古い傷み具合の味わいだけがかっこよい古着ではないのでは。。綺麗でも古い時代に作られた証(あかし)が読めることがある【1160】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

古着ライフを送り、およそ15年が経過。

「アルマーニ」様の古着ばかりを集め、見つからないアイテムは「オーダーメイド古着」で探します。

そうして、かなり特化したワードローブを作ることに落ち着いている現在です。

ここ近年では、これまで新品を購入し続けてこられた方も、マーケットサイトの台頭・「サスティナブル」の動きと共に、古着=身近なお洋服の着方になってきたかもしれません。

このたびは、「名もなき製造者」様が世に生み出してくれたお品物に意味を感じた素敵なヴィンテージセーターをご紹介を致します。

この良き味わいを作っている源は何なのか、などをお伝えしまして、たくさん溢れかえった古着市場の中で独自のスタイルを築いていくための一助になればと思います。

ぼやけた曖昧な染色は手間がかかっている証拠と見て良い、ダークカラーでミックスされた手編みセーターは真っ黒にはないマイルドさであふれる

メルカリ様で購入させていただいたヴィンテージセーター:アクリル/70%、毛/30%、日本製。手編みです。

色を一言では言い表しにくい中間色が魅力です。

糸の色は、グレーと茶の間・黒・ブルーも含まれます。

全体ではモカ茶のようなカラーに映りますが、その所々の曖昧さが全体ではマルチカラーのようなのです。

このセーター、例えばボトムにデニムを検討しようとしますと、黒・グレー・ネイビー・ブルーとすべてのデニムの色がどれも合う融通の利き方が素晴らしいのです。

この柔軟性あるカラーの源を少し探ります↓。

糸の様子:1本の糸の染色が中間色だらけでさらにそれが集まってやさしいぼかしが実現していると見て取れます。

現在よく見る量産品がどれも扁平な、同じような色ばかりであることも多いのは、その手間の簡素化・機械化によってスピーディーに出来上がってしまうところにあるのかもしれません。

このセーターは手編み、メイン材料の糸がこのように丁寧な手間をかけたものだとうかがえることに加え、手編みであることで更に1点物が実現されています。

ということで、このセーター自体は古めかしい傷みなどはそれほどありませんが、その糸の使い方1つでも、現在ではなかなか見られない古き良き時代の生産物であると見ることができるのです。

あとがき

海外の人から見ると日本の古着は状態が良いとのことです。

収納され続けたままで眠っている古着もまだまだ多いのです。

経年があると、現在とのギャップが面白く、お洋服というものが本来はいかに手間がかかるお品だったのかを改めて考えさせられます。

ファストファッション品を見慣れた現代では、こうしたことを忘れているのかもしれません。

本当の良質な洋服とは何なのかを、ヴィンテージの良質な洋服が教えてくれるのです。

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