パッチワークのつなぎ目が織りなすのも「柄」、ブロックパッチワークの表地とタータンチェックの裏地というコンビの相性の良さ【1286】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

いよいよセルヴィッチデニムのはぎれも最後の整理整頓で本当の最終になってまいりました。

このたび製作しましたパッチワークシートで、セルヴィッチデニムのカーキブラウンというレアカラーでのバッグ製作はラストになると思います。

そんな最終を飾るデザインは、底面が正方形のワンショルダーバッグです。

リュック使用にもできるよう2wayで考えたモデルです。

このたびは、まだ完成には至りませんが、パッチワークシートが完成し、裏地やその他の別布と相性良くお洋服コーデのように組み合わせを考案した記録となります。

パッチワークのハギ目をブロック柄とみなし、タータンチェックと合わせたその相性の良さをお伝えできればと思います。

1パーツずつが小さいため緻密なパッチワークのハギ目の出方の美しさを活かす、柄同士の相性としてブロックとタータンチェックがしっくりくることを証明したい

以前の同じセルヴィッチデニム生地で作ったバッグのパッチワークは、1マスが縦12.5cmx横17.5cmでしたので、バッグの出来上がりでは、ハギ目があるタイプのバッグという印象でした↓。

1マス縦12.5cmx横17.5cmのパッチワークシートで以前に製作したナップサック(細部の失敗により非売品)。

今度は、はぎれ1マスの面積が小さい縦10cmx横15cmに統一。

これで、はぎれをもれることなく救い上げて活かすことができました。

そして、シートが出来上がったその姿を見て、うっとりするような美しさに感動♪↓。

ブロックのように配列の良いパッチワークシート。ハギ目周辺のステッチの糸の色のなじみ具合も美しさの秘訣。

パッチワークのハギ目線が強調されて四角い柄のように目に映りますので、裏地選びの際には「表がブロック柄である場合の裏地は。。」というように考えていきました。

こんな感じで、タータンチェックをチョイス。もう1つのカラシ色の無地は、裏地に設置のポケットのフラップ用。

お洋服のコーデと考え方は同じで、ブロックは四角い様相なのだから、同じ四角い柄のタータンチェックというのは相性が非常に良いものです。

2枚のパッチワークシート:実は、この後もう1列縦に追加する予定。最終的には、全部で54枚はぎれを使用。

ここまで手の込んだパッチワークバッグはなかなか売られていません。

なぜなら、この数のはぎれを用意できるなら、つながった大きな面積1枚がとれる分量だからです。

これには事情があり、もったいなく余ったはぎれが存在していたというエピソードが隠れているのです。

何か物を作りたい目的があって、材料をそれに合わせていく場合、生地がもったいなく余るのは当然で、主体が作りたいデザイン重視だからです。

裏の様子も写しました。残った材料に合わせた製作ということも盛り込むと良いです。手間など一切考えません。

あとがき

どうしても、そうでなければならない究極のデザインというものがあった時には、もったいなく生地が余ることを妥協することになります。

そういった時に、もったいない生地を集めて、パッチワークを美しく仕立てて作るバッグに「手間と美しさが入った価値」を付けていきます。

場合によっては、かえってこのストーリーと共にこちらが受け入れられることもあるのかもしれません。

それは誰にも分からない、ただの結果に過ぎませんが、捨てるのではなく製作してみることでしか起こらない奇跡なのです(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

アシンメトリーなデザインでありながら持つ人間の体の左右のバランスにも配慮、ワンショルダー使いとリュック使いの2通りが使い分けられるバッグ【1285】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、「ワンショルダーバッグ」が完成しました。

ただ、今後の課題も見つかり、徐々に磨きをかけていきたいと思います。

ぱっと見はコンパクトですっきりとしたデザインになりまして、片方の肩で担ぐようなスタイルでありながら、もう1つの使い方としてリュックのように背負うこともできるという作りを入れ込みました。

ただ、2つの使い方を兼ねるデザインはどうしても片方が使いにくいものになるというどうにも仕方がない問題が起こります。

出来上がった本体の寸法のバランスの答えのようなものが、過去の古い時代のワンショルダーバッグにメッセージのように現れていたのでした。

リュックに背負う時のバランスは円形がダントツ均一的、古い時代のバッグには決まって筒形の円形底が多いワンショルダーバッグに学ぶ

リュックにもなるワンショルダーサック:<サイズ>縦34cmX横21/34cmXマチ15cm。

以前作ったのはワンショルダーのみの機能として考えていましたので、もっと横幅が広かったのですが、今度は狭めました。

そして、左サイドの部分を背中に当てた向きで、リュックにも使えることを考えていきました。

ただ、結果としましては、まだまだ配慮が足りなかったと反省しております。

マチ15cmという狭さは背中には不安定。思い切ったマチの分量で円形に寄っていく正方形底が正解なのだと。

まだ今後も、違う生地でこのデザインを改良して製作しますが、この1点目と同じマチが15cmでは足りないと思っています。

リュックとして背中に背負うには20cm以上のマチがあった方がよいこと、そもそも奥行き(正面からは横にあたる長さ)とマチが一致した底面が正方形であることが最低限であると解きました。

そうしますと、よくある、楕円底で側面が途切れることのない一繋ぎぐるり1周の方が、ハギ目がリュック仕様の時に人から見る背の真ん中に出ないというメリットがあります。

当ブログ記事は、最初の投稿の2023.05.21からおよそ1年半後の2024.11.27にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

現在では、楕円底に落ち着いていまして、ワンショルダーそのものをやめています。

結局2つを兼ねることの1つずつのパンチの無さを見直し、1wayだけで勝負することにその後は決めたのでした。

とはいえ、この時のワンショルダーの経験は非常に良い過程でした。

特にワンショルダーのみにとどまらない内部構造は2024年にも引き継いでいますので、是非ご覧くださいませ↓。

<表地>エステルポプリン、ポリエステル/100%、日本製。<裏地>キュプラ裏地、キュプラ/100%、日本製。

裏地のドットはジャガードです。

水玉柄に関しても、プリント物よりもジャガードタイプの方が高級感に溢れます。

フラップを開けた時の様子:型玉縁風のスタイリッシュな隠しポケットが顔を出します。ジャケットみたいです。
「レンズストッパー」:「HMB教室:ハンドメイドバッグ教室」というカテでも作り方をご紹介の定番パーツ。

あとがき

この先は、このたびの底面の偏りを解消する円形に近い正方形底でいくつかワンショルダーバッグを作っていきまして、最終的にはこのモデルは終わりました。

終了ということも決して悪い意味ではなく、今後の発展のための重要なステップなのです。

そうして、現在の2024年の両肩のショルダーのナップサックの大きめサイズの楕円底に向かっていったのでした(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

「ソフト感・ハリコシ・軽い」の3拍子揃った良質な10年前購入の「ソフト厚芯」が1反完了、不織布の代用の薄手生地では風合いが到底及ばなかった【1284】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、「ワンショルダー兼リュック」というバッグを作る入口に立ったところです。

使い方に展開があり、ワンショルダーで気軽に背負えることに加え、リュックにもなるものです。

こんなイメージです↓。

ワンショルダー兼リュックのイメージ:果たしてリュックとしても使い勝手が良いのかどうかは未知です。

このたびは、このモデルを作るために、最初の段階として黒無地の生地に5cmのダイヤキルトをかけるとういう場面。

2015年辺りに当時でもすでにデッドストックのような素材として偶然出会った「ソフト厚芯」がいよいよ1反完了となるにあたり、新しい代替素材を探しているという背景があります。

この代用生地で出来上がったキルトシートの風合いが、「ソフト厚芯」に比べてどうなるのかを見てみた回になります。

5cmのダイヤキルトのキルトシートを在庫の薄手生地でかけてみた結果、ハリコシは生まれず重い風合い、不織布の中から代替品を探す結論に行き着いた

黒のポプリンという生地に5cmのダイヤキルトをかけました。
裏面には、ソフト厚芯を今まで当てていましたが、麻混の麻/55%、ポリエステル45%の生地を代用。
なかなか写真のみでは難しいのですが、感触としては重く風合いにハリコシが出ない柔らか過ぎるものでした。

柔らかすぎると同時に重いのです。

ここでソフト厚芯がいかに素晴らしい材料であったのかを実感します。

「今までありがとう」とお礼を言いたいです。

ハリコシがありながらも軽い材料であり、通常の表地使いの生地では得られない良さがあったことを改めて知ったのでした。

とりあえず、このたびはこのまま進めます。

そして、完成した状態ではどうなのかというところも見ていきます。

最終的には、ソフト厚芯に代替となるにふさわしい類似素材を新たに探していくことになりそうですが、この度のような通常の生地では相応しくないことが分かりました。

やはり、ベースは「不織布」だと思います。

最後に、今後入手できない「ソフト厚芯」というキルトシートにこれまで使用してきた素材を、記録として写真と当時の購入価格を残しておきたいと思います↓。

「ソフト厚芯」:2015年に購入の当時ですでにデッドストック的存在の1反(60m巻)で¥2,100(送料込み)。

今思えば、考えられないほどの破格のお値段でした。

60m巻で1反=¥2,100、幅も120cm程あったと思います。

¥2,100÷60=@¥35/mと算出でき、広くキルトシートに使用しても原価に響かなかった材料でした。

ある1か所のネットのお店の「床材」の「ファブリック」のコーナーで類似品らしきものを見つけました。

類似品は、おそらく同類か、とても近い素材ですが、そもそも80cm巾しかなくて1反=30mで¥37,000程。

¥37,000÷30=¥1,233/mで、実は現在は高級材料のような存在なのです。

「ソフト厚芯」は、ウーリーさに秘訣があると思います。

軽くてハリコシが適度に出て、そして柔軟でした。

色はグレーでしたが、フェルトともまた異質のものであり、フェルトよりも軽く、はるかにハリコシがあり、厚みが0.7mm程度。

それでも接着芯などよりは厚みがあるので、厚芯の部類だったのです。

もう、ああいったウールライクな素材は、お買い得には、入手困難なんだという結論に至っています。

あとがき

こうして研究をしてみて思うのは、隠れた場所にもすぐれた材料があるという点です。

出来上がってしまうと中身が見えませんので、完成品のバッグでは「装飾」などに重点が当てられがち。

方針でもあるのですが、長い時間をかけ納得をしてもらうことこそ、後の信用に繋がるという考え方をしています。

今は分かってもらえないかもしれないけれど、長持ちすることで、いずれはその良さと価値が伝わればという長い目で見た見込みです。

こうした雑貨品であるアパレル品に限らず、食べ物にしても、住まいにしても大きなものから小さなものまですべてに当てはまることではないかと思うのです。

表面だけを重視した工夫では、その効果は一瞬の瞬きくらいのものでしかないのですから。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

49鍵盤用の取っ手付き花柄モノトーンキーボードバッグ、スウェット素材でふんわりと優しくキャンディ型の巾着で内袋を製作【1283】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

【1265】の投稿では、49鍵盤のキーボードケースが完成していました。

49鍵盤用キーボードケース:<サイズ>縦33cmx横97/105cmxマチ10cm。61鍵盤用の寸法不足による。

61鍵盤では横幅が不足で49鍵盤用に対応というものになりました。

横幅が1m強あっても61鍵盤が無理ということが、いかにキーボードが横に長い楽器なのかということも肌感覚で知ることができました。

ストック生地の使用であり、仕方がなかったという経緯がありますが、初めて製作する時は慎重に少しゆとりを持った寸法で製作する方が良さそうです。

そして、その後【1277】投稿をもって、61鍵盤用のキーボード自体やその他の附属品すべての内袋を完成したところまでがここまでの道筋。

このたびは、最初に完成していた49鍵盤用にも内袋を作ることを決断、素材のふんわり感を活かしたスウェット生地を使わせていただいたのです。

ふんわり素材であるスウェット生地の利用は、楽器をプロテクトするには向いている、更に仏頂面な黒無地の左右におしゃれ度を高めた切替配色

49鍵盤キーボードケースの内袋:<サイズ>縦33cmx横88cmxマチ無し。これが内袋の表面の姿です。

両端巾着デザインがキーボードをスライドさせて入れる際の選択の自由度を高め、持ち運び時の左右の重さのバランスを均一にする効果があります。

実は、この切替の両端の花柄は、本体のキーボードケースの表地と同じ、余ったはぎれを有効活用したものです。

そして、この花柄生地に5cmのダイヤキルトをかけて真っ二つにカットして両端に設置したのです。

巾着ひもも同じ花柄生地で、柄を部分的にまとめることができました。

<外面>スウェット、綿/100%、日本製。<内側>エステルソフトサテン、ポリエステル/100%、日本製。

内部カラーが際立ちますのも、裏地に素敵なワイン色のサテンを配しましたからです。

こちらもストック生地からのチョイス。

中に何も入れていないとここまでキュッと絞られます。キーボード入りでは形が広がります。

キャンディ型は愛嬌がありますし、生地を切り替えると、おしゃれ度が高まります。

あとがき

61鍵盤用の内袋を作った後で、もう一度今度は49鍵盤用の内袋も製作したことで、更に違ったスタイルの内袋が完成しました。

作り手本人の性格でしょう、同じことを、全く同じで繰り返すことをどこかで好まないところがあります。

均一的に同じ事を繰り返すことには長けていなくても、次々に新しい何かを発見しながら少しずつ違うバッグを作っていくというスタイルもあっても良いのではないかと(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

ナップサックの口の閉まり方の要はここではないだろうか、巾着ひもホールタブを本体生地とは違う柔らかい融通の利く別生地で設置の成功【1279】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

裁断の生地の残布を集め、パッチワークに仕立て広い面積のシートを作ることで、容量あるバッグを作ることができます。

このたびは、縦12.5cmx横17.5cmの1パーツを片面7枚、両面で14枚を使用したパッチワークシートで作ったセルヴィッチデニム製のナップサック(中くらいのサイズ)をご紹介したいと思います。

ポイントは、本体がデニムという究極の硬さでも、ちゃんと絞れる「巾着ひもホールタブ」の生地の正しい選択です。

デニムは本体のみに使用、別布で巾着紐ホールタブを作ることでデニム/ブロードコンビの口がちゃんと閉まるナップサックへ

裏地:カーキベージュベースの薔薇柄のブロード生地。表地のカーキ茶のセルヴィッチデニムと相性が良いです。

薔薇柄は、綿/100%、日本製になります。

薔薇柄は、アメリカ製が多いと今まで感じてきましたので、日本製でこのクラシックなバラ柄がレア。

こういったデフォルメ感の少ない実写的なバラ柄がクラシックで大人っぽい雰囲気になります。

巾着の口の閉まり具合:デニム生地をそのまま巾着ホールに作るよりも入り口がしっかり閉じられています。

一見うまく閉まっていますが、実のところ、タブの位置が悪く8個しか付けておりません。

その後の徹底的な見直しにより、タブは10個、巾着紐の両サイドには前後共ハギ目に近い位置で設置すると徹底することにしていきました。

リュックの巾着紐は、また別の茶色の生地です:麻混無地、麻/55%、ポリエステル/45%、日本製。

パッチワークの横段のハギ目の位置もぴったりと合ってすっきりとしています。

余計な飾りは決して付けません。

巾着ホールタブ:7.5cmx7.5cmの正方形の型紙から、接着芯を貼り、真ん中に向かい三つ折り観音開きで製作。

タブの型紙は、その後の見直しで、縦10cmx横7.5cmへ修正、もっと融通が利くようになります。

口の閉まり具合:もし、本体で折り曲げてホールを作っていたらここまでキュッとは閉まりません。

当然ながら、動きの多い箇所になるのがこのタブですので、ブロード生地という程好い丈夫さと柔らかさのバランスもポイントでした。

ブロードは薄手の中では多少丈夫でごわつきも感じます。

さらに、接着芯も貼り、外枠と内枠両方をステッチした入念な作りのタブですので、デニム以外の素材であればこのタブには表地より薄手にバランスをとると良いでしょう。

あとがき

セルヴィッチデニムの迫力は絶大です。

どれも平等に製作していても、ニーズとしては、バッグのイメージからはまだまだデニム・帆布のフィードバックが多いです。

ただ、このこともお伝えしたいのですが、「長持ち」を様々な切り口から見ますと、デニムや帆布は「擦れ」による傷みが起きてくるものです。

そうすると、最終的にナイロンやポリエステルであっても使用感の比較では良きレベル。

服地に使われているような生地もバッグに引用し、受け入れてもらえることがこの先の願望としてあります(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

「完全オリジナル」というのはどのような状態を指すのだろうか、「レジ袋」のデザインが芸術級だと感じた者が考案者を探した【1278】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

よく、「これ、うちのオリジナルなんですよ」という会話が聞かれますが、実際の「完全オリジナル」という言葉をこのたび掘り下げてみました。

「オリジナル」という言葉は「よくあるデザイン」よりも特異性が感じられる魅力的な言葉です。

このたび、有料化になった「レジ袋」の元のデザインについて見てみたいと思います。

当たり前に使わせていただいていた(しかも無料で)アイテムが、実は芸術的なモデルではなかったかと思った瞬間がありまして、少しその起源をたどってみたのです。

レジ袋は身近なアイテム、しかしあの袋自体もある会社が最初に考案した芸術的な著作者が存在するデザインなのではないかと思う

かつて「八百屋」様でのお買い物はかごを持っていきました。昭和のどこかの時点でレジ袋が主流に。。

こういったプラスチック系の素材の袋というのは、工業製品の代表的な姿、間違いなく戦後ですし、それほど昔でもない昭和のどこかで生み出されたものです。

「レジ袋 起源」でググると、ちゃんと最初にレジ袋を製造したメーカー様のお名前が「ウィキ」などで登場。

ということは、間違いなく著作権はこのレジ袋のデザインに存在するのでは。。

あの「レジ袋」も実は立派な「デザイン」なのです。

情報によりますと、「果物の梨を入れたところからのスタートだった」とのこと。

実際にそのメーカー様がこのデザインの著作権を主張され、特許庁に商標権も申請してあるものかどうかまでは分かりませんでした。

しかし、このデザインが発明品に相当するような画期的なお品であることは、レジ袋のこれまでの広がりと歴史から見れば誰もが認めることではないでしょうか。

レジ袋有料化が迫る2020年7月の直前に生地を使って自作してみました。

その時に、実際のスーパーのレジ袋を生地に当てて写し取って型紙を作りましたので、私が考えたデザインではありません。

このレジ袋の構造はかなり物理的な特質を活かしたなかなか複雑な構造だと思っています。

私が一から自分の頭の中で、このビニール袋と同じデザインが浮かぶかというと、全く「ノー」です。

その写し取りの証拠から、作ったハンドメイドのレジ袋は完全オリジナルではないと導けます。

ということで、完全オリジナルということはそういうものなのです。

レジ袋は確かに身近なものであったのですが、実はなかなか簡単に考え付くデザインではない芸術品級のデザインなのだから、最初のメーカー様の完全オリジナル品なのだという認識を私は持ちます。

お品が完全オリジナルになるには、誰かが真似しても、模倣品であると証明できるほどの特異なデザインでないと認められないことがほとんど。

そうすると、よくあるようなデザインでは、著作者側でさえも、完全オリジナルであるとの主張は最終的には難しく、認められないことが大半の現状のようなのです。

完全オリジナル作品というのがいかに難しく、芸術的要素を持った「バッグ」というアイテムの商業への適用の難しさがあるのでは。。

ハンドメイドで製作する「芸術品」と「売れるための商品」、一度考えてみて下さいませ。

あとがき

ビニール袋のデザインについて、もう少し。。

ビニール袋からは写しとったけど、サイズを変えたり、真ん中の結びひもを取っ払ったデザインだと独自のデザインになるのではないか。。ということについて。

それは、あくまで「アレンジ」に過ぎません。

元の構造そのものの、マチを内側に折り曲げて、たたんでいる時はコンパクトなのに、中に物を入れると広がるような構造というところにこそ、このレジ袋の特性があります。

あとは、取っ手が本体と一繋ぎになっている点も、他のバッグとの差別化がある点で、この発想が他に何かにあったかというと、これが最初なのでしょう。

果物を入れるために一繋ぎで取っ手もあることの便利さと製造工程の無駄の無さを工夫した最初のメーカー様にそのアイデアの源があったと考えます。

もしかして、特にそのような著作物としての拘りなど、発案者様も気にされていないのかもしれません。

ただ、そうであったとしても、すでにあるそのモデルにヒントを得る・ましてや写し取るなどをした者(私)は、過去に誰かが発案した有難い形があったことで今このアイデアを思いつくことができたことに対して、「感謝」を忘れないことです(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

ずっしりと重いアダプターは音が出るための重要パーツ、大切に収納するための巾着袋を「ダイヤキルト」をかけたクッション性で守る【1277】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

デニム生地をパッチワークに仕立て、メインバッグを薔薇柄の裏地付きで完成した更なる内側に、キーボード・楽譜立てのそれぞれのケースを茶色の生地で統一して「内袋」として作るという追加製作をしています。

メインバッグの中に細かにそれぞれの内袋に入れられた構造です。

このたびがこのシリーズの最後となりますが、最後にこちらも同じ茶色の生地でそろえ、「アダプターケース」を巾着袋型で製作しました。

小さい附属品でありますので、できるだけぴったりに、そして袋からこぼれないようになどを考慮。

ポイントとしましては、他の内袋と同じように薔薇柄の巾着ひもをコントラストの効いたアクセントとして配し、同じキーボード関係のパーツなのだと示すことです。

内側の裏地部分は4cmダイヤキルトでクッション効果、外側の表地部分は他の内袋と同じように歩調を合わせた向きの選択をしたアダプター用巾着袋

同じ生地で同じ使い方をすると、足並みが揃いその整った美しさが生まれます。

このたび製作のアダプター入れも、他の内袋と同じ生地で裏地付き巾着袋にしました。

ただ、アダプターは重みがあり落としたくないので、プロテクト性が生まれるよう、更に裏地をダイヤキルトにしました。

4cmダイヤキルト:程よい細かさは4cmの作業しやすさ。写真ではひっくり返していますがこちらは裏地です。
巾着紐の元の生地:クラシックなバラ柄。最初はこれを裏地にと思いましたが、面積が不足により共通のひもに。
キーボードのアダプター:裏地のキルトに敷いた「ソフト厚芯」とキルトでプロテクト効果を発揮。
完成:マチ10cmの小ぶり。ランチボックスなどよりは小さなものです。見た目だけでも厚みを感じます。
実際に入れる場所は、キーボードの横の隙間が安定的で分かりやすい場所です。

端っこに出来上がった小さめのアダプターケースの巾着袋を入れるわけですが、縦向きに花柄のショルダーを使って持った時にすき間からこぼれる恐れがあります。

それをこぼれにくいように工夫したのが「特殊マチ」です。

キーボード本体をできるだけちょうどに入るよう、てっぺんの隙間を垂直方向につまんで丈夫にステッチした構造です。

「特殊マチ」を作ったキーボードバッグ:両端の隙間が埋められました。キーボード本体はちゃんと入ります。
縦持ち用ショルダーが付いた方のサイド:こんな風に底のマチの7割くらいの分量を折り、ステッチ。

力がかかる場所なので、返し縫いで丈夫く縫い付け、見映えとしては悪くありません。

サイドから見た様子。こぼれやすさをガードしてくれるような役割が生まれたと思います。
縦持ちした時には底になる側がこちら。バックルの横の隙間がっかなり埋まりました。マチは受け皿的役割にも。

あとがき

今まで作ってきた巾着袋をただ作っただけだったのですが、これを内袋としてキーボードバッグに入れていくことで、全体の中での内袋の存在と役割を大きく感じました。

全てのパーツが内袋に守られて非常に安心しました。

デニムのパッチワークのメインバッグ自体が出来上がった時に直接キーボードを入れてみた時の心地悪さは大きく解消。

その他、自分用に作ったことでこんなことも分かりました↓。

自分の為であると一気に細かいこだわりは無くなり、例えば、この度のような茶色とピンクをコンビにする組み合わせなどは普通なら決してしない妥協の組み合わせ。

自分の為に作るのと他人のために作ることとの妥協の違いは、ピクチャレスクとしてはこんな違いがあるのだと分かったという点では意味がありました。

「人のために製作するからこそ、とことん拘れる」というのが出した答えです(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

キーボードの楽譜立てを大切に守りたい、二重仕立ての両端巾着デザインの専用ケース製作はキーボード本体と同じキャンディ型【1275】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ最近、キーボードバッグ・キーボード自体の内袋の2つを連続製作してきました。

このたびは更に続きになりまして、キーボードの附属品である「楽譜立て」のケース製作です。

こちらもキーボード自体を覆う内袋(【1273】の投稿でお伝えしました)と同じ形のキャンディ型で製作しました。

巾着袋のひもが両サイドに付いた構造で、やや特殊ですが、左右のバランスが均等なので、メインのキーボードバッグに入れると安定するのです。

隙間も少しありましたので、その部分を利用して、楽譜立ても一緒に入れます。

そのままだとぶつかったりする傷みが心配、内袋はより良きプロテクターとなってくれると思います。

両端が巾着ひもになっているキャンディ型の「キーボード楽譜ケース」、コントラストが効いた薔薇柄の巾着ひもの存在が見た目を整える

この中にプラスチック製の黒の楽譜立てがすでに入っています。

残りの生地を使った製作ですので、本当はこのようなエコロジーな茶色にピンクはどうなのかと引っ掛かるところですが、柄の中に同じ茶色が入っていたことで使用することに決めたのでした。

もし、新しく購入するのであればこのピンクは選ばないと思うので、これもこの時の事情がもたらしたコンビでした。

楽譜立てケースなどはたやすく見つかるものではない特殊なアイテム。

こういった「特殊なケース」にはハンドメイドの隙間ニーズのチャンスを見ます。

左右共に巾着ひもがあっても、片方だけの開け閉め。両端使用はあくまで収納のバランが一番の理由ですので。

昔からある巾着袋を違った切り口から解釈した姿がこういったものです。

収納は天地向きだけではなかった、左右を軸とした入れ方もあるのだということです。

当たり前によく見るデザインも本当はその姿だけではなく進化できる可能性を持っているのかもしれません。

他のデザインでも、こういった見方をしてみると、新しいアイデアや発見が生まれるかもしれません。

結構ぴったりに出来上がりました。余裕あり過ぎるのも野暮ったいので、ケースというのはジャストサイズが◎。

あとがき

共布紐に部分的に使用したピンクのバラ柄の生地。

クラッシックなバラ柄で、この続きの製作でアダプター(コンセント)を入れる袋の裏地にも使います。

では、引き続き、すべての附属品のケースが出来上がる次回をお楽しみにどうぞ(^-^)。

書き手:ピクチャレスク

キーボードバッグに加えて更に追加製作したキャンディ型の内袋、重い楽器を左右どちらからも出し入れ可能で、外から見えない安心感を得た【1273】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびの記事は、前回の【1272】の記事で一度外袋が完成したキーボードバッグに対して、まだ残る不安のような心地を解消していく更なる続きです。

【1272】では、61鍵盤用キーボードケースがデニム生地のパッチワーク素材で出来上がっていました。

ところが、キーボードが入り口から見えてむき出し感があったことの心地悪さを感じ、解決したいと思いました。

そこで、更なる「内袋」でキーボード全体を覆うことを考えたのがこのたびの製作品になります。

左右が巾着のキャンディーみたいな袋、アシンメトリーなアンバランスを均一にでき、持ち運びが安定することと出し入れの方向が自由

ここへ、更なるキーボードを包み込めるような内袋を作ろうということになりました。

この発想は、かつてヘルメットバッグを製作した際に、そのままヘルメットを入れるのではなく、いったん収納袋(ヘルメット購入時にもらえることもある)へ入れ、さらにバッグに入れるという二重のプロテクトが効果的だという経験がヒント。

キーボードバッグの上に置いたキーボード内袋:二重仕立て。実際に61鍵盤のキーボードが入っている状態です。

裏地付きの巾着袋の仕様をそのまま素直にアレンジした両サイド巾着機能の実現です。

巾着紐を裏地の残布の薔薇柄でコントラストを効かせながら巾着紐に作りました。

内袋の素材は、麻/ポリの土のような色で、共布の裏地付きで製作。

温かみはあるカラーですが、やはりそれだけではカジュアル過ぎて粗いイメージ、コントラスト効果を出しながら巾着ひもを柄にしたのです。

結果はかわいいキャンディーみたいで、見た目も良くなりました。

元のバッグ自体はゆとりがあり過ぎましたので、内袋の左右の巾着部分の出っ張りによって場所をとることで、隙間を解消するところへ踏み出すことができたのだと思います。

内袋に入れる時は両サイドの巾着紐が解かれ、スライドさせて入れられます。
内袋のもう1つの効果:キーボードのむき出し感の解消です。内袋に包まれ持ち運び時も収納時も安心できます。

このびの巾着両サイド型は、様々な製作品に引用できそうです、是非イメージしてみてくださいませ。

あとがき

不思議なもので、今まで何点もの巾着袋を作ってきたにもかかわらず、このキャンディ型の考案はこのたびが初めてです。

やはり、どうしてもそうしたいという究極の場面にならないとこういった新しいデザインやひらめきがなかなか生まれないのかもしれません。

安定的に、今までのよくあるデザインを作っているだけでは到底気づかなかったことでした。

たまたまキーボードをケースに入れたいという1つの「願望」が出てきたことで、その実現に向かう中で今までなかったデザインや機能が生まれたのです。

ということはです!。

「夢や願い」というものを持つことが最初のアクションであり、すべてそこからゴールにつながっていくということ。

そして、夢や願望を「聞き入れる」ことということこそが便利で価値ある物が生まれるきっかけになるのだと言えます(^-^)。

書き手:ピクチャレスク

61鍵盤キーボードバッグの仮の完成、寸法不足を心配し過ぎて少しゆとりがあり過ぎた出来上がり、次なる案の「内袋」を考案した【1272】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、表地をデニムのパッチワークで作ったキーボードケースが完成しました。

しかし、寸法不足を心配するあまり、ゆとりが出来てしまったのでした。

さらに、入り口からキーボードの一部が見えるという出来上がりに何か不足の部分を感じています。

ということで、いったん完成をご紹介しながら、まだここには続きがあり、更にキーボードを内袋に入れるという案を考えたところまでをお話してまいりたいと思います。

横幅がゆとりがあり過ぎた完成のデニム製のキーボードバッグ、開け閉めしながら、更なる「内袋」の必要性を感じた

61鍵盤用キーボードケース:<サイズ>縦30cmx横113/128cmxマチ15cm。

途中で計りながらやっても、10cm程サイドが余分でした。

その後のアレンジで、更に内袋を作りサイドの空いた場所にアダプターコードを入れて使いたいと考案したところです。

表地-セルヴィッチデニム11oz、綿/100%、日本製。裏地-生地名不明(多分ボイル)、綿/100%、原産国不明。
プラスチックバックル50mm(茶):カラー展開がそれほど豊富でない中からの茶色の選択でした。

表地のカーキブラウンのテイストを大切にしたいので、茶色にしたことが結果は正解だと思っています。

実際にキーボード61鍵盤を投入。実際は、分厚いこちら向きを奥に入れると良いかもしれません。

これを見たところ、「まだまだ楽器がむき出し」だと感じました。

そこで、今後の予定として、更にアレンジしていく計画を立て、更なる内袋を別で作ります。

そして、キーボードを全面的に覆い、その内袋をこの中に入れるという収納方法です。

楽譜立ても貴重なパーツ。割れないように大切にしたいので、こちらも内袋を作ることに決めました。

あとがき

実際に出来上がると、「完成」という固定観念にとらわれてしまいがち。

しかし、続きがあるかもしれないということです。

その時に実際に手にしてみた時の感じたストレートな気持ちというのが、「むき出しの危うさ」でした。

入り口が完全にふさがれたものではないことがどうしても気になったのでした。

製造のみにとどまることなく、使い方も十分に考慮することこそ大切なこと。

こうして、自前のケースをたまたま作ったことで感じたこと、自分の物を作るということも時々必要なのだと思いました。

製造者は、その後のユーザーの使い勝手も考えて作るべき任務があると考えます(^-^)。

書き手:ピクチャレスク