あとがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
今回の記事は、前回の【44】後半の作業となります。
後半のこの記事では、恰好の良いフォルムを出していくには、本来の縫い代を中表に作ることが軸のやり方をとことん打ち破ります。
特にボストン型のような形では、ひっくり返しではなかなかラインがはっきり出ません。
そこを追求していった私の型破りな製作方法になります。
プレート状のパーツを一気に組み立てていく方法
布製ではなかなか見かけないやり方なのですが、最初に前もって縫い代を隠したプレート状のパーツにしておいて、そのままの面の向きで組み立てるというやり方です。
従来の表地と裏地をそれぞれ袋状にしておいて、縫い合わせながら縫い代を隠すという方法がやや複雑すぎるということで、もっとはっきりと分かりやすい作り方は無いかと考えたものです。
当初は、表地と裏地を縫い代そのまま切りっ放しの状態で重ねて置いて、縫い代を最後に外側でラッピングしていました。
ただ、このやり方が完全なものではなく、最初の時点で縫い代を内側に折り込んで隠してから組み立てていくようなやり方に至りました。
このやり方で、かなり可能性が広がりました。
以前は作っていなかった、立体的なバニティー型やボストン型ををどんどん作るようになりましたのもこの手法のおかげです。
このボストン型は、単純な作り。
プレート上になった表面と裏面の間に長い口布を取り付けるだけとも言えるのです。
こういう単純な考え方のが、一見難しいデザインの敷居が低くなるかと思いまして、このプレート組み立て型をご紹介するに至りました。
出来上がりで気になる箇所
気になる箇所があります。
それは、取っ手の付け根。これがいかにも始末が悪いです。
ここへ何か今後工夫を凝らしていきたいと思います。
また、底のとんがり箇所と、口布のカーブラインが良いコンビとは言えません。
やはりこの底のラインもカーブであることが良いのかな。
あとがき
今回で、サッカーという素材がとても気に入り、なんて縫いやすいのだろうと感動しました。
薄手なのに張りがあり、折り曲げたりしやすい柔軟性もあります。
サッカーは夏の素材と言われています。
浴衣やパジャマなど暑い夏に、ぷっくりふくらんだ凹凸感が肌に触れる部分を半分ほどに減らし、涼しい着心地を感じさせるという非常にメリットのある素材です。
しかし、こういった黒い色であれば、季節は関係なくなります。凹凸感が美しい自分の考え方に当てはまる素材としてALLシーズン使っても良いかなと(^-^)。