生地プレート組み立て式で作ったふわ心地ニットリュック【60】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、【58】の記事で前半を製作したパッチワークのミニリュックが完成致しました。

無彩色のマルチカラー3色の黒、グレー、白を組み合わせてパッチワークボーダーシートを作ところまでが前回の記事です。

その後は、表地と裏地をあらかじめ中表にして、ひっくり返したプレートを作り、前面、後面の間にマチ布を挟み、立体的に組み立てていきます。

今回は、そんな流れをざっくりと解説してまいります。

その構造が分かりやすい組み立て式のリュックの作り方

裏地にフラップポケットを取り付けます。
本体と裏地を合体した1枚のプレートをひっくり返し仕様で作ります。
プレートの状態のまま縁を固定ステッチします。・・・このステッチは後に見直していまして、
最後の組み立ての時のステッチのみにするということに変えていますが、今回はかけて行いました。
長い口布/マチ布にファスナーを縫い付けます。
玉縁方式で枠をボックス状に開けたところへファスナーを当てはめて縫い付けます。
ファスナーの両サイドは中へ隠すことはできないです。
しつけ糸で口布/マチ布と本体面を縫い合わせ。・・・これがいわゆる組み立てになります。上述で後になってプレート上でのステッチをやめた理由は、ここでステッチが上手く重ならないので、
ステッチはここでピッタリ重ねた二度が毛をすることの方が綺麗だとの結論に至ったからです。
リュックのショルダーを取り付けます。
それぞれのボーダーのパーツの糸の色をなじませたことと同じ考え方。
本体と口布/マチ布の合体も糸の色をそれぞれ変えて
なじませて綺麗に見えるように手間をかけました。
完成です。
小さくても最低限の容量があるリュックです。
内側に付けたポケットの位置はこんな感じです。
鍵などを入れたいですね。
意外と機能を発揮するのがこの取っ手です。
背負っていない時にはここを持つと便利です。

ニットリュックは、背中で柔らかさを感じますので、織物生地にはない良さも追加されますね。

ニットをリュックにするということが少し邪道のようですが、思い切って作りました。

しかもパッチワークで。。。

確かに綺麗に作りにくいというのが率直な感想です。

あまり急がずに少しずつ丁寧に作っていくことですね。

あとがき

今回、実は、型紙を変更しています。

カーブに円の一部を利用すると、自然なラインであることで縫い易かったり、そのフォルムが美しいです。

とても大きな円の一部を利用するカーブなどの場合は、コンパスの限界を超えるので、文鎮でひもを押さえその先に鉛筆を巻き付けて作図したりもできます。

そう考えるとカーブも無限です。古典的なやり方ですが、適当よりもはるかに美しいです。

今回のニットは背中でふんわり感じるその心地が付加価値にもつながるというポイントがありました。

同じような考え方で、真冬の背中の寒さをリュックでしのぐべく、ボアなどの素材で季節感あるリュックというアイデアもお勧めしたいです。

冬の防寒は、マフラーだけじゃない、リュックでもできるのだと(^-^)。

モノクロだけでも美しいマルチカラーになることの発見【58】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在、長財布と携帯電話+α程度が入るようなコンパクトなミニリュックを製作し始めました。

完成は、少し先の【60】の記事になりますが、当【58】の記事においては、材料である生地がパッチワーク仕様になるための生地チョイスをポイントに、事前準備段階の様子をお伝えしたいと思います。

無彩色なのに素敵なパッチワークになる予感

表地は、透かしのメッシュが大変ユニークで、色使いがオフ、グレー、黒の3色展開です。

パッチワークの柄は、ボーダー柄で行きます。

このシュミレーションよりももっと細かいボーダーにしていくので、同じ色が2度繰り返されます。

左:表地(オフ、グレー、黒):スポーツメッシュ、ポリエステル/94%、ポリウレタン/6%、日本製。
左(黒A):裏地に使用。フクレジャカード、綿/97%、ポリウレタン/3%、日本製。

配置は、上からオフ、グレー、黒とこの上のシュミレーションで置いた通りにしました。

底には汚れやすい薄い色を持ってこないとか、底辺に重い色(暗めの色)を持ってくるとバランスが良いのでは。。。いうような考え方をして、3段階に分かりやすく、ライト、ミドル、ダークというカラーで配置しました。

今回はボーダーで行きますが、ストライプも可能だと思いますし、ブロックのような市松柄も可能だと思います。

こういったパッチワークのバッグは、過去の【4】や【7】【8】でも製作してまいりましたし、今後も得意分野として末永く取り入れていきたいと思っています。

今回の生地はニットであることでなかなか面白いものになるでしょう。

マルチボーダーパッチワークシートの完成と裁断

YOUTUBEが長尺の30分ですので、ここでは大まかにご紹介したいと思います。

まず、こんな風に1cmの縫い代で長方形の1色パーツを他の色と縫い合わせます。

上述の3段階の順番に配置して縫い合わせをしていきます。

裏面にはあらかじめ接着芯が貼ってある状態でその後縫い合わせるという手順です。

そして、更に、つなぎ目の溝の両サイドを表側から、それぞれの生地の色に合った糸のカラーでステッチして固定します。

1)ボーダーシートの出来上がり
2)1)を型紙通りに裁断・・・この時に同じ位置に柄が来るように。
表地パーツの出来上がり

全くぴったりの位置にカラーのハギ目が来なくても、今回のデザインは間にマチ布が入りますので、作りやすいです。

黒白系のモノクロではありますが、定義に沿った3色以上のカラーが同時に使われているということで、立派なマルチカラーなのです。

あとがき

パッチワークを柄のデザインとしてどこまでいろいろ展開できるかを考案していくことがとても楽しいものです。

すべての辺がつながるのは、ボーダー、ストライプ、市松、多角形(難易度あり)が可能だと思います。

とにかくつなげるためには、まっすぐの線が繰り返されている必要があります。

カーブなどが混じるモチーフは無理なのでは。。。と思いきや、それも固定観念に惑わされています。

重ねることで不可能ではないと見込めます。

一部ヒラヒラとさせ、一部は縫い付けてあれば、そこそこ無限にいろんなデザインを実現できそうです(^-^)。

片面ハトメ(アイレット)に通す取っ手の恰好良さと質の隔たり【57】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

【56】の記事から続行のマルチボーダー生地で作るA4横バッグがこのたび完成しました。

今回は、その後半でございまして、ポイントとなるのが、取っ手を通すための片面ハトメ(アイレットカン)の取り付け場面です。

片面ハトメはバッグ製作の最終段階で取り付け、そこへ取っ手を通して完成となります。

いわゆるクライマックスの作業とも言えますね。

この記事は、2019.09.22投稿のコンテンツなのですが、その後に、2022年11月30日にブログの手直し作業の中で、大きく付け加えました事項があります。

そこが一番2022年現在では重要なポイントですので、前もってお伝えしておきたいと思います。

片面ハトメ/アイレットカンに必要な道具とパーツの正しいセットの仕方

まず、下準備として、チャコペンで穴を開ける位置をしっかりと印します。

ここで前もってお話しておきたいのは、穴を開けながら同時にアイレットカンを打ち込むことは物理的に不可能であるということです。

最初にポンチというカッターナイフのような刃のついた丸いパンチみたいな道具で穴を開けてから、新たに打ち込み用にセットし直して打ち込むという2段階を踏みます。

このやり方は、他の類似パーツでもすべて同じですので、これ1つクリアすることでいろいろ展開しやすくなると思います。

※【お詫びと訂正:段ボールは敷くべきではないこと】
後になってブログの修正にあたり、この箇所を大きく訂正させていただきたいと思います。
というのは、下から2段目に敷いた段ボールは非常にまずいです。
クッション性のあるシートやマットは敷かずに硬い所に置くことこそが
上手く打ち込める秘訣であることが後に分かりました。
訂正してお詫び申し上げたいと思います<m(__)m>。
一番下・・・汚れ防止のための新聞紙を敷く
・その上・・・ゴム製厚い台を置いています。この板で東急ハンズ様で¥540程度。

ブルーの色のチャコペンで印を付けてあるので、その印にポンチを水平に当てて、金づちでたたきます。7回程度たたいています。

ポンチを水平にして、金づちで7回たたいて、穴をくり抜きます。
仕方がないことなのですが、生地が合計5層に重なっていることもあるのですけれど、
最後に丸いくり抜きの端っこが少し残ることがほとんどです。
じゃあたたく数を増やすのかというと、そうではありません。

そして、次に、いよいよ、アイレットカンを打ち込んでいく作業になります。

後で貼りますYOUTUBE動画では、失敗バージョンも、間違ったやり方の例として動画になっていますが、当ブログ記事では、成功した正しいセットの仕方だけにまとめさせていただきました。

左から、3つまでは、道具パーツで、
右2つのゴールドがバッグに取り付けてバッグの一部となっていく材料パーツです。
①ゴールドのアイレットカンの凸を表側から差し込みます。
②裏側にゴールドのアイレットカンのワッシャーをシンバルのような向きに
ややふくらみのある方がこちらに見えるようにセット。このワッシャーの向きが正しい向き。
手で当てる時に実際にしっくり固定されるのもこの向きなので、
作業するときによく分かると思いますので大丈夫です。
道具であるコマの凸をここへはめ込みます。
④打ち込みバーを③の穴にはめ込みます。
⑤残ったドーナツの水平型の道具パーツを消去法でここへ当てます。
この道具は結局一番下に位置するということになります。
これの位置が分かりにくいから混乱しがちだと私は考えていますが、
この私の説明の順番で行えば、最後にこの道具が残りますので、それが一番下になるのです。

アイレットカン/片面ハトメ打ち込み作業

そして、金づちで7-8回たたき込みます。
この回数で十分ですので、これ以上やりすぎてどこかがへこんでもいけませんので、
最低限必要な回数だけでたたけばよいということです。
アイレットカン取り付け完了です。
表側からは出来上がりのぷっくりとした面が、
中側にはワッシャーの面影が残る線の入った見かけになります。これで完成です(^o^)丿。

完成を見ながらのまとめ

これで、完成です。

アイレットカンを取り付けた細身の取っ手のバッグがサブバッグといえどもいかにスタイリッシュかをどうぞご覧くださいませ。

ゴールドのアイレットカン8mmによる効果はかなりのものです。
サブバッグがスタイリッシュになりました。
サイド部分の柄合わせの効果は絶大。
取っ手の柄合わせも更に高級感を出していきます。

片面ハトメについての、質としてはどうなのかの結論

当記事を、後になって見直し、手直しをさせていただきましたので、大きく追加事項が出来ました。

実は、その後の2022年11月30日現在のブログ記事手直し中の現在ではこうした穴を開けて取り付けるタイプのカンをすべて廃止しています。

ここまでご紹介させていただいた記事ではあったのですが、見かけの恰好の良さとは裏腹に、その質は危ういものということで、このバッグ自体も後に解体しました<m(__)m>。

また別の投稿でなぜこうしたパーツを廃止したかのお話はじっくりさせていただきますが、そもそもメーカー様との直接のやり取りでも、メーカー様は生地への使用を否定しておられます。

こういったものは、本来「本革」用の物なのです。

革という素材は生地とは雲泥の差の密な素材の構造です。

それに比べて生地はスカスカなのです。

引っ張ったり、重い荷物を入れて取っ手がギューッとなると、いずれパーツが徐々にずれ、ポンと外れるとともに、生地のカットの部分がはみ出す可能性は否めません。

それもそのはずで、元はレザー用のパーツであるからなのです。

気軽に使用できてしまうことと、特に禁止事項でもないことから生地に使われてしまっていることも多いので、皆様がやっているではないか、良いではないかと思いがちですが、やはり本当のところはどうなのかを見極めることは大切です。

間違いなくメーカー様が生地には不可であるとおっしゃったそのやりとりを実際に私がしたのですから。

あとがき

不明な事、困ったことがあった時には、メーカー様に聞くなどの一歩踏み出した行動により、有難い答えがいただけることがあります。

それが後の採用、不採用の貴重なジャッジの理由にもなって行きました。

さんざんやり方をご紹介しながら、最後にお勧めではなく真逆の結論になったことをお許しくださいませ。

しかし、これが現実で、本当のことを伝えていきたいというスタンスからです。

本当にお役に立てるのは、やり方のご紹介よりも、もっと本質的な生地に採用して本当にその商品が良質になるのかどうかということをお伝えすることだと考えた末のことです。

お客様ががっかりするようなお品になる原因を作るようなパーツは使うべきではないという結論に至っております<m(__)m>。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

ランダム細ボーダーバッグの柄合わせの仕方【56】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、A4横型サブバッグを製作しました。

この当たり前のそこらじゅうでよく見かけるようなシンプルなデザインが、個性的な素材のチョイスとボーダーの柄合わせで劇的に素敵になるということをご紹介したいと思います。

当たり前ということの美しさにはほとほと魅せられてきました。

複雑に装飾する美しさよりもむしろ、その対極にある装飾の無いシンプルさが美しいという考え方をしています。

その美しさは美学とも呼ばれることがあるのかもしれません。余計な物をそぎ落とした、必要最低限の美しさです。

ミニマリズムにも通じるところがありますが、お部屋やインテリアが壁だけのすっきりしていることの美しさと似ています。

製作過程は前半と後半に分かれまして、今回の投稿は前半だけになります。

完成は後半の記事【57】でご覧いただけます。

今回使用の生地

表地が、ランダムな細ボーダーで、グリーンとゴールドのコンビが非常に美しくクールな生地です。

一方裏地は驚きのゴールドラメ。

ゴールドの生地が存在するのです。衣装用の分野の生地です。

左:表地(グリーン系):シルク混マルチボーダー、綿/46%、ポリエステル/24%、絹/20%、麻/10%、日本製。
右:裏地(ゴールド):クリスティーヌ、ポリエステル/60%、メタル/40%、日本製。

表地の先染めマルチボーダーは、グリーンとゴールドのコントラストがクールで美しいです。

一方、裏地のクリスティーヌは、衣装用の分野の生地から見つけました。ゴージャスですね(^-^)。

メタルという糸の素材が個性的でバッグに使用する意外性といったころが面白味があるかもしれません。

ランダム細ボーダーの柄合わせの仕方

では、今回のポイント部分です。

まず、何よりも、裁断を正確に行うということが大切になります。

A4横サブバッグの本体のパーツ2枚:1枚に4-5ピッチ分の柄のまとまりが入っています。
「ピッチ」というのは、柄の一続きのかたまりのこと。2ピッチ目からは、同じ柄が繰り返されるのです。
同じ位置に同じ柄が来るように2枚を真隣りの位置に裁断する方法を採りました。
そうすると右の写真のように同じ高さで並べた時に柄がそろいます。
取っ手パーツ:縫い代を含んで、幅5cmx長さ40cm。
・・・本体だけではなく、取っ手も柄が同じ位置になるように裁断して、後程この効果を観察したいと思います。

そして、サイドを縫う場面の待ち針で留める時が大切です。何も考えずに柄を意識せずに待ち針をきちんと留めて普段の通りに縫うと残念なことに柄がずれます((+_+))。

この場合は少し+αな作業をします。

端っこよりも柄を優先・・・バッグ本体の脇の部分をこのように見ます。
そして、柄の一番目立つグリーンの濃い太い部分からぴったりに柄を合わせて待ち針していきます。
待ち針の打ち方のコツ・・・できるだけ、細かく待ち針を打つのが望ましいです。
これによってわずかに縫い代が上下にずれても、柄を優先するということになります。

そして、両脇をミシンで縫ってきました。

片方の柄合わせ結果・・・うーん、1mm程度ではありますが、わずかにずれていますね(^_^;)。
100点ではないですが、これで一応良しとしました。
もう片方の柄合わせ結果・・・はい、こちらのサイドは100点だと思います。
これぐらいのぴったり感で柄がそろうのが理想です。
ぴったり感が眺めていて気持ちが良いです。

ランダムボーダーだから難しいのかと思われるかもしれませんが、どんなボーダーだってぴったりにそろえば100点、ずれてしまえば、残念な見え方になるのですべては柄合わせの結果です。

あとがき

柄合わせはすべての目立つ柄に有効です。

花柄でも大花などはハギ目の境目でぴったりと合わせることもあるのです。

今回はボーダーなのでまだまだ易しいのかもしれません。

同じ程度の難易度ではストライプがあります。向きが変わるだけで同じことです。

難易度が高いのは、チェックですね。縦も横も両方合わせるのが完璧な合わせ方です。

きちんとした配列の柄であるからこそ、ずれていることが気になる柄です。

しかし、生地の無駄遣いをしない対策としては、横の段違いだけを解消という片方だけの合わせ方も有りです。

チェックの柄合わせや、どこまで合わせていくのかの記事もおいおいアップしてまいりたいと思います。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

セキュリティー弱めの巾着バッグに付ける装置-マジックテープルーフ【55】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、ミニ巾着ショルダーバッグの製作過程の後半になります。

その中で、今回のポイントとなるのが、セキュリティールーフの設置です。

巾着型は巾着のドレープが立体感があって素敵ですが、空いている部分が多いからと持つことを断念してしまうのはもったいない。

せっかくの素敵なデザインなのだから、セキュリティーを強くすることを工夫すれば安心な巾着バッグになると考えました。

セキュリティールーフとはどんなものなのか

セキュリティールーフとは簡単にはタブ付きの蓋のこと。私が考えた名前です。

ネットで検索してみたところ、車のてっぺんに荷物を載せるボックスがずらりと出てきました。

私のようなハンドメイドバッグの中ではこう呼んでいることはあまりないようでした(^_^;)。

巾着バッグは必ず、外から中身が見えてしまう不安があると思うのです。

では、どんな風に作って行ったのかをマジックテープルーフ製作の場面でご紹介したいと思います。

1枚仕立ての表地:12.5cmx横25cmに接着芯を貼り、四方1.5cmの縫い代を内側へ折ります。
この時に伸び止めテープ(平)12mm巾を4四方すべてにフルに貼っています。
そうすることで、縁っこを程良く頑丈にできます。表面はあまり固くし過ぎないことです。
というのも巾着の口がかえって閉まりにくくなるので、あくまで、セキュリティールーフは補助だからです。
口がしっかり閉まるということは基本的なベースですので、そちらが優先です。
それでも口が開いてしまうという状況に対応する機能なのです。
この時点でもう1つやっておくことがあります。それがこのマジックテープのメス。
実際にルーフを使用する時にオスにくっつけられるメスではなく、新たな別のメス。
これは、ルーフを使用していないときにタブのオスがとげとげしく裏地に当たって、裏地が傷んでしまうのをカバーするためのメスなのです。これにくっつけておけば、チクチクしたとげが裏地を傷めることがありません。
このメスは、ルーフの裏側の真ん中に先端寄りに縫い付けます。
一重仕立ての状態の時に取り付けておくのがベストです。裏には、力布のハード厚芯を当てています。
①ルーフ自体を作る・・・ルーフ本体を縫い代1.5cmを四方折り込んで
アイロンをかけた上記の状態で二つに折り、二重仕立てにして縫い合わせます。
その時に、真中心にマジックテープのオスを縫いつけてあるタブを挟み込んで縫うといった具合です。
②裏地本体への縫い付け・・・そして、裏地本体パーツのの真ん中位置で
上から5cmの位置にルーフのてっぺんのラインが来るように配置。
2度縫いでミシンで縫っていきます。その時に裏側に当て芯のハード薄芯を当てながら縫います。
ここ隠れているのですが、裏地を傷めないための別のメスタブをくっつけているので、
本来タブが垂れ下がるのですが、中側へ隠れています。
このように裏側にハード薄芯を当て芯にしました。
③相方のメスの縫い付け・・・反対の面の裏地に上から5cmの真ん中位置にメスのマジックテープを縫い付け。
この時にも裏側にハード厚芯を当て芯で使います。
裏にハード厚芯を貼った様子です。

完成品で見るマジックテープルーフの効果

ルーフが完成したので、その使った様子などを一気にご覧くださいませ。

ルーフを使用していない時。
ルーフの下に隠しポケットがうまく隠れています。
ルーフ不使用時にもカバーのように覆われて、セキュリティー対策となります。
裏側のメスにくっつけてあったマジックテープを外します。
反対側にあるマジックテープ(メス)にタブのマジックテープ(オス)をくっつけます。
ひもを絞って口をある程度閉じます。
そうすると、中身が全く見えなくなり、セキュリティー性が強まります。
スリにとっても障害ができて狙いにくいバッグとなります。
ミニ巾着ショルダーバッグ:<サイズ>縦22cmx横22/29cmxマチ10cm・・・あずき色がかっこいいです。

あとがき

あずきバーのような色合いですね(^_^;)。

今回で、バッグの形としては、この巾着型はほぼ完成形となったようだと感じています。

今まで、マチが大きすぎたり、縦が長すぎたり短すぎたりと何度かサイズの調整をしてきました。

縦や横やマチのバランスはいい具合になりました。

一番定番な比率などを考慮の上のこのサイズ感なのです。

流行が強く入り込まないことを意識していることがこういった「定番」テイストのお品にする理由です。

更になぜそこまで定番テイストにしたいのか。。。それは、末永く飽きずにどれだけご利用いただけるかを考えるからです(^-^)。

小さめパーツで正面に2個付ける六つ花アップリケ【54】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ミニ巾着ショルダーバッグの製作にあたり、下準備をしております。

それが、お花アップリケ。

アップリケは生地の柄のようなものなので、縫う前の段階で行います。

ただし、バッグ本体に接着芯は貼った後の方が良いですね。

少し前の記事の【51】でもアップリケを行いましたが、四つ花であり花びらのパーツの1枚のサイズが大きかったです。

このたびの六つ花は、6枚並ぶということにできたわけで、1枚の面積を小さくしたパーツで行いました。

それによってお花のデザインが随分変わりました。

お花のアップリケの型紙

このような台形型の型紙が花びら1枚分となります。縦は6.5cm。
もともと、上辺が5cm、下辺が10cmだった大き目の台形から、
四方を平行に1cmずつ削ってカットして細みにする作図方法です。
細みにしたことでゆとりができて、フラワーが2個並ぶことが可能になりましt。

この細みデザインを突然作図しようとするとやや困難ですので、最初は方眼で簡単にできる台形を描いて、1cm後から削るのが簡単に型紙が出来上がります。

ものさしの便利な使い方:こんな風に斜めの線を1cm削る時に使えます。
平行線が引きやすい定規なので、簡単に修正が可能です。

そして、次にこの型紙でカットした、裏に接着芯を貼ったパーツを6枚内側に1cmずつ折り込んで花びらの形にします。

お花アップリケを折る手順

折る順序がが4段階あります。まるっきり私独自のやり方ではありますが、縦ラインから折っていくのが綺麗に仕上がるコツかと考えます。

まず、裏側に縫い代1cmの印を付けます。
1 :まず、サイドの斜めのハの字を折ります。
2:次に短い方の横の線を折ります。
3:ハの字の開いた部分のサイドを折ったときに横線が上の横線と平行になる位置で折ります。
ここは特に印がないので、目安が平行になる位置としか表せないのです(^_^;)。
4:長い方の横線を折ります(これで出来上がりです)。
まだ並べているだけですが、このようなイメージです。花びららしくなりましたかね(^_^;)。

花びらの中心パーツの型紙と折り方

ところで、花びらの中心のスクエアのパーツもありますよね。これも型紙があるのです。

5cm四方の縦横を1cmずつ先程の定規を使って簡単に削り、4cm四方の正方形にします。これが、花びらの中心の部分のパーツの型紙となります。
1cmの縫い代で四方に印を付けます。
縫い代通りに四方を折ります(これで花びらの中心パーツ完成です)。

ミシンでお花アップリケをバッグの表地に縫い付けます

今回はお花を2個左右に並べますので、花びら12枚と中心パーツ2枚です。

本体の裏面には、接着芯に加えて、ハード薄芯がすでにボンドで貼ってあります。

まずは、左側にお花の中心パーツのスクエアからミシンをかけていきます。

スクエアをまっすぐの向きに置いて、返し縫いをせずに1周端っこの2mmあたりの位置をぐるり1周縫い付けます。ミシンの幅は3mm目。角の直前で3mmでは大きすぎる場合は、最後の1目だけサイズを調整して2mm、1.5mmなどにダイヤルで変更して一気に1周します。途中、中の縫い代がはみ出しそうになるのを目打ちで中側に押し込んで隠すように意識します。重要なポイントなのですが、最後は、1目余分にはみ出します。そうすると、1目前にほどけて終了するというミシンの性質があるので、その1目戻った本当の最終地点で糸を裏側へ針に通して送り、裏側で結び玉止めします。
こんな感じで、中心パーツの周辺を目安として利用して、上下はまっすぐ平行に縫い付けます。
中心パーツと花びらの間は1cm空けました。
上下以外の左右2枚ずつの花びらは、中心パーツのスクエアの角を目安にして、
花びら同士だいたい均等な間隔を空けてステッチします。

出来上がりはまずまずだが、お花の大小の差が付けられなかった件

この記事では、詳しく記載致しませんでしたが、2つのお花は結果的に同じようなサイズになってしまいました。

本当は大小にしたかったのです。小の方は、型紙を小用に作らずに、大の型紙を1cmでなく1.5cm折ることで変化を付けようとしたのがあまり変化が付けられなかった原因です。

今後は、小の型紙を作るか、あまり小さいと綺麗にできないので、同じサイズを重ねるような配置などの改善を考えます。

今回は、これで同サイズ程度のお花が並んでいるという出来上がりでとりあえず終了しました。

お花アップリケの完成:右の少しだけ小さいお花をもっと極端に小さくした方が良い雰囲気が出たと悔やまれます。

あとがき

今回は、ミニ巾着ショルダーバッグという形をあずき色の幾何柄のフロッキープリントで作るにあたって、1つの変化を付ける策としてアップリケを施したしたわけです。

アップリケが無い元の生地は何か殺風景ですね。

後で思うには、お花でなくても、幾何柄のようなアップリケも背景のブロック柄のような抽象柄に合ってくるかもしれないなと。

お花を幾何柄的なデザインにすることで、まずは、直線ばかりの多角形のパーツであることが実現しやすい理由の1つ。

多角形の種類の中ではすべて縫い代が隠れるものが可能です。

三角形とか五角形(ペンタゴン)は実現できません。

今回のようなもともとある柄を背景にしてアップリケしていくという立体感を全く違うテイストの柄にも応用できそうですので、ほんの一例としてご紹介いたしました。

例えば、樹木柄に木の実のように赤色でパッチワークをしていったりすると、その柄の続きのような感じになって素敵です。

くれぐれも、著作権のことは考慮する必要がありますので、販売するお品などの考案には元ある柄の著作権を侵害してしまわぬよう、商業利用可能な生地なのかどうかをしっかりと下調べ願いますね。

バニティーバッグの取っ手の縫い付け位置の決め方【52】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、完成のバニティーショルダーバッグをご披露したいと思います。

今回は後半の作業の場面になりますが、1つ前の記事の【51】では側面パーツにお花のアップリケを共布で縫い付けました。

後半はその続きからですが、今回特にお伝えしたい場面は、てっぺんの取っ手の付け位置についてです。

どの位置が望ましいのかなどを工夫してみました。

きちんと中にソフト厚芯を内蔵した取っ手の作り方

まずは、取っ手そのものを作る場面をご覧いただきましょう。

中にソフト厚芯を入れ込むことは、入れない場合と雲泥の差です。

取っ手が丈夫になる、持ち心地が良い、つんと取っ手が立ち、見栄えが美しくなる、このような効果が目で見てすぐに分かるような目立つ位置にあるのです。

そのような場所には手間をかけたいものです。

このように、ソフト厚芯の先端は折り込まずに、まっすぐなままで、縫い代の中へ差し込みます。

まず、ソフト厚芯の横幅を合計1c強控える目的で、1cm強分カットします。

ソフト厚芯に限っては表地に対して縫い代分を控えたカットをしないことには、ソフト厚芯が折られて狭いところに無理やり閉じ込められますので、膨らみすぎたり、ラインがゆがんだり、綺麗に仕上がらないのです。

よって、余計な部分は入れない最低限の入れ方に行き着きました。

そして、縫い代1.5cmをくるみ込んで真ん中で折り、洗濯ばさみで留めます。
このように、間にも細かく洗濯ばさみを留めます。
そして、端2mmあたりのところをぐるり1周縫い、真ん中にも更にあと2本のステッチを等間隔で入れます。

これで、取っ手自体は完成しました。次に蓋面のてっぺんに取り付ける作業となります。

取っ手の縫い付けの位置の決め方

写真のように、きっちりと折ってど真ん中を待ち針で指定します。
縦部分だけは上下、そして、真ん中にも縦1直線に待ち針を打ちます。これで目安となる位置が指定できました。
次に、横の待ち針に沿って、外枠から4cmの部分に取っ手の端っこが来るように配置します。
もちろん、取っ手の幅2cmの真中心に待ち針が位置するように縦の位置も同時に確かめます。
そして、待ち針で止め、右側も同じことをします。
この後、ミシンで縫う段階に入れば、真ん中の縦の3つの待ち針は必要なくなります。

今回がギンガムチェックだからマス目があって分かりやすかったので有難いですが、水玉とか花柄だったとしても縦の真ん中に打った待ち針は縦線の目安です。

縫う時に当て芯のハード厚芯を2枚用意します。
効き手のこともあろうかと思いますが、私の場合、右端から縦にスタートしまして、ボックス型に縫います。
返し縫をしながら多重にステッチして固定します。3-4度くらいが程よいですね。
幅が2cmなので、向きを変える時に、2cmを測ります。
細かいことですが、完全な正方形だとステッチは2mm程度内陸部ですので、1.7mm-1.8mmですが、
完全な正方形である必要もないので、ここは2cmジャストが計りやすくスムーズかと思います。
反対のサイドも同じようにボックス型に縫い完成です。

コーデもしてみたバニティーショルダー

アルマーニのサマーセーター、リーバイス501のブラック(色が落ちてチャコール)と合わせて見ました。

このツヤのある素材感がシルク/100%の物を言うところです。

ざらとしたカジュアル感のお洋服に新しい空気を入れてくれますが、色は馴染んでいるといった感じです。

あとがき

今後も、バニティ型はご紹介してまいりますが、結構難易度が高いデザインです。

その理由が立体的なフォルムであるからで、平面のミシンでとても縫いにくいのです。

特にネックパーツ周辺が難関で緊張感ある場面になります。

このネックパーツに関しましても後の記事でスポットを当てながら綺麗に出来上がる工夫などをご紹介致しますね(^-^)。

多角形を利用したミシン縫いの大花アップリケ【51】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

バニティー型のデザインのバッグを作ることにしました。

更にショルダーも付いてお出かけに利用の幅が広がるものにしようと考案。

ギンガムチェックはカジュアルなイメージですが、意外におしとやかなギンガムチェックでお作りします。

サッカーと塩縮の凹凸感ある組み合わせで作る無彩色カラーのバッグ

表地(グレー):シルクサッカー、絹/100%、日本製、グレー。

グレーのギンガムチェックは結構珍しく、黒白チェックでないところがマイルドで優し気な黒系となってくれるでしょう。

そして絹/100%で、つるりとしたツヤがお出かけテイストとなります。

裏地(黒):塩縮プリント、綿/100%日本製、黒。

表地のサッカーのぷくぷくとふくらんだ様相に歩調を合わせた膨らみ加工の1つの塩縮という加工です。

更にストライプのプリントになっています。

黒の同色でプリントというところもなかなか個性的で、一見ジャガードみたいですね。

この2生地のコンビで今回は、バニティーショルダーバッグの製作となります。

このコンビが素敵に出来上がれば夢膨らむ場面です(^-^)。

内側に折り込むだけで、幾何的な形の花びらお花のアップリケが可能

シックなギンガムチェックではあるのですがギンガムチェックはどうしても柄が単調です。

そこで、今回、お花のアップリケを入れていくことになりました。

単調な中にお花をポンと配置することで躍動感が出そうです。

おおまかな手順は、花びら用と花の中心用の共布生地パーツを縫い代1cm-1.5cmで中側に折り込み、縫い代をすべて隠して、花びら型にアイロンで形作ります。

そして、バニティーバッグの側面の正面の真ん中にミシンで縫い付けるといったもの。

今回は、縫い代1.5cmでやりますが、1cmの方がすっきりと仕上がると思われます。

まず、台形型の花びらパーツ4枚と、花の中心パーツを1枚、裏に接着芯を貼って用意。
最初は、花びら5枚で進めていましたのでここでも5枚映っていますが、
5枚、6枚と試みた結果、今回は4枚に決定しました
全てに1.5cmの縫い代をチャコペンで印します。
花の中心パーツは1.5cmの縫い代で四方を中側に折って包み込みます。
そして、花びらパーツも1.5cmの縫い代で、斜め、横、斜め、横という順番に折り込みます。
まず最初はこの両サイドを折り込みます。
次に、上側の横を折り込みます。そして、次に、下側の斜め両サイドを折り込みます。
この時の折る方向の目安は、水平な横線が上で折り込んだ横線と平行になるのが目安です。
写真をアップにしてみました。折り曲げた部分の横線が1つ前に折り込んだ横線と平行になっていますね。
その平行にになる位置が折る位置だという考え方です。※花びらを横向きに撮影しています。
そして、最後に一番下の横線(実際は花びらの外側に当たります)を折ります。
もちろん1.5cm印を付けた分折り込みます。
このようにシュミレーション的に配置してみます。
5個とか6個は位置の目安が難しく、出来上がりが汚いです。
花びらの間隔も狭く、窮屈な印象でガタついて綺麗ではないので、
結果すっきりと4枚の花びらとなったのです。
まず、花の中心パーツをダイヤ型向きにして、縫い付けます。

アップリケのミシンステッチは、返し縫をしない方が美しいようだと分かりました。

ですから、1か所も返し縫をしません。

最後は、1つ針目を先に進めた時点で終了します。

そうすると、1つ前の本当の終了時点に自然に糸がほつれて、戻ります。

その性質を利用して、1つ針目を先で終わるということをして、その後、糸を裏側に送り、裏側でスタートの上糸、スタートの下糸、終了の上糸、終了の下糸の合計4本を2本2本に左右分けて2度結び固定します。

中心のパーツの線と平行に花びらの底辺を合わせながら、4枚ともミシンで縫い付けていきます。

四つ花アップリケの出来上がり具合

四つ花アップリケの完成。

四つ花はどこか幾何的です。この、カクカクした感じがギンガムチェックの柄には相性が良いようですね。

この後の作業として、側面も縫い代1.5cmで折り込みますので、それだけのスペースがゆとりスペースも含めて必要です。

あとがき

高級生地は扱いやすい生地も多いです。

薄手でもしっかりとした織具合というところに高級とつながる要素があるのでしょう。

バニティ型自体は、なかなかショルダーとしては豊富ではありませんので、こうして布で作って行く価値が出てくると思います。

バニティーはショルダーがないとファスナーを開けたときに不安定になるのでショルダーが補助的な機能にもなるのです。

ミニバッグの取っ手の間隔決めと上からの位置【50】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在小さめのカーブの入ったショルダーバッグを製作。

表地の生地の柄や色から、みかんのような世界観をバッグで表してみようと決めた生地で作って行きました。

そのバッグがこのたび完成しましたので、ご紹介したいと思います。

その製作の中で特にお伝えしたいことは正面から見たときに視線が行く、取っ手の付け位置です。

バッグの取っ手は出来上がったときの顔のようなものだと思います。

ですから地味な場面ではありますが、非常に大切な点だと考えております。

取っ手間の間隔と上からの位置の決定のし方

まず、本体を真半分に折り、ど真ん中に待ち針で印をします。

本体の前面も後ろ面も両方それぞれに真中心に待ち針で印をします。

そして、次に中心から左右4cmずつの位置に取っ手の内側の端っこを揃えます。

真中心中心から4cmの位置に取っ手の内側の端っこが来るように配置します。
上記の位置のまま、縦をてっぺんから水平に6cm降りた位置に取っ手の下部のラインが来るように配置します。

これで位置が決定しました。

なぜ横は4cmなのか、そして、なぜ縦は6cmなのかということですが、これには理由があります。

4cmだという理由は、このバッグがミニサイズだから狭めに取り付けるということです。

取っ手自体の出来上がりの長さは30cm。

ちょこんとかわいらしい飾りのよう取っ手なのです。

ミニバッグなので狭めがバランスが良いという範囲内の中、4cmくらいが望ましい見栄えとバランスだということで決めました。

縦の位置が6cmである理由は、縫い代1.5cmが後に中側に折り込まれ、1.5cm位置が上がりますので、実際に4.5cmの位置となって出来上がるわけです。

そうすると、それ以上上の方だとバランス的に不格好。

余裕があって堂々とそびえ立つように見えるような取っ手の位置として考えたものになります。

上の方すぎると、何かつまった感じでどっしりとしないのです。

また、上の方のスペースが狭いと、ファスナー取り付けなどの時に取っ手の固い縫い目が邪魔になって障害になり、まっすぐに横線が縫えなくなる事態が起きることが過去にあったからです。

そうすると、影響のない離れた位置で、最低限がこの時点での上から6cmという位置になります。

あとがき

完成しました。完成品の取っ手の位置を改めて注目してみるとバランスがよく分かりますね。

中に挟み込む取っ手の付け方は、こういったファスナーを取り付ける場合は望ましくありません。

挟み込みよりも貼り付け式が良いのです。

今後更に改善していくような点は、取っ手の付け根のラインです。

真っすぐではないですね。

どうしてもこのようになりがちなのですが、努力でもどうにもならない場合は仕様変更です。

この取っ手の付け根部分を隠すという手があると思います。

後のブログで付け根パーツも追加していきますので、またちょくちょくお立ち寄りどうぞ(^-^)。

リュックショルダー、取っ手、Dカンタブを取り付ける望ましいタイミング【47】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回の記事は、ミニリュックデザインをモスグリーンのミックスのパイル地で作るという内容の後半作業の中でお伝えしたいことになります。

リュックのショルダー、Dカンタブ、取っ手を取り付けるにあたり、分かりやすいタイミングとはいつなのだろうということを意識して製作しましたので、取り付ける順番をポイントとしてお伝えしたいと思います。

リュックの取っ手は必要なのかどうかを使用シーンで考える

リュックに取っ手は必要?。それは、必要だと考えます。

具体的な現実のシーンを想像してみます。

外出してトイレに入った時のシーン。

この時、リュックは外してフックにかけるのことが多いです。

その時に、どこをかけるのか、また、安定したままリュックをかけたいです。

そうしますと、てっぺんに取っ手が1本は付いているのがとても安定します。

トイレの床に置いたりなどはしたくないと考える人が大半だと思いますので、そのためには、空中でフックを使用させてもらい、そこへ引っ掛ける機能が必要です。

その時に取っ手が活躍するのです。

その他のシーンとしては、レジでの清算時。

背負ったままでは財布を取り出すことができません。

そんな時に、どこかを持ちながら入り口を開けて財布を取り出します。

そのどこかというのが、やはり取っ手であることが便利なのです。

その開け閉めの佇まいの様子を遠くから眺めた場合、取っ手意外の場所を鷲掴みしているのか、スムーズに取っ手を持っての作業なのかが大きく違って映ります。

こういった現実のシーンから、バッグの取っ手と同じく、リュックも取っ手を是非付けたいと思うに至りました。

ショルダー、取っ手、タブの順に挟み込んでいく

できるだけ、単純で無駄のない方法が分かりやすいかと思います。

今回のミニリュックでは、取っ手とショルダーは同じタイミングで取り付けました。

同じ直線上に配置するからですね。

本体のパーツを半分に折って、中心を待ち針で印。
内側に狭い間隔でショルダーを、外側に広い間隔で取っ手を対称に取り付けます。

ここでのポイントは、ショルダーが狭い幅で取り付け、取っ手はそれより外側の広い幅で取り付けるという位置関係であること。

ショルダーはハの字がマストです。すごく昔にリュックを初製作しました時に、ただただ、ショルダーを水平に上下まっすぐに取り付けたら、やたら、肩からずり落ちました。

結局、ずり落ち防止用に留める留め具を必要とすることになってしまったのです。

結局そのリュックは余計なパーツを必要としたので、手放す結果となったのです。

要するにハの字に取り付けるということは、体の線によりフィットするような形であるということです。

これら2パーツの取っ手とショルダーは、表地と裏地を板状のパーツに縫い合わせる手前の段階で、表地のみに仮縫いして固定しておきます。

その先の表地と裏地を縫い合わせる段階では、取っ手とショルダーが挟み込まれて入っています。

一時的ではありますが、わりと狭い中に収納されますので、長さのあるショルダー2本は、まとめて結んでコンパクトにしておいて作業しやすくしておきます。

ひっくり返すと、中から取っ手とショルダーが顔を出します。

そして、この後、アイロンで整えて、縁をぐるり1周を縫うと同時に、水平部分の返し口も閉じるのを兼ねて縫うのですが、その時に、底部分である水平部分の返し口に、カン付きのショルダータブを挟み込んで一緒に縫い付けます。

タブの位置は、端の方です。それによって、ショルダーがハの字に取り付けられることになるのです。

底部分の水平の返し口を閉じる時に同時にタブも縫い付けます。

この、板状のパーツにする時に挟み込むのがグッドタイミング。

というのも、ショルダーや取っ手と同じように仮縫いをしてしまうと、縫い代を折った時にタブの厚みで縫い代の折りが分厚くなり過ぎるみたいなのです。

よって、ここではもっと後のタイミングで、仮縫いをせずに、縫う前に挟み込んで待ち針で固定して多重で縫い付ける方法をとりました。

ということで、取っ手、ショルダー、ショルダー用のタブの取り付け時期とタイミングでした。

実は、今回のミニリュックは、誤って裏地をカットしてしまう事件を起こしてしまいました(*_*)。

伸び止めテープでくっつけ、補修はしましたが、完成の雰囲気だけ味わっていただこうと思います。

あとがき

このたびの素材が、表地がびよーんと伸びるタイプのパイル地で、裏地が織物でした。

片方が伸びるのに片方が伸びないと、伸びてしまいがちになる方が優先して、伸びない裏地が引きつりがちです。

このことを解消するには、伸びる方の表地のパイル地に、接着芯に加えた今回のようなハード薄芯を貼り付けて、縁を固定してステッチしておくなどの策が有効です。

その他、ニットの方に最初からキルトをかけるなどしておいて固めておくことも案として浮かんでいます。

こうして生地の性質にあまりとらわれないように工夫しながら組み合わせてしまえば、かなり組み合わせる時の生地の選択肢が広がりますね。