イメージや想像の「のどかな風景・のんびりライフ」とは実状は違う、「モンゴルの牧畜業」の難しさの実態と食や自然の恩恵【1364】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

世界のいろいろな音楽を聴くことが好きです。

その中で、「ラテンミュージック」の明るく快活なメロディーやリズムが非常に好み。

もう1つ地域はもっと近い場所、「モンゴリアンミュージック」はここ最近注目している音楽です。

まだあまり知れ渡ってはいないのかもしれませんが、山岳地帯のような場所で奏でられるシンプルながら深みと響きのある音楽も神秘的で非常に惹かれます。

2022年辺りに初めて「喉歌:throat singing」という独特の歌唱法があることを知り、興味を持ちました。

一人の人間が同時に2種の声を出すのです。

1つは低めの声、もう1つは笛のような声です。

中国とロシアの間のあのモンゴルの山々や草原で響き渡るようなシンプルで美しいメロディーを是非一度聴いてみて下さいませ。

このたびは、このモンゴルの音楽をきっかけに新書の中で目に留まった、モンゴルの牧畜業の変遷と実態や課題について書かれた記録や資料的な本を拝読。

「現代内モンゴル牧畜地域社会の実態 -民主改革から改革開放初期まで- :仁欽 著」。

著者様がモンゴルの牧畜業を営んでいた地域出身であり、その実態を深堀りされ、資料や記録といった淡々とした文章から読み手にその実態を知らせようというスタイル。

特に考えや思いが述べられていることはありません。

多少読みにくいとか馴染みのない資料にある数字などの羅列のページもありますが、音楽をきっかけにこの本にたどりついたご縁として思うところを綴ってみたいと思います。

遊牧業者様達は、毎日動物とたわむれ自由な日々を送っているイメージとは裏腹に継続すら困難な実態、美しい地域があっても人が住めない理由

遊牧/移牧/放牧という少しずつ形態の違う牧畜業の中では、モンゴルが昔から行ってきた形態は「遊牧」であるそう。

つまり「遊牧民」と呼ばれる人々のスタイルの括りとなります。

これも、現在ではやはり大きく見ると衰退の一途をたどってきているとのこと。

ほとんどの人口が首都のウランバートルに集中(全体の2/3)、遊牧民の数というのはほんのわずかな貴重な人材です。

最初にこの資料的な本を読んで感じたことは、その自由で気ままなイメージとは真逆の実態があるということです。

かつては中国の影響を受け、その政策によってきっちりと統制され区分され、縦割りがなされた組織的な活動になっていると見ることができます。

見た目のイメージの広い敷地を自由に行き交うというものとは反対の、たくさんの法律によって決められた制限のある業態である縛られた事業形態なのでした。

そうはいっても、民主化という名目のもとに、これまで過去の課題を解決してきたという記録は確かにあります。

しかし、全体でみると本物の自由を手に入れたようなものではないのではないかというのが最終的な感想です。

この本のスポットが一番つらい時期(?):1950年代-1990年代後半に当てられていますので、またその後の変遷が現在も続いているかと思います。

ところで、モンゴルの遊牧民が住むテントのような白い円形の家の名前は「ゲル」。

移動式の住居ですが、あの作りがとても素敵だと思いました。

災害時の避難場所にあの作りをモデルに考えられるアイデアが記事になっているのを拝読したことがあります。

あとがき

ここからは、この本の中では書かれていなかった現在2023年の遊牧民の生活スタイルです。

YouTuber様の投稿で情報をいただきました、ありがとうございます<m(__)m>。

現在、モンゴル国内の牧畜業に携わる遊牧民は、「1割強」程の数というほんのニッチなものになってしまった様子。

牧畜の動物達の羊・馬はとてもかわいい表情をしておられました。

この地域では、ここから自分達の生活のためにお乳をいただき、時にはお肉をいただくことが生きるための食糧のルーツがくっきりとクリアで、有難くその恩恵を受けているというもの。

ネットが普及していない時代は、日本には今だに「忍者」「侍」も現存であると思っているようでした。

それほど他国の実態というのは分からないもので、表面のイメージによる固定観念が根強いものです。

せっかくの現在のネット社会であることもあり、本で読んだことを今度はピンポイント検索でネットや動画で見てみるという活動もよろしいかと思います。

このたびの資料的な記述では難しくて理解が半分以下であることを、読書後すぐにYouTube動画で検索したり、この本自体の感想があればそれもネットで拝読したりするなどの行動もよろしいかと思います(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

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