本革レザーは動物の生命を尊重せず・フェイクレザーは環境を汚染、そこまでして「レザー」を新規に製造することへの疑問【1337】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、「皮革とブランド 変化するファッション倫理 :西村祐子 著」を拝読。

出版は2023年5月、まだ出版されて間もない新書の部類として読むことができました。

いつものように図書館です(^-^)。

薄手ながら内容も注目の事柄を網羅、本革レザーの歴史から今後のサスティナブルな社会を見通した広範囲な内容。

ファッション分野に関わる業者の多くの方がきっと興味を持って読まれるであろうと予想しています。

その中で、ピクチャレスクの向き合い方も含め、どうしても世の中の動きに疑問を感じる点を綴りたいと思いました。

これまでの本革レザーとの向き合い方の変遷、「革物」好きな者にも考え方の変化が起こった現在の自らのワードローブと代替品の製造への疑問

牛革パンツ(焦げ茶):本革レザーはきめが細かいしわが美しく手触りもさらりとしているのが特徴。

10代の頃から革物が好きで、ベルト・靴・バッグなどは当然革物を選ぶという選択をしてきました。

今思えば、30年前くらいは特に、様々な革製品に興味を持ち触れてきたと思います。

それが、ここ近年世の中の動きが変わり、本革レザーをたやすく持つことに対しても一度踏みとどまる考え方をするようになりました。

そもそも地球にとってかけがえのない命である動物を捕まえ、嗜好品にしていくことの惨さを今一度考え直す時代になったのです。

その他ミンクやフォックスやラビットの毛皮・ダウンジャケットの羽毛なども同じことです。

毛皮品も好きで、中古品で「サガミンク」などをお得に2010年代前半にいくつか購入してきたことがあったのですが2018年で一掃。

古着市場では既に昔の製造物は存在しているので、頑なに拒否するところまでの気持ちにはなりません。

実際に、もう今後は購入しないとは思いますが、ずっと持っている牛革のコートなども綺麗な状態の古着で購入したものを持ち続けている現状です。

製造メーカー様は、現時点では違った形でレザー製作を続行しようとしています。

それが、「ビーガンレザー」などと麗しきネーミングの「フェイクレザー」の再登場です。

しかし、これは100%サスティナブルとは言えないと思っておりまして、「作らない」ことは決して選択していないからです。

しかも、天然素材を使わない代替品の素材というのは、劣化する道をたどる素材であるのです。

結局ゴミが出るという将来なので、環境には悪いという随分的が外れたシフトの仕方なのではないかと見ています。

いかに、「レザー」という言葉や素材の「ブランディング」が確立されているのかを窺い知る何とも言えない実態。

こうまでしてメーカー様は「レザー」を引き続き作り続けようとしているのです。

すぐには極端にレザーを消滅させることができない事情は、「事業の存続」にあると見ています。

いかにこれまで、「レザー」に依存してきたかということの残存のような姿なのではないでしょうか。

後で貼りますYouTube動画内では、「なめし」加工についても少し触れています。

日本でも現在はある一区域にとどまる地場産業。

なめし作業は、出来上がりのきらびやかなバッグとは対極にあり、その昔は「社会の末端」のような位置付けの作業として敬遠されてきました。

よって、その作業と作業に携わる人々が写されることもなかった、むしろ隠されてきたのだと思います。

どうしてもなめしの段階で出る「悪臭」や「汚れ」がその美しい出来上がりのバッグと対極にあるからの「イメージ」のため。

そもそも本革レザー製品作りには、そういった苦労する過程があり、表に出してブランドの価値を損ねぬようにされてきたのです。

しかし、もう裏事情を隠しきれなくなった新しい世の中が始まっているということなのではないでしょうか。

それでも過去にしがみつく体勢はいずれ破綻を迎えるでしょうし、人間一人一人がちゃんと考え始めることで購入を選択をしなくなっていくかもしれないのです。

あとがき

まずは、一人一人が、本革に対して環境の面を考慮しながら自分の考えを持つことが大切だと思います。

もしかして、考え方は人によっては全く同じではないかもしれないです。

私のような中古品など既存の物は捨てずに有難く使わせていただけば良いのではないかという考え方もあると思います。

とにかく、一人一人が自らの持ち物の中のレザーの存在を見ながら「意見」「考え」を打ち立てることが大切。

これをきっかけに、もともとお洋服が好きな方も興味がない方もお手持ちのお洋服に新しい息吹が吹き込まれれば良いと思っております。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

大きなゴミ箱をミシンの隣に設置は作業の邪魔・遠いとこぼれる、使わない亡き家族のコーヒーカップを使った糸くずの捨て方【1336】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ最近ダイヤキルトをかける機会が増加、糸を通常よりも多めに使用することがあります。

そんな中で、ハンドメイドキルトというの「機械の自動キルト」の一繋ぎと違って1本の線のステッチごとに区切ります。

そうしますと1列が終わるたびに「玉結び」「玉止め」を端と端に行うわけです。

プチっと糸を切ることは基本的に全くしておりません。

どの糸も頭と尻尾は必ずどこかへ隠したり、結んで始末してすっきりさせているのです。

それと同時に糸くずも出る機会が増えます。

最初に余らせていた糸15-20cmくらいの上糸と下糸で2本、縫い終わりの15-20cmくらいの上糸と下糸で2本の合計4本。

1本の線で4本が必ず糸くずとして出るわけですので、たくさんの線の集まりであるキルトでは非常に多くの糸くずが出るのです。

このたびは、この糸くずを都度どのようにしてゴミ箱へ捨てているのかということのご紹介です。

いろいろ試行錯誤を経て現在に落ち着いたユニークな方法です。

糸くずを捨てる瞬間、ミシンのすぐ隣のゴミ箱は邪魔・遠ざければ糸くずが上手く入らないというジレンマ、ミニサイズのコーヒーカップに溜める方法

以前は、ゴミ箱をミシンのすぐ横に置いていました。

この方法は誰でも最初に考えることだと思います。

しかし、大きな面積の生地を縫う場合などには、下に垂れ下がった生地がゴミ箱を倒したり、ゴミ箱の中に入ってゴミ箱内の糸をもう一度すくいあげてしまうことがあったのです。

そのことにとてもストレスを感じ、ゴミ箱を遠ざけて腕を伸ばして都度捨てている期間がありました。

ところが、ミシンの方に集中しているため、ゴミ箱には入らず外れることが多く、結局床にたくさんの糸くずが落ち、最後に拾うという作業に時間がかかるというものでした。

これをここ最近まで仕方が無くやっていました。

ある時、ふと使わないコーヒーカップがあることに気づき、「これかも♪」と思いました。

小さめのコーヒーカップをミシンのデスクではなく、隣のアイロン台の上に腕をのばせる範囲で起きました。

見事成功でした。

オレンジ色の20番糸がぎっしりのプチゴミ箱:最後に一度だけこれをゴミ箱へ傾けて捨てるだけ。

糸くずもピンポイントで投入できますし、ずっとためておいて、作業の最終の後始末の時に一気にゴミ箱へ糸くずを捨てるだけ。

コーヒーカップを傾けてのほんの2-3秒の事です。

このやり方はストレスが無く、現在も続行中です。

ポイントは、ミシン周りに置くと近すぎてコップが倒れたり生地に引っかかるので、ある程度遠くでありながら腕が届く範囲内ということ。

そして、コーヒーカップのようなやや重みのある入れ物で容量の少な目のコンパクトサイズが邪魔にならないことです。

あとがき

ストレスはできるだけ消滅させた方が良いです、たとえ小さなことでも。。

実は、このコーヒーカップ、実家にあったままのもの、2022年冬に父が亡くなる寸前まで使っていたコーヒーカップでした。

遺品を捨てずに、違う使い方で引き継いだ形となったのでした。

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書き手:ピクチャレスク

<糸調子>11号でも帆布の織りの緻密さ・硬さは普通地をはるかにしのぐ特殊なもの、縫った反対側の糸調子が整わない時にやってみること【1335】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびの投稿は【1335】という番号なのですが、実は少し前の【1303】でも全く同じ生地で糸調子の記録を残しました。

同じ生地でありながら縫う箇所が違うケースだからなのか、全く同じ糸調子ダイヤルではなかったことでこのたびも別の記録として残したのです。

このたびの実験では、糸調子ダイヤルを【1303】では「3」周辺でお伝えしていましたのに対し、「3.5-4.0の間」で何とか合ったという結果でした。

随分上糸を引き締めて強くしていますが、以前の投稿の時よりももっと硬くなっていた状況だったと思われます。

予想できるこの違いの原因としては、縫う対象物の硬さが、以前の三つ折りのふんわりとした先端部分に対して、生地同士のハギ目の特に硬い部分だったからかもしれません。

しっかり結論が出なかったのですが、同じ生地でも決めつけずに、製作場所によっては糸調子が少し変わるということも心得として持っていると良いという例としてありのままをお伝えします。

そして、以前の【1303】ではお伝えしていない、下糸の段階からボビンと一緒に糸調子を合わせていった写真や動画を初めて掲載しました。

糸は20番スパン、帆布11号のパッチワークを作る場面で調整した例で、縫った時の反対側の糸目が美しく整う調整をした上糸の強め具合

①下糸の糸調子の整え場面

下糸はボビンに入れてクレーンのように吊り下げたときに、鈍く下がっていく感じがベストだと言われています。

糸は20番というデニム用などの太糸です。
ボビンケースに入れて吊り下げてみて糸調子を確認。
クレーンのように糸で持ち上げると鈍く下へ下がっていく感覚がベストとのこと。

最初、全く固まって下がらなかったので、ネジを「ミニサイズのマイナスドライバー」で緩め、今度はスルーッと勢いよく下がり過ぎたのでまた戻すという調整をしました↓。

マイナスドライバーでボビンのネジを絞めたり(右回し)、緩めたり(左回し)で調整します。

そうして、再びクレーンのように吊り下げその鈍い下がり方を確認したら、下糸の調整はこれで終了です。

②上糸の糸調子の整え場面

この後、上糸を、糸案内にスパンでありながら3穴とも通し、糸調子ダイヤルは占める方向の「3」周辺へ調整。

スパン糸は2つ穴だけ通すという「取説」からは大きく外れた行動ですが。。

3.5-4.0の間がいろいろ試した中ではベストでした。

このたびは、これくらいの糸調子ダイヤルがベスト。それ以上、それ以下だとよくなかったです。
地縫いをアイロンで割った次はこのように表側からステッチを入れます。
ステッチの裏側、つまり下糸側の様子です。満足はいきませんがこれが限界で許容範囲としました。
地縫いの両面:どんな糸調子でも上糸側は問題ないようなのですが、下糸側が乱れやすいです。これで精一杯。
ハギ目ステッチ:表面からのステッチはどのダイヤルでもほとんど綺麗。問題は下糸側、まだ乱れが残ります。

やはり、下糸側は腑に落ちない様相をしていまして、まだまだ本当は緩いと言った感じです。

しかし糸調子ダイヤルは3.5-4.0の間でやってもこれなのです。

めいっぱい糸調子ダイヤルを4.0にした場合の結果どうなったか

実験的に4.0でやってみたのですが、上糸の糸調子を4.0まで絞ると今度は良かった上糸の糸調子が狂い始めます。

強すぎる様相と同じのひきつった感じが現れてきます。

そうするとやはり、限度は3.5周辺だと言えますかね。

なぜ、【1303】では「3周辺」でよかったのに今回の【1335】では「3.5周辺」と糸調子ダイヤルが上がったのか

【1303】の記事では、両サイドから三つ折りをした3重でしたが、このたびのハギ目の部分よりも生地の重なりが緩かったのではないかと見ています。

【1303】の時の実験では、三つ折りのステッチを同じ生地で「3.0」周辺で合いました。

まとめ

最後にこのように実験しました。糸調子ダイヤルがブロードなどと同等の1.5-2.0では到底うまく縫えません。

上の写真の「反対側」の糸がループ状になってしまっている状態を糸を1か所切って引っ張ると、スーッと外れます。

これは、上糸でしっかり下糸を押さえながら自らもしっかり埋め込まれていないというようなイメージ、つまり上糸調子が緩過ぎる証拠として解釈します。

写真の下段の方の3.5ダイヤル周辺の場合「反対側」の糸目が許容範囲に整ってきています。

ただ、まるっと合格であるとは言い難く、完全ではないところをこのたびの記録とさせていただきました。

これをもっとうまく美しく縫い目が出るようになるコツが見つかれば、その時は是非アップさせて下さい。

糸屋様の貴重な言葉を思い出す、「下糸は番手を変える必要がある」というお話

実は、この糸を購入する時に、あれこれご質問をさせていただきながら納得して購入した経緯があります。

糸屋様は、上糸も下糸も20番でやるとうまくいかない確率の方が多いことをご存知のようでした。

「下糸を細い糸(50-60番など)でやると調子がとれる」というようなことをおっしゃっていました。

同じ太糸で行うことで、下糸側の糸が上手くいかないものなのかもしれません。

ただ、下糸を別の糸にして色だけは合わせていくなど非常に手間とコストがかかりますので私は今までやっていませんが、これも1つの手段だと思います。

あとがき

よくデニムなども、「縫える/縫えない」でまず判断されますが、実際はそれ以上に糸調子がちゃんと合わせられる範囲なのかということの方が注目するべき点なのです。

せっかく針が通っていかにも縫えている感じなのに下糸側の縫い目がぐちゃぐちゃというのは大変ショックで受け入れがたい姿です。

それは帆布やデニムの緻密な糸の織り目の硬さがもたらすことが原因であると結論づけています。

更に元の一重が製作が進んでいくにつれて、二重にも三重にも重なることで糸調子がどんどん難しくなっていくのです。

バッグを作るのだから当たり前ですし、「製品」である以上避けては通れない「重なり」という段階があるのです。

1つ言えることはできるだけ重ならない仕様を工夫すること。

様々な「作り方」を研究しながら、どうしても必要な部分だけ三つ折りにするなど、すべての重なりに理由付けをすると良いです。

糸調子に関しては、バッグのデザインの一部とまで考えても良いほどの美しくあるべき部分。

是非時間をかけて拘る場所としてじっくり解いていってみてくださいませ(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

「黒」「ジャガード」の2つの共通点を表地・裏地それぞれに配したナップサック、黒のプレーンな馴染みある同アイテムとの差別化【1334】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび1点ナップサックが完成しました。

一度やってみたかった究極の黒のみのカラー配置。

表地と裏地がそれぞれジャガードで柄の形がリンク、黒のみの平凡さを大きくおしゃれな方向へ可能性を広げてみたかったのです。

黒のみでここまで表現可能、幾何柄ジャガードに相性が良いダイヤキルトの表地と、ユニークなカットジャガードの幾何柄を裏地に足並み揃えたナップサック

「ナップサック」:<サイズ>縦29cmx横31/46cmxマチ15cm。

表面に「ハード薄芯」を当て、5cmのダイヤキルトをかけています。

結果的なことですが、表地も裏地も薄手なので非常に軽いです。

次にひっくり返して内側を見てみましょう↓。

<表地>ポリエステルジャガード:プリズム、ポリエステル/100%、日本製。<裏地>カットジャガード、綿/100%、日本製。

裏地がカットジャガードの部分以外のベース地が薄手で黒の接着芯の糊の点々が透けてしまいました。

致し方がないのですが、薄手の方を裏地にしたことは確かに正解でした。

表地は、薄手ながら目の詰まった織りがされた全体に柄が散りばめられたジャガードですので丈夫です。

そこへさらにダイヤキルトステッチで丈夫に固定しています。

このたびのようなジャガード同士の組み合わせは、のっぺりとした黒無地と比べて立体感があります。

表地のみならず裏地も同等の、柄同士の組み合わせは、大小の柄の大きさに強弱が付き、類似の幾何柄であることで相性良いコンビになりました。

黒同士のコンビも良いものです。

ジャガードの良さを面白く使わせていただき、真っ黒なのにまるでコーデしているような気持ちになったことも、製造しながら作り手としての楽しさを味わえました。

【お詫びと訂正】動画内で、「カットジャガード」を「カットして貼り付ける」とお伝えしましたが間違いです。

正しくは、映画などの「カット」のように途中で「ストップ」の意味。

「カット(休止)を入れて糸を替えながら変化を出して柄にしていく手間をかけたジャガード」というのが正解。

大変申し訳なかったです、勉強不足でした<m(__)m>。

あとがき

以前にYouTubeにご質問いただきましたが、この表地の「プリズム」という名前の生地は、別の生地屋様では同じ生地を「プリズマン」とネーミングされていました。

いずれにしてもうまく付けられた名前だと思います。

イメージが湧きやすく購入威力をそそるエレガントな生地です。

この生地ともう1つ類似の生地は少しのデザインの違いがありますがほぼ同類。

どちらも定番生地で「大塚屋」様では、「衣装コーナー」でお世話になりました。

ハンドメイドバッグを製作する際にエレガントな雰囲気のバッグにしたい場合、裏地にもご利用いただけそうですので、是非ご注目下さいませ。

左:ジャガード(黒)/右:ジャガード:プリズム(黒):類似ですが少し違いましてどちらも素敵です。

これまで裏地にしか使用してこなかった生地をこのたび初めて表地に使用してまいりました。

キルトのおかげで裏地っぽい薄手でも表地になれるという可能性を感じていただければと思います(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

生地の「〇〇製」という原産国表示がヨーロッパであっても、背景を紐解くと生機(きばた)はアジア地域の可能性もある【1333】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグの生地を購入する際に注目しているのは、「生地名」「生地幅」「混率」「原産国」です。

原産国はいつも注目している点でして、これまで日本製に拘って選んでまいりました。

「緻密で丁寧な作りである日本製は質が良い」という固定観念です。

よくお世話になる「大塚屋」様には、時々ご質問をして生地の情報をご教授いただくことがあります<m(__)m>。

日本製以外では、これまで、イタリア製・フランス製・ドイツ製などヨーロッパの生地であるという「ブランディング」のようなことを感じながら取り扱ってみたことがあります。

特にイタリア製は、「風通ジャガード」という美しい凹凸感あるふくらみのマルチカラーのうっとりするような生地が豊富で、日本製にはなかなか見つけることが無いテイストでした。

こうした生地販売時点での表記上の「〇〇製」の表示は最終整理が行われた国が表示されますので、すべての工程がその国ではないこともあるのです。

極端には、アジア地域で「生機:きばた」が作られて、最終整理がヨーロッパであったり日本であれば、原産国にアジア地域が掲載されることがありません。

ということで、このたびは、原産国に対するピクチャレスクの考え方の変化を綴ってまいりたいと思います。

最終的に整理による仕上げが行われた国が「原産国」として1国のみ表示される生地製造のルール、相場より極端にお買い得なら「生機:きばた」は別国の可能性

決まりでは、世界的に見た場合、「原産国表示は、最終の完成をした国を表示することになる」となっているそうです。

例えば、アジアで生機(きばた)が安い値でもって織られ、その後日本へ輸入して日本でプリントや整理をされて完成された原反は「日本製」となるのです。

その経緯を生地購入者までが知ることはほとんどありません。

よって、原産国が日本製となっていれば、日本製の生地を購入したということになり、「日本製」というブランディングを謳えるという考え方もできます。

1m辺り¥1,000以下のお得な生地でヨーロッパの原産国が表示されているもので日本製の原産国表示の生地は、「生機:きばた」はアジアなのかもしれません。

そのようなな見方をしてみると、原産国表示を重視したところで到底意味がないとも思えてくるのです。

かえって逆の見方をすると良いかもしれません、このお得な価格はおそらく生機が原産国と違うのであろうと。。

そんなことから行き着くところというのは、本当にその生地自体が優れていると目で見て感じることの大切さです。

2007年から歩んできたハンドメイドバッグ道。

とにかく良い素材なのだとお伝えしたいあまり、原産国にやたらこだわってきたと思います。

そこから、ここ2023年に来てピクチャレスクにの考え方にも変化が。。↓。

何年もかけたハンドメイドバッグ作りの研究から、どの原産国の生地もある一定のレベルにはあるという見方です。

どの国で作られた生地であっても良いのではないかと思うようになってきました。

原産国の上述のような事情も、生地が何とか生き残って生産されて成り立っていくには。。ということの究極の工夫なのだと思います。

まともに生機までを自国で作る体勢が消滅、価格も成り立たないような事情から別国のお買い得な「生機:きばた」をいったん輸入して自国のヨーロッパテイストを入れているのかもしれません。

そうであれば、原産国もそれほど重要ではないのかもしれないと思うようになってきます。

ここ最近は、レア生地だと思っていたフクレジャガードなども中国製で素敵な生地が登場。

ゴブラン織りもほぼ日本製は消滅、多くが中国製で様々な楽しい柄の展開がありちゃんとした生地なのです。

ストレッチ素材に関しては韓国製や台湾製も優れています。

結局は、「肩書きのようなもの」のみに囚われないで、自らの目で見てのジャッジこそがそもそもの生地選びに相応しい見方なのではないかと。

あとがき

生地選びの際中は夢中になる一時。。

フラットな見方が望ましく、本当にピンときた生地を確実に見つけるには、変なブランディングは余計なのかもしれません。

じっくり見たり触れてみたりする時に受けた印象そのままに、素直な感想で良いのではないかと。

かえって変な偏りをしていると本当に素敵な生地を逃しているのかもしれないからです。

生地をバッグに製作してユーザー様にお届けする製造者の役割りは、生地の素敵さも同時にお届けしているのですから。。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

「思い切って勝負だ」のアドバイスを冷静に考え判断、この先もずっと事業活動が永続的なのはどちらかを考え「個人事業主」を選択した者【1332】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

いよいよ会社へ勤務することで100%一生安泰と言える時代ではなくなってきました。

国内トップと呼ばれる企業ですら「終身雇用」の崩壊を示唆。

一人一人が本気で一生の仕事の仕方を考え直す機会がやってきました。

そのような中、これまでタブーであった「副業」も良しとされる方向へ見直されたり、本業だけでは成り立たなくなる不安が多くの労働者に押し寄せました。

。。と、こんな重い内容がよく書かれていますが、自分の一生を他人に100%依存する考え方が本当に正しいのかという根本のところを本来考えてくるべきであったと気付かされます。

見方によっては、勤務先の風潮などにどっぷり染まるスタイルではなく、自分が舵をとれるスタイルにできるチャンスであるとも言えます。

今後の未知の世界に対して、「本気」で挑む者が現実的な「永続」を一番重視した選択を綴りたいと思います。

ニッチな内容であっても好きなこと・得意な事の継続は自分の宝、小さな活動から事業になっていくことができないかを本気で考える時が来る可能性

大変恐縮ながら、ピクチャレスクの場合では、ハンドメイド(スタートは2007年頃)とジュエリー集め(スタートは2015年頃)という2つの趣味が元々ありました。

それを会社員で勤務している経理事務の仕事とは別に、帰宅後や休日に気楽にやってきました。

いずれも、当時は、このような些細な趣味は、海で帆を張ったウインドサーフィン(一時期あこがれていました:1995年頃)やツーリング(一時期バイクに乗っていました:期間2002年-2018年)に比べたら超インドアであるし趣味でもないと思っていました。

それが、現在は、ハンドメイドとジュエリーを事業にしていくことを考え事業活動中です。

とにかく好きなことや得意なことは、末永く続けていくことこそ一番のポイント。

そんな中で、「やっぱ違うわ」と思った瞬間はやめることも大変良き学び。

続けたことに対して違和感を感じて離れるわけですから、人生の分岐点があっての事なのです。

無理やり続けるのではなくて、あくまで正直な気持ち、「心地良さ」や「喜び」に素直に従った決断を大切にします。

もっと昔の話をしますと、小さいころ(5歳くらいから)ピアノを習っていて、「ピアノの先生」になる夢などを小さい時の「夢」に書いていたと思います。

しかし、その後どんどん変わっていきました。

特に練習をたくさんしてこなかったピアノの腕前には到底自信も持てず、ある時期にレッスンを「やめる」という決断をしました。

不思議なのですが、その後「音楽」そのものが逆にすごく好きになりました。

ものすごくロックを聴くようになったのです。

ピアノはクラッシック一辺倒だったしばりがありました。

それに対して自由なメロディーが紡がれたような真逆のロックがとても新鮮でした。

現在だと世界の神秘的な民族音楽(モンゴルの音楽が今は特に好きです)をよく聴いています。

人は変化するもの。

あまりに固定観念にしばられて、「この場所にいなければいけない」と思ってしまうと何も生みだされないまま虚しく時間だけが経過していってしまうことがあります。

「この場所を離れること」も結局は、最もベストな選択をする一歩になってくることがあるのです。

最初から意気込んで「よし会社作るぞ」とスタートする人も多いですが、その後で、思うような理想とかけ離れた「売上ゼロの毎日」の現実に落胆を味わうことになります。

事業を始めた人が誰でも通ることだと言われています。

そこを乗り越えることができる理由ということに、「好きな事」「得意な事」というのがあります。

もしくは、「特異な事」の方の漢字でも良いのかもしれません。

あの「イチロー」元メジャーリーガー選手が2019年に引退された際に、次世代の子供達へ向けたメッセージをお話されていたと思います。

その中に、「好きな事でなければ乗り越えられない時がある」という言葉がありました。

あれだけ長い間好きな野球に熱を燃やし結果も継続してきたご本人の口から出たリアルな言葉だと思いました。

事業を始めるとか会社を興すなどはとっても敷居が高くずっしりと重い重圧で押しつぶされそうになってしまいます。

最初からそんな風に考えなくてよいと思うのです。

いつかそのタイミングだと感じたときに、会社にする「手続き」をするだけのこと。

もっと大事なのは、そのタイミングまでの間、もしかして長い長い期間になるかもしれないその大切な時間を「活動」に費やすこと。

何も難しいことではなく、自然な事であり、好きな事を追求していく中で、深堀りするために本を読んで研究を深めたり、アイデアを出して考案したことをまとめたり仲間と話し合ったりすればよいだけです。

そうした、ほんのささいな活動の積み重ねが、ある時、同じような志や趣味の人と共有する中で何か新しい活動が生まれたりなどしたきっかけで「発展」していくのです。

あらかじめ何か大きな成果を期待するでもなく、とにかく好きな事を「活動」としてやめずに当たり前のルーティーンとして毎日やっていくという、とっても自然で特に大きなパワーが必要ないことだと思うのです。

あとがき

2017年だったと思うのですが、会社経営をされている社長様と偶然お話する機会があり、「思い切って会社にするのが良い」というご意見をいただきました。

おそらく、そのままそうしていたら、今は無いと思っております。

ピクチャレスクにとっては「個人事業主」スタートが合っていた、本人が一番分かっていました。

理想だけでは決して成り立ちませんので、本当に現実的に永続出来る選択をしたのです。

「個人事業主」と「会社」の違いも時に比較することがあり、前者は後者よりも敷居が低く、「活動」が実り始めたころに再検討するステップでも良いのです。

「趣味や特技の活動」→「個人事業主」→「会社」というステップです。

このご時世、大規模過ぎることが事業継続の足かせになることもあり、コンパクトな柔軟性こそが強みだという考え方も一理あります。

「個人事業主」と「会社」の選択や会社の規模の限度なども多角的に考えることをお勧めします。

このたびのお話は、事業活動の原点である「活動」の軌跡とその継続に重点を置いた考え方です。

たっぷりお金のある人が投資として突然会社を作るということであれば、敷居の高い所へぴょんと飛び跳ねてもとりあえず始められると思います。

ただ、結局、「末永く続けていける事業活動なのか」ということになると、その後の努力も計り知れないのです。

そうなると、最初に持っている「現金」というのはあくまで「ツール」だと言えます。

お金を「手段」として使った「事業活動の実り」が本当のゴールであることを現在も今後も意識していくことになります(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

この思い生地屋様へ届けたい!ハンドメイドバッグ製作用にもっと豊富なラインナップを希望する生地3種、「商業利用可能生地」「撥水花柄」「フクレ加工」【1331】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

これまで多くの生地をハンドメイドバッグ製作に使わせていただきました。

生地の種類は本当に多いなあと思うものの、少し片寄りも感じます。

このたびは、ハンドメイドバッグの拘りある素材を決めるにあたり、まだ足りない生地があり、もっと豊富であればと希望する3種の生地をお伝えしたいと思います。

生地屋様へのリクエストのような内容です。

もっとこれらの生地でバッグを製作していきたいのに今は希少価値が高くなかなか見つけられない生地、「著作権フリー」「撥水花柄」「フクレ加工」

では、3種の生地を左から順番に解説してまいります↓。

①花柄プリントの著作権フリーのもの

ブロード地にプリント柄の綿/100%が非常によく見られます。

キャッチ―な柄はネットでも映えるので目に付きやすいと言えます。

しかし、ハンドメイドバッグを商業利用するとなると「著作権」に阻まれます。

ほとんどがイラストの元の原画を描いたデザイナー様にその著作権が自明のものとして存在するのです。

その「権利の行使」を外してある商業利用可の柄のプリントとなると限られてきますので、なかなか商業用としては入手しにくく、多くが自分使いの範囲を超えることができません。

よって、生地屋様には著作権フリーのプリント花柄の生地をもっとたくさんリクエストしたいです。

②はっ水加工生地のおしゃれなプリント生地

はっ水加工生地自体も実はレアだと感じています。

あれだけたくさんの生地がある中ではわずか。

事情があるのでしょう、例えば、撥水加工が効果を発揮するような素材はナイロン/100%が一番であると考えると、そもそもナイロン/100%がレアだからとか。。

ただ、バッグとしては撥水機能は有難い。

いずれ摩擦ではっ水剤が消えていくにしても、最初の時点では何年かは効力を発揮する初期状態が欲しいのです。

欲張りかもしれませんが、花柄プリント柄がより素敵です。

①の著作権にも関係してきますので結果は商業利用できるとなるとレアになってしまうのでしょう。

ただ、ナイロン/100%の撥水加工生地へのニーズとしては多いと思います。

③フクレ加工生地

フクレ加工生地は、特に2019年の製作で、フクレジャガードや風通ジャガードに注目してきました。

その凹凸感たるもの、何とも言えない美しさです。

バッグにすることで、余計にお洋服のコーデのアクセント力が増します。

フクレ加工は日本製では時々見つかりますが豊富ではありません。

レア生地として貴重に感じていますが、もっとたくさんあったら良いのにと思うわけです。

フクレ加工のような凹凸感の生地は巾着型のバッグなどにマッチすると考えています。

同じデザインに多種の生地を使わせていただく製作スタイル、全く同じ生地の繰り返しよりも別の生地で1点物ずつ製作する者にとっては生地のバラエティは重要です。

あとがき

最後に1つ注目しています生地の分野をご紹介して終わりたいと思います。

喪服用のジャガードやレースなど真っ黒なのに凹凸感が表現されている生地も大変好んでいます。

これらも、決して多種に渡っているとまでは言えないほんの一分野の生地だと思います。

真っ黒だからこそ凹凸感が工夫されて奥行きみたいなものを表現されている素敵な生地なのです。

とはいえ、素材だけには決して依存せず、自らが生み出した価値も大切。

バッグご購入のユーザー様に共有されて喜んでいただけるところまで行き着くことを願いながら、今後も素敵な生地探しの旅を続けてまいりたいと思います(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

貴重なセルヴィッチデニムの茶を使い切る瞬間が分かるバッグ、事情がある限られた生地ストックの申し訳なさをおしゃれ度で巻き返す【1330】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、ナップサックが1点完成。

両面が使い分けられるようなバイカラーになっています。

更に両面共パッチワーク仕立て。

バイカラーしかり、パッチワークしかり、生地のストックがラストだからこその事情から生まれたデザインです。

「はぎれ」をどんな価値観で受け止めてもらえるのか、「ラストであることの希少価値」なのか、それとも。。

とにかく何ら事情に関係なくいつもの丁寧なお仕立てでお作りしたことに変わりはありません。

4種もの生地を使いながらすっきりとまとまった優しいカラーの世界観、内部も奥行きがあって楽しいナップサックになるといい

「ダブルナップサック」:<サイズ>縦29cmx横31/46cmxマチ15cm。ナップサックの横顔。

なんとなくイメージだと背負う部分が薄い色の方、背中部分の人の目に映る方が濃い方のイメージを持ちました。

実際に、セルヴィッチデニムの11オンスの濃い方がもともと生地のストックが最終で片面しかなかったところへ考えた案。

同じ分野の生地で歩調を合わせたのです。

全く同じ生地はもう今は見つかりません。

類似とは言え、セルヴィッチデニムはほとんどが濃紺カラーですので、カラー展開はそれほど豊富ではないのです。

何とか見つけたのが、イエローベージュのこの生地、おそらくライトオンスの部類の9オンスあたりかと。

1オンス違うだけでも結構変わってきますので、そういった感覚です。

<表地:カーキ茶>セルヴィッチデニム11oz、綿/100%、日本製。

<表地:イエローベージュ>セルヴィッチデニムライトオンス、綿/100%、日本製。

次は、内側の様子です。ひっくり返して分かりやすく見てみます↓。

内側にも2種類の生地を使用。フラップを開けると「片玉縁風ポケット」が設置されています。

<裏地:パステルカラービッグタータンチェック、混率不明(ポリエステルやアクリルの可能性)、原産国不明。

<別布:サンドベージュ>ナイロンオックスはっ水加工、ナイロン/100%、日本製。

各ポイントに違う種類の生地を配置していますが、裏地と巾着ひもホールタブはチェック、ポケットパーツ全部と巾着ひもパーツとDカンタブはナイロンオックス生地です。

それぞれ配分よくストックの生地を効果的に消化しながらのジャッジでした。

ビッグチェックの柄が自然につながりゆったり広く展開され、可能な限り美しく映るようにと。

生地の向きよりも柄合せを優先することをお勧めします。

裏地のサイドの柄合わせ:左右が対象であり、段差がないのは、何よりも整然とした内部の風景には重要です。
底面の柄合わせ:ちょっとずれてしまいましたが、可能な限りを尽くした上下のみを合わせた結果です。
表地のサイド:パッチワークもブロック柄であるという考え方。左右のハギ目に段差が無いように合わせました。
表地の底面:ハギ目の縦柄を上下で重なるように裁断してありましたので、このように上下のハギ目が合致。

あとがき

その後なのですが、有難くこちらのお品はご購入いただきました、本当にありがとうございました<m(__)m>。

どんな事情や背景があって作られた1点のお品なのかは、製造者のみが知るところ。

知らせるも秘蔵するのも製造者にかかっています。

ピクチャレスクとしましては、おしみなく情報をアウトプットするというスタンスをとっています。

なぜなら、「実直にお伝えすること」この精神こそ一番重視しているからです(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

茶系同士のバイカラーコンビの表地の田舎っぽさの解消、裏地にとびっきり瀟洒なチェック柄でカラーパワーをとことん控え目にした色配置【1329】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

生地ストックの最終では、ぶつ切りにしか残らないもったいない生地をパッチワークに仕立ててナップサックを製作しています。

それでも前と後ろの2面があるトート型の作り方では1面分しか残っていなかった残布を活かすアイデアとして、前後のバイカラーで組み合わせて製作することに決定。

カラーは片方が茶色、もう片方がクリームベージュです。

この色の組み合わせは実は落とし穴もあり、田舎っぽくなってしまうという難しい組み合わせです。

その難しさを、解決した様子を是非ご覧いただければと思います。

ストックはラストの茶色デニム片面分のみ、もう片方には別色のデニムを追加、裏地の良きカラーバランス展開で茶系同士の田舎っぽさを吹き飛ばせ

一部製作を進めていまして、裏地のフラップポケット製作を完了しています。左はパッチワーク仕立て前の表地。

このたびは、4種もの生地が登場します。

①セルヴィッチデニム11oz(カーキ茶)②セルヴィッチデニムoz不明(イエローベージュ)③先染めビッグチェック(パステルマルチカラー)④ナイロンオックスはっ水加工(サンドベージュ)です。

パッと見ていただくとあることにお気付きではないでしょうか。

全体的に色がなじんで奇抜ではないことです。

嬉しいミラクルが起こり、最も相応しい存在ではないかと言えたほどのチェックの裏地に出会えたことが大きく影響しています。

表地は、最初①しかなかったもったいなさ、配色に必要分量だけ②を追加したことで、事の事情がその作りに表れる深みを作ってくれました。

「これでこの生地は本当の最終なのだ」という言葉無しでもその姿を見てエピソードなるものを理解してもらえるのは、素敵なことだと考えます。

そこで、同じセルヴィッチデニムでそろえ、このカーキ茶に合うバイカラーになる色を探しました。

セルヴィッチ機自体がもう日本では「岡山県」「広島県」辺りにしかないとのことで、非常にレア生地。

わずかな選択肢の中から②を発見。

ただ、この②も①の色違いというようなお品ではなく、風合いには違いはありますが、色としては悪い組み合わせではありません。

ただ、しかし。。

茶系同士のバイカラーはお洋服の上下の組み合わせでもそうなのですが、「田舎」っぽくなりがちなのです。

田園風景の土や岩を思わせる茶色の集まりというのは、おっとりとした雰囲気に寄り、クールな黒とは異質です。

そこで、じーっと①と②を眺めながら考えたのが、「これらに馴染みながらも違う綺麗な色の登場」がポイントかもしれないということ。

パッチワークにすることで出来上がる四角い柄が選んだ裏地の大格子とリズムを合わせていきます。

チェック柄でくまなく探した結果、このたびのパステルマルチカラーのビッグチェックの③が見つかったということなのでした。

本当は、生地はこちらは横向きですが、限られたはぎれストックですので、柄合わせを優先し、横向きに使用。

縦と横を引っ張ってみた時に織物であっても多少伸びるのが横、硬い強固な方が縦という見方で見分けられます。

このチェックは縦も横も頑丈だったので横向きに使っても何も問題はなく、チェックの柄であったことも幸いしました。

ただ、向きに関しては、本来の縦向きでは設置できませんでした。

見る人が見れば分かる、本来斜め右上がりの織り目ではないことで「横向きに使用した」という事実、残布であり仕方がなかったことでした。

あとがき

どうして、昔のものはこんなに素敵なのだろう。。

今見るものと違う手間を惜しみなくかけた製造が現在の効率重視の量産品との違いでしょうか、やはり古物は魅力たっぷりです。

このナップサックの完成は、【1330】の記事でご覧いただけます。

是非お立ち寄りいただければと思います(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

カーテン地のはぎれ売りで購入のお得なペールピンク生地におしゃれな花柄生地を配して製作のエコバッグのエコノミーな原価【1047】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

幅が広くてお得なカーテン地。

インテリア性も高く素敵なジャガード柄が豊富です。

ただ、欠点もありその織り糸がほつれやすいという点です。

まさにそんな欠点を持ち備えたカーテン地で作ったこの度のエコバッグ「切餅」。

せっかくのお得にゲットできたピンクのカーテン地です、欠点を吹き飛ばし、うんとおしゃれに作ってやろうと意気込みます。

この記事では、主に原価の部分にスポットを当てます。

最後の方に貼りますYouTube内では後半に当たる部分が原価のお話です。

前半の三つ折り対策や配色生地の選択のエピソードなどと一緒に1つの動画になっています。

では、このような作りにくかったカーテン地でしたが、思いのほか素敵に出来上がりましたので是非ご一読どうぞ。

ペールカラーのくすみピンクに配した小豆カラーベースの花柄の支柱ベルトが素敵なコントラストとして映えた

「切餅」:<サイズ>縦36cmx横34cmxマチ18cm。配色生地が程良きコントラストに。。

支柱などのパーツを別生地にしています。

このペールカラーと呼ばれるくすみピンクが非常に難しかった。

なかなかこの茶色寄りのような暗い色のピンクに合う配色生地が見つからなかったのです。

まだ無地よりも花柄の方が見つけやすいかとベースのピンク色がマッチする柄物で探しました。

そうして、「もうこれしかない」とやっと見つけたのが、あずき色ベースの花柄。

<表地>カーテン地、ポリエステル/100%、日本製。<配色>80ローンプリント、綿/100%、日本製。
このデザインの仕様としては接着芯は使わないのですが、配色の花柄生地が薄手なのでバランスを取ります。

ローンは随分薄手だと感じます、この配色花柄生地にのみ接着芯を貼って製作したのでした。

途中の三つ折りは何しろ肉厚の生地なので困難を極めました。

しかし、ほつれやすいカーテン地の場合は、三つ折りで完全に密閉した方が良いと思うのです。

よって、今後は内部の一部をハサミでカットして薄くする工夫と縫い代を1.25cmずつの三つ折りに無理のない分量取るということで解決していこうかと。。

150cm幅1.6mで¥260で購入のお得なカーテン地はぎれをメインに制作のエコバッグの原価に驚き

原価は¥344と出ました、かなりお得に作れたと思います。

①の「表地」については、1.6mで¥260だったので、0.5m使用ではいくら?という割合の考え方で式を作り¥82と出ました。

②の「別布」については、1m辺り¥398(税込)生地で、購入して使って何も残らなかったので、購入の時のレシートに等しい¥398x0.35m=¥140で良いです。

この¥140という値は0.35m分であり、①のカーテン地が0.5m分で¥82なのだから、いかに①のカーテン地がお得であったかが分かります。

③の「接着芯」については、今回はこのデザインでは特別に使用したので、通常よりこの部分がUPします。

もともと1反まるっと50m巻の新品で購入していた接着芯のニット。

その時の送料の¥1,000以上ものコストも取得原価に含めた上での¥3,025というのが50m巻の価格。

よって¥3,025÷50m=¥61というのが1m辺りの接着芯のお値段。

かなりお得に仕入れております。

そして、そこへ接着芯の横幅は無視して、貼る生地に合わせた用尺のままでざっくりと算出。

別布の0.35mにだけ貼りましたので、¥61x0.35m=¥22と出ました。

④の「糸」に関しては、常に一律¥100で加算。

よほどたくさんキルトに糸を使用したという時でも¥100周辺なので、平均で¥100と入れています。

ただ、ちゃんと細かくご説明しますと、だいたい1製品に200m使用を平均としました。

そして、購入の糸のコーンで最初割り出します。

糸は簡単に1コーン使い切らないので、前期からの継続の在庫がある中で、今期新しく仕入れた糸が加わり、その変遷がやや複雑。

よって、棚卸資産表の値を使います。

前期末の在庫と今期に仕入れた分を足した合計から引用の、¥46,409÷130本=¥357と出ます。

1本の糸はだいたい2,000m巻であることが多く、それ以上の巻きもそれ以下の途中の使用品を購入した分もあり平均的に2,000mを購入したとしています。

そうすると、1本(2,000m)で¥357だということなので、¥357÷2,000m=¥0.18と出ます。

このわずかな¥0.18というのは1m当たりのお値段です。想像しにくいです。

そこへ、使用した200mを掛け、¥0.18x200m=¥36と出ました。

このバッグに糸を¥36分使用したのです。

しかし、これもだいたいであり、結局はどのバッグも¥100以内の範囲内なのでざっくり¥100として固定してしまっているのです。

原価¥344のエコバッグをどんな価格で販売したらよいのか

付加価値の付け方は自由です。

ただ、今まで私も多くのバッグを販売してきまして、この「エコバッグ」という種類の袋物が果たして¥10,000以上の価値を理解してもらえるのか。。ということ。

答えは、「NO」、エコバッグはお得感のあるお値段でこそ購入の価値があると言えるので、¥10,000以上もすれば、まずは購入には踏み切ってもらえないでしょう。

どんなハイブランドのエコバッグであっても、メインバッグのお値段を超えることはなく安くなっています。

こういったものは、あまり儲けを気にしても、たくさん売ったところで大きな儲けとはならないのです。

よって「作らない」という選択をする製造者様もいらっしゃると思いますが、反対に「作りの良いエコバッグ」という切り口から、「良質な物を作るご提案」をしたいのです。

そこに儲けはもはや関係がないとも言えます。

ネット販売だと通常¥2,200にしていますが、生地によっては、メインバッグみたいに使えるので、そうした理解が得られると通用します。

まずは、高額にも匹敵するような優れたお品を作ること、これに尽きます。

あとがき

安く売るから悪いお品物で良いという考え方は一番してはいけないこと、その場限りの考え方しかしていないからです。

今思うことは、ハンドメイドバッグも一人の活動では限界があるので、多くの同じミシン作業をする者が情報を共有し合い、自国の良き文化になるような活動としていく方が意味があるということです。

その中に製造と販売活動があるというようなことで、大きな目的がないと、儲け主義の悪い品物を量産することになってしまうことが一番良くないと思っております。

その辺りは、本当の意味でプライドを持って活動しているのかどうかを今一度徹底することが大切だと思います。