品物は伝統的な木製家具、考え方はヒト重視の従業員の幸せを願う体勢へ、望ましいバランスの事業活動の一例として頷ける【1181】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「売れない時代に、なぜ売れる?:橋爪福寿 著」を拝読。

新しいものだらけのビジネスとは違い、その違いこそが差別化。

産地ならではな古くからの伝統も継続していきながら新しい売り方の波にも乗る創業者様の柔軟で複合的な考え方を知ることができます。

家具に関しては、古いアイテムでは箪笥が思い浮かびます。

お洋服をハンガーラックにかける一方で、伸び防止のためにはニット類は箪笥の引き出しにたたんで収納したいのでいつまでもヴィンテージ物の木製チェストやデスクををかれこれ20年以上使い続けているのです。

もとは箪笥屋様からのスタートであった会社様、日本の中でも屈指の家具の名産地という環境があったところからのスタートでした。

家具の名産地x6箇所、ヴィンテージ家具好きな者にとって産地別の木の味わいにそれぞれの特徴がある点が醍醐味

これまで、家具好きであるヴィンテージ家具を集めてきた手持ちの中には、北海道産、広島産などがあります。

有名どころでは6箇所、もっと規模は小さければ、近隣地域にも家具の有名な地場ブランドがあるのです。

ここで屈指の6箇所の家具の産地を列挙。

<日本の家具6大産地>

①旭川家具:北海道旭川市

②静岡家具:静岡県静岡市

③飛騨家具:岐阜県高山市

④府中家具:広島県府中市

⑤徳島家具:徳島県徳島市

⑥大川家具:福岡県福岡市

というラインナップ。

この⑥大川家具:福岡県福岡市がこの本の舞台です。

どの地方もそれぞれの木製の中の木の種類が違ったりして味わいも違うわけですが、⑥大川家具が日本でも一番の産地であるとのことです。

この環境で箪笥事業からスタートされた会社様だったのですが、随分ライバルが多くどの地域の家具も負けることなく有名なのです。

ECサイトへの移行でこそ従業員の大切さも大きくなった、一人一人の気持ちにまでケアが行き届く働きやすい会社を目指す姿勢が模範的

産地の家具文化の伝統を守っていきながら、その販売方法はECサイトに特化していったバランスの良さを見ます。

伝統に固執し過ぎて、実店舗を継続できなかった環境から時代の流れに沿ってネット販売をしていく柔軟性が素晴らしいです。

現在はECサイト中心ですが、また、そこから更にリアルな産地の現場でへ呼び込むサイクルも生まれているよう。

今の事業が成り立っていくことができているのは多くの従業員あってのことであるという意識を感じます。

日本全国に点在するライバルの家具の産地があることも考えると、売上というのは、そのシェアの獲得。

ましてや、家具離れの現在で簡単ではないのは当然です。

この本を読んだら、意識してこの会社のお品を購入しようなんて思えてきます。

本自体が宣伝の広告の役割を果たし、従業員募集の広告の役割すらも果たしている点がユニークです。

あとがき

すべてを新しく塗り替えてしまうことが「発展」ではなく、古い部分も大いに継承していく姿勢を含む点は非常に参考になる部分。

昔の軌跡なくして決して今はないからこそです。

時代の波などとは言われますが、これだけたくさんの事業が存在しているのならば、やはり自らの事業の「誇り」の部分を大切にしたいものです。

とはいえ昔のままを継続し続ければ変化がないので衰退に向かってしまうわけで、そういったバランスのとり方が非常に参考になると思います(^-^)。

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