未熟な出来上がりから学びを得た組み立て式で作る布リュックのステッチ線が綺麗に出る対策【77】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、「同素材5型シリーズ」という同じ生地で5デザインのハンドメイドバッグを連続していく最後の型、ミニリュックの後半です。

このたびで完成となりまして、シリーズも最終です。

この企画で随分いろいろ学ばせていただきました。

最後のリュックは、人間が携える場合において、一番楽なデザインであると思います。

背中にすべてを任せ、両手が自由に解放されるのです。

しかも、ショルダーが均等ですので、ある意味負担が偏らない点で、「リュック」というアイテムが今後健康志向も相まって活用が高まっていくと見ています。

我流で始めたプレートの組み立て方式で作るバッグのステッチの悩み

今回に限らず、私がほとんどのバッグに取り入れている製作方法の「組み立て式」ですが、これに1点大きな課題があるのです。

縫い目の不ぞろいに関することです。

縫い目は板状のプレートパーツにする時に、周りに端から3mmのステッチをしますのがこれまでのやり方でした。

それを組み立てる際にまたステッチで固定しますので、その事前のステッチに重なるのかどうかが技術を要する部分です。

ただ、何度やってもぴったりでない部分がどうしても出てきました。

ステッチが重なっていない部分:あらかじめ板状のパーツの際にステッチをしてしまうから
こうなるのだというところに行き着きました。

ステッチが綺麗に1本だけ出るようにする解決策

ということで1つ考えてみたのが、プレート状のパーツにする時の端からのステッチを無しにして、空き口はボンドのみにしてみるという方法です。

そうすれば、余計なステッチが出てきません。

ただ、その一方、しっかりとプレートを作らないままの組み立てとなりますので、しわが寄ったりしないだろうかなど別の件も気を付けねばなりません。

とにかくやってみなければ何とも言えないので、後日その方法をトライした結果を、ブログとYOUTUBEでアップしていきたいと思います。

プレート状の時にステッチをしてある様子。・・・対策案は、このステッチをこの時点ではせず、
組み立ての時の縫い付けの線のみにするということです。
そうすれば、組み立て地のステッチのみなのですっきりします。いわゆるステッチの省略です。

完成品のご披露

今回は大きな課題が残る中での完成でした。

ミニリュック:<サイズ>縦23cmx横22cmxマチ7cm。

今回のシリーズはミニサイズでしたが、ステッチの課題を解決できれば、大きいサイズのリュックでも同じデザインでつくれそうです。

柄が素敵なものは、今回のようなファスナーポケットでくり抜いてしまうことは美しさを損ねますね。

これも今後の検討に役立てたいと思います。

また、取っ手が1つだけであることもミニバッグならではでなんとかOKのようですが、リュックを背負わない持つシーンもあるのではないかと考えると、取っ手は2つあった方が良いと思いました。

とにかく、いろいろ改善点があるような製作でしたが、この生地の美しさで目立たなくしてくれているような気がしてなりません。

有難いですが、ここでさらに思うのは、生地頼みというのは有効ですが、依存という意味では、独自の思考を入れ込み切れていない点では反省することも多いです。

せっかくの美しい生地なら、美しいバッグであることがやはり最高です。

生地がどんな感じで余ったのかそのゆくえ

今回、150cm幅x1.5mの長さの生地を5型作った時点で余った生地は、こんな感じです。

余った生地:縦が20cmほど、横が40cmほど。

もう1度、失敗した巾着を作りたかったですが、表面のパーツは取れても、裏面が無理でした。

この余りは、1点目の製作にも実は納得しておらず、他の黒無地との組み合わせで作り直しをする決心をしました。

それが出来上がると生地をほぼすべて1.5m分使い切ったことになります。

この余った部分を除外しても生地1.5m分で5型作れたということは、単純に平均1.5÷5=0.3mずつで作れたということです。

普段1点物のして調達する生地は最低でも0.35mで調達しますので、そこそこコスパ良くパーツがとれたことになります。

やはり、同じ生地でたくさん作ることにはこうしたメリットがあるようです。

大量生産の概念ですね。

今回は企画であったので、同じ素材ばかりを使ってきましたが、普段は1点物を貫いています。

やはり私のような小さなお店は1点物志向で、1点1点を丁寧に製作することが向いていると思っています。

あとがき

今回で、5型すべてが作り終わりました。

3点目の巾着型は失敗してしまいましたが、形としては出来上りましたので、後日また記事で全部5点をまとめた投稿をさせていただきたいと思います。

1点1点デザインに名前を付けることも楽しみですし、もうすでに頭の中に案があります(^_^;)。

この部分は、その後にブログ手直しの際に書き加えた箇所です。

【78】で5デザインそれぞれのネーミングの日本語バージョンのブログを投稿済です。

そして、なんと【79】では英語バージョンも初投稿しました。

よろしければお立ち寄りどうぞ(^-^)。

フラップポケットに取り付けるマジックテープの「オス」と「メス」の位置とその理由【76】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

よくハンドメイドバッグの中側で裏地で取り付けています、フラップポケット。

フラップポケットだけという仕様に更に加えて、セキュリティー性を高めるためにマジックテープを付けるということもあります。

今回は、このマジックテープを付ける時の場面でのポイントをご紹介したいと思います。

フラップにはマジックテープの「オス」を付けることに決めている理由

私がお作りしますフラップは、セキュリティー性とボリューム感、存在感を出したくて、元の型紙を幅広の縦10cmにしています。

そうしますと、上下が1.5cmの縫い代で消えて、出来上がりが、10-1.5x2=7cmとなります。

なかなか深いフラップです。

さて、このフラップとポケット袋には、マジックテープを取り付けます。

「オス」というのは、固いごつごつした方、「メス」というのは、さらりとした柔らかい方です。

フラップには、マジックテープのオスが、そして、ポケットの袋にはマジックテープのメスを付けるという私の方針です。

小さいタブのマジックテープ仕様の場合も同じ考え方。

とにかく動きのある方であり、上からかぶせる方にオスを付けるというのを私は基本的な考え方としています。

これは、反対に取り付ける考え方もありますが、とにかく、いずれにしてもオスの方に何か別の物がひっかかる可能性があるので、そこを考慮するとどちら向きに取り付けるのかという考え方をしたらよいです。

物を引っ掛けやすい「オス」がカギを握っているのです。

例えば、マジックテープを実際にマフラーがごそっと丸ごと入っているバッグの中で開けるシーンを思い浮かべます。

そうすると、タブを手で片手で指でよいしょとひねって開くことを想定。

そうするとタブの部分のオスにマフラーが当たろうとすると、開けている手が避けてくれます。

一方ポケットの袋の方が手が行き届いていないのでマフラーが当たる可能性がこの時点は高いと思います。

それを考えたときに、フラップには、オス、袋にはメスということが確定しました。

いろいろなシーンがあり得ますので一概には言えませんが。。

ただ、一般的には、どうも基本を私と反対のオスが下側になる部分、メスが上側になる部分に使う案内がとても多いようです。

理由が理論的で明確であればその向きもあり得ます。

マジックテープの取り付け方

では、取り付け方の解説に参ります。

フラップは2枚仕立ての作りですが、片一方だけにマジックテープを貫通させるので、2枚を合わせてひっくり返す前に1枚仕立ての時に2度縫いで「オス」を縫い付けます。

裏側には当て芯としてハード厚芯を貼りました。

ハード厚芯は粗裁ちしておいて、ステッチ後、余分をカットするやり方が良いです。

袋パーツの方は、もともと「わ」になっていますので、フラップと同じで、「わ」になっている1枚仕立ての状態の時にハード厚芯を当て芯して縫い付けます。

ただ、今回、うっかりとミスをしてしまいました。

メスのマジックテープを付け忘れていることを「わ」を2つ折りに縫ってしまった後に気づきました。

まだ本体には縫い付けていないので、この2枚重ねの状態でメスを縫い付けました(^_^;)。

ハード厚芯の当て芯は隠しきれないので無しです。

そうしますと、ポケットの内側にステッチは確かに出ますが、袋の2枚仕立てが固定される利点もあり、マジックテープがフラップの開け閉めにおよぼす圧力はかからないのかも。

よって、このミスした今回のような取り付け方も、案としては有りそうです。

マジックテープのオスとメスの配置(picturesque推奨)。

ポケット一式を本体に縫い付ける順番

マジックテープを設置したところで、ポケットを本体パーツに縫い付けていきます。

まず、上述のようにフラップには、オス、袋にはメスのマジックテープが取り付けてある状態です。

そして、袋から先にコの字型に縫い付けます。2度縫いして丈夫に仕上げます。

次に、その袋のメスのマジックテープの位置に重なるオスのマジックテープのベストな位置を決定した位置に左右はきちんとポケットの幅とピッタリに合わせて縫い付けます。

フラップの縫い付けも2度縫いです。しかも、裏側に「ハード薄芯」を当て芯します。ここは力がかかるところですからね。

ということで、フラップは一番最後の仕上げという順番で、一番最後が良いということです。

フラップ巾7cmの安心ポケット。

生地をたっぷりと使ったゆったりとリッチなフラップポケットです。

では、YOUTUBE動画を貼り付けますね。

あとがき

今回のポケットがミニサイズのリュックの本体パーツにめいっぱい貼り付けられていますね。

こうして、ポケットを最大限にミニバッグに配置できるよう、たっぷりな容量を確保していきます。

実際に、このポケットに、レジ袋をたたんで入れたりなど、ミニポケットよりもかなりいろんなものが入れられるようになると思います。

それでも、キーやカードだけでも良いのです。大は小を兼ねるですね♪。

このサイズ感の充実は、ブランドバッグのポケットに対する不満から生まれた構想でした(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

ボストンバッグのファスナーの端にタブをチラ見せする取り付け方【73】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、ミニボストンショルダーバッグをが完成致しました。

【72】では、おじさんの持っておられた取っ手付きのセカンドバッグのようなころんとしたアイテムを街角で拝見したところからの着想出会ったお話をさせていただきました。

では、そんなきっかけから生まれたデザインがどんな出来上りになっているかを当記事でお楽しみどうぞ(^-^)。

ファスナーの両端にタブをチラ見せする理由と取り付け方

ファスナータブが1cm程チラリと見えている様子。・・・当記事は【73】ですが、【38】では、
ビッグなボストンバッグでファスナータブを表に縫い付け、
ファスナーを開閉する際に手でつまめるような仕様です。
今回は、タブが見えるだえけの仕様ですので、違いをご了解くださいませ<m(__)m>。

こんな風にファスナーの端にちらりとタブを見せます。

反対側も同じ光景です。

ファスナーにあらかじめタブを取り付けておいて、タブごと縫うというものです。

これは、大変かっこよい作りとなりました。

タブには、今回は芯地を貼りましたけれど、貼らない方がこの生地の場合はもともと厚みがあるのでごてごてせずにすっきりと仕上がったかもしれません。

芯地もなんでも貼れば丈夫だからいいというものではないということがよくわかります。

タブも折ってさらに重ねてと幾重にも重なったものなので、接着芯無しで十分であることも時々の判断ですね。

そうすることで、このファスナー取り付けの2重ボックスラインのステッチも、よりスクエアな綺麗な縫い目になることにつながるようでした。

出来上がりでファスナータブがチラリと見えるのは、デザインとおさまりの良い安定感が得られるところに効果が出ているようです。

まるでファスナーが生地に溶け込んでいるかのように。。。

機能としては、内側でファスナーの端の縫い代を隠しているのです。

底縫いのラインをまっすぐに出すコツ

以前にミニリュックをニットで作ったときの失敗からの学びをこのたびに活かした内容となります。

以前のニットでは、ぎゅーんと底部分がゆがんでしまったのです。

やはり、失敗には理由があります。

長い1枚の口布を表面、裏面の本体それぞれに組み立てる時に、片方の面を最初に取り付けました。

その次にもう片方を取り付ける場合に1か所しか印合わせをしていなかったからちぐはぐな底部分の位置になったのです。

これが原因だったと解析し、今回はそこを改善すべく挑みました。

まっすぐになった底部分のライン:ラインがまっすぐであるとバッグを置いた時にしっかりと立ちます。

このマチ7cm幅の底の部分のラインが重要です。

これが何も意識しないと歪むことがあります。

特にニットは伸びて融通が利いてしまうので気を付けねばなりません。

今回はこの写真のようにすっきりとまっすぐに安定したラインになりました。

それには対策があったわけです。

その対策というのが、まず片面をしつけ糸で、てっぺんのど真ん中を印を合わせて固定します。

最初に縫う面の方はここしか指定する部分がないです。

あとは、その印周辺から、そのまま縫い付けていけばよいです。

そして、底部分は5cmほど重ね合わさります。

次のもう片方の面の印を合わせるところが今回のキモです。

まずは、同じようにてっぺんのど真ん中を合わせて仕付け糸をします。次にまだ合わせる箇所が増えます。

それは、この底の角の部分左右ともです。最初に縫った面の方の底の角の位置にまっすぐの延長上になる位置を2つ目の面の角の位置にあらかじめ指定するのです。

そして、そこに仕付け糸を左右ともします。

そして、最後にもう1か所印を合わせる部分があります。

それは、底のど真ん中、先ほど5cm重なったということをお伝えしましたが、その口布兼マチの重なり部分のど真ん中と面のど真ん中の印を合わせるといった具合です。

このように2つ目の面をきちんとすることがうまくいく秘訣となります。

合計4箇所の印を合わせる仕付け糸をするのが2つ目の面の組み立てです。

いろいろ書いてしまいましたが、大きくまとめますと、「それぞれの面で印通りに従うのではなく、片面に合わせることも意識しながらカーブの位置を決める」ということです。

完成品のご披露

このように完成しました。

ミニボストンショルダーバッグ:<サイズ>縦14cmx横20/24cmxマチ7cm。

ショルダーは取り外し式なので、サイドにまとめてあります。

かまぼこのようにどっしりとした安定感あるものに出来上がりました。ちょこんと小さくてかわいらしいですね。

ここで、このデザインのネーミングが「かまぼこ」で浮かんでいます。

率直にその様相を表した言い回しを、和風なお惣菜、おばんざいで集めてみるシリーズになるのでは。。とワクワクしてきました。

かまぼこと呼べるためのポイントが、やはり、丈夫の美しいカーブと、今回意識した、底部分の真っすぐさの対比にあると思っています。

いかにラインを綺麗に出していくかで、「らしさ」が出てくるのです。

あとがき

このシリーズの最後には、すべてのデザインに名前を付けることをしていきます。

そんな全体を俯瞰してご覧いただけるようなシリーズになりますので、この後のデザインも是非ご注目下さいね。

次は、最後5点目になりますリュック型になります。

ミニリュック型がどんなフォルムで形作られるのかお楽しみにどうぞ(^-^)。

不思議なもので。。。街行くおじさんのバッグからの着想であったミニボストンバッグに引き継いだものは、「かわいらしさ」であったこと【72】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

同素材シリーズという企画を立てて、順に違うデザインを製作していっています。

同じ生地で作ることで、デザインの違いの比較がしやすくなるのでとても良い研究になると思い考えた企画です。

このたびは、5デザイン中の4デザイン目を作り始めたところです。ミニボストンショルダーバッグです。

ミニボストン型を考案したきっかけはメンズから

もともとバッグは、大昔は男性特有の持ち物でした。

洋服の定番デザインの多くもメンズ専用であることが起源であることも多いのです。

ある日、ふと街角ですれ違ったおじさんの「中身たっぷりポーチ」を目にしたことがあります。

ちょうどファスナーを開けて中を見ている場面ですれ違いました。

そのポーチは立体的で、とても使い易そうでした。

あれが可愛い柄であれば。。。などとアレンジしたのがこのたびのミニボストン型になります。

もとは、メンズタイプのポーチにちょんと取っ手が付いたようなミニバッグデザインからの着想になります。

ショルダータブの付け位置

ショルダータブの付け位置をじっくり考えてみました。

ポイントは、1)使いやすさ 2)見栄えの美しさ、2)取り付けやすさ の3点。

やはり、なんと言ってもユーザー様の使いやすさを考えた位置でしょう。

サイドにタブを付けると、ファスナーがたっぷりと開く仕様にするには限界が出来てしまいます。

なぜなら、タブが下の方過ぎるとバッグがひっくり返ってしまうから、半分より上寄りに付けなければならない制約ができるからです。

これは物理的な現象でとても大切です。

昔、何も考えずに、思いっきりバッグがひっくり返るようなものを作ってしまった経験済なのです(^_^;)。

そうすると、サイドに取り付ける一般的なイメージをやめました。

そして、前後の面の対角線の位置にDカンタブを挟み込むという仕様に決定。

2)の見栄えの美しさを出すには、まっすぐに取り付けるということから、てっぺんのカーブのラインの中でも水平な位置を選ぶことです。

そしてこれは、3)の取り付けやすさにもなります。まっすぐは正確に縫い付け易いです。

タブをカーブの位置に取り付けることは実際使う時も不安定ですし、見栄えもすっきりしません。そして、カーブに縫うなどということをしたところで本体のラインも崩れてしまいがちです。

さらには、ショルダーが内側に寄った感じではバッグがくるくる回ってしまい、これまた使い勝手が悪いことに起因します。

よって、そういった消去法からも、てっぺんに取り付ける場合にということにはなりますが、その場合には、なるべく端っこ寄りでありながら水平な位置となるとだいたい場所が決まってきました。

Dカンタブの位置の決定:できるだけ端の方でありながら、水平な位置になります。
前面と後ろ面は対角線上の位置に取り付けます
(現在は表ばかりを見せているので同じ側にタブがあることにご注意を<m(__)m>)。

タブの根本の長さの調整

以前はタブの型紙を7.5cmx5cmにしていましたが、縦の長さを変更の5cmx5cmです。

ここ最近取っ手をアイレットカン仕様に切り替えました。

そうすると、根っこの部分がアイレットカン取り付けにおいて、穴を開ける時に影響したり邪魔したりすることがあります。

これは、とてもまずいことで、アイレットカンが不安定に取り付けられる要因になりかねません。

もし、アイレットカンが不安定に取り付けて、最初は気づかなくても使っていくうちにポンと外れてしまうようなことがあるかもしれません。

もともと水平にきちんと取り付けておかなければ、丈夫なアイレットカンでも外れた際には、ダメなパーツだと思われてしまいます。

それがタブの根本が当たったことが原因だとはなかなかバッグを作る人でない限り考えにくいものです。

よってそういう信頼を失うことが起こらないように、根本がすっきりしていて余分なものがアイレットに影響しないようにと言う変更です。

あとがき

今回は前半の部分だけですので、まだ出来上がってはいないです。

ボストン型はカーブが美しいと、愛着がわくデザインだと思います。

最初の考案のきっかけであったおじさんのセカンドバッグは、もっと四角い感じでしたので、そこからはだいぶイメージが離れていきました。

ただ、とても表現しにくいのですが、「コンパクトである愛らしさ」という点がおじさんのお持ちのバッグにも合ったのです。

たとえ、シンプルな無地で作られたナイロン製のメンズタイプであっても、今回のようなマルチカラーの花柄ジャガードであっても同じように感じられたのです。

もしかして、私がヒントを得たおじさんのバッグからは、その「かわいらしさ」を引用したのかもしれません(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

1980年代後半に流行の巾着バッグにはなぜハンドルがなかったのかをらせん状の流行がめぐった2010年代後半に考えた製作記録【70】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、ただいま実施中の、<同素材シリーズ>の3つ目、ミニ巾着ショルダーバッグを製作しています。

今回は、後半部分ですので、後程完成のバッグがご覧いただけます(^-^)。

今回の製作の中でご紹介したいポイントは、今回初めて巾着バッグに取り入れた「取っ手」の取り付けです。

今まで巾着型に取っ手を付けてきませんでした。

1980年代に流行の巾着型の多くの既製品には取っ手が付いていないものが多かったと記憶しています。

しかし、流行もらせん状。「かつての回顧的な要素+新しさ」で過去が新しい形で受け継がれていくものです。

現在の巾着バッグは、ハイブランド様のお品でも取っ手は取り付けてあるようです。

現実的な使うシーンで考えてみても、バッグの中身を何か取り出す時に取っ手があることで作業がスムーズなのです。

この時の取っ手は、ショルダーとして下げている時は使用しないけど、違うシーンに切り替わった瞬間で必要な時があるという「備え」としての取っ手である所がポイントです。

あとは、ショルダーも付いているのだけれど取っ手も付いていることのデザイン的な見栄えも出来上がりを見て感じていただけるかもしれません。

現在の5型のシリーズ物でも、この巾着型のみ取っ手を付けていませんでしたので、ショルダー+取っ手ということも定番の要素にしていくことで、ラインナップもすっきりとまとまりそうです。

巾着型のサイドは、パーツが混み合う場所

巾着型は、アイレットカンを12個(前後6個ずつ)取り付けるのが基本型です。

よって取っ手にしても、ショルダータブにしてもサイドの影響のないわずかなスペースを確保して取り付けることになります。

この辺りの場所がいろんなパーツが混み合い、混沌とする箇所なのです。

今回、このことの難しさに慣れておらず、アイレットカンの穴開けに失敗してしまったハプニングがありました。

サイドに表地と裏地の間に差し込むように取り付けた取っ手やショルダータブの位置はそれなりに配慮したつもりでしたが、深く差し込みすぎたのですね、アイレットカンがタブの根本をぶち抜いてしまいました。

ぶち抜けたから良いのだというわけではないのです。

水平ではないでこぼこしたところにアイレットカンを取り付けるというリスクができてしまいました。

そこへ仕方なくアイレットカンを取り付けたところ、案の定、ここをきっかけに、力のかかり具合のアンバランスによってアイレットカンが外れる事故が予想されてしまうような取り付け具合になってしまいました。

本来、アイレットカンは水平な環境でしっかり、丈夫に取り付けることができるという定義です。

それを水平でない環境を作ってしまったということです。

アイレットカンの失敗箇所はこのタブをぶち抜いた箇所ともう1つ、あからさまに失敗したという場所の2つがあります。

その2つ目の箇所というのが、もともとは、タブやショルダーの根本がでこぼこしている不安定な環境が原因がまず1つ。

そして、更に、ポンチと金づちで穴開けをしている途中から別の場所にずれて、穴が1.5個分ほどの大きなものに空いてしまいました(*_*)。

これは大変な悲劇でした。もうアイレットカンを取り付けても隠しきることができず、アイレットからはみ出した生地がおぞましく目に映りました(*_*)。

1つ目の失敗:取っ手の右隣のショルダータブの根本をぶち抜いたアイレットカンです。
こちらは、一見うまく取り付けることができたようですが、
タブの根本も挟んでいるという状況の取り付けです。
長い目で見ると外れるリスクが否めませんね。
2つ目の失敗:穴開けの時に不安定によりずれて1.5倍の大きさの穴が開いたのを補修した状況。
とても売り物にはなりません(*_*)。中側のルーフパーツにアイレットカンが突入しています。
表側から見た失敗箇所:上記を表側から見ると表側でもずれた穴がはみ出して布の切れ端が飛び出しています。
このすぐ隣に取っ手とタブがあるので、その影響で不安定でずれたというのが原因です。

ショルダータブに関する改善策

さて、隣にも影響を与えてしまう取っ手とショルダータブの付け方はいかに?。

私が今回改善点として考えたのが、ショルダータブの根本を短めにすることです。

タブもあまり上に内側に突き出しすぎても野暮ったいですので、ちょこんと顔を出す程度で良いです。

そうすると、型紙の縦の長さが、現在の縦7.5cmを縦5cmに2.5cm削ることを考えました。

そうすれば、根本が今より上に行くので、アイレットカンに影響を与えないようにできると思います。

また、ショルダーに関しても、長さを少し短くして根本をあまり深く中へ入れ込まぬように1.5cm程度にします。今回は3cm程度入れ込んでいました。

完成の様子お披露目

ミニ巾着ショルダーバッグ:今回から、ショルダーを取り外し式に変える変更もしています。

一見何でもなく見えますね。しかし、とにかく今回は、アイレットカンの失敗によって販売は不可能となりましたが、これがうまくいったら、なかなかエレガントなものになったと思います。

巾着デザインは、きゅっとしぼる動きをするときに折りたたまれるので、かなりの重圧がアイレットカンにかかっていることでしょう。

巾着は動きのある開閉をしますので、アイレットカンはとても重要です。

紐を引っ張る時に穴周辺に重圧がかかるという意味です。よって、丈夫に取り付けたいのです。

ここが他の形のバッグと少し違う点です。ファスナーじゃないですからね。

本革レザーと生地の違いというのは、その密度にあり、カシめる力は、断然本革レザーの方が優れます。

そもそも、生地にこのアイレットカンを使うのかどうか。

今回の製作で、ここも今後判断していく重要なポイントになると思います。

パーツ屋さんははっきりとおっしゃっています。「生地には向かない」と。

そしてご注目いただきたいのが、取っ手の存在です。

ハンドルとも呼べる立派なものになりました。存在感が大きいですね。

このハンドルによって巾着が完全に絞られることが不可能になっていくので、冒頭のお話の1980年代の多くの巾着バッグがハンドルは取り付けられていなかった理由の1つに、「完全に口をふさぐことを重視した」ということがあったのではないかと見ました。

あとがき

今回は、失敗してしまいまして、とても残念((+_+))。

2デザイン目まで調子よく完成してきて、ここでつまずきましたが、残る2型の、ボストンとリュック、頑張りたいと思います。

全く同じ生地でデザインを変えて製作していくこの企画、生地が同一であることで、その違いがとても比較しやすいです。

今後の製作のヒントになって行けばと思いますと、今回のような苦い失敗も重要な過程であると考えます。

失敗は残念過ぎますが、いずれ、素敵な巾着型が自分のデザインらしく作って行けることにつながる失敗であればと無駄ではなかったと思えます。

そもそも、アイレットカンを取り付ける巾着で作るのだろうかということさえ、根本的な材料使いの面まで将来はしっかり検討していきます。

それには、こういった細かいパーツ材料も使った製作も体験してみる必要があるのです(^-^)。

貴重!バッグの製作途中だから見れる隠しポケットの裏側の構造【68】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在ハンドメイドバッグ製作におきまして、「同素材5型製作シリーズ」という企画を続行中です。

同素材で5デザインを作って行くというバッグ製作の3デザイン目です。

デザインは、巾着タイプのバッグなのですが、そこに隠しポケットを設置することになっています。

今回は、この隠しポケットが出来上がっていく際に、完成品では絶対に見ることができない貴重なショットが見られますので、是非ご一読いただければと思います(^-^)。

内側にひっそりと隠れるファスナー付きの隠しポケットの構造

出来上がりで表側からは決して見ることのない隠しポケットの裏側の作りがご覧いただけます。

やや地味なな場所ではありますが、あれこれ製作してきて、自分なりのやり方がある程度固まってきた作りになります。

隠しポケットは段階が非常に多いので、今回は後半部分の、ファスナーを取り付けた後の場面からのスタートでご覧いただきます。

違う機会に、前半部分や、最初から通してなどの長いスパンの製作の様子などもお伝えしたいと思います。

今回は、裏側の構造が最もわかるところにスポットライトを当てました。

このように隠しポケットのファスナーを取り付けてあります。
まだこの時点で裏側を縫いとじていない状態です。
その裏側がどうなっているのか、それが次です↓。
裏側は何も縫っていなくてピロピロです。
縦に長いポケットの袋と袋の延長布の端を合わせて縫い代1.5cmに印を付けて、
待ち針でこれぐらい細かく留めます。

ここで、私のお話すれば長―くなってしまう考え方が入っています。この縫い留めた待ち針の箇所というのは、袋の底に当たらないのです。

途中で「延長布」を縫い付けてずれた位置にその延長布の縫い付けのハギ目が来ます。

そこは、「わ」になっている状態で出来上がるということにゴールを持っていく作り方です。

そして、2度縫いで往復して、ミシンで縫います。
前述の「ハギ目」は反対側に隠れていて映っていません。
底に当たる部分は「わ」になっていますね。
アイロンで縫い代を割ります。
今は、ポケットの袋が上下の向きでいうと上側に付きだしています。
ポケットの袋の「わ」の上面のみを持ち上げて、するりと下へ移動します。
移動するとポケットの袋の位置が本来の定位置におさまるように配置されます。
あとは、両サイドを縫えば、完全にポケットの袋がとじられます。紫色の真ん中あたりにハギ目が見えますね。
あの位置は、ポケットを正面から除いた時に、手前に位置するように作っています。
視界にハギ目が入りにくいのが手前であるという理論からです。
両サイドの縫い(都度の返し縫で進む縫い方):この左に映っているのが表側で視界に入る場所です。
とても貴重ですね。裏側は今しか見れない場所です。
左側は綺麗に縫い易い向きがポケットの袋の底の部分からのスタートの位置となります。
そうすると、ファスナー部分が最後にあたりますから、
ストンと前述のように輪を下に落とした端っこを把握しやすいのは、
ファスナーがスタート地点にある右側なので、
下から縫い始める左側は順番が後の方が正確に縫えると考えます。

こうして、表から見ると、ファスナーしか見えないポケットが、裏側ではこんな立体的な構造になっているのでした。

あとがき

今回は、スポット場面がやや地味な、隠れた部分でした。出来上がりの表からは、見ることのない場面。この時でないとその機会はありません。

ということで、ある意味貴重な場面だと言えるかもしれません。

例えば、二重縫いをしているということも、こうしてお伝えしなければ何ら完成品では分からないことです。

しかし、末永く丈夫に使っていけるポケットになっているかということが、何年も持ち続けることで分かっていただけるのです。

この、「末永く」という言葉をとても大切にしています。

目に見えない部分であるからこそ、こうして製造者の私がお見せしていくべきであり、知ってもらうべきだと思いました。

ごまかしとか、手抜きなどは、ハンドメイドでは悲しいことだと思っています。

価値というのは、見た目だけでは到底計れない、いろいろな奥に隠された構造や作りにも実は存在しているのだということです(^-^)。

労力無く美しく仕上がる材料選び、バニティーバッグ製作には両開きファスナー使用の勧め【65】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ただいま、シリーズとして、同素材で5デザインのコンパクトショルダーバッグを作っていく企画をしています。

今回は、その2点目のバニティー型ショルダーバッグの後半です。

ポイント場面は、両開きファスナーを使った作り勝手の良さとか、出来具合を見てみるということをします。

両開きファスナーを使用したことが過去にはあまりなくて、2本のファスナーを使ってきましたが、ここで両開きファスナーとの出会いがあり、その違いを製作しやすさなどの点からお伝えできればと思います。

数の少ないダブルファスナーVS数の豊富な2本使いのファスナー

ダブルファスナーはどちらかというとバッグ専用ですので、一気に製造数が減るようです。

あまり豊富にカラーが無いという固定観念もありましたし、いろいろな色の生地に合わせていくには、豊富な色展開のシングルファスナーの方が選びやすいと思っていました。

ただ、シングルファスナーの2本使いは、例えばバニティーの場合は、2本をいかに延長上に1直線に配置するかという技術が必要で成功率があまり高くありませんでした。

そして、ど真ん中を意識するポイントも生まれます。

頑張って神経を使ってきちんと配置して縫い付けても、出来上がりは少し引っ掛かりのあるものでした。

ファスナーの端の始末がバニティーでザインでは上手く隠しきれないところがありました。

どっしりとそびえたつように筒形が立つということ、これはバニティの出来上がりの美しさの1つかと考えます。

なので、2本使いはその点について左右のバランスの縫いの難しさが出来てしまうのです。

一方今回導入の両開きファスナーは最初から1直線なので余計なことを考える必要がありません。

さらに、今回の場合取り付ける口布や側面パーツが同じ40cm周辺の長さであったため、特にカットもせず、ファスナーの留め具もちょうどミシンで縫わない部分である後ろの重なり部分に隠れて、邪魔にならず、ファスナーのカットの必要もなくすみました。

今後両開きファスナー、色さえ合えば積極的に使いたいですね(^-^)。

さて、このたびは、後半の場面であり、YOUTUBE動画でも完成の様子がご覧いただけます↓。

あとがき

バニティはまっすぐな形に立つということが見栄え的に大切だと思っています。

よじれがちな理由として、立体的な物を平面2次元ミシンで縫うからこその難しさがあります。

2本使いにするにしても、ダブルファスナーを使用するにしても、ファスナーの付け方が出来上がりのフォルムに影響すると思います。

ただでさえ難しいデザインですので、できるだけダブルファスナーにして作りやすい方を選んでおいた方がお勧めです。

カラーが豊富でないことは大変デメリットですが、ファスナーの色の展開を見ながら、材料の生地調達に条件を付けて探していくなどということも良い結果を考えたら「有り」だと思うのです(^-^)。

お出かけ用バッグの実現、バニティバッグの蓋パーツに内蔵するハードな芯地の使い方【64】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、同素材シリーズというハンドメイド製作の2つ目のデザインの一場面をお送りしたいと思います。

パープルジャガード花柄生地でバニティーショルダーバッグを製作中です。

前回のドーム型のショルダーバッグと同じく、バニティー型も同じように、取っ手をアイレットカン仕様に変更する点は今回初の試みとなります。

こうして、製作に新しい試みを取り入れながら研究もしていくスタイルです。

目的は持ち上げた時の力のかかり具合の緩和、蓋にハード厚芯を使用

今回は、他の製作中のデザイン4型では使わない、このバニティならではの芯地を使います。

ハード厚芯というものです。

その他の別芯であるハード薄芯に比べて、ハード厚芯の方はかなり厚く硬めです。

こちらをバニティの蓋パーツに使用するのです。

ボンドで貼ってある状態の蓋パーツ
:ハード厚芯は厚み約1mm。待ち針が差しにくいくらいの固めです。この固さの効果はかなりのものです。

では、なぜここにハード厚芯を入れるのかということです。

その理由は、まずは、この部分に取り付ける取っ手1本に全体の重さがかかるので強固にしておきたいということです。

取っ手1本で全体の重さを支えるということが特徴なのがバニティー型なのです。

ハード厚芯が入っていないと、柔らかくて、蓋が持った時にかなり変形します。

バニティとしては、蓋は比重のかかる場所であり、しかも視線のいく場所。

よって、取っ手と共に共同でこの部分を支える役割がとても重要であるわけです。

そうすることで楕円型フォルムもすっきりと見せてくれます。

ハード厚芯は、それ自体結構重みがありますので、よほど必要な部分にしか使わないようにしています。

大きなバッグの本体に前面にハード厚芯を入れて作っていたことがありますが、生地も含めた完成の状態で800gあたりまで重さがいってしまいました。

せっかくの布製バッグの軽さが活きません。

それなので、基本的には、本体に入れる芯地はハード薄芯で対応しているのが通常です。

あとがき

バニティーバッグは、多くがインテリア使いやメイクボックスとして保管用に室内で使うイメージが今まではありました。

このアイテムにショルダーを付けたり、リュックにすること、縦や横のサイズを伸ばしたりすることで、バニティーのイメージから離れたところにも行けそうです。

バニティーの特徴として、置いた時の安定感も際立ちます。まるで箱のようなのですね♪。

トラディショナルなバニティーバッグのイメージは、ちょこんと手で持つというハンドバッグのイメージでした。

そんな今までのイメージを打ち破り、サイズを変え、持ち方も、肩掛けしたり、背中で背負うリュック型が過去にはあまりなかった新しい持ち方のようです。

バッグの取っ手の付け根のワンポイント効果の片面ハトメ【62】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ただ今、ハンドメイドバッグにおきまして、「同素材シリーズ」という企画を続行中です。

【61】の記事からスタートしておりまして、デザインは5つ。

①ドーム②バニティ③巾着④ボストン⑤リュックです。

どれもミニサイズではありますが、生地を150cm巾で1.5m程準備しまして順番に製作していきます。

現在は、①ドーム型の後半部分の製作となりまして、この記事【62】で①ドーム型が完成です。

ここ最近頻繁に登場しています片面ハトメ/アイレットリングを取っ手に使用するのが特徴です。

その後の②-④も同じ片面ハトメ/アイレットリングの取っ手仕様で製作しますので、共通仕様の部分ということで、このたび、その打ち込み場面をご紹介致します。

ワンポイントパーツが入ることでスタイリッシュに映る効果の片面ハトメ

片面ハトメ/アイレットリングは金属であることで、ワンポイントになりやすいです。

バッグと金属はコンビとしては切り離せない組み合わせで多くが作られていることが分かります。

今回は、「プライヤー」と呼ばれる打ち込み道具があるシルバー色のアルミ素材のバージョンなので穴を開ける時だけ金づちで打ち込む作業が入ります。

ポンチであらかじめ印をしておいた部分にポンチと金づちで穴を開けます。
・・・後になって反省しておりますが、新聞紙とコンクリ―都は正解ですが、段ボールは使ってはいけません。
クッションのせいでずれますし上手く打ち込めません<m(__)m>。
そうして、プライヤーという圧力をかけてパーツをプレスする道具で
ぎゅっとかしめてリング取り付け完了です。

この「プライヤー」というプレス道具はこのシルバーのアルミ製のパーツのみ限定の組み合わせだそうです。

メーカーさんに問い合わせてみましたところ、8mmのバージョンは、シルバーのみしかパーツも製造しておられず、プライヤーも他のゴールドなどのパーツには基本合うものではないとのことですので、「8mmのアルミ素材(シルバーカラーのみ)専用」となります。

ゴールドの場合は、メーカーさんがセットして売られているゴールドの打ち込み用のコマを金づちでたたいて取り付ける方法となります。

ゴールドの場合とか、このプライヤーとのコンビでないパーツは、1)穴を開ける時 2)取り付ける時の2度金づちでたたく作業が伴うわけですね。

今回の場合は、2)がプライヤーでぎゅっとすることで出来上がる点が作業しやすいです。

お部屋の中でも静かに作業ができます。

幅5cmの型紙通りで、四つ折りして、細めの取っ手を縫います。

この取っ手には接着芯のみ貼ってあります。

この時のポイントとしては、端っこのスタートと終わりの縫い代は折り込まず、そのままゲジゲジのままで薄い状態にしておかねばなりません。

この後に、アイレットに通す時に縫い代を折り込んであると通らないことがあり、無理矢理ペンチなどで通そうとすると生地も傷みます。

アイレットリングもせっかく固定したのに引っ張りすぎるとゆらぎます。

取っ手は3本線でステッチしました。両端ステッチと、ど真ん中にもう1本ステッチを入れての3本です。
そして、このようにリングの穴に先を2つに折るような感じではめ込むと、すっと入っていきます。
三つ折りしてミシンで返し縫いを2回ほどしてステッチをかけて固定します。

この時に、一時的に取っ手を引っ張り出して、ミシンをかけやすい体勢で行うのがよいです。

返し縫いは、スタート地点と終了時点を同じにすると最後の玉止めが1か所だけですみます。

取っ手を再び表側へ引き出します。
向きに関してですが、意外にも三つ折り部分が見える方を内側に突き出した方がしまりがよいです。

また、同時に、取っ手自体の向きは、取っ手を作る時に折り合わせた「わ」でない方の部分が外側に出る配置が持つ時の手に分厚い方が当たるのでベストだと考えています。

よって、三つ折りする時にある程度最終的な配置を見込んで三つ折りする方がよいですね。

まとめますと、先に取っ手の折り合わせの向きをセットして三つ折りに移るといった手順がうまくいくかと思います。

完成バッグで取っ手のワンポイントを眺める

完成しました。やはり、アイレットカンが2個付く取っ手の付け根がアクセントになり、
見栄えがスタイリッシュになりました(^-^)。

今回アルミの素材ですが、間違えて反対側にプライヤーを使うなどしたハプニングの時に、ひびが入って、外して新しいパーツでやり直しました場面もありました。

そのようなやり直し場面にはアルミはやわらかいので、ペンチでクチャっとつぶして、外しやすくしての直し作業が簡単です。

しかしその分、予期せぬハプニングにより変形したことで外れてしまう可能性が否めません。

なので、アルミは融通が利き過ぎるかもしれません。もっと固い素材の方が良いのかなとも考えます。

まだ研究中であるので私もアルミ素材を使用しましたが、ある時期で真鍮製に変えていくことをお勧めします。

外しやすいということは逆に危険です。使用中に変形して外れやすい物であることの裏付けです。

真鍮製の場合、上述の通り、アルミ以外の素材になりますので、このプライヤーという道具は使えなくなります。

あとがき

今回いったん完成してしまいましたが、そのフォルムに関しては良い出来ではありません。

サイドがエクボみたいにへこんでいますね。そもそも型紙が間違っているのです。

生地なので作ってしまうことはできたものの、もっとその辺りも考えていかねばなりません。

今回は、①ドーム型が完成しましたので、「同素材シリーズ」は、次回が②バニティ型になります。

バニティ型は立体的で作りにくい為か、ハンドメイドバッグの製作の中ではレアです。

だからこそ研究して作りやすい工夫などを探してみたいと思います。

苦労の成果ここに、隠しポケットを少し覗いた時の内側の美景【61】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、ハンドメイドバッグにおきまして、シリーズものを企画しました。

全くの同素材でデザインのく違う5つのバッグを作ってみます。

名付けて「同素材シリーズ」です。

目的は、デザインによってどれぐらい雰囲気が変わるのかを見てみることです。

そして、素材を同じにすることでデザインの特徴を分かりやすく研究するためです。

美しいイタリア製の生地と高級感ある衣装生地がメイン材料

パープルや、ブルー、ピンクを黒地に乗せた冬色と呼ばれるテイストの生地です。

とても美しい生地で、イタリア製ならではの風通ジャガードです。

ここまで美しいと複数連続製作しても飽きないかもしれません(^_^;)。

左(黒地xパープル系花柄):表地-風通ジャカード、綿/54%、絹/26%、ナイロン/20%。イタリア製。
右(パープル):裏地-ラメツインクルサテン、ポリエステル/60%、ナイロン/40%。日本製。

製作の順番などの予定

まずは、もしかして一番難しいのではないかと思われるデザインのカーブの入ったドーム型からスタート。

難しいものを先に製作するのだという考え方で行ってみます。

順番に下記の通りに5デザインを作っていきます。

①ドーム②バニティ③巾着④ボストン⑤リュックです。

隠しポケットは隠れているだけでなく、手間をかけた奥深い苦労も隠れている

さて、今回は、①のドーム型です。

他のデザインにも共通して出てくることですが、前々から気になっていたことがあります。

隠しポケットの入口を覗いた時の縫い目をファスナー上に綺麗に出したいということです。

ちょっと分かりにくいですね(^_^;)。脱線した縫い目が目立つようなことがないようにという意味です。

ここで、このことを写真と共に解説させていただきますね↓。

表で、ボックス型にファスナーを縫い付ける際に下糸をファスナーの色と合わせていいます。
よって、ファスナー上にミシン目落とさねばなりません。
というのも、裏地の部分にずれこんだた場合に縫い目が変な色で混じり、汚く見えるからです。
そうすると、この写真から見るように、わずかな数ミリの隙間に針目を落とす必要があるわけです。

ファスナーに合わせた糸の色は裏地の糸の色と微妙に違うから、ファスナーの範囲内の狭い箇所にステッチを徹底したいという意味です。

それならば、いっそ裏地の上に乗るようにすれば。。というのも位置が違ってきてしまいます。

表のボックス縫いを大きな枠にせねばならなくなります。

それは、ファスナー付けの丈夫さなどを考慮すると望ましくないことなのです。

せっかく綺麗に出ている裏地の縫い付けの2本線を邪魔してしまうことにもなります。

YOUTUBE動画の中でもお話していますが、結局、対策としては、2つ。

1)裏地をファスナーに取り付ける時に、務歯から適度な距離をとる

2)裏地付きのファスナーを表地本体にボックス型に縫い付ける時に、逆に務歯に適度に近づける

この2つに私は結論付けました。2つともやりすぎは禁物です。「適度に」という加減が非常に大切です。

あとがき

そうして、完成した隠しポケットがこちらです。

隠しポケットの完成:裏側の苦労など表から見ると一切分からないですね。
しかし、ポケットを覗いた時には目に入る場所なのです。

この、ポケットを開けた時に視界にはいるような位置というのが、いろいろな場面で違うケースで登場することがあります。

じゃあその位置は裏なのか表なのか。。。私は、目に映る位置はたとえ内側であっても「表である」と結論付けています。

とにかく目に映る範囲内の箇所は表面にあることと同じように考えて、美しく見えるよう工夫をしていくという決意を新たにしたこのたびでした。