まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
生地ストックの最終では、ぶつ切りにしか残らないもったいない生地をパッチワークに仕立ててナップサックを製作しています。
それでも前と後ろの2面があるトート型の作り方では1面分しか残っていなかった残布を活かすアイデアとして、前後のバイカラーで組み合わせて製作することに決定。
カラーは片方が茶色、もう片方がクリームベージュです。
この色の組み合わせは実は落とし穴もあり、田舎っぽくなってしまうという難しい組み合わせです。
その難しさを、解決した様子を是非ご覧いただければと思います。
ストックはラストの茶色デニム片面分のみ、もう片方には別色のデニムを追加、裏地の良きカラーバランス展開で茶系同士の田舎っぽさを吹き飛ばせ
このたびは、4種もの生地が登場します。
①セルヴィッチデニム11oz(カーキ茶)②セルヴィッチデニムoz不明(イエローベージュ)③先染めビッグチェック(パステルマルチカラー)④ナイロンオックスはっ水加工(サンドベージュ)です。
パッと見ていただくとあることにお気付きではないでしょうか。
全体的に色がなじんで奇抜ではないことです。
嬉しいミラクルが起こり、最も相応しい存在ではないかと言えたほどのチェックの裏地に出会えたことが大きく影響しています。
表地は、最初①しかなかったもったいなさ、配色に必要分量だけ②を追加したことで、事の事情がその作りに表れる深みを作ってくれました。
「これでこの生地は本当の最終なのだ」という言葉無しでもその姿を見てエピソードなるものを理解してもらえるのは、素敵なことだと考えます。
そこで、同じセルヴィッチデニムでそろえ、このカーキ茶に合うバイカラーになる色を探しました。
セルヴィッチ機自体がもう日本では「岡山県」「広島県」辺りにしかないとのことで、非常にレア生地。
わずかな選択肢の中から②を発見。
ただ、この②も①の色違いというようなお品ではなく、風合いには違いはありますが、色としては悪い組み合わせではありません。
ただ、しかし。。
茶系同士のバイカラーはお洋服の上下の組み合わせでもそうなのですが、「田舎」っぽくなりがちなのです。
田園風景の土や岩を思わせる茶色の集まりというのは、おっとりとした雰囲気に寄り、クールな黒とは異質です。
そこで、じーっと①と②を眺めながら考えたのが、「これらに馴染みながらも違う綺麗な色の登場」がポイントかもしれないということ。
パッチワークにすることで出来上がる四角い柄が選んだ裏地の大格子とリズムを合わせていきます。
チェック柄でくまなく探した結果、このたびのパステルマルチカラーのビッグチェックの③が見つかったということなのでした。
縦と横を引っ張ってみた時に織物であっても多少伸びるのが横、硬い強固な方が縦という見方で見分けられます。
このチェックは縦も横も頑丈だったので横向きに使っても何も問題はなく、チェックの柄であったことも幸いしました。
ただ、向きに関しては、本来の縦向きでは設置できませんでした。
見る人が見れば分かる、本来斜め右上がりの織り目ではないことで「横向きに使用した」という事実、残布であり仕方がなかったことでした。
あとがき
どうして、昔のものはこんなに素敵なのだろう。。
今見るものと違う手間を惜しみなくかけた製造が現在の効率重視の量産品との違いでしょうか、やはり古物は魅力たっぷりです。
このナップサックの完成は、【1330】の記事でご覧いただけます。
是非お立ち寄りいただければと思います(^-^)。