まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
現在連続製作中の「インテリア収納袋」。
このたびは、「小」というサイズで表地・裏地共に衣装生地のコーナーで購入の生地を使わせていただきました。
お弁当袋のような巾着袋とはシーンが違うような巾着袋に仕上がりましたので、使うシーンの想像を巡らせながらご覧いただければと思います。
表地に登場の濃淡の金銀以外の色をそれ以上混ぜないことで表地のツタの葉柄のような抽象柄と裏地のまだら柄が程好くマッチの巾着袋
「コロナ禍」で購入の生地にこのような名前(おそらくそれ以前から名付けられた生地だと思います)も、「何たるシンクロ!?」と驚いたものですが、奇しくも非常に美しい生地だったのでした。
これまで、ほとんど全色を裏地に使わせていただいてきた生地です。
チャコールグレーは表地の銀色の部分とリンクして相性良し。
柄同士ですが、余計な色を追加していない分、合わせてしまえたのでした。
柄の中のシルバーの割合が高く、すっきりとしたジャガードです。
ループエンドは主役寄りなシルバー色に合わせて「ニッケル色」を選択。
江戸打ち紐は、登場はしていないですが黒を使いました。
ねずみ色のグレー色が良かったですが、手持ちのグレーは青味のグレーで合いませんでしたのでかえって黒が正解。
既製品の江戸打ちひもの色は豊富なようで、実際はぴったり合わないことが多く、その点は残念です。
裏地がチャコールグレーであったことで、3段階で色が濃くなっていく感じ、紐が一番濃い黒色といった具合で見ていただくと、黒色を違和感無く受け入れていただけるかもしれません。
以前にも別記事でお話致しましたが、ラメ生地は使いやすいのが意外です。
アイロンの折り線がきちんと付き、薄手でもハードさがあります。
同じようなグレートーンの糸を1つだけ選んで上糸と下糸共通で使用すると、どちらかが浮きます。
よって、まめなようですが上糸と下糸は微妙なカラーの濃淡の違いで別のカラーを使い分けました。
表地側には薄い白っぽい感じに映るグレーの糸を、裏地には、チャコールグレーに馴染むような濃グレーの糸を。
巾着袋のひもホールの下部分とコの字部分のステッチというのは、結構目に付きやすく、ポイント箇所です。糸の細かいこだわりの効果はやはりあったようです。
あとがき
金属質な風合いで出来上がった巾着袋、もしかしてメインバッグのように持ち歩きができるかもしれません。
なかなかゴージャスな仕上がりなのです。
巾着袋に要する製作時間はALLで、だいたい3時間くらい。
チャチャッと作るものでもないことがこの時間でご理解いただけるかと思います。
その3時間の中には、上下の糸の色を変えていることで、時々糸の交換があること、そして玉結び・玉止めの部分の糸ぶち切りせずにすべて目に付かない場所へ隠しています。
この作業が意外に時間を要するのですが、やはりこれも長い目で見た時常にさっぱりしていて美しい巾着袋でありたいという方針からです。
何ら強度にはそれほど関係ないことでも、すっきりさや上品な雰囲気みたいなものは、細かい始末の丁寧さからくるものだと思います。
この美しい生地であったからこそ、汚(けが)さぬようその続きのストーリーとして良いお仕立てをしたいと思うものです。
そういう意味では、良い生地を選ぶことは、結局は良質な高級感あるお品物の完成というところに繋がっていゆくのではないでしょうか(^-^)。