磁気がカードに影響しその機能を狂わせた、デジタル時代のバッグ製造にマグネットボタンを使用するべきではない【161】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ナイロンという優れた機能の布をバッグに落とし込んだハイブランド「プラダ」様。

独自開発の高級感ある特別なナイロン素材は、本革レザーに匹敵するほどの市民権を得た言ってよいでしょう。

その後のナイロン素材がバッグに定番化した大きな流れへの貢献度があったのではないかと考えます。

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.03.17からおよそ6年後の2025.06.12にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

かれこれ20年に及ぶ古着スタイルの中、過去のニッチモデルのブランドバッグも同時に収集してまいりましたことで、ある問題が起きるようになりました。

それは、デジタル時代にバッグ内に携帯するクレジットカード・交通系ICカードなどの「磁気」を持つアイテムの存在。

ある時期に、通帳・キャッシュカード・クレジットカードが連続で機能不全になったこの事実の原因が、強力な磁力のバッグのマグネットボタンにあると解いたのです。

これ以降、マグネットボタン付きの古物バッグを選ばないという選択をするようになります。

ただ、元々持っていたマグネット開閉のバッグもあったわけで、このたびはマグネットボタンをマジックテープへ自主交換するというアイデアをご提示したいと思います。

マジックテープならば、安心して今後も問題なくデジタルな時代に持つ良き古物として更に末永くバッグを持ち続けていけるでしょう。

古いブランドバッグを購入する際の注意、デジタル時代にバッグ内部にあるカードの磁気を狂わすマグネットボタンからの回避

もうすでに一度マジックテープへの交換を同じブランドの別モデルで行ったことがありました↓。

過去に完了した留め具交換:元はチェーンショルダーバッグ。比較的困難無く仕上げることができたケース。
このたびのマグネットボタン交換のモデル:1997年頃に購入のトートバッグ。中綴じ仕様があり上よりも困難。
既存のマグネットボタンの設置の様子
元の留め具(マグネットボタン):これを一度すべて外していかねばなりません。少し範囲広がる解体あり。
マグネットボタンの取り外しのきっかけ部分:ステッチで一番近い箇所を起点にほどいて裏側に迫ります。
マグネットボタンの取り外し過程(左上から右下へ):ある程度でほどくのは終了しマグネットボタン外しへ。

実は、この部分がかなり大変で、簡単には取り外せないような構造でした。

そもそもマグネットボタンの足が放射線状であり、特注のようなもの。

鋼の板をマイナスドライバーで起こして、更にペンチでつぶして外す下準備。

引き続いて、根っこを生地から引っこ抜いたのですが、どうしても生地を破らざるを得なかったのです。

専用マグネットボタンの構造:左側はデザイン性はありますが一般的なダブル爪と同じ作り。右が特に特殊。
亀裂が入った生地部分の補修:この後マジックテープで覆われますが、馴染む黒糸で刺繍のようにカバー。
マジックテープ付け:オス・メスの位置はトートバッグなのでどちらでも良いと重視せず。
ファスナーが付いた方のマジックテープの設置完了:ファスナー付け部分もほどいていたので、縫い閉じして完了。
ファスナーが付いていない方の縫い閉じ-元は中表に始末の仕様だったことでその再現が出来ず部分的に「外表ステッチ」で解決
ファスナーが無い方のマジックテープの設置完了:赤枠のように元は「中表」だった通りの再現ができず「外表」。
両サイドのマジックテープの設置による縫い閉じ方の違い:上述のように元の構造が違うので別の縫い閉じ方。

マジックテープがいずれも歪んで付いてしまい、技術不足でした(^_^;)。

マジックテープ開閉のイメージ:その後付け位置をまっすぐにやり直しました。非常に心地良さを感じるように。
変更前と変更後の比較:どちらも内部のことなので表からは分かりませんが、持ち主本人の心地の違いは大きい。

あとがき

ますますデジタル時代が加速の今後です。

古着好きでバッグも中古品を探す際には、こうした細かな留め具の箇所をチェックしていただきたいと思います。

それでもそのバッグがどうしても欲しい場合には、このたび自主リフォームをしたよりもリフォーム業者様の方が腕が格段に上です。

リフォーム料金の事を思えば、その前にマグネットボタンではない留め具の類似品と比較検討したバッグ購入という点こそ大切。

とにかく、悪い影響をもたらすバッグが存在していること自体が解決せねばならないこと。

このことは、バッグ作りを今後していく方にもまずはお伝えしたいことだったのでした。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

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