夏素材と呼ばれる生地のどういった構造が涼しい触感を作るのか【609】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

そろそろ夏っぽくなってきた季節になりました。

こういった季節には、涼し気な素材というのがとても影響します。

洋服に使われる素材の中でも夏特有の素材として特に推されるその理由を今回お伝えしたいと思います。

夏素材の名前と涼しくなるような作りや構造のご説明

まず、いくつか夏素材でよく聞くものを挙げたいと思います。

1)楊柳

2)サッカー

3)リップル

4)ボイル

5)綿

有名どころをピックアップです。

1)の楊柳は、シボが特徴のその漢字のイメージに合ったもの。

1)楊柳:結構拡大していますが、山と谷があり、その凹凸感でシボができています。浮いた山の部分が肌に当たらないので、肌に当たる部分が約半分とざっくり考えると半分くらいの接触により、空洞の通気性と共に、爽快なのです。
2)サッカー:こちらも1)とは形、様相は違うものの、この凹凸感で同様の涼しいと感じられる素材となります。
3)リップル:こちらも同様です。デザインが違うだけで同じことです。

4)のボイルはよく分かる写真が無くてごめんなさい。透けるほどの薄手でありながら丈夫です。

それは、糸が強撚糸というようなしっかり硬くなった糸を使っているので透けたような素材でありながら丈夫というのがいかにも夏向けなのです。

そして、5)の綿については、誰もが知る吸収の良さとか夏のTシャツと言えばこの素材ということだと思います。

けれども、この綿がどうして、吸収が良いのか、涼しいのかという点についてはあまりご存じないのではないかと。

そこで、今回、私自身も学びました、

「服地の基本がわかるテキスタイル事典:閏間正雄(うるままさお)監修」

から教えていただいた、綿の構造というものを知りました。

5)綿の構造:この綿を拡大した構造に答えがあるようです。このよじれが1)-4)と同じように、凹凸感を作り、ひらぺったくないのでべたつかないそもそもの作りをしているということ。そして、綿の細かな繊維1つの真ん中に空洞がありますが、この穴が空気や水を吸う性質があり、日光に当てるとふんわりしたり、汗を吸収しやすかったりなどの現実的な効果を発揮するということのようです。

綿に関してはそもそもの糸単位の構造自体にその秘密があったという点では、1)-4)などより一層深い部分に答えがありました。

あとがき

今回は、超基本的な昔ながらの素材をピックアップしましたが、現代の技術により、生地メーカーさんも、綿でなくともその構造に似た構造を作るポリエステルとか、今までの固定観念を打ち破るような開発もあるようです。

素材にあるデメリットを克服するような方向でよりたくさんその素材が使われやすいようにと発展していることもよく耳にします。

確かに綿は生地としては傷みやすいので、傷みにくい様相の、変化がもともとないようなポリエステルなどが、綿のような吸収、通気性を追求したものになるとなかなか最強な素材となるでしょうね。