まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
当ブログ記事は、最初の投稿の2020.12.08からおよそ5年後の2025.10.27にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。
初めて「ハンドメイドバッグ道」に入ったのは2007年でした。
随分この20年近くに及ぶ年月の中で様々な変遷を経ています。
その中でも初期の頃の非常に著しい発展としましては、接着芯を使用するようになったことです。
事の発端は、2007年のスタート時にとりあえず100点(内訳は1/3ずつでファスナー付きエコバッグ・ファスナー付きマチ無しポーチ・ファスナー付きマチ付きポーチ)を作って完売の、一重仕立てのファスナー付きペタンコバッグとポーチの時のフィードバッグでした。
「ふにゃふにゃだからもっとしっかりとした方が良い」という内容。
なかなか自分では客観的に見えにくいものであり、そのお言葉で目が覚めました。
フィードバックは客観的に見つめる、早急なる改善のチャンスなのです。
もしその言葉をしっかりと受け止めなかったら、いつまでも接着芯を避けて使わない期間が長引いたかもしれないのです。
その後、接着芯全面貼り→更なる不織布芯の部分使用と製作内容に応じての使用の必要性の判断もするようになっていきました。
このたびは、更なる材料の望ましい活かし方や、裁断との関わりを新しい生地でのボストンリュックの製作の入り口の過程と共にお伝えしたいと思います。
生地の粗裁ち・接着芯粗裁ちからスタート、安定感ある接着芯付きバッグ用素材の裁断はカーブラインを正確に出しやすい

表地は美しい油絵のような風景画の肉厚生地、裏地はこれまで色違いで何度も利用させていただいたハリコシに優れたラメ入り衣装生地です。

ストレートラインなのである程度ぴったりに近いサイズで裁断していますが、四方八方にはみ出してもこの段階では大丈夫、それこそが「粗裁ち」の姿です。


もしこれを生地のみで裁断してから接着芯を貼るという順番であると、際どいカーブや細かいカットが不正確であることを体感として得ています。

他の投稿で改めてお伝えしていることですが、表地と裏地の生地の性質は、当然混率が違うので接着芯の「織芯・ニット芯」の区別も重要でした。
表地は織芯でも大丈夫ですが、裏地のサテンは混率にナイロンが40%も入っています。
ここに織芯を貼ってしまうと、アイロンの熱でナイロンの弾力性が反応、「熱が入った時に縮み、熱が冷めた時に伸びて戻る」その動きで気泡だらけになった体験がございます。
40%もの分量のナイロンが入るのであれば、ニット芯がマストという結論です。
あとがき

このたびは、進捗度がそれほど行きませんでしたので、「粗裁ち」の重要性についてのみお伝えする回となりました。
織芯が対応できる生地はニット芯もすべて対応できますので、お手持ちはニット芯のみというミニマムさでも製作活動が成り立ちます。
しかし、細かい風合いとして見てみると分かるのですが、乾いたようなごわついた織芯が良き風合いになることもあり、個人的にはこちらの方が実は好みです。
切り落とすもったいなさがある「粗裁ち」ですが、長い目で見て美しいカーブラインやシャープな先端を表現したい場合にはその時だけのもったいなさのみを重視するのは狭い見方であるとも言えるのです。

