ファスナー付きの頭の部分と本体を合体させる時のステッチがうまくいかないハンドメイドリュック【22】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ最近は、リュックも作り始めています。

【17】の製作では、華やかなマルチカラーの薔薇柄を素材に使用しました。

このたびは、その逆で渋めのブロンズ茶と黒のコンビの素材でお作りしました。

高級なイタリア製生地です。

渋めの色でもラメ入りの華やかさがイタリア製らしい

黒と茶というと、フェンディ様を思い浮かべます。

こんな風に思い浮かべることこそが、ブランディングカラーになっていることだと言えますね。

FENDI様のズッカ柄やぺカン柄は決まって、黒x茶のツートンカラーでとても渋いものです。

黒と茶という重く暗い色同士をコンビで使うということはある意味「強さ」を表しているという見方もできます。

このラメと豪華なバラ柄のジャガードの影響で、ダークカラーが華やかになっているこというこのセンス♪。

<表地:黒xブロンズ茶>:ジャカードプリント、ビスコース/70%、ナイロン/20%、ポリエステル/10%、イタリア製。

商品の詳細

<サイズ>:縦23cmx横27cmxマチ6cm。・・・取っ手の幅は2cm。ショルダーの幅は1.3cmくらい。
<裏地:黒>スポーツメッシュ、。ナイロン94%、ポリウレタン/6%、日本製。・・・とってもユニークな生地です。穴が開いている構造で、さらりとしています。

このデザインを今後も継続していくのかどうかについて

コンパクトなサイズで背負い心地はグッドです。

このサイズ感とか、縦横の比率などもグッドで今後に活かしていければと思います。

ただ、問題はデザイン。

このデザインは、頭の部分であるファスナーが付いた半月型と本体であるマチ付きの容器を合体させる作りで、その合体部分が難関です。

ファスナーにも当たってしまいますし、ブラインドされた見にくい部分を重ねることで、なかなかぴったり正しい位置に合うかというとそうはいきません。

しばらくこのデザインでもう少し製作していくかもしれませんが、このデザインの継続がすでに永久ではないことをここで感じています。

この微妙な気持ちがとても大切。

やはり作りにくいものは良いお品にはならないと思います。

あとがき

今回のようなこの茶x黒のミニリュックのコーデを考えてみました。

この場合、地味な色合いですが、柄がゴージャスで、十分にアクセントになっているリュックだと思います。

黒1色コーデにもこのリュックが映えますし、茶色の無地のワンピースなどにも合ってくるかと思います。

ワンピースにリュックを合わせてしまえるのもこのエレガント柄ならではです(^-^)。

picturesque

手で取っ手を持つスタイルの不自由さを解放したショルダー仕様のバニティーバッグをハンドメイドで実現【21】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ最近、いろいろな美しい生地を使用しながらハンドメイドバッグを作っています。

どれもそれぞれ違うデザイン。

今は、とりあえず作ってみるような段階でありますが、生地は立派な素敵な生地を使ってしまっています(^_^;)。

今回、イタリア製のジャガードの生地を使いバニティー型のショルダーバッグを完成しました。

イタリア製の生地は華やかさが特徴。

柄をはっきりと表現してあり、無彩色であってもなかなかの存在感です。

この度の色は白x黒のモノトーンでの製作になります。

今回使用の表地と裏地の素材について

生地に色の展開は有りませんでした。

この黒白1点だけがこの生地のカラー展開です。

たった2色しか使われていない点がシックで、真っ黒コーデに合いそうです。

表地(クリーム):シルクコットンジャカード、綿/67%、絹/33%、イタリア製。

黒の柄の部分に絹が使われ、背景のオフは綿。

混率の表記の仕方が、綿/67%、絹/33%という表現ですが、実際の構造は、綿/100%のクリームベージュ部分と、絹/100%の黒い柄の部分の占める割合を表示していると思います。

綿/100%と絹/100%(綿が生地に占める割合/67%、絹が生地に占める割合/33%)といった表記が本当の構造を表している言い方なのかな。。。なんて考えました。

今回の生地は、厚みがありまして、結果的には、このデザインを縫うにはかなり困難を極めました。

裏地(オフベージュ):パワーネット、キュプラ/60%、ポリエステル/40%、日本製

表地のクリームほぼ一致のカラーですので、全体に余計な色が登場せずにさっぱりとした印象になります。

この裏地の素材、よくカットソーやインナーに作られるようなパワーネットと呼ばれる素材です。

表面がつるりとしているのは、混率の多くを占めるキュプラ/60%の影響があるかと思います。

そして、ボーダー上に溝が掘れているところも、凹凸があり立体的なので、高級感があり、楽しい素材です。

製作過程の中の隠しポケットのpicturesque流をご紹介

今回、よく使っているポケットの作りの、隠しポケットの過程を少しご紹介しますね。

こんな風に中表にした2枚(裏地の本体とラッピング布)を反対側からハード薄芯を当ててボックス型にステッチした後、中心をハサミでカット、端っこは、Yの字でカットします。

ここでは、写せませんでしたが、裏側にハード薄芯を当てて、そこに、ボックス型の線をシャープペンで引くことをまずは最初に行います。

そして、ここで見えている、裏側に薄芯を貼った同じ裏地でできた玉縁(ラッピング)を作るためのラッピング布パーツを中表に当てて、待ち針で固定してからボックスに引いた線の上をミシンでステッチしていくのです。

この作りは、スーツのポケットなどの作りと同じ部分です。

そして、内側にこのラッピング布をくるむようにひっくり返し、切った切り口を隠します。

アイロンできっちりと重なるように固定して、待ち針してから、私の場合は、ここで、ステッチをしておきます。

このステッチは固定の意味が大きいです。

裏側の状態はこのようになっています。はさみで切った切り口がうまくラッピングして中に隠しこまれましたね。

そして、余計な生地をカットして整えます。

この後、ここへ、ファスナーを当てて縫い付けるます。

ここまででポストみたいな口が出来上がりました。あとは、ここへポケットの袋布と合体したファスナーを取り付けるということです。

またこの続きのファスナー取り付けから、隠しポケット完成までは、別の記事の時にご紹介しますね。

慣れましたが、手間がかかる作業です。

それにしても、Yの字にカットして向こう布をとりつけて、反対側からくるむラッピング方法のこの手法、最初に考えた人すごいです。

よく、こんな物理的なことを考えられたと思いますし、現在でもずっと受け継がれている手法ですので、発明のようなレベルだと思います。

完成写真

<サイズ>:縦17cmx横27cmxマチ12cm。・・・長財布がメインスペースにどっしりと余裕で入れることができることをサイズの目安と致しました。

ポケットをいかに狭い面積に充実させていくかの工夫といたしまして、1か所に二重ポケットにするということをやってみました。

中側の二重ポケットの作り:マジックテープタブのスマホが入るサイズのポケットの奥に、さらに、ファスナーでセキュリティーを高めたミニ隠しポケットを設置

ポケットの中にポケットがあるという構造です。

奥のポケットには、キーなどの大切なものを安心して収納できます。

このポケットがあると、旅行や遠出のお出かけもこのバッグが活躍してくれそうです。

バニティーは手を放すと蓋がぱっかりと開き過ぎることが多いので、そのはずみで中身の細かいものが飛び出しがちです。

そんな心配やリスクをこの二重ポケットが解消してくれるかなという思いを込めました。

あとがき

少し大きいサイズであることが実際に持った写真からうかがえました。

ラインがやや四角寄りのカーブで、このデザインは、後にもっと丸いカーブで、円の一部を使ったものに変えていくことになります。

picturesque

ハンドメイド巾着バッグの紐ストッパーと内側の覆い蓋を改良したその違いを見る回【20】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、まだ改良の途中ではございますが、ハンドメイド巾着ショルダーバッグの2つの機能の改良をしながら製作致しました。

前回の製作というのは、【15】の記事で投稿致しました。後ほどその時の製作品との比較の写真を下の方でご覧になることができます。

今回も完璧ではなく課題は残りましたが、今後のお品のアップグレードになるよう貴重な学びをまた得られました。

さて、今回の材料についてなのですが、メイン生地はすごく美しいものになります。

生地屋さんで購入の際に、反の最後の巻き棒が見えてきましたので、こういった美しい生地は、嫁ぎ先が多いようです(^_^;)。

私がよく調達している生地は、いかにもバッグにするような生地というよりも、洋服の中でも、エレガントなブラウスやジャケット、ワンピースなどになるような生地が多いです。

洋服に使われることが多いことで、用尺がかかるため、1反がなくなっていくスピードが速いようです(^_^;)。

この服地こそが特徴あるバッグになると思っていますので、作りにくいとろみや柔らかすぎる生地も時には出てきてしまいます。

バッグに使った表地と裏地のそれぞれの特徴

表地はマルチカラーの柄です。

涼し気で夏のイメージのエキゾチックな柄です。マルチカラーが非常に綺麗で、色が混ざりあった部分の多い、全体でピンクやグリーンのイメージが主です。

見方によってはハワイアン柄のようでもありますが、そこまでも寄っておらず、あくまで「ハワイアン柄風」の領域のような柄です。

表地:ガーゼプリント、ポリエステル/100%、日本製。

そして、裏地は、こちら。

裏地:ジャガードクロス、ポリエステル/100%、日本製。

ベリー色が華やかで綺麗なややシャープな柄のジャガードです。

この柄の形が、表地のボタニカルな柄の葉っぱのシャープさなどと合うのでは?とういう私の見立てです。

表地と裏地が極端に対照的な色の強さであるものも時には良いものです。

対称的な色でありながらも、柄のマルチカラーの中の1色にベリー色も入っています。

前回製作と比較してみた

では、今回のバッグを10枚の写真でご覧くださいませ。

<サイズ>:縦23cmx横15/30cmxマチ7cm

まず。改良点の1点目は、紐に、ダブルレンズ型のストッパーを表地で共布で作って取り付けたことです。

これによって、前は、リボン結びをしないといけなかったのが、すーっと、手間なくバッグの口が閉じられます。

いかにも伝統的な巾着バッグの様相になったかもしれません。

①ひもの収納の仕方-左:リボン結びをする 右:ダブルストッパーで留める

ゆったりとしたシーンではリボン結びも可愛くて良いかと思うのですが、旅行などの慌ただしさが入るシーンでは、やはり、ダブルストッパーが機能としてありがたいものであると感じるケースが多いことでしょう。

そして、ダブルストッパー作りが、私の初挑戦の製作でした。サイズがうまく合いホッ(;'∀')。

過去には、ホールが小さすぎて紐が入らなかった失敗を経ていますので、このたびがダブルストッパーは二度目です。

このダブルストッパーを共布で作るという試みは、一流ブランドバッグからの研究で参考にしています。PRADAビンテージ巾着バッグです。

共布ダブルストッパー付きのプラダのビンテージ巾着バッグ・・・PRADA様ごめんなさい<m(__)m>。もともと巾着ポーチだったのですが、自分でショルダー紐(茶とゴールドコンビ)を追加したリフォームをしています。

これをヒントに、私のデザインでダブルストッパーを作りました。

中にしっかりハードめの芯地を入れているところもしっかりした金具のパーツに匹敵するような大切なパーツとなるようにしっかり作られているところにも一流ブランド様から非常に感銘を受けました。

もともとブランドバッグが好きで、そういった一流ブランドバッグのものから作りを学ぶことは多いです。

今現在のブランドのネームバリューを支えに生み出されるデザインにはあまり感銘を受ける部分は正直見当たりません。

そもそも、見ていないというのもありますが、昔のビンテージのお品にはそういった手の込んだ作りなどの非常に優れた部分が見られます。

ダブルストッパーの他の点の違いは、巾着紐に前回は接着芯を貼っていなかったけれど、今回は貼ったことです。

貼った方が断然共布ひもが元気ですね。

では、もう1点の改良点を。

もう1点は、セキュリティー対策用の中蓋ルーフです。

②中蓋ルーフのデザインの改良-左:両開き 右:片開き

こちらは、改良というか、別の形も作ってみるというような試みでしたので、今回が前回より良いとは必ずしも言えません。

前回もかなりしっかり覆われていて良い物にはなっているので、今後またこの2点を参考に考えていきたいと思います。

そして、3点目は、ショルダー太さを華奢にしたという点です。

フェミニンな雰囲気を出すには、太いショルダーよりも、細い方が良いですね。

③ショルダーの紐の太さ-左:25mm程度 右:13mm程度

フェミニンなのは、右側の今回なのですが、安定感は左の25mmも決して悪いわけではないです。

あとがき

前回より形がやや三角がかっていますが、前回の中蓋が硬くて厚みのある素材なために入り口が閉まりにくくて、スクエア調な形として映ったのでした。

一方、今回の形は、中蓋がやわらかいことと、ダブルストッパーの力も加わり口がよく閉まるのです。

そうするとおのずと、バッグの形も三角のような形に近く口がギュッと絞られるので全体の形の変化というところも、間接的な影響での変化ということになるのかもしれません。

全くの別物といったくらいの変わり方ですよね。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

絵画のようなマルチカラーのボタニカル柄生地のショルダーバッグのアシンメトリーなファスナー位置【19】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびの製作品は、初めてのデザインです。

丸いカーブを取り入れたドームのような形のマチ付きのショルダーバッグをボストンバッグのような作りでトライしてみました。

ここ最近ややプチ流行なのか、ファスナー位置が片方に寄った位置のデザインになります。

裁断風景でパーツをご紹介

ボタニカルな大柄の暖色系マルチカラーが美しく楽しい雰囲気です。

柄の縁取りのブラウンカラーは、まるで、絵画の巨匠、ルオーの作品のよう。こんなところに惹かれてこの生地を調達。

使用生地(表地・裏地共通):シャンタン、ポリエステル/100%、日本製。

この柄は、もともと2色展開となっていました。この柄だけ見ると、これでもかなり暖色系要素が高いですが、もう1種のカラーは、もっとオレンジがかっていたと記憶しています。

こちらの方が全体の色のバランスが良いと感じました。

カラーの展開のある素材は、私の方針として、生地選びの段階で1点に選びきってしまうことです。

よほどでなければ、色違いで同じ種類の生地で製作することがありません。

それは、出来上がった時にカラーの違いでの優劣ができやすく、最初から渾身の1素材のみに絞るということが渾身の1点物になりやすいと考えるからです。

色を細かく見てみますと、黄色とオレンジのペア、ブルーとカーキグリーンのペアに色の寒暖が分かれて、全体では、暖色系に映りますが、クールな寒色系な部分もあるので、色のバランスが良く、さっぱりしているという見方です。

シャンタンというこの生地は、節がところどころに入っていて、つるりとしていて、高級感がある伝統ある織り方です。

一見、薄手のように見えますが、実際ミシンを通してみてると目の詰まったしっかりした織り目であることが驚きでした。

おおまかな、製作過程

1枚1枚布に薄芯を貼った後、メインの面である、表面、裏面、口布、側面/底面に更なる補強芯であるハード薄芯を貼ります。

そうして、その面1つ1つを芯地のサンドイッチ仕様によって1パーツの板状にし、そのパーツを組み立てるかのように地縫いして、立体的なバッグの形にするという方法です。

もはや、バッグの袋縫いの作り方を破り、独学手法まっしぐらです。

別々に表地と裏地を縫って袋にしてからくっつけるやり方はこのタイプのデザインには向かないというのが私の考えです。

完成品を見て今後の課題を得ました

では、完成の10枚の写真をどうぞ。

<サイズ>縦20cmx横22/26cmxマチ8cm。
幅2cmの取っ手付き。ショルダーは、幅1.5cmx長さ81/129cm

ショルダーが共布というのは、一体感が生まれます。

異素材で変化を付けていくのか、なじむ一体化で共布なのか。考え方は分かれるところです。

こんな小さめバッグでも、底板はきちんと入れさせていただいております。

ベルポーレンという名前の底板です。

また、ファスナー開閉が、前寄りの位置に設置したのが、リュックの開け閉めのしやすさから、持ってきた機能です。

もしかして、次回このファスナーを真ん中留まりのダブルファスナーを利用し、底の近くまで開くものに改良するかもしれません。

その方が、中身が見やすいですし、今回のファスナー付けで1つ問題が。。。

このアシンメトリーなファスナー取り付けは縁があいまいで綺麗ではありませんでした。

完璧に縫い代が隠れないやり方は今後は見直しということになります。

あとがき

今回のミニボストンショルダーバッグの製作過程の様子、YOUTUBE動画におさめました。

どうぞ、ご視聴くださいませ。

このショルダーバッグの使用シーンを旅行用にとイメージしてみました。

picturesque

手間をとことんかけることの美しさ、パッチワークのステッチの糸をそれぞれの色に馴染ませたバッグ作品集【18】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

パッチワークは時々ハンドメイドバッグ製作に取り入れています。

いろんな幅にしてみたり、デザインも工夫次第でバラエティー豊かに展開することも可能です。

何と言っても、オリジナルの生地を作っているかのようで、まだバッグも出来上がっていないのに、パッチワークシートが完成した時の満足感は大きなものです。

それをさらにバッグにしていくというなんという手間のかけ方。

私のスタイルとしましては、ファストバッグとは対極にあるバッグというコンセプトです。

手間をじっくりかけて、数少ないけれど特徴ある1点を完成していくというものになります。

今回は、3種類のパッチワークを同時に完成しました。

どれも同じデザインのショルダーバッグになっています。

同じデザインなので、柄違いみたいな感じで楽しんでご覧いただけたらと思います(^-^)。

アムンゼンというブツブツ感が特徴の素材の美しさについて

今回の使用の生地の素材は、肉厚な生地となっています。

アムンゼンという名前の生地で、オフ、モカ、黒(正式にはチャコールグレー/濃グレー色)です。

使用生地:アムンゼン(3カラー共通)、ポリエステル/100%、日本製。

生地の表面の感じ分かりますかね?

ぶつぶつが存在しているのが特徴の生地です。

せっかく美しい生地なので、まめに、そのステッチ糸をそれぞれの糸に馴染ませてチョイスしていったことでより美しく仕上がります。

本来、このアムンゼンは、厚みはそれほどないものが多みたいなのですが、今回の肉厚であるアムンゼンはレアであると思います。

この美しいぶつぶつの凹凸感ある柄の織具合を活かして、無彩色だけれども素敵なマルチカラーの柄を作っていくとお洒落なバッグになるかなということにワクワクしたものです。

パッチワークシートの製作やバッグの機能

今回の3種は、ストライプ、ボーダー、ブロックの3種の柄です。

手順をご説明しますと、まず短冊状にカットし、芯地を貼った生地パーツをミシンで地縫いしてつなぎます。

そして、裏をアイロンで割り、表に出たハギ目の線の両サイド1mm程度を再びミシンステッチで縫って、綺麗に固定します。

これでかなり丈夫でありながら、整った美しい柄が出ます。

手間のかかったお品だと言えるのは、このベ―スの作業をして柄のシートを作成した後に、通常の裁断と縫いの段階に行くので、前段階の作業の手間が非常にかかっているということになります。

3種の、ストライプ、ボーダー、ブロックのパッチワークに分かれます。

完成品x3点:左からストライプ、ボーダー、ブロック柄です。ストライプやボーダーで出来上がり幅が4.5cm程度です。細かすぎると縫い代同士がぶつかってすっきりしなくなるので、適度に幅は合った方がベスト。一番右のブロックはもっと綿密に計算して、どれも同じサイズのブロックが出るようにも可能ですね。

どんな柄がお好みでしょうか。

縦長寄りな形なので、ややメンズっぽさもあります。

これらのバッグは、目的がレジャーとか旅行などの遠出をイメージしています。

機能として、中側にポケットとは別にボトルホルダーを設置していまして、ペットボトルを入れていただける割と立体的なホルダーを付けています。

左上から時計回りに、ボトルホルダー、フラップポケット、フラップポケットのマジックテープ、更に内側の小さなフラップポケットと二重構造のポケットなのでした。

結構立派な内部構造機能です。

ポケットの方もマジックテープ開閉のフラップポケットで、スマホがらくらく入り、容量の大きさを十分にキープしたポケットにお作りしました。

やはり、ポケットは隠し部屋ですので、バッグの中身の中でも得に大切にキープしたいものを入れたいでしょう。

その辺りが、通帳だったり、カードだったり、スマホだったりと人それぞれの考え方と嗜好に対応できるよう、ボリューム感のあるポケットにしています。

小さいとどうしようもありませんので、ここは大は小を兼ねるというような考え方です。

このバッグのサイズ感

サイズ:縦31cmx横30cmxマチ無し。

さて、このバッグのサイズ感についてです。

実寸としましては、一番左がやや他よりも小さめです。

一番左が、縦31cmx横30cm、その他は、縦35cmx横30cmです。

バッグで1辺の長さが30cm以上は結構な容量だと思いますので、このバッグも、中にスマホや長財布だけにとどまらず、もう少しいろいろ入れていただけるかと思います。

動画を貼り付けますので、私が動画の中で、実際にショルダーを肩から掛けるシーンがあるのをご覧になって、サイズ感を見ていただけます。意外と大きいことが分かります。

また、動画の中で、1点1点のバッグについて説明やお伝えしたいことをお話しております。

このバッグは、1泊程度の簡単な旅行などにも対応できるのではないかなと思っています。

あとがき

もしかして、中身をコンパクトにおさえれば、1泊程度の旅行も不可能ではないかと思います。

もとのふんわりした肉厚感の素材をチョイスしたことで、こうした用途の広がりも想像できました。

アムンゼンという生地の素敵さがお伝えできればと思いました。

パッチワークはとても自由で無限だと思います。

ストライプやブロックにとどまらずにこのつなげる手法をもっと活かせるかもしれません。

無地の何でもないような生地でもつなぎ合わせてパッチワークによって新たなテイストに生まれ変わることも製作する本人が楽しむ空間と時間です(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

こんな素敵な生地なのにリュックに製作したら素敵にならなかったのはなぜか【17】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今年2019年に新型のミニリュックを作って行こうと決断致しました。

リュック自体は、もともとカジュアルなテイストを持っているかと思います。

そこを、あえて、エレガントな柄で製作するところのギャップがで新しくて面白いものだということを伝えてみようと思って今回の製作をしました。

バッグには普通は使われない服地の利用で意外性を高める

今回の生地は、ポリエステル/100%の、名前がスエードプリントいうものです。

表面がスエードのよう(あくまで、スエード風の域で実際は布地です)ということで、スエードという言葉が使われているようです。

<使用生地>スエードプリント、ポリエステル/100%、日本製。

スエードという言い方はあくまでスエードのようだの「ようだ」を省略してあるだけで、実際は混率がポリエステル/100%のスエードライクとでも言うようなものです。

このさらさらとした、毛羽立ったような表面の手触りから、ピーチと呼ばれる桃の皮にそっくりな表面の風合いの生地の織り方にも似ています。

特徴は、さらさらとした表面ととろりとした風合いであること。

結果的に、このとろりとした具合が、実は、リリュックの出来栄えに影響した結果となったようです。(やや悪い意味で。。)

ミニリュックの大まかな製作過程

とても大まかですが、今回のミニリュックの製作を簡単にお伝えしますね。

ざっくりとは、リュック本体は、頭とボディーから成り立つ合体型にしました、

ミニリュックの主なパーツ:右上が頭の部分、左下が、ボディーの部分・・・頭とボディーを分けたデザインを考え付きました。

使い機能の良い開け閉めしやすいファスナーの入り口にしたくて、入り口がぱかっと開くイメージです。

そして、ボトムは、マチを6cm付けて、頭パーツと合体させて縫いあげるという構造です。

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ミニリュックの完成:正面とバックスタイル

出来上がりの自主チェックと腑に落ちない心持ちが残った製作だった

柄自体が大きめの柄なので、合体部分で柄が途切れます。そうすると、柄の迫力がやや落ちますね。

ということで、このリュックの場合、柄は、細かい柄の繰り返しのものがむしろよさそうです。

もしくは、柄を合わせて裁断し、途切れ目を極力なくすということをします。

この薔薇のような大花であれば、つなぎ目のない大きいのバッグの形に最も適しているのかもしれませんね。柄が自然に広がります。

そもそもの生地の選択とデザインに合っているのかということをまずは考えるべきであるということを学びました。

やはり最高のお品を作るんだと思う時に、それができるためには、生地の風合いやクセ、特徴とデザインが一番の相性である組み合わせを考えていくことが大切だと思ったのです。

とろりとした生地なので、生地の張りがもともと弱く、芯地を貼ってはいますが、それでも、出来上がりが、なにかしんなりしてしまったのです。

リュックらしい強固さもこういったデザインのリュックの場合はあった方がよいです。

この生地は、実は色違いで、白地に濃ピンクや黄緑のこちらも鮮やかなカラーのものを調達しています。

同じ生地の色違い:白地に濃ピンクx黄緑の同じ薔薇柄プリント

色違いバージョンではデザインを工夫するなどして今回の経験を活かしたいと思います。

あとがき

今回のこちらのミニリュックが作り映えしなかった件は、記録としてYOUTUBE動画にもアップしました。

上手くいかなかったものでも、今後の糧としたいため、むしろ貴重かと。

よろしければ、ご視聴くださいね(^-^)。

picturesque

自分が腑に落ちないハンドメイドバッグこそ失敗作認定のバロメーター、気持ちの正直な部分で感じた第一印象が正解であることが多い【16】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、考え方によっては貴重な経験を致しました。

製作のハンドメイドバッグのバニティーデザインが大きく失敗しました。

「失敗作」というのも人それぞれのジャッジのポイントがあるかと思いますが、私の場合、一番に「腑に落ちなかった」という心持ちがその指標となります。

何か気分が良くない、晴れないような気持ちです。

おそらく販売することを考えているので、「これではそのレベルに及ばない」と考えたことでそういった気持ちになるのだと思います。

その出来の良し悪しは、意外にも自分の心持ちが一番であるということです。

本来、こんな風に写真などをご披露するようなものではないのかもしれませんが、ある意味貴重だと思います。

隠しておくような失敗作をあえて、アウトプットすることで、何倍ものその先の飛躍に長い目で見てつながれば。。。と、失敗作を作った経験を大切にしています。

では、出来上がりと、なぜ失敗なのか、どこが失敗なのかをお伝えしていきます。

①裏地の選定がまずかった

今回作ったバッグは、バニティーショルダーというもので、以前にも同じ型紙でお作りしたことはあります。が、以前も実は失敗していたのですね。

それだけこのバニティー型は出来栄えを成功させるのが難しい形なのかもしれませんし、私が上手く作るコツや技術をまだつかめていないということでしょう。

出来上がりが良くなかったのはデザインの原因もある云々の前に、失敗の原因がそもそも素材の組み合わせにあったと思っています。

まずは、失敗して出来上がったバニティーショルダーを見ていただきます。

ショルダーは、取り付ける前に失敗作だと決めましたので、ショルダーが付いていない状態です。

ショルダーを作る手前での断念:バニティーショルダーバッグ

一見、問題ないようにも見えるかもしれません。

しかし、生地不足により、裏地に使う濃紺のジャガード生地を表地にもやむなく使うことで、このように紺の無地が表に出ていることが、コントラストを生みながらも主張が強くなっています。

紺色が暗く強過ぎていて、柄部分の高級イタリア製生地が引き立っていません。

しかも、この裏地である紺のジャガードが、裏地としては肉厚過ぎていて、重なるととても針が通らないくらいの硬い部分になってしまう事態も起こりました。

断念をせざるを得なかった直接の原因はこの無地の厚みが原因です↓。

非常に厚みがあり、ミルフィーユのようです。この重なりは全く縫えませんでした。

重なる部分がもともと肉厚な裏地であることも相まって、硬く分厚くなりすぎた状態。
16番の針でさえ通りませんでした。

これも、ミシンによってはうまく貫通できるのかもしれません。私が使っている職業用ミシンでは限界でしたし、たとえ針が通るにしても、ここまで分厚い状態はすっきりとしたものではありません。

ということで、裏地の選定がまずく、もっと薄手のものを選択せなばならなかったことと、同時に、そもそも裏地を表に使わなければならない事態になった表地不足は、生地調達ミスです。

よって、表面に関しては、すべてを表地で行うということで生地をもっとたくさん調達するか、裏地は今回のものは、素材・色共に、選ぶべきではなかったかという「タラレバ」になりました。

恋愛などでタラレバがあまり良く言われませんが、こうした質の向上のタラレバは初期段階の失敗ではとりあえずアウトプットする必要はあるでしょう。

②ポケットタブのカーブが綺麗でない

ポケットタブのカーブの部分がうまくカーブが描けず、変形した形になったところが、少々目立ちました。

ポケットフラップの右角が綺麗なカーブを描いていません。
イメージは、緩やかな丸みのある感じの良いカーブのはずでした。

これは、もともと生地が柔らかすぎて、薄芯は貼っているのだけれども、生地がふわふわしてしっかり固定されないのでこうなったとこともあります。

いわゆる、やりにくい事態です。

そもそもカーブの部分は、コンパスで作図した正確なカーブであること、そしてカーブを描きやすく縫うためには、ハード薄芯などの硬めの素材を加えて貼ると針がスムーズにカーブを描く動きがし易いかと。

生地によっては、必要な対策かもしれません。

縫い代の印付けも正確でなければ、せっかく元の型紙が美しいカーブでも意味がないです。

よって、カーブの縫い代は徹底して印を打つ工夫が必須ですね。

③組み立て時のサイズの不一致によるタック

今回2か所がパーツ同士の組み立て時にサイズに不一致が起きました。まず、1か所目は蓋と口布の合体時にサイズがうまく合っていなくて、しわが寄りました。

バニティーバッグのてっぺんのしわ:この中で、真ん中あたりが、口布の方が長くしわが寄っています。
バッグが可哀そう、生地が可哀そうって思います(*_*)。

そして、もう1か所は、もっと致命的で、バックのつなぎ目の部分の側面と底部分のパーツの合体時に、側面の方がサイズが大きくて、かなり目立つタックが寄りました。

ここまでのしわの寄り具合から、側面ラインと底面ラインで相当な寸法の違いがあると推測できます。
適当でもなく一応計って型紙を起こしていますが、縫い代など途中の段階を経ていくうちに、いつしかずれてこんなことに。。。

まず、1個目の蓋と口布の違いが起こった原因は蓋の縫い代が多く取りすぎた部分があって、少しだけ小さく出来上がってしまったので、周りの長さが少し小さくなり、反対に口布が余る形になったと検証しています。

蓋に、ハード厚芯を入れるので、縫い代を折り曲げる時に、印が見にくいのですが、この対策としては、今後、印をもっとしっかりと打つ必要があります。

また、ハード厚芯は必要な部分以外はカット。一周り/二周りりも小さいサイズでないと綺麗に出来上がらなのです。

縫い代までハード厚芯を貼るべきではないというのが正解だったのでう。今回貼っちゃいました(^_^;)。

特に印は、カーブの部分が大切なので、今後は点でなく、線で印を打つことも対策の1つになりそう。

そうすれば、折り曲げも正確にできるはずです。

最後の致命的ともいえるタックの寄りですが、この原因は、側面の重なり部分がよく見ると縦に線が走らず、斜めになっていたことです。

縫い代が一定でなく、下の方で広がって斜めになったから、1周の長さが大きくなってしまい、底の面の1周より余ったと検証しました。

こういった直線1本にしてもまっすぐに走らせる必要があると改めて痛感。

今後は、まっすぐの縫い代になるように、印をしっかりつけて、もちろん表からは印は見えないようにせねばなりませんが、印に忠実に、しっかりとした測定をしながらの作業を決意。

以上が、失敗箇所の原因と今後の対策のアウトプットでした。いわゆる失敗作レポートとなりました。

あとがき

表地は、幾何花柄のようなクールさもある素敵な柄であったのに、失敗してしまってとても心もとないです((+_+))。

でも、今後の対策をしましたので、この機会に少しずつ、技術がレベルアップすると良いです。

なんと、失敗作をYOUTUBE動画にも納めてしまいました(^_^;)、どうぞ、お時間ございましたらば。。

今回のバッグは失敗なので、当然販売するに値するようなものではありません。

この生地ももう在庫がないようなので、幻の製作となりました。

picturesque

ひも通し穴を伝統の12個を8個へ減らしたニュー巾着バッグ【15】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

遡ること、30年程前のこと。

巾着型のバッグがハンドバッグの中で主役といってもいいようなポジションにあったような流行の時があった記憶があります。

雑誌の隅々に及んで、巾着タイプのバッグが並んでいた記憶です。

ただ、そのショルダーはハンドバッグの肩掛けと同じ部類で考えられ、カジュアルにショルダーのような現在のイメージのたすき掛けではなく、ほとんどが、肩にちょこんとかけるような長さだったと思います。

本体のサイズ感も1980年代の巾着バッグは、「縦長」が特徴でした。

私もグッチで1点、ハイブランドではない茶色の革のもので1点お気に入りを持っていました。

記憶をたどると、巾着紐の前面周辺が幾度も開閉をする際に絞るということの繰り返しで擦れて、古びていき、使わなくなっていったという手放し方だったと思います。

基本的な作りとしまして、バッグの入り口の口布部分にアイレットカンというリングの穴を均等に全12セット設置。そこに、ひもが通されます。

そして、キューっとひもをひっぱることで、タックが寄せられ、ストッパーなどで固定されて、台形型のような形のバッグのフォルムができあがります。

この使いながら変形するところが巾着バッグの魅力ですね。

その後の、トートバッグやリュックの新型タイプなどで、1990年代後半-2010年辺りまでは、主役の座からはしばらく遠のいていたかのような巾着バッグ。

今2019年となって、また、この巾着バッグもまた注目されつつあるようです。

流行はらせん状に繰り返される。。。そんなことの1つだと思いますが、かなり広い範囲のゆったりとした流行のように感じます。

古着好きな私は、流行のない間の期間も巾着バッグは中古市場で見つけてはそこそこ追っていました。

やはり、巾着という1つの形は流行関係なしに定番で持っていたいデザインだと思えてしょうがありません(^_^;)。

とても懐かしく巾着袋の1980年代を思い浮かべるのが私の年齢に近いの人々だと想像しますが、その1980年代辺りを体験していない若い方達は現在の巾着バッグに対して、斬新さを感じていらっしゃるかもしれません。

懐かしく注目する人と、新しいデザインだと斬新さを感じる人とで人数が倍増です。

今回の製作は、私が2019年現在に考えてみたデザインです。

かつての12個穴を8個へ減らしたことも大きな特徴になります。形が少しカジュアルで、絞る時の生地への負担などを和らげることに重点を置きました。

その代わり、セキュリティー性が弱まるので別の工夫も必要になりました。

ミニ巾着ショルダーバッグの形に当てはまる良い柄を探した結果のチョイス

巾着型にはどこかフェミニンさを感じています。

そやわらかな雰囲気には、まずは花柄がマッチすると思いまして、少し個性的な花柄生地を選択しました。

デザインと柄の見え方の関係を考えますと、巾着型は紐で引っ張って形がシェイプされ柄が隠れたり凝縮されたりするので、その出来上がりの動きもある程度想像することもお勧めしたいです。

途中につなぎ目のようなレースストライプが入った花柄の生地。プリントは転写というタイプです。独特の雰囲気です。

花柄自体が非常にエキゾチックです。

以前に同生地でバニティー型を作りましたが、あえなく失敗しています(+_+)。

ポケットを外側に付けたことで、柄がさえぎられて、美しくなかったのです。

その失敗作から、もっと広く面積のあるタイプに当てはめた方が良いであろうと今回のチョイスに至ります。

片面ハトメが8個に減ったセキュリティー性の甘さのサポート

では、写真を10枚ご覧ください。

縦23cmx横22/30cmxマチ7cm
表地:トリアセ転写プリント、トリアセテート67%、ポリエステル/33%。日本製。
<裏地:モカ>アムンゼン、ポリエステル/100%、日本製。
一般的なアイレットの穴の数は、表6個、後ろ6個の合計12個が古典的な巾着バッグの仕様です。
私は、今回8個で行いました。
減らした理由は12個では絞り切れずに結局口が中途半端に空いてしまうので、あまりしぼり過ぎないデザインを最初から作ってみたということになります。
口をしぼり過ぎていないためにデザインが少し違って見えます。そこが現代版巾着袋なのかもしれません。


地が白の上に、オレンジxピンクxパープルなどの、マルチカラーの花柄で、異国情緒あふれ非常に美しい柄です。

転写プリントというのは、金属などの板の上に生地を貼り付けて写しとるプリント方法です。

一般的なプリントよりも美しい仕上がりと言われていて、どことなくミステリアスですね。

機能の特徴としましては、セキュリティーを強くする目的の中ぶたをお付けした点です。

巾着型は、重なる部分が多く、口が完全に閉まることは難しいのが物理的事情。

よって、口は半開きでよいから中側にブロック的な機能を作ろうとしたのです。

その機能がかえって邪魔にならぬよう、使わないときは側面に一体化できるようあまぶたの重ね方式を機能として取り付けてみました。

マジックテープも付けています。

作業的には、中ぶたを閉める時に両手を使いがちなので、片手でも可能なように、もう少し形を工夫する余地はありそうです。

あとがき

巾着型は、ひっくり返しの作り方なので、物理的にまあるくふんわり出来上がることができます。

小ぶりであるとショルダーとしては下げやすく、小さめサイズというのが合っていそうです。

お出かけに下げるのが一番イメージが湧きやすいです。

今回初めて、こういった細い共布巾着紐にもトライしました。

巾着紐はアイレットリングの直径を意識し、スムーズに通るのだけれどもスカスカも巾着のしぼりの機能が半減するからとその巾などの工夫があります。

そして、元の細長い生地の内側に接着芯を貼ることでハリコシが出てリボンがびしっとなるなど、今後研究してまいりたいと思います。

とりあえず今回は接着芯は貼らずにやってみましたが、接着芯が無いとリボンに元気がなく、柔ら過ぎる印象です。

その後の長持ちも考えると、こういった細かいパーツの紐の中にも接着芯は常に貼るということを決断した今回の製作でした。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

見よ、これが日本製のフクレジャガードだ!、柄を引き立てるハンドメイドバッグデザインとは【14】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は新型の角々しいボックス型ショルダーが完成しました。

ボックス型は特に凝ったデザインではありませんが、その角をピンタックでつまみ、シャープな雰囲気を出したデザインです。

なぜ、このような凝っているわけではないデザインを採用したのか、このデザイン考案の意味をお伝えできればと思います。

ミニボックス型ショルダーバッグのイメージ

2019年から、新しい形の素材チョイスと共に、デザインも新しく考案しています。

布製なので、材料である生地というのは無限と言っても大げさではないくらいの豊富さです。よって、その分テイストは絞り込むのがよかろうとある特化した生地の種類の分野に絞っています。

それが、「フクレジャガード」生地です。

フクレジャガードの中で更に素敵な素材をチョイスできるといったことでより渾身の生地選定ができるということになります。

今回は、こんな感じの幾何柄をチョイスしました。

この幾何柄は、ピンタックとかボックス型との相性が良いかなと。

幾何柄のフクレジャガードの裁断場面:黒xピンクのツートンカラー

フクレジャガードの生地を中心に集めている中では、圧倒的に花柄系が多いのですが、たまにはこんな遊び心ある幾何柄も美しいと。

綺麗な上にかっこよさも感じました。

出来上がり風景

まず、写真10枚をご覧くださいませ。

表地/裏地共通:フクレジャカード、ポリエステル100%。日本製。・・・日本製のフクレジャガードはこういった控え目なふくらみのタイプが多いです。それも日本製らしさのかな。ダイナミックなのだけど、やや織りが粗いと感じるイタリア製生地のフクレジャガードに対して、日本製は控え目な柄だけれどきめ細やかな構造であると感じます。
<サイズ>縦18cmx横30cmxマチ6cm

それほど大きサイズではありませんので、長財布や携帯電話などの必須アイテムがとりあえずゆったりと入るようなサイズ感です。

四角いイメージからメンズライクな雰囲気も感じられます。

上述の「特に凝ったデザインではありません」ということを今一度振り返ります。

よくあるような平凡なデザインなのです。

この柄が生き生きするには、面を平たくとり、柄が引き立つような引き立て役的な役割をするデザインが良いだろうということです。

クシュクシュとたくさんのタックが寄って柄が隠れてしまうよりも、全面に柄を出すという方の見え方を選択したわけです。

あとがき

親しみやすい形ですね。

長財布がすっぽりと余裕で入れられ、ポケットにはスマホがゆとりを確保して入れられるところが意識した点の1つ。

YOUTUBE動画内では、最後の方で洋服コーデもしています(^-^)。

picturesque

せっかくの美しいエキゾチックなレアな花柄生地を素敵に活かせなかったバニティバッグの問題点を「タラレバ」でとことん綴りました【377】

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2018年にメンズライクな製作で開始し、2019年ではバッグの素材をエレガントな花柄中心に変えています。

多くの方に人気のコットンのプリント物ではなく、お洋服に使われるような花柄ということろが多少の差別化です。

美しく、エレガントな柄や素材を厳選しての新たな再スタートを切っています。

このたびは、生地自体は縫いにくいものでもなかったのですが、非常に出来の悪い結果に感じたバニティバッグを失敗作とは言えあえてご紹介致します。

悪い例になるわけですが、失敗後の行く末を課題を持って前に進むための重要な姿としては記録に残そうと思ったからです。

なぜ失敗なのかということを「タラレバ」ではありますがとことん振り返りながら、今後に活かしてまいります。

失敗作だと思うことの1つに生地があまりにも美しかったということが大きな理由として挙げられます。

素敵な生地をそれに見合うように美しく作れなかったこの悔しく苦い体験を時間をかけながら巻き返していきたいと誓った貴重な失敗作だったのでした。

こんなに美しい生地なのになぜこのように出来上がってしまったのか

こちらが出来上がったバニティバッグです。

実は、失敗と言ってもどこかミスをしたわけではないのです。

それなのに信じられないほどの悪い出来上がりだということに驚いてしまいました。

そもそもこんな茶色いファスナーの選択は間違っていました。もっと俯瞰して全体を見る目を持たねばと。
ブランドネームも、後に友人(アパレル関係)からの指摘で、内側にひっそりと縫い付けるべきだとのこと。
マチがやや浅いです。10cm強くらいがこの写真ですが、15cmくらいの方がボリュームが良いです。
角が四角いフォルムだったのが共通にしているデザインですが、もっと楕円に丸い方がエレガントかな。
ショルダータブのバランスがごついです。もっとスタイリッシュに細いショルダーに変更した方が良さそう。
裏地にもこの生地を使いましたが、別生地の方が変化があり立体感が出ると思われます。
内側にも小さなポケットがあります。これも表地と同じでファスナーの色をライトに変えて馴染ませたいところ。
ネックパーツが左に歪んでいます。真ん中に取り付けるよう徹底、そしてパーツが長くて野暮ったいです。
遠目で見るとパープルがかっています。バッグの横幅の寸法のバランスがやや悪く狭くした方が良いです。

次に、使用生地についてご紹介したいと思います。

この美しい生地のぼやけた世界観は、「転写プリント」というここ最近の技術であり、ぼんやりとした雰囲気が特徴です。

<表地>:トリアセ転写プリント、トリアセテート/67%、ポリエステル/33%。日本製。

<サイズ>本体は、縦18cmx横26cmxマチ12cm。

取っ手は幅2.5cmx長さ26cm、高さ7cm。

ショルダーは、幅2.5cmx長さ80cm/150cmの調節可能。

外前ポケットは、縦11cmx21cmの隠しポケットでファスナーはチョコ茶色のYKK社製。

入口開閉は同じくチョコ茶色のYKK社製のファスナー2個で、真ん中で固定両開き。

中側前には、ポケットがあり、縦8cmx横13cm。

底の部分に「ベルポーレン」という割れない丈夫なプラスチック2mm厚の底板が入れ込んであります。

あとがき

いろいろ「タラレバ」を綴りました。

根本的なことを1つ挙げますと、そもそもこの生地をバニティデザインにしたのがどうだったのか。。ということ。

むしろ巾着袋の方が合うと思いました。

後に、巾着袋を作っていまして、ここでお写真だけご紹介致します↓。

同じ生地で製作の巾着バッグ:おそらくこちらの方が柄が壮大に広がって生地の美しさがうまく活かされました。

巾着のデザインの方が良さそうですね。

生地のデザインへの向き不向きもあるのだと思いますが、とにかく茶色いファスナーが柄の美しさを遮っていました。

この教訓からバニティバッグの正面にはファスナーは付けない仕様に徹底したということがあります。

失敗しなければわからないことがほとんどで、このことも今思えば必要な出来事だったのかもしれません。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク