地金を追求しながらジュエリーの「本物」にせまる、24金こそが唯一の本物なのか、天然素材の925にプラチナコーティングが本物と言えるのかなど【1220】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

私がやらせていただいているレンタルジュエリーのネーミングは、「本物志向のレンタルジュエリー」という名前です。

この「本物」という言葉についてこのたび、じっくり深堀りをしていきたいと思います。

「本物志向」と言っているのだから、その方向なだけで実は。。

ということなのか、それとも、本物の定義があいまいであることで、その本物を貫く意志を強く表した言い方なのか。。

そんなところも絡めてみたいと思います。

まずは、18金だけで金と銀の色の違いのもととなる構造の違いを深堀る

18金の金の方は、K18YGという刻印のあるイエローゴールドのこと。

18金の銀の方は、K18WGという刻印のあるホワイトゴールドのこと。

そもそもこの18という数字。これは、本来のまっさらな割金無しの純金の24に対しての数字です。

24金というのは、あの黄色い「金融先物取引」の物品であるチョコレートみたいな素敵な「金塊」の色。

インドなどでは、24金がジュエリーとして使われることが文化としてあるようです。

18÷24=0.75。つまり75%が純金の割合、後の残り25%はその他の銀、銅、パラジウムなどの別の金属が混ぜ込まれた1つのとろりとした柔らかい素材がしっかり混ざって固まって18金になっています。

K18YGの構造:後のK18WGと比べるとこの図の意味が分かりやすくなります。

純粋な24金でジュエリーが成り立つかというと、あちこちで切れたり使い物にならないほどの弱さだと思います。

硬くて丈夫な「割金」のおかげで柔らかすぎる金がジュエリーとして活用できやすくなっているのです。

この75%の含有量で十分「本物」と定義してよろしいかと思います。

そんな考え方のベースで以下もお話を進めてまいりますね。

では、K18WGの構造です↓。

K18WGの構造:実はK18WGの正体は、K18YGであるという驚き。
最後にロジウムメッキをして黄色みがかった金属を一気にプラチナ級の白っぽさ(銀色)へと変えます。

K18WGは、K18YGのまわりにメッキがしてあるということの理論から、ある一部の人はK18WGなどは本物ではないというような見方があるようです。

何か分かる気がします。「メッキ」という言葉が偽物風に感じさせます。

ただ、中身は、正真正銘の高価な18金であるわけです。

そうしますと、こちらのK18WGも十分ジュエリーとしては、「本物」と定義して良いと私は思っています。

多くの一般的な人々の見方もそうだと思います。

ただ、一部の構造にこだわる方は、K18WGを選ばず、むしろPT900やPT850を好むとおっしゃるかもしれません。

プラチナは、ホワイトゴールドのようにロジウムメッキをする必要はありません。

最初から銀色だからです。

割金の考え方は、金と同じで良いです。

PT1000というのが本当の純粋なプラチナだけでできていて、PT900やPT850は割金入りなのです。

確かにPT1000はレアですし、コレクター様にとっては希少で価値ある素材ですが、実際のネックレス、ブレスなどの引っ張ったりする動きも多いアイテムは、ほぼPT850で作られています。

指輪とかペンダントトップなどの塊になったような動きの少ないアイテムは、PT900の刻印であることが多いです。

PT900とPT850でさえ随分な違いなのです。

さて、メッキの話に戻りますが、次のお品はどう判断しましょうか。

中身がシルバー925であるプラチナコーティングというジュエリーについて

地金の高騰により、こんなジュエリーも多く登場している様子。

こちらは、銀である925の周りにプラチナをコーティングしてあるお品です。

見かけはK18WGとかPT900などと変わらず素敵な印象の物も多いです。

しかし、925の地金の価格は、金の価格の1/60程の差があると私の地金の買取の際の実績で判明しています。

¥5,000分の18金と同じくらいの分量で、¥5,000÷60=¥80ぽっちなのです。

その銀をプラチナとか18金と組み合わせてしまうこと、そもそも低価格な地金の925を宝石に見せていくこと、これらのお品を当「本物志向のレンタルジュエリー」に採用することはございません。

理由は、レベルが同じ位置に並ばない「雲泥の差」であるからなのです。

しかし、自身で購入するには、お買い得だと思いますし、デザインが素敵ならコスパ良いお品となるので、否定はありません。

925も立派な天然素材であり、天然だけでできているわけで、安物であるとも言えません。

ある一定の高級感は表現されているのです。

ただ、「レンタル」ということの深いご利用価値を考えた時に、こういったお品を混ぜるときりがなく「レア感の欠如」が生まれます。

よって、私としての判断は、「925使用のジュエリーは本物志向ではない」ということになります。

あとがき

地金も徹底的に「本物」を追求していきますと、K18YG、K18W、K18PG、PT850、PT900、PT950というのが私のお取り扱いさせていただいている地金です。

シルバー925は、レンタルジュエリー当初は多くお取り扱いさせていただいていましたが、お客様がお越しくださるようになり、フィードバックいただく中で、「完全廃止」を決定した次第です。

レアでなければ宝石と呼べない。。

厳しいですが、それを感じ取ったレンタル事業のこれまでの成果です。

自分で集めてきたところからのスタートであったため、最初の頃は地金もレベルが混在していました。

その後、私も勉強をしながら、フィードバックをいただきながらと改善に改善を重ねていったいったお品の差し替えとレベルアップの究極の状態が現在の状態です。

レンタルの価格が結構お買い得な、「@¥11,000(税込)/1セット:2週間」ですので、ダイヤモンドなども時々「偽物ではないか」と思われることもあるかと思います。

ご安心ください、「本物志向」=「本物しか採用していない」ということだと思っていただいて正解です(^-^)。

私がダイヤモンドの価値をカラーストーンとの価値に近い意識で考えているからで、ダイヤモンドとカラーの差はあまり付けません。

ただ単品ではダイヤモンドのカラットが大きなものに限定している点は一般的な世の中のダイヤモンドに対する価値の置き方を反映しています。

「会員登録などはご不要」でジュエリーセットの一覧がご覧いただけますので、よろしければ、当HP内の「本物志向のレンタルジュエリー」へお立ち寄りいただき、ご自由にご覧くださいませ(^-^)。

最初は何かの間違いかと思った、黄色いイメージのK18YGの種類の中にある白っぽい「青金:あおきん」の存在を初めて知った貴重なペンダントトップ【470】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

先日も、宝石商の方と偶然お電話をする機会があり、その時の会話の中で、地金のお話が出ました。

大人気のホワイトゴールド、現在地金の中では首位のようで、プラチナを抜いた価値に価格が変動したそうです。

そのホワイトゴールドは「K18WG」と刻印されていることが多いです。

同じK18までは刻印が同じで、末尾が、YG、WGに分かれた方のWGがホワイトゴールドです。

このたび、思わずK18WGなのではないかと疑った不思議なK18YG台のペンダントトップのご紹介です。

この出会いがあったからこそK18YGの色の展開が複数あるという実態を知ることができました。

今までの浅い知識を少し掘ることができた貴重な経験です。

K18WGの正体は元はK18YGだったこと

ここ最近ありがたいことに新しい学びを得られています。

まず、K18WGの刻印のあるペンダントのカラーを写真でどうぞ↓。

K18WGの刻印のあるペンダント・・・誰が見てもK18WGとはっきりわかる色味です。銀色ですよね。

次に、K18YGの刻印のあるチェーンをどうぞ↓。

K18YG製のチェーン・・・誰が見てもK18YGとはっきりわかる色味です。 黄金色です。

じゃあK18YGの刻印があるこちらはどうでしょう↓。

K18YG(青金)の台のペンダントトップ:K18YGが正解です。一瞬18WGでは、と思ってしまう白っぽさ。

私が最初に出した答えはK18WG。

「K18WGのロジウムメッキがしていないものである」という自身なりの定義に基づく判断でした。

実際は、「K18YGの色味が白っぽい展開のカラーのタイプ」だということが正解のよう。

いくら白っぽくても、K18WGとは全く違う黄色っぽさがあるのです。

手持ちのK18WGと比べてみても明らかに黄色っぽくはありまして、本当にK18YGだとは信じがたかったのが最初の印象です。

まず、K18という刻印は、割金25%の一般の18金と判断する「証」となります。

この色の薄さから、K18のもっと数字の低いK9(9金)、K5(5金)などとも考えがちですが、刻印のK18がその可能性を打ち消します。

色の違いを分かりやすく、3点を比べた写真をご用意しました。

YGとWGのちょうど真ん中っぽい色をしているのでとても難しかったです。

プロに聞くK18YGの豊富さ

結果的には、このお品は、間違いなくK18YGとのこと。

割金に銀が多く使われていることが原因。

そうして、このようなグリーンともベージュとも呼ぶような金色がK18の輝きを放つということです。

あくまで、金色の種類の1つなのです。

後の読書などで、いよいよ結論にたどり着きます。

この地金の正体は「青金:あおきん」。別の呼び名で「グリーンゴールド」とも。

純金の75%の残りの割金の25%の中に、20%(100%全体の比率での20%のこと)以上の大部分に「銀」を入れているイエローゴールド、青金というものがが存在していることを知りました。

別の言い方で、「青割り:あおわり」とも呼ぶようです。

どれだけチェーンのこのタイプを探してもやっと1つ見つかった程度。

装身具としてはあまり使われてこなかった地金の種類のようで、主に飾り物などに使われてきたよう。

とても貴重な学びでした。

K18には、①イエローゴールド②ホワイトゴールド③ピンクゴールド④グリーンゴールド(青金)⑤ブラウンゴールドなどと実は豊富なカラーバリエーションがあったのです。

①-③が一般的ですが、④はこのたび出会った色、⑤はピンクゴールドの更なる展開と呼べるような「銅」の存在があの色を作っているようです。

②のホワイトゴールドについての深堀:「K18WGの正体は、K18YGである」(専門家の生の会話より)

では、ここでk18WGのあの銀色についての謎解明です。

もともと銀色寄りになる割金(銀・パラジウム)を混ぜK18YGがまず完成。

そして、最後にとどめの「ロジウムメッキ」で完全な銀色へ仕上げます。

少しもイエローさを感じさせないプラチナにその勝負を挑む銀色です。

ということは、「WGの黄色い色寄りのお品」と私が行き着いた未熟者ならではの答えは、あながち完全に不正解でもないかもしれません。

また、こんな違った角度からの定義も浮かびますが、合っているのかなぁ(^_^;)。

「青金は、ロジウムメッキの無いホワイトゴールドにイコールである」と。

表面の宝石の柄をより引き立てる青金の台の効果

表面:K18YG台のダイヤモンドxオレンジサファイアの花柄ペンダントトップ。

半月型が個性的ですが、お花柄がかわいくオレンジの鮮やかな色が素敵。

ダイヤモンドがぎっしりの背景にお花柄です。

この際立つオレンジ色が合成ではないという証拠としては、この埋め込み方の手間。

「ここまで手間をかけて偽物を埋め込むのか」という理論が「天然の本物しかこんなことはしない」と導けるそう。

納得の鑑定ですね。リフォーム屋様に見てもらいました。

あとがき

ある意味興味深いお品に出会ったということです。

このような白っぽい色のK18YG台を見たことが今まで一度もありませんでした。

新品のオーダーでお願いしたチェーンがやけに黄色が薄いなあという過去の経験がありました。あれは、新品だからです。

古いお品は銅が入っている場合によく、オレンジ色になってくるぐらいの知識しかなかったので、割金が銀だけのカラーがあるということが新しい学びということになります。

そんなK18YGも存在するのです。

割金には入れる金属の決まりがないので、18金の色というのはある意味豊富でいろんな表情を作れるということ。

いろんな宝石に出会っていくと、附随する地金に関しても学ぶことは増えていきます。

今後、こうして自身が知った新しい発見を<ジュエリー>カテでアウトプットしてまいりますので、またお立ち寄りくださいませ(^-^)。