に「ハード薄芯」を当て、5cmのダイヤキルトをかけています。

結果的なことですが、表地も裏地も薄手なので非常に軽いです。

次にひっくり返して内側を見てみましょう↓。

<表地:黒>ポリエステルジャガード:プリズム、ポリエステル/100%、日本製。
<裏地:黒>カットジャガード、綿/100%、日本製。

裏地がカットジャガードの部分以外のベース地が薄手(薄でで丈夫な素材)で黒の接着芯の糊の点が透けてしまいました。

致し方がないのですが、やはりこちらのより薄手の方を裏地にしたことは正解です。

表地は、薄手ながら目の詰まった織りがされた全体に柄が散りばめられたジャガードですので丈夫です。

そこへさらにダイヤキルトステッチで丈夫に固定しています。

今回のようなジャガード同士の組み合わせは、のっぺりとした黒無地と比べて立体感があります。

片方だけなく両方の柄同士の組み合わせは、大小の柄の大きさに強弱が付き、類似の幾何的な模様であることで相性よくコンビになりました。

黒同士のコンビも良いものです。

ジャガードの良さを面白く使わせていただき、真っ黒なのにまるでコーデしているような気持ちになったものです(^_^;)。

【お詫びと訂正】動画内で、「カットジャガード」を「カットして貼り付ける」とお伝えしましたが間違いです。 正しくは、映画などのカットのように途中でストップの意味。
「カット(休止)を入れて糸を替えながら変化を出して柄にしていく手間をかけたジャガード」というのが正解。
ごめんなさいね、勉強不足でした。

あとがき

以前にYouTubeにご質問いただきましたが、この表地の「プリズム」という名前の生地は、別の生地屋さんでは同じ生地を「プリズマン」とネーミングされていました。

いずれにしてもうまく付けられた名前だと思います。

すごくイメージが湧きやすく購入威力をそそる生地です。

この生地ともう1つ類似の生地は少しのデザインの違いがありますがほぼ同類。

どちらも定番生地で生地の「衣装コーナー」で見かけます。

ハンドメイドバッグを製作する際にエレガントな雰囲気のバッグにしたい場合、裏地にもご利用いただけそうですので、是非ご注目下さいませ。

左:ジャガード(黒)/右:ジャガード:プリズム(黒)・・・類似ですが少し違いますね。

今回の場合、裏地のカットジャガードに相性が良いのは採用した右の「プリズム」の方です。

柄の形がとがっていてはっきりとしています。

ただ、左もいろんな柄に対応できるという点では融通が利きます。

例えば、花柄などにもなじむのは左側だったりするのです。

今まで裏地にしか使ったことのなかった薄手のこのタイプの生地をこのたびキルトのおかげで表地に使えたことも新しい部分でした。

何も厚手のごつい素材だけが表地ということでもなさそうです。

キルトとのコンビということを考えると生地の使い道も広がります。

薄手でもなんなく表地にすることが可能なのだということになります(^-^)。

持つ人間の体の左右のバランスを重視したワンショルダー使いとリュック使いの2通りが使い分けられるバッグ「キルトサック」【1285】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、ワンショルダーバッグとリュックの兼用デザインのバッグが完成しました。

ただ、今後の課題も見つかり、徐々に磨きをかけていきたいと思います。

ぱっと見はコンパクトですっきりとしたデザインになりました。

リュックに背負う時のバランスが今はまだ足りない

リュックにもなるワンショルダーサック:<サイズ>縦34cmX横21/34cmXマチ15cm。

以前作ったのはワンショルダーのみの機能として考えていましたので、もっと横幅が広かったのですが、今度は狭めました。

そして、左サイドの部分を背中に当ててリュックにも使いたいということになります。

マチ15cmでは、背中には安定しないのだと完成して実感。

まだ今後も、違う生地でこのデザインを改良していきますが、まずの1点目は、マチが15cmでは足りないと思っています。

リュックとして背中に背負うには20cm以上のマチがあった方がよいことと、そもそも奥行き(正面からは横にあたる長さ)とマチが一致した底面が正方形であることが最低限であるかと。

そうしますと、よくある、楕円底で側面が途切れることのない一繋ぎぐるり1周の方が、ハギ目がリュック仕様の時に出なくて済みます。

少なくとも1つはハギ目は必要なので、背中の背負う部分に持ってくるということです。

私としては角張った四角型が個性的であると思っているので、このハギ目についてもどうするのがが今後の課題になります。

フラップポケットのフラップを無地にすることの意味

<表地:黒>エステルポプリン、ポリエステル/100%、日本製。
<裏地:モカx黒ドット>キュプラ裏地、キュプラ/100%、日本製。

裏地には柄を選ぶことが多いです。

フラップは無地の方が実際使うにあたってポケットの位置が分かりやすいし、柄をつぶさない効果があります。

このフラップだけはどうしても柄を遮ることは仕方がないです。

同じドットでやってしまうよりも、バイカラーの相手である黒の方が見栄えが美しいです。

フラップを開けた時の様子:型玉縁風のスタイリッシュな隠しポケットが設置。

今回は、均一に柄が点在しているドットであったわけですが、もっと柄がはっきりしている場合、柄on柄によって柄の美しさが損なわれることが顕著だと懸念されるのです。

レンズストッパーのサイズ感の成功

サック系のデザインでは欠かせない「レンズストッパー」
:共布紐とのコンビなのでサイズ感が非常に大事。

5cmの型紙を四つ折り観音開きに作ったひもを無理なくスムーズに通すことができる。

しかし、あまりにもスカスカではストッパーの役割をしない。

この微妙なバランスとサイズ感は過去に研究済です。

現在のこのストッパーの穴はひもと程よくマッチしているのです。

あまりに窮屈だと「擦れ」の積み重なりで長持ちではなく擦り切れて将来この部分が損傷しかねません。

無理のない優しい製作であることも長持ちの秘訣なのです。

また、レンズストッパーの作り方は後の投稿で<HMB教室>カテゴリーで後日ご紹介したいと思います。

巾着系の機能ではこのストッパーが使えますし、紐の巾に関係なく既製品を探し回るよりコスト削減で、しかもカッコイイワンポイントの存在感すらあります。

5cmのダイヤキルトのシートの「ソフト厚芯」の代用の通常生地がソフト厚芯の代替品になったのかどうかの検証結果

かつての「ソフト厚芯」の代替品としての麻/ポリ生地(通常の表地として売られている生地)。
キルトシートとして代用したのが今回です。:結果は、全然柔らかすぎました。

結論からは、「代替品にはならなかった」とお伝えしたいと思います。

とても残念ですがとても大切なことです。

少し途方に暮れています。

在庫がなくなってしまった「ソフト厚芯」
:そもそもこのお品の購入も10年以上前の在庫品だったと思います。
最初は60mくらいあり、1反まるごと入手だったので長い間使用できたのでした。

当時、在庫品であったことから、考えられないほどの破格のお値段でした。

60m巻で1反=¥2,100という原価の記録を今発見しました。幅も120cm程あったと思います。

¥2,100÷60=@¥35/mです。

ソフト厚芯は先ほどある1か所のネットのお店の「床材」の「ファブリック」のコーナーで類似品を見つけました。

類似品は、おそらく同類か、とても近い素材ですが、そもそも80cm巾しかなくて1反=30mで¥37,000程。

¥37,000÷30=¥1,233/mです。話になりません。

この素材は、ウーリーさに秘訣があると思います。軽くて、ハリコシが適度に出て、そして柔軟です。

見た目の高級感もありまして、インテリアのシートなどにも使うことができるほどです。

色はグレーでした。

フェルトとは異質のもので、フェルトよりも軽いし、はるかにハリコシがあり、厚みが0.7mm程度です。

それでも接着芯などよりは厚みがあるので、厚芯の部類だったのです。

もう、ああいったウールチックな素材は、お買い得には、入手困難なんだという結論に至っています。

あとがき

次回からは、キルトの場合今度は、「ハード薄芯」というものを使ってみます。

ここ近年、このハード薄芯すら、あまり頻繁に見かけるものではなく、品薄ではないかと思っています。

なかなかハンドメイドの材料も調達が難しくなってきている現実を感じます。

1つキルトをかける時の代替品になるかもしれないなと思っているのが、「不織布」です。

よく100均などにもラッピングの袋として不織布が使われることがここ近年あります。

あのシートは、ものすごく高価というわけではないと思いますし、簡単に崩れるものではなさそうです。

ただ、上の写真のような「ソフト厚芯」はウーリーであったことがその風合いにうまく影響していたと考えられます。

ラッピングの不織布は「エンボス加工」といって、ドット状の凹凸感ある加工がされていることが多いです。

ちょっとハードになり過ぎたり、ふくらみに関しては物足りなかったりするのかもしれませんが。。

今思うことは、この10年程お世話になった「ソフト厚芯」のすばらしさ、これに尽きます。

同じ黒テイストの分野にも2つのテイストがさらにあるというテイストの絞り方-ハンドメイドバッグ製作編【720】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

いくつかの記事でお話させていただいておりました、2021年のハンドメイドバッグのテイストを「黒」にしていく件をもう少し深堀りしたお話になります。

もともと黒コーデが好みである私が実際に持つバッグで重宝している黒のバッグ。

しかも凹凸感のある立体的な素材がピンときていました。

それをいよいよ、お客様にもそのままご提供していくのが一番自然で実直な製作になると思い始めました。

そのスタートとして、「テリーヌ」というブリーフケースのナイロン素材の黒色を、そして、「切餅」というエコバッグ、サブバッグなるものを製作してきています。

更に、今回は、旅行などのリュック兼ハンドバッグとして使うコンパクトなサイズのラインである「餅巾着」を製作していきます。

そして、その後、同じコンパクトラインの「巻き寿司」とかバニティー型のハンドバッグ「卵焼き」も製作していきます。

とこんな5デザインのみに絞り切った少ない種類で挑みます。

黒バッグにも2つのテイストを同時に製作していく件

YOUTUBE動画の中でも一番最後にお話させていただいておりますが、黒いバッグという分野に絞ったその中でも、テイストが主に2つに分かれます。

「エレガントなテイスト」と「カジュアルなテイスト」です。

私としては両方とも好んでいます。

今回製作していくのは、後者の方です。

黒系なのだけれど親しみやすい粋なバッグにと思っています。

その生地はこちら。

左-<表地>グラデーションストライプチュール、ナイロン/100%、日本製。
右-<裏地>生地名不明(オックスフォード織)、混率不明(綿混)、原産国不明

左の生地はチャコールグレーです。まるで網戸のようにメッシュでごわごわしています。

とても洋服には使われるような素材ではなく、ポーチなどのアメニティー関連では見かけたことがあるかもしれません。

実はこの素材、パンプスに、メッシュパンプスなどとして使われる生地なのです。

その余り生地をいただきました(ヤフオクにて購入)。

右側は、一見キャンパス地かとも思ったのですが、オックスフォードでしょう。

このような分厚いオックスフォードは海外製の可能性があります。

日本製であるともっと織が繊細で細かいので、このダイナミックさは。。。と予想していますが本当のところが分かりません。

こちらもデッドストックのようなものだとのことで、ヤフオクにて購入させていただきました。

生地名不明のものをハンドメイドバッグにはあまりクリアでないので取り入れないのですが、今回は、こちら、自分用に作る予定だったけれども作る時間がなく購入したので、事業用へ使うことにした特別な生地です。

少しおかしいのが、ハンドメイドバッグ業者が、自分のバッグを作る時間がないために、既製品を購入するというおかしさww。

そんなものなのかもしれません。

事業で使うジュエリーケース入れとして使いたかったボストンバッグを製作ではなくて、既製品のゴブラン織りの薔薇の柄の素敵なバッグを購入致しました(^_^;)。

それはそれで、結果良かったです。

さて、今回の製作ですが、その靴のメッシュ素材というのが初めてで、芯地を貼るのか貼らないのか、透けてしまう対策として黒の芯地を選ばねばならないこと。

裏地に貼る芯地も黒でないと表側に透けてしまうので注意。。など現在浮かぶ注意点はありますが、ミシンの糸が綺麗な糸目に出るかどうか、これが一番のネックです。

スパンなのかテトロンなのか。

糸調子はどのような絞り方をしたらよいのか。

そんなあたりを、結果としてお伝えできたらと思いますので、今回のこの意外な靴素材のメッシュ風を取り入れた巾着リュックである「餅巾着」の完成をどうぞお楽しみに♪。

あとがき

カジュアルテイストの生地も面白いものです。

抜け感というか、肩ひじ張らずに気軽に持てるバッグになりそうです。

エレガントで近づきがたいバッグも高級感があって良いですが、その対極のテイストのバッグも同時に進行したいわけです。

女性は1つにお品を絞ることがなかなか無いです。

いくつかのバッグをいろんなシーンで使い分ける喜びや楽しみを味わう生き物のような気がします。

そういったことからも、2つの違うテイストを同じ絞った黒分野の中で作っていく楽しみを私にもいただくことになります(^-^)。

黒生地2種の調達と、黒ベースの今後のハンドメイドバッグの製作について【686】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

いよいよ2021年、前半と呼ばれるような期間が終わり、年末に向けての後半に入っています。

今年の目標の黒ベースのハンドメイドバッグ製作に着手できていないことに対して、もうまさに今やっていく時だとのタイミングが来たような感じがしています。

ということで、本当は、去年からの残りのカラー物を仕上げてからスタートというのを、その分はもう省略して、黒生地製作をここで始めていきたいと思います。

製作していくデザイン

去年2020年の最後にデザインをしぼったものに名前を付けましたが、その後の2021年で、有難くバッグをご購入いただいた履歴とかその傾向から、廃止するべきだと思うようなデザインが出てきました。

いつ外れるか分からない私の技術の範囲内ではコントロール不可能な金具パーツ使いのデザイン、そしてデザインが自分自身しっかり腑に落ちていなかった、こういうのが受けるのではないかというような考え方をしてしまった浅い考え方をしたデザイン。

このあたりが、結局は、長い目で見てずっと作って行けるものではないということで廃止しました。

残りのほんの5デザインが自分自身がしっかり腑に落ちているものです。

左上から時計回りに、「テリーヌ」「巻き寿司」「餅巾着」「卵焼き」「切餅」。

左上の「テリーヌ」は、ビジネス用に持ち歩く、ブリーフケース型。

時計回りに、「巻き寿司」は、リュックにもなっていて、旅のお供にコンパクトサイズでありながらゆったりと必需品が入るような容量の2WAYバッグ。

同じく、サイズ感は巻き寿司と同じくらいのデザイン違い、「餅巾着」。

こちらもリュックにもハンドバッグにもなります。

そして、「切餅」は、エコバッグ。

一重仕立てでたためるものにしながらも、底部分をかなりデザインを兼ねた補強で強靭に。

そして、最後は、バニティ型の「卵焼き」です。

生地に穴をあけるなどして、少々リスクを伴うような、いつしか外れてしまう留め具を使わない、ミシンの縫いの丈夫さで挑んだデザインばかりです。

しっかりと入り口が閉まるなどの隠れた機能面の工夫もとことんしてきたものが揃っています。

そして、黒生地に入っていくにあたって、最初に、右下の「切餅」デザインのエコバッグを2点製作していこうと思っています。

右上のプレーンな生地(黒色)と左下の黒のパイル地です。2種の違う素材で同じデザインを見比べるのが面白そうです(^-^)。この2生地で「切餅」製作からスタートしてまいります。

あとがき

というわけで、黒い生地に特化した製作を始めてまいります。

ただ、裏地は鮮やかな柄のビビッドな色をチョイスすることもあるので、コントラストが楽しみですね(^-^)。

靴やベルトとおそろいを実現、ビンテージのオーストリッチ巾着バッグのリフォーム【617】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

久々に簡単な擦れのリフォームをしてみました。

バッグなどの擦れは、とても効果があるクリームを使います。

そのご紹介と共に変化をどうぞご覧くださいね。

オレンジ茶でそろえる夢実現に向けて

このたび、もともと持っていた、リーガルのローファー(おそらく1990年代前半あたりと予想)、ランセルのメッシュベルト(メンズのビンテージ物)が手元にあり、そこへ同じような色のオレンジ茶のバッグを投入しました。

オレンジ茶はケイトモスさんのコーデをスナップ写真で拝見の時の影響を受け、真っ黒コーデに差し色に使っていらっしゃったのがどうしてもインパクト大でした。

これを真似してみようと決めて、実は苦手で手を付けていなかったオレンジ茶に新鮮味を感じてたところです。

茶もチョコ茶はよく注目していたのですが、オレンジ茶はどちらかというと難しい高度な色だと思っています。

その新しい試みにあたり、ビンテージ物のオーストリッチの巾着バッグを見つけました。

こんな感じの程よいサイズ感の巾着バッグ。サイズは、縦27cmx横25cmxマチ18xm。
両サイド巾着であることがこのタイプではレア。ショルダーの長さから推測の、1980年代-1990年代にかけてのお品だと見ています。とても懐かしいものの、変に流行が入り過ぎていないので、現在も何も躊躇することはなく使えそう(^-^)。

オーストリッチが柔らかい良い風合い。

今後のサスティナビリティの高まりとともに、新しくこういったお品が作られることはなくなってくるかと思うので、ビンテージの中にすでにあるものを掘り出すことで、こういった本革に出会っていこうかと思っています。

ここ数年新品の本革バッグなど購入しておらず、ずーっとビンテージ物ばかりです。

入口の先端の擦れが見られます。
底の縁の擦れが見られます。同時に黒ずみも。

こちら、良いお品だと思うのですが、入り口の縁とか、バッグの底の縁あたりの擦れが非常に激しく、色の補色のお手入れをしたいと思います。

と同時に、仕上げのような意味で革のツヤやみずみずしさを出すためにオイリーにもしていきます。

作業の2種

1つは、まずとにかく擦れの色の落ちた部分を補色です。

このオレンジ茶になんとか合う色のクリームを持っていました。

いろんな革素材の擦れにはこれが一番だとハンズの売り場の方も太鼓判を押してみえた外国製のrenovating cream:リノベ―ティングクリームという名前のクリーム。サフィール社製のもの。
これ、気に入って、黒や焦げ茶も持っていたのですが、今回のオレンジ茶の場合、このマロンという色がなかなかマッチした色が無い中では何とか使えそうでした。それほど革の色とピッタリではないことが多いですが、茶は色の展開が多いので仕方がないですね。オレンジ茶というにはふさわしい色です。マロンという栗色の表現がいかにも外国らしいですが、レンガなどの表現が分かりやすいかと思います。レンガ茶に当たるよう明るい茶色です。

1つ目の作業というのは、ただ擦れ部分にこれを塗るという作業です。

手袋をはめて、柔らかい布にチューブから出した色補色のクリームを擦れたところに補色。特に技術はなさそう。
クリームで補色後:象徴的だった底部分がクリームでオレンジ色になりました。

と、ここまでは、色の補色ができたという1点目になります。

ここで少し不満が生じます。全体的にビンテージならではのよくある水分ととツヤのなさ。

何かツヤを出して仕上げたいと自然に思うものです。

ということでツヤ出しとか、水分補給のようなことをやると思うのですが、ここからは、あまりに我流で、靴屋さんがホームページなどで、良くないとおっしゃっていることに当てはまるかもしれないので、写真は控えます。

この後、あるメーカーのリキッドタイプのそれ1本で保湿、色の補色、汚れ落としをしてくれる靴専用のクリームがあります。

この中の、カラーの無色透明をここへ全体に塗りました。

靴屋さんは、靴専用のクリームをバッグに使ってはいけないというようなことを記載されているようでした。

思いっきりそれに当てはまってしまいますが、私はたまにこの手法を使って満足しています。

特に悪く影響している様子も見られず、効果を感じます。

が、しかし、もっとちゃんとした根拠が見つかり、詳しいことを習得した際には正しくご紹介したいと思いますので、すみません。2種目のお手入れ法はここまでですね。

見違える補色クリームの効果

もともと良いお品なので、補色すると立派なものになりました。無名のノーブランド物です。
そして、コーデしたい仲間も集合。オレンジ茶のセットが出来上がりです。革のメッシュベルトはランセルのおそらくメンズのもの。靴はリーガル社のもの。古すぎて中敷きを変えています。中敷きに、ブーツのロゴのリーガル社のトラッドなアイテムよくあるロゴの中敷きでした。

オレンジ茶の小物が揃うことがこれで実現できました。

わずかに靴が濃いめのオレンジ茶ですが、実際の着用はこれらが離れますので、遠目ではだいたい同じカラーで行けると思います。

あとがき

前半の「サフィール社のイノーべ―ティングカラークリーム」は是非目を向けてみてくださいませ。

これは1つの例ですが、昔の物の中に良きお品がたくさん見つかるようです。

もう、現在完全に私がコーデするアイテムは、ALLビンテージ古着類ばかりです。

ここ何年でしょうか。2015年あたりからなので、随分となります。

ビンテージと言ってもいろんなテイストができるので、ある1つのブランド、フェンディとかエンポリオアルマーニなどのブランドだけを集めて着ていくなんていうのも集める途中の楽しみもあるものです。

革物は、どのみち、今後は少なくなっていくかと思います。

一流ブランドさんが本革を使わない商品を取り入れ始められたことも大きいですね。周りが追従の動きをしますので、とても影響力がありますことから、先頭を切る有名ブランドの行うことにはある程度注目しています。