まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
このたびから、ハンドメイドバッグ製作をシリーズごとに括るという企画を始めました。
しばらくは、「〇〇シリーズ」というように製作品を特色あるものに括っていくスタイルで進めていきます。
最初は、ハンドメイドバッグでは何といっても重要な存在の生地を主体にしたもの。
全くの同素材でデザインのく違う5点のバッグを作る、「同素材シリーズ」です。
このシリーズで学びたいことは、同じ素材にそろえることで生まれるデザインの違いの真実。
見かけのかっこよさや流行を取っ払った本当の事を探究したいのです。
元々同じデザインの色違いの展開において、カラーの違いによる優劣の差が生まれることを排除、あらかじめ渾身の1色を選んだ1点物製作スタイルなのです。
このことを更に深堀りするにあたり、全くの同じ生地で同じカラーで数点の別モデルを連続製作していくという企画です。
最初は、難易度の高いドーム型(おにぎりのような形)から始めていきます。
このたびはまだ完成に至る前、ファスナーの縫い付け場面の特に内部にあるステッチ(ポケットの中をのぞいた時に見える内部という意味です)の出方にスポットを当てました。
完成のドーム型ミニショルダーバッグは、次の投稿番号の【62】でご覧いただけます。
<同素材シリーズ:ドーム-前編>ファスナーポケットのファスナーが生地のパープルにぴったりで見つかったケース
このシリーズに使用します表地と裏地は共通です↓。

右(パープル):裏地-ラメツインクルサテン、ポリエステル/60%、ナイロン/40%。日本製。
上から時計回りに、元生地→裁断→生地ズーム。
表地のボタニカルな柄の中のパープルの部分と裏地はほぼ同色と言ってよいでしょう。

このたびの部分は、表側の後ろ面に取り付けるファスナーポケット、既製品の付け位置に習ったものです。
ファスナーを丈夫に縫い付けるために、ファスナー自体に二列にステッチを載せている点が特徴。
普通はほぼ一列しか縫われていないことが多いのですが、実はここは非常に圧力がかかる部分でもあります。
そして、出来上がりもすっきりと、ポケットをオープンした入り口の手前のステッチも美しく二列に出るようにしました。

あとがき

「たとえ内側でも視界に入る部分は全て表である」という考え方を徹底、その後もこうした一見内部の場所でも気を使うということをやっています。
当ブログ記事は、最初の投稿の2019.10.01からおよそ5年半後の2025.03.02にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。
このシリーズ企画は、2025年から懐かしい過去の記録ではあるのですが、今のスタイルを作るきっかけに間違いなくなっています。
複数のデザインを同じ素材で作ったことで分かったデザイン同士良し悪しは、後の製作モデルを単一化することに繋がっていきました。
出来るだけ寄り道をせぬよう割愛しましたが、実はこの場面だけでも結構突っ込みどころがあるような未熟さが2019年全体では存在していました。
例えば、黒地であるからと思いっきり黒糸を使用したことでファスナー周りのボックスステッチがやや汚い印象。
マルチフラワーの綺麗な色にバランスをとったトーンダウンしたグレー系のような糸の色を選ぶべきであったのです。
その後はこうした望ましくない判断を根本から見直し、そもそもファスナーポケットで素敵な柄を遮ることさえやめています。
ただ、それもこれもこうした企画でよりクリアになった点が良い機会であったということが何よりの資産となりました。
