バッグの支柱をまっすぐに縫い付けるためには印を生地に書いてしまう方が良い、その上に端っこをかぶせ印を覆うやり方【356】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在、「テリーヌ」という名前のお仕事バッグを製作中です。

メンズのブリーフケースからの着想で、メンズライクな形、これをナイロンの撥水加工生地で作っています。

このたびは、支柱を縫い付ける時にまっすぐになることがポイントであるということから、印付けの大切さをお伝えしてまいりたいと思います。

待ち針が大切、そして時には書いてしまうほどのはっきりした印付けも重要

出来上がった支柱をこのチャコの白色ではっきりと書いた印にうまくかぶせていきます。

この印が幅のある支柱の左端です。

ここでお詫びなのですが、以前は、支柱の真ん中に印が来るようにしていたのですが、非常に見にくく、正確にできないので、左端ぎりぎりに変えました。

よって、後で貼りますYouTubeも真ん中の時のもので食い違いますが、その後の見直しで「外側の端っこが印と合致」が最も確実だということになりました<m(__)m>。

最初にサイドから9cmの位置に印をします。上の方は取っ手が縫われている部分だけです。
左右とも印を付けたら、待ち針をこんな風に横向きにして、底の部分を一番最初に留めます。

ここをまず固定してすべてが始まります。

一番下の次は一番上がよいでしょう。
そして、本体の上辺から6.5cmの位置に横向きに印的な待ち針を打ちます。まっすぐ横向きというのがポイント。

これを中心として上下1cmずつの位置に返し縫いのステッチで固定するのでこの待ち針自体が印の役割です。

そして、中間地点のぶらぶらした不安定さをこのど真ん中の待ち針で1か所固定。

そして、ミシンで縫い付けていきます。

今回は、ミシンの縫い付け場面は省略です。またの機会に縫う順番などのご紹介を致しますね。

隠しポケットの設置は支柱縫い付け後の方が良いと後で気づく

ポケットが付く方の面は、先に隠しポケットを設置していましたが、これは後の方が良いです。
裏面の様子:ポケットの袋の縫い代をを中途半端に縫い付けることがなく袋が独立しています。

バッグになってしまうとなかなか見れない場面ですので、こういった裏側の様子は貴重です。

待ち針を横向きにした上下1cmずつの箇所の返し縫いのステッチの出来上がりの様子。綺麗に出来ました。
下の方の様子:ここでバッグの中身を「よいしょ」と持ち上げるので支柱はとても重要。

あとがき

実際のお仕事の場面では、このたびの支柱の間の細長いポケットはスマホ入れに適していると考えています。

スマホにキズが付かないようあえてファスナーなどは付けず、その代わりこぼれ落ちにくいように比翼仕立てでひさしが守ってくれるのです。

ただの黒いバッグだからこそ、特徴や差別化で勝負するという良き勉強になっているところです(^-^)。

ありがとう生地屋さん、レアな素敵な小花柄の撥水生地を黒のナイロンオックスの裏地に使わせていただきました【355】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「テリーヌ」という名前のお仕事で使うようなビジネスバッグを製作しております。

コンビは、ナイロンオックスの撥水加工の生地の黒色を表地に、そして、ポリエステル/100%の小花柄がかわいいつるつるした裏地とで内側に広がる世界の素敵さを秘めたバッグです。

このたびは、接着芯貼りまでの進捗度の中で、薄手の生地の場合に望ましい「粗裁ち:あらだち」という方法をご紹介したいと思います。

接着芯貼りの際にはこのやり方が非常に有効で、どの状態での粗裁ちなのかの様子などもはっきりとお伝えしてまいります。

黒のナイロンオックスに合わせる生地の新しい形

まずは、定番のナイロンオックス。

そして、小花柄の生地でも今まで見たことが無かった初めての出会いの生地のコンビ。

ミントグリーンを黒の表地に合わせていくというのもありかな、とトライしてみようと思いました。

左:<表地:黒>撥水加工ナイロンオックス、ナイロン/100%、日本製。<裏地:ミントグリーン>小花撥水、ポリエステル/100%、日本製。この小花柄の生地屋様は日暮里商店街の「要藤商店:ようとうしょうてん」様。

青味の色に、優しい赤色の花柄のおかげで、とてもバランスがよくとれているカラーの裏地。

とても楽しみです。

美しく仕上げるための「粗裁ち」は何の矛盾もない

自身の製作では2つの粗裁ち引用のケースがありまして、1つは生地自体も粗裁ち、接着芯も粗裁ちというケースです。

もう1つは、生地だけは型紙通りに裁断、接着芯を貼る時だけ粗裁ちの方法です。

この使い分けは、薄手の裁断しにくい生地の時に前者が有効で、このたびは生地でも粗裁ち、接着芯でも粗裁ちの方法で行きます。

前者の「生地も接着芯も粗裁ち」の場合は生地の粗裁ちに最初に接着芯をはみ出したまま貼ってしまいます。
裏地の裁断も同じように裏地も粗く、接着芯もはみ出して貼ってから初めて型紙を当て本格的に裁断します。

粗裁ちとは言え、生地を無駄なく有効に使うために、周りはせいぜい1.5cm-2cmまでのゆとりです。

粗裁ちのパーツを見ただけでどのパーツの粗裁ちかが分かる程度ということですね。

これら以上の細かいパーツは、粗裁ちの時点で複数を1枚のシートにしてまとめて接着芯を貼ります。効率的です。
接着芯を貼り終わった状態。すべてのパーツに接着芯が貼られました。

取っ手にボンドを使わずに入れ込むソフト厚芯のご紹介

ソフト厚芯:これを取っ手に入れ込んでステッチをかけます。ボンドは使わないところがポイント。
ぷっくりと膨らんだ持ち手が実現。持ち心地が非常にふんわりと感じられ快適です。

ようやくたくさんの取っ手を作ってきて、この巾が統一になるように出来てきました。

ここは印などを付けることが困難な部分なので、いかに綺麗に仕上げるかは、目で見た幅の感覚のとらえ方というものが右と左とで違ったりして難しい点です。

両サイドのステッチは、まず1周ボックス型にステッチを入れた時のものなので、残り2本を目で見て均等に配分していくわけです。

端のステッチ間は役20mm強、21mmととらえて÷3の7mmずつの幅ということになります。

あとがき

このたび、粗裁ちをするケースとしてご紹介しましたが、粗裁ちをしない方がよいことがあるパーツは大きな面積のパーツです。

かえって粗裁ちをしようとして接着芯貼りの際にしわが入ったりしてしまうことがあるからです。

要するに使い分けということになりますが、細かいラインを綺麗に出すという点では、この度の細かいパーツに粗裁ちを採用したことが良い効果を出すことにつながります。

あとは、別の記事でも綴ってまいりましたが、接着芯を貼る時には、たとえアイロン台カバーが付いていてもアイロン台の上に「クッキングシート」を広い面積で敷いて行うことを推奨致します。

こうして長くアイロン台のカバーを覆うようにクッキングシートを敷いて接着芯貼りをしています。

糊がはがしやすいので、生地の地の目が崩れず美しいパーツをキープできます。

ということは、最終的には美しいフォルムを作るということにつながるのです。

「粗裁ち:あらだち」と何度も綴ってまいりましたが、決して「粗い作業」ではございませんでして、むしろ「緻密な作業」に当たるのではないかと思います(^-^)。

まっすぐなのか斜めなのかだけの違いの全く同じ構造の2つのデザインのバッグの比較、なぜ別デザインの必要があるのかの理由【350】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「おにぎり」デザインのハンドメイドバッグが完成しました。

まずは、出来上がりをざっと見て、その次にファスナー周りのボックス枠二重ステッチの役割をご紹介。

そして、最後、自身でも気になっている類似デザインは1つに絞った方が良いのではないかの検討という順番で綴ってまいります。

「おにぎり」の完成の姿と作りやすさについての感想

「おにぎり」:<サイズ>縦22cmx横22/32cmxマチ10cm。赤色のヘリンボン柄が立体的で美しいです。
このデザインでリュックになることは意外。Dカン付きなら、どんなバッグでもリュックにすることが可能の証明。
入口開閉は、ここ。両開きファスナーがマスト。シェイプされたすずらんデザインのループエンドと牛革のひも。
内側の様子:出来上がると見にくいので途中の場面で写しています。キャンバス地の薔薇柄が賑やか。

さて、作りやすさについてですが、実直な感想としまして、作りやすかったです。

裏地に厚みのある生地を持ってきた心配もありましたが、何ら問題なし。

ファスナー周りの二重ボックスステッチをなぜ採用しているのかの重要エピソード

入口のファスナーがとても重要です。

実際使う中で、思わず、ファスナーを持ち上げるなどということもあるからです。

そこで、ファスナーの取り付けは、二重縫いということを徹底しています。

この二重縫いには、過去のヒヤリとした経験があるからです。

あれは、2018年初頭のこと、紺色で大きなボストンバッグに挑戦していました。

2018年初頭くらいまでは、まだ縫い糸が50-60番を使用。

出来上がったバッグのファスナー周りを一重だけで縫っていた完成品を持ち上げてみましたら、ファスナーの両サイドのステッチがいかにもちぎれそうに浮いたのです。

それを見て、「これはまずい」と冷や汗。

このころから、まずはすべての縫い糸を一掃、30番にすべての糸を統一する決心を固めました。

それ以来ずっと30番糸ばかりで製作しています。

それでもファスナー周辺は二重縫いを継続しています。

そして、さらに、今回ご紹介したいのは、ボックスステッチの二重縫いを1周り外側にも書けることの意味。

これを分かりやすくご理解いただくためにまずは、ボックスが1周のみの裏面の状態をまず一緒に見ていただきましょう。

特に注目すべきは、裏側から見たときのファスナーの裏面の様子です。

ファスナー取り付けの内枠のステッチをミシンがけしています。
1周だけのボックスステッチの場合の裏面:ファスナーの縁がヒラヒラとしていて不安定な様子が分かります。
では、続いて行う外枠のステッチ場面。外枠も内枠と同じく二度縫いです。
内枠と外枠両方が完了した状態を表側から見た様子。安定した丈夫さが見られますし、美しいです。
その裏面を見てみます。さきほどのヒラヒラとは違い、縁の方がステッチで固定され、整然としています。

以上、ボックスステッチを二重枠にする理由というのがこういった整った見栄えになる効果を出すためでした。

バッグが出来上がった状態でこの部分を覗いて裏から見る人は少ないでしょう。

しかし、間違いなく見える部分とも言えまして、視界に入る部分であることは確かなのです。

全く同じ構造の「巻き寿司」と「おにぎり」は別のデザインとみなしていくのかどうかの検討

左が「巻き寿司」。右が「おにぎり」。構造が全く同じで型紙の面積もほぼ同じです。

検討しますのは、わずかなラインの違いで「巻き寿司」と「おにぎり」を別物にすることの意味があるのかどうかということです。

おにぎりが完成したこのたびをきっかけに、なんら変わらぬ同じ作り方の2点を並べてみました。

取っ手と、取っ手の付け根タブの8角形も全く同じサイズで同じ長さのパーツで共通。

共通点がほとんどで、唯一違うのがサイドのラインだけです。

ただの雰囲気に過ぎませんが、「巻き寿司」はメンズライク、「おにぎり」はフェミニンなどと多少の違いを感じます。

同じサイズなので確かに比較しにくいのですので、もしこれらを大きなボストンバッグで作るとしたら。。を考えてみます。

右の「おにぎり」をまずは採用しようとするのではないでしょうか。

大容量のボストンバッグが左の「巻き寿司」だと荷物の多い旅行の際には下に置いて中身を出し入れの時の安定感に少し不安があるかもしれません。

こうして、同じサイズだとよく分からなかった比較も、サイズを極端に変えた時のイメージで比較することで、どちらも別デザインとして見て良いのだと結論づけました。

あとがき

実はこのたびの紅色の「おにぎり」。

その後1年くらい自身が使わせていただきました。

そのレポートとしましては、ほとんどがリュックの使い方オンリーであったこと、取っ手がややブラブラしている様子であったことです。

その他の機能については不満は感じませんでした。

ということで、リュックに寄せるならもしかして取っ手は片方だけとか短い方が良いのかもしれません。

こうして、どんどんその後の月日の経過によって改良点や見直し事項が出てくるのです。

「製作」というのはもしかしたら、終わりがない旅のようなものなのかもしれません。

「おにぎり」デザインのリュックこうして作っていく、ここからのアレンジでいかようにもアイデアが浮かびますよう作り手様へ向けた製作例【348】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「おにぎり」というハンドメイドバッグのデザインをもっと作りやすく改良致しまして、新しいデザインのおにぎり型を作り始めたところです。

作りやすく改良することはとても大切で、綺麗に作ることができることにイコールとなります。

使用の裏地は2種類展開でして、表地含む全3種を使った生地同士のコーディネートの考案からスタートしましたコンパクトなサイズのリュックです。

一度使った残り同士なので面積が不足、2種で裏地のどのパーツに配分するかのポイント

<裏地1>ミラーレースカーテン地、ポリエステル/100%、日本製。フラップポケット部分をこの生地で。

少々浮きますが、ポケット自体が浮く感じの貼り付け型なので、ここに追加の方の裏地を使ってみました。

ミラーレースカーテン地は一見薄そうに見えるかもしれませんが実はとても丈夫です。

ポケットはもう1つ逆サイドに設置。

違うデザインの「隠しポケット」です。

<裏地2>キャンバスフラワー、ポリエステル/100%、日本製。厚みがある生地なのに裏地として使います。

そして、表地をご紹介。

紅色というような赤色がすっきりとしています。

ヘリンボンのジャカードがダイナミックで美しいです。

<表地>ドレープカーテン地:シェイプス、ポリエステル/100%、日本製。ヘリンボン柄を無地ライクと解釈。
取っ手の付け根パーツの8角形:通称オクタゴン。視線の行く取っ手付近に象徴的なデザインを注入します。

このたびは前半部分ですが、複数の生地を使いながら進めています。

3種の生地があっても互いに邪魔しないそれぞれの持ち場を重視する配分です。

混ぜないようにしたところはこの度の判断ですが、時によってはコントラストを利かせ混じることが良い時もあると思います。

あとがき

この「おにぎり」デザインは、4つのカーブが並行に並ぶと四角くなり、別の「巻き寿司」というデザインになります。

どちらかというと、こちらのデザインはエレガントです。

ちょっとしたことなのに同じ構造でありながら雰囲気が随分変わるものだと自身が驚き、あえて2デザインを別に考えて製作しているのです。

この「おにぎり」をうんと面積を広げればボストンバッグが実現できます。

サイズを変えるだけでもシーンの違うバッグが作れるということになりますので、主軸にこれぞというデザインが1つだけあれば、堂々と胸を張れば良いのです(^-^)。

数ある黒のナイロンバッグの中からひときわ魅力的な光を放つバッグにするためには。。を追求した黒のビジネスバッグ【347】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび1点のハンドメイドバッグが完成致しました。

名前は「テリーヌ」。

内側に柄が鮮やかに広がるビジネスシーンをイメージしたバッグです。

数ある溢れんばかりの黒のナイロンバッグの中で、どのような存在になっていくのか、どういった点が差別化なのかなどのお話を中心に綴りたいと思います。

黒と赤色タータンチェックのコンビが王道で美しい、ビジネスシーンを硬いものから笑顔が広がる楽しい瞬間へ

「テリーヌ」:<サイズ>縦29cmx横36cmxマチ10cm。こちらが実は正面。
リュック用のDカン:リュックを背負う場面が出てきた場合に備えたオプション的な設置の仕方、
内側の様子:出来上がりだと写真が写しにくいので途中段階の写真を掲載してみました。チェック柄が華やか。

もし、多くの黒のナイロンバッグにこの「テリーヌ」が埋もれていたら。。を想定してみました。

見てもらった時に目につくパッと見の特徴あるヶ所をまずはご説明したいと思います。

・リュックになるDカンの設置

リュックのショルダーまでは取り付けていなくても、リュックとして使いたい場合、例えば、自転車での外回りとか電車に乗って遠方まで出向く場合などは、背負う方が安全です。

このDカンの存在で、その後のアレンジでショルダーを付けることを想定でき、使い方の広がりを実現しやすい準備をさせていただいております。

Dカンの設置:もしこれがなければ、リュック仕様にしたいと思った時に大幅なリフォームになってしまいます。

・内側に広がる赤のタータンチェック

無表情で硬めなビジネスシーン、バッグをオープンした時に広がる鮮やかで楽しい柄。

内側にひっそりと笑顔になるきっかけを仕込みました。

・頑丈でセキュリティー性の高い内ポケットと出し入れにストレスの少ない柔軟性のある外ポケット

ポケットも時に、出し入れにストレスを感じることがあります。

頑丈に保護することだけが良いわけではないのだと思ったことがあります。

というわけで、外側に付けるポケットは、仕事中に携帯電話が取り出しやすいように外ポケットに細長い隠しポケットを設置。

携帯電話を入れる入り口にファスナーでは、かえって電話に傷を付けてしまう原因に。。

外ポケット:スマホが入るよう、ポケットが縦長の袋になっています。

スムーズに携帯電話が出し入れできるバランスはこれだと思いました。

その代わり、比翼的な型玉縁風の入り口の作りになって丸見えではない構造にしたことと、携帯電話がこぼれにくい状態を作っています。

内側の隠しポケットは、内側にあることもあり一番重要な物を入れますので、ファスナーをきちんと閉め、完全密封を徹底しています。

内側のポケット:ファスナーでシャットアウトし、中身を護衛。ファスナー周りやポケットの内袋も2重縫い。

・支柱の縫い付けが二重

支柱は、途中でそのまま取っ手になりまた支柱になる1本の長い生地を逆Uの字に縫い付けています。

途中でつぎはぎしていることはありません。

この支柱が重いものを外側からよいしょっと持ち上げる役割があるので、書類がたくさん入っていたり、少々重いパソコンが入っていても安心。

30番の太く頑丈な糸で二度縫いを徹底しています。

・リムーバルの底板の設置

底板がないと底が沈んで不格好であるとともに不安です。

底板が付くとびっくりするくらい底が水平。

本来、内側に内蔵してしまいたいのですが、それが可能なのはトート型のみです。

こういったデザインでは底部分で布の端が重なり合っていますので、1枚の板を入れ込むことが不可能。

そうするとリムーバブルな底板を最後に置くような形で設置することになります。

底板ベルポーレン(割れない強靭なプラスチック製のもの)に裏地でなじむように包み込んだ8角形の底板です。

8角形の底板カバー:四角デザインから変更。角を削り余分をそぎ落とした結果です。底に沿いやすくなりました。

・ふんわり心地よい持ち心地の取っ手

取っ手は支柱からずっと続いていますので、支柱全体ということになりますが、この全体にソフト厚芯を入れ込んでいます。

ソフト厚芯を入れる/入れないの実験でかなりの持ち心地の違いが確認できています。

ステッチの間にぷっくり膨らんだふんわり感を見ていただけるかと思いますが、持った時大変気持ちがよく持てるのです。

心地良さは2つで成り立つ:ソフト厚芯+ステッチ。

以上が、数多い黒のナイロンバッグの中での「テリーヌ」の存在感になる部分でした。

山のように積み上げられた同じ黒のナイロンバッグの中からこのバッグが選ばれる確率を高めた改良とたゆまぬ努力の結果です。

あとがき

その後の展開としましては、この黒の「ナイロンオックスはっ水加工」という生地が共通でも裏地を変えることで1点ずつの違いが表現できます。

ナイロンのはっ水生地はそれほど無限に種類があるわけでもなく、限られています。

そうすると変えていくと効果的なところは裏地だと思ったのです。

ところが、裏地に相応しいようなナイロンの柄物がとても少ないのも現状なのです。

ここを生地屋様にお願いしたいのが増やしてほしいという希望です。

そんな中でなんとか見つけた他の柄物の素敵な裏地もございまして、今後作った場合にはブログ記事にてお伝えしてまいりますね(^-^)。

初めて完成したコンパクトなサイズのリュック「巻き寿司」、丸い四つ角が優しいフォルムが実現した今お伝えしたいこと【346】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび1点ハンドメイドバッグが完成しました。

初めて出来上がる「巻き寿司」デザインです。

この記事は当初の投稿が2021.01.24でした。

その後、2024.03.05現在リライティングの一環でブログ記事1投稿ずつを順に手直ししています。

今日この記事【346】の番になりまして、3年後では随分と意向が変わった今見てもこの時の「巻き寿司」の完成はやはり「完成」であったと言えます。

このデザインで初めて作り上げたという達成だけではなく、それ以前にもここに至るまでにはいろいろモデルチェンジをしています。

このたびはこのバッグによってお伝えしたいことを、これと同じようなバッグを作るハンドメイドをしている方へのメッセージとして綴ってまいります。

「巻き寿司」デザインが出来上がるまでに何があったのか、なぜこのデザインに行き着いたのか

まず、なんといってもカーブのラインをラウンドに改良したことによる作りやすさが生まれました。

「作りやすい=美しく仕上がる」という法則は間違いないと実感しております。

「巻き寿司」:<サイズ>縦23cmx横32cmxマチ10cm。
ショルダーが取り外しのリュックになります。リュックで使用しない場合はハンドバッグの使い方もできます。
ファスナーの開閉にこの半月型のタブが活躍。実際開閉には重圧がかかりますので、頑丈に取り付けています。
内側の様子:底板はリムーバルで最後に設置。お洒落になじむように裏地の生地で包んだ8角形の底板です。

当初は、「かまぼこ」というデザインで、底周辺が急カーブの狭いカーブでした。

その部分が難関になってしまい、綺麗に作れる確率の低さを実感。

そして、そのデザインをあきらめ、すべてのカーブがクリアで分かりやすいすっきりしたものに改良することで「巻き寿司」が生まれました。

「テリーヌ」というビジネスバッグもデザインにありますが、作りは全く同じ構造です。

結局行き着いた場所は、「四角なのだけれど角が丸くなったデザイン」なのだと思います。

あとがき

「巻き寿司」と「テリーヌ」は作りが全く同じ構造。

このたびの「巻き寿司」は複数のカーブデザインにおいて、これまで改良した結果1つの点に集まったと言えます。

サイズが違うだけで全く構造が同じデザインは果たして「同じ」と目に映るのでしょうか。

ビジネスライクな「テリーヌ」に対して「巻き寿司」はリュックに背負いお出かけ用のテイストです。

自身がこれまでハンドメイドバッグを何年も作ってきた成果の1つとして、この「構造」が完成されたということになると思っております。

そして、この構造は「ボストンバッグ」にも引用できます。

マチをうんと広げこれらとはまた違ったシーンに活躍するバッグになると思われますが、それでも基本の構造が一緒なのです。

そして、2024年現在では、こうしたアイデアや手法をお伝えする事業へとシフトしようとしています。

こうしたノウハウを広げ、ハンドメイドをする文化みたいなものが根付けば素敵だと思っております。

引き続き浮かんだアイデアは惜しみなく記事にアップしてまいりたいと思います。

上述にもありますが、込み入ったハイブランド様にあこがれたようなデザインは、少なくとも2番手です。

それよりも、単純でもシンプルでもベースの部分から考案して改良を重ねた道を作っていくハンドメイドライフが正解だと思います(^-^)。

ひっくり返し口をとじる仮縫いに縫製用ボンドを使用、ここだけではない他への引用のヒントになる【344】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「巻き寿司」用のDカンのゴールドがやっと到着。

作業を続行します。

「巻き寿司」とは、ハンドメイドバッグのデザインのこと。

見た感じのフォルムが巻き寿司にそっくりだからそう名付けたものです。

ベージュ色のマトラッセの凹凸感ある表地とオレンジ系の小花柄がほっこりあったかい感じのコンビのリュックです。

ひっくり返して1パーツ分のプレートを製作するときの返し口の始末

お作りしていますハンドメイドバッグの作りの特徴として、「袋にしない」という点があります。

縫い代を隠し、板状のパーツにあらかじめしておいて、合体して組み立てる分かりやすくイメージできる構造なのです。

その時に、表地と裏地を中表にしてひっくり返してプレートを作る段階があります。

この時の返し口の綴じ方をいかに自然に綺麗に行うかが課題となります。

ここが返し口だったと分からないよう、自然なラインに出来上がることを目指しますが、このたびその際にある小道具を使ってみました。

それは綿棒です。

綿棒の先に、ボンドを塗り付け、奥の行き届きにくいところまで塗ると偏りなくボンドが付けられます。

附随のヘラは平面用に作られたものだと思いますが、実際はこんな風に入りくんだ中へも塗り付ける場面があるのです。

結果としましては、一定の効果を感じました。

この後の作業の時にストレスを感じずに綺麗に縫い合わせることにつながるのです。

細い綿棒が活躍したということです。

折った内側の次には、重なる部分の縫い代にも塗ります。はみ出さないように塗ることができます。
そして、アイロンの熱でくっつけます。このボンドというのが、「さいほう上手」です。
プレートが完成。出来上がりのイメージが見えてきました。

存在感のあるファスナータブの下に隠れるステッチの正体は、裏面のファスナータブを固定する重要なステッチだった

この後は、長い口布にファスナーを取り付けました。

このデザインはカーブがかっていますので、タブもカーブを含むものにすることで歩調を合わせました。

こんな半月型のようなタブをファスナー開閉のつまみタブとして付けます。

なぜこんなにつまみがビッグなのかというのは、ひっくり返しの限界があるからです。

その他多角形型もアイデアとしてはあると思います。

タブの面積が広いことを利用し、その下に見えてほしくないステッチが隠れました↓。

タブの下に隠れた二重ステッチの正体:この位置の真裏を見てみます↓。
正体の答え:裏面のファスナータブを固定するためのステッチでした。ここでは完全に小花柄に馴染んでいます。

あとがき

完成まであともう少し。

この後は、長い口布と本体面を合体させてショルダーを作って終了です。

今できる限りの精いっぱいの100%でのぞんでいます。

不思議なことに時が経過すると、別のアイデアや発展でさらに改良が生まれることもあります。

こうした地道な改良の行く末にあるものは、「良質なバッグ」だと言えます。

すべての疑問に答えが存在するような品物になってゆくのだと思います。

お仕事用のナイロン製ビジネスバッグ作り、入り口ファスナーの表と裏のタブそれぞれの役割の違い【343】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在製作中の「テリーヌ」という名前のブリーフケース。

この名前は、そのフォルムがあのゼラチンでゼリーみたいに固められたカラフルなおしゃれな食べ物テリーヌにそっくりだからそう名付けました。

このテリーヌ型を現在黒無地のナイロンオックスはっ水加工生地と赤のタータンチェックとのコンビで製作中です。

このたびは、口布にファスナーを取り付ける作業を主に行いました。

その中で、1つご紹介したいヶ所が「ファスナータブ」です。

その名の通りファスナーとのコンビで取り付ける機能なのですが、実は【319】の記事でもこの部分について複数の柄や色違いのイメージと共に綴らせていただいております。

ファスナーを取り付けるのは、実際の所裏面に当たる場所。

表でファスナー開閉時に使う表のタブと、裏側にファスナー設置の際のファスナーの先端に取り付け更に本体に縫い付けるタブとは別物です。

そこまでは【319】の記事と同じなのですが、このたびの記事【343】ならではの特徴としましては、表に付けるタブが「わ」になったところが新しい点です。

なぜ、一重から「わ」にしたのかなどの理由もございますので是非このたびの記事で「ファスナータブの機能」の役割なるものをご覧くださいませ。

2種類の「ファスナータブ」はただのデザインなのか、それとも。。

お作りしていますファスナーの取り付け方は、カチャッとはめ込んでいるかのような取り付け方です。

ファスナー自体に袋を縫い付けてひっくり返す古典的な手法は複雑過ぎますし、実際には丈夫ではありません。

単純な当てているだけのような方法は、一目見て取り付け方が分かるような方法です。

その代わり、ファスナー自体もむき出しで、昔ながらの縫い付け方のファスナーの始末では隠れていたファスナーサイドが目に映る場所となっていきます。

表に見えるファスナーのタブというのは、ファスナー自体に付くのではなく、ファスナーの先端周辺に開閉時のつまみタブとして設置するものになります。

表側に取り付けるファスナーつまみタブ:ファスナー枠の先端がタブの「わ」に当たるような位置に縫い付け。

このタブは、開閉する時には重要な機能です。

もしこれがないと、開閉時にバッグのどこか本体の一部をつかむことになり、それがバッグの変形やしわの原因になります。

変な癖がつくことの積み重ねでバッグが早く傷むことになってしまいます。

よってこのタブを指で持ちながらファスナーを開閉していただくと、丁寧な優しい使い方ができるのです。

もっとも両開きファスナーなのでタブなしでもそこそこスムーズには開閉できます。

両開きファスナーを使うということ自体も持続的なバッグになる大きなポイントです。

さて、今回この小さなタブではありますが、今まで作ってきた作り方にもう少し新しさを加えます。

あらかじめこのように短い辺の方の縫い代を隠す際にアイロンで折った後、ステッチを入れます。
少し見にくいのですが、返し縫いをしない端っこを4箇所そのままぎゅっと玉止め。
そうして、長い辺を三つ折りして、裏側(左)から細長いボックス型に縫い付けます。
3度縫いx2列のステッチをかけます。これが1列だと本体の生地を部分的に傷めやすいので2列がグッド。
内側へ2列の端の糸を出して表側の見栄えをすっきりと整えます。
隣同士をペアに、2個のみの玉止めですっきり完了させます。結局裏側に付けるファスナータブでここが隠れます。
ファスナーの裏側に付けるタブ。直接ファスナーへ取り付け、その後タブの真ん中を二重ステッチで口布に固定。
もう片方のサイドも全く同じようにタブを付け、タブ自体を固定した二重ステッチ。このステッチは表に出ます。
先ほど表に出ると書きました裏側のファスナータブを固定した線が右の方に出ています。

このステッチが出ない方法としては、もっとファスナーを短くして、表側のつまみタブの下側に隠れるようにステッチを出すということも考えられます。

しかし、長さを短くせなばならないことで安定感が減りますし、いろんな作業が同じカ所に密集しすぎてしまい、別の意味で不安定になる部分が出てきます。

よって今のところステッチが見えるということで納得しています。

このファスナーつまみタブの向きは輪がファスナー側を向いていなければ機能としては良くないのでこの向きも大切です。

一重仕立ての時よりも力が加わった時に対応しやすいタブになったのが、「わ」のタイプ。

ナイロン/100%は地が薄いので「わ」にすることが十分可能。

「わ」は簡単には生地がヨレないので末永く良い状態のままのバッグをキープすることにつながり、全体としての経年の傷みのバランスがより平均的になると見ています。

あとがき

ファスナーというのは、開け閉めで負荷がかかる部分です。

バッグを持ち上げる時の「支柱・取っ手」に続いて力が加わる部分ではないでしょうか。

そうすると長持ちするには、頻繁に負荷がかかることで傷みやすいことをできる限り解消していく工夫が大切になります。

自身の製作のバッグも、ご購入者様はかなり実用的なアイテムとして考えておられることがほとんどです。

それを持って置いているだけでも価値がある「ハイブランド」様のバッグとは少し性質が異なるものかと。

見かけのかっこよさや美しさももちろんのこと、「機能」の面では大げさな話、ハイブランド様以上の部分がないといけないのではないかとさえ思っているのです。

「ここで購入すれば間違いない」とまで思っていただけるよう、ユーザー様の目線に立った追求をこれからも続けていきたいと思っております(^-^)。

定番で永久不滅なベストコンビ、黒と赤タータンチェックの組み合わせをハンドメイドバッグの表地と裏地に使った結果ご購入いただいた【342】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

製作中の「巻き寿司」デザインの途中ではありますが、「テリーヌ」デザインの製作も急ぐものであり、今回割り込みをしました。

割り込み、などということがその都度柔軟に行えてしまえるのもプチ事業者のメリット。

もともとあれこれ同時進行などということは、割と苦にならない性格、むしろ得意な方なのでこういう時にその性質が役立つものです。

では、割り込んでまで優先したという「テリーヌ」デザインの生地、そして途中までの製作場面をご紹介したいと思います。

黒x赤タータンチェックの組み合わせのロックっぽさは永久不滅のテイスト

<表地>ナイロンオックスはっ水加工、ナイロン/100%、日本製。
<裏地>ナイロンタフタはっ水加工アクリルコーティング、ナイロン/100%、日本製。

遠目で見ると実際のぱっと見の雰囲気が分かります。

この黒と赤タータンチェックの組み合わせはロックっぽいテイストです。

パンクとかロックのミュージシャン様のパンツのイメージ。

上は革ジャンがイメージされます。

こんなミュージシャン様のアイテムの雰囲気の組み合わせをビジネスシーンに落とし込むのです。

その意表を突いたようなアイデアは面白いものになりそうです。

自身も、このぱっと目立つ典型的な赤タータンチェックについてはあこがれを持っていますが、洋服でもなかなかここまでの典型的な赤タータンは見つからないのです。

多くのヴィンテージ服好きの方はすでにこの柄には注目されているのではないでしょうか。

この赤タータンはバッグの裏地に使いますので、バッグを開けた時だけ広がる世界です。

ビジネスシーンに「笑顔」をお届けできたら良いと思っています。

赤のタータンチェックにグリーン色が入っていることで少し柔らかい雰囲気になっています。

進捗度のスムーズさはナイロン/100%ならでは

実は、ナイロン/100%は縫いやすく、進捗度は高めです。

ハリコシがあるとどんな作業もしやすいのです。

反対に時間がかかってしまうのはとろんとした柔らかい生地ですね。

バッグの場合、生地1枚の風合いはあまり関係ないですし、むしろ、とろんとした生地でもハリコシを出していかねばバッグらしい迫力が出ません。

よって、そもそも柔らかい生地をバッグには使わないという手もあるのですが、どうしてもその柄を使いたかったり、その生地で作りたい時には芯地の利用でハリコシを高めることができるのです。

<裁断・接着芯貼り>:ニット芯を貼ります。ナイロン/100%にはニット芯が必須。織芯だと気泡ができます。
<支柱/取っ手作り>:中に接着芯と、さらにソフト厚芯というふんわり芯を内蔵していきます。

このぷっくり感は、ソフト厚芯+ステッチのコンビの賜物です。

<外側の隠しポケット・支柱/取っ手>:外のポケットはスマホ入れをイメージ、キズ防止の為ファスナー無し。

この写真では分かりづらいですが、中に入れたソフト厚芯は、一番下の縫い代から1.5cmの分入れずに空洞とします。

その理由はひっくり返す時のラインが綺麗に出るよう厚みを軽減しているからです。

左右ともそのように1.5cm控えてソフト厚芯を入れ込んでいる作りです。

このことは今まで作ってきて、大変効果と手ごたえを感じている点です。

<中側の隠しポケット作り>:ビジネスシーンで使用の大切な物入れとして、ファスナーも付けます。

実際に会社員時代に外回りのお仕事をさせていただいていた時には、会社の大事な印鑑を持ち歩くことがあり、こういったポケットを利用していました。

今後印鑑は廃止になっていくかと思いますが、名刺を入れたり、何かバッグの中に1つ隠しポケットがあることはきっと役に立ってくれると思います。

書類でいっぱいの中に小さな小物が入ると、見失うこともありますので、こういったポケットを別のお部屋として使う保管がやはり安心です。

アップにしてみました。ファスナーの色と生地の色との相性も良いです。

あとがき

ナイロン/100%の生地というのは、接着芯を必ずニット芯にすることさえ確実に行えば、作りやすく、出来上がりはとても素敵なものになります。

ただ数が少なくて裏地の柄を探すのに苦労しているところです。

生地メーカー様、どうぞたくさんナイロン/100%の撥水加工の柄の生地をよろしくお願いしまーーす<m(__)m>。

大きめのバッグ用に裁断した生地パーツの跡が付かないたたみ方、二つ折りよりも三つ折りの方がつぶれにくい【339】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

計画的に附属品も調達しておくのが望ましいのですが、このたび注文の色を間違えたミスがあり、少し日にちが空いてしまうことになりました。

よって、附属品が届くまでの間にする作業として、次の製作分の裁断をして進捗度を進めておきます。

このたびは、ビッグなサイズのヘルメットバッグをセルヴィッチデニムで作るという企画のもと、裁断をします。

セルヴィッチデニムはゆったりサイズのトートバッグ型ヘルメットバッグを3点作ることですべて使い切るような見込みです。

裏地を変えて1点物志向の裁断をしていきます。

そして、裁断後、大きなパーツをしばらく保管するわけですので、そのたたみ方がどんな形が望ましいのかを実際にやってみた経験からお伝えしたいと思います。

跡が付かないのが目的ですので、それを目指した安心な保管方法を追求していきます。

二つ折りよりも三つ折りの方が真ん中部分に折り目ができず、ふんわりたためる

いろいろな生地がある中で保管しておく際に注意しなければならない生地があります。

それは、いったんたたみじわや折り線が付くとなかなか取れない生地があります。

そういった生地というのは、生地屋さんがよく知ってみえるので、棒に巻いてくれたりします。

そのようにしていただいたものは、裁断後も気を付けねばならないということです。

パーツが小さければ広げたまま保管すればよいですが、なかなか大きいパーツであるとそうもいきません。

どうしても三つ折り程度にたたむことになります。

これは長い支柱兼取っ手パーツですが、途中で横に白い筋が入らないようこれも折ってはいけません。

ふんわりとたたむ必要がありますので、基本的に三つ折りのような包み込み方でふんわり保管します。

デニムのセルヴィッチタイプは特に硬いので、跡が付きやすいです。デニムはアイロンでも元には戻りません。
裏地。ポリエステル/100%の跡が全く付かないような生地ですが、そろえるために同じように三つ折りしました。
そして、跡が付かないタイプの生地を下に敷いて、上にデニムの三つ折りを置きます。
そして、こんな風に風呂敷風に包んで保管します。これで跡が付く対策はできました。

こうは対策しましたが、できるだけ早いうちに使用してバッグにするのが望ましいです。

あとがき

特に、綿/100%の生地は、その混率からも跡が付きやすいです。

よって、デニム、帆布、チノ、ブロード、ローンなどカジュアルな素材こそ保管の徹底を気を付けたいものです。

カジュアルであることが粗雑な保管やしわがあるということなどにイコールでは決してないということです。

最初の材料の調達の時点で気を付ける「保管」は、丁寧に生地を扱ってこそ、後にそのテイストのカジュアル度を見てもらうわけで最初はまっさらに綺麗な状態であるべきです。