本革レザーで作られるフラップバッグが布で丈夫に作れるのかをブロード生地で試作した記録【117】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2020年に入る前に目標を立てていました。

フラップ付きのハンドバッグを作るというものです。

この蓋付きデザインのハンドバッグというのは、自身が昔から変わらず好きでずっと愛用してきた「ヴィトン」様の「マルゼルブ」というデザインがあったりします。

かれこれ30年ほど前のモデルじゃないかと思うのですが一切飽きが来ません。

もちろんpicturesque流のデザインを一から型紙を起こしていきますが、これまでのミニバッグの仲間に加えていきたいと思っています。

そうすると、おにぎり、卵焼き、餅巾着、かまぼこ、納豆に加えて、このフラップ付きハンドバッグががミニバックコレクションの仲間になりるかもしれません。

ここにもう1点フラップ型を加えてたいと思います。

フラップ付きバッグの特徴

先程の画像の他の5型と比べ、フラップ型はまた違った新しい形です。

どれともデザインが共通する部分がなくまたとない1点ずつのデザインにしています。

一番にやはり、あの蓋が正面に留め具と一緒に視界に入ってきますので、このバッグの顔のような象徴的な部分になります。

ということで、蓋こそがとても重要な部分。

蓋の良い作りが素敵なバッグになる1つの要素かと思っています。

試作見本製作での学びあれこれ

今回は、試作見本なので、普段チョイスしないタイプの柄ですが、入手したい生地におまけでくっついてきた生地なので使用させていただいた和柄の鶴プリントです。

コンビで梅の花も描かれ、着物風に柄がバイヤスに流れる配置です。

今回ミニフラップバッグの試作品に使用する生地:生地名不明、綿/100%、日本製。

生地名が分かりませんが、おそらくブロードです。

薄すぎもせず厚くもない使いやすい生地。

パープルベースなので、このパープルの薄い部分とマッチする縫い糸のスパン糸#30をチョイス。

まず、初めてでとまどったのが、「ヒネリ錠」というケリーバッグの入り口の留め具の取り付け位置。

そして、表地だけなのか裏地にも貫通させるのかということです。

まず、ヒネリ錠の金具のパーツをじっくり見てみます。

留め具が付くバッグ用のヒネリ錠のパーツ一式
:ヒネリ錠にもいろいろ形はありますが、とても基本的なデザインがこれです。

この写真だけ見ると複雑で一瞬戸惑いますが、大丈夫です。

まず大きく設置個所が2つにわかれまして、①は②とセットでバッグの正面の本体側に取り付けます。

しかも、ここが肝心です。表地にのみ取り付けて裏地で覆い隠すように取り付けるのです。

そして③は実は「ねじ」によって2枚を重ねているパーツであります。

真ん中の穴にヒネリが通るよう、表地と裏地両方にスクエアにくり抜き、抜き代を隠しながら、重ねてネジで留めて取り付けます。

このネジを留める部分も細かい箇所ですが、目打ちか何かで穴を開けておいてネジをドライバーで埋め込みます。

最初しっかり意識できず、両方とも表地にのみ取り付けてしまい、あっ、となりました。

ネジ式なので、もう一度ネジを取り外してやり直すことはできましたが(^_^;)。。

この他のもう1つの学びは、スクエアの穴をくり抜き作業にカッターナイフで行ってしまったこと。

これは、歪みの原因です。

カッターナイフはどうしてもスクエアに4回向きを変える時に休みますので、その時にずれます。

よって一気に四角をくり抜く「スクエアポンチ」を今回試作後に探したしだいです。

なかなかピンポイントでこのサイズのスクエアポンチというものも見つからないので、その後の工夫も今後必要です。

特注で作ってくれるところを探したりもしてみました。

スクエアの穴開けをカッターナイフで行った場合
:糸がボソッと残り、綺麗にくり抜くことができません。さらに、ずれて歪みがちで困難です。
ここをスクエア型のポンチで一発くり抜きをするとまっすぐに綺麗にくり抜けそうです。

ヒネリ錠をまっすぐ取り付けることの難しさ

では、完成した試作品見てみましょう。

ミニフラップバッグ試作品
:<サイズ>縦16cmx横27cmxマチ6cm(ヒネリ錠の枠の取り付けがやや右上がりにゆがんでます)。

まず、持ち手が、細すぎるかもという点ですね。

これは、アイレットリング通しの仕様で、どうしても細くしたのですが、それにしても貧弱。

やはり20mmほどの幅は必要かもしれません。

そうなるとアイレットを大きくするのか、縫い付けにするのかという課題があります。

あとは、そもそもこれ私の納得するサイズ感ではないです。

縦の長さが短すぎて、和用のバッグらしくなり過ぎました。

ということで、縦の長さを出来上がり16cmから+5cmは追加したいところです。

横から見た感じ:このU字型の角がいかにぴったり合わさるかで出来栄えがぐっと良くなります。
今回は、一部はみだしています。こういった構造の限界でしょう。

側面の取り付けも非常にテクニックを要します。

ここを乗り切って綺麗にできれば、技術がアップということになりそうです。

今回は、はみ出している部分が角であり、これをいかにぴったりとくっつけるかを仕付け糸などで工夫してトライしていきます。

どうしても平面ミシンなので仕方がないのですが、平面ミシンでもできる限りの手は尽くしていきたいと思います。

うっかりポケットを付け忘れたので、ポーチを付けました。

実は、金具にあれこれ集中していてポケットを付け忘れてしまいました(汗)。

なので、代わりにポーチを作りました。

ポーチの中にもぶら下がり式ポケットの付いたポーチとなりました。

裏地も付いていて、共布です。

この付加価値でポケット付け忘れのフォローに。

あとがき

ここから↓は、後になって、ブログの手直しの際に付け加えました箇所になります。

ヒネリ錠を使ったバッグのその後の製作なのですが、専用のサイズのポンチをオーダーメイドして作ってもらいました。

そのオーダーメイド品のポンチでくり抜いて作ってみたフラップバッグも製作してみました。

しかしながら、生地のゲジゲジの縫い代が最終的に重い物を持っている中ではみ出してくる予想です。

そうしますと、永久的なものではなくなってしまい、こういったくり抜きの案ではない考え方をしてみました。

それは、スーツのポケットの片玉縁のやり方に類似のラッピング方法。

裏地を中表に当てておいて、スクエアの真ん中をY字に切り込み、ひっくり返して、スクエアの縫い代を覆い隠すやり方です。

しかし、これも最終的には、完全でないという結論に至っています。

その理由は、③のパーツの両サイドのネジ用の穴開けが、ラッピング生地のせいで分厚くなったことで困難になり、大きな穴を開けざるを得なくなりました。

そうしたところ、今度は穴自体が枠からはみ出す懸念が生まれました。

そもそも、パーツメーカー様のお話によれば、こういったパーツは、「レザー専用」であるということです。

布では、ほつれが起こりやすく向いていないというのがその回答。

何もわからなかった私は実体験でその本革レザーのみに適したものだということを知ったのです。

その後、ヒネリ錠をバッグに使うことはありません。

永久的なバッグを作りたい私の意向に沿うものではないことを知ったからです。

ただ見かけのかっこよさはヒネリ錠は抜群です。

だからこそ残念ですが、それよりも、「長持ち」の作りを重視しているので、こうしたパーツとお別れをしてきたのです。

ということで、本題である、本革レザーに匹敵のフラップバッグが作れるのかどうかの答えは、「作れない」という結論を出しました。

ただ、ここからのヒントは何かあるかもしれません。

ヒネリ錠が布製でも、どこかで使える場面が見つかれば良いと思っています。

実際の外回りのお仕事で使用したバッグの良し悪しを知る自身の体験から生まれた内側が花柄のナイロンビジネスバッグ製作【115】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

この季節、そろそろ入社前だという学生様、転職者様、そして勤続し続け新たな年度を迎える会社員様など、ビジネス現場に新しい風が入ります。

4月という季節は特別です。

新しいことを始めるきっかけだったり、暖かくなってきて心にワクワク感が生まれます。

そんな4月というスタート要素の多いこの月に私が考えたバッグの企画、それはビジネスシーン用のバッグです。

このたび「ビジネスシリーズ」ということでお送りしたいと思います。

はんこ文化が根強い日本ではまだまだある、外回りのシーンで大切な印鑑と重要書類を入れるバッグの持ち歩きのお仕事

以前お世話になりました会社では、経理事務として外回りの仕事がありました。

経理事務のお仕事は、社内でひたすら数字関係を処理しているパソコンと計算機のイメージがあるかと思いますが、どこの会社も経理の仕事というのは、実際のところ、外出という仕事が1日の中で少し入ってくるものです。

預金の引き出し、債権持ち込み、そして、私が勤めていた輸入業の会社だと銀行の「外国為替(がいこくかわせ):外為(がいため)」にお立ち寄りし、貿易における手形の差し入れというお仕事がありました。

キャッシュレス化で企業もそれほど現金を直に入手したり、振込をATMで行うことは減ったものの、まだまだ現在は現金も必要な時があるものです。

そして、「印鑑主義」が根強いと言われている日本では特にですが、書類に印鑑を押す文化が健在で、印鑑を持ち歩いて書類に押すことを実際に銀行様へ当日出向くことで実行していくのです。

ということで、外回りといっても、営業様の外回りと内容は異なりますが、件数も多いので、1日10-20件程の輸入書類に関する手形の差し入れを実質2時間ほどオフィスの席を空けて外出をしている毎日でした。

そんな中で人と接したり、会話や、ちょっとした身の上話も時々盛り込み、担当者様との信頼関係を構築していきます。

この外回りから信頼関係を築いていく極意のようなことはまた別でお話させていただきたいと思います。

外回りの仕事のバッグに求める要望は、実体験した自身が分かる強み

そんな外回りの数時間を毎日繰り返す中で、バッグを私が自分で作った時もあれば、購入したものを使ったこともありました。

私なりに感じた会社の外回りのバッグに求める要望を自身の経験から挙げてみました。

①突然の雨にも書類が濡れないよう、撥水効果が効いたような素材であるべき。

②書類が分厚く重くなるので丈夫な作り。

③A4縦よりもA4横が断然書類が見やすい、取り出しやすい。

④やっぱりお洒落なバッグがいい。

とこんな感じです。

①突然の雨というのはよくあります。

毎日銀行には出向いていましたので、雨に遭遇する確率はとても上がります。

②については、紙というのは分量が増えると非常に重くなるものです。

よって、そんな重い物を丁寧に支えるような機能が求められます。

③は、実際の縦と横を持ってみての感想なので、やはり現場の声の1つということになりそうです。

取り出し口が広い横向きが断然使いやすいと言えます。

④のおしゃれ感を求めることは、これも実体験からそう思いました。

お洒落なバッグはそれをきっかけに銀行のご担当者様との会話も弾みました。

そして、中身を取り出す時に広がったお花柄は心が和みました。

ついでに書類くらっっちバッグも作った合計4点のビジネスバッグコレクション

1つは、ブリーフケース、もう1つはクラッチです。

ブリーフケースはA4書類が入るサイズ、クラッチは、A4書類も入り、ノート型パソコンなら入るというサイズです。

ブリーフケース:縦28cmx横36cmxマチ10cm。ビジネスクラッチ:縦26cmx横36cmxマチ無し。
黒はボックスキルト、真ん中のトロピカル柄はダイヤキルトをかけております。

前述の私が経理事務の仕事で外回りの仕事をしていたことからのの要望を挙げさせていただきましたが、それに沿ってこんなブリーフケースを作ったのが一番左です。

突然の雨に対応する素材、表地のベージュはナイロンオックス撥水加工の生地、ナイロン/100%です。

そして、裏地も同じくナイロン/100%の撥水用のコーティングが施された生地を使用しています。

そして、書類の重さに対応する②の要望には、この写真のように取っ手からつながる支柱(しちゅう)と私は呼んででいますが、これをしっかり縫い付けて、力を分散させ、一部だけに集中して破れてしまわぬよう、丁寧に持ち上げる働きをセッティング。

そしてA4横サイズであることは③に該当。

最後の④のおしゃれであるという要望には、控えめに中側に花柄を配置していくことで、パッと開けた時だけに見える暖色系の小花柄が時折心地良いというわけです。

右側の3点のクラッチバッグは、よく車内会議がされていた場面があり、会議も席を立って書類を持ち運んだり、時には別室の会議室へと足を運ぶ時もあります。

そんなシーンがあったことから、筆記用具、A4クリアファイル、書類、スマホ、貴重品、ノート型パソコンを入れて持ち歩くようなセカンドバッグがあったらいいのではと考えたものになります。

このクラッチは、ちょっとした近所の取引先への外出時にも書類を入れたりしてクラッチバッグの持ち方で脇にかかえてサクッと出かけられます。

そして、出張の時に大きなボストンバッグに詰め込む1つのバッグinバッグとしても機能します。

今回はキルトのデザインを黒のようにボックスキルト、トロピカル柄のようにダイヤキルトと2種考えてみました。

バラ柄は何もキルトはかかっていませんが、生地自体がキャンバス素材で分厚いので、生地の分厚さでクッション性が働いているという単純な考え方です。

黒はキルトがかかっていなくとも、ふんわり感のある素材ということでのクッション性がもともとあったのですが、ダメ押しでキルトしたのが、かえって、デザインみたいになってかっこよくなります。

機能とおしゃれが五分五分に役割を果たしてくれるようなクラッチになればということです。

あとがき

ビジネスシリーズの隠れテーマがありました。

それは、「堅苦しいビジネスシーンを素敵なお花柄で彩る」というようなキャッチフレーズで表現されます。

キルトに関しましても、地道にステッチしていきながらとてもワクワクして作業できました。

このブリーフケースやビジネスクラッチは素材を変えたりしていろいろバラエティーに富んだものになり得ます。

ここからは、その後のブログ投稿の手直しにより、書き加えた箇所になります。

この投稿当時ではまだまだ外回りのお仕事も存在していました。

その後、コロナ過を経て、そして、時代が大きく動き、はんこ文化もいよいよ消滅に向かいます。

完全には廃止にならずとも、そのせいで効率が悪い部分が見直され、人間のする仕事が激減していく未来が見えてきました。

よって、外回りで印鑑を押すようなお仕事が今後残るのかどうか、そして、営業と名の付く外回り専門のお仕事の形も変わってくるのではないかと思うようになりました。

また、経理部門では、「デジタル証憑」が2022年から本格的にスタートし、私も個人事業主の計上をデジタルオンリーで行っています。

紙で請求者やレシートをいただいた場合でも、あえて写真に写してJPGのデジタルで保存しています。

ここから思うことは、そもそも紙ベースの考え方である「A4サイズ」というサイズ感が必要なくなる時が来るということです。

ただ一方でこのようなことも思います。

時代がどんどん進んで、A4を基準にしたバッグが昔懐かしいヴィンテージになってゆくことです。

「A4用紙に基準を合わせたバッグが昔あったんだよ」というような時代が来るのかもしれません。

とはいえ、書類を入れるためのあれこれ工夫をしたその1時代の製作ができたこと、その中で工夫したことや考え方は、別にも活かせると思っています。

時代は移ろうものであり、仕方がないことです。

私にできることは、こんな書類入れというものが過去のアイテムになった時にも昔話として語れるエピソードなのかもしれません(^-^)。

エコバッグの意味ある2つのデザインの誕生、トートタイプはドレスライクな装いと、袋タイプはカジュアルな装いとマッチ【112】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

いよいよ、レジ袋の有料化が迫ります。

そこで、ハンドメイドバッグを作っている者としては、その流れに作り手として参加してみようとこのたびエコバッグの企画をしました。

企画に彩(いろどり)を添えようと、バッグをどんな装いに持つかのお洋服とのコラボのテイストの違いを分かりやすく、「ドレス」と「カジュアル」に分けてみました。

サンプル作りで分かったサイズ感と難関箇所

違いが分かりやすい2種というのは、①ビニール袋型と②紙袋型です。

セルヴィッチデニムの14ozで丈夫く作りました。

14ozともなるとジーンズなみのごわつき感があります。

難関と呼ばれるのは、生地の折り目が重なったところ。

よって、いかに無駄な重なりなく作っていけるかなど工夫すべき点になります。

重なったところを無理矢理縫うとがたつき、ステッチがくずれます。

美しく作るためには安定した縫いやすさも重要なのです。

レジ袋のサンプル2種(「ミニ―ル袋型」と「紙袋型」):両方共縦の長さが短すぎます。
やや長方形寄りがデザインとしてはバランスが良く美しいと思いますので修正の必要を感じました。
容量が大きいと感じるためのぱっと見は、縦が十分あると物があふれる心配を解消してくれます。

2種のデザイン違いのバッグに合うそれぞれのお洋服の装い

この2点は、同じ買い物シーンで使うことをイメージしていますが、細かくは、その場所が違います。

左側の「ビニール袋型」は、スーパーでのシーンをイメージ。スーパーのレジ袋と同じ構造のデザインを再現しています。

右側の「紙袋型」は、デパ地下のイメージ。

デパ地下では紙袋をご用意していただけます。

お出かけのおめかししたファッションや会社帰りのスーツ姿にこのきちんとした紙袋型のデザインがマッチすると私は考えました。

ということで、シーン別、もしくは、お客様の趣味嗜好別で絞った2デザインということになります。

ただ、想定はしたものの、何もこれを食料品入れにという強制はございません。

さらには、ビニール袋型をスーツに持ってはいけないこともありません。

ある人は、これを遊び心でカジュアルな服装にメインバッグとしても使おうとしてくれるかもしれません。

だからこそのデニム素材、丈夫な長持ち度、色落ちの楽しみが付加価値として詰まったこの素材やデザインのコンビネーションが活きます。

あとがき

一重仕立てで製作した2つの袋ですが、一重仕立てはある意味、裏地付きの二重仕立てよりも難しいと言えます。

その理由は、縫い代を隠す場所が無いからです。

裏地付きは、縫い代そのままでの合体で十分です。

しかし、縫い代そのままで一重仕立てを作っていては良質さとは程遠いものになります。

やはり、「美しく隠すこと」というのがテーマになってゆきます。

この一重仕立ては単純で高価なものではないイメージがあるかもしれませんが、実は、工夫せねばならない点も数多いと言えます。

隠す場所が無いという追い込まれた一重仕立ての構造から生まれる工夫というのは、かなり優れた作りになっていくのです(^-^)。

ニッチな分野のコレクション、青い薔薇柄で製作したバッグ3点とカラー重視のお洋服コーデ【110】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回、ハンドメイドバッグ作りでは、<青薔薇シリーズ>というのを行いました。

薔薇柄自体は私が好むインテリアでよく取り入れている柄ですが、「青い」という色も限定したニッチなコレクションになります。

デザインもそれぞれ違いますし、高級なジャガード素材を取り入れています。

元はインテリア用カバー素材から服地までをバッグで利用した意外な利用例の3点

3点とも、デザインも素材に応じて変えています。

左上から時計回りに、楕円底バッグ、餅巾着、おにぎりという名前のバッグ。
同じ青薔薇でも随分雰囲気が変わります。

①楕円底バッグ

バッグの名前の付け方も少し拘っています。

「楕円底バッグ」は、ベタなごつい言い方ですが、その言葉だけでデザインが想像しやすい名前です。

楕円底バッグは2通りのデザインで使えます。

この写真のトートバッグ型が広げた状態で、サイドのリボンを結ぶとラインが水平になってややコンパクトになります。

このコンパクトになった状態がガラリと雰囲気が変わるので、気持ちの変化に応じてデザインを変えられます。

そうしたことで、飽きずに末永く使っていただくことに繋がればと工夫した1バッグ2種デザインです。

②餅巾着

巾着は、古典的なもとのオーソドックスなデザインは、アイレットカン12個です。

この写真でいうと12個取り付けた場合、前の中心部分にもひだが寄ることになります。

私が今まで巾着をいくつか製作してきて、12個は実用的ではないと感じました。

結局完全に閉まらないんです。

よって、完全に閉まらないデメリットを改善するべく、まず8個に減らして、あいまいな隙間をもう少しはっきりさせて、出来上がり12cm巾程の中蓋を設置。

そうすると少し空いているところを中蓋が補い、塞いでくれます。

中蓋が必要でないときは、サイドにぶらぶらしないように、マジックテープの相方をもう1つ設置して、くっつけておいて固定しておけます。

そうすることで、中蓋に付いているマジックテープのオスがトケトゲしいので他の布目のものを傷めるという心配がなく、快適にご利用いただけるというものです。

そして、今回初めて設置したのが、2つの取っ手。

以前は、タワー状に左右に設置した1本のみの取っ手でしたが、物を中から出す時に少し邪魔でした。

よって、通常の取っ手のようにダブルであれば、真ん中が隙間があって、物が取り出しやすいです。

取っ手が2個であることで、2WAY的にミニのトートバッグの形にも変身します。

ちなみにこのミニ巾着の名前は「餅巾着」。

③おにぎり

最後は、「おにぎり」。

おにぎりは、実はこの中で一番難しいデザインで、これでもまだ改善せねばならないラインがあります。

形の不思議というやつか、底のラインがなかなか決まらず、えくぼが出来たりした結果、今回のところまで行きついています。

底部分がミニのわりには、長財布を横向きに入れられる広がりとなっています。

小さいけれど、ダブルファスナーにしていまして、必要な分だけファスナーを開けて、歩きながらでも中身がこぼれぬよう、快適に出し入れできるシーンを想定しました。

ダブルファスナーで1本のものと2本をダブル使いと考えられますが、今回はファスナー2本をダブル使いの方で行いました。

ダブルファスナーで1本の方は、必ずしも中心が真ん中ではない、ファスナー2本使いは、真ん中で留まるので、必ず真ん中から開けるという違いがあります。

これらのバッグに合う洋服を考えてみる

では、これらの青薔薇のバッグに合うお洋服のコーデを考えてみます。

左から、グレー、パープル、紺のワンピースのイメージ。

上下の組み合わせは少し複雑。

ここでは、ワンピースと設定してみます。

左からグレー、パープル、紺と並んでいます。

洋服とのコーデを考えてみました。

青色というのは、意外と難しいものだとここで気づきます。

明るすぎる色を入れるよりも、大人っぽくダークな色のままでまとめるのが良いと判断。

紺色は、あまり極端に反対の色と合わせるよりも、シックに決まるのは同じ寒色系をまず考えます。

もしくは、無彩色系がかっこよくきまる様子です。

一番左はバッグも映えますし、洋服のぼやりとした感じにアクセントが加えられます。

だからといって突拍子もない色は持って行かない方が間違いなく「粋:いき」です。

真ん中は、もともとパープルがかった素材だったことを利用してさらにパープルな雰囲気にしています。

今回のこのバッグの紺と比べるとパープルな感じなのですけれど、実際はブルーの糸が使われて織られていながら、パープルがかった感じに目には映るバッグです。

その何となく映るパープルをお洋服で強調してあげる手があるということです。

一番右は、濃紺のお洋服。地味になりがちな濃紺もこのバッグ1つで変わります。

ここまで濃い紺で合うならば、もちろん黒も合います。

実際の洋服の黒コーデのスラックスにあわせてみました。

黒にもよく合います。シックに映えますね。

難しそうな真ん中のパープル系は、少し発展させて、パープル系の花柄の入った紺地のワンピースに合わせてみました。

このように柄同士ですが、お花の形が似ていて意外となじむこともあります。

真ん中のおにぎりは、ベースがくすんだような薄グレーなので、洋服は綺麗な色使いのものより同じようにくすんだ要素のある色だったり柄だったりするとマッチすることが多いです。

綺麗な方向に行っていまわないことが素敵なコーデの鍵となるケースです。

あとがき

青薔薇ばかり集めてみて、青薔薇の魅力にも新たに気づきました。

こんなニッチな青い薔薇のシリーズをしたきっかけは、以前使っていたアイロン台の元の貼ってある布がバラ柄でブルーだったことです。

それが何ともさわやかで、赤やピンクのバラにはない雰囲気を感じたことがずっと頭に残っていたということです。

当時更なるアイロンカバーをしていなかったので、どんどん汚れていき、もう手放してしまっやアイロン台でしたが、とても残念だったのを覚えています。

青薔薇は、全く同じ生地の多色展開の場合には、一番には選ばれないことが多いです。

やはり、ピンクや赤の薔薇がダントツに人気があると思います。

通販などでも売れ残りを見るとこういった青薔薇であったりします。

今回はそういった一番になりにくいような色を集めてその良さを掘り起こしてみたという意味もありました。

私は古着しか着用しないので、残ってきた良い状態のお洋服のアイテムがダントツ人気の黒ではない茶であったりすることも多いです。

そこがかえってマイナーカラーの良さだとも言えます。

色が揃い豊富な中では際立つことのない色の魅力を確認できる良い機会でした(^-^)。

美しきマルチカラーが気分を高める、気の向くままにぷらっとお出かけする旅行バッグのご提案【109】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

旅行というと、準備というものが付きまといます。

大切なことではあるけれども、時々それが逆にストレスになることも。。

そんな大げさな準備をせずとも、ふらりとそこまで出かけるような感覚で行く突発的な旅行などというものも気さくな旅として魅力的ではないでしょうか。

また、急な遠出の用事が入ったという場面も気持ちはハラハラしますが、同じ突発的な状況です。

今回は、そのような急に出かけるというシーンの想定のもと考えた気軽に持って外出できるバッグを作ってみました。

レザーの重々しさがかえって緊張感を生み出してしまう、布製の軽い花柄ボストンバッグ作り

ボストンバッグは結構デザインが難しめの製作となります。

拝見したところハンドメイドではそれほど多くの方が作っていらっしゃらない様子。

多くはやはりトートバッグをベースにしたものです。

ボストンバッグがトートバッグをしのぐ大きなメリットとして、口が完全密閉される点です。

これもファスナーのおかげです。

そして、ゆったりとファスナーを弧を描くように取り付けることで、サイドまで覆いが行き渡る構造です。

過去には、ボストンバッグがなかなかスタイリッシュな形にならず、どうしてもカーブの部分のマチが出っ張って不格好になったことを悩んだりしていました。

今回は、このような不格好さを改善した見た目のフォルムも意識したつもりです。

型紙にゆるやかにマチの巾の差を付ける工夫をしてみたのです。

後で貼りますYOUTUBE動画内でその差のあるゆるやかなラインの具合をご覧いただけます。

1泊ボストンバッグ:<サイズ>縦30cmx横45cmxマチ18cm
・・・取り外し式のショルダーも付いています。

カジュアルになりがちな綿/100%素材がエレガントさを増すためのにする砦(とりで)、取っ手先のフリルの考案

取っ手の付け根付近に関して、新しいデザインを思いつきました。

フリルの挟み込みです。

私が拘るのは、フリフリした強すぎるガーリーさはなく、控えめなしとやかなフリル。

これを取っ手の先端に挟み込みました。

共布で芯地を貼らず一重仕立てで作ります。

ただし、縫い代はきちんと隅から隅まで隠し込みさっぱりとさせます。

共布の取っ手の中にフリルを挟み込み縫い閉じた様子。

最初は、これを本体に取り付ける時際に、扇形に広げてミシンで縫い付けたりしてみました。

しかしながら、何やらうさん臭さが出てしまい、自然な控えめな開き切っていない扇のような雰囲気の方が断然良かったのです。

菊の咲き誇ったお花柄にさらにダメ押しのフリル。

これをクシュクシュとヒラヒラ感を強調したフリルだとガーリーになりすぎてしまい、しとやかな雰囲気が崩れます。

以前から、取っ手の先端のラインは気になっていた部分です。

どうしても雑な感じに映ってしまうのが悩みでしたが、その部分が大きな解決となりました。

ただ、これをくだけたカジュアルな雰囲気の素材に当てはめるのはセンスがありません。

あくまで、エレガントなお花柄やジャカードの雰囲気にマッチしたものとなると思います。

あとがき

最後のフリルについては、お話したいことがまだあります。

今回もそうですが、フリルの目的が、「装飾」ではなく、「雑なラインを隠すこと」にあるということです。

ラインが雑なのは、どれだけ綺麗さを長年試みても実現できなかった仕方がなかったことです。

どうしても、角張ったラインというのは、こういった製作では難しいのが工業的な素材との違いの布製ならではだと言えます。

よって、その仕方なさはそれであきらめ、そこをうまく隠すことを考えたフリルであるわけです。

そうすると特にヒラヒラと開いたフリルでなくても良いわけで、隠れればそれで良いのです。

そうした結果、随分控え目な感じの良いフリルが出来上がったという感想です。

ここで大切なことは、「意味のある装飾」というワードです。

装飾は余計な物だとも言えます。

余計なものを一切そぎ落としたデザインの中に現れる装飾というのは実はそうなるべくしてなった究極の「機能を持った装飾」であるということなのです(^-^)。

業者では違反!子供が心の底から本当に持ちたい柄の入園バッグコレクションはパパやママのミシン技術にかかっている【107】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

いよいよ入園をひかえた季節になってまいりました。

ママやパパが子供の入園の準備をせねばなりません。

そんな中の準備の1つ入園グッズをこのたび一連で製作。

私がハンドメイドでお作りすることでささやかなお手伝いが出来ればと思います。

入園グッズ5点セットの中で基本デザインである巾着袋の作りの良さ

入園グッズは、①通園サブバッグ、②上履き入れ、③着替え入れ、④お弁当袋、⑤コップ袋と、この5アイテムが一般的のようです。

このアイテムの中で、作る私側から見ますと、大きく2種のデザインに分かれるかと考えます。

①と②はトートバッグ、③-⑤は巾着袋です。

ということで、作業的に効率よく行っていくには、③-⑤は同時進行していくことが効率的です。

作り方が同じで、生地や糸の色も同じであれば、同時に縫っていった方が効率が高まるようです。

さて、今回の中で私自身も勉強になり工夫した点は、巾着袋のひも通しの入り口付近の縫い代始末です。

巾着の紐の通し口の始末:目的は紐がすれて縫い代の糸が飛び出さないよう、縫い代を完全に隠します。
更に、ミシンステッチでで押さえてあるので、縫い代がトンネル内でも一切見えていません。
1つ前の段階:ちょっと作業を巻き戻します。上から6cmの位置からサイドを縫い合わせ。
「わ」の状態で6cm分の紐の通し口を見込みました。
本来のサイドは両折れとなるのですが、6cmからてっぺんまでは三つ折りです。
ここへコの字のステッチをミシンで入れていくのです。

ということでサイドの途中までが三つ折りで、途中から2つ折りに変わるその切り替わりの部分があいまいになりますが、その部分は、表から見たときは中側に隠れますので大丈夫。

この作業段階あってこその、1枚目の写真の出来上がりになるわけです。

決まった定形のデザインの中に「らしさ」を入れた部分

ある程度サイズも形も決まったものをその通りに仕上げていくタイプの作業ではありましたが、その中でも個性を出してみた点があります。

それは、この5点の中で一番持ち歩いたりメインに使っていくのではと思われる①通園サブバッグ。

このアイテムは、この5点の中で唯一バッグと呼べるアイテム。

あとの4点は袋と呼ばれる部類です。

そこで、この通園サブバッグにキルトでデザインをしてみました。

まず女の子用の花柄は、キルト芯を使用してパッチワークボーダーキルトにしました。

そして、男の子用のストライプはは、キルト芯を使用して、バイヤスキルトのデザインです。

一般に売られている既製品のキルト生地はひし型。

全体にはかかっているけれど、どうしてもデメリットがあります。

元々の生地にキルトを機械でかけていくので、その生地を型紙通りに裁断した時点でキルトのステッチの糸の途中にハサミを入れてしまうことになります。

仕方のないことなのですが、この時点ですでにキルト糸のほつれが始まります。

それが全体に関して言えることなので、これは仕方がないけれどデメリットです。

ハンドメイドキルトは、裁断後にキルトをかけることができますので、必ず最初と最後が返し縫いで固定されます。

よって、ほどけてくる可能性が少ないわけです。

随分高級で丁寧な作りの丈夫なキルトといえるでしょう。

しかも、一般的なダイヤキルトではない個性あるキルトです。

そうして、ハンドメイドキルトをかけたという「売り」が生まれます。

パッチワークボーダーキルト:中にはキルト芯が挟み込まれミシンで固定され、安定しています。
ふんわりしていて、本や図鑑の持ち歩きに安心。
バイヤスキルト:このバイヤス右肩上がりです。
通園生活が良いライフになりますようにと願いを込めて縁起の良い右肩上がりでデザイン。
幅は3cm間隔。とてもかっこよくておしゃれです。

出来上がりを見ながら、途中のエピソードを語ります

入園グッズ5点セット(女の子用)
:真ん中から時計回りに、①通園サブバッグ②上履き入れ③コップ入れ④お弁当袋⑤着替え入れ。
入園グッズ5点セット(男の子用)
:真ん中から時計回りに、①通園サブバッグ②上履き入れ③コップ入れ④お弁当袋⑤着替え入れ

ピンクの方は途中着替え袋のサイズを間違えて、新しい生地で作り直したり紆余曲折がありました(^_^;)。

黒の方は、2度目となるので、慣れて、巾着型3点を同時進行でスムーズに製作できました。

もともと難しいアイテムではないのだけれど、このように勢ぞろいするとかなり手間のかかる作業となるものです。

どちらかというと、おそらく、巾着袋のデザインの方が奥が深いです。

いろいろやり方があるということです。

トート型の①②はだいたいどの人も同じ作り方になるかと思いまして、巾着よりも作りが単純です。

ところで、今回の女の子用につけたフリルですけれど、まだまだ私もうまくなっていかねばならない課題の残る出来だと言えました。

ちょっと宙に浮いた感じでしたので、これだという断固としたコツなどが確立できてないのです。

フリルに関しては、今後集中的に研究して技術を磨いていきたいと思いました。

フリルのような装飾デザインに関しての重要なお話

ここでこんなお話もさせていただこうかと思います。

今回のフリルは意味がありまして、ヒラヒラしたその女の子らしさの表現だけではありません。

切替部分の単調さを少し遮る意味があり真ん中寄りに付けたということです。

見えたくない場所もそうですし、このたびの切替えがひたすら続く「飽き」の解消としてフリルをあの場所に付けたことの意味を感じ取っていただけるとかなりの理解を得られたと思えます。

フリルもただ飾るだけだと、安っぽい「流行」ということを連想させます。

今賑わっているアイテムをとりあえず「飾る」という行為に過ぎなくなってしまうので、そういうことはやりません。

もっと極端な場合、生地がどうしても1枚仕立てで作りたいのに作れず、やむなくハギができてしまったた場合、そのハギを美しく隠すためには、フリルを挟み込むことは大変意味のある装飾です。

ただ飾られるだけの薄っぺらい意味ではなく、「なぜそこに飾る必要があったのか」という「哲学」が入り込むのです。

あとがき

入園グッズは、私達のハンドメイドの業者などが作る時に、生地がかわいくてもキャラクターのものや商標登録してあるものを避けねば、違反になってしまい罰せられてしまいます。

ミッキーとかキティー、プリント物のかわいらしいお花とか数々の素敵な園児らしい生地は無限と言っても良いくらい豊富にあるのです。

しかし、それは、家族の一員のママやパパが作ってこそ持てるものなので、商業用となってお代金をいただくとなるとやはり作ってあげたくても作ってあげることができません。

依頼者と製作者と両方が罰せられますのでね。

なので、オーダーメイドにしてもそういうことが起きてくるかと思いますので、基本オーダーは受け付けられないという結論に至っております。

オーダーだとどうしてもキャラものの依頼をしたくなると思いますので、いっそのこと廃止しているわけです。

今回の2柄はそれには当たりません。

生地に商標登録はないようですので、販売は可能です。

プリント物はどうしてもほとんどが生地の耳に英語で社名が入っているので作り手の方は著作権侵害を意識しながら慎重に商業利用をご検討願います。

こんな事情もあり、柄物を商業利用して、販売するとなると、無地や伝統的な織柄などにとどまります。

あふれかえっている賑やかなプリントの動物柄やデフォルメされたタイプの花柄などはママやパパが作ってあげるしかないのが本当の正しい対応の仕方です。

やはり、ユーザーの一番心の中にある好きな生地で持ちたいということに答えるには、私が著作権の無い無難な柄で作って売ることではないのです。

むしろ私がやるべきことというのは、パパやママにその技術をお伝えすることなのです(^-^)。

ただの色違いとは違う、そろっていながらも互いに異質な3点ボディーバッグコレクション【106】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、<黒白ボーダーシリーズ>というかなり的をしぼった製作をしてみました。

黒白ボーダー柄はイメージとしては長袖カットソーが浮かびます。

パリジェンヌ様が必ずワードローブに1つ取り入れるだろうアイテム、ブルージーンズに合わせたシンプルで伝統的なスタイルのイメージです。

3点それぞれの製作の見どころ

<黒白ボーダーシリーズ>左から、黒白パッチワーク、半月型、水平型とすべてがボディーバッグ。

まず、一番左の黒白パッチワークボーダーは何といっても、この手間をかけたパッチワークの作りです。

もともと単独で記事をアップ致しておりますので(【101】が該当記事)、詳細はそちらで。

ここでは、手間を込めたものであるということをお伝えしておくにとどめます。

そして、真ん中の半月型ボディーバッグ。

こちらは、本来洋服のポロシャツ用の生地である「カノコ素材」をバッグに仕立てたところが斬新と言えます。

そして、ボーダーの柄合わせを意識した見栄えの美しさにも力を入れました。

つなぎ目でボーダーの柄合わせをして段を合わせている様子。
:これをしてあるかしてないかは大きな付加価値の違いとなるもよう。

そして、最後、一番右のサテンのボーダーは実はもともとストライプ。

ストライプの生地の向きを変えることでボーダーとして作りました。

注意した点は、もとの生地の地の目はあくまでストライプ方向。

よって、織芯を貼る時は、生地となじむように同じストライプを縦向きとして貼りました。

ちゃんと元の生地に合わせた向きに織芯をなじませるのです。

そして、縫っていく段階からは、今度はボーダー向きを意識し始めるのです。

これが、向きを変えて生地を使用しても綺麗な風合いに映るコツかの1つと考えます。

実は、当初はマチ付きで進めていまして、底と頭にバニティーのように楕円形のマチを取り付けるつもりだったのです。

ところが、ミスをしたんですねー。

寸法を間違えて楕円形のパーツが小さく仕上がってしまい、もう生地が全く残りがなく、やむなくマチ無しに。。

間違えた原因は、くるりとファスナーを取り囲むように筒形に取り付けるファスナー部分の縫い代を三つ折り計算してしまい、実際は1つ折りなのでその誤差が5cmも生まれ、サイズが狂ったわけです。

しまったなーー(;’∀’)。

でも、原因は判明しましたので、次回の機会にこれをマチ付きのものにして、違うシリーズでこのデザインを採用できればと思います。

横幅が結構あり、長財布が横向きに入るので、容量の点はマチ無しでも結構あります。

バッグの入り口開閉の位置がなかなか斬新。

まるで、ティッシュケースの大きいやつみたい。。

あとがき

今回は、黒白ボーダーを3点集めたコレクションでしたが、フローラルとかマルチカラーなどテーマがいろいろ浮かびます。

また、素材をテーマにするだけでなく、シーンをテーマにするとそのバッグのデザインの種類がそれぞれ違ったものに展開されていくことが見込まれます。

同時に3点の完成が見れることは、1つよりもはるかに世界観が増します。

同じデザインの色違いなどの展開とは違うものであることが、自身のフィルターに通した結果の展開であるわけで、自分なりに練った企画がそこには盛り込まれているということになります(^-^)。

ポケットが付いていないならポーチを作ってお部屋を1つ追加する案【104】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回、<黒白ボーダーシリーズ>いうタイトルで、3点黒白ボーダーのバッグだけを作っていくという、細かな部分にスポットを当てたシリーズです。

とはいえ、黒白ボーダーは洋服でも、王道の柄。

今や当たり前というか、どこにでも散在するようなイメージかもしれません。

それほど、珍しい柄でもなく、広く行き渡って知られた柄で、黒白ボーダーのお洋服は日常着のイメージなのかな。

だからこそ、ひょっとすると逆に素敵な物を選びだすことが難しく、その点がセンスの見せどころである思う時があります。

黒白ボーダーでもいろいろなテイストに分かれていて、粗いピッチなのか、細かいピッチなのかなど、黒白ボーダーと的を絞ったようでも、さらにそこから細かく分かれています。

昔懐かしい1980年代に着た黒白ボーダーの洋服の記憶のイメージ

私も、その昔子供の頃に黒白ボーダーの洋服を着ていたことを覚えています。

2点ほど記憶にあるのですが、1つは、小学校の6年生あたりに、卒業の写真撮影用もあって、洋服を新調した時だったと思います。

なので、探せば、きっと写真は出てくると思うのですが、ノースリーブに胸にリボンが共布で付いていたドレスライクのもの。

小学生にしては大人っぽいノースリーブ。

黒白というよりチャコールグレー×生成でした。

そのノースリは、ニットでやわらかくて薄手の春夏素材。

そして、ボトムのスカートは裏地付きのかぎ針ニットのひざ丈スカート。

こちらが濃グレー。

ボーダーの濃グレーとスカートの色がマッチしていたかと記憶しています。

なんか思い出しているとその写真が見たくてワクワクしてきました。

もう1点は、中学生の頃だったかと思います。

半袖の黒白ボーダーなのですけれど、ボーダーのピッチが2cm巾ほどあるやや太め。

得にどこかのブランドということでもなかったと思いますが、着やすくて、合わせやすくて何度も着た記憶です。

ネックのラインのラッピングが、白い生地で行ってあったということが爽やかに見える1つの特徴であったかもしれません。

ボトムには、デニムのミニスカートを合わせていたかと思います。

ブルー色の薄い色のデニムが、黒白ボーダーとロックっぽいテイストでてっぱんコンビです♪。

という、私なりの黒白ボーダーのお洋服の思い出の記憶のお話でした。

このことが何らかこの度のボーダーのポーチ製作に影響しているのではと思い呼び起こしてみたエピソードです。

ポーチに手間をかけたパッチワークボーダーに仕立てる

もともと黒白パッチワークボーダーのみのボディーバッグを作ってありました。

その様子は、【101】の投稿でお伝えしました。

もともと<はぎれシリーズ>の一環として作ったものですから、ポケットが付いてなかったのです。

しかし、出来上がりがなかなか立派なものになったので、ポケットが無いことのフォローを兼ねて、セット物にしていこうと試みたのが今回のボーダーのポーチの追加です。

バッグの中で使用するポーチですが、サイズもたっぷりとあります。

左-黒白パッチワークボーダーボディーバッグ:<サイズ>縦21cmx横21/26cmx✖マチ10cm。
右-黒白パッチワークボーダーポーチ:<サイズ>縦19cmx横16cmxマチ無し。
<表地-黒と白>スポーツメッシュ、ナイロン/94%、ポリウレタン/6%、日本製。
<裏地-黒:バッグ用>ナイロンオックスはっ水加工、ナイロン/100%、日本製。
<裏地-グレー:ポーチ用>素材名不明、綿/100%、日本製。

バッグの中にポーチは一応入ります。

結構ここまで細かいパッチワークボーダーは手が込んであることになります。

先端の色に合わせたラッピングの色を選ぶことで柄の流れがスムーズに映ります。

端同士をオフと黒とで、ラッピング布を使い分けていますね。

あとがき

1980年代のお洋服のエピソードをたくさん書かせていただきましたのは、実はあそこに今回のヒントが入っているのではないかと感じているからです。

ボーダーの巾の違いを複数の黒白ボーダーでお洋服で着用体験済みであったということ。

粗い方をボディーバッグに、細かい方をポーチにという発想が出来たことが何かしら過去からヒントを得ていると思います。

また、小学生の時のノースリーブのセットアップのお洋服は、おそらく卒業のアルバムの撮影用に買ってもらったお洋服でドレスライクです。

そして、下に合わせたチャコールグレーのスカートがニット編みだったので、今回のニットの素材の凹凸感あるスポーツメッシュという生地を使ったボーダーという選択も何かしらそこにリンクしているかのようです。

小さいころの感覚というのは結構あなどれません。

何気なく見たもの、聞いたものこそかえって何十年も経過した今思い出すこともあるものです。

人の、「ひらめき」とか「発想」というのは、ここ最近の学びとか見地からだけではない、生まれてからここまで歩んできた道の途中にあったすべてのことに結びついたものであると思います。

そう考えると、これまでの長い時間は決して無駄ではないということです(^-^)。

ボタンのマーブルに表情あり、うるんだ瞳がキュートなフリースねずみボディーバッグ【103】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、動物シリーズの3点目。

今年の主役、ねずみのボディーバッグを作りました。

この時に使った素材がフリースです。

モフモフしてはいるけれど、出来上がるとそれほど季節感は問わない感じのフリース。

とても偶然で、今年がねずみ年などとは、何も意識もせずに、フリースのグレーの生地を去年から調達していました。

まさかネズミをバッグで作るとはその時は、考えてもみませんでした。

持つ人はもちろん、そのバッグを見た側の人もキュンとくるようなお品になればと工夫をしました。

柔らかいラインのフリースで多角形を形作ることの難しさ

ねずみボディーバッグ:<サイズ>縦15cmx横25cmxマチ7cm。
<表地>フリース、ポリエステル/100%、日本製。
<裏地>エスパンディーニットプリント、ポリエステル/100%、日本製。

ねずみの耳を変形の8角形に形作りました。

ひっくり返すと8箇所もの角をすべて綺麗に出すことは不可能であるということで、縫い代を折り込んでの貼り合わせです。

角が出やすいのと耳がピンと立つように2枚共に接着芯に加えてハード薄芯を貼りました。

その効果はなかなかのものです。

ただ、そうしてもやはり角が出にくいのはフリースという素材の柔らかさのデメリットでしょう。

目に表情を出す工夫の1つ、マーブルのボタンの瞳の潤み効果

今回③ねずみに使用のボタンは、①犬②うさぎの時と違う種類のボタンです。

共通する点は、大きいということと、ボタンの足が無いタイプということです。

足があることでキョロキョロと動いてしまうことは意向に沿いません。

「まなざし」というものを非常に重視して、目が泳がぬよう、そしてキュートな感じがたっぷり感じられるということで偶然にもマーブルが入っていたこのたびのボタンがとても有効でした。

目の表情:マーブルが入っていることの効果は大きいです。
目に表情が出ていて、良きボタンとの出会いでした。

あとがき

動物シリーズはこのねずみさんで最終です。

犬、ウサギ、ネズミとそれぞれ耳に特徴がありその違いをどう区別するのかなど大変私が良き経験となりました。

バッグの製作に動物を取り入れるそのデザインは、完全にデフォルメです。

かえってこのデフォルメデザインというのは、難易度があるかもしれません。

デフォルメできるということは、物の形をよく見て、その特徴を集約できることだと思うので、ある意味「対象物のとらえ方」みたいな技術だと思います。

特に絵やデザイン画の技術を持っていない私が、単純に今までのやり方をそのまま取り入れながら出来上がったこのたびの3つの動物バッグでした。

一度っきりの製作にはなりましたが、この製作が将来の何かの時にエピソードとして語ったり、ヒントになればと思います。

大変この<動物シリーズ>は貴重な経験でした<m(__)m>。

かわいいと思うキュンとした気持ちをバッグにして表現することに挑戦、花柄ウサギさんバッグの製作【102】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

もともと長年のうさぎ好きな私です。

ウサギのマスコットとかキーホルダーをこれまで随分集めてきました。

ほんの一部ですが、少しご紹介したいと思います↓。

左上から時計回りに:「COACH(コーチ)」様のうさぎのキーホルダー、
木製のうさぎの鍋敷き、
「russet(ラシット)」様のうさぎのキーホルダー、
「aranziaronzo(アランジアアロンゾ)」様のうさぎのキーホルダー。

こうしてみてみると、結構バッグブランド様もうさぎのモチーフに注目して商品を製造されていたのですね。

今回は、こういったミニサイズのものではなく、もっと大きなアイテム、うさぎのお顔そのものが入れ物になったバッグを作っていこうと思いました。

ただ今進行中のハンドメイドバッグの<動物シリーズ>という企画の中に好きなウサギさんを盛り込みました。

シリーズの①は犬のボディーバッグでした。

【98】の投稿の犬のボデイディーバッグ:目のボタンが今回のウサギさんと同じです。

今回の②は、うさぎの耳を持ち手に活かした袋型のバッグを作ります。

うさぎの顔の形が出来上がり、かわいい仕掛けを入れ込んでいきたいと思っています。

落ち着いた大人の可愛さがある柄の選択

大人が持つバッグです。

うさぎを可愛く作ると同時にシックでもありたいのです。

そこで、生地は、かわいらしさもありながら、高級感ある感じのをチョイス。

<表地・裏地共通>エスパンディーニットプリント、ポリエステル/100%、日本製。
・・・エスパンディーというのは、縦糸と横糸の収縮率の違いを利用した生地の作り方の1種。
ストレッチ性を生む効果とか肌触りの良さが感じられる洋服用の素材のようです。
今回は、これをバッグにしていくのです(^-^)。

小花柄はたくさんあるかと思うのですが、お花がエキゾチックで色もはっきりとしていて美しいです。

白地というところもあっさりしていてクリアです。

うさぎさんの丸みをこのニットのやわらか素材で表すことが出来ればとも思っています。

縫い代の隠し方2通りをコンビにした作りが特徴

さて、私がバッグのいろいろな形を作っていく時によく使っている方法の、縫い代を内側に表地、裏地互いに折り込んで、1枚のプレート状のパーツにして、最後に組み立てるだけという方法があります。

この方法を一部取り込みながら、ひっくり返しの方法とのハイブリット構造です。

うさぎの顔の下の方をぷっくりさせる時にはやはり、ひっくり返しの方法が大変有効でふんわりと仕上がります。

よって、2通りの方法をそれぞれ相応しい場所に採用していきました。

本体部分の裏地側:すでにポケット取り付けが完了しています。
そして、この持ち手周辺のうさぎの頭の位置のような部分のU字カーブも貼り合わせなのです。
表地と裏地を縫い代1.5cmで中側に折り込み貼り合わせ、ウサギ型の1枚のプレート状のパーツに。
前後2枚のプレート状のパーツができるわけですね。
それを最終的に縫ってくっつけて袋にしていく方法です。

この作業のとても重要なことは、ウサギの耳周辺のカーブが主に4箇所あるわけで、そのカーブをいかにうまく縫い代1.5cmで中側に折り込むかという部分です。

ただただ折り込むのはカーブは物理的に難しい。

ということで、カーブに、切り込みを入れます。

そうすると、切り込みが左右に開くので、カーブを描きやすくなります。

生地が狭い動きから広い動きができるようになる効果があり、縫い代が開放的になって良い行き場ができます。

この方法で、4箇所のカーブをうまく綺麗に仕上げます。

切り込みも1つの手段ですが、切り込みを入れる前に、伸び止めテープのバイアスをカーブの部分を中心にその周辺数センチに貼るということもしました。

伸び止めテープの役割として、カーブの生地を伸びすぎないように固定することもあるし、やはり、綺麗なカーブを出すための1つの工夫になるかと思うのです。

この伸び止めテープ(バイアス)+気持ち深めの切り込みによってまあるく美しいカーブに作っていくのです。

底のマチは裏側でつまみひっくり返します。
表地と裏地を両方重ねて1つのマチを作るところが少し個性的かもしれません。
マチの共布ラッピング:まずは、1cmの地縫い+ラッピングと作業の段階が分かれます。

1cmの縫い代に対して、4.5cm-5cmの幅の共布テープをラッピングというのが綺麗にできるサイズ感。

生地の厚みや中に入れてある芯地などにより多少変わるので4.5cm-5cmとお伝えしておきます。

この場合ニットであることの融通と特に厚みがあるわけではないので、4.5cm幅のパイピング布で行えました。

そうして、このようにひっくり返しをしまして、底板も共布くるみ底板で取り付けて、完成です。
ひっくり返し行うことで、サイドとか底の部分のラインがぷっくりと丸みをおびます。

これで、うさぎさんのお顔のぷっくり感を表現したということになります。

それで、ひっくり返しの過程で少し分かりにくかった部分をあらためて、お伝えしたいと思います。

プレート状では縫い代がすべて隠されて、それでもサイドの部分はひっくり返しになっていますね。

それでも、更にひっくり返したというのは。。。

内側から見たサイドの縫い合わせ部分
:ほんの僅か数ミリをつまんで縫い合わせるだけのすっきりとした縫い代です。
もともと本来のゲジゲジの縫い代はプレート状にする際に隠れ済みです。
この時には当然ゲジゲジは存在しませんので最低限の数ミリだけつまめばよいのです。
薄地ならではの可能なやり方ですね。厚みがある生地ではこのようにはいきません。

真ん丸な目がキュートなウサギバッグの完成

ウサギバッグの完成:24cmx横34cmxマチ8cm(取っ手部分は26cm程)。
大きなボタンの目力でキュンとするような可愛さを生み出したいのです。

想像していていた感じに思うように出来上がりました。

動物バッグは、眺めているときのキュンとくることなどの心持ちにも価値が生まれます。

自分だけでなく、電車などで持っている時に他の人が見ても他の人にも可愛いと思ってもらえ、注目を集めるなどの想定ができます。

あとがき

ここ最近、youtubeで、うさぎさんを飼ってみえるお二人のチャンネルをそれぞれ登録させていただきまして、毎回視聴させていただいております。

今までうさぎが好きでしたが、その2匹ともメス。

とても動きがかわいかったり、何か人間に近い様子なども面白いく、そしてなんといっても2匹ともべっぴんさんです。

アップでウサギを撮影されているので、今まで思わなかったまたさらなる可愛さなどを知ってしまいます。

そういう動画を見ていたから今回のようなウサギバッグが製作できたと思います。

私も何かしら、その可愛い動画で観察していたのですね。YouTubeの飼い主様、ありがとうございます(^-^)。