本来「鉱物」には属さない特殊な「宝石」3種【1030】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

宝石なるものをお取り扱いさせていただくレンタルジュエリーの事業者としましては、自身も知識とか基本的なことを知っていることが当たり前であるべきと、宝石については図鑑のようなものを見ることがよくあります。

実際に見てもいないけれども将来お取り扱いするかもしれないようなストーンもあるかもしれませんし、そもそもの金属である18金の部分であっても、あの素材も元は鉱山で採掘されるものです。

今回は、こういった「鉱物」が「宝石」になることがほとんどながら、時々、特殊な素材が、「宝石」になっているものがあります。

そういったものも、ちゃんと鉱物の図鑑には掲載され、れっきとした宝石と認められているのだと思います。

また、その特殊な分野の素材であるから綺麗だったりすることで、とても興味深いです。

それでは、本来鉱物ではない特殊な素材ながら宝石の仲間に君臨している身近な宝石を3種ご紹介致します。

樹脂と貝と微生物が宝石になっている事実

樹脂は、鼈甲や琥珀の天然樹脂素材のことです。

そして、貝というのは、真珠とかシェル(白蝶など)のこと。

微生物というのが、珊瑚のことです。

どれも、石ではないけれど立派な伝統ある宝石ですね。

これらが今回ご紹介の3つに当たります。

左上:シェル、右下:琥珀・・・珊瑚はお取り扱い経験がないので、お写真ございません<m(__)m>。

この写真は私のレンタルジュエリーの実際の商品アイテムの中のものです。

とても素敵でダイナミック。

ストーンではないのだけれど、エレガントで美しいです。

シェルもレベルはあるかと思うのですが、白蝶ということで、分厚くて、扇がめいっぱい広がっています。

まるでロングドレスのよう。

琥珀は、キャンディーみたいでおいしそう。

透明感がありますが、強度は無いですが、この多角形のかっこいい形で地金と組み合わせてリングになったことがまず素晴らしいです。

珊瑚に関しては、微生物でできたものというのがイメージが湧きにくいですが、植物などではないということですね。

枝みたいに広がったイメージですが、むしろ生き物寄りなのでしょうか。

海の中の神秘を思わせてくれます。

珊瑚は、扱いがこれも慎重でないといけない繊細な物らしいのですが、私としては、ジュエリー同士のコーデがイメージがうまく浮かばず、まだお取り扱いの予定がありません。

珊瑚に関しては、赤い色の良質なものは入手困難ということですし、ここ近年、ももいろ珊瑚の薄ピンクが人気のようです。

かわいくて、カジュアルのなので着けやすい感じがしますね。

けれど、実際には、薄いトーンの色目の珊瑚は価値としては低めなのです。

しかし、利用者の多数の好みの声が挙がると、流行になり、価値がそういった意味で上がるようです。

宝石もユーザー次第なところが大きいのですかね。

あとがき

こうした素材面の括りからの見方などは、やはり本に学ぶことが多いですが、より面白くなるかと思います。

出来上がりを1つ1つ見ながら楽しむのも良いのですが、もう一歩踏み込んで、その状態になる前の採掘のイメージをすることで、より夢が広がるかもしれません。

自然の神秘を愛でたり、楽しんだりしているということなのかもしれませんね(^-^)。

古い物をかっこよく身に付けるためにはどうすればよいのか、ヴィンテージ物の琥珀ジュエリーの素敵な組み合わせ方【566】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

いかにも昭和感あふれるジュエリーに、翡翠(ひすい)、鼈甲(べっこう)、琥珀(こはく)があります。

ここ最近の記事では、翡翠と鼈甲に関してその組み合わせや装いをご提案してまいりました。

【562】【563】【564】【565】の記事が該当します。

当記事の【566】では、琥珀(こはく)について、昭和時代のものでも「令和」的に新しく装うためのジュエリー同士の組み合わせをご紹介したいと思います。

琥珀自体が、元は天然樹脂であり鉱物ではないところに特徴があり、非常に軽いというところも特徴です。

それなのになぜか重く野暮ったく感じるのは、天然色ながら浮いてしまうからです。

とはいえ、こんな素敵なオレンジ色が天然カラーであるロマンもたっぷりあるのです。

琥珀を取り入れた組み合わせは、自身も当「本物志向のレンタルジュエリー」のラインナップに変遷がございまして、その変遷そのままを興味深くご覧くださいませ。

まずは連物からのスタート、同じ琥珀で一気にその世界観を作ることをした

一番最初にあった多面カットの「コニャックカラー」と呼ばれていたミドルレングスの65cmくらいのネックレスからが収集のスタートでした。

うっとりするような美しさの琥珀ネックレス。65cmくらい。いびつな多面カットに味わいがあります。
琥珀のセット(前案):オレンジ色はすべて琥珀、リングにマルチカラー物を取り入れて偏りを緩和してみます。

ネックレスもブレスも、留め具が琥珀で同素材という馴染み方。

ネジの機能に彫られ、ひねって着脱します。

よくできた作りで、偶然にもネックレスとブレスがほぼぴったりのミラクルがありました。

そこへダメ押しの琥珀リングが18金の台で登場。

このカットも多面カットでヴィンテージ感あふれています。

そこへV字のマルチカラーリングも追加。

ルビー、エメラルド、サファイア(ネイビーと透明)が点在のデザインです。

ところが、当「本物志向のレンタルジュエリー」のラインナップからはこうした連物を2022年ですべて廃止しています。

そして、地金をふんだんに取り入れ、リングだけが琥珀はレンタル事業では残りました。

3点セット(後案):ここに行き着きました。
〇ネックレス:K18YGの八角形のスウィングペンダントチェーンは粗喜平の50cm。
〇ブレスレット:K18YG粗喜平のチェーンにダイヤモンドがエタニティーに囲まれるはしご透かし巾広ブレス。
〇リング:K18YG台の琥珀リング。分厚いビッグな琥珀の多面カット。サイズは14号。

琥珀自体の美しさを味わうならば前案の方がたっぷりと感じるものでしたが、やはりそこは事業でした。

お客様が心の底ではどう感じていらっしゃるのかを読み取りながら廃止しました。

その後、最後に残った琥珀リングも欠けまして、ラインナップから廃止しました。

琥珀とはすべて別れを告げるという結末になってしまいました。

ただ、当初の連のネックレスやブレスは是非同時に一緒にどなたかの手に渡ってほしいと同時に売却しています。

離れるよりも一緒の方が使いやすいからです。

琥珀一色でまとめるということをしてみると、あとは合うお洋服に当てていくだけです。

それまでのジュエリー同士の組み合わせにあれこれ時間をかけるということになります。

そのような大変なことはなかなか個人ではできることではないと自身がレンタルジュエリーで担うお仕事が「組み合わせ」です。

本気でお手持ちの琥珀を活かしたい場合は売却などは価値が認められない現実もあり、着用する方法として、「同じ琥珀で集める」というご提案でした。

あとがき

鼈甲のオレンジもご紹介した記事が【563】でございますが、同じオレンジ色の琥珀もややクセのある色です。

ただ、鼈甲(亀の甲羅)のオレンジよりも透明がかったところがやや琥珀(天然樹脂)の方が注目されているように感じます。

ヴィンテージ物の連のネックレスは全体的にどうしてもごつくなりがちで敬遠されます。

そうしたものは、お洋服の中に溶け込むように目立たなく工夫するのが良いと考えます。

柄が際立つボタニカルなプリント柄の中にオレンジ色を見つけ、そこへ前案のようなネックレスやブレスを溶け込むように混ぜるという感覚です。

ごつく野暮ったいのは目立ってしまうからであり、目立たなくなじませるという工夫も装いの1つだと思います。

それでも埋もれるのではなく程好い差し色になっているという調整なのです。

そもそも、お洋服が主体なのか、ジュエリーが主体なのかということですが、クセのあるジュエリーはジュエリーを主体にしてお洋服を後から決めるくらいの逆の考え方もあるのです(^-^)。