まえがき
こんにちは。pictuuresque(ピクチャレスク)です。
2020年に初めて「リントンツイード」という生地を手にしました(友人からの勧め)。
まずは試作品用にとやや大きめのはぎれで入手。
もとはイギリス生まれ、生地メーカー「リントン社」様の創業者「リントン」様の名前をファンシーツイードに名付けたブランド名です。
この「リントン」という名前のツイード生地を女性のスーツに取り入れたのは、「ココ(ガブリエル)・シャネル」が最初。
ツイードというのはその昔はメンズのお洋服に対して専用に使われていた素材。
「メンズテイストを女性のアイテムへ引用」というシャネル様の斬新な発想が、新しい女性スタイルを作ったとも言えるのです。
もともと「ファンシーツイード」という糸がカラフルに織り込まれた生地に興味があり、イタリア製・日本製・ドイツ製などをこれまでバッグ製作に使わせていただきました。
不思議なのが、ラメのようなツヤのある糸が織り込まれても、出来上がった生地はカジュアルテイストに寄るということ。
カラフルな糸がランダムでポップな感じに見えるからでしょうか、これこそがツイード特有のテイストだと言えます。
そしてこのたび、更に素材がウールや綿というより一層カジュアルテイスト溢れる「リントンツイード」を入手し、キューブ型バッグを製作。
実際に「リントンツイード」を使わせていただいた驚きを含めた感想をこのたび綴ってまいりたいと思います。
イメージを遥かに超えたガサガサ感、「リントンツイード」生地をエレガントに仕上げたハイブランド様のバッグへの感服










あとがき

更なるチェーンショルダー付けの姿は、後の記事【187】でご紹介しました。
「シャネル」様は、チェーンバッグに引用したリントンツイード生地がここまでカジュアルテイストであることをよくご承知だったかと。
あえて、そのカジュアル感に対して、自社のエレガントの「ブランドイメージ」をもって挑んだのではないかと思えてなりません。
このたびの試作品は、とてもエレガントには程遠い物でした。
この素材だったら、カジュアルなふんわりしたサックなどを作った方が合うなどと作り終わって思ったほどです。
当ブログ記事は、最初の投稿の2020.07.13にブログ記事の「手直し」の順番で、およそ5年後の2025.06.01にタイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。
この製作にあたって、リントン生地のバッグへの使われ方を「シャネル」様以外で拝見しましたが、ありましたよ、模倣品が。。
我々の頭の中には、「リントンツイードのハンドバッグ」が「シャネルのもの」というブランディングが占めています。
そのままの模倣は全く意味を成しません、少なくとも「シャネル」様への降伏宣言のようなものです。
おそらく苦労して製作したのでしょうから、その時間を独自の「リントン生地」との向き合い方の「考案」に費やすべきだと思います。
もとは友人の勧めで手を付けてみたこの生地、キューブ型に落とし込んだことも良くなかったと考えます。
ピクチャレスクの製作スタイルの「エレガント寄せ」に対しては随分真逆の生地なのです。
とはいえ、デニムなどのカジュアル感満載の素材もエレガントに寄せ、生地に区別を付けないというフラットなスタイルの2025年現在。
いつか再び「リントン生地」に挑む機会があるかもしれません。
その時は、ちゃんと独自の解釈でリントンツイードとの向き合い方をしたいと思います(^-^)。
