お気に入りの本革バッグを長持ちさせるために、雨の日だけに持つリュックを決めておくという案【82】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

特に季節の変わり目には雨は多いものです。

寒くなっていく変わり目、暖かくなっていく変わり目と。

お気に入りの本革の高価なバッグというのは雨には大変躊躇されます。

雨で革にじんわりと変なシミもできることがありますし、変形もします。

私も靴とバッグ両方で変形の経験があります。

実際雨に濡れると靴も横に開いてしまいましたし、バッグも縁がぺこんとよれてしまいました。

本革レザーバッグに大雨で染み込み、中の書類などの縁が濡れたという惨事も経験しています。

ファスナーが入り口に付いたバッグでしたが、染み込んだのは、底の角からでした。

ということで、雨の日には本革はNGであるという教訓から、雨の日に最もふさわしい素材を意識することになります。

今回のシリーズは、<雨の日シリーズ>という企画でバッグを製作していきます。

雨の日に一番向いているバッグというのはやはり、両手が自由であるリュック型が良いであろうということで、リュックというアイテムにしぼって作っていくシリーズです。

リュックはショルダーより、さらに雨の日には助かります。

傘をさしますので、手が空くことが有難いですし、重みが体にかかる負担のバランスも左右均等です。

雨の日に向く生地でありながらお洒落な柄の生地の選定

今回は、雨の日シリーズのまず第一弾。

私が作っている布分野の中で職業用ミシンが貫通して通る素材の範囲内で、コーティング系に目を向けました。

表地:ラミネートプリント、表面-ポリ塩化ビニール(PVC)、基布-綿/100%、日本製。

実はこちらの椿柄、地が焦げ茶なのです。

黒でないところがとてもマイルドでセンスを感じるプリント柄です。

ここで生地の商標権、著作権についてのお話

ところで、こういった、土台が綿などの生地に特に多いのですが、プリント柄の生地の耳にメーカー名が記載されていることがあります。

今回のこの生地も耳にメーカー名が入っていることに購入後気づきました。

なかなか購入時に生地の耳をじっくり見ることがないもので、後で気づくこともあります(^_^;)。

このように会社様の英文名が耳にプリントされていました。
その後お問合せメールにて、商業利用OKとのご回答をいただいた生地です。

ここにRマークが入っている場合は、商業用利用(バッグなどの商品にして販売)が不可な可能性が大いにあります。

今回の場合のように、会社名のみでRマークは入っていないから商業利用OKということでもありません。

やはり、メーカー様に直接問い合わせして商業利用可能かどうかの是非を聞くということをするべきです。

実際私もこのメーカー様の「コスモテキスタイル」様へ連絡をとりまして、ご回答をいただきました。

こちらの椿柄に関してはOKでした。

他の生地で不可のものがあるとのことで分類を教えていただけました。

乗り物、うさぎ、アリス、くまもん、この辺りは動物や主人公など、キャラクター性があるので「不可」の部類に入っているようです。

が、その辺りの判断もキャラクターっぽいから不可などとユーザー側が勝手に判断してもどうしようもありません。

すべては作り手側(生地などの材料を製造した会社様)の意向ということになるのです。

そこは、多少の時間を割いてでも、確認することは大切かと思います。

なので、私は、普段メーカー様の名前が入っている生地はできるだけ調達しないようにしています。

というのも、大部分の製作が商業利用を目的としているからです。

今回は耳に入っているプリントの文字をうっかり見逃したのですが、せっかくなので商業利用させてもらえたら良いなあとその是非をお問い合わせをして確認し、商業利用として使用させていただくことがOKになっているという回答をいただいたわけです。

普段綿のプリント物をよく利用して何かを作られている方は注意せねばなりません。

綿プリント物には、非常に商標登録されている柄が多いものです。

並行して「著作権」はプリント柄のデザインのデッサンが元となっている以上自明のものとして存在しているのです。

商業利用不可のものをそのままバッグなどにして販売してそれを見つけたメーカー様が訴えるということもできてしまうのがが商標権であり著作権です。

つまりバッグなどに製作して販売してお金を得ることが商業利用にあたり、商標権や著作権の侵害をしてしまう行為になるからです。

立体的なポケットへ初挑戦の結果

今回は、初めて、立体的なポケットに挑戦してみました。

アイテムがリュックです。

リュックの背には決まって立体的なポケットを取り付けるのが何か流行みたいなので、とりあえず、乗ってみました。

あの立体的ポケットがあいまいな作りな感じがしてどこかもやもやしていたのですがね(^_^;)。

ただ、立体的なデザインの良さとして、雨の日ということで、その立体ポケットにタオルを入れて、ふいたりする作業がリュックをわざわざオープンせずともできるということが1つ想像できました。

リュックの背の立体定なポケット:マチを上下に作っておいて、縁を本体に縫い付けるという方法です。

何か、あまり納得できないデザインになってしまいました。

ラインがあいまいなので、ラインを徹底させる必要があります。

ファスナーが隠れる比翼(ひよく)仕様が特徴でこれが現在流行っぽいポケットの作りだと思います。

この比翼は、ファスナーを隠して、雨の対策にもなると思います。

おうちの屋根みたいですね。

水滴がこの比翼を屋根のように伝い、ファスナーの隙間を飛び越えることで、バッグの中に水滴が入るのを防ぐ作りであるといえます。

さらにファスナー自体も雨で傷むのも防いでくれるということもありそうですね。

ただ、このポケットがかっこいいかというと、私はあまりそうは思いませんでした(;'∀')。

なので、次回は、このポケットでない、もう少しはっきりとした分かりやすいデザインで考えていこうと思います。

自分なりの立体型ポケットの方が気持ちが納得して良いお品に出来上がりそうです。

完成品ご披露

<サイズ>縦30cmx横25cmxマチ10cm・・・王道な分かりやすいサイズです。

小物だけの最低限な容量でして、通勤、遠出の旅行でこれ1つで歩く場合などにもお使いいただけます。

とても椿の柄がキュート(^-^)。

このポケットのフラップは、たまたま、型紙を間違えて裁断してしまって余分だったパーツだったのですが、さらなる雨除けに取り付けた追加アイテム。

本体も入り口がフラップなので、リンクしています。

「あまぶた」は、「雨蓋」という漢字で、雨対策のフラップなのですから、そのままその言葉通りの機能なのです。

そして、フラップによって、今回の立体型ポケットが隠れました。

こうして見てみると、デザイン的には、フラップの方がかっこいいようです。

あとがき

結局、最後にポケットにかぶせたフラップによって、古典的な感じのリュックになりました。

もともと本体の蓋のデザインも古典的でしたので、リンクしましたね。

あと、こうした合皮のような素材は、硬くて、とがらせたりするデザインは、傷みやすいと言えます。

できるだけ突出する部分が無いように作った方が劣化がしにくいです。

ラミネートも、何年も経過した際には、バリバリとコーティングがはがれてくるのを目にしたことがあります。

なので、PVCコーティングの「水を通さない」という大きなメリットを雨の日専用として活かすということになるのです。

そんな雨の日だけの出番でも、置いているだけでコーティングの劣化は起こってきます。

そういうPVCという素材の特性なので仕方がありません。

なので、長持ちさせたいようなバッグにはこの素材は利用するべきではないですね。

しかし、ここまで可愛いのに雨の日でも持てるという最高の価値が、雨の日の鬱々とした気分に少しでも光を指してくれそうです。

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