まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
お洋服を素敵に着ていく為の秘訣として、「自分のサイズを知る」ということが重要なポイントになります。
今回は、自分の股下データというものを持っている状態での裾上げをしてみます。
このことは、通販のような遠方の業者様に裾上げを依頼してもらったり、反対に遠方のお客様から裾上げをたまわる場合にも有効です。
このように、データをもとにカットする分量を決めていく裾上げの仕方をこのたびご紹介したいと思います。
股下データをお直しに活かすことの注意点
股下は自分の体を測ることが結構難しいです。
それよりも、実際にはいているお洋服のパンツ類の股下を測れば良いのです。
私の場合は、75cmほどの股下でジーンズをはくということが分かっています。
ここで注意点ですが、本来の股下はおそらく72-73cmほどであるかと思います。
デニムというのが、はいたときの物理的な現象で、クッションができて、本来の股下より2cm程上にふんわり浮くということが分かっています。
ですから、股下データはデニムなら持ち合わせのパンツの中でも同じデニムの方が良いです。
股下データの75cmというのは、あくまで、ジーンズ用の股下であるということを念頭に置いておかねばなりません。
ということは、スラックスなどのパンツの、何のクッションもなく重力にしたがってストンと下に落ちるタイプは、股下はジーンズよりも短くなるでしょう。
私の場合だと、本来の純粋な股下サイズである72-73cmになると思います。
さて、このリーバイス501は、計ると股下が80cmでして、これをお直ししていきました。
80cmの股下のデニムを75cm仕上げにするためのデニムの裾上げ手順
最初に全くはく必要がない所が楽ちんですね。
こ状態の501の股下だけを測ります。80cmでした。
そして、計算を軽くします。80cmを75cmにしたいので、80-75=5cm分短くする必要があることが分かります。
そして、5cm短くする中に、三つ折りの縫い代を含まねばなりませんので、縫い代1.5cmx2=3cm分余分に長く見積もります。
そうすると、5cm-3cm=2cmをハサミでカットです。表から、裾の仕上がりの先端より2cm中に印を付けて、裾の2枚分まとめてカットするのを左右行います。
この後、三つ折りして、裾を縫っていきます。
その時に、固い部分が1か所あるので、金づちでつぶすということをして、多少ミシンを通りやすくします。
その硬い部分というのが、はいた時のサイドの「内側」です。
「折伏せ縫い」というような生地が重なった部分で、ジーンズではここがミシンの難関となります。
それほど、劇的な効果があるということはないですが、ふくらんだままだと、ミシンの線もぐにゃっとゆがみがち。
この作業が多少ではありますが、効果はあると言えます。
そうして、ミシンで両足分縫っていきます。
最初にこの難関といわれる固い部分が早速現れます。
この難関を最初にやらねばならないのは、内股の隠れがちな部分に、返し縫いを隠すためです。
外側に返し縫いが見えるのと、内側になるのとでやはり綺麗さが違いますので、見栄え的に内股部分からのスタートが良いと思っています。
一番の難関が最初から現れるとは言え、最初の針目を突然膨らんだ部分に通すのは望ましくありません。
2cm程度手前の平らな部分から少しずらしてスタートするのです。
このように勢いとパワーを持った状態の「途中」にその難関を配置することで、縫いがスムーズになります。
返し縫いも最初のずれた2cm手までで完了しておいて、その勢いで、膨らんだ山に登るのがスムーズです。
あとがき
はい、このようにして、出来上がりました。
今回の股下データを知っているという状態でのお直しは、余計な最初の試着が無い点でストレスが軽減できます。
最後だけ出来上がりの確認のために試着したらよいのです。
股下データを持っていることというのは、いろいろ活用できるかと思います。
もし細かくデータを保管したい場合、
①スラックスの場合の股下:72-73cm
②デニムの場合の股下:75cm
などと素材の種類に分けてもよいですね。
こうしたデータは古着好きの者にとっては、使える情報になります。
古着はそれほどサイズを選べません。
極端な場合、そのパンツをはきたいために、エクササイズに励むというようなことまでして1点物の古着を着ていきたいという情熱をお持ちの方もいるでしょう。
「大は小を兼ねる」ですので、大きいものは小さくできることが多いです。
こうしたリフォームの便利さは、ワードローブの充実にもつながります(^-^)。