使用生地の違いで原価が揺さぶられるパッチワークナップサック、同じデザインなのに原価が2倍にもなる違いは元の生地のm単価が影響した【1188】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

年末ぎりぎりのこの時、1つ型破りで破天荒なことをしてみました。

ハンドメイドバッグの原価表を披露させていただくことです。

原価というものは、ふせられた秘密の事項なのです。

しかし、自分で隠し持っていても何も活きないということで、ノウハウをご紹介することに加え注目しました。

ここ最近、作り方のご紹介のみならず、材料調達の金額の面にもスポットを当て始めています。

自分がどんな役割を担いたいのかを考えました時に、己の経験をしっかりと示し、役立つようなアウトプットというところに行き着いています。

附属品の少ないミニマムな作りのナップサックの原価には生地代が影響しやすい

現在製作中のナップサック型は、附属品パーツはDカン2個のみ。

あとは、接着芯と時々ハード薄芯を少し、そして縫い糸です。

ここまで附属品が少ないバッグはかえって珍しく、多くが様々な金具や装飾で装備されたものが多いのです。

パーツの少なさが、このたびの、原価計算における生地のコストの影響が分かりやすくなっていることを後押し。

さらに、たまたま同じ黒系のトーンの2点であることで比較が分かりやすくなる偶然にも恵まれました。

では、パッチワークナップサックx全4点の内、①②が製作完了したところで、その原価計算表をご紹介します。

①の完成品の特徴:黒系の全体的にモノクロなタイプ:こちらでは、高額生地が複数入り込んでいます。
②の完成品の特徴:黒系のカラーで内側にカラーの差し色があるタイプ:コスパ良い生地が勢揃いです。

仮説としては、おそらく①が原価が高い方になると予想。

①「高級生地を含む」生地の集まり:¥2,333が算出されました。この値の見解は、やはり②と比較が必要です。

表地の左に番号がある1という表生地が¥62と算出されていますが、その左の0.0875m2というのは、パーツ4枚分のフロッキー生地の面積の合計です。

1パーツの型紙が、縫い代込みで、縦12.5cmx横17.5cmですので、0.125mx0.175mx4枚=0.0875m2です。

この生地は、写真で映る左上端のてっぺんに位置する柄のフロッキーに当たります↓。

生地:シャンタンフロッキープリント(薄グレーx黒)、ポリエステル/100%、柄-ナイロン/100%、日本製。

110cm巾で@¥780(税込)/mという生地が4パーツ分で1点のバッグに盛り込まれています。

この4パーツ分の面積は、購入時の生地巾1.1mで長さ(縦)が1m購入の時の金額が¥780であったというデータが下段の一番左上の生地データとして掲載。

そうしますと、¥780に占める0.0875m2がどんな金額なのかを求めることで原価が出ますので、0.0875m2÷(1mx1.1m)×(@¥780/mx1m)という式です。

0.0875m2の部分を式にして、最初から一列にした式は、

(0.125mx0.175mx4パーツ)÷(1mx1.1m)×(@¥780/mx1m)=¥62

となります。これが、他の値でも当てはめる定形の式。

フロッキー生地4パーツがこのバッグに占める金額は¥62だったということです。

同じようにどんどん他の種類の生地も計算していき、エクセルの金額の箇所に値を入れていきます。

もしくは、計算式も入った式だと後で確認がしやすいですので、そうしています。

そうすると、9の裏地の¥561は結構金額がはってしまったことが分かります。

この理由が、m単価が¥3,320という高級品の部類の生地代であったことにあります。

4パーツ使用しているので、¥561÷4パーツ=¥140/パーツとなり、他の1パーツのみ使用の0.0219m2のものと同等にして比較しても高額になっています。

そして、¥2,333という原価の値に対して、¥3,300という売価を決めました。

¥1,000だけをのせる売価決めがこの<パッチワーク企画>の方針。

続きましては、①と生地の集まり方が違い、コスパの良い適正価格な生地ばかりの集まりの2点目のナップサックの原価表です。

②の原価がぐんと下がっていることが分かりました↓。

②「一般的な価格の生地」の集まり:¥1,261が算出されました。なかなかのコスパの良さと見て良いと思います。

原価は¥1,261で、それによって売価も¥2,200に設定しました。

①と同じ¥1,000を加えています。

①高級生地を含む②コスパの良い生地の違いが影響した原価計算の2倍の差、それでも2点をフラットな目線で見て価格差など吹き飛ばしたい

①と②を分かりやすく隣同士に並べてみました。左が①高額生地を含むバッグ、右が②適正価格生地の集まり。

おそらく、生地頼みの製作スタイルでは、この2倍の原価の差は動揺するような事態でしょう。

利益の付け方はいろいろでも、原価割れは起こすべきではないと思います。

それは商業としては失格です。

その場合は、そもそも、このお品を作って行くべきなのかをジャッジするという根本的な検討をするべきだと思います。

なぜなら、もうすでに売り手と買い手との公平さがアンバランスで、つまりは、持続性すらない事業になるからです。

気付かずにそうなっていたということがないよう、やはり原価表により1点ずつ丁寧な利潤の追求は必要です。

常に把握しながらいつも検討し続ける姿勢で常にチェックしていくということです。

あとがき

原価のお話など「タブー」とも言えわれることもあるのですが、本来秘密にしたいことほど、実は一番のポイントであるから隠しがちなのです。

それをあえて追求することで、今後のハンドメイドバッグ製作者様にお役に立てればと思っているのです。

ハンドメイドバッグに関する守るものを手放すことを決意した者ができたことです(^-^)。

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