フラップの型紙の先端周辺のみを最低限カットし、リュックの取っ手の間にフラップが通る時の引っ掛かりを解消した【834】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

少し前の投稿【832】では、ハンドメイドリュックの入り口のフラップの横幅を広げ、取り付け位置を背から覆うようにして隙間を解消する6点の完成品のリフォームの開始1点目をご紹介しました。

そこでも、まだ型紙の改良の必要性が見つかり、今度は広すぎて引っ掛かりがありましたので、このたびのリフォーム2点目は、広すぎた一部分だけを最低限削り取り、改良の効果を検証する内容になります。

そういう意味では、今回もかなり重要な作業です。

型紙の修正箇所というのがこちら↓。

取っ手に引っかかりがある一部のみを最低限そぎ落とし、スリムにするという型紙に変更をしました。

このように、先端を少しだけ削っています。

特にこの部分にご注目いただきまして、その行く末をご一緒に見守っていただければと思います。

検証結果報告:フラップに関しては成功、ただ、セキュリティー性の完全な改善ではなく隙間はまだある

取っ手の間に入る部分が引っ掛かりがありません。検証結果は成功ということになります。

一応、取っ手の間にすっきり入っているので合格です。

ただ、ナスカンが真ん中に来ていませんね、後程取り付け直しをします(^_^;)。

これはショルダーを背負っている状態。

実際に背負う場面で、机などに置いた状態でこのフラップの位置を見てみます↓。

机の上などにリュックを置いた状態:背負った時よりはフラップが場所を有しますが引っ掛かりがぎりぎり無し。

ということで、今回の検証結果は、型紙を削った効果が出たということになりました、大変嬉しい結果でした。

多少フラップの位置がずれることで様子は変わりますが、背負った時に引っかかりが無くなっているのかを一番に重視。

すべての位置に対応しようとするとフラップがどんどん細身になっていってしまいまい、隙間も空きイタチごっこのような難しい点があります。

相変わらず完全には解消されない隙間問題をどう解決していくのかの答えが「内蔵巾着袋」というところに行き着いた

そして、さらに、引っ掛かりとは別で、隙間の件です。

背負った時の重力でできた隙間:サイドから見るとよく分かります。両サイドの巾着ひもは重要です。
ハンドバッグに持った時の隙間:前後がきゅっと口が折れて、隙間が少し少なめになって口がふさがる様子。

この辺りまでが、可能な範囲の隙間カバーの限界です。

あとは、内部をただの裏地にするのではなくて、内蔵巾着袋の仕様にすべて統一した方が安全性としては高いものになると思います。

ただ、内蔵巾着袋は開閉が手間ですので、「使い分け」も1つのアイデア。

内蔵巾着袋無しのものは「近場用」で、内蔵巾着袋有りのものは「遠出用」へという2種の使い分けも1つの方法です。

あとがき

このたびの検証で、バッグを作る時に、物理的な動きを予想することこそ大切なことだとつくづく思いました。

巾着型、一度は、セキュリティー性の低さに廃版にしようと思ったものだったので、その諦めからの工夫というのがとても大きな巻き返しになりました。

巾着型は、かわいくて優しいデザイン、やはりモデルとしては残していきたい気持ちがあります。

セキュリティー性の弱さが分かっていても、そこを最大限に何とかしていくという役割を担おうと決意。

次回3点目をまたご紹介してまいりますが、今回で内部に巾着袋が設置無しのタイプのリフォームが終わりました。

次からは、最新型の内蔵巾着袋付きの同じヶ所の入り口フラップをリフォームしていきます。

生地が替わりますので、同じ仕様でも違うのかどうかというところもリフォームを兼ねた検証ポイントになると思います。

是非また、お立ち寄りくださいませ(^-^)。

ナスカンが留め具の巾着リュックの入り口の隙間を最大限に埋める改良、入り口フラップの型紙を最大限にした6点の修正の1点目【832】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

やっとこの時がやってまいりました。

「餅巾着:もちきんちゃく」という名前のデザインの巾着リュックの入り口の隙間解消の解決策として、入り口のフラップをサイズを広げ、取り付け方も覆うように工夫するというリフォームの1点目を開始しました。

ここから数点連続してリフォームしていきますが、今回はまず1点目のうろこ柄が完成。

そんな「修正」に特化した作業風景を今回はご紹介したいと思います。

こんなこともあるのです、良くない状態のまま複数を完成させてしまってからのその後の修正というケースです。

自分勝手に製作しても結局は何も機能を果たしていない結果を知ることになるという教訓を得たのでした<m(__)m>。

それが、6点物完成品を作ってしまった姿勢の反省となります。

とても手間がかかる製作ですので、精一杯きちんと修正していきたいと思います。

小さかった入口フラップを取っ手の間に通る最大限に広げた巾着リュックの修正の記録

細かいことを言いますと、2種のデザインになります。

1つは、内側に巾着袋が設置の最新型と巾着袋が設置無しの従来型の2種。

まずは、従来型の古いデザインからやっていきます。

内部はそのように違いますが、入り口のフラップは同じ作りでしたので共通しています。

修正前(before):入口フラップのサイズが小さいので隙間が多かった状態です。

この状態は、セキュリティー性が低いと言えます。

このフラップを可能な限り大きくするということ、そして、取り付け位置も変えます。

修正前の上の写真では表地と裏地の間に挟み込んでいます。

これを背の部分に縫い付けて覆う形へ変えることで、取っ手間の隙間を全面的に覆うことになります。

裏地を外した様子:まずは、ある部分まで遡るように解体。マチもほどいて、サイドや底の地縫いも外します。
新しいフラップ:生地を残しておいて良かったと思う場面。反対側は裏地の別布を使用。
裏地用の生地:ポリエステル/100%のポプリン。ピンク、内部の裏地と色違い。右は取り外したフラップ。
タブの位置を下げます:上の方で緩かったところを下へ移動します。
背に縫い付けに変更のフラップ:取り付けは、2枚仕立てのハード薄芯を力布にします。ハード厚芯だと1枚で。
縫い付け部分の完成:ここで、次の課題が。。フラップの幅が取っ手の幅を上回っています。

実際にやはり引っ掛かってバランスが悪く見た目も悪いです↓。

課題の残る完成:やはりフラップが引っ掛かっています。ごわついたインテリア生地を最初にやってみて正解。

ということで、型紙を一部だけ削り、引っ掛かりの解消をしていきます↓。

型紙の一部カット:できるだけ面積を残すような感じで縮小。上の方の横幅は削らずにやめておきます。

今回はここまでです。

この型紙で作ったフラップが【834】で成功しています。

【834】の記事ではこんなパッチワーク生地で同じモデルを製作。フラップが違和感なく間に最大限で設置。

この検証が上手くいけば、もう一度この度のフラップは修正していきたいと思います。

あとがき

わずかずつでも良い、必ず良質なお品への一歩となれば。。という気持ちを持って取り組んでいるリフォームとなります。

ここまでのことをまめに1つずつ改良していくとユーザーの目に留まる程のものになると思います。

現在ブログの手直しをしています2024.07.02でして、この記事の順番です。

当初投稿しました2021.12.19からおよそ3年後です。

2024年の今振り返ってもこの時の入り口フラップの隙間の解消が随分完成型に近くなっていると思うほどの大きな修正であり重要な場面でした。

受け入れられないバッグを作ってしまった段階は必要、飛び越えてその後の発展や進化にたどり着くことはあり得ない【830】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

よく会社では、「決算SALE」というのが3月末にかけて行われているのをご存知かと思います。

企業の決算は独自の決算日というものを設けていて、小売業は特に年度末の3月末であることも多く、在庫を思い切って短期間で減らすという目的。

同時に、値段を下げても数多くを短期間で売りさばくことで売上高、売上個数も伸ばすといういもの。

短期的なテクニックの基本的な例だと思われます。

ところで、「個人事業主」は、決算というのは基本12月末になります。

その1年の暦(こよみ)そのままの暮れが決算日に当たるので12/31なのです。

あの忙しい大晦日、お掃除もしなければなりませんが、同時に〆(しめ)という行事があるということになります。

ほとんどが12/31には作業はできません。

12/31は静かにその時が迎えられるのみとなりまして、年明けから遡って締めの作業が始まるのが常です。

このたびは、在庫になってしまったバッグに対して、年末に「SALE」をしたことでその品物に対して見限ったたという事実と、その後の発展のためには必要な段階だったことを綴っていきたいと思います。

「SALE」をする時点で、そのデザインは「廃版」という意味、ただその過程もその後の改良のためには必要なフェーズだった

多くの企業様の決算SALEと同じように、12月後半に差し掛かる時点でSALEを始めました。

名付けて「廃版SALE」。

もう廃版になるデザインのバッグを一斉に半額へお値下げしたのでした。

昔ながらの「ナップサック」の作り。その後、本体自体を巾着でしぼる素材の厚みの限界を見直します。

このデザインは、ナップサック同様、きゅーっと入口を絞る薄さが必要で、結構な薄手にもかかわらず、ハード薄芯の影響で結局口にすき間が開いてしまいました。

それをカバーするべく、当時はこのフラップを付けたということなのですが、こういうレベルの薄さの生地でも限界を超えていたのでした。

そんなことでは、それ以上の中肉や厚手は到底無理です。

ただ、間違いなく、この途中のステップは必要な段階であったことも間違いがないのです。

後に、このナップサック型はこのように進化しました↓。

キルトもかけて丈夫にしながら、巾着ひもホールを別で設置し、絞りやすく口が閉まるように工夫。

同じ「ナップサック」なのに随分変化を遂げたものです。

下に貼りますYouTube動画の中では、廃版のその他2種もご紹介しています↓。

あとがき

左:2019年製。右:2023年製。ここからさらに、進化がある2024年製は別の機会にご紹介します。

「SALE」をすることになるようなものを最初から作るべきではない、という考え方もあります。

ただ、そのフェーズに行き着くには、やはり、このような段階を飛び越えてはたどり着けないのです。

こういった苦労を実際に地に足を付けながらした者のみが分かることだと思います。

事業者単位ではなかなか実現しにくい「リメイク」、著作権を遵守しながら可能な個人の範囲にこの文化を広げる「ノウハウの伝達」の役割【822】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「リメイク」はなかなか事業者ができることではありません。

なぜなら、元ある品物に手を加え商品にして対価を得たり、その手法を実際の既製品を具体的に利用してリメイクする手法を教えて対価を得ることもいずれも「著作権の侵害」に該当する/該当する部分があると判断しています。

過去に書物で拝読の、自社在庫の自主リメイク的なことを、関係する著作者に了解を得ながら行っている事業者様なのかな。。と思う会社様の事業活動がありましたが、現在では廃業されているようです。

リメイク品のお写真の様子から、おそらく在庫を何とか活かすところから始まったような気がしました。

本来、「あっ」と驚く程意外な物へ変化することこそ面白いのであって、分野の違う品物に生まれ変わる極端さが面白かったりするものです。

現実は、他社様が製作したものを解体して作り変え、それを二次利用することは、禁止であり、一度完成した品物というのは、容易に商業利用が難しいのです。

認められている自分だけのリメイクの範囲を超えたことがどう可能になるのかをずっと考えてまいりました。

現在行き着いているところは、やり方の「図解による解説」のみです。

実際にやってみたリメイクをその手法と記録とともに「図のみ」で伝達することです。

当然、ブランド名などは出てきませんし、写真も掲載無しの自作の絵図とノウハウのみです。

「リメイク」は個人単位の領域を出ることができないものだということです。

よって、引き続き、そのノウハウのご紹介は続けていきたいのですが、そもそもリメイクをしたいと思ったきっかけをこのたびはお話したいと思います。

着ない洋服の売り先がどうしても見つからなかった時、捨てることなく素敵なカラーと柄を活かし、自前バッグに作り直した

ワードローブを入れ替えし、今後のお洋服の志向を変えてみたことがありました。

ブティックのようなところに並んでいたであろう味わい深い古着ワンピースが勢ぞろいしたようなラインナップ。

ところが、着る機会を得ず、気持ちの変化も訪れ手放すことになってしまったのでした。

見ているだけで飽きてしまったケースで、そういった集め方に対しても反省したところです。

気に入ってくださる他の方もいらっしゃるではないかとサイトに出品したり、買取店舗に持って行ったりしました。

それでも引き取り手にめぐまれなかった傷みがひどかった部分があるようなアイテムが実際にもったいなく残ってしまったのでした。

このたび、その捨てるにはとてももったいない面積の広いワンピースを中心に、3アイテムを使って自分使いのリュックを作ってみようと、裁断をしたところです。

「リメイク」しておりますので、どんなお品物だったのかも、掲載することはできません。

ちなみにですが、その品質表示を見て、実際にお電話をする確認もしております。

「リメイクし、別の物に作り変え販売しても良いのか」の答えは、「不可」でした。

当然「著作権を行使」というスタンスのご返答をいただきましたが、ここまで実際に聞くことをしての答えをもって、本当の著作者の意向を知ることができるのです。

これが非常にまめな作業ですので、ほとんどが「可能性」で判断されていることも多いと思われます。

バッグの本体は、ニットのカラフルなワンピース。

そして、バッグの裏地は、ボルドーカラーのパンツ。

長さが必要なショルダーは、別の黒のジャージ素材のパンツから。

以上、この3アイテムに活躍してもらいました。

あとがき

「リメイク」はとても夢のある文化だと思っています。

著作者様にご理解いただきたいのは、素材・テイストなどに魅力があったからこそ手間をかけた作業で別の形にして使いたくなったという「気持ち」です。

考えてみれば、ファッションに「飽き」がある以上、その姿のままであることが永久ということこそ希なのではないかと。

それだけ、1つの製造が100%受け入れられ続けることが難しいことだということであり、違った姿への変更ということは元の製造業者様の叡智も混じるということで、複数の人のアイデアが詰まるものになるのだと思うのです。

「リメイク」という概念はとても素敵な活動なのではないでしょうか(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

学生さんの制服用の生地のグレーで作ったエコバッグがとてもエレガントな仕上がりだった、内部も美しくなるように見直したいステッチの混み具合の解消【820】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ最近お洋服の持ち方を今一度見直しました。

これまでも<コーデ>というブログのカテゴリーの中ではたびたびご紹介して、こだわりのある渾身チョイスということで、少なく選りすぐった古着の洋服選びをご提案してきました。

そのような中でも「飽き」というものがどうしても生まれてしまいます。

ひどい時には一度も着用せずにということもしばしば。。

この「飽き」ということが非常にハンドメイドバッグ作りでもテーマになります。

ややお話がそれましたが、飽きずに使っていただけると良いという思いも入るシンプルな定番バッグをテーマにして制服のブレザーなどに使われる目的の生地で作ったバッグをご紹介したいと思います。

表面が素敵なら内部の仕立ても綺麗にしたいという思いから見直していく三つ折りステッチのやり方の変更

当ブログ記事は、当初2021.12.04投稿でいたが、そのおよそ3年後の2024.06.28現在「手直し」の順番です。

今年2024年1年間は、過去のブログ記事を1日3記事ずつ手直し、これまでの約1,400記事をすべて見直していく目標を立てました。

現在は目標をパーフェクトに実行してきておりまして、上半期が終了を迎えるところです。

この年月の経過とともに、当時の2021.12.04当時の仕様変更から、この三つ折りのやり方がもっと見直され、更なる改良に至っています。

そんな背景もございまして、変更が利かないYouTube動画は、2021年での改良の案で終わっているところをどうぞご了承いただきたいと思います<m(__)m>。

その代わり、当ブログ記事は修正が可能ですので、その後の更なる最新の手法でもっと発展したやり方に変わったところをご一読いただくことができます。

混乱させてしまわぬよう、出来る限りその変遷も綴りながら最新のアウトプットでまとめるスタンスで解説していきたいと思います<m(__)m>。

昔のやり方:端から2.5cmを地縫い、続いて1.25cmずつの三つ折りで最後に縫い閉じのステッチをかけます。

結構長い間このやり方でやってきたのですが、問題もあったのでした↓。

たまたま綺麗にステッチが重なったケース。こんな風に綺麗に重なることは希、ほとんどが次のようになります↓。
一度目の地縫いのステッチと三つ折りの縫い閉じのステッチが2本離れたりくっついたりと混沌とした状態。

2021年当時の解決策(前案):地縫いをせずに突然三つ折りをするやり方

では、どうしたら、二重線が二本きちんと重なるのか。。2021年の時点で答えが1つ出ました。

「地縫いをせずに、2枚を重ねて三つ折りし、その縫い閉じのステッチをすることで強度を同じにしながらステッチをぴったりと重ねる」というやり方です。

ということで後で貼ります動画はこのやり方をご紹介したものになります。

ただ、その後まだまだ問題が残りました。

「全ての生地に対してオールマイティーではない、対応できない生地もある」ということです。

例えばほつれやすい生地などは三つ折りする時点で困難であったり、厚手の生地は三つ折りの時点でずれてしまうのでした。

2024年の解決策(後案):最初に2枚を重ねて端から5-7mmをステッチで固定し、引き続き三つ折りステッチというやり方

生地の種類が替わりすみません。2.5cmの印は付けるもののまずは端から5-7mmをステッチで固定。
引き続き、三つ折りステッチで完成。最初の縫いが固定されたおかげで生地同士がずれにくくなりました。

ということで、現在はここに着地しています。

丈夫にするなら、縫い閉じのステッチを二重にすれば、この場合はよほどでない限り、一度目のステッチをなぞれば良いのでずれることはありませんので整然と仕上がるのです。

完成した制服地のエコバッグのエレガントさがこの上ない

切餅:縦39cmx横35cmxマチ18cm。中厚程度なので支柱や取っ手がしっかりしています。
<使用生地:グレー>エステルツイル、ポリエステル/100%、日本製。
スーツみたいできちんとした印象です。こんな色のグレーの無地のバッグはなかなかレアです。

あとがき

グレー色、とても渋くてカッコイイです。

黒よりも甘いので親しみやすく、非常に「瀟洒:しょうしゃ」です。

黒をすでに持っている場合にもう1つのモノトーンカラーとしてご検討いただける可能性があります。

この度のこの生地は、それほど高額な生地ではなく@¥1,000以内/mでした。

この生地を見て思い浮かべるのが、「尾州ウール」です。

この作りは、すでにサブバッグやエコバッグの領域は越えていますので、メインバッグの表地にお洋服に使われることが多いような高級スーツ生地にポテンシャルを感じています(^-^)。

厚紙を利用して自作の「専用ものさし」の2cm幅を縫い付けの位置に利用、便利な使い心地の良さは既製品の定規を越えた【818】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

レジ袋やサブバッグにも、もしかしたらメインバッグにもなる一重仕立ての「切餅:きりもち」というバッグを製作中。

このたびは、この製作の中にも出てきます縫い位置をマークするために、チャコペンなどを使い記載しなくてもよい「技:わざ」をご紹介したいと思います。

バッグの支柱と取っ手の間の固定ステッチ、真ん中の待ち針を境に上下1cmずつの2cm幅に利用する自作プチものさし

印を記入しなくて良いという方法が、専用の「ものさし」を準備することです。

文房具のものさしでは、狭いミシンの間に当てると邪魔になり正確に測れないこともしばしば。

その際には、数センチで十分な範囲のコンパクトな専用ものさしを厚紙で製作して同じモデルの製作の時に「道具」として使うというアイデアです。

このような一重仕立てのバッグを現在製作中。たたんで持ち歩きもできます。銭湯・お買い物など多用途です。
型紙の収納:クリアポケットに指示書と一緒に収納。表面が指示書と写真。裏面に型紙現物が保管。
裏に牛乳パックなどの使用済みの厚紙を貼って補強。使う部分はヘッドの部分のみ。紛失しないよう長めに製作。
縫い代込みで上から8cmの位置に待ち針で印。待ち針中心に上下1cmずつが縫う位置です。
2cmの間隔に出来上がったステッチ。
こんな風に当てて、たとえ別の場所であっても2cmの確認にも利用することができます。

このプチ道具を使い始めてから、とてもこの作業が楽しくなりました。

「楽しい」ということは「楽:らく」ということです。

気持ち的に楽な方が良いに決まっています。

位置の迷いがないのでサクサクと捗ることも相乗効果です。

あとがき

ちょっとした箇所ではあるのですけれど、出来上がった時の遠目で見た時に、同じ位置に縫い付けがあることが美しいのです。

このようにステッチで固定する場合に左右対称を目指す裏には、こういった工夫があると良いです。

実はこれには続きがありまして、なんと、この2cmのステッチはその後なくなりました。

というのも、この製作の時代は生地幅が150cm程もある生地に限定した長ーいパーツの一続きの裁断で作っていたベルトだったからです。

その後、どんな生地幅の生地にも対応できるよう、このように仕様を変えました↓。

取っ手と支柱の境目にタブが付きました。これはタブの下にハギ目を隠し、機能とデザイン兼用のタブなのです。

ハギ目を作ることで1枚の長いパーツが3つに分かれ、1枚ずつが短くて済むようになりました。

このことでこのたびの2cmのステッチも消滅。

ハギ目の線を目印にタブを当てて縫い付けるので、これまた、ものさしさえ不必要に発展していったのでした。

現在ブログの手直しをしておりまして、過去にアップの当記事【818】の順番です。

当初投稿の2021.12.01から約3年後の2024.06.27現在で振り返りながら画像を追加したりその後の変遷を追記したりしております。

もうプチものさしはこのモデルにおいては必要なくなったわけですが、間違いなく美しく仕上げるためのステップだったと思っております。

こういった変化や変遷があってこそ面白いのです。

もう1つ面白い点は、このようにブログ記事の過去のものを未来から振り返った時に改めて過去の努力の姿や発展しようと行動した様子を冷静に見ることができる新しい目線です。

今というのは早い流れの中で淡々と過ぎていくもので、自分がその最中にあり、その姿は分かりにくいものです。

しかし、時が実際に経過してから再び振り返るその見方は、たとえ失敗したケースであっても、すべて意味のあったことなのだと思うことができます。

手直しが3年後という随分遅れた時期であったことが反省するところですが、こうしてブログ記事を手直しする2024年の1年の活動をやってみて本当に良かったと思っております。

今は6月。後半分でこれまでのすべてのブログ記事の手直しが完了する予定を組んでいます。

今やっていることの本当の意味というのは、おそらく、変化した姿の未来から振り返って俯瞰した目線でみてやっと分かるものなのではないでしょうか(^-^)。

レースでも決して弱々しくなんかない、美しいカーテン地のジャガードがエレガントなエコバッグがその使用シーンをうんと広げる瞬間【817】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

いよいよ本格的に冬の気配がしてまいりました。

先日少し早いながらもホカホカ心地よく温まりながらのちょっとした夜の外出に手袋を着用。

そのような季節ではありますが、アパレル業界では、2022春/夏の準備が始まる流れ。

季節が真逆の時に準備をしていくのです。

これは、過去からのしきたりといった感じでありますが、そこまでのように季節が予想しやすい現実でもなくなってきている気象の変化があります。

そこで、これまでの季節感のイメージにとらわれたバッグの利用機会の喪失を見直し、季節感無視で素敵な素材を取り入れたオールシーズン対応の製作をしてみました。

レースカーテン地のジャガードが非常にエレガント、エコバッグだからこその季節感を無視した縛りの無い利用を見込んだ製作

このたびの素材は「レース」と生地の名前にも付くので、て夏のイメージがわくのかもしれません。

そこにあえて挑戦、生地の素敵さにのみスポットを当て、冬であっても利用しやすい身近な機能性重視のバッグからのスタートで季節感を無視した製作に挑戦してみました。

「切餅」:<サイズ>縦39cmx横35cmxマチ18cm。

この四角い様相から「切餅」と名付けた一重仕立てのエコバッグです。

とはいえ、丈夫に丁寧に仕立てたところが特徴。

メインバッグにもなり得る可能性を感じていただければと思います。

<使用生地:黒>レースカーテン地、ポリエステル/100%、日本製。
ここ最近変更したど真ん中の取り付け位置に変えた「底ベルト」と縦に縫い付ける「支柱」の交わり部分。

ぱっと見では見ることのない底の部分の美しさも追求したところです。

こんな感じで使わない時は折りたたんで収納。

これだけの強度とお仕立てだと全体にはなかなかしっかりしたものなので、この四つ折りまでが限界、それでも畳めることのメリットは大きく、メインバッグ内に入れての持ち運びを可能にしてくれます。

裏地を取り付け芯地を貼るバッグとの違いは、「そのまま生地の風合いが素直に現れてしまう」ということ。

ただ、このたびのレースカーテン地、いかにも薄そうに見えますが、なかなか丈夫であることが分かっています。

重いものを入れる対応も底ベルトと支柱で工夫していますので、弱々しい作りということは決してなのです。

生地チョイスに一番におしゃれ感を優先出来るのも、この丈夫な仕立てあってこそです。

生地だけの丈夫さに頼るのも、それは素材に依存し過ぎ、半分は自分で丈夫さを作り上げていくものなのだと思っております。

あとがき

私もこのデザインの試作のものを実際に毎日使わせていただいております。

コンビニ、スーパーに立ち寄った時に、そのままこのバッグにin。

とても使い勝手が良く、サブバッグでなくメインバッグとしても十分使えると感じています。

リュックなどの他デザインではセキュリティー性を高める工夫をとことんしているわけですが、こういった入り口が開きっぱなしの留め具も何もないバッグの良さもあります。

こんなレース地がここまで出来上がるのだと考えたら、生地は無限だと思えてくると思います。

その通り、どんな生地であっても製作可能だと思うのです。

条件などない自由な製作ができるための仕様、生地幅も気にせずに生地を中心にできるような「コンテンツ」に現在このデザインの製作ノウハウをまとめ中です。

コンテンツが完成したら、是非お好きな生地で作る技術を得るということも考えてみてくださいませ、自分で製作することの喜びと可能性は人生をも変えてくれると思います(^-^)。

一重仕立てのバッグに重いボトルの洗剤も入れられるフィードバックあり、補強サポート役の底ベルトの大きな働きを見た【814】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「切餅:きりもち」という四角いエコバッグを考案し、様々な生地で製作しています。

このたびは、比較的薄手の生地でありながら、底ベルトの機能の徹底によりどこまでの丈夫なバッグに仕上がっているのかのフィードバックをいただきましたので、底の部分を眺めながらその重要な役割をご紹介したいと思います。

底ベルトの位置を出来上がりで等間隔にした結果は上々、重いものが平気だったフィードバックが物語る底の機能の充実

実は、底ベルトの上下に並ぶ位置を少し変えました。

以前は、製造側都合の縫い代を含むど真ん中が印としては分かりやすく、結果としては内側に寄ったものでした。

その取り付け位置を改良、使う側目線の均等など真ん中へ見直します。

底ベルト(旧位置):横線2本が底ベルト。内部に寄る理由は縫い代を含めたど真ん中だったからです。

さらに、これは物理的な現象なのですが、こういった縫い付けた部分は硬めなので、このせいで、マチにクセが自然と現れ、縮こまった感じに映ります。

一方、このたびの改良で底ベルト同士の間隔が広がることで、その見た目がゆったりとしたものに映るのではないかという仮説を立てました。

マチのサイズは決まってはいますが、その箇所でない縫っていない部分がいかようにも大小膨らんだり縮んだりするのが物理的な現象です。

よって、この底ベルトの位置変更がマチがそのままのサイズでありながら広がるカギになったようなのです↓。

底ベルト(新位置):すっきりと等間隔に仕上がりました。これが正解だと思います。

随分スッキリと美しくなったものです。

完成:<使用生地>先染ストライプ(黒x白)、綿/100%、日本製。たためるエコバッグです。

どちらかと言うと薄手の生地だったのですが、支柱や取っ手やベルトは多重に重なりステッチと共に強化。

畳めるものでありながら強度も十分にあるバッグになり、実際に洗濯洗剤のボトルごと複数入れても平気であったとのことです。

大変実用的になれたと光栄でありましたし、生地によっては、メインバッグも夢じゃないと思えました。

あとがき

これまでは、幅が150cm程あるような生地限定の製作でした。

それも支柱が一続きでありたいと長い支柱をコスパ良く横幅めいっぱい使った製作だったからです。

その後、このモデルは、使用生地の幅の限度を選ばずに作れるようにと、シングルの112cmなどでも可能な、継ぎ目を作るモデルへ変更しています↓。

取っ手の途中にタブがスタイリッシュに付きますが、この下に継ぎ目が隠れます。

なぜこうしてモデルチェンジしたのかというのが、多くの方にこのモデルでの製作を自由にできる「コンテンツ制作」を考え始めたからでした。

このことで随分視野が広がりましたので、「製作する人目線」ということも「ユーザー目線」に加えてもう1つ加算されたのです。

この活動は間違いなく発展です。

製造者様が素敵に作って行けるようにということは、一人だけの製作よりもはるかに可能性があると思い始めました。

一重仕立てのシンプルなデザインであっても随分奥が深いものなので、そんなこともハンドメイドでバッグを作る方へお伝えしていく役割としてしっかりアウトプットしてまいりたいと思っております。

おそらく、作るとなったら他の方の方が間違いなく素敵な世界観で作られると思われ、そこに希望を託しています(^-^)。

「バッグを底から眺めるなんてあるのだろうか」「もちろんあります」、を想定したベルト位置の均等さがとんでもなく美しかった【810】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

かなり良いフィードバックをいただいていますバッグに、「切餅:きりもち」というデザインがございます。

いわゆる、「エコバッグ」「レジ袋」「サブバッグ」というイメージの畳めるような袋のようなバッグです。

一重仕立てのサブ的存在とはいえ、素材によってはこれも十分にメインバッグになり得るものであり、使い道の可能性が非常に大きいのです。

せっかく、このデザインを考案したならば、その良質さを徹底的に高めていくと決めました。

このたびは、この「切餅」の底のベルトを縫い付ける「間隔」にスポットを当てました。

「底ベルト」という2パーツをハギ目に対して対象に底に取り付ける、その場所の変更をしていきます。

少しのことなのに随分見た目が変わる驚きがあると思います。

是非ご一読どうぞ。

以前の取り付け位置は、作り手都合の縫い代を含めたど真ん中だった、以後は見た目の美しさ重視の位置へ変更

まず、以前の製作品の取り付け位置をご覧いただくのが、どう変えていくかというのが分かりやすいかと思います↓。

底ベルトの位置(旧仕様):横に2列真ん中から対称の上下のベルトのことです。真ん中に寄っています。

この底ベルトの取り付け位置、実は真ん中寄りであることに気づいていただけるかと思います。

マチから見ると外側が広くて内側が狭いです。

こうなる理由は、製作時に縫い代を含めたど真ん中に取り付けているからです。

これを縫い代を省いた状態の真ん中にすると、ベルトの位置が上下に広がり、出来上がりから見た本当のど真ん中に付くことになります。

このど真ん中に移動することの効果を見てみたいというのもありますし、そもそも真ん中の方が言葉など要らないほどの自然なものになるのではないかと。

基準の線をアイロンで示す方法を考案、アイロンの折り線をたよりにど真ん中へ

マチのど真ん中をアイロンを二つ折りすることで線を付けます。チャコペンが必要ありません。

こんな風に、チャコペンを使わなくても線が引けました。

マチは出来上がりが20cmに設定してあるので、型紙通りに裁断したこの状態の縦のマチ部分の長さは、半分の10cm。

そうすると、アイロンの線は半分の5cmの位置にあります。

改良前は。この線をど真ん中になるように底ベルトを置いていましたが、今度は、縫い代1.5cmを省きます。

底ベルトの出来上がりは巾2cmちょうどくらい。

よって底ベルトの真ん中はベルト自体の端から1cmの部分。

取り付け位置は、折った印の線から1.5cm内側へ縫い代分移動したのがベルトのど真ん中なので、1.5cm - 1cm = 0.5cm。

つまり、折り線から5mmの位置に底ベルトの右端を取り付けると出来上がりがど真ん中へ行くという考え方です。

ここで間違い易いのが、ベルトの端で計算してしまうこと。

合わせやすいのはベルトの端であることはじゅうじゅう承知なのですが、ど真ん中を実現するには、ベルトの真ん中で見る、これが注意点です。

底ベルトの位置変更後:出来上がりがど真ん中になるような位置へ変更しました。

これで出来上がりがど真ん中に行くのです↓。

底ベルトの位置(新仕様):ど真ん中配置の美しさがあります。最初の画像は詰まった感じでした。

ここで学べるのは、「間隔の美しさ」とも言うべき姿です。

ストライプの柄もそろえていますので余計にベルトの間隔の均一さがスポットライトを浴びています。

あとがき

究極の仕様は、むしろ一重仕立てのシンプルな製作の中でこそ生まれていると感じています。

隠すところがなかなか無い素直な一重仕立て製作だからこそ生まれるもの、それが「粋」「瀟洒」「洒脱」というテイストなのかもしれません(^-^)。

刃の長持ちのために生地以外には決して使用しない裁ちばさみが切れなくなった時、「不織布」や「型紙」専用への移行でコスパの良い継続使用【804】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

布製のバッグ製作をさせていただいております。

その時に使用の工具の特に大事なアイテムとして「裁ちばさみ」があります。

まずは、裁断のきめ細やかさは後のフォルムの美しさに影響するもので、ハサミの良質さも大切です。

手の大きさも考慮し、比較的コンパクトなスリムなモデルを好んでいます。

そして、鉄よりもステンレスを選んでいます。

ただハサミも刃が使用していくうちにダメになるものであり、研ぐのか新規購入なのかという選択があります。

研ぎ屋様へお願いするにしても、新規購入を選択するにしても、どの道コストが同じくらいの価格でかかります。

そこで、生地が切れなくなっても別の紙や不織布はまだまだ切れるという特性を活かします。

このたびは、そんな生地を切れなくなった裁ちばさみのその後の使い方をご紹介致します。

目的の違う同じ2点の裁ちばさみ、マジックでその使い道を記載しながら廃棄することをできるだけ先延ばしにしたコスパを高める使い方

同じ裁ちばさみ2点:左側の生地用は最近新調したもの。右側の芯地用は以前に生地の裁断に使っていたもの。

この裁ちばさみが定着。

楽天市場の「ほんまもん」様で購入。「Silky Stainless」と刻印のあるややコンパクトめなお品。

このお品は、大き過ぎず手首が楽、先端が細かい部分のカットにも切り込める繊細な刃に作られている点が非常に優れています。

大きければ良いということは決して言えないと思います。

そして、鉄のハサミが本格的で良いというのもまた価値観の違いによるものかと。

これは、実際に長い間生地を裁断し、いろんな裁ちばさみを試してきた者の意見です。

いずれ刃物というものは最初にどれだけ「とぎっとぎ」であったとしても刃がだめになってくるのです。

そこで専門業者様に研いでもらういう手もあるかと思うのですが、過去に、1つの物を末永く使おうと研ぎ屋様へお願いしたことがあります。

実際は、そのお代金が新しく程好く良質な裁ちばさみを購入することと変わりがなかったことがありました。

また、研ぎ屋様へお願いしている間に作業ができない分結局予備も必要な場面も出てくるでしょう。

よほど愛着のあるハサミであれば研いででもずっと使い続けていくことに意味はあるかと思いますので、ここは価値観ですが。。

そして、ここからがこの度お伝えしたい工夫の点になります↓。

前に使っていて生地をうまく裁断できなくなった古い裁ちばさみを、不織布の芯地の裁断専用へ移行するのです。

生地はうまく裁断できなくても、不織布はその同じハサミで十分スムーズです。

そこまで素材には違いがあるものなのです。

よって、ハサミを捨てずに、他のものをカットすることへの移行という使い方によって結果的にコスパの良い、エコノミーな使い方を工夫しています。

不織布芯地以外では、紙を切る専用、ビニールひもを切る専用、ベタベタになりがちな、布製のガムテープを切る専用といろんな専用へシフトしていけるので結構無限です。

反対に、生地専用の裁ちばさみを不織布や紙などに使ってしまうと早く傷むということも実体験しております。

実際に過去にそういった混同の使い方をしていた時期があり、早く刃がダメになりましたので、まずは、「生地専用」ということを主軸に置くと良いと思います。

あとがき

このたびは、「捨てない」「他の物を切る専用へ移行」ということで、1つの道具を長く大切に使うという方法のご紹介でした。

1つのものをずっと長く使うということが望ましいですが、そうはいかない時の工夫として、「バリエーションに富んだ使い方」というのが、ハサミ以外の他の事にもアイデアとして引用できると思います(^-^)。