まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
古き良き昭和時代のカジュアルアイテムの良質さや素敵さに目を見張ることがあります。
このたび、コーデュロイのオールインワンのコーデに挑戦してみたいと思います。
以前の記事の【1147】で、複数のベストとの重ね着のラインナップの中にこのたびのオールインワンがすでに登場しています。
もしよろしければ、後程そちらものぞいてみて下さい、検索機能で【1147】をキーワードに入力していただいてたどり着くこともできます。
このたびの挑戦は、ワーキングアイテムのイメージの強い「オールインワン:つなぎ」をドレスライクに寄せて着ていくことです。
その際に、色と生地の種類も間違いなく力をくれたと思うのです。
そもそも黒のコーデュロイ素材がレア、この良き出会いを極上のコーデをもって活かしたい、ジャケットを重ねたエレガントなオールインワンの誕生
オールインワンは、作業着として使われた古着であることも多く、良い状態で残っていることも奇跡的。
こちらは、着こまれていた様子が無く大変貴重です。
つなぎでは珍しい、コーデュロイであることも選ぶ大きな決断の理由となりました。
コーデュロイのサイズも重く野暮ったいものではなく、細口の上品な素材です。
裾周辺にジッパーがありますので、裾上げはできません。
ロールアップをすることで、まずは、立体感を出していき、ジャケットを重ねたのです↓。
同じ黒でも色の濃淡があることがかえって立体感を生み出しました。
細かい点では、ロールアップの裏面が見えていることで、ジャケットの色のトーンと配置良くリンク。
遠目で見ると生地の風合いが分かりにくいですが。。もっと寄ってみます↓。
コーデュロイとカルゼは共に、しましまの「畝:うね」が織柄として現れる凹凸感ある素材です。
同じしましまでありながら、コーデュロイは地の目に対して並行にストライプ状に柄が出ます。
一方、カルゼは地の目に対しては、斜めに綾のように柄が出るところが違います。
そして、カルゼは光沢があるのも特徴です。
こうしたうねりのある織り方は、他にも、グログラン(横段の織柄)・ビエラ(斜めの織柄)などがあります。
同類のような織柄であったとしても、細かくは別の素材であるわけで、生地の種類の細分化が同じ黒色同士にも立体感を作ってくれるのです。
このたびのカルゼはその光沢ある特徴から、制服などに使用されてきた社会的なきちんとした「印:マーク」的な存在に相応しいものであり、カジュアルとは対極にあるような素材だと見て良いです。
そうしますと、バランスとしては、コーデュロイ製のオールインワンだけではくだけた雰囲気であるところを、このカルゼのジャケットがうまくドレスライクに寄せてくれる役割になったとも解釈できます。
黒一辺倒とは言え、濃淡のリズムが刻まれました、「ノータン、ノータン、ノータタンッ♪」。
あとがき
古着の日本製は、実はヨーロッパの流れから来ているのではないかと思うものが多いです。
アメリカということも想像するのですが、どうしてもアメリカは特別、長い歴史から見ると日本特有の美しい着物に通じるのは、ヨーロッパテイストなのでは。。
おそらく、組み合わせとしては、ヨーロッパ古着と日本製古着の相性は良いです。
古着という呼び方も、新しいものではないという特徴をそのまま伝えるような呼び名ではなく何か別の呼び名を考えたいほどです。
新品でない物を着ることはもはや味わいにすらなっていき、今後は当たり前のこととなっていくかもしれません。
過去にアパレル品はたくさん製造され尽くしたわけで、大切なことを忘れていたのではないでしょうか。
それは、装い楽しむ文化です。
どこかで、購入して持つところまでがゴールになってしまっていたかもしれません。
実は、その後の続きの素敵なストーリーを忘れていたことを是非掘り起こし、各々装いのイメージをめぐらせてみてくださいませ(^-^)。