正面の10個のボタンが当時の流行をにおわせる、今後の新しい着方をしていくためのロングワンピースの飾りボタンの撤去【552】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ファッションというものが長い間、流行が基盤になって成り立つものであり続けてきました。

すべてではないですが、多くが余分な数の洋服を作り大量生産でした。

余分な数を作らねば成り立たない元々の事業モデルで活動し続けてきたのです。

実際そのたくさんの生産が、たくさんの購買とうまくマッチしていた時代は良かったのですが、ここ近年激しくそのバランスが崩れていきました。

たくさん作ってもたくさん購買してもらえなくなったということです。

たくさん生産する労働の裏の場面に過酷な状況下でリスクを背負う方達にスポットが当たり、サスティナビリティ(永久持続性)ということが重視されてきたことも相まって、製造の裏側の悪質さも浮き彫りになって批判され始めます。

そうして、近年、過剰在庫の洋服の対策に悩むようになり、今までのように過剰生産のままやってきた事業がいよいよ難しくなってきたわけです。

今後の新しい洋服は、本当の意味で、正当で優しい商品が求められます。

このたびは、一人一人の個人がお洋服の購入に対してきちんと責任を持ち、本当に自分が求める自分表現の1つである重要なお洋服の買い物が無駄のないよう、コスパの良い入手ができるための1つのご提案として「古着のリフォーム」をお伝えしたいと思います。

「昭和時代の流行を取り除く」という比較的簡単にできるワンピースの飾りボタンの取り外しリフォーム

新しく作られた商品よりも、古い素敵な商品に目を向けてみます。

こちらは、古き良きヴィンテージ物のワンピース。

かつてのオートクチュールブランド様らしい、きちんとしたお仕立ての「ハナエモリ」ブランドのワンピースです。

BOUTIQIE HANAE MORI」とネームに記載のあるワンピース:黒x白の水玉ロング。

生地がジョーゼットのようです。とても高級感があります。

このアイテムはもともとはそれほど流行を思いっきり出したようなデザインではないとは思いますが、少しはあります。

肩パットのボリューム感、メンズの軍服から受け継いだような胸のトラッドなボタンデザイン、センターにひだが入るスカート、ウエスト部分の三角の切り替えなど。

この中で今後活かすもの・取り除くものの別を判断。

もともとのデザインを活かすのも忘れずに、必要な部分のみということです。

私が凝ったリフォームができないこともあり、肩パットを取り外すことと、胸のボタンをすべて取り外すということをしました。

肩パットは、しっかり縫い付けるものではないので、すぐに外せます。リッパーという道具を使います。

はさみはよくないです。はさみの刃が早くダメになること、間違えてカットしてしまうリスクからです。

リッパーで優しく手縫いされた糸を外せばすぐに取れます。

一部の商品で、ミシンもかけてあるのもありますが、それも一部です。全体に縫い付けてあるものはないですので、簡単です。

ボタンを外す:お仕立てが非常によくて、ボタンの付け根部分もしっかりと糸を巻き付けてあります。
リッパーを動かすなどして無理のないように糸部分のみを削ぎ取ります。

前後にリッパーの刃を動かすとだんだん糸が切れてきます。

一気にやろうとするのは禁物、生地に負担ですし乱暴です。

こうして10個の正面ボタンをすべて外しました。
ボタンを取り外した時の糸くず。この糸くずのボリューム感でもお仕立ての良さがうかがえます。
after:こんな感じにすっきりとしました。ある意味クセがなくなったと言えます。

いろんな場面で使える言葉ですが、このafetrの状態をbeforeに対しては、「垢が抜けた」「粋になった」と言えるでしょう。

どうにでもアレンジしやすいお品になったとも考えられるのです。

残した効果があったボタン:外さなかった袖のボタンは結果アクセントになったようで〇。
左:before/右:after:着こなし幅が広がるのはやはり右側かと思っています。

最初から、流行のあまり入っていないものというのを選ぶのも今後長く着ていけることの1つとしてあるかと思います。

流行が多く入るとその分リフォーム箇所も増えて姿が大きく変わりますので、そのリフォーム技術が必要であることと手間がかかりすぎて時にコストが増大してしまうのです。

今回は、誰でもできそうなプチリフォーム例、お洋服を見る時に、ある部分を除外すれば着用しやすくなるなどをイメージされることをお勧めしたいと思います。

あとがき

おそらくこのワンピースはかなり古い物だと思います。

現在の30年前というのが1991年。

もっともっと前のものではないかと。。

ただ平成初期の1991年頃のお洋服であったとしても、現在の2021年では、30年ものの立派なヴィンテージになってきたのです。

見つけたビンテージ物の洋服の形がどの時代の物かを予測するのも楽しいですね。

そのような図鑑があったらとてもありがたいですけど。。

リフォームする箇所については、そのデザインが残っている方がかえって今後の新しい着方ができそうなら残す方向へ。

新しい着方を妨げるようなクセがあり過ぎるのならリフォームへ。

このような判断が現実的であり、的を得た相応しいリフォームをすることにつながると思っております(^-^)。

まだまだ捨てないで!、早めに気づくと長い目で見たコスパが高まるフェイスタオルの両サイドの擦り切れにブランケットステッチをするリフォーム【260】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「タオルを擦り切れるまで使う」ということがいけないことなのでしょうか。

1点の品物を大切に使うことは決して悪いことではないはず。

ただ、擦り切れた状態で使い続けるから印象が良くないわけです。

気づいたらただちに処置をし、擦り切れの進行具合を遅らせるコスパの高め方があります。

このたびは、そろそろほつれてきたというような状態で擦り切れが目に付き始めたタオルをリフォームにより「まだここからである」とまで思うような状態にしていきます。

リフォームを決めたこの時点でタオルは10年程使用してきた状態にあります。

これでもかなり十分ではあるのですが、ハイブランドの良質なものだと20年は楽勝なのです。

ハイブランド以外でもブランド名が入っていたようなものは一定の良質さが当初はあったはず。

このたびのリフォーム例によって1点ずつの品物をちゃんと愛でながら、大切に物を使っていく文化が広まればと願っています。

前案(失敗):別布ラッピングは綺麗にできず断念

サイドがこのように結構擦り切れたフェイスタオル(「カルバンクライン」様のもの)。
まず浮かんだ縁の別布ラッピング。しかし、ラッピング布の幅不足による継ぎ足しが綺麗にできず断念。
一見良さそうですが、ラッピングの縫い目がゆがみ、綺麗ではないです。ほどいてふり出しに戻します。

後案:ブランケットステッチをを手縫い、今後のほつれ防止もするお直し

ということで、違う案が、手縫いによるブランケットステッチでした。

こんな風に白糸の二本取りで1cm巾くらいのブランケットステッチ。

ラッピングよりもごわつかず、自然なのが良い所。

ステッチ前のツンツンと突き出した擦れの糸をカバーする役割もあるので、この効果はあるようです。

あとがき

毎日使っているものは、じっくり見ることがなく粗雑な扱いをしていることも多々あるかと思います。

そして、気が付いたら急にほつれ出したような印象で目に映るわけですが、着々とそのほころびは見えないところで進行していたと言えます。

いかに早く気づいて対策するかということはとても重要です。

日用品だからこそ、そもそも最初に「安かろう、悪かろう」は決して買わないことです。

後の経年のその後の姿を考えれば、早くダメになるのは「安物」です。

その場だけの安さに飛びついて、長い目で見たコスパを考えていない購入をした結果です。

洗濯物を取り込む際にもパチンと引っ張るのではなく、そっと取り込むなどその瞬間ごとの丁寧な接し方も傷みが起こらないことにつながると思います。

是非、今一度日用品に対して感謝をし、愛でながらかわいがっていく使い方をしてあげてくださいませ(^-^)。

両端が擦り切れたフェイスタオルをここで捨てない、引き続き使用しコスパアップをはかる三つ折りステッチ【257】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ最近連続で2本のフェイスタオルの端が擦り切れて破れたような事態に。。

年数のある一定の経過時にまとめて起こることのようです。

家電製品でも10年程をめどに連続はよくあるのですが、タオルもそうだったようで。。

その破れたタオルは、百貨店のワゴンから選んだノーブランドものだったと記憶しています。

ノーブランドと呼んでしまっていますが、どこかのメーカー様が製造された品物なので正式にはこちらもブランド物であったという言い方も正解です。

まずここで、百貨店取り扱い品=超良質でもないことを知ります。

理由は、他のブランドの同じフェイスタオルがここまで傷んでおらずまだまだ使用できる状態であることも比較しているからです。

傷みの場所が縁であるケースの補修のアイデア:三つ折りステッチ

今回のフェイスタオルは、短い辺の両縁がゾコゾコに擦り切れている状態でした。

短い辺の方の両縁が擦り切れているタオル:サイドの長い部分は大丈夫。

破れているというのは縁が擦り切れているという状態で、それほど重症ではないです。

三つ折りをして、デフォルトの長さからわずかに短くなりますが、気にならない程度だと思います。

まだ何とかなるこのタイミングでお直しをしていきました。

まず、タオルは洗濯でぐにゅっとゆがんでいたりするのでアイロンで正規の形に整えるところがスタート。

後の作業がスムーズになります。

三つ折り:アイロンでタオル全体の歪みを整えておきます。そして1cmずつの三つ折り。
糸は美しくなじむ色がのぞましい:ベリー色になじむ色が見つかりました。
上糸にボビンを使う方法:やや邪道ではあるかと思われるかもしれませんが、一応回転します。

100均のカラー糸を2個のボビンに巻きつけてあったのがちょうど見つかりました。

同じ糸のボビン2個をそれぞれ上糸と下糸で使います。

100均の紙製やプラ製のコーンは、ここへ設置しても糸が上手く動いていきませんでした。

ボビンの方がはるかに働いてくれるようです。

三つ折りステッチ:最初と最後は返し縫い。玉止めは縁の溝に上手く隠します。
ここに玉止めを隠していますね。タオルといえども、きちんとした作業をします。
見違え得るようにすっきりと気持ちよく仕上がりました♪。

ものの1分です。短い時間ですぐできますのでお勧めです。

糸がなじんで心地良いです。

あとがき

もし、今回のお直しをせずにタオルを買い替えていたとすると、コスパは下がります。

ここで、お直ししたことで、引き続き今後もまだまだ使えるものに生まれ変わりました。

そうすると今後コスパがどんどん上がっていきます。

こんな風に、使い手の判断1つでコスパは上下します。

製造者様が丈夫く工夫して作ってくださったとしても劣化や擦れ、破れ、傷みは免れません。

そこを利用者の気持ち1つでどうにでも変わっていくところからは、「バトンタッチ」が行われたということ。

こういった日用品、当たり前のよく使うものこそ、長く丈夫く使っていきたいです。

そもそも、10年足らずでこのように擦り切れるタオルは超良質とは言い難いです。

根本的には、最初のタオル選びからちゃんとしたいのですが、今まで持っていたものに関しては仕方がない部分がありました。

よって、このようにこの度はお直しをするに至りました。

冒頭で、2本のタオルが同時に傷んでいたということを書きました。

実は、もう1本のタオルがむしろこちらよりも重症なのです。

それは、また後日の記事でお伝えしたいと思います。

番号は【260】になります。もう1本のタオルに対しては誰もが知る有名ブランド。

それなのにこちらよりもはるかに傷みが大きい点もブランドの名を冠しながらのその結果を興味深く見てもらえればと思います。

何十年も使用のコスパの良いブランドバスタオルのロゴ刺繍周りに穴、さらに長く使い続けるためのスタイリッシュな当て布大作戦【254】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

たかが日用品、されど。。最初は他の類似アイテムよりも高価だったブランドバスタオルが、使い続けて10年以上でその結果が現れてくるものです。

贈答品の中でも得にかつての「ライセンス物」のブランドバスタオルはとても良質です。

自身の経験では、「ロベルタ」「イヴ・サンローラン」「MCM」「フェンディ」のヴィンテージ贈答品を使わせていただいてまいりました。

そして、引っ越し後の追加購入の際に再び選んだベスト1が「MCM」と「フェンディ」です。

これらはその渋さと飽きの無さが圧倒的です。

購入時のその時の値段の比較だけではなく、その後の「持ち」というものを考えること、いわゆる「コスパ」を意識。

ただ、こういった作りの良いブランドタオルにもあるデメリットがあり、そこから傷みが起こっていました。

「本当の丈夫さとは?」ということがいかに奥の深いことなのかを考えます。

ロゴ刺繍の周囲が硬い刺繍部分との差で穴が開くという現象から「強度の極端な違いをコンビにするべきではない」ということを学ぶ

「ぺカン柄」が楽しくて豪華な「フェンディ」様のバスタオルをリフォームしてまいります。

もともと「ペカン柄」というのは、ペカンというナッツ類の豆の様相です。

そういった自然の植物からのヒントで柄を出した「フェンディ」様のひらめきがこのストライプ柄の所以とのこと。

濃い黒のロゴ刺繍が印象的な「フェンディ」様のバスタオル・・・10年以上使用。1週間に2度ほどの割合で使用。
ロゴ周辺の破れ:、ロゴのEとNの間の三角のように破れた部分があります。

もともと刺繍が頑丈なために、硬い刺繍の英文字の部分とタオルのやわらかい1枚仕立てとのギャップでタオル地が負けてこうなることがよくあります。

ロゴが入っていることこそ素敵でインパクトがあるのですが、こういう結果になったことが残念。

ここから学べることは、どんなケースにおいても、強度の違いが極端な2種の組み合わせは相容れないということでしょう。

カラーがなじむ別布でその裏面をプレートのように補強する方法

このたび、このように破れた結果を見て行っていますが、途中でもっとひどくなる予想が見込まれた時に予防策としても有効の方法です。

型紙作り:ロゴ全部が縫い代を折っても覆いかぶさるようなサイズの型紙をご用意。縦7.5cmx横10cm。
馴染む色の生地を用意:今回のバスタオルの場合は、黒が用意しやすいです。
接着芯を貼る。
縫い代をアイロンで折る(1.5cmでやりましたが、1cmの方がごわつかないと思いました)。
今回、2枚仕立てのプレートにしました。
2面を張り合わせたプレートをまず作ります。
本体の裏側へ設置:タオルの裏側から元あるステッチ線をボックス状にステッチ。
完成:表には黒い囲い込みのステッチが出ますが、そこそこなじんでいます。
裏側はすっきりと綺麗に仕上がりました。

このたび、私は2枚仕立てでやりましたが、1枚だけでもこのような見え方でできます。

あとがき

コスパというのはとても大切。

結局は、その購入のそのままのお値段だけでは説明がつかないことが出てきます。

長く持つほど、高額品が、本当に相当の価値であったかの答えが出ることもあります。

ただのブランドの価値しか示していなかったのか、中身そのものも価値が入れ込んであるのかというところが、こういった経年の姿でありありと分かることもあります。

10年でとうにボロボロで捨ててしまったバスタオルに比べればこの度ご紹介のブランドバスタオルは断然優れています。

ただ、ブランドロゴが立派過ぎてこのようなリフォームが必要になったことも「課題」です。

このロゴ刺繍が立派でかっこよさを醸し出していると考えると、それなら目立たない弱い刺繍で良かったのかと考えると、なんとも難しいところです。

何十年もの先を想定することの「難しさ」や「意味」を考える1つの貴重な姿です。

ワンピースの裏地のパンクのハギ目のお直し、裂けた繊維状の部分こそ修復の「砦:とりで」である【224】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、実は特殊なコーデ方法からのスタートでヴィンテージワンピース購入に行き着きました。

その特殊というのは、すでに持っているこれもヴィンテージ鼈甲ネックレスに色がぴったり合う靴をまず探して、そのネックレスと靴に合うようなワンピースを探したという見つけ方でした。

このように、小物を基準にして洋服を探すという逆の発想の探し方もあるのです。

例えば、お手持ちの行き場のない難しいアクセサリーがあるとしまして、それを活かすには、それ中心のコーデをしていけば「アクセサリーが使えるものになる」ということが実現できるのです。

主役にするものは洋服だけとは限らないわけです。

オレンジ茶が差し色になるためのワンピースを探した結果。。

ネックレスや靴が主役:ベージュ色のウール素材のノースリーブワンピースは「NEW YORKER」。古着です。

実はこのワンピース、裏地のヒップ周辺がパンクしていたのです。

このパンクのせいで、このようなワンピースが残っていたのだと思うと、逆にこれはチャンス。

パンクさえなんとか直せば素敵には着用できるわけで、ここでリフォームの意欲がメキメキ湧いてきました。

広範囲にわたってパンクした困難なお直し方法のアイデア、伸び止めテープや接着芯の利用

裏地のお尻周辺の広範囲なパンクの様子:特徴は、裏地の継ぎ目が毛のように裂けている点。

おそらく、毎日の自転車通勤に着用されていたのだと予想されます。

お尻部分はただでさえ、座る時に引っ張られますし、自転車ではその圧力は倍増。

裏地がパンクしやすい状況が多いのが自転車に乗るシーンなのです。

では、ここから実際にやったお直しの手順を写真とコメントでご紹介しますね。

後で動画も出てきますが、写真もかなり細かいショットを押さえてあります。

まず、もう役には立たないだろう横向きにぼそぼそと飛び出し過ぎたほつれた繊維だけはカット。

ただし、縦に草みたいにシャッシャッと残っている部分は絶対カットしないように!!。

これがのちに大切になります。

まずは、アイロンで平坦にします。
7mm巾のストレートの伸び止めテープ:残した繊維状のハケのような部分に布の付け足しと補強の意味で接着。
こんな風に伸び止めテープが元の状態に近い布のような役割を果たしてくれます。
そして、この伸び止めテープとほつれた端の部分を中側に隠すべく、少な目の幅で1度折ってアイロンします。
隠した良い位置のスタート位置に待ち針を留めてから、仕付け糸をします。
仕付け糸完成です。片倒しの状態が作られています。
ミシンの段階に入ります。2本のミシンステッチを入れます。まずは、視界に入る外側面から縁2mmをステッチ。
反対側の内側に隠れる部分の端っこがぴらぴらしているので縫い留めるというのを兼ねてこちら側も縫います。
合計2列縫いました。これで完成です。こちらは外面の出来上がり。
内面の出来上がり

あまり上手ではありませんが(^_^;)、丁寧さを追求するともっと美しく仕上げられることが見込めます。

なかなか丈夫にもなりました。

お直しの際にできるだけもとの状態のイメージのままということをイメージするのが良いですね。

今回のような大幅なパンクを考えると、ちょっとしたパンクの段階で気付いててお直しした方がまずは良いです。

そもそも、裏地付きのタイトなスカートやワンピなどの服装の時に自転車はよくないとも言えますね。

しかし、ここまでになってもなんとかしようと思えば手段はあるということです。

裏地1つで、手放すしかないとあきらめるのはもったいないことです。

あとがき

私は、リフォーム業というのはしておりません。

洋服のリフォームは洋服が作れる人がされていることが多く、洋服に関しては、洋裁のサイトのテストで「0点」を取ったという記録があるほどの洋服作りの「敗退者」なのです。

ただ、ハンドメイドバッグ作りの独学ノウハウはありますので、この度の伸び止めテープの案などはバッグの製作の経験から出たものだと思います。

全体コーデとなったときに、ヴィンテージ服ばかり着る自身はどうしてもリフォームが必要なことがあります。

自分に合うものを選ぶというのは望ましいことなのですが、ヴィンテージ物だとそれ1点しかないという状況なので、サイズや仕様を希望通りに変えていきたいと思うことがたくさん出てきます。

よって、こちらのお直しの技術はある程度得ていく必要があると思い、独自にリフォームを体験しています。

今のところは、自分のお直しの必要の場面を必ずアウトプットするようにして公開しています。

結局はすべて実体験からが一番率直に語れますので、実際にやってみたことをこうして記録として残すことの意味があります。

特に洋裁の専門に携わっておられなくとも、ヴィンテージ服がお好きであれば、この「お直し」の分野にも目を向けてみて下さいませ。

外注は綺麗にはやっていただけますが、手の施しようがない場合お断りもありますし、高額です。

ピカピカの新品ではないからこそ、練習と称してお直しの技術を自分で身に付けていくこともヴィンテージ服の気さくさです。

ハンガーからずり落ちるストレス解消の目的で設置したヴィンテージワンピースの背のVラインのクロス状の支え布の有難い効果【217】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

洋服は、着るということはもちろんなのですが収納の場面も重要です。

着られない間のじっとハンガーにかかっているその時間というものは、よく考えたら結構なものです。

今回は、ハンガーにワンピースをかけて収納にあたっての悩み事を解決するべく、あるリフォームを致しましたのでご紹介したいと思います。

クローゼット内の悩みの1つ、ハンガーからずり落ちるストレス

ヴィンテージロングワンピース:「WING」問うブランド。黒のサテン地に水玉のジャカード、襟が広いV字。

ひだのようにアクセントある作りが布を存分に使った贅沢な仕様。

「WING」というブランドネームが付いています。

入手したヴィンテージワンピースが前も後ろも深めのV字開きです。

シャープなラインでかっこよい反面、収納時には少々悩みが出ています。

ハンガーからするりと簡単に落っこちてしまうのです。

他の洋服を触っていたのに、ハンガーが揺れたはずみでこのワンピースが落ちていたりも。。

何と嫌な場面であることでしょう、間違いなくこれも1つのストレスです。

落ちないように注意して動かさねばならないところが辛いです。

前面:V字開きがカシュクールのようになっています。
後ろ面:後ろもV字。首の下に空き部分があってエレガントですが、この気取らない着やすさが◎。

このワンピースのハンガーの部分に注目していただいたら分かるかと思います。

V字が前後両方なので、ハンガーからずり落ちやすいデザインなのです。

このせいでクローゼット収納時の悩みができてしまいました。

そこで、やや空きの多いネックラインの後ろ面を一部覆うというデザインのリフォームも兼ねて、布テープを左右に渡らせて、クロスデザインの支え布を設置しようではないかと思うに至りました。

ワンピースでたまに見られる後ろ面のネック下のあの編み込みみたいな仕様です。

1990年代初頭のヴィンテージワンピースに多く見るデザインです。

「クロス支え布」設置のリフォームの手順

ものすごく単純と言えば単純です。

まず、別生地を用意。質感がワンピースになじむよう同じくサテン地を、シャンタンという生地の裏面で利用。

ここに、縦7.5cmx横17.5cmの長方形の面を2枚裁ちまして、接着芯を貼りました。

そして、ここからは、普段のハンドメイドバッグ作りの手法を活かし、四つ折り観音開き仕立てをします。
ぐるり1周ステッチを入れます。
ここからが、今回初の試み。3箇所程均等に印を付けます。

肩線とVの先端地点の長さ20cmの半分、さらに半分という風に印を付けて、印が3つになりました。

そして、左側の一番上の印から右の一番下の印に布が渡るような位置に待ち針。

今回の場合、幸運なことに、縫い目が隠す場所がありました。ひだです。

このひだをぺらっとめくったその隠れる範囲内の位置にステッチしました。

折れ線と同じ位置は上手くひだが戻らずに浮いてしまったので、やり直して、折れ線より少し外側(この写真の場合左側)にずれた位置にステッチ。

当然反対側の中側は、分かってしまいますが、布テープの縫い代は始末してあるので良いでしょう。

そして、反対側も対象になるような位置に同じようにテープを取り付けます。これで完成。

どうでしょう、覆う部分が増えたのも落ち着いた印象になりましたし、何しろハンガーにかけても安定しています。

こんなに嬉しいことはありません。

もう、これでクローゼット内のスルリと下に落ちてしまう悩みや不安は無し。とても心地よい気持ちをゲット♪。

あとがき

今回のリフォームでは、整頓の結果の「心地良さ」を存分に味わいました。

この「心地良さ」の体験は非常に貴重であると思います。

この目では見えない感覚、「心地良さ」これこそが、事業をする上でお客様にご提供していくことの内側に存在するものだと思いました。

それを自身がこのたびのリフォームで感じられたこの体験を大切にし、今度は自身が作る製作物とか事業のサービスの内容にこの大切なものを内蔵できると良いです。

ストレスは無ければ無いほど良いです。

ストレスを無くすためにはどうすればよいのかを考えていくことは、難しそうな心地良さをどう作るかなどと考えるよりも分かりやすそうです。

そうした結果心地良いのだと自身が感じたり他の人に感じてもらえることに自然となってゆくと思います。

変なモヤモヤ感、腑に落ちない感、不満などはその感じた気持ちを素直にまずはすくいとるところから始める。

決して耐えすぎたり、目を背けたりせず、まっすぐに見つめ、早期に解決したいことです(^-^)。

ブランドバスタオルの破れの原因は硬すぎるロゴ刺繍にあり、お直しは裏側への当て芯で解決【185】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回、最近気になっていたバスタオルのロゴ刺繍周辺の破れ穴を塞ぐリフォームをしてみました。

このバスタオル10年以上は使っているものの、このバスタオル以上にもっと長く使っているものに比べるとえらく早い段階で穴が開いてしまったようなのです。

その原因というのが、皮肉なことに迫力あるロゴ刺繍にあります。

ロゴ刺繍はブランドの見せ場。

とても迫力があり素敵なのですが、最初では気づかないことが何年にもわたるお洗濯により明らかになってきました。

タオル地と刺繍の硬さのバランスが最初から偏っていることが原因だと思います。

とはいえ、末永くまだまだ使っていきたい、そのような思いを実現するリフォームをこの度致しました。

原因は密で硬めの良質な刺繍、タオル地との相性があまりよくないことを把握するところからのスタート

「MCM」様のバスタオル:刺繍周りだけが先に弱って穴が開きました(泣)。

ロゴの刺繍がタオル地に対してかなり硬く、刺繍も密なことによるその後の経年の破れが出てきた最近。

10年以上は使用してきましたが、まだ縁などは擦り切れていなく、ここでリフォームを決意。

残念なことに穴が開いてしまっていますが、他のタオルと同じように使ってきたものなのです。

ここで、興味深い比較をしてみます。

同じブランド様の別のバスタオルがあります。これよりはるかに昔から使っている物。

「MCM」様のクラシックなデザインのバスタオル。30年以上の使用になります。

こちらは典型的な「MCM」様らしいロゴですが、上の刺繍ロゴに当たるような部分がこの薄れて姿が消えそうな四角いワッペンです。

ロゴはプリントなのですっかり消えかかっていますが、ワッペン自体の縫い付けが程良くタオル地となじみ、現在も問題なく破れなど起こらず使えています。

その代わりと言っては何ですが、写真には写していませんが、縁などの擦り切れが上の明るいオレンジの方よりも目立ち、本当はこちらの方が長く使っているバスタオルであることが縁の擦り切れで分かるのです。

これを見て、ますます、穴だけで手放す前者がもったいなく感じられてきました。

別のバスタオルがそれ以上経年しているのに無事であるということから、何とかして直してまだまだ使いたいと思ったのです。

タオル地というのは1枚仕立てなので、硬めの良質な刺繍が時にタオル地を傷めてしまうことがあるのですね。

しかし、これも長年使ったからこそ表れてきた状態ですので、使ってみないと分からなかったことです。

「コスパが良い」というのは長年使った結果の判定、一部の傷みだけですぐに手放すのは一番コスパが悪い

某ブランド様によるある発信を見たことがあります。

高価な自社のバッグに対して、「長い目で見てコスパが非常に良いので、実は安いのである」というアピールでした。

しかし、それは「長年使い続けたらね」という条件が必ず入ります。

ここで、経理で登場してくる「減価償却費」のお話に少し脱線。

例えば、¥60,000で購入のレザーのパンプスがあるとします。

靴で¥60,000というのはかなり高級な部類と考えて良いかと思います。

これを10年間はくとします。

分かりやすく、単純に10で割ります。

そうすると1年間で¥6,000の金額が出ます。

1年も持たない途中でダメになるパンプスを1年の中で数回買うなら、この¥60,000を1足の方が結果安いのであるという考え方が減価償却費から見るベタな考え方。

減価償却費は、細かい1年ごとの費用が小さい値の方がコスパが良いということになります。

しかし、ここで重要なポイントを見逃してはなりません。

果たして、同じ靴を10年も履き続けるのかということです。

なかなかそれは現実的には難しいこと。

人間には「飽き」というものがあるからです。

そう考えると本当のコスパの良さは、単純計算では測れません。

そこで、バスタオルに話が戻りますが、バスタオルも、比較的安い¥1,000くらいを新品で購入して果たして10年持つのかというのは、洗濯や何やらで敗れたり劣化や破損をして大変難しいことです。

よって、バスタオルをハイブランド様の良質な素材で持ちたいのです。

しかも、百貨店で高価な値段で買うのではない、もともと流行なんてないバスタオルなのですから、古き良き昔の「未使用品」で良いではないかというのが私の考え方。

よって、これまで、バスタオルやフェイスタオルをリサイクルショップの贈答品コーナーで箱に入ったそのままのブランド物を購入してきました。

今のたびのの「MCM」様のお品もその1点。

今回のお直し品でさえ使用後10年は少なくとも超えてきています。

使用し続けるバスタオルなら減価償却に当てはめても良いでしょう。

購入時の金額は¥2,000程度。¥2,000÷10年=¥200/年。

1年で¥200だけ負担しています。

これが今後さらに10年使えたならば、結果1年で¥100ぽっちの負担だけしたというとてつもないコスパの良い商品であったことに慣れそうなのです。

それには、今後もお直しして長く持っていくことが重要になってくるのです。

穴を塞ぐリフォームの方法

開いてしまった穴は本来どうしようもないのですが、ここはバスタオル。

気軽にミシンをかけていこうと考えました。

裏側に接着芯の織芯を4枚重ねに当て、それを隠していくように縦横両方にステッチします。

あくまで固くなりすぎないようステッチをたくさんし過ぎない限度を見極めながらです。

結局今回の穴の原因と同じことをしてしまうといけないので、「ほどほど」のステッチの量というのは一番重要なのです。

こちらは裏側です:4枚重ねたバスタオルの色に近い黄色の接着芯をカットしてアイロンで接着。

穴が見事に塞がれ、正方形の余計な角のとがりを取ったことで刺繍にスタイリッシュに馴染みましたね。

こんな風に時折アレンジも加えていくのです。

ジグザグステッチ:ふり幅が大きくなり過ぎぬよう少しずつ横へずらしながら。
横向きもやります。先ほど貼った接着芯の姿がおおわく隠れたらOK。

やりすぎてカチコチにしてしまうのは禁物です。かえってそこから破れてくる原因になりかねませんので、くれぐれも。。

表面の様子:糸の色がタオル地にぴったりが見つからなく少し浮きました(^_^;)。

糸がちょっとタオルの色にマッチしていませんが、糸だけ見ると立派なオレンジ。

たまたま難しいカラーでした(^_^;)。

言ってもバスタオルなので、こういったカジュアルなリフォームも良いでしょう。

少し隙間がある程度でやめたところがポイントです。

あとがき

コスパの件は、私が自分のハンドメイドバッグの値段を決めることにも非常に参考になったことでした。

「高級感のある素材で手間もかかるデザインであるから高額で販売するのだ」という考え方は、もう少し深く考える必要があるのかもしれません。

やはり購入側の人というのは、お得感を感じたいに決まっているのです。

そうすると、値段とどのくらいの期間使うのだろうかという点が非常に大切な憶測となります。

高級感ある素材では作りたいものの、高級の中でもレベルがあります。

「とことん最高級」にしたところで、値段ばかりが高額でも、実際1年程度で買い替えていくと考えている人にはもったいないのです。

それならば、ある程度の高級さでものすごくきちんとした作りであった方が意味がありそうです。

極端に高級、極端に安物いずれも長い目で見て永続的ではないと言えるのかもしれません。

デニムとスレキのコンビの強度の優劣の差に悲鳴、破れたジーンズのスレキをリベットを外さずリフォームする方法【244】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ブルージーンズが素敵です♪。

使い込んだ薄い色のジーンズを501で探したいと探したこのたび。

ただ、長年はきこまれてブルーの素敵な色になったわけで、傷みも伴っていたもよう。

その内側たるもの大変な様子で、スレキが破れていてポケットの機能が失われていました。

これは、「デニム」という耐久性のある密度の高い丈夫な素材に対して、裏地として使われる「スレキ」との素材の差があまりにも大きいことで表れた経年の現象です。

見たところ、一度リフォームされている地点が見受けられました。

ただ、さらに、そこから更なるスレキの劣化ということで最終段階としてこのジーンズを手放された方の古着だと思いました。

そのことを知らされずに表面だけ見て喜んで受け継いだ私。

こうなったら、リベンジ、なんとかお直しを考案します。

もう一度ポケットの機能を取り戻すスレキのリフォーム方法(リベットは外さない)

古着501の購入時の状態:スレキが破れてポケット袋の機能も失った状態。

見かけはすっきしていますが、本来スレキは2倍ほどの面積があり、内側まで広がっていないとポケットの機能がありません。

想像なのですが、ポケットの機能は諦めてそれなりに形だけを残したと思われます。

このリフォーム前の表側の状態は、手まつりでポケット口を縫い留めてありました。

ジーンズにポケット機能が無いことに自身はとても不満で、このリフォームとは違う考え方をしていきます。

スレキの取り付け完成:先染めストライプ柄のスレキ風生地を利用。

真ん中に元の不完全な状態の「半ポケット部分」をストライプ生地2枚で挟み込みます。

表地デニム素材のポケット袋部分との合体をして出来上がった状態。

後ろ側のカーブは手まつり。

小さく残っているポケット袋のほつれ部分はスレキ生地をくるんでラッピングしてボロボロ部分が完全に隠されました。

新しいストライプのポケット袋の型紙は、表地デニムのカーブに型紙用紙を当てて、手の爪で跡を付け、そこに線を描き型作成しました。

出来るだけ丈夫にということで、ポケットの正面からの入り口カーブの部分はミシンステッチ。

デニムとスレキが合体する内陸部もステッチしました。

出来る限り可能な部分はミシン、ミシン不可能な部分は手まつりです。

手まつりした箇所は、中側のカーブ部分、中側のトップの細い横線でした。

これで手を入れた時に、深めのポケットが存在したことになります。

デニムと強度が格段に違う結果となったスレキを同じジーンズに使っていることについて思うこと

別布でポケット袋をまるごと新規に作ってしまうというこの方が考え方は単純で簡単。

私は、リフォームに関しては何の技術もない素人。

プロの方はもっとスタイリッシュに仕上げてくれると思いますので、あくまでアイデアの1つです。

自分使いだから少々不格好でも何もできないお手上げからは何とか這い上がれました。

元のスレキはここまで来ると、あまりあてにしてはいけません。

手で少し力を入れると、簡単に破れてしまうぐらい弱っていました。

今回の新しいストライプのスレキが今後ポケットの袋として活躍していきます。

今回のリフォームは、見かけだけではなくポケットの袋機能も復活した形になりました。

こう経年した状態であると、なんとスレキが頼りない生地であるのかと不満を持ちます。

しかし、ジーンズにはこれまで当たり前に利用されてきた素材。

表地より裏地の質は「下」というしきたりと、新品の状態ではスレキも綾織りで丈夫であると選択されてきた素材。

このたび自身が選んだストライプ生地も同じように、いやスレキよりもむしろ弱々しい状態になるのかもしれません。

ここまでジーンズを長い間はくことを想定されていないのでしょう。

年月の限界を突破したところにブルージーンズの行き着いた表面の素敵な姿があるのに裏面ではお手上げしているという「矛盾」を目の当たりにしたこのたびでした。

あとがき

作業の動画は申し訳ないことに消してしまっていますので、途中のリフォーム風景を細かくお伝えできていないことお詫び申し上げます<m(__)m>。

このたびの、デニムとスレキのコンビの経年の姿の大きな差というのは、レザーバッグと内張の合皮のコンビの経年の姿を彷彿とさせます。

最初に製造する時に、まさか何十年も使用するなど見込みもしていなかった様子がうかがえます。

ところが現実というのはその想像を超え、デニムが末永くはかれ、本革レザーバッグも長い間持たれているのです。

「裏地は表地より劣る素材」というこの考え方本当に正解なのでしょうか。

ここへヴィンテージ物の現在の残念な姿を見て疑問を投げかけたい部分です。

ボタンがぽろぽろと外れてしまうニットのストレスを解消、伸びたボタンホールを狭く塞ぐミシンステッチのやり方【306】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

好きなブランド1つにこだわった古着ライフを送っております。

そのブランドは、「アルマーニ」様。

ラインが美しく、素材のこだわりと無彩色なカラーが古着同士でも組み合わせ易いです。

このたび、金茶色の素敵なカットソーを購入。

その後左右に少し引っ張っただけなのに、くるみボタンがぽろぽろと外れていきました。

一般的な古着レベルのじ「状態」というものでした。

カットソーやカーディガンで起こりがちな、ボタンホールの伸びによる穴の開きを塞ぐリフォーム

カーディガン(巾着):「エンポリオアルマーニ」製。ボトムの黒に合わせたお部屋着として活用します。

基本的にルームウェアのようにお部屋の中での着用となるので、伸びる融通も利いてほしいのでニットということで選択したものです。

実際のこちらの素材は、トリアセテート/64%、ポリエステル/28%、ポリウレタン/8%です。

トリアセテートという素材が思ったより暖かいというかそこそこ保温性があるようなところが意外です。

十分真冬もお部屋着で着用できます。

と、素材感の方は良かったのですが、デザインがちょっと気にかかっていました。

前開きであるという点です。

基本古着は1点物であるがゆえ仕方がないことです。

よほどの量産品でなければ、全く同じものは簡単には見つけられないのです。

その上このカットソーは、「アルマーニ」ブランドの中では初めて見るアイテムでした。

金茶の色もお洒落であるし、このうねりのような高級感ある折り目の表面もかなり惹かれましたので購入したのです。

ところが、届いた矢先のこと、少し触っただけで前ボタンがポロポロっと外れたわけです。

ボタン自体はきちんと付けてありますが、ボタンホールから外れるという意味です。

ものすごくボタンホールが開いてしまい、ボタンが留め具の役割をもはや果たしていないのです。

このことがきっかけで、考えた末ボタンホールを小さく狭めることを考案。

そして、自分だけでなく、もしかして同じような状況の方にもお伝えできるかとこのように記事に投稿したわけです。

古着購入時のボタンホールはとても緩いものでした。

上からも下からもボタンホールが緩く、軽く前立てを引っ張るだけでボタンが外れる様子。

そこで、原因のボタンホールの横幅をを狭くすれば効果が出るのではないかという仮説のもと、思い切ったホールの両端の詰めをミシンで行いました。

ボタンホールの両端を数ミリずつミシン3mm巾で行ったり来たりの返し縫いをして、ボタンホールを塞ぎます。
ボタンホールを狭める作業の図解:写真1枚ではイメージがわきにくいので図に書いてみました。

こんな風に縦に開いてしまったのはニットの伸びのせいなのでどうしようもないので、サイドの隙間を埋める形でミシンで縦に行ったり来たりしながら横にずれていく動きをとるステッチを入れます。

そうして、ホールの横幅を「適切な幅に」狭くしていきます。

結構思い切って幅を狭めても、このニットの伸びは相当なものでボタンは余裕で閉められました。

むしろ、控え目にやり過ぎると、せっかくミシンをかけた意味がないくらい当初の状態と変化が出ないものです。

実は、この時も全8か所の内2か所ほどもう追加ステッチをしたということがありました。

そして、ミシンをかけた後の糸始末は、きちんと結んで玉止め始末するのが良いかと思います。

左:穴が大き目の針に糸を2本まとめて通し裏側へ針を通します。右:裏で片手で2本ずつで糸を持ち2回結びます。

2回目は糸が切れない程度の力を込めてギュギュっと結び、ほつれてしまわぬようにしっかり固定します。

このような地味な作業を1つ1つのホールについて行い、すべて完了したら出来上がりです。

リフォーム完成:圧力がかかってもボタンが外れず、「また外れてしまうかも」というストレスが解消。

あとがき

リフォーム自体は、いたって単純なものです。

しかし明らかにリフォーム前と後ではこういった洋服にも価値がプラスされると実感。

機能などの面というのは、使っていく中でじわじわと良し悪しを感じるものです。

もし、このままリフォームしなければ、ボタンがすぐ外れてしまうというたった1つの原因でもはや着用しない価値のない洋服になっていたことでしょう。

その後、季節がめぐる頃、この金茶色のカットソーとベロアのゴムパンツを実際に着用する季節に着用し始めました(^-^)。

picturesque

タックやダーツが豊富なタイトスカートのSサイズをLサイズ程度へ伸ばした時のベルトの不足分のユニーク追加方法【207】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

古着市場でボトムを探す際によくあること、1点物ながらの悩みです。

それは、素敵なスカートなのにウエストが小さいせいであきらめざるを得ないと状況というものです。

今回は、そんな時、はけるようになるという希望が持てる夢あるリフォームのお話となります。

実体験で自身がハイブランド既製品のタイトスカートを自主リフォームした記録となります。

小さいウエストがリフォームではけるようになる条件はダーツやタックの豊富さにある

とてもうれしい夢のあるお話ですが、その夢を現実にするためには条件があります。

何もウエストなど気にせずに、気に入ったスカートがすっぽりはければよいのですが、特に今回お直しすることになりますタイトスカートなどは、ウエストが小さすぎるのはもちろんのこと、大きすぎてもかっこよくないものです。

ちょうど体にフィットする感じの履き心地が一番カッコイイのです。

ということで、小さすぎるウエスト60cmほどの細いタイトスカートを今回はピックアップし、リフォームを施しました。

ヒッコリーストライプの裏付きタイトスカート(黒x白):「クリスチャンディオール(プレタポルテ)」。

なんとクリスチャンディオール♪。

古き良き味わいのデザイナーズブランドが好きで、ハイブランドの古着を探してはコレクションしております。

このタイトスカートもなかなか凝っていて、ダーツの部分とタックの部分に分かれているという立体感が存分に表現されたタイプ。

タックの部分の構造は、前にポケットがありそのポケットの延長のデザインを兼ねて、タック型になったラインが自然です。

そして、さらに前の左右共にタックが、後側にはダーツが左2つずつの計4箇所。

このように、豊富にダーツやタックを設置し全体に立体感を出しているデザインであると言えます。

さて、このダーツがまず1つ目のポイントです。

ウエストは60cmしかない細身の現状ですが、これだけたくさんのダーツやタックがあるということは、それをほどけば広がる可能性にまずは気づくところから始まります。

となると、この数の豊富さは、かなり夢が詰まっているスカートだということになります。

通常、どのタイトスカートもダーツは、1つまみ1.5cmほどが目安です。

1つまみで1.5cm分ということは、倍の3cm分が1か所において広げられると考えてよいです。

今回の場合は、すべてダーツを排除してしまうとウエストが広がりすぎますから、一部分残します。

ダーツは、残したい分量を選択できるというすばらしい環境があるわけです。

そして、2点目のポイントとなりますがヒップも調べる必要があります。

せっかく、ウエストは小さくできても、ヒップが小さければバランスが悪く結局窮屈なままです。

このタイトスカートは好条件でした。ヒップもウエスト60cmのヒップにしては、意外な88cmほどもあったのです。

サイズ表:S、ウエストは60cmほど。ヒップは通常L相当の88cmありました。

このヒップがゆとりがあったことも、大変好条件となりました。

そもそも、ウエストの細すぎるタイトスカートをお直しするために目を付ける点は、①タックやダーツが多めであること、②ヒップもかなりゆとりがあること。

この2点の条件がそろうと、ウエストを広げるお直しが成功してかっこよくはける可能性が高いということになります。

残すべきダーツの選択

ところで、先ほど、全部のタックやダーツを取ってしまったら、ウエストが広がりすぎるということを書きました。

ダーツは前述のように1か所で3cmも広げられるので、それを左右ですでに6cmも可能です。

ということは、今度は、広げすぎないようにバランスを考えねばなりません。

ちょっと、写真を見てみましょう。

スカートの前側のタックとダーツ:脇側から順に、ポケット、タック、ダーツの順に設置。

左右対称なので、反対側も同じことです。

そうすると、このポケットの一部になっているタックを触るとポケットまで形が変わってしまうことになるかと思い、前のポケットのすぐ隣のタックの左右ともそのまま残すことに決めました。

そうすると、消去法で前側のタックを左右とも一部減らすということをしました。

次は後側。

スカートの後ろ側のダーツ:左右2本ずつあるのがご確認いただけるかと思います。

後ろ側はタックはありません。

2本ずつのダーツが左右に対象に入っています。

今回考えた結果、お尻の一番高い位置に近いダーツを残し、脇に近い方左右を完全撤廃ということにしました。

ということで、全体で4個削減及び削除という作業をしました。

調整して縫い直した後のダーツを見てみる

申し訳ございませんことに、作業の場面は省略してしまい写真がございませんでした<m(__)m>。

前面のポケット部分でない左右のタックの2か所と、後面のダーツの外側左右2箇所の合計4箇所。

リッパーで丁寧に縫いをほついて、つまみ直して同じように縫い直しです。

上述のように、つまみ分量は1/2で全体の長さが2倍変わるという対称の構造ですので注意です。

ウエストの横ラインの裏地の縫い付けは、全部ほどいたわけではないので、残してあるところはその上から、再びダーツを取った部分は当然ほどけていますから、きちんともとの縫い線跡にできるだけ沿って縫い直します。

一部削減後の裏地との関係:裏地も同じように歩調を合わせ、元のように地縫いをし直します。

ウエストを広げることで不足するベルトパーツの追加方法

さて、地縫いが終わると、あとはベルトです。ここで1点難関がおとずれます。

ウエストのサイズを大きくしたことにより、ベルトパーツはもとのままでは足りません。

よって、同じような生地を丸ごと探す必要があるのです。

もしくは、類似の生地やストライプ柄と同じ無地です。

そっくりさんの生地を探したのですが、ぴったりはなかなか見つからないものであることを知ります。

この季節ヒッコリーストライプはたくさん生地も出回るようで、確かにたくさんあったのですが、この柄と全く同じとなると黒白ヒッコリー柄自体は複数見つかったにもかかわらず色のトーンがぴったりが1つもありませんでした。

微妙に色が違ったり、柄の大きさが違ったりで、結局のところぴったり一致のそっくりさんは見つからなかったのです。

それで、類似という妥協案にたどり着きます。

どの基準を大事にするかを考えました。柄基準なのか色基準なのか。。

意外に、合わせてみると柄は大きさが違うことよりも、色が違う方がはるかに違和感があると感じました。

ということで、見つけたそっくりさんは、ストライプの幅は違う極細ながら色目がぴたっと合った生地を選択するに至ります。

不思議と柄の大きさが違ってもあまり違和感は感じないのでこれでOKとしました。

その選んだ生地が、こちらです。

ベルト継ぎ足し用の別生地:極細のヒッコリーストライプで、色のトーンはほぼ一致。

同じ大きさの柄で色のトーンが違うものは、逆に違和感がありました。

そして、中のベルト芯も継ぎ足すのですが、よくバッグ作りに私が使っているハード薄芯を内蔵して芯自体も縫って継ぎ足しました。

中側に見えている白いベルト芯の延長は、ハード薄芯でつなげました。

本体は極細のヒッコリーストライプ生地でつなげて、アイロンで割り、開いた部分を内側に隠れるような位置でくるみ込み、ミシンで縫い付けて閉じます。

そして、出来上がったつなぎ目がこれです↓。

極細ストライプ別生地で完成したベルト追加部分の様子:11cmくらいの長さのつなぎ目部分です

随分大胆な分量を追加したベルトですが、こうもしてでもサイズアップが実現するという例になりました。

こうして、ウエストが最終的に70cmとなりまして完成です。

タック部分が前に残り、ダーツが後ろ部分に1つずつ残り、デザインを完全には崩さずに活かしたままのお直しができたのです。

あとがき

今回このような大胆な60cm→70cmというウエストのリフォームができたのも、もともとのデザインや作りに助けられての成功です。

ということは、そもそも品物をチョイスする時点で目の付け所をダーツとかヒップに置き、そのうえで購入するというところのその最初の時点こそ重要です。

ハイブランドのような高級な定価であった古着は、お直しもしやすい作りであるものも多いです。

生地を贅沢に使っていて、ゆとりも多い点も高級である仕立ての証であったりします。

逆に安いお品物は、コストを抑えるために最小限のことしかしていないことが多いです。

そうしますと、お直しもしにくくてどうにもならないことがあり、結局はコスパが悪いことになります。

お洋服は本来一時的なものではなかったはず。

ボロボロになるまで別の使い方をして消化していった歴史もあるのです。

それを考えたら、リフォームをすることなどわずかな調整と見ることができます。

そうして、とにかく我がままに納得したお洋服を選択していきたいものです。

高額な費用をかけなくても価値あるおしゃれなお洋服が入手できますように(^-^)。

picturesque