まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
先日も、宝石商の方と偶然お電話をする機会があり、その時の会話の中で、地金のお話が出ました。
大人気のホワイトゴールド、現在地金の中では首位のようで、プラチナを抜いた価値に価格が変動したそうです。
そのホワイトゴールドは「K18WG」と刻印されていることが多いです。
同じK18までは刻印が同じで、末尾が、YG、WGに分かれた方のWGがホワイトゴールドです。
このたび、思わずK18WGなのではないかと疑った不思議なK18YG台のペンダントトップのご紹介です。
この出会いがあったからこそK18YGの色の展開が複数あるという実態を知ることができました。
今までの浅い知識を少し掘ることができた貴重な経験です。
K18WGの正体は元はK18YGだったこと
ここ最近ありがたいことに新しい学びを得られています。
まず、K18WGの刻印のあるペンダントのカラーを写真でどうぞ↓。
次に、K18YGの刻印のあるチェーンをどうぞ↓。
じゃあK18YGの刻印があるこちらはどうでしょう↓。
私が最初に出した答えはK18WG。
「K18WGのロジウムメッキがしていないものである」という自身なりの定義に基づく判断でした。
実際は、「K18YGの色味が白っぽい展開のカラーのタイプ」だということが正解のよう。
いくら白っぽくても、K18WGとは全く違う黄色っぽさがあるのです。
手持ちのK18WGと比べてみても明らかに黄色っぽくはありまして、本当にK18YGだとは信じがたかったのが最初の印象です。
まず、K18という刻印は、割金25%の一般の18金と判断する「証」となります。
この色の薄さから、K18のもっと数字の低いK9(9金)、K5(5金)などとも考えがちですが、刻印のK18がその可能性を打ち消します。
色の違いを分かりやすく、3点を比べた写真をご用意しました。
プロに聞くK18YGの豊富さ
結果的には、このお品は、間違いなくK18YGとのこと。
割金に銀が多く使われていることが原因。
そうして、このようなグリーンともベージュとも呼ぶような金色がK18の輝きを放つということです。
あくまで、金色の種類の1つなのです。
後の読書などで、いよいよ結論にたどり着きます。
この地金の正体は「青金:あおきん」。別の呼び名で「グリーンゴールド」とも。
純金の75%の残りの割金の25%の中に、20%(100%全体の比率での20%のこと)以上の大部分に「銀」を入れているイエローゴールド、青金というものがが存在していることを知りました。
別の言い方で、「青割り:あおわり」とも呼ぶようです。
どれだけチェーンのこのタイプを探してもやっと1つ見つかった程度。
装身具としてはあまり使われてこなかった地金の種類のようで、主に飾り物などに使われてきたよう。
とても貴重な学びでした。
K18には、①イエローゴールド②ホワイトゴールド③ピンクゴールド④グリーンゴールド(青金)⑤ブラウンゴールドなどと実は豊富なカラーバリエーションがあったのです。
①-③が一般的ですが、④はこのたび出会った色、⑤はピンクゴールドの更なる展開と呼べるような「銅」の存在があの色を作っているようです。
②のホワイトゴールドについての深堀:「K18WGの正体は、K18YGである」(専門家の生の会話より)
では、ここでk18WGのあの銀色についての謎解明です。
もともと銀色寄りになる割金(銀・パラジウム)を混ぜK18YGがまず完成。
そして、最後にとどめの「ロジウムメッキ」で完全な銀色へ仕上げます。
少しもイエローさを感じさせないプラチナにその勝負を挑む銀色です。
ということは、「WGの黄色い色寄りのお品」と私が行き着いた未熟者ならではの答えは、あながち完全に不正解でもないかもしれません。
また、こんな違った角度からの定義も浮かびますが、合っているのかなぁ(^_^;)。
「青金は、ロジウムメッキの無いホワイトゴールドにイコールである」と。
表面の宝石の柄をより引き立てる青金の台の効果
半月型が個性的ですが、お花柄がかわいくオレンジの鮮やかな色が素敵。
ダイヤモンドがぎっしりの背景にお花柄です。
この際立つオレンジ色が合成ではないという証拠としては、この埋め込み方の手間。
「ここまで手間をかけて偽物を埋め込むのか」という理論が「天然の本物しかこんなことはしない」と導けるそう。
納得の鑑定ですね。リフォーム屋様に見てもらいました。
あとがき
ある意味興味深いお品に出会ったということです。
このような白っぽい色のK18YG台を見たことが今まで一度もありませんでした。
新品のオーダーでお願いしたチェーンがやけに黄色が薄いなあという過去の経験がありました。あれは、新品だからです。
古いお品は銅が入っている場合によく、オレンジ色になってくるぐらいの知識しかなかったので、割金が銀だけのカラーがあるということが新しい学びということになります。
そんなK18YGも存在するのです。
割金には入れる金属の決まりがないので、18金の色というのはある意味豊富でいろんな表情を作れるということ。
いろんな宝石に出会っていくと、附随する地金に関しても学ぶことは増えていきます。
今後、こうして自身が知った新しい発見を<ジュエリー>カテでアウトプットしてまいりますので、またお立ち寄りくださいませ(^-^)。