まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
「コンテンツビジネスによく効く、著作権のツボ:八代英輝 著」を拝読。
この本はある目的を持って手にとったものになります。
現在「ハンドメイドバッグの製作手法のコンテンツ制作」を進めています。
いずれ、多くの方にそのデザイン・ノウハウを「有料ソフト」としてご提供の予定。
特徴はノウハウ部分の著作権を解放した自由な商業利用可能という点、それが「共有型のハンドメイドバッグ」という事業名の「共有」という部分にリンクするのです。
こうしたスタンスは、「著作権行使」とは対極にあり、「著作権放棄」のようなもの。
ただ、「放棄」も無関係でいる立場にはあらず見守る必要があると認識しています。
よって、「著作権の解放」などという呼び名がこのスタンスには望ましいと思います。
このデザインや手法さえ広まれば、独自のものである必要は無いという考え方を示していくのです。
こういった考え方はなかなかできないことでして、多くの製造者がそのノウハウを隠し秘蔵しライバルに負けないようにするのです。
そうしたことと反対のことをすることで、むしろ独自のスタイルになりはしないかと思ったこと、そして、「手放す」ということで得られる別のことに賭けたいのです。
そのきっかけは、製作してもその完成品のバッグやリュックがあまり広まらなかったことの「諦め」からでした。
ただ、「諦める」とうことが「辞める」ということではないことも大きく証明したかったこと。
実際、共有型なので自らも利用させていただくのであり、この姿こそ現実的な「共有型」の事業活動となっていくと思うのです。
これまでと同じように、ハンドメイドバッグを今後も作り続けるということなのです。
ただ、デザインやアイデアが自分だけのものではなくなるということのみの違いです。
「映画」の例が分かりやすいように、たくさんの著作権の集結のような1つのコンテンツの中に細かく「○○権」と細分化されている現実をこの本から教えていただいたのです。
外注が含まれるコンテンツは著作権が複数存在することになる、コンテンツ制作者自らがフリーにしてもその他の要素はフリーではないことも多々ある
以前はお恥ずかしながら著作権はシンプルに1つだけだと思っていました。
確かに「著作権」というワードは1つですが、権利の種類が細かく分かれているのでした。
少なくともハンドメイドバッグでは著作権が2つは存在するのです。
1つは、デザインの案を考え、手法を考えた自らが自明のものとして持たせていただける著作権、もう1つは材料の生地メーカー様や附属メーカー様の著作権です。
著作権が行使されている材料なのかそうではないのかということからのスタートで、他者様が生み出したモノやコトを利用させていただく意識こそ本来の望ましい製作の姿なのです。
事前によく調べて製作をするクセを正しく付けることが必要です。
さらに、もう1つは、完成したソフト自体の著作権についての行使の可否です。
これをフリーにしてしまうと、コンテンツをコピーして転売が可能。
中身無視のただのコンテンツというそのパッケージだけに価値を付けた商業利用が可能になってしまうことを考えると、ここは「行使するべき」なのではないかと思うのです。
金銭を払ってご購入の方が損をする構図になってしまうからです。
このことに関しては、転売禁止のルールを設けるなどして、しっかりとした意志表示の1つに入れ込む必要があると考えます。
ということで、「著作権フリー」を謳っているのはある一部分の著作権だけという見方ができます。
勘違いによるトラブルを起こさないためには、慎重になる部分だとつくづく思います。
あとがき
著者様は、お名前でピンとくると思います、テレビに多く出演されている方です。
その中の例も複雑な構造だと思えるテレビのケースが多く、具体的でした。
ただ著作権の複雑さには重っ苦しいものがありまして、この世の中がいかに著作権でがんじがらめになっているのかというような構造が見えてきます。
テレビがそのままアーカイブでYouTubeで流せない理由なども著作権との絡み。
ライブだと良いということも実際にライブ的にYouTubeで流されている番組だけは見つかることの理由が著作権にあったりします。
著作権に関しては、当たり前くらいに意識するべきで、アパレル関係では認識の甘さや緩さが問題視されています。
それほどに、「製作」にしても「制作」にしても作る者は責任を持って行動するべきということなのです。