業者では違反!子供が心の底から本当に持ちたい柄の入園バッグコレクションはパパやママのミシン技術にかかっている【107】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

いよいよ入園をひかえた季節になってまいりました。

ママやパパが子供の入園の準備をせねばなりません。

そんな中の準備の1つ入園グッズをこのたび一連で製作。

私がハンドメイドでお作りすることでささやかなお手伝いが出来ればと思います。

入園グッズ5点セットの中で基本デザインである巾着袋の作りの良さ

入園グッズは、①通園サブバッグ、②上履き入れ、③着替え入れ、④お弁当袋、⑤コップ袋と、この5アイテムが一般的のようです。

このアイテムの中で、作る私側から見ますと、大きく2種のデザインに分かれるかと考えます。

①と②はトートバッグ、③-⑤は巾着袋です。

ということで、作業的に効率よく行っていくには、③-⑤は同時進行していくことが効率的です。

作り方が同じで、生地や糸の色も同じであれば、同時に縫っていった方が効率が高まるようです。

さて、今回の中で作る者も勉強になり工夫した点は、巾着袋のひも通しの入り口付近の縫い代始末です。

巾着の紐の通し口の始末:目的は紐がすれて縫い代の糸が飛び出さないよう、縫い代を完全に隠します。
更に、ミシンステッチでで押さえてあるので、縫い代がトンネル内でも一切見えていません。
1つ前の段階:ちょっと作業を巻き戻します。上から6cmの位置からサイドを縫い合わせ。
「わ」の状態で6cm分の紐の通し口を見込みました。
本来のサイドは両折れとなるのですが、6cmからてっぺんまでは三つ折りです。
ここへコの字のステッチをミシンで入れていくのです。

ということでサイドの途中までが三つ折りで、途中から2つ折りに変わるその切り替わりの部分があいまいになりますが、その部分は、表から見たときは中側に隠れますので大丈夫。

この作業段階あってこその、1枚目の写真の出来上がりになるわけです。

決まった定形のデザインの中に「らしさ」を入れた部分

ある程度サイズも形も決まったものをその通りに仕上げていくタイプの作業ではありましたが、その中でも個性を出してみた点があります。

それは、この5点の中で一番持ち歩いたりメインに使っていくのではと思われる①通園サブバッグ。

このアイテムは、この5点の中で唯一バッグと呼べるアイテム。

あとの4点は袋と呼ばれる部類です。

そこで、この通園サブバッグにキルトでデザインをしてみました。

まず女の子用の花柄は、キルト芯を使用してパッチワークボーダーキルトにしました。

そして、男の子用のストライプはは、キルト芯を使用して、バイヤスキルトのデザインです。

一般に売られている既製品のキルト生地はひし型。

全体にはかかっているけれど、どうしてもデメリットがあります。

元々の生地にキルトを機械でかけていくので、その生地を型紙通りに裁断した時点でキルトのステッチの糸の途中にハサミを入れてしまうことになります。

仕方のないことなのですが、この時点ですでにキルト糸のほつれが始まります。

それが全体に関して言えることなので、これは仕方がないけれどデメリットです。

ハンドメイドキルトは、裁断後にキルトをかけることができますので、必ず最初と最後が返し縫いで固定されます。

よって、ほどけてくる可能性が少ないわけです。

随分高級で丁寧な作りの丈夫なキルトといえるでしょう。

しかも、一般的なダイヤキルトではない個性あるキルトです。

そうして、ハンドメイドキルトをかけたという「売り」が生まれます。

パッチワークボーダーキルト:中にはキルト芯が挟み込まれミシンで固定され、安定しています。
ふんわりしていて、本や図鑑の持ち歩きに安心。
バイヤスキルト:このバイヤス右肩上がりです。
通園生活が良いライフになりますようにと願いを込めて縁起の良い右肩上がりでデザイン。
幅は3cm間隔。とてもかっこよくておしゃれです。

出来上がりを見ながら、途中のエピソードを語ります

入園グッズ5点セット(女の子用)
:真ん中から時計回りに、①通園サブバッグ②上履き入れ③コップ入れ④お弁当袋⑤着替え入れ。
入園グッズ5点セット(男の子用)
:真ん中から時計回りに、①通園サブバッグ②上履き入れ③コップ入れ④お弁当袋⑤着替え入れ

ピンクの方は途中着替え袋のサイズを間違えて、新しい生地で作り直したり紆余曲折がありました(^_^;)。

黒の方は、2度目となるので、慣れて、巾着型3点を同時進行でスムーズに製作できました。

もともと難しいアイテムではないのだけれど、このように勢ぞろいするとかなり手間のかかる作業となるものです。

どちらかというと、おそらく、巾着袋のデザインの方が奥が深いです。

いろいろやり方があるということです。

トート型の①②はだいたいどの人も同じ作り方になるかと思いまして、巾着よりも作りが単純です。

ところで、今回の女の子用につけたフリルですけれど、まだまだ私もうまくなっていかねばならない課題の残る出来だと言えました。

ちょっと宙に浮いた感じでしたので、これだという断固としたコツなどが確立できてないのです。

フリルに関しては、今後集中的に研究して技術を磨いていきたいと思いました。

フリルのような装飾デザインに関しての重要なお話

ここでこんなお話もさせていただこうかと思います。

今回のフリルは意味がありまして、ヒラヒラしたその女の子らしさの表現だけではありません。

切替部分の単調さを少し遮る意味があり真ん中寄りに付けたということです。

見えたくない場所もそうですし、このたびの切替えがひたすら続く「飽き」の解消としてフリルをあの場所に付けたことの意味を感じ取っていただけるとかなりの理解を得られたと思えます。

フリルもただ飾るだけだと、安っぽい「流行」ということを連想させます。

今賑わっているアイテムをとりあえず「飾る」という行為に過ぎなくなってしまうので、そういうことはやりません。

もっと極端な場合、生地がどうしても1枚仕立てで作りたいのに作れず、やむなくハギができてしまったた場合、そのハギを美しく隠すためには、フリルを挟み込むことは大変意味のある装飾です。

ただ飾られるだけの薄っぺらい意味ではなく、「なぜそこに飾る必要があったのか」という「哲学」が入り込むのです。

あとがき

入園グッズは、私達のハンドメイドの業者などが作る時に、生地がかわいくてもキャラクターのものや商標登録してあるものを避けねば、違反になってしまい罰せられてしまいます。

ミッキーとかキティー、プリント物のかわいらしいお花とか数々の素敵な園児らしい生地は無限と言っても良いくらい豊富にあるのです。

しかし、それは、家族の一員のママやパパが作ってこそ持てるものなので、商業用となってお代金をいただくとなるとやはり作ってあげたくても作ってあげることができません。

依頼者と製作者と両方が罰せられますのでね。

なので、オーダーメイドにしてもそういうことが起きてくるかと思いますので、基本オーダーは受け付けられないという結論に至っております。

オーダーだとどうしてもキャラものの依頼をしたくなると思いますので、いっそのこと廃止しているわけです。

今回の2柄はそれには当たりません。

生地に商標登録はないようですので、販売は可能です。

プリント物はどうしてもほとんどが生地の耳に英語で社名が入っているので作り手の方は著作権侵害を意識しながら慎重に商業利用をご検討願います。

こんな事情もあり、柄物を商業利用して、販売するとなると、無地や伝統的な織柄などにとどまります。

あふれかえっている賑やかなプリントの動物柄やデフォルメされたタイプの花柄などはママやパパが作ってあげるしかないのが本当の正しい対応の仕方です。

やはり、ユーザーの一番心の中にある好きな生地で持ちたいということに答えるには、私が著作権の無い無難な柄で作って売ることではないのです。

むしろ私がやるべきことというのは、パパやママにその技術をお伝えすることなのです(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

ただの色違いとは違う、そろっていながらも互いに異質な3点ボディーバッグコレクション【106】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、<黒白ボーダーシリーズ>というかなり的をしぼった製作をしてみました。

黒白ボーダー柄はイメージとしては長袖カットソーが浮かびます。

パリジェンヌ様が必ずワードローブに1つ取り入れるだろうアイテム、ブルージーンズに合わせたシンプルで伝統的なスタイルのイメージです。

3点それぞれの製作の見どころ

<黒白ボーダーシリーズ>左から、黒白パッチワーク、半月型、水平型とすべてがボディーバッグ。

まず、一番左の黒白パッチワークボーダーは何といっても、この手間をかけたパッチワークの作りです。

もともと単独で記事をアップ致しておりますので(【101】が該当記事)、詳細はそちらで。

ここでは、手間を込めたものであるということをお伝えしておくにとどめます。

そして、真ん中の半月型ボディーバッグ。

こちらは、本来洋服のポロシャツ用の生地である「カノコ素材」をバッグに仕立てたところが斬新と言えます。

そして、ボーダーの柄合わせを意識した見栄えの美しさにも力を入れました。

つなぎ目でボーダーの柄合わせをして段を合わせている様子。
:これをしてあるかしてないかは大きな付加価値の違いとなるもよう。

そして、最後、一番右のサテンのボーダーは実はもともとストライプ。

ストライプの生地の向きを変えることでボーダーとして作りました。

注意した点は、もとの生地の地の目はあくまでストライプ方向。

よって、織芯を貼る時は、生地となじむように同じストライプを縦向きとして貼りました。

ちゃんと元の生地に合わせた向きに織芯をなじませるのです。

そして、縫っていく段階からは、今度はボーダー向きを意識し始めるのです。

これが、向きを変えて生地を使用しても綺麗な風合いに映るコツかの1つと考えます。

実は、当初はマチ付きで進めていまして、底と頭にバニティーのように楕円形のマチを取り付けるつもりだったのです。

ところが、ミスをしたんですねー。

寸法を間違えて楕円形のパーツが小さく仕上がってしまい、もう生地が全く残りがなく、やむなくマチ無しに。。

間違えた原因は、くるりとファスナーを取り囲むように筒形に取り付けるファスナー部分の縫い代を三つ折り計算してしまい、実際は1つ折りなのでその誤差が5cmも生まれ、サイズが狂ったわけです。

しまったなーー(;'∀')。

でも、原因は判明しましたので、次回の機会にこれをマチ付きのものにして、違うシリーズでこのデザインを採用できればと思います。

横幅が結構あり、長財布が横向きに入るので、容量の点はマチ無しでも結構あります。

バッグの入り口開閉の位置がなかなか斬新。

まるで、ティッシュケースの大きいやつみたい。。

あとがき

今回は、黒白ボーダーを3点集めたコレクションでしたが、フローラルとかマルチカラーなどテーマがいろいろ浮かびます。

また、素材をテーマにするだけでなく、シーンをテーマにするとそのバッグのデザインの種類がそれぞれ違ったものに展開されていくことが見込まれます。

同時に3点の完成が見れることは、1つよりもはるかに世界観が増します。

同じデザインの色違いなどの展開とは違うものであることが方針、自分なりに練った企画がそこには盛り込まれているということになります(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

ポケット無しのバッグにポーチを追加、本体のボーダーパッチワークの太幅に寄り添う細幅の水平型ポーチ【104】

アイキャッチ画像104

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびから、ハンドメイドバッグ製作の括りの<○○シリーズ>が、<黒白ボーダーシリーズ>に移ります。

黒白ボーダーは王道の柄、同じカラーの3点が集まる当シリーズにおいて、それぞれの黒白ボーダーの違いがそれぞれの味わいでどれも表現できればと挑みます。

1点目は、もうすでに<はぎれ>のカテゴリーで投稿済みの【101】で完成していたパッチワークボーダーのボディーバッグを当シリーズに入れたいと思います。

そして、<はぎれ>製作からの更なる発展として、付いていなかったポケットと同等の価値を追加。

水平型ファスナーポーチをボディーバッグに加える部分をお届けしたいと思います。

<黒白ボーダーシリーズ①>糸の色を生地に馴染ませた、ボディーバッグの太ボーダーに寄り添う細ボーダーポーチ

【101】のボディーバッグ:太ボーダーパッチワーク。<はぎれ>製作という固定観念でポケットを付けておらず。
最初の考案(ボツ):ファスナーのつまみに紐を通して本体と合体した案はまずまず。無地が味気ないと感じます。

ここで納得していなかったところからスタート、水平型ポーチそのものをボーダー仕立てにしていこうと考えました。

パッチワークフィルの裁断:チャコールグレーと白のボーダーです。本当の黒は使い切りましたので登場しません。

【101】で投稿の時と同じ手順でパッチワークシート作りを進めました。

このたびは幅が狭く、型紙が5cm幅で縫い代が両サイド1.5cmずつ取られ完成は2cm幅のボーダーです。

バッグの方は、型紙が7.5cm幅で出来上がり幅は4.5cm、この2cmと4.5cmの違いも完成時の見た目の違いとしてお楽しみにどうぞ。

パッチワークシート作り:1.5cmの縫い代で縫い繋げ、両割り、表面からハギ目の両サイド2mmをステッチ。
ファスナーとの合体前の三つ折り:ファスナーと合体の準備。後からの反省は二つ折りで十分なのではないかと。

左上はファスナーのうねり防止の伸び止めテープ(平)です。

ファスナーと本体の合体:ファスナーの両サイドに対象に縫い付け。ボーダーの段差が起こらぬよう位置を調整。
最後の上下のラッピング:ボーダー柄のカラーに馴染むように片方は白、片方はチャコール生地でラッピング。
完成サイズ-バッグ:縦21cmx横21/26cmxマチ10cm。ポーチ:縦19cmx横16cmxマチ無し。

【101】でボディーバッグの方の生地詳細はお伝えしていますが、改めて↓。

<使用生地詳細>

・ボディーバッグ:表地(黒・白):スポーツメッシュ、ナイロン/94%、ポリウレタン/6%、日本製。裏地(黒):ナイロンオックスはっ水加工、ナイロン/100%、日本製。
・ポーチ:表地(チャコールグレー・白)スポーツメッシュ、ナイロン/94%、ポリウレタン/6%、日本製。裏地(グレー):生地名不明、綿/100%、日本製。

あとがき

定番とされる黒白ボーダー柄。

この直線が整然としたスタイリッシュさ・爽やかさが定番柄である理由の1つかもしれません。

当シリーズではあと2点更なる別の種類の黒白ボーダーのバッグが出来上がります。

ボーダーシリーズではな<黒白ボーダーシリーズ>という柄に深く迫ったシリーズです。

黒白ボーダーの中にあるエレガントな部分をピクチャレスクらしく見つけてみたいと思います(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

マーブルボタンがねずみの表情ある瞳に、顔と耳が変8角形の幾何学的なフリース製ボディーバッグ【103】

アイキャッチ画像103

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグ製作をある共通の括りで<○○シリーズ>として続行中、現在は<動物シリーズ>です。

このたびは、当シリーズの3点目でありラスト、2020年の干支に相応しい「ねずみ」で締めくくりたいと思います。

特に絵画が得意でもないピクチャレスクは、製作のしやすさとして、「多角形」を引用して動物をデフォルメすることに。。

ねずみさんの多角形での表現の仕方にもご注目下さればと思います。

<動物シリーズ③最終回>柔らかいフリースで多角形を形作ることの難しさと融通、変8角形のねずみボディーバッグ

<表地:グレー>フリース、ポリエステル/100%、日本製。<裏地:白地xマルチ>エスパンディーニットプリント、ポリエステル/100%、日本製。
変8角形の本体(顔)の裁断:フリース生地に接着芯、更にハード薄芯(無接着)をボンドで固定し外枠をカット。
長いマチ布:顔と同じように接着芯とハード薄芯を貼ります。ファスナーはこの真ん中をくり抜いてこの後設置。
ファスナーポケット(左上から右下へ):①枠の作図と枠のステッチ②枠内のY字カット③枠の固定④生地と合体。
ねずみの耳の製作(左上から右下へ):①変8角形の裁断②縫い代折り込み③2枚貼り合わせ④固定ステッチ。

柔らかなフリース生地に対して角張った多角形のコンビは難しかったです。

別の案としては、顔も耳もカーブラインで型紙を見直すことですが、随分印象は変わる出来上りになるかと。。

メインファスナー設置:長いマチ布の真ん中に設置。上の解説のファスナーポケットと途中まで全く同じやり方。

一番下の写真は、出来上がりからは裏面に当たりますが、ファスナーの端をスタイリッシュに馴染ませ共布の花柄タブでカバーしてすっきりと仕上げます。

ファスナーの縫い付けは2列で安定感を重視、ファスナーの端は1列のみではヒラヒラ2列目で初めてぴったりと馴染むのです。

ねずみの耳パーツの対称:左右が対称になる位置にうまく設置。変8角形の短い辺に沿う分かり易さを工夫。
本体とマチ布の合体(外表):最後の仕上げの場面です。ねずみの耳はあらかじめ仮止めしておいた方がグッド。
ボタン付け:最終に目のボタンを設置していきます。目の位置によって印象も変わりますので要シミュレーション。

ベルトは、①の犬と全く同じ黒のシートベルト・プラスチックDカン・線コキのセット。

ねずみボディーバッグ完成(グレーフリース製):<サイズ>縦15cmx横25cmxマチ7cm。
内部のファスナーポケット:ボディーバッグは傾けることが頻繁にあり、安全なファスナーポケットで完全密閉。
その他の角度:ネズミさんのいろいろな表情が他の人の目にも映ることになります。そんな反応も楽しみ♪。

あとがき

本当の心の内を吐露しますと、ぱっと見の可愛さとのギャップで、耳の重なりなどの美しさは全くなっていなかった製作だったと反省します。

そもそも、扱いにくいフリース生地を多角形と組み合わせたことなどもアイデアとしてどうだったのかという点もあります。

厚みあるウール素材などの方がもっとラインが綺麗に出たかもしれません。

しかし、これも当時の生地との出会いを活かしたものであり仕方が無かったのです。

そして、その後もずっと気になって、結局は取りやめに至った「外表」の作りについては、この時に限界も感じました。

フリースのような生地をピッタリ合わせて両面均等にに縫い合わせることの難易度です。

しかし、このフリースグレーだったからこそのねずみらしさ、扱いにくい生地ながら、望ましかったと思うのです。

こうして、生地に条件が生まれてしまうような製作としては、後の「ノウハウのご提供」には相応しくない部分です。

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.01.20からおよそ5年後の2025.04.15にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

2025年においてもボディーバッグを作る機会が出てきますので、その時に今一度この「外表」の構造を見直してみたいと思います。

もともと「中表」ではひっくり返しの無理強いがたたり、使っていく中で縫いが外れてしまう可能性を鑑み、頑丈に出来上がるようにと考えたやり方。

ただ、そこにも限界や条件があったということでその後の出口を探している最中なのです。

ハンドメイドバッグ道も長い長い旅路であると言えます。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

バッグの持ち手はキュートなうさぎさんの耳、かわいい小動物のキュンとした瞬間の感動をバッグで表現【102】

アイキャッチ画像102

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

長年のうさぎ好き、マスコットや雑貨類のうさぎモチーフを随分たくさん収集してきました。

現在、ハンドメイドバッグ製作を1つの括りで<○○シリーズ>として続行中。

このたびは、<動物シリーズ>の2点目になります。

1点目は「犬」のボディーバッグを製作した【98】の投稿。

お顔だけをバッグに仕立てる点が当シリーズの特徴であり、全身よりも製作の難易度は低く、大人も楽しめる動物バッグになればと思いました。

お顔なので目を最後に設置するわけですが、前回の「犬」と全く同じ目の材料である大きなボタンを使用する点の出来上がりの印象の違いもお楽しみいただければと思います。

<動物シリーズ②>数多くの小花柄から選んだ生地、うさぎさんが最もキュートに仕上がるためのフォルムと目力

かわいらしさもありながら、大人びたテイストもある小花柄は服地の分野で見つかりました。

<表地・裏地共通>エスパンディーニットプリント、ポリエステル/100%、日本製。

「エスパンディー」は、経糸(たていと)と緯糸(よこいと)の収縮率の違いを利用した生地の作り方の1種。

本体の裁断:取っ手も一繋ぎの作り。すでにうさぎさんのお顔のイメージが見られます。あとはてっぺんタブのみ。
ニット素材に貼る伸び止めテープ:ポケットのフラップのラインを正しく出すために伸び止め防止。

ストレートラインを平(ひら)で、カーブラインを(バイヤス)で使い分けました。

ポケット:マジックテープ開閉です。貼り付け型により、袋とフラップを裏地面に上から設置。下は裏面の当て芯。
中表と外表のコンビ:先に取っ手を含む上の方を「外表」で、後半は底のマチを含み「中表」でひっくり返し。

サイド部分の始まりから下が「中表」の後半作業部分です。

入り口タブ:ここにマジックテープを設置。カーブが入るパーツは「中表」ひっくり返しが綺麗です。

とは言っても、本体にもカーブがあるにもかかわらず取っ手の間のカーブはこのたびは特別「外表」で。

生地の性質でしょう、カーブもそれほど難しい折り込みではなかった手応えでした。

マチの合体:マチの始末もこのたび特別。あえて表地と裏地を重ねることで強度がアップすると感じています。

このやり方により、縫い代の始末がされていませんので、マチの縫い代を両サイドとも共布ラッピングで覆いました(右下)。

ひっくり返し終わった完成目前の姿:ここへ最後にボタンの「目」を付けて完成。全体に優しいフォルムに。
目の設置:【98】の「犬」と同じ目です。同じ目なのに別の動物であるという比較を楽しんでいただければと。
うさぎバッグ完成(赤系小花柄ニット):<サイズ>縦24cmx横34cmxマチ8cm。取っ手は高さ26cm。
後ろ面:ここにウサギさんらしいフォルムを感じていただけるならば、うさぎファンの観察力の賜物です。
その他の角度:左上は底面、右下はサイド面。トートバッグと同じでハギ目が複数に渡ります。
ポケット:上の写真は遠目でしたので、改めて真正面から。

ここからは、ひっくり返して内側の様子を見ていきます↓。

底面:「ベルポーレン」というプラスチック製底板2mm厚を内蔵した四角い袋を部分的に縫い付け。
端の始末:左上は、両サイドのマチ。右下は長い縦線のサイド。縫い代は始末済みにて3mm幅で縫い合わせのみ。

通常の裏地付きトートバッグの縫い代始末とは随分違ったやり方を体験したことになります。

あとがき

動物モチーフで作るバッグは、子供っぽくなりがちです。

お顔そのものをバッグ全体にすることでユーザーの幅を大人まで広げることができるのではないかと考えました。

次回は「ねずみ」になります。

これまでの2点は「犬」「うさぎ」共に正面でしたが、3点目の「ねずみ」は横顔になります。

かわいい動物のキュートな角度違いの瞬間としてお楽しみいただければと思います。

すべての動物達は、おそらく元は同じ地球の中の自然の秩序の中で共に歩んできた仲間。

互いに尊重しながらその素敵さ・かわいさから「癒し」「喜び」をプレゼントとしてもらっているのです(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

真ん丸なボタンの目力と風合い良きタオル地のモフモフ感に心がキュンとなる、八角形面の犬型ボディーバッグ【98】

アイキャッチ画像98

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

YouTube動画を事業として投稿するようになった2018年以来、ブレイクタイムに動物の動画をよく拝聴するようになりました。

動物をそれほどじっくり見たことがなかったこれまで。。知らなかったキュートさを知ることに。

現在、ハンドメイドバッグ製作をある1つの括りで連続製作する<〇〇シリーズ>を続行中。

このたびから新しい括りとなりまして、<動物シリーズ>を始めます。

1シリーズでは3点を基本として連続製作、同じシリーズ内でも更にそれぞれの違いや味わいをお伝えできればと思います。

まず1点目は「犬」、犬のお顔を模したボディーバッグの特徴は、お顔の形を八角形で表現したことです。

こうした「デフォルメ感」によって子供っぽく仕上がりがちな動物モチーフを、かえって大人っぽく仕上げていければと考えました。

見る側も心をキュンと打たれるようなボディーバッグになれば。。犬の顔を模したタオル地の黒い八角型ボディーバッグ

表地(黒):シャーリングタオル。綿/100%。日本製。裏地(黒):ジャカード。ポリエステル/100%。日本製。

このモフモフした柔らかい素材で作ること自体、触りたくなるような犬のイメージがまず1つ生まれています。

先に構造のイメージをお知らせ:表地と裏地を外表のまま内側に折り込んだプレートを外表で組み立てる作り方。

通常の「中表」ひっくり返しで作り上げるやり方ではこのような8角形の角を鋭利に出すことができません。

あらかじめ縫い代の始末を角を強調しながら「外表」のまま解決しておくという点がポイントです。

犬の顔は横長の八角形:幾何学的な形にすることでクールな印象と言いますか、大人っぽさを演出できればと。
充実の2つのポケット:表の後ろ面に1つ、内部に1つの合計2個の充実度。2つとも同じファスナーポケットです。
「ラッピング布」の存在:動画内では「向こう布」と呼んでしまった数年間ですが、後に事実相応に変更。

中表同士でボックス型にステッチ後、真ん中を直線カットし両端はY字にカット。

その次に、表側にある裏向きの「ラッピング布」を裏側へ返すことで、ボックス枠の縫い代すべてが包まれるという構造です。

いにしえのどなたかが最初に考えられたのでしょう、素晴らしい物理的な機能の発見に対し脱帽です。

ポケットのボックス枠ステッチ:表地(右下)にはハード薄芯に直接作図、裏地(左上)には作図したハード薄芯を当てるという違い。
ボックス枠:左上は表地の方のボックス枠を表側からステッチ1周で固定。右下は裏地で同様作業後余分をカット。
ポケット袋をファスナーと合体:ファスナーの波打ち防止と補強を兼ね伸び止めテープ(平)を内蔵。

この時のファスナーの左右(実際には上下)のパーツのサイズがアシンメトリーな理由は、力のかかる底部分にハギ目が行かないようわざと見えない場所を計算しずらしています。

見えない場所というのが、ポケットを覗いた時の手前側になりまして、正確には「視界に入りにくい場所」です。

ボックス枠への袋付きファスナーの当てはめ:左上は表地バージョン、右下は裏地バージョン。全く同じ作業です。
ポケット袋の縫い閉じ(横):この時点では上の先端にありますが、この後下へずらすことで正位置に移動します。
ポケット袋の縫い閉じ(縦):縦は左右の両サイド。際どい場所ですが重要で、縫い代1.5cmの所に印後二重縫い。

最初に、ポケット枠の作図の時に左右を2cmずつ空けた効果はこの時の作業のゆとりに現れます。

1.5cmの縫い代で縫うところを最初から1.5cmしか空けないと狭くなって融通がありません。

犬の耳の作り:型紙は六角形。縫い代1.5cmで外表のまま折り込み端をステッチして本体に挟み込み。
完成(黒のシャーリングタオル地の犬のボディーバッグ):<サイズ>縦17cmx横27cmxマチ12cm。
複数の角度からの眺め:目はプレーンな大きめサイズの穴無しボタンがキュート。すべてのパーツを黒系で瀟洒に。

あとがき

多角形パーツのフォルムで子供っぽさを解消しながらもボタンの目はキュートにと言うバランス。

残る2点は、「うさぎ」「ねずみ」と続きます。

このたびのシリーズには大人気の動物の「ネコ」は登場していませんが、犬の耳の形だけを変えても作ることができるかもしれません。

「動物愛」の1つの表示としてこのようなバッグを持っているそのスタイル自体がかわいいと映ると良いです(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

ドットジャガードがハイレベルなライトオンスデニム、リボンアップリケの裏面がコントラスト効果を生んだ丸底バッグ【97】

アイキャッチ画像97

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在ハンドメイドバッグの製作を素材に特化した、<デニムシリーズ>を続行中。

①セルヴィッチデニムの丸底バッグ②デニムライクの丸底バッグの2点をすでに完成、類似生地であってもそれぞれの味わいの違いをはっきりと感じることができました。

このたびは、当シリーズのラスト、7オンスという薄手のデニムを使用。

「ライトオンス」と言えどもれっきとした日本が誇れる「岡山産」のデニムを利用させていただきました。

セルヴィッチデニムらしい12-14オンスのジーンズのイメージのあのごわごわしたものの半分くらいのボリューム。

どんな感じでバッグに出来上がるのか、是非楽しんでご覧くださいませ。

<デニムシリーズ③>7ozのドットデニムがエレガント、単調なシンメトリーの中に裏面使用のリボンアップリケの丸底バッグ

<表地:黒>7オンスドットデニム、綿/100%、日本製。<裏地:ブルーグレー>ジャカード、ポリエステル/100%、日本製。
本体パーツの裁断:すべてのパーツ共通で型紙は「縫い代込み」。裁断は型紙の端っこに沿ってカットするやり方。
リボンアップリケ:裏面をコントラスト効果に利用。表面には裏面リボンを配置、内側には表面リボンを配置。
貼り付けポケット:内部に設置。生地の裏面をここにも使用。コの字ステッチは裏側に当て芯。茶は接着芯。
入り口フラップ:カーブに切り込みを入れカーブラインをう美しくクリアに。縫い付けは裏地のトップに重ねます。
楕円底と本体との合体後:表地袋と裏地袋の底同士を重ね、部分的ステッチで固定。底板はこの場面で投入。
入り口ラインの縫い閉じ:サイドひもやDカンタブはあらかじめ仮縫いはしてありますが、通る時に返し縫い。
7ozドットジャガードデニムの丸底バッグ完成:<サイズ>縦32cmx横35cmxマチ15cm。

本当にデニムなのかとさえ思うほどのエレガントさを感じます。

全パーツの一望:取っ手は8mmの穴の直径の片面ハトメに対して8mm幅の牛革ひも。Dカンの位置は斜め同士。
入り口付近:先にフラップを閉じて、外側にサイドリボンが配置。この閉じた状態ではほぼ正方形のフォルム。
お洋服とのコーデ例:黒の水玉ジャガードロングワンピースと粋な相性。ドット柄同士が大小でリズムよくリンク。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.12.23からおよそ5年後の2025.04.09にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

2025年から振り返ると、この時の丸底型は現在のナップサック製作で引き継いでいます。

後に、片面ハトメの廃止・本革レザーの廃止・マジックテープの廃止など、多くを削ぎ落としていくことになりましたが、このシリーズの体験は非常に意味がありました。

当シリーズでも②で登場してきました「デニムライク」の「綿無地」というような一見デニムだと分からないようなネーミングの存在も良き発見でした。

ちゃんと目で見て、デニムと同類であるとジャッジしていくと、「デニムライク」という生地は随分たくさん見つかります。

そういう点は店舗の良さであり、ネットよりもラインナップのきめが細かいと感じています。

「大塚屋」様では、「フランス綾」「コットンデニム」がここ2025年の最近出会った素敵なデニムライクな生地です、ありがとうございます<m(__)m>。

生地名不明のデニムライクな色違いの同生地:ダンガリーのハードなタイプというような質感です。素敵です。

↑こんな素敵な生地も見つかり感激したものです(「大塚屋」様にて)。

あとは、そうして集めた生地をうまく活かすということを頑張るお仕事が待っているのです(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

デニムと名乗られずとも同等の生地、瀟洒な仕上がりの「デニムライク」なバラ柄アップリケ付き丸底バッグ【95】

アイキャッチ画像95

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグ製作を、ある共通の分類で括る<〇〇シリーズ>として続行中。

現在は<デニムシリーズ>で、デニムを含む類似素材で同じデザインの丸底バッグを連続製作しています。

このたびは、このシリーズの2点目。

前回の1点目は、「セルヴィッチデニム」という正真正銘のデニムで作りました。

このたびからは、素材に少し変化を付けていきたいと思います。

前回と同様に正面にアップリケをしていきますが、アップリケの構図はまた別のタイプになります。

アップリケの違いによっても、同じモデルのバッグにそれぞれの味わいをもたらす無限の可能性を感じていただければと思います。

<デニムシリーズ②>セルヴィッチデニムよりもエレガント、裏面の濃さを薔薇アップリケの凹凸感に活かした丸底バッグ

表地(グレー):綿無地、綿/100%、日本製。裏地(赤紫):ジャカードクロス、ポリエステル/100%、日本製。
生地の表面と裏面の濃淡の比較:左が表面右が裏面。裏面の方が縦筋が極めて少なく、色が少し濃い点が違い。
薔薇アップリケ:花芯の正方形からスタートして、変六角形の型紙で作った共通のパーツを花びらと葉っぱに。
本体の縫い代始末:「わ」の1枚を縫い代1.5cmで繋げます。二重縫いをすることを基本仕様としています。
丸底と本体の縫い合わせ:丸底バッグの難関。ここも二重縫い。縫う面を底面を上にしているところが間違い。
失敗のやり直し:底面と本体の合体に余計な部分を重ねてしまいがち。本体面を上にして縫うのが基本。

その他、寸法ミスで失敗することがあり、本体の底辺の長さ(出来上がり寸法)と楕円底の1周(出来上がりライン)の一致を型紙の時点で徹底していなければなりません。

この調整方法は、前回の【94】の投稿で、<楕円底のタック解消の型紙ピッタリの調整の仕方>と題して生地内に記録がございます。

実は、この時まだ未熟であり、徹底していないことでこうした失敗が起こりやすくなっていたと反省。

ショルダーカンの取り付け:完成品ではショルダーは付けませんが、アレンジしやすいようにと設置しました。

付け位置は、斜め対角線同士の2箇所です。

薔薇アップリケの丸底バッグの完成:<サイズ>縦32cmx横35cmxマチ15cm。取っ手は本革レザー黒。
薔薇パッチワークの立体感:わずかに濃い裏面を使うことの効果が立体感という姿で表れたのです。
後ろ面と底面:左上は後ろ面、右下は底面。1点目の時よりもタックが解消されています。
裏地部分:入口最初にサイドひもがあり、その下にマジックテープフラップという配置。ポケットはタブ付き。
お洋服とのコーデ例:ジャケットは本革レザーの黒。ブラックデニムコーデで素材が馴染むように合わせました。

あとがき

このたび利用させていただきましたデニムライクな生地は、「綿無地」という何とも地味なネーミングでありネットなどでは見つけにくいものです。

この生地は、「大塚屋」様で購入のもの、店舗で実際に目で見て探す良さはこういったところで実感しました。

所謂掘り出し物のような存在、「大塚屋」様の店舗においては、「デニムライク」がたくさん見つかります。

たくさんの生地の中に埋もれた優れた存在は、私達のようなバッグを製作する者が発見した時にこうしてアウトプットしていくことでより世に知られると思うのです。

製作するだけではなく、せっかく出会えた生地の有難さの感謝の意味をこめて、「このようなエレガントな雰囲気のデニムも実はあるのです」とお伝えしていく任務のようなものを感じました(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

衣服の時は隠れた存在の生地の赤耳セルヴィッチ、デニム丸底バッグのど真ん中に主役級として配された瞬間【94】

アイキャッチ画像94

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

これまで「リーバイス」様などが特に象徴的な存在であったセルヴィッチデニム。

衣類は「流行」が伴うものであり、長い長い大きな括りのファッションの中ではジーンズアイテムの落ち着きが見られる昨今。

ここでデニムという素材を、これまでのジーンズのイメージにイコールの固定観念を取っ払った1種の「素材」としてフラットに見てみる機会を得たいと思いました。

そして、このたびハンドメイドバッグ製作を<デニムシリーズ>と題して、いくつかの種類の違うデニム類のバッグを作っていきます。

当シリーズの1点目がこのたびの完成です。

ポイントとしては、ジーンズの状態では決して表に出ることが無かった「赤耳:セルヴィッチ」の存在を、思い切ってアップリケとしてバッグの正面の真ん中に配置した点です。

是非、完成品の姿と共に、「隠れた存在が表に姿を表す主役になった瞬間」をお楽しみいただければと思います。

<デニムシリーズ①>赤耳のブランディング的ステイタスを取っ払い本当の主役へ、正面がセルヴィッチ花のデニムバッグ

<表地:濃紺>インディゴデニム、綿/100%、日本製。生地幅75cm。<裏地:キャメルベージュ>ジャカードクロス、ポリエステル/100%、日本製。
表地のセルヴィッチデニムの裏面:いかにも丈夫な緻密な織りが見られます。こちらの面もこのたび使用します。
糸の色:作業の効率も得られる1色のみ。濃紺の表地には差し色的に、裏地のキャメルベージュには馴染ませ効果。
フラワーアップリケ作り:セルヴィッチをわざと見せた折り方。赤耳=縫い代ですので、ほつれないことを利用。

花びら1枚ずつの縁取りが赤耳部分というコントラスト効果が美しいです。

花芯は正方形を折り込み、裏面を表に見えるように利用させていただきました。

フラワーアップリケの葉っぱの部分:ここで再びコントラスト効果を。こちらも生地の裏面で葉っぱを作ります。
フラップ:入口すぐにマジックテープを利用しながら「蓋」の役割となる部分です。縫い付け線は美しく。
取っ手ホール:打ち込み式の「片面ハトメ」のゴールドを利用しました。ベージュのステッチや裏地と相性良し。
入り口の二列のステッチ:一列のみならず二列でしっかり固定しながら迫力を出す効果もあると思いました。
フラワーアップリケ完成:葉っぱのサイズの大小の抑揚が効果的。花びらのセルヴィッチの存在感にご注目を。
入り口内部のフラップの使い方:マジックテープで留め、入り口の隙間のカバーの役割となってくれます。
その他の内部の機能:取っ手は本革レザーのベージュを利用しホール内部で結ぶ固定の仕方。ポケットも設置。
フラワーアップリケデニムトートバッグ完成:<サイズ>縦31cmx横31/35cmxマチ15cm。
巾着を解いた時のフォルム:形が変化する点が価値。気分や状況でデザインを変えられる「心地」にフォーカス。
サイドの巾着ひもを結んだ状態:内部のフラップよりも巾着ひもが外側になる方が良いみたいです。
その他の角度(左上から時計回りに):斜め上正面から→後ろ面→底面。底面に関してはタックが随分寄りました。

タックの原因は、底面の1周の寸法と本体の寸法の不一致が原因。

このぴったりな合わせ方は、後の研究で解明しました↓

<楕円底のタック解消の型紙ピッタリの調整の仕方>

底面の型紙を十文字に折り、1/4の寸法のみ最低限に柔らかいメジャーで計ります。

計る時には、縫い代1cmの内側の部分ですので、メジャーの幅1cmを利用しながらきちんと置くように忠実に測り寸法を算出。

次に算出した寸法をx4(4倍)して、楕円底の出来上がり線の周囲を算出、本体の直線の出来上がり寸法をここに一致するよう細かく調整していきます。

間違えてはならないのは、本体の縫い代x2倍を差し引いた出来上がり寸法と必ず比べることです。

また、反対に楕円底を本体の寸法と同じに調整していきたい場合、楕円底の型紙の真ん中をカットし、不一致の寸法の4等分を楕円の横幅として追加もしくは削除したした型紙へ。

*** 以上 ***

このやり方が確実で易しい調整方法でした。

お洋服とのコーデ:ライトブラウン系のミックスのベロアノースリーブワンピースに合わせました。

あとがき

「赤耳:セルヴィッチは内部に隠された端っこの存在である」という固定概念、このたびの製作で見事打ち破られました。

もし、赤耳が残布として残った際にすぐに捨ててしまわずに、別の使い方ができるのではないかと考える際のわずかなヒントにでもなればと、こうして記録に残しました(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

ビジネスシーンとは対極の華やかな薔薇柄、書類専用のマチ無しリュックに仕立てた個性と斬新さ【93】

アイキャッチ画像93

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグ製作を、ある共通の1括りでグループにした<〇〇シリーズ>を続行中。

素材別・シーン別・用途別など、その切り口を多角的に製作に奥行きが出来ればと考えます。

現在は、<簡易リュックシリーズ>の最終の製作。

当シリーズ3点目のは、A4のクリアファイルが入るペタンコの四角型リュック。

ビジネスシーンをイメージしながら、「自由さ・斬新さ」をお伝えできればと思います。

ビジネスそのものが「らしさ」で溢れる、よりその人となりが極めて良い方向に活かされますようにと願ってお作りしました。

<簡易リュックシリーズ③>エレガントな分野から持ってきた薔薇柄、ビジネスシーンに落とし込んだ書類専用のA4リュック

<表地・裏地共通>スエードプリント、ポリエステル/100%、日本製。白地に濃ピンクのバラ柄がエレガント。
生地ズーム:ネーミングの「スエード」はイメージのみであり、実際は布製です。よく見ますと綾織り構造です。
ファスナー設置:表地と裏地をまとめて1つの生地のようにしてしまう手法。縁はパイピングで最後にまとめます。

ファスナーの作業時にこの先の作り方も決まってくると言っても過言ではありません。

ポケット設置:六角形のポケットで四角の単調さに変化を。ここだけ無地の生地を使用というアイデアもあり。
ショルダー:「ソフト厚芯」を内蔵して強度とハリコシを高めます。ボックス型に1周後引き続きジグザグステッチ。
縫い代のパイピング:表に見える縁の部分左右共です。幅は広めの2cm幅が作業しやすく無理がありません。
ショルダーの付け根のスタイリッシュな当て布:覆うための目的と強度の目的と2つを兼ねます。
ファスナー開閉:共布の裏地が内部に見えます中に、ショルダーの当て布のステッチがここに貫通しています。

ステッチが見えないことを重視して表地だけに縫い付けをする考え方、ステッチが見えることを受け入れ多重に縫い付けられる丈夫さの方を重視考え方に分かれるかと。

ただ、この場合は、行き当たりばったり的な部分であったので前もってこのタブを設置するなど考えていなかったから後者になったのです(^_^;)。

マチ無しA4書類リュック完成:<サイズ>縦35cmx横29cmxマチ無し。
その他の角度から:左上は背中と接する面です。なかなか綺麗な見栄え。右下はサイド斜め上から見た姿。

あとがき

さて、これで<簡易リュックシリーズ>の最終ですが、総合的には、シンプルさがもたらす素晴らしさのようなものを製作者自らが知ったような気がします。

かわいい柄であるからとかわいいクシュクシュのデザインで柄が隠れてしまうバッグよりも、広々と柄を主役にすることの方が意味があると思うのです。

素敵で壮大な柄であるからこそのプレーンな3点のリュックはそれぞれデザインが違いましたが、共通するミニマムさは実現できました。

しかし、どれもまだまだ課題はあり、必ずしも行き着いた究極デザインとまでは行きませんでした。

それでも、こちらはご購入いただきまして、良いと思って下さいましたお客様に心より感謝申し上げます。

そして、その後お使いいただく中で感じたかもしれない至らなさの部分に対しては心よりお詫び申し上げたいと思います。

今後の製作においても、この「至らなさ」こそがまだ追求できる不足の部分であると思いながら「極み」のような完成品を目指し製作してまいりたいと思っております(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク